JPH0890221A - 円筒形ワークの開先処理設備 - Google Patents

円筒形ワークの開先処理設備

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JPH0890221A
JPH0890221A JP21774994A JP21774994A JPH0890221A JP H0890221 A JPH0890221 A JP H0890221A JP 21774994 A JP21774994 A JP 21774994A JP 21774994 A JP21774994 A JP 21774994A JP H0890221 A JPH0890221 A JP H0890221A
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JP
Japan
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work
cylindrical
workpiece
carriage
cylindrical work
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JP21774994A
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Naoya Kaneko
直哉 金子
Takashi Nishimura
隆志 西村
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒形ワークの軸心方向両端部の開先処理の
ための複数の工程作業を全自動化して、開先製品の生産
性の向上および品質の向上が図れるようにする。 【構成】 ワーク供給台車14から受け取った円筒形ワ
ークWを、該ワークWの軸心方向の端部をガス切断して
開先処理するように支持するチャック台車15、開先処
理後のワークWを冷却する冷却水槽17、軸心と直交す
る垂直軸の周りに反転させるワーク反転装置16、両端
部の開先処理が完了したワークW(製品)を搬出するワ
ーク搬出用台車18に対して自動的に、かつ、所定の順
序で受け渡しするワーク搬送機構10を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビルや各種構造
物の金属製柱と梁との継手などとして用いられるリング
の軸方向の端部をガス切断用トーチによって開先切断処
理する場合などに使用される円筒形ワークの開先処理設
備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビルや高層の構造物の建設にお
いては、図26に示すように、柱Pと梁Qとの継手とし
て、遠心鋳造されたリングGが用いられる。このリング
Gは、図27に示すように、遠心鋳造された円筒形ワー
クWの軸心(Xo)方向の一方の端部Waをガス切断用
トーチTを介して上記軸心(Xo)方向に対して斜め方
向にガス切断(開先処理)して冷却した後、この円筒形
ワークWを図28に示すように、軸心(Xo)と直交す
る垂直軸Zoの周りに180°反転させ、この反転姿勢
において、図29に示すように、軸心(Xo)方向の他
方の端部Wbを再びガス切断用トーチTを介して上記軸
心(Xo)方向に対して斜め方向にガス切断(開先処
理)して冷却することにより得られるものである。
【0003】上記のような円筒形ワークWの開先処理に
おいて、従来では、作業者が円筒形ワークをホイストク
レーンなどを使用して開先切断のためのチャック台車に
支持させており、また、開先切断後の円筒形ワークを冷
却するための冷却水槽への搬入作業や、該円筒形ワーク
Wの軸心方向の他方の端部Wbを開先切断するためのワ
ークWの反転作業も、作業者が上記ホイストクレーンな
どを使用して人為的に行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したような構成の
従来の円筒形ワークの開先処理設備では、ホイストクレ
ーンなどを用いるにしても、一般的に大型で大重量物の
円筒形ワークをホイストクレーンなどにワイヤ掛けする
際にかなりの労力を要し、かつ手間のかかる作業が強い
られていた。さらに、各工程間にわたる円筒形ワークの
受け渡しに多大な時間が費やされて、軸心方向の両端が
開先処理された所定製品の生産性が悪く、製品のコスト
アップは避けられないものであった。
【0005】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、開先処理における作業者の負担を大幅に削減して、
所定の製品を生産性よく得ることができる円筒形ワーク
の開先処理設備を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る円筒形ワークの開先処理設備は、円筒
形ワークをその軸心が水平面に沿った横向き姿勢に支持
するワーク供給台車と、上記円筒形ワークの軸心方向の
端部をガス切断する際に該ワークを位置決めするととも
に、その軸心周りに回転可能に支持するチャック台車
と、軸心方向の端部がガス切断された円筒形ワークを冷
却する冷却水槽と、一方の端部がガス切断されて冷却さ
れた円筒形ワークの軸心方向の他方の端部をガス切断さ
せるために、該ワークをその軸心と直交する垂直軸周り
に180°反転させるワーク反転装置と、上記軸心方向
の両端部がガス切断され冷却された円筒形ワークを搬出
するワーク搬出用台車と、上記ワーク供給台車により供
給される円筒形ワークを、上記チャック台車、冷却水
槽、ワーク反転装置およびワーク搬出用台車に対して順
次受け渡しするワーク搬送機構とを具備したものであ
る。
【0007】
【作用】本発明によれば、円筒形ワークを開先処理する
際、ワーク供給台車に円筒形ワークを支持させるだけ
で、そのワーク供給台車からワーク搬送機構に受け取ら
せた円筒形ワークを、そのワーク搬送機構を介して、ガ
ス切断用のチャック台車、冷却水槽、ワーク反転機構お
よびワーク搬出用台車に自動的に、かつ、順次受け渡し
させて、一連の開先処理を所定工程どおりに連続的に行
わせることが可能である。したがって、作業者が各工程
でホイストクレーンなどを使用する場合のような労力お
よび手間が省けるとともに、複数工程間にわたる作業の
連続性が確保されて、所定の製品の生産性を著しく高め
ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本発明の一実施例による円筒形ワークの
開先処理設備の全体の概要を示す平面図である。
【0009】図1において、1は継手用リングとして開
先処理に供される円筒形ワーク(図27)Wの供給領
域、2はその供給領域1からの円筒形ワークWの軸心方
向の一方の端部(表側)Waと、他方の端部(裏側)W
bを開先処理する領域、3は開先処理後の円筒形ワーク
Wの冷却領域、4は軸心方向の一方の端部Waが開先処
理された後、該ワークWの軸心方向の他方の端部Wbを
開先処理させるために、上記円筒形ワークWをその軸心
と直交する垂直軸(図28)Zの周りに180°反転さ
せるワーク反転領域、5は開先処理が完了して冷却領域
3を経た円筒形ワークWの搬出領域である。上記各領域
1〜5間に対して、円筒形ワークWの受け渡しを行なう
ために、図2および図3に示すような構成のワーク搬送
機構10が設けられている。
【0010】図2および図3において、11は支柱12
や梁13などで構成された架台であり、この架台11の
下側に円筒形ワークWの供給台車14、開先処理のため
に円筒形ワークWを回転可能に支持するチャック台車1
5、ワーク反転装置16、開先処理後の円筒形ワークW
に対する冷却水槽17、円筒形ワークWの搬出用台車1
8などが配置されている。
【0011】上記ワーク供給台車14は、図4〜図6に
示すように、Y軸方向(前後方向)に沿って移動するた
めの前後の車輪21,21を有する本体22にモータ2
3を備えており、このモータ23の回動力を原動スプロ
ケット24、チエーン25および従動スプロケット26
介して上記車輪21の駆動軸27に伝達させるように構
成されている。
【0012】上記本体22の台座28上には、左右両側
に位置させて、複数のワーク支持柱29,29が前後方
向に並設されており、前後方向の各ワーク支持柱29,
29間に、その軸心Xo(図27)が上記Y軸方向に沿
うような横向き姿勢にして6個の円筒形ワークWを支持
するようになされている。上記ワーク供給台車14に
は、上記ワーク支持柱29,29間に円筒形ワークWを
支持した際に該円筒形ワークWの大きさを検出するセン
サー(図示省略)が設けられているとともに、上記モー
タ23の作動にともない、上記Y軸方向に沿って駆動走
行するよう構成されている。
【0013】上記ワーク搬出用台車18も、図4〜図6
で説明したワーク供給台車14と同じ構成であるから、
それの説明は省略する。上記ワーク搬送機構10は、具
体的には図7〜図9に示すように構成されており、以
下、これについて説明する。
【0014】上記架台11上には、水平面内におけるX
軸方向(左右方向)に沿ったレール31上を転動するロ
ーラ32を有し、ガイドレール33に案内される第1の
搬送台34が同方向に移動可能に支承されており、この
第1の搬送台34の下面には、Y軸方向(前後方向)に
沿った駆動軸35が軸受部材36,36を介して支持さ
れている。
【0015】37は上記搬送台34に搭載されたモータ
であり、その回動力は原動スプロケット38、ローラチ
ェーン39および従動スプロケット40(図10)を介
して上記駆動軸35に伝達されている。41,41は上
記架台11の前後において、上記X軸方向に沿って固定
されたラックであり、これらラック41,41には、上
記駆動軸35の両端に固定されたピニオン42,42に
噛合されており、上記モータ37などと共に、第1の搬
送台34の移動機構43を構成している。つまり、上記
モータ37を作動させることにより、上記第1の搬送台
34を上記X軸方向に沿って移動させることができる。
【0016】上記第1の搬送台34上には、図10に示
すように、Y軸方向に沿ったレール44上を転動する車
輪45,45を有し、ガイドレール46でガイドされる
第2の搬送台47が配置されており、この第2の搬送台
47の右端には、上記Y軸方向に沿ったラック48が設
けられている。
【0017】49は上記第1の搬送台34に設けられた
モータであり、このモータ49の回転力が鎖伝動機構5
0を介して伝達されるピニオン51を上記ラック48に
噛合させてあり、上記モータ49などと共に、第2の搬
送台47の移動機構52を構成している。つまり、上記
モータ49を作動させることにより、上記第2の搬送台
47をY軸方向に沿って移動させることができる。53
は上記第2の搬送台47の移動量を検出するエンコーダ
である。
【0018】61,61は上記第2の搬送台47に対し
て、リニアシャフト62,62を介してZ軸方向(垂直
方向)に昇降可能に支持された1対の吊持用ブラケッ
ト、63,63は上記第2の搬送台47に固定されてリ
ニアシャフト62,62をガイドするリニアケースであ
る。上記両吊持用ブラケット61,61の各上部には、
それぞれラック64,64が立設されており、これらラ
ック64,64には、上記第2の搬送台47に搭載され
たサーボモータ65,65で回転駆動されるピニオン6
6,66に噛合されており、これらラック64、サーボ
モータ65およびピニオン66などにより、上記吊持用
ブラケット61の昇降駆動機構67が構成されている。
つまり、上記各吊持用ブラケット61はサーボモータ6
5の作動により、Z軸方向に沿って昇降変位される。6
8,69まおよび70は、上記吊持用ブラッケト61の
原点位置、上限位置および下限位置を検出するリミット
スイッチである。
【0019】上記吊持用ブラケット61の下部61Aに
は、図11に示すように、X軸に沿った枢軸71を介し
てL字形のハンガー72が前後に揺動変位可能に支持さ
れている。このハンガー72は、その先端部72aによ
り、上記円筒形ワークWの内周面を引っ掛けて吊持する
ものである。また、上記吊持用ブラケット61の前部に
は、上記ハンガー72が上記ワークWを吊持した際に該
ハンガー72の基端部72bの揺動変位を検出するリミ
ットスイッチ73が取り付けられている。
【0020】81は上記吊持用ブラケット61に下向き
に取り付けられたシリンダ装置であり、そのピストンロ
ッド81aの先端には、上記ハンガー72がワークWを
吊持した際に該ワークWの外周面を押し付けてハンガー
72とで挟持する押付部材82が固定されている。8
3,83は上記押付部材82の昇降をガイドする1対の
ガイドロッドであり、上記シリンダ装置81や押付部材
82などと共にワーク押付機構84を構成している。
【0021】図12〜図14は、上記ワーク搬送機構1
0に対して、X軸方向の所定位置に位置決めするための
クランプ装置74を示すものである。図12〜図14に
おいて、85は上記第1の搬送台34の後側面に突設さ
れたボス部、86は上記架台11における梁13の後側
面に固定されたブラケットである。このブラケット86
上に立設された第1の支持板87には、1対の挟着片8
8,89がそれぞれピン90,91を介して回動可能に
枢支されており、これら両挟着片88,89間はリンク
92に対してピン93,94を介して枢支連結されてい
る。95は上記ブラケット86上に立設された第2の支
持板96に対してピン97を介して枢着されたエアシリ
ンダ装置であり、そのピストンロッド95aの先端側は
ピン98を介して上記一方の挟着片88の基端側に枢支
連結されており、このピストンロッド95aの伸張によ
り、図14に示すように、1対の挟着片88,89が上
記ボス部85を挟着するようになっている。
【0022】上記構成において、ワーク供給台車14に
載置された円筒形ワークWが所定位置まで搬入される
と、ハンガー72は、第1の搬送台34の移動によりX
軸方向の位置が決められ、第2の搬送台47の移動によ
りY軸方向の位置が決められる。
【0023】ついで、昇降駆動機構67におけるサーボ
モータ65を作動させ、吊持用ブラケット61を介して
ハンガー72を下降変位させ、ハンガー72の先端部7
2aを上記ワークWの後方側に位置させる。そして、上
記第2の搬送台47をY軸方向に沿って前進させて上記
ハンガー72の先端部72aを上記ワークW内に入り込
ませる。この状態で、上記サーボモータ65を作動させ
て、吊持用ブラケット61を介してハンガー72を上昇
させると、ハンガー72の先端部72aが上記ワークW
の内周面を引っ掛ける。これと同時に、上記ハンガー7
2が枢軸71を中心にして揺動変位し、その基端部72
bがリミットスイッチ73に当たり、リミットスイッチ
73からの検知信号により、シリンダ装置81が作動す
る。このシリンダ装置81の作動により、ピストンロッ
ド81aが伸張するので、押付部材82により上記ワー
クWの外周面が押圧され、該ワークWは上記ハンガー7
2と押付部材82で挟持される。したがって、上記第1
の搬送台34を移動させることにより、上記ワークWは
安定した吊持状態で、X軸方向に沿って自動的に搬送さ
れる。
【0024】そして、上記第1の搬送台34がチャック
台車15上に位置すると、その移動を停止させると共
に、クランプ装置74におけるエアシリンダ装置95を
作動させれば、1対の挟着片88,89でボス85が挟
着されて、第1の搬送台34が位置決めされる。
【0025】つぎに、上記チャック台車15の具体的な
構成を図15〜図17を参照して説明する。図15〜図
17において、101は台車本体であり、この本体10
1には、Y軸方向に沿ったレール102A,102Bを
転動する車輪103A,103Bと、自走用のモータ1
04と、このモータ104の回転力を上記車輪103
A,103Bに伝達する鎖伝動機構105とを備えてい
る。
【0026】106は上記台車本体101に装備され
て、円筒形ワークWの軸心方向の端部Wa,Wbをガス
切断する際に該ワークWを支持するワーク支持ユニット
であり、このユニット106は、ワーク回転駆動機構1
07で回転駆動されるようになっている。この回転駆動
機構107は、たとえば、上記台車101の後部に設置
されたサーボモータ108、前後方向に沿って配設され
ると共に、軸受部109に回転自在に支持されて上記サ
ーボモータ108の回転力で上記ユニット106を回転
させる回転駆動シャフト110、ブレーキ用ディスク1
11および軟式機械クラッチ112などからなる。
【0027】上記台車本体101の左右両側部には、上
記ワーク支持ユニット106側の前方側に搬入された円
筒形ワークWの前面に対して両側からそれぞれ抱き持ち
状に当接可能な左右1対の抱持片113,113が前後
方向に沿った引込杆114,114の各前端に取り付け
られており、これら引込杆114,114の各後端はロ
ータリアクチュエータ115,115にそれぞれ連結さ
れている。116,116は上記ロータリアクチュエー
タ115,115の後方側に位置して上記台車本体10
1上に配置された引込用エアシリンダ装置であり、これ
らエアシリンダ装置116,116の各ピストンロッド
116aの先端には、上記ロータリアクチュエータ11
5,115を介して上記各引込杆114,114が連結
されている。上記抱持片113,113、引込杆11
4,114および上記エアシリンダ装置116,116
などにより、上記ワークWをワーク支持ユニット106
側に引き込んで装入させるワーク引込機構117が構成
されている。
【0028】上記ワーク支持ユニット106側には、上
記回転駆動シャフト110の軸心Xo周り、すなわち円
筒形ワークWの周方向に等間隔に配設されたワークチャ
ック用の3つの爪118が配置されている。これら爪1
18は上記軸心Xoを中心にして径方向に沿ってエアを
介して伸縮駆動されるもので、円筒形ワークWが上記ユ
ニット106側に装入された際に伸張して該ワークWの
内周面を突張って芯出しするようになっており、上記ユ
ニット106などと共にエアチャック機構119を構成
している。
【0029】120は上記台車本体101上に枢支部1
21を介して起倒可能に枢支された切断スパッタ収納用
バックであり、上記3つの爪118に内側から支持され
た円筒形ワークWの軸心Xo方向の端部Wa(Wb)が
切断される際に発生する切断スパッタを受け入れるよう
になっている。122は上記台車本体101上の軸支部
123に基端側が枢支連結されたバック起倒用シリンダ
装置であり、そのピストンロッド122aの先端は上記
バック120に対して連結ピン124を介して枢支連結
されており、所定の払出位置でバック120を起立させ
て内部に溜まった切断スパッタを払い出せるようになっ
ている。
【0030】上記チャック台車15においては、上記搬
送機構10のハンガー72に吊持された円筒形ワークW
が所定位置に搬入されると、自走用モータ104の駆動
により台車本体101を上記搬入位置まで前進させ、ワ
ーク支持ユニット106の前側に上記円筒形ワークWを
対向させる。
【0031】この後、上記ワーク引込機構117におけ
るロータリアクチュエータ115,115を作動して、
1対の抱持片113,113を円筒形ワークWの前側に
対面するように変位させる。ついで、エアシリンダ装置
116,116を作動させてピストンロッド116aを
収縮変位させると、上記抱持片113,113が引込杆
114,114を介して後方へ変位するので、上記円筒
形ワークWが軸心Xoに沿って後方へ引き込まれ、上記
ワーク支持ユニット106側に自動的に装入される。す
なわち、このワーク引込機構117により、円筒形ワー
クWの装入作業が人手に依ることなく、迅速に行なわれ
ることになる。
【0032】つぎに、上記ワーク支持ユニット106側
の3つの爪118を作動エアの供給により径方向外方に
それぞれ伸張させると、これら3つの爪118は上記ユ
ニット106側に装入されている円筒形ワークWの内周
面を軸心Xoを中心にして突っ張り保持するので、該円
筒形ワークWは上記ワーク支持ユニット106に対して
自動的、かつ正確に芯合わせされる。
【0033】この状態で、サーボモータ108を駆動す
れば、回転駆動シャフト110を介してワーク支持ユニ
ット106と共に上記ワークWを軸心Xo周りに回転さ
せることができ、後述する開先処理が行なえる。
【0034】円筒形ワークWの処理時において、円筒形
ワークWがガス切断されるに伴って、切断スパッタが発
生するが、この切断スパッタは上記台車本体101に搭
載されているバック120に収容されるので、付近に散
乱することはない。そして、上記開先処理の終了後に、
上記台車本体101を所定の払出位置まで移動させ、上
記ワーク搬送機構10によりワークWを取外してから、
払出用シリンダ装置122を作動させてピストンロッド
122aを伸張させれば、図16の鎖線で示すように、
バック120が起き上がり、内部に溜まっている切断ス
パッタを外部に払出処理することができる。
【0035】上記チャック台車15に支持された円筒形
ワークWの切断装置について図18〜図19を参照して
説明する。図18〜図19において、131は図示しな
い多関節ロボットのハンド132側の軸133に連結保
持された取付板であり、この取付板131の下面に垂設
されたロッド134の下端には、ショックセンサ135
を介して保持部材136が設けられており、この保持部
材136に上記円筒形ワークWの端部Wa(Wb)に対
する先行切込用のトーチ137を保持させている。
【0036】上記取付板131の下面には、ブラケット
138が固定されており、このブラケット138の側面
に、上記ワークWの端部Wa(Wb)に対するメインの
ガス切断用トーチ139が固定用バンド140により固
定されている。
【0037】141は上記ハンド132側、具体的に
は、取付板131に対してブラケット142を介して固
定されたタッチセンサであり、上記トーチ(137,1
39)によるガス切断に先立って上記ワークWの軸心方
向の端縁Woに接触してこれを検出した際、その検出位
置を原点として上記トーチ137,139を位置決めさ
せるための検出信号を上記多関節ロボットの制御部側に
送出するようになっている。
【0038】上記ワークWの開先処理はつぎのようにし
て行なわれる。トーチ137,139により、円筒形ワ
ークWの端部Wa(Wb)をガス切断するに先立って、
まず、多関節ロボットのハンド132を変位させて、タ
ッチセンサ141の先端部141aを上記ワークWの軸
心方向の端縁Woに接触させると、このタッチセンサ1
41がこの端縁Woを検出する。そして、タッチセンサ
141は上記検出位置を原点として上記ワークWに対し
て上記トーチ137,139を位置決めさせるための検
出信号を多関節ロボットの制御部(図示せず)側に送出
する。
【0039】このため、上記トーチ137,139は、
上記原点を基準にして演算された適正位置までハンド1
32により変位され位置決めされる。これらトーチ13
7,139の位置は、上記原点を基準にして求められる
ので、多関節ロボットの動作機能が活かされてトーチ1
37,139は高精度に位置決めされる。
【0040】上記トーチ137,139が位置決めされ
ると、上記ワークWを軸心Xo周りに回転させ、まず、
先行切込用トーチ137を作動させてワークWの端縁W
oに対するガス切断を行う。この先行切込用トーチ13
7によるガス切断によってワークWの端部Wa(Wb)
が加熱されて溶断しやすくなるので、上記先行切込用ト
ーチ137のガス切断に代わってメインのガス切断トー
チ139を作動させれば、上記ワークWの端部Wa(W
b)は所定形状に切断されて効率よく開先処理される。
【0041】上記ワークWの径方向の寸法や軸方向の寸
法の異なる場合でも、上記タッチセンサ141により、
ワークWの端縁Woが検出されるので、これらの寸法に
関係なく、上記トーチ137,139を容易、かつ正確
に位置決めさせて、開先処理を円滑に進めることができ
る。
【0042】図20〜図22は上記ワーク反転装置16
の構成を示すものである。図20〜図22において、1
51は床F上に固定された枠形基台であり、この基台1
51上には、左右両側に位置して支柱152,152が
立設されており、これら支柱152,152の各上端に
は、円筒形ワークWが搬送機構10側のハンガー72に
吊持されて横向き姿勢で上記基台151上に搬入された
ことを検出する光電センサ153,153がそれぞれ設
置されている。
【0043】154は上記基台151上に搭載された回
転減速機構部155を介して垂直軸Zo周りに回転可能
なワーク反転用テーブルであり、このテーブル154上
には、上記ハンガー72の後方移動に伴って円筒形ワー
クWを受け取る受け部156をもった受け台157が立
設されている。158は上記基台151上に設置された
モータであり、このモータ158の回転力は原動プーリ
159、ベルト160および従動プーリ161を介して
上記回転減速機構部155を駆動するようになってい
る。162は上記テーブル154に取り付けられて上記
ワーク反転用テーブル154が180°反転したことを
検出するリミットスイッチであり、上記回転減速機構部
155やモータ158などと共に、ワーク反転駆動機構
163を構成している。なお、上記受け台157の上端
には、上記円筒形ワークWを受け取る際に上記ハンガー
72の水平移動を妨げない切欠部164が形成されてい
る。
【0044】上記ワーク反転装置16はつぎのように動
作する。軸心方向の一方の端部Waが開先処理された後
の円筒形ワークWが冷却後に搬送機構10のハンガー7
2に吊持されてワーク反転位置の前方から後方に変位さ
れると、ハンガー72がワーク反転用テーブル154側
の受け台157の上端切欠部164を通過し、これに伴
って、上記円筒形ワークWは受け台157の受け部15
6に自動的に引っ掛けられて上記ハンガー72から受け
渡される。この場合、円筒形ワークWはハンガー72を
もったワーク搬送機構10により、自動的に受け台15
7側に受け渡されるので、円筒形ワークWを反転位置に
搬入するための人手は不要となり、この円筒形ワークW
の搬入作業を円滑に行なわせることができる。
【0045】上記円筒形ワークWがワーク反転用テーブ
ル154側の受け台157に支持されると、モータ15
8を駆動して回転減速機構部155を介して上記ワーク
反転用テーブル154を回転させると、上記円筒形ワー
クWは軸心Xoと直交する垂直軸Zo周りに回転する。
該ワークWが180°回転すると、リミットスイッチ1
62がこれを検出して上記モータ158の駆動が停止さ
れる。この場合、上記円筒形ワークWの反転は、上記ワ
ーク搬送機構10とは別に、床F上のワーク反転用テー
ブル154を介して行なわれるので、円筒形ワークWの
反転動作も安定して行なえる。さらに、上記ワークWの
反転が完了した時点で、ワーク反転装置16の後方から
ワーク搬送機構10のハンガー72を前進させると、ハ
ンガー72が受け台157側の切欠部164を通過する
と同時に上記円筒形ワークWを引っ掛けて吊持される。
したがって、この後、円筒形ワークWの軸心方向の他方
の端部Wbを切断させるために、該ワークWを切断用の
チャック台車15側に搬送させることができる。
【0046】上記冷却水槽17の構成について、図23
〜図25にもとづいて説明する。図23〜図25におい
て、171は床F上の台座172上に設置されて枠部1
73に包囲された冷却水槽本体であり、この冷却水槽本
体171は、左右1対の水槽部174A(A部),17
4B(B部)で構成されており、各水槽部174A,1
74Bには、ワーク搬送機構10側のハンガー72のY
軸方向に沿った移動により、円筒形ワークWの授受が可
能な受け部175をもった受け台176が設けられてい
る。
【0047】上記枠部173の前後両側には、それぞれ
支柱177,178が立設されており、各支柱177,
178の先端には、冷却槽174A,174B毎に上記
円筒形ワークWの搬入出を検出する光電センサ179と
して、それぞれ発光器180および受光器181が取り
付けられている。182はドレン配管である。
【0048】上記冷却水槽17においては、上記ワーク
搬送機構10のハンガー72により吊持された円筒形ワ
ークWが受け部175の前方から後方に水平移動した時
に、該ワークWを受け部175に受け取って冷却する。
上記円筒形ワークWの搬入出は、2つの冷却槽部174
A,174B毎に各光電センサ179によってそれぞれ
検出されて、上記ワーク搬送機構10の動作が制御され
る。
【0049】以上のように構成された開先処理設備にお
いて、円筒形ワークWはつぎのような工程順に開先処理
される。まず、ワーク供給台車14に載せられた6個の
円筒形ワークWが所定位置にまで移動すると、上記ワー
クWはワーク搬送機構10により受け取られた後、チャ
ック台車15側に搬送されて該チャック台車15に支持
される。円筒形ワークWは、このチャック台車15上に
おいて軸心Xo周りに回転駆動されながら、上記トーチ
137,139により軸心方向の一方の端部Waがガス
切断される(表切断)。表切断された円筒形ワークW
は、上記チャック台車15側からワーク搬送機構10に
より冷却水槽17に搬入されて冷却される。冷却後の円
筒形ワークWは、上記ワーク搬送機構10によりワーク
反転装置16に搬送されて180°反転される。
【0050】このようにして反転された円筒形ワークW
は、ワーク搬送機構10により、上記チャック台車15
に支持された後、上記トーチ137,139により、軸
心方向の他方の端部Wbが切断される(裏切断)。裏切
断された円筒形ワークWは、上記チャック台車15側か
らワーク搬送機構10により、上記冷却水槽17に搬入
されて冷却される。冷却後のワークWはワーク搬送機構
10によりワーク搬出用台車18に搬送されて、このワ
ーク搬出用台車18によって搬出される。これにより、
円筒形ワークWの開先処理の1サイクルが終了する。こ
の結果、上記円筒形ワークWの供給から切断工程やワー
ク反転工程を経て搬出するまでの作業の省人化が図れ、
生産効率を高めることができる。
【0051】上記実施例では、ワーク搬送機構10に1
対のハンガー72,72を備えており、これら1対のハ
ンガー72,72を利用してワーク供給台車14の6個
の円筒形ワークWを3個単位で上記のような開先処理を
行うようになっている。つまり、1番目のワークWの表
切断→2番目のワークWの表切断→3番目のワークWの
表切断→1番目のワークWの裏切断→2番目のワークW
の裏切断→3番目のワークWの裏切断の順で開先処理を
行ない、同様に4番目のワークWの表切断→5番目のワ
ークWの表切断→6番目のワークWの表切断→4番目の
ワークWの裏切断→5番目のワークWの裏切断→6番目
のワークWの裏切断の順で開先処理を行なう。
【0052】上記1番目の円筒形ワークWから3番目の
円筒形ワークWの開先処理のフローを表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、円筒形
ワークの軸心方向の両端部を開先処理するにあたって、
ワーク供給台車に円筒形ワークを支持させるだけで、そ
のワーク供給台車からワーク搬送機構に受け取らせた円
筒形ワークを、そのワーク搬送機構を介して、ガス切断
用のチャック台車、冷却水槽、ワーク反転機構およびワ
ーク搬出用台車に自動的に、かつ、順次受け渡しさせ
て、一連の開先処理を所定工程どおりに連続的に行わせ
ることができる。したがって、作業者がホイストクレー
ンなどを使用して人為的に各工程間にわたりワークを受
け渡しする従来の開先処理に比べて、労力および手間と
いった作業負担を著しく削減することができるととも
に、複数工程間にわたる作業の連続性を確保して、所定
の開先製品の生産性を著しく向上することができる。ま
た、位置決めや芯合わせも機械的、自動的に行えるの
で、製品の品質向上も達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による円筒形ワークの開先処
理設備の全体の概要を示す平面図である。
【図2】同上実施例における円筒形ワークの開先処理設
備のワーク搬送機構およびその周辺を示す正面図であ
る。
【図3】図2の平面図である。
【図4】ワーク供給(搬出用)台車の拡大正面図であ
る。
【図5】図4の側面図である。
【図6】図4の平面図である。
【図7】ワーク搬送機構の拡大正面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の側面図である。
【図10】ワーク搬送機構の搬送台を示す拡大側面図で
ある。
【図11】ワーク搬送機構のハンガーの部位を示す拡大
側面図である。
【図12】ワーク搬送機構における搬送台の位置決め用
クランプ装置を示す拡大側面図である。
【図13】同上クランプ装置を非作動状態で示す拡大背
面図である。
【図14】同上クランプ装置を作動状態で示す拡大背面
図である。
【図15】チャック台車の拡大正面図である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】図15の平面図である。
【図18】円筒形ワークの切断装置の拡大正面図であ
る。
【図19】図18の側面図である。
【図20】ワーク反転装置の拡大正面図である。
【図21】図20の側面図である。
【図22】図20の平面図である。
【図23】冷却水槽の拡大正面図である。
【図24】図23の平面図である。
【図25】図23の側面図である。
【図26】建築物の柱と梁との継手用リングとしての使
用例の概要を示す正面図である。
【図27】開先処理される円筒形ワークの半縦断側面図
である。
【図28】円筒形ワークの軸心方向の一端部がガス切断
により開先処理された状態の半縦断側面図である。
【図29】円筒形ワークの軸心方向の両端部がガス切断
により開先処理された状態の半縦断側面図である。
【符号の説明】
10 ワーク搬送機構 14 ワーク供給台車 15 チャック台車 16 ワーク反転装置 17 冷却水槽 18 ワーク搬出用台車 W 円筒形ワーク Wa,Wb ワークの軸心方向端部 Xo 軸心

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形ワークをその軸心が水平面に沿っ
    た横向き姿勢に支持するワーク供給台車と、上記円筒形
    ワークの軸心方向の端部をガス切断する際に該ワークを
    位置決めするとともに、その軸心周りに回転可能に支持
    するチャック台車と、軸心方向の端部がガス切断された
    円筒形ワークを冷却する冷却水槽と、一方の端部がガス
    切断されて冷却された円筒形ワークの軸心方向の他方の
    端部をガス切断させるために、該ワークをその軸心と直
    交する垂直軸周りに180°反転させるワーク反転装置
    と、上記軸心方向の両端部がガス切断され冷却された円
    筒形ワークを搬出するワーク搬出用台車と、上記ワーク
    供給台車により供給される円筒形ワークを、上記チャッ
    ク台車、冷却水槽、ワーク反転装置およびワーク搬出用
    台車に対して順次受け渡しするワーク搬送機構とを具備
    したことを特徴とする円筒形ワークの開先処理設備。
JP21774994A 1994-09-13 1994-09-13 円筒形ワークの開先処理設備 Pending JPH0890221A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101130634B1 (ko) * 2009-08-19 2012-04-02 삼성중공업 주식회사 형강 절단 제어장치 및 그 방법
CN102873443A (zh) * 2012-09-14 2013-01-16 青岛东方铁塔股份有限公司 数控火焰等离子钢管开槽机
KR101259753B1 (ko) * 2011-03-24 2013-04-30 삼성중공업 주식회사 형강 자동 절단 시스템
JP2018039055A (ja) * 2017-12-19 2018-03-15 株式会社アマダホールディングス レーザ加工方法

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