JPH0891832A - 高純度フッ化アルミニウム及びその製造方法 - Google Patents

高純度フッ化アルミニウム及びその製造方法

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JPH0891832A
JPH0891832A JP24869794A JP24869794A JPH0891832A JP H0891832 A JPH0891832 A JP H0891832A JP 24869794 A JP24869794 A JP 24869794A JP 24869794 A JP24869794 A JP 24869794A JP H0891832 A JPH0891832 A JP H0891832A
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aluminum fluoride
alf
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JP24869794A
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Kazuyuki Oshima
一之 大嶋
Koichi Imura
浩一 井村
Shunzo Shimai
駿蔵 島井
Koji Sano
幸司 佐野
Shigeko Sugiyama
滋子 杉山
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Coorstek KK
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Toshiba Ceramics Co Ltd
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種構造部材用の原料素材、特に半導体製造
装置構成部材用原料として好適な高純度フッ化アルミニ
ウムの提供。 【構成】 酸素を除いた含有不純物が元素基準で総量5
0ppm以下で高耐食性及び低発塵性であることを特徴
とする高純度フッ化アルミニウム。上記高純度フッ化ア
ルミニウムは、従来公知の方法で得られたフッ化アルミ
ニウムを、塩化水素を含有する非酸化性雰囲気中で加熱
昇華させると共に低温部に再凝集させることにより、酸
素を除いた含有不純物の元素基準総量50ppm以下の
フッ化アルミニウムとすることにより製造する。前記非
酸化性雰囲気として、水素、または/及び、窒素、アル
ゴン、ヘリウムの少なくとも1であり、塩化水素を0.
5容量%以上含有するガスが好ましい。また、前記加熱
昇華処理を950℃以上で行い、且つ、前記低温部を3
00〜600℃とするのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度フッ化アルミニウ
ム及びその製造方法に関し、特に、半導体製造工程の中
のCVD工程やドライエッチング工程で使用される装置
におけるチャンバ、ベルジャ、サセプタ、クランプリン
グ等の各種構成部材用として好適に用いられるフッ化ア
ルミニウム焼結体を形成するのに適する純度を有する高
純度フッ化アルミニウム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程において、CVDにより
シリコンウエハ上に酸化膜や配線のメタル膜等を形成す
るCVD装置のウエハ以外に付着した膜成分の除去する
ための定期的セルフクリーニングのためや、エッチング
装置の熱エッチングやプラズマエッチングによるCVD
で形成した膜を除去するために、腐食性の高いNF3
CF4 、ClF3 等フッ素系ガスが用いられている。こ
れら高腐食性ガス等厳しい条件下で使用する、例えば、
ベルジャー、チャンバー、サセプター、クランプリン
グ、フォーカスリング等半導体装置の構成部材は、従
来、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)等金属、
石英ガラス、炭化珪素等が用途に応じて選択適用されて
きた。しかし、従来用いられている各種材料においても
種々の問題があった。例えば、石英ガラスは高純度の部
材が得られること、及び、製造するウエハのシリコンと
同種の元素から構成されていることから、半導体製造装
置に多用されているが、反応性の高いフッ素系ガスの存
在下ではフッ化珪素等反応生成化合物の蒸気圧が高く気
体となって揮散するため、腐食が連続的に進行し部材の
消失が生じるおそれがある。また、炭化珪素は基本的に
は石英ガラスよりも耐食性が優れているが、半導体製造
装置用として使用する炭化珪素は、主にシリコン含浸炭
化珪素であるため、シリコン部が石英ガラスと同様にフ
ッ素系ガスとの反応により消失するため、構造組織が粗
密化され機材より炭化珪素が離脱し易く、パーティクル
の原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、上記石英ガラス
や炭化珪素に比し、アルミニウム(金属)、酸化アルミ
ニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム等のアルミニウ
ム系材料は、フッ素系ガスと反応して生成されるフッ化
アルミニウム(AlF3 )が、蒸気圧がフッ化珪素に比
し著しく低いことからその使用が試みられている。ま
た、アルミニウム系材料においてはその種類で腐食速度
に差がある。例えば、金属系とセラミック系とを比較す
ると、原子間結合強度が低い金属系は耐食性が低く、結
合強度が高いセラミック系は高耐食性を有する。セラミ
ック系アルミニウムでは、セラミック材の種類と生成物
AlF3 との熱膨張差が問題となり、熱履歴を受けた場
合、その種類によっては、セラミック基材からAlF3
が剥離しパーティクルとなるおそれがある。上記のよう
に、蒸気圧の低いAlF3 が生成され、その適用が期待
されたアルミニウム系材料でも、フッ素系ガスに晒され
るような半導体製造装置の構成部材として、更に改良を
待たねばならない状況にある。
【0004】発明者らは、上記現状に鑑み、厳しい条件
下におかれる半導体製造装置の構成部材として好適な高
耐食性、低発塵性の材料を開発することを目的に検討を
重ねた結果、上記のアルミニウム系材料表面の生成物で
あるAlF3 そのものを構成部材に適用することにし、
更に種々検討を重ねた。フッ化アルミニウム(AlF
3 )そのものは、極めて安定であり、一般に、耐食性に
優れ酸やアルカリ等の腐食に強く、また、耐熱性にも富
み、耐熱衝撃性が高い。従来、琺瑯や、ゆう薬の乳濁
剤、アルミニウム精練用溶融剤として使用されてきた氷
晶石(cryolite)(Na3 AlF6 )は、天然
に産出される鉱石で、アルミニウムのフッ素化合物とし
てよく知られている。AlF3 は、工業的に上記氷晶石
と硫酸アルミニウムとを共融した後水洗する等して結晶
構造中に含まれるナトリウム分を除去する等して製造さ
れている。また、一般に、フッ化水素と四フッ化珪素と
の反応や、アルミナとフッ化水素酸との熱処理によって
フッ化アルミニウムが製造されることも知られている。
【0005】しかしながら、発明者らは、上記の従来か
ら製造されているAlF3 は、鉄(Fe)、ナトリウム
(Na)、カルシウム(Ca)、ニッケル(Ni)、珪
素(Si)等の不純物元素を多く含有するため、特に、
汚染を厳格に制限する半導体製造装置のCVD工程やド
ライエッチング工程等のチャンバ、ベルジャ、サセプ
タ、クランプリング等の各種構成部材を形成するための
フッ化アルミニウム焼結体用の原料に用いるには純度的
に不十分であることを知見した。そのため、フッ素系ガ
スに晒される半導体製造のCVD工程やドライエッチン
グ工程の装置の構成部材に適用可能な高純度の原料Al
3 を得、その焼結体をそれらの構成部材に適用すべ
く、鋭意研究した結果、本発明に到った。今までは、従
来公知のセラミック材の改良等により耐食性を高める努
力が図られていたのに対し、本発明は未だ構成部材の素
材料として検討されていないAlF3 そのものを素材と
して、その長所を利用し、半導体製造装置部材に適用可
能な原料とすることを積極的に意図してなされたもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、酸素を
除いた含有不純物が元素基準で総量50ppm以下で高
耐食性及び低発塵性であることを特徴とする高純度フッ
化アルミニウムが提供される。また、好ましくは、前記
高純度フッ化アルミニウムが、フッ素系ガス及び/また
はフッ素系ガスプラズマに対して、高耐食性及び低発塵
性を示すものであることが好ましい。
【0007】更に、本発明は、フッ化アルミニウムを、
塩化水素を含有する非酸化性雰囲気中で加熱昇華させる
と共に低温部に再凝集させることにより、酸素を除いた
含有不純物の元素基準総量50ppm以下のフッ化アル
ミニウムを製造することを特徴とする高純度フッ化アル
ミニウムの製造方法を提供する。また、前記非酸化性雰
囲気は、水素、または/及び、窒素、アルゴン、ヘリウ
ムの少なくとも1で、塩化水素を0.5容量%以上含有
するものが好ましい。また、前記加熱昇華を950℃以
上で行い、且つ、前記低温部が300〜600℃である
ことが好ましい高純度フッ化アルミニウムの製造方法で
ある。
【0008】
【作用】本発明は上記のように構成され、揮散され易く
腐食され易い不純物の含有量を極微量とするため、腐食
性ガス、特に、フッ素系ガスやそのプラズマに対する耐
食性が高く、特に半導体製造装置の部材に用いても発塵
性が低く、ウエハを汚染することがない。また、本発明
の高純度フッ化アルミニウムの製造方法は、従来法で得
られる不純物が元素基準で総量50ppm以上の純度の
AlF3 を、塩化水素を含有する非酸化性雰囲気で加熱
することにより、不純物化合物が非酸化性雰囲気ガス、
特に水素ガスにより還元され、また、還元された不純物
元素が塩化水素と反応して塩化物となり容易に除去され
る。また、950℃以上の温度で加熱することにより実
用的な充分なAlF3 昇華量が得られる。一方、950
℃未満では低温部でのAlF3 の収率が低下し実用的で
ない。更に、AlF3 を再凝集させる低温部を300〜
600℃することにより、例えば、鉄やアルミニウム等
のAlF3 より蒸気圧の高い含有不純物や、CaF2
のAlF3 より蒸気圧が低い含有不純物の揮発を抑制で
き、再凝集して採取するAlF3 を、酸素以外の不純物
含有量を元素基準で50ppm以下の高純度に保持する
ことができる。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、出発原料のフッ化アルミニウムは、前記
した従来公知の天然鉱石の氷晶石、または合成製造され
た氷晶石を用いて製造されたものや、上記化合物の反応
により合成製造されたもののいずれでもよい。その純度
は、特に制限されるものでなく、従来から製造されてい
るAlF3 の不純物含有量は、一般に、総量で約50〜
2000ppmであり、これらのものであればいずれで
も適用できる。
【0010】本発明の加熱昇華処理は、塩化水素を含有
する非酸化性ガス雰囲気下、即ち、水素、窒素、アルゴ
ン及びヘリウムから選択された少なくとも1のガス中
で、塩化水素を約0.5容量%以上、好ましくは、1.
0容量%以上含有させて行うのが好ましい。更に好まし
くは、窒素、アルゴン及びヘリウムから選ばれた少なく
とも1のガスと水素との2種以上を組合せて用いる混合
ガス中に、塩化水素を0.5容量%以上を含有する非酸
化性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。加熱昇華処理の
ガス雰囲気中の塩化水素の含有量が、0.5容量%より
少ない場合、アルカリ土類金属等の除去が不十分となり
好ましくない。特に、加熱昇華処理の非酸化性ガス雰囲
気として水素を共存させる場合は、含有されるFe、N
a、Si等の不純物元素フッ化物等が還元され、非酸化
性ガス雰囲気中に含有する塩化水素と反応して塩化物と
なり除去され易く好ましい。また、水素と他の1種以上
のガスとの混合ガスを加熱昇華処理の雰囲気ガスとして
用いる場合、水素と少なくとも他の1のガスとの比率
は、含有不純物の種類及び量により適宜選択することが
できる。通常、水素/他のガス比率が0.05〜0.
9、好ましくは、0.1〜0.5である。
【0011】本発明において、上記した従来法で得られ
不純物含有量50ppm以上のAlF3 を、上記雰囲気
ガス中で加熱昇華する温度は、950℃以上が好まし
い。加熱昇華温度が950℃未満では、AlF3 の昇華
速度が遅く実用的でない。また、低純度AlF3 を加熱
昇華処理と同時に、高純度AlF3 として再凝集させる
低温部は、300〜600℃の温度範囲が好ましい。低
温部の温度が300℃未満であると、AlF3 より蒸気
圧が高い、例えば、塩化鉄(FeCl3 )や塩化アルミ
ニウム(AlCl3 )等の含有不純物の塩化物が凝集し
純度が低下する。一方、600℃を超えると、CaF2
等のAlF3 より蒸気圧が低い物質が凝集し、同様に純
度が低下するため好ましくない。
【0012】上記のようにして製造されるAlF3 は、
それに含有される不純物が元素基準で50ppm以下と
高純度であり、従来法で得られるAlF3 に比し著しく
高純度となり、腐食性の強いフッ素系ガスに対しても優
れた耐食性を示し、発塵性の低下も顕著である。従っ
て、本発明のAlF3 を原料粉末に用いて、成形、焼成
することにより耐食性で、且つ、低発塵性のAlF3
結体を得ることができ、半導体製造装置のCVD装置や
エッチング装置の構成部材用として好適である。
【0013】
【実施例】本発明について実施例に基づき、更に詳細に
説明する。但し、本発明は、下記の実施例に制限される
ものでない。 実施例1〜5 図1に示すように、内径150mm。長さ1500mm
の炉心管1に、3系統で制御可能なヒータ2、3、4を
配設して電気炉を構成した。このように構成した電気炉
は、昇華部X、低温部Yの温度が独立して制御可能とな
り、ほぼ中央部の昇華部Xにあたる均熱部長が約300
mmであり、炉心管の端部にALF3 凝集用の低温部Y
が形成されるようになっている。上記のように構成した
電気炉を用い、まず、AlF3 の昇華温度と凝集される
AlF3 の収率の検討を行った。出発原料の低純度Al
3 として、従来法によって氷晶石と硫酸アルミニウム
を共融した後水洗して製造され、不純物としてFe:2
0ppm、Na:620ppm、Ca:45ppm、S
i:1300ppm、Mg:1ppm以下含有するAl
3 を用いた。この低純度のAlF3 粉末100gを昇
華部に配置し、炉内を窒素ガス雰囲気とし、低温部の温
度を450℃として、昇華部の温度を変えて約1時間加
熱昇華処理をして、低温部で凝集して得られるAlF3
の収率との関係を調べた。その結果を表1に示した。表
1から理解されるように、昇華部温度が950℃未満で
はAlF3 の凝集される収率が非常に低く実用的ではな
いことが分かる。
【0014】
【表1】
【0015】実施例6〜10 次に、雰囲気を窒素ガス、昇華部温度を1000℃とし
て約1時間加熱昇華処理を行い、低温部の温度を変化さ
せて凝集して得られるAlF3 純度との関係を調べた。
その結果を表2に示した。なお、純度は原子吸光光度計
を用い、不純物の含有量を元素基準で測定した。表2か
ら明らかなように、低温部の温度が300℃〜600℃
の範囲外では得られるAlF3 の純度が悪いことが分か
る。
【0016】
【表2】
【0017】実施例11〜14及び比較例1〜3 次いで、昇華部温度を1000℃、低温部温度を450
℃として、雰囲気ガスの種類を変化させて、得られるA
lF3 の純度との関係を調べた。なお、実施例14にお
ける雰囲気ガスの水素と窒素の比は1:1(容積比)で
あった。その結果を表3に示した。純度は実施例6と同
様に測定した。表3から明らかなように、塩素水素ガス
を含有した雰囲気で得られたAlF3は、含有させない
ものに比べて純度が非常に向上していることが分かる。
更に、水素ガス及び塩化水素ガスの両者を含有する雰囲
気で得られたAlF3 はさらに純度が向上することが分
かる。
【0018】
【表3】
【0019】実施例15 次いで、図2に示すようなマイクロ波励起装置を用い四
フッ化炭素(CF4 )及び酸素(O2 )との混合ガスに
よるフッ素プラズマを発生させ、試料をエッチングして
耐食性試験を実施した。図2はフッ素プラズマ耐食性試
験用の装置の構成図である。図2において、マグネット
ロン1の発振によって発生した2.45GHz のマイク
ロ波は、導波管12によってアイソレーター13へと導
かれ、更に、この導波管は前後に、スリー・スタブチュ
ーナー14とショート・プランジャー・チューナー15
とによってマイクロ波が最大に印加されるように共鳴器
を構成し整合されている。上記のようにして励起された
マイクロ波が、放電管16に導入されたCF4 とO2
の混合ガスに照射されガスプラズマが発生する。放電管
16はプラズマの発生による温度上昇を避けるため水冷
式の構造になっている。図1の装置は、更に、直径約1
0cmの石英円筒管17で構成されて真空に吸引可能な
エッチング室18に、上記プラズマ反応により生成され
た活性プラズマ種を輸送管で導びき、エッチング室18
内に設置する試料19をエッチングする構造となってい
る。
【0020】上記実施例4で得られたAlF3 を用い、
ホットプレス法により作成した相対密度99.5%のA
lF3 焼結体を厚さ1mmで30×30(mm)の寸法
に加工した試料を、図2に示したマイクロ波励起装置と
エッチング室とからなる装置のエッチング室18内に、
図2に示したように配置し、発振周波数2.45GHz
で、CF4 /O2 の混合比が0.6/0.3(tor
r)の条件でエッチングを行いエッチング速度を測定し
た結果、10Å/分であった。
【0021】比較例4 単結晶シリコン上に四塩化珪素を用いたCVD法によっ
て多結晶シリコンを被覆し、実施例10のAlF3 焼結
体と同様の形状に作成して試料とした。得られた試料を
実施例10と同様の試験を実施した。その結果、エッチ
ング速度は、21700Å/分であった。
【0022】比較例5 VAD法で形成した純度99.99%以上の石英ガラス
を実施例10と同様の形状の試料に作成し、同様の耐食
性試験を行った。その結果、エッチング速度は、600
Å/分であった。
【0023】比較例6 純度99.5%の高純度アルミナを用い、実施例10と
同様に成形、焼成して相対密度99.9%のアルミナ焼
結体を得た。得られたアルミナ焼結体を実施例10と同
様の形状の試料を作成し、同様の耐食性試験を行った。
その結果、エッチング速度は、50Å/分であった。
【0024】上記実施例及び比較例より、珪素化合物よ
りアルミニウム化合物が耐食性に優れ、更に、AlF3
が優れた耐食性を有することが分かる。
【0025】実施例16及び比較例7 次いで、発塵性の試験を行った。実施例15と同様に作
成したAlF3 焼結体試料を、実施例15の耐食性試験
装置を用いて同様にエッチング処理を行い、更に、真空
容器内で室温と600℃との間を25℃/秒の昇温及び
冷却を行う熱サイクルを25回繰り返す熱サイクルを行
い、試料の重量減少率を測定した。その結果、重量減少
率は0.01%と極微量であった。比較例6で用いたア
ルミナ焼結体の同様の試料を用い、同様に試験した。こ
の場合、エッチング処理により、アルミナ焼結体の表面
には、AlF3 の反応性膜が形成され、反応性AlF3
膜生成のアルミナ焼結体を、同様に熱サイクル試験し
た。その結果、重量減少率は0.1であった。この実施
例及び比較例により、AlF3 そのものの方が、アルミ
ナ表面に形成される反応性AlF3 膜より耐食性に優
れ、低発塵性であることが分かる。
【0026】
【発明の効果】本発明のフッ化アルミニウムは、耐食性
に優れ、低発塵性であって、半導体製造装置の構成部
材、特にCVDやエッチング工程に使われる装置の構成
部材としてのフッ化アルミニウム焼結体の原料として好
適である。また、本発明の製造方法は、従来の製造方法
により得られた不純物の元素基準含有量が500ppm
以上のフッ化アルミニウムを、基本的に容易に、且つ簡
便に、酸素を除く総不純物元素基準含有量を50ppm
以下の高純度フッ化アルミニウムを製造することがで
き、上記半導体装置部材に好適な原材料となり、工業上
の有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いた電気炉の構成説明図で
ある。
【図2】本発明の実施例で用いたフッ素プラズマ耐食性
試験用の装置の構成図である。
【符号の説明】
1 炉芯管 2、3、4 ヒータ X 昇華部 Y 低温部 11 マグネトロン 12 導波管 13 アイソレーター 14 スリー・スタブチューナー 15 ショウート・プランジャー・チューナー 16 放電管 17 石英管 18 エッチング室 19 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 幸司 神奈川県秦野市曽屋30 東芝セラミックス 株式会社開発研究所内 (72)発明者 杉山 滋子 神奈川県秦野市曽屋30 東芝セラミックス 株式会社開発研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素を除いた含有不純物が元素基準で総
    量50ppm以下で高耐食性及び低発塵性であることを
    特徴とする高純度フッ化アルミニウム。
  2. 【請求項2】 前記高耐食性及び低発塵性が、フッ素系
    ガス及び/またはフッ素系ガスプラズマに対するもので
    ある請求項1記載の高純度フッ化アルミニウム。
  3. 【請求項3】 フッ化アルミニウムを、塩化水素を含有
    する非酸化性雰囲気中で加熱昇華させると共に低温部に
    再凝集させることにより、酸素を除いた含有不純物の元
    素基準総量50ppm以下のフッ化アルミニウムを製造
    することを特徴とする高純度フッ化アルミニウムの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記非酸化性雰囲気が、水素、または/
    及び、窒素、アルゴン、ヘリウムの少なくとも1であ
    り、塩化水素を0.5容量%以上含有する請求項3記載
    の高純度フッ化アルミニウムの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記加熱昇華を950℃以上で行い、且
    つ、前記低温部が300〜600℃である請求項3また
    は4記載の高純度フッ化アルミニウムの製造方法。
JP24869794A 1994-09-16 1994-09-16 高純度フッ化アルミニウム及びその製造方法 Pending JPH0891832A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109576782A (zh) * 2018-12-19 2019-04-05 有研工程技术研究院有限公司 一种氟化铝晶体颗粒的制备方法和应用

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109576782A (zh) * 2018-12-19 2019-04-05 有研工程技术研究院有限公司 一种氟化铝晶体颗粒的制备方法和应用

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