JPH0892103A - 硫酸化糖を有効成分とするホスホリパーゼa2 阻害剤 - Google Patents

硫酸化糖を有効成分とするホスホリパーゼa2 阻害剤

Info

Publication number
JPH0892103A
JPH0892103A JP22785394A JP22785394A JPH0892103A JP H0892103 A JPH0892103 A JP H0892103A JP 22785394 A JP22785394 A JP 22785394A JP 22785394 A JP22785394 A JP 22785394A JP H0892103 A JPH0892103 A JP H0892103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heparin
type
sulfated sugar
pla
phospholipase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22785394A
Other languages
English (en)
Inventor
Chieri Tomomori
チエリ 友森
Takashi Kawamura
隆 河村
Takashi Kamimura
孝 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP22785394A priority Critical patent/JPH0892103A/ja
Publication of JPH0892103A publication Critical patent/JPH0892103A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なヒトII型PLA2 阻害剤を提供する。 【構成】 硫酸化糖(但し、ヘパリン由来のものを除
く)を有効成分とするヒトII型ホスホリパーゼA2 阻害
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒトII型ホスホリパー
ゼA2 とヘパリンとの結合阻害活性を有する硫酸化糖に
関する(但し、ヘパリン由来のものを除く)
【0002】
【従来の技術及び発明が解明しようとする課題】プロテ
オグリカンは、コアプロテインに1個以上のグリコサミ
ノグリカンの糖類が結合した巨大分子であり、細胞間隙
や細胞表層に付着して存在し、細胞間あるいは細胞基質
間相互作用に関与する構造多様性のある物質である。硫
酸化グリコサミノグリカンであるヘパリンは、その血液
凝固阻止活性を利用して、50年以上にも渡り血栓症に
対する重要な治療薬として医薬に用いられ続けている。
近年では、ヘパリン以外の硫酸化多糖(フコイダン、デ
キストラン硫酸、スルファチド等)にも同様の生理活性
が認識されている。また最近、これらの硫酸化多等によ
るヘパラナーゼ阻害活性に基づく抗炎症作用も示唆され
ている(WO88/05301号明細書)。
【0003】ホスホリパーゼA2 (以下PLA2 )は細
胞膜リン脂質の2位のエステル結合を加水分解する酵素
であり、膜結合性PLA2 と膵性PLA2 、細胞質由来
PLA2 の存在が知られている。このうち、膜結合性P
LA2 は、リン脂質からアラミドン酸を遊離させる。こ
のアラミドン酸から、種々の炎症性疾患や、アレルギー
を惹き起こす生理活性物質であるプロスタグランジン
類、トロンボキサン類及びロイコトリエン類が生成され
る。従って、PLA2 を阻害することは、生理活性前駆
物質であるアラキドン酸の遊離を抑制でき、炎症性疾患
及びアレルギー性疾患の治療に有用であると考えられ
る。
【0004】近年、ヒト炎症疾患や、炎症モデル動物の
炎症局所からPLA2 (以下II型PLA2 という)が精
製され、その性状が明らかになった(工藤一郎、井上圭
三;生化学64,1330〜1340(1992))。
このII型PLA2 は、炎症反応を進展させると考えられ
ている。従って、その活性を阻害することによってプロ
スタグランジン及びロイコトリエン両方の生合成を抑
え、ステロイド系薬剤や非ステロイド系薬剤に比べて副
作用が少なく、且つ強い抗炎症作用及び抗アレルギー作
用が得られるものと期待される。
【0005】また、このII型PLA2 はヘパリンと強い
親和性をもち、炎症に伴い細胞外に分泌される。更にそ
の生理活性が働くためにはFGFと同様、他の組織又
は、細胞に取り込まれることが必要であり、この現象に
ヘパリンもしくはヘパラン硫酸が重要な役割を果たして
いることが明らかにされている(井上圭三ら 実験医学
11,1460(1993))。
【0006】従って、II型PLA2 とヘパリン等との結
合を阻害する薬剤は、この酵素が標的とする細胞もしく
は組織へのこの酵素の移行を妨げ、延いてはこの酵素の
生理活性の発揮をも阻害して、抗炎症的な作用を有する
新規なII型PLA2 阻害剤を提供すると期待される。
【0007】本発明者らは、褐藻類より抽出されたフコ
イダン、デキストランを硫酸化したデキストラン硫酸、
及びウシの脳より抽出されたスルファチド等の硫酸化糖
が、ヘパリンに替わりII型PLA2 に対して結合性を有
することを知見して本発明に到達したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、硫酸
化糖(但し、ヘパリン由来のものを除く)を有効成分と
するヒトII型PLA2 阻害剤である。
【0009】本発明のヒトII型PLA2 阻害剤とは、そ
のPLA2 阻害作用が、例えばヒトII型ホスホリパーゼ
2 とヘパリンとの結合阻害活性作用に基づくものをい
い、その有効成分である硫酸化糖としては、ヘパリンを
除くものであって、例えばフコイダンイ、デキストラン
硫酸、スルファチド及びこれらの限定分解物糖を挙げる
ことができる。
【0010】また、本発明は、有効量の硫酸化糖(但
し、ヘパリン由来のものを除く)と製薬学的に許容され
る賦形剤とからなる医薬組成物である。
【0011】本発明のヒトII型PLA2 阻害剤におい
て、その指標となるヒトII型PLA2阻害活性は、ヒトI
I型PLA2 特異的抗体を使用するELISA(Enzyme
Linked Immunosolvent Assay )系により、ヒトII型P
LA2 とヘパリンの結合阻害活性によって測定する。こ
の測定法は、in vitroにヒトII型PLA2 とヘパリンの
結合を再現すべく、BSAとコンジュゲートさせたブタ
小腸由来ヘパリン(Analytical Biochemistry 126,
414・412(1982))をコーティングした96
穴プレートを用いるものである。このプレートには、ヒ
トII型PLA2 を添加し、次いでヒトII型PLA2 特異
的マウスモノクローナル抗体LAM1―1(特願平5―
255646号に記載されている方法で得ることができ
る)とプレート上のブタ小腸由来ヘパリンに結合したヒ
トII型PLA2 を反応させる。次いで、抗マウスIgG
―アルカリホスファターゼとヘパリン―ヒトII型PLA
2 に結合したマウスモノクローナル抗体を反応させ、基
質(パラニトロフェニルリン酸二ナトリウム)を発色さ
せOD405 で測定する。この測定結果から、硫酸化糖の
存在によって、ヒトII型PLA2 とプレート上にコーテ
ィングされたブタ小腸由来ヘパリンとの結合阻害現象が
確認され、ひいては硫酸化糖がヒトII型PLA 2 の阻害
活性を有することが判る。
【0012】本発明の硫酸化糖は、通常、全身的または
局所的に、経口また非経口の形で投与される。投与量
は、年令、症状、治療効果、投与方法、投与時間等によ
り異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1m
gから1000mgの範囲で投与され、例えば一日一回
から数回経口又は非経口投与されるか、または好ましく
は一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与さ
れる。もちろん前記したように、投与量は、種々の条件
により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な
場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もある。
【0013】本発明の硫酸化糖(但し、ヘパリン由来の
ものを除く)を有効成分とするヒトII型PLA2 阻害剤
は、上記のような有効量の硫酸化糖と製薬学的に許容さ
れる賦形剤とからなる医薬組成物とすることによって、
固体ないし液体状の医薬組成物を直接あるいは、必要に
応じて、公知の例えばステアリン酸マグネシウム、タル
ク等の滑沢剤;ゼラチン、セラミク、ポリビニルピロリ
ドン、メチルセルロース等の結合剤;アルギン酸ナトリ
ウム、デンプン等の崩壊剤;保湿剤;抗酸化剤;吸収促
進剤;界面活性剤;等張剤等とともに公知の方法で、軟
カプセル剤、硬カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、散
剤、懸濁剤、液剤、シロップ剤、乳濁剤、エリキシル剤
等の経口剤、注射剤、坐剤、ペッサリーまたは外用剤
(液剤、軟膏、塗布剤)として提供される。
【0014】本発明の製薬学的に許容される賦形剤とし
ては、植物油(例えばトウモロコシ油、綿実油、ココナ
ッツ油、アーモンド油、落花生油、オリーブ油等)、中
鎖脂肪酸グリセライド油等の油状エステル、鉱物油、ト
リカプリリン、トリアセチン等のグリセリンエステル
類、トラガント、アラビヤゴム等のゴム類、エタノール
等のアルコール類、生理食塩水、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ワセリン動物油脂、セル
ロース誘導体(結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチ
ルセルロース)、ポリビニルピロリドン、デキストリ
ン、乳糖、アンニトール、ソルビトール、デンプン等が
挙げられる。
【0015】本発明の硫酸化糖は、例えばヒトII型PL
2 とヘパリンとの結合を阻害する糖のヒトII型PLA
2 阻害作用を有する。したがって、本発明の硫酸化糖を
有効成分とするヒトII型PLA2 阻害剤、及び有効量の
硫酸化糖と製薬学的に許容される賦形剤とからなる医薬
組成物は、体内で分泌されたII型PLA2 が他の組織ま
たは細胞に移行しその活性が発揮される現象を抑制する
ことで、種々の炎症性疾患(例えば慢性関節リウマチ、
臓器炎症)、喘息、アレルギー疾患、汎発性血管ない血
液凝固症(DIC)、虚血性血管障害(心筋梗塞、脳梗
塞)、レステノーシス(再狭窄)、潰瘍、敗血症、AR
DS、腎炎、膵炎、その重傷化及び多臓器障害の予防及
び/または治療に有効である。
【0016】
【実施例】以下、参考例及び実施例により本発明を詳細
に説明する。
【0017】[参考例1](1)ヒトII型PLA2 の調製 II型PLA2 のcDNAはJ.J. Seilhamerらの報告(J.
Biol. Chem., 264,5335(1989))に記載
の方法によって調製した。すなわち、ヒト胎盤由来RN
A(クローンテック社より購入)から、逆転写酵素RA
V―2(宝酒造)を添付プロトコールに従って用いるこ
とにより、cDNAライブラリーを作製した。
【0018】次に、(5′)AACTCTAGACCA
TGAAGACCCTCC(3′)および(5′)AG
AAGATCTCCTGCCTGGCCTCTA
(3′)なる配列の一本鎖合成DNAプライマーを用い
たPCR法によりII型PLA2 cDNAを増幅した。反
応はパーキンエルマー社のTaqポリメラーゼを添付プ
ロトコールに従って用いることにより行った。約560
bpのII型PLA2 cDNA断片は、アガロースゲル電
気泳動により精製した。
【0019】続いて、II型PLA2 cDNAを、合成D
NAリンカーを介してバキュロウイルス組換えベクター
pAC YM1(Matsuura, Y. et al, T. Gen. Viro
l., 68,1233〜1250(1987);国立予防
衛生研究所、松浦善治博士より分与された)のBamH
Iサイトに組み込んだ。
【0020】これを、夜蛾科のバキュロウイルス(Ac
NPV)DNAと共に昆虫細胞Sf―9にトランスフェ
クションすることにより、組換えウイルスを得た。Sf
―9細胞はインビトロジェン社より購入したものであ
り、トランスフェクションおよび組換えウイルスの純化
の操作手順については添付のプロトコールに従った。
【0021】次にSf―9細胞を20ml/フラスコ
(ファルコン社製)のスケールで静置培養し、MOI=
1で上記組換えウイルスを感染させ、25℃で4日間培
養した後、その培養上清を回収した。
【0022】この培養上清から、ヘパリンセファロース
カラム(ファルマシアCL―6B)を用いることにより
II型PLA2 を精製した。すなわち、φ1.5×5cm
のカラムを用い、1.1リットルの培養上清を通した
後、10mlの50mM Tris・HCl緩衝液(p
H7.4)、50mlの0.3M NaCl/50mM
Tris・HCl(pH7.4)緩衝液、50mlの
0.6M NaCl/50mM Tris・HCl(p
H7.4)緩衝液を順に通したところ、0.6MのNa
Clの画分にII型PLA2が溶出した。
【0023】次にこの溶出液を、ウォーターズ600E
HPLCシステムに組み合わせた逆相カラム(Vyd
acTMC―4カラム、φ2.2×25cm)にかけてさ
らに精製した。用いた緩衝液は0.1%TFA/H2
で、アセトニトリルの0%→50%のリニアーグラジエ
ント(60分)をかけた。ここで述べた精製法および次
に述べる抗体作製法はMethods in Enzymology,197,
223〜233を参考とした。かくして、II型PLA2
は精製され、次に述べる免疫に用いた。なお、精製II型
PLA2 はHPLCで単一ピークであり、Laemli
の系のPAGEで単一バンドであった。
【0024】(2)II型PLA2 と反応するモノクロー
ナル抗体(LAM1―1)の作製 実施例1で調製したII型PLA2 10μgをフロイン
ドのコンプリートアジュバント(BACTO社製、1:
1)とともに、2週間毎にBalb/cマウス(6週
齢、オス)にi.p.投与した。これを4回行なった
後、5回目は細胞融合の3日前に上記混合物50μlを
i.v.投与した。
【0025】細胞融合の直前にマウスを殺し、脾細胞を
PBS中でホモジナイズし、残渣をナイロンメッシュで
濾過後、PBSで遠心洗浄を1回行なった。この脾細胞
2×107 個をマウスミエローマ(P3―X63―Ag
8―U1)4×107 と常法(Kohler, Milstein; Natu
re, 256,495〜497(1975))に従って細
胞融合した。
【0026】すなわち、両細胞を混合後遠沈し、Cel
l Packにしてから1mlの50%ポリエチレング
リコール(和光純薬、2000)HAT培地(GIT培
地、和光純薬)を2分間かけて滴下し、さらに5分間か
けて10mlのHAT培地でポリエチレングリコールを
希釈した後、最終的に同培地で100mlにしてから2
00μl/ウェルで96ウェルプレート5枚に分注し
た。5%CO2 、37℃で一週間培養後、半量(100
μl/ウェル)を除去し、HT培地(GIT培地、和光
純薬)を加えた(100μl/ウェル)。二週間後に以
下に述べるII型PLA2 をコートしたプレートによるス
クリーニングを行なった。
【0027】すなわち、II型PLA2 の50mM Na
CO3 緩衝液(pH9.5)溶液(1μg/ml)を9
6ウェルプレート(Falcon社、PVC製)に各ウ
ェル当り50μlづつ分注し、37℃で1時間放置し
た。洗浄後、3%BSA/PBSを各ウェル当り200
μl加えて37℃で1時間ブロッキングした。再度洗浄
後、各ウェル当り50μlの培養上清を加え、室温で1
時間放置し、0.05%Tween/PBSで3回洗浄
した。
【0028】次に、3%BSAおよび0.2%スキムミ
ルクを含むPBSで2000倍に希釈したやぎ抗マウス
IgG―アルカリホスファターゼコンジュゲート(Ta
go社)をウェル当り50μl加え、室温で1時間放置
した。再度洗浄し、0.25mMの塩化マグネシウムを
含む1Mジエタノールアミン緩衝液(pH9.8)に溶
解したp―ニトロフェニルホスフェート二ナトリウム塩
(和光純薬)の1mg/ml溶液をウェル当り100μ
l加え、室温で30分間反応させた。この405nmに
おける吸光度を、96ウェルプレート用のELISAリ
ーダー測定器(Molecular Davice社Vmax)を用いて
調べ、II型PLA2 と結合するモノクローナル抗体を分
泌するハイブリドーマを選択した。
【0029】このように選択したハイブリドーマについ
て、限界希釈法によるクローニングを2回行ない、株化
した。具体的にはマウス腹腔浸出細胞をHT培地中10
6 個/mlの割合に調製したものを各ウェルに分注し、
これにウェル当り0.5個の割合でHT培地に懸濁した
ハイブリドーマ細胞を播き込んだ。5%CO2 のCO 2
インキュベーター内で、37℃で2週間培養し、その培
養上清について上記ELISA法でスクリーニングし、
単一コロニーをピックアップすることで株化を行なっ
た。
【0030】[参考例2]ヘパリン結合プレートの作製 ELISA用96穴プレートの各ウェルに10μg/m
lのBSAconjugatedHeparinを含むリン酸緩衝食塩水
(以下PBS)を50μlずつ添加し、37℃にて1時
間以上インキュベーションした後蒸留水にて2回洗浄
後、3mg/mlBSA―PBS溶液を200μlずつ
各ウェルに加え、37℃で1時間インキュベーションし
た後、4℃にて保存した。
【0031】BSAconjugated Heparinは(Analytical
Biochemistry 126,141―421(1989))
ブタ小腸由来ヘパリン20mg、NaBH3CN20m
g、及びBSA10mgを2mlの0.2Mリン酸水素
カリウム溶液(pH9.0)に溶解し60℃にて7−1
0日反応させて調製を行った。
【0032】[測定方法]ヒトII型ホスホリパーゼA2 ―ヘパリン結合阻害活性測
BSAconjugated Heparinをコーティングしたプレート
(96穴)を37℃、1時間プレインキュベーションし
た後、蒸留水にて2回プレートを洗浄する。
【0033】硫酸化多糖を、1%ニワトリ卵白アルブミ
ン(以下 ovalbumin)を含むトリス緩衝食塩水(以下T
BS,pH7.0)を用いて、100μg/mlより2
倍段階稀釈して調製した溶液を、各濃度50μl/well
で添加して37℃にて30分インキュベートする。さら
に、0.5μg/ml(TBS―1%ovalbumin 溶液)
ヒトII型PLA2 を50μl/wellずつ加え、37℃に
て30分反応させる。反応終了後、10mM PBS―
0.5% Tween20にてプレートを洗浄する。
(洗浄装置を使用 3回洗浄後、プレート向きを変えて
更に3回洗浄)。次に、1μg/mlのマウス抗ヒトII
型PLA2 モノクローナル抗体LAM1−1を含む10
mM PBS―3%BAS溶液を、各ウェルにつき50
μlずつ加えて37℃にて1時間反応させた後、10m
M PBS―0.5%Tween20にてプレートを洗
浄する。(洗浄装置を使用 3回洗浄後、プレート向き
を変えて更に3回洗浄)。最後に、10mM PBS―
3%BASにて2000倍稀釈をしたヤギ抗マウスIg
Gアルカリフォスファターゼ(TAGO社)を各ウェル
につき50μlずつ添加して37℃1時間反応させ、1
0mM PBS―0.5%Tween20にてプレート
を洗浄する(洗浄装置を使用 4回洗浄後、プレート向
きを変えて更に4回洗浄)。1mg/mlの基質(パラ
ニトロフェニルリン酸二ナトリウム)を100μl/we
ll加えて、発色をOD405 にて検出する。
【0034】[実施例1]上記測定方法に従い、濃度1
00μg/mlより2倍段階希釈した100,50,2
5,12.5,0μg/mlフコイダン(SIGMA社
製)、デキストラン硫酸(ファルマシア社製)、及びス
ルファチド(SIGMA社製)についてPLA2 とヘパ
リンの結合阻害活性(阻害率%)を測定した。対照例と
してブタ小腸由来ヘパリン(SIGMA社製)を用い
た。結果を図1に示す。プレートにコーティングしたダ
フ小腸由来ヘパリンに比べ、有意にBSAconjugated H
eparinとPLA2 の結合を阻害していることが明らかで
ある。フコイダン、デキストラン硫酸、フコイダンのい
ずれの硫酸化糖に関してもブタ小腸ヘパリンよりも強い
PLA2 結合阻害活性を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1における本発明の硫酸化糖によ
るヒトII型PLA2 とヘパリンとの結合阻害活性の評価
の結果を示す。図中、□、●、△印は各々、本発明の硫
酸化糖であるフコイダン、デキストラン硫酸、スルファ
チドを示し、×印は対照例であるヘパリンを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸化糖(但し、ヘパリン由来のものを
    除く)を有効成分とするヒトII型ホスホリパーゼA2
    害剤。
  2. 【請求項2】 ヒトII型ホスホリパーゼA2 阻害が、ヒ
    トII型ホスホリパーゼA2 とヘパリンとの結合阻害活性
    に基づくものである請求項1記載のヒトII型ホスホリパ
    ーゼA2 阻害剤。
  3. 【請求項3】 硫酸化糖が、フコイダンである請求項1
    記載のヒトII型ホスホリパーゼA2 阻害剤。
  4. 【請求項4】 硫酸化糖が、デキストラン硫酸である請
    求項1記載のヒトII型ホスホリパーゼA2 阻害剤。
  5. 【請求項5】 硫酸化糖が、スルファチドである請求項
    1記載のヒトII型ホスホリパーゼA2 阻害剤。
  6. 【請求項6】 有効量の硫酸化糖(但し、ヘパリン由来
    のものを除く)と製薬学的に許容される賦形剤とからな
    る医薬組成物。
JP22785394A 1994-09-22 1994-09-22 硫酸化糖を有効成分とするホスホリパーゼa2 阻害剤 Pending JPH0892103A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22785394A JPH0892103A (ja) 1994-09-22 1994-09-22 硫酸化糖を有効成分とするホスホリパーゼa2 阻害剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22785394A JPH0892103A (ja) 1994-09-22 1994-09-22 硫酸化糖を有効成分とするホスホリパーゼa2 阻害剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0892103A true JPH0892103A (ja) 1996-04-09

Family

ID=16867401

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22785394A Pending JPH0892103A (ja) 1994-09-22 1994-09-22 硫酸化糖を有効成分とするホスホリパーゼa2 阻害剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0892103A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996024362A1 (fr) * 1995-02-07 1996-08-15 Shiseido Company, Ltd. Agents anti-inflammatoires
KR100786358B1 (ko) * 2007-01-12 2007-12-17 재단법인 제주하이테크산업진흥원 항염활성을 나타내는 참그물바탕말 추출물
US8722098B2 (en) * 2007-09-06 2014-05-13 Pukyong National University Industry-Academic Cooperation Ecklonia cava extracts for alleviating or preventing asthmatic reactions
CN112575057A (zh) * 2020-12-11 2021-03-30 深圳上泰生物工程有限公司 一种组合物及其在检测脂蛋白相关磷脂酶a2活性中的应用
WO2021211044A1 (en) * 2020-04-15 2021-10-21 Tx Medic Ab Treatment of sepsis and hypercytokinemia
WO2022120784A1 (zh) * 2020-12-11 2022-06-16 深圳上泰生物工程有限公司 一种组合物及其在检测脂蛋白相关磷脂酶a2活性中的应用

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996024362A1 (fr) * 1995-02-07 1996-08-15 Shiseido Company, Ltd. Agents anti-inflammatoires
US5872109A (en) * 1995-02-07 1999-02-16 Shiseido Company, Ltd. Anti-inflammatory agent
KR100786358B1 (ko) * 2007-01-12 2007-12-17 재단법인 제주하이테크산업진흥원 항염활성을 나타내는 참그물바탕말 추출물
US8722098B2 (en) * 2007-09-06 2014-05-13 Pukyong National University Industry-Academic Cooperation Ecklonia cava extracts for alleviating or preventing asthmatic reactions
WO2021211044A1 (en) * 2020-04-15 2021-10-21 Tx Medic Ab Treatment of sepsis and hypercytokinemia
CN112575057A (zh) * 2020-12-11 2021-03-30 深圳上泰生物工程有限公司 一种组合物及其在检测脂蛋白相关磷脂酶a2活性中的应用
CN112575057B (zh) * 2020-12-11 2021-07-30 深圳上泰生物工程有限公司 一种组合物及其在检测脂蛋白相关磷脂酶a2活性中的应用
WO2022120784A1 (zh) * 2020-12-11 2022-06-16 深圳上泰生物工程有限公司 一种组合物及其在检测脂蛋白相关磷脂酶a2活性中的应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8415303B2 (en) Method of treatment using a soluble human delta protein fragment
CN101874031B (zh) 瑟土因调节性咪唑并噻唑化合物
Schweigreiter et al. Versican V2 and the central inhibitory domain of Nogo-A inhibit neurite growth via p75NTR/NgR-independent pathways that converge at RhoA
US20060135529A1 (en) Pharmaceutical compositions comprising thieno[2,3-c]pyridine derivatives and use thereof
JP2005500002A (ja) 生物学的に活性な薬剤を細胞関門を越えて輸送するための組成物および方法
KR20020000642A (ko) 프탈라진 유도체의 용도
PT1033134E (pt) Composições que inibem a proliferação de músculo liso e processo de diagonóstico da arteriosclerose
BG63991B1 (bg) Фармацевтично средство, съдържащо rно киназен инхибитор
JP2003528801A (ja) Btk阻害用カラノライド
US5637471A (en) Therapeutic and diagnostic methods and compositions based on transducin-like enhancer of split proteins and nucleic acids
JPH08506344A (ja) アデノシンモノホスフェートデアミナーゼの新規阻害剤
CN113164414A (zh) 多晶型化合物和其用途
US20140213526A1 (en) Small survival-promoting/immunomodulatory peptide for treatment of brain damage, neurodegenerative disorders, and inflammatory disorders
US20170128520A1 (en) Treatment of autoimmune and/or inflammatory disease using novel caveolin modulators
HUT77041A (hu) II. Típusú foszfolipáz-A2-t gátló aktivitású monoklonális antitest és annak egy részét tartalmazó fehérje
US5750687A (en) Azepinone compounds useful in the inhibition of ACE and NEP
JPH0892103A (ja) 硫酸化糖を有効成分とするホスホリパーゼa2 阻害剤
JPH08501535A (ja) 疾患を治療するためのペプチド薬剤
DE102004031579B4 (de) Peptide zur Inhibition der Interaktion von Proteinkinase A und Proteinkinase A-Ankerproteinen, diese umfassendes Nukleinsäuremolekül, Vektor, Wirtszelle, gegen diese gerichtetes Erkennungsmolekül, diese enthaltende pharmazeutische Zusammensetzung, diese enthaltender Kit und deren Verwendung
CA3136489A1 (en) Methods and uses of colchicine derivatives
Hoffman et al. Effects of ethanol on axon outgrowth and branching in developing rat cortical neurons
JPH0859700A (ja) uPARのドメイン2+3のuPA結合部位および抗体
JPH0892104A (ja) ヘパリン由来のヒトii型pla2 阻害剤
JP2008526831A (ja) ヘパラナーゼ活性を調整するためのリジッド化された化合物
Hunziker et al. Synthesis, characterization, and in vivo evaluation of a novel potent Autotaxin-inhibitor