JPH0889300A - 核酸検出法 - Google Patents

核酸検出法

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JPH0889300A
JPH0889300A JP23263794A JP23263794A JPH0889300A JP H0889300 A JPH0889300 A JP H0889300A JP 23263794 A JP23263794 A JP 23263794A JP 23263794 A JP23263794 A JP 23263794A JP H0889300 A JPH0889300 A JP H0889300A
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JP
Japan
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nucleic acid
probe
unit
repetitive
dna
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Application number
JP23263794A
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English (en)
Inventor
Chikashi Tokuda
千賀志 徳田
Tamotsu Fukuda
保 福田
Izumi Saito
泉 斎藤
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Mitsui Pharmaceuticals Inc
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Pharmaceuticals Inc
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遺伝子増幅を行なっていない微量核酸でも検
出できるサンドイッチハイブリダイゼーション法の提
供。 【構成】 被検出核酸と相補的な100bp以上の単位
プローブが少なくとも10個以上同一方向に直列に連結
された反復プローブを補獲用プローブに用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核酸の検出法に関するも
のであり、とくに病原体ウイルス、細菌等の核酸検出に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ある特定の塩基配列を有する核酸を特異
的に検出する方法として、ハイブリダイゼーション技術
が広く用いられるようになった。特に細菌、ウイルスの
検出、遺伝病の診断等医療上の分野におけるこの技術の
有用性は、分子生物学や遺伝子工学の発展に伴ってます
ます高くなっている。しかし、従来より用いられてきた
ドットハイブリダイゼーション法は定量性に乏しく、バ
ックグラウンドが高いため臨床上十分な感度が得られな
い等の問題点がある。
【0003】また、近年開発されたPCR法〔特開昭6
1−274697号公報〕は特定の遺伝子を10万倍以
上に増幅させることのできる画期的な方法であり、基礎
医学の分野においては広く用いられている。しかし特殊
な増幅装置が必要なこと、使用に当たっては増幅された
DNAの検体への汚染に細心の注意が必要であり、また
定量性に乏しい等問題点も多く、いまだ臨床の現場まで
普及するに到っていない。
【0004】ところでハイブリダイゼーションによって
核酸を定量的かつ高感度に検出する試みとして、Virtan
enらはサンドイッチハイブリイダイゼーション法を報告
している〔Virtanen et al., Lancet,i,p.381-383,(19
83)〕。サンドイッチハイブリダイゼーション法は検出
しようとする核酸(以下、被検出核酸と呼ぶ)に相補的
な核酸断片を少なくとも2つ用いる。一方の核酸断片は
固相に結合させて捕獲用プローブとして用い、他方は予
め標識しておいて標識プローブとして用いて、これらの
プローブと可溶化した試料中の核酸をハイブリダイズさ
せる。試料中に両プローブと相補的な核酸が存在すると
標識プローブは固相上に固定され、標識を検出すること
により被検出核酸の量を知ることができる。この方法は
定量性に優れているのみならず、反応時間が短く粗製の
検体にも適用できるためドットハイブリダイゼーション
法に比べ優れている。
【0005】サンドイッチハイブリダイゼーション法は
現在までにより高感度に、そしてより迅速に測定するた
めの種々の改良が行われている。例えば、Rankiら〔Ran
ki et al.,Gene,vol.21,p.77-85,(1983)〕らはプローブ
に一本鎖DNAを用いることによりアデノウイルス2型
のDNAを鼻腔吸引分泌物より5×106の感度で測定
している。この方法によると、二本鎖DNAをプローブ
として被検出核酸とハイブリダイゼーションを行わせる
際に問題となるプローブの+鎖−鎖同志の再形成による
ハイブリダイゼーション効率の低下が防止できる。
【0006】さらにParkkinenらは捕獲プローブ3種、
標識プローブ2種とペアープローブの数を増やすことに
よってパピローマウイルスを子宮頸部のスクラッピング
検体より105の感度で測定している〔Parkkinen et al.,
J.Med.Viro.,vol.20(3),p.279,(1986)〕。
【0007】またカイロン社のグループは分枝型のプロ
ーブに大量の標識を導入しこれを発光法により検出する
ことにより、C型肝炎ウイルスを3×104の感度で測
定している〔特開平5−503422号公報〕。
【0008】しかし、これらの改良法でも測定対象によ
っては感度不足であることが多く、より高い感度が得ら
れる方法が求められていた。
【0009】ところで、標識されたPCR産物を捕獲す
るためのプローブとして、被検出核酸と特異的にハイブ
リダイズ可能な核酸(単位プローブ)が同一方向に直列
に連結された構造を持つ反復構造プローブとその作製法
が知られている〔特開平5−192198号公報〕。該
公報には20bpの単位プローブが記載されている。上
記の反復構造プローブを遺伝子増幅を行っていない試料
中の微量の核酸の検出に応用することも考えられるが、
該プローブは以下の点で問題がある。即ち、微量の核酸
の検出においては、試料中の核酸とプローブとのサンド
イッチハイブリダイゼーションの後、強い条件(低塩濃
度、高温度)で系内を一度洗浄し、非特異的に固相へ吸
着した標識プローブを除去する必要がある。しかし単位
プローブの長さが100bp以下では、Tm値(融解温
度)が低いために強い条件で洗浄すると、特異的に形成
された核酸ハイブリッドも解離してしまうため結果的に
測定感度が低下する。よって該公報記載の20bpの単
位プローブからなる反復構造プローブは高感度を要求さ
れる微量の核酸の検出には適さない。
【0010】即ち少なくとも100bp以上の長さを有
する単位プローブでしかもそれが10〜200個は直列
に連結された反復構造の核酸を用いる必要があると考え
られる。
【0011】しかし、前記公報(特開平5−19219
8号公報)に記載の方法は、合成DNAを単位核酸とし
て反復構造プローブをプラスミド上に構築するものであ
り、この方法ではより合成の困難な100bpを越える
PCR産物や制限酵素断片が複数個連結された反復構造
プローブを作製することができない。
【0012】具体的には、次の3点の理由が挙げられ
る。
【0013】1 多数のプローブが挿入された大きなプ
ラスミドを選択しなければならない。
【0014】2 同一の配列を有するプローブが複数個
プラスミド上に挿入されるため相同組み換えによる欠失
が極めて起こりやすい。
【0015】3 単位プローブが両向きに挿入されると
パリンドロームが形成され、プラスミドの複製が阻害さ
れるので、単位プローブは全て同じ向きに挿入されなけ
ればならない。
【0016】上記問題点を解決する手段として、斎藤ら
はヒト主要組織適合複合体の効率的な生産を目的として
該タンパク質の遺伝子のα鎖・β鎖cDNA発現単位が
それぞれ交互に8個ずつ計16個直列に連結された構造
を持つ48kbpのコスミドを、コスミドベクターとin
vitroパッケージングを組み合わせて用いる方法により
作製している(Ikeda.H.,Saito,I.,Gene,71:19-27,198
8)。
【0017】斉藤らは、多数の単位プローブが挿入され
た大きなプラスミドを、λファ−ジのin vitro パッケ
ージングキットを用いて、選択的にコスミドとして分離
している。DNA調製時にもパッケージングを行いre
cAマイナスの大腸菌に感染させ、これをアンピシリン
を含む培地で培養することにより相同組み換えによる欠
失を防いでいる。
【0018】またインサートを全て同一方向に挿入する
ために、インサートの両突出端を相補的ではあるがパリ
ンドロームではない構造をとるようにしてhead-to-hea
d、tail-to-tailの結合を防止し、斉藤らはこの方法で
25個までの直列反復構造を持つコスミドが分離可能で
あることを示した。しかし、今だ26個以上の同一核酸
断片をコスミド上にクローニングする方法は知られてい
ない。
【0019】
【発明の解決すべき課題】本発明の目的は、遺伝子増幅
を行っていないような微量の核酸でも検出することので
きるサンドイッチハイブリダイゼーション法による核酸
検出法を提供することにある。
【0020】また、本発明の他の目的は上記の核酸の検
出に用いられる捕獲用核酸プローブ及びそれを含むコス
ミドの提供にある。勿論これらは新規な物質であるから
これらの製造方法を提供することも本発明の他の目的で
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な微量の核酸でも検出できるようなサンドイッチハイブ
リダイゼーション法の感度を上昇させる方法を鋭意検討
した。
【0022】その結果、捕獲用プローブには被検出核酸
と相補的な100bp以上の核酸(単位プローブ)が少
なくとも10個以上同一方向に直列に連結された反復プ
ローブを用いることによって、迅速かつ簡便にしかも高
感度に核酸を検出することができることを見出した。
【0023】また、本発明者らは、反復プローブをコス
ミドベクターにクローニングして得るに際して、単位プ
ローブの連結を2段階に分けて行なうことにより、従来
たかだか30個程度であった単位プローブの連結数を飛
躍的に向上させる方法を開発した。
【0024】本発明は、上記知見に基づき完成したもの
である。
【0025】すなわち本発明は、被検出核酸と特異的に
ハイブリダイズ可能な100bp以上の単位プローブを
10個以上直列に同一方向に連結し、全長が30kbp
以下であることを特徴とするサンドイッチハイブリダイ
ゼーション法捕獲用核酸プローブを提供するものであ
り、更に本発明は、(A)〜(E)の工程からなる核酸
検出法、 (A)被検出核酸と特異的にハイブリダイズ可能な単位
プローブが10から160個同一方向に直列に連結し、
全長が30kbp以下である反復プローブを固相へ固定
化する工程。(B)上記(A)で固定化した反復プロー
ブを一本鎖核酸とし、+鎖若しくは−鎖を分離して固定
化一本鎖反復プローブを作製する工程。 (C)固定化一本鎖反復プローブと被検出核酸を含む試
料と標識プローブとを混合してハイブリダイゼーション
する工程。 (D)固相を60℃以上70℃以下の温度で洗浄する工
程。 (E)標識プローブの標識を用いて被検出核酸を検出す
る工程。を提供するものである。
【0026】本発明によって検出される核酸には、試料
中に存在する核酸、DNAまたはRNAであり、例え
ば、臨床試料中の病原体ウイルスや細菌の核酸、または
食品中の細菌の核酸等が考えられる。
【0027】上記の病原ウイルスには、例えばB型肝炎
ウイルス、C型肝炎ウイルス、成人T細胞白血病ウイル
ス、パピローマウイルス、サイトメガロウイルス、ポリ
オーマウイルス、ロタウイルス、ヘルペスウイルス等が
例示できる。
【0028】また、上記細菌としては、例えば抗酸菌、
連鎖球菌、ブドウ球菌、病原性大腸菌、カンピロバクダ
ー、コレラ菌、赤痢菌、サルモネラ菌、エルジニヤ菌等
が例示できる。
【0029】本発明において、反復プローブとは、被検
出核酸と特異的にハイブリダイズ可能な核酸(単位プロ
ーブ)が同一方向に直列に連結された構造を持つプロー
ブである。この反復プローブは核酸検出のためのハイブ
リダイゼーションにおける捕獲用プローブとして用いら
れる。
【0030】反復プローブを用いて、サンドイッチハイ
ブリダイゼーションを高い感度で行うに際しては、非特
異反応の影響を低下させるために、高い温度かつ低い塩
濃度の溶液でハイブリダイゼーション後の系内を洗浄す
る。これを可能とするために単位プローブの長さは10
0bp以上が好ましい。
【0031】そして単位プローブの反復数は、十分な核
酸の検出感度を得るために10以上であることが好まし
い。
【0032】さらにまたプローブの物理的切断を回避す
るために反復プローブ全体の長さは30kbpを越えな
いことが好ましい。
【0033】これらの点から、より好ましくは、単位プ
ローブの反復数が10から80個、単位プローブの長さ
が100から1000bp、全長が5から30kbpの
反復プローブを用いればよいことになる。更に好ましい
条件を提示すれば、単位プローブの反復数が20から8
0個、単位プローブの長さが150から500bp、全
長が5から30kbpの反復プローブ、であり、最も好
ましい条件ならば、単位プローブの長さが250bpか
ら500bp、反復数が約30である。しかし、もちろ
ん最適条件は用いる単位プローブによって若干異なるこ
とがある。
【0034】本発明の反復プローブを作製するためには
コスミドベクターとin vitroパッケージングを組み合わ
せて用いる従来の技術例えば斉藤らの方法(Ikeda.H.,Sa
ito,I.,Gene,71:19-27,1988)によることが出来ると考え
られるかも知れない。
【0035】しかし、斉藤らの方法を従来通り適用した
ところ、ライゲーション反応の限界のため30個以上の
単位プローブが連結されたクローンを得ることが出来な
かった。そこで発明者らは、より多数の連結数を有する
クローンを得るため、単位プローブの連結を2段階に分
けて行う方法を考案したのである。
【0036】すなわち、まずカセットシャロミドベクタ
ーを作製する。
【0037】このカセットシャロミドベクターは、最低
1組の同一の特定の制限酵素切断点をクローニング部位
の両側に有し、スペーサーの長さにより種々の全長をも
つコスミドベクターであり、該制限酵素切断点は以下の
ような特徴を有している。
【0038】即ち、それは不完全なパリンドローム配列
を認識する制限酵素(以下、不完全パリンドローム認識
酵素と呼ぶことがある)により切断され、切断によりパ
リンドローム構造の突出末端を生じない。上記制限酵素
としてはBglI、BspMI、BstXI、SfiI、AvaI等が例示され
る。
【0039】次に被検出核酸と特異的にハイブリダイズ
可能な単位プローブをPCRにより調製する。上記単位
プローブはまた被検出核酸がクローニングされたプラス
ミドを制限酵素を用いて切断することによっても調製で
きる。
【0040】1段階目の連結反応として、カセットシャ
ロミドのクローニング部位へ1〜10個の単位プローブ
をクローニングし、単位プローブが直列に1〜10個連
結した一次反復プローブを作製する。
【0041】具体的には、単位プローブが1〜10個ク
ローニングされた際に全長が39〜51kbpとなるの
全長のカセットシャロミドベクターの1組の同一の制限
酵素切断点の間に存在するクローニング部位を切断して
生じたDNA断片と、単位プローブとを1:30のモル
比で混合してT4DNAリガーゼを用いて連結する。連
結させた核酸をλファージへin vitroパッケージング
し、大腸菌へ形質導入する。形質導入した大腸菌を液体
培養して得られた組換え体よりプラスミドを調製する。
カセットシャロミドをベクター+インサート部分とスペ
ーサー+COS部分に切断分離する制限酵素(例えばS
alΙ)を用いて、得られたプラスミドを切断して電気
泳動する。電気泳動したゲルより1〜10個の単位プロ
ーブとベクターが連結した長さに相当するバンドを切り
出し、核酸断片を抽出する。得られた核酸断片をT4D
NAリガーゼを用いて環状とし、環状化した核酸を大腸
菌を形質転換し、単位プローブが1〜10個クローニン
グされた一次反復プローブプラスミドを得る。
【0042】得られた一次反復プローブプラスミドを、
プローブがクローニングされた部位の両側に切断部位の
存在する不完全パリンドローム認識酵素を用いて切断す
ることにより、相補的であるがパリンドローム構造では
ない突出端を両端に有する一次反復プローブが単離され
る。
【0043】2段階目の連結反応として、カセットシャ
ロミドベクターを一次反復プローブを単離した時と同じ
不完全パリンドローム認識酵素で切断してカセットシャ
ロミドベクター断片を得る。1段階目の連結反応で得ら
れた一次反復プローブと上記シャロミドベクター断片を
T4DNAリガーゼを用いて連結させる。連結させた核酸
をλファージへin vitroパッケージングし、目的とする
プラスミド(10〜160個単位プローブが直列に結合
した断片を有する)を得る。
【0044】一次反復プローブの連結数はライゲーショ
ン時のコスミドベクター断片と一次反復核酸プローブの
混合比と用いられるカセットシャロミドの全長(すなわ
ちスペサーの長さ)によって調製される。λファージへ
のin vitroパッケージングのためには核酸のCOS部位
とCOS部位の間隔が39〜51kbpであることが必
須である。従って用いるべきカセットシャロミドの全長
は、45kbp−(単位プローブの長さ×最終目標連結
数)±6kbpとなる。またカセットシャロミドと1次
反復プローブのモル比は1:最終目標連結数/一次反復
プローブの単位プローブ連結数×2〜4が最も良い。
【0045】核酸の分析は(A)〜(E)の工程に従っ
て以下のようにして行なう。 (A) まず反復プローブを固相に固定化する。即ち単
位プローブを10から160個連結した反復プローブを
含むコスミドを制限酵素で切断して単離する。反復プロ
ーブの+鎖或いは−鎖のどちらか一方の末端に特定の化
合物に強い親和性を有する基で修飾された核酸アナログ
を取り込ませる。末端が修飾された反復プローブ断片を
核酸アナログの修飾基に親和性を有する化合物を固定し
た固相へ固定化する。
【0046】実際には反復プローブの片側を5'突出型の
制限酵素で切断し、DNAポリメラーゼ(Klenow断片)
の5’→3’ポリメラーゼ活性を利用して特定の化合物
と共有結合し得る基で修飾された核酸アナログを非突出
型の3'末端に取り込ませる。核酸アナログの修飾基と共
有結合し得る官能基を有する化合物を予め固相に結合さ
せておき、この固相上の化合物と核酸アナログの修飾基
とを結合させることにより反復プローブを固相へ固定化
する。その後、反復プローブのもう一方の側を制限酵素
で切断し、ベクター部分と分離することにより、反復プ
ローブを固相に固定化することができる。
【0047】核酸アナログの修飾基としては、ビオチン
等の様に特定の官能基を有する化合物共有結合し得るも
のやアミノ基等の官能基を用いることができる。ビオチ
ンはアビジンと強い親和性を有し、アミノ基であればト
シル基や活性エステルと強い親和性を有する。よって反
復プローブに取り込ませる核酸アナログとしてはBiotin
-16-dUTP、Amino-7-dUTP等を用いることができる。
【0048】反復プローブを固相へ固定化する方法とし
て、固相上のチオール基等の官能基とマレイミドエステ
ル等の架橋剤を用いることもできる。
【0049】固定化に用いる固相としては、核酸アナロ
グの修飾基に強い親和性を有する官能基を有する化合物
を導入可能なもの、もしくは反復プローブに導入された
架橋剤に対する親和性を有する化合物を固定可能なもの
であれば、材質・形状を問わない。その様な固相の例と
しては、具体的にはポリスチレン、ポリエチレン、ガラ
ス等のチューブ、マイクロウエルプレート、ビーズ、微
粒子等が挙げられる。 (B) 次に固定化された反復プローブを一本鎖DNA
にする。即ち上記(A)で固定化された2本鎖反復プロ
ーブの一方の未修飾の鎖を分離して、固定化一本鎖反復
プローブを作製する。
【0050】具体的には固定化された反復プローブを一
本鎖にするために、0.15Nの水酸化ナトリウム溶液
中で固定化された反復プローブを処理してアルカリ変性
させ、固定化された2本鎖反復プローブを一本鎖へ解離
させ、遊離した一本鎖DNAのうち未修飾の鎖を洗浄除
去する。 (C)固定化一本鎖反復プローブと被検出核酸を含む試
料と標識プローブとを混合してハイブリダイゼーション
を行なう。
【0051】本発明において標識プローブとは、被検出
核酸と特異的にハイブリダイズ可能であり、しかも反復
プローブと異なる配列を有する核酸が標識物質で標識さ
れたものを意味する。
【0052】標識プローブに使用される核酸としては、
例えば被検出核酸をテンプレートとしてPCRをおこな
って得られるPCR産物、標識プローブに使用される核
酸がクローニングされているプラスミドを任意の制限酵
素を用いて切断して得られるDNA断片を使用すること
ができる。
【0053】また被検出核酸の一部をM13ファ−ジの
オリジンを有するプラスミドpUC118等にクローニングし
て増幅し、増幅された組換えDNAより被検出核酸の一
部をコードする一本鎖DNAを調製して標識に用いるこ
とにより、結果的に核酸検出の感度が向上する。
【0054】DNA断片の標識は、分離された核酸或い
は標識プローブに使用される核酸がクローニングされて
いるプラスミド全体を標識すること等により行われる。
【0055】標識に用いる標識物質としては非放射性物
質が好ましく、ローダミン、FITC等の蛍光物質、アクリ
ジン等の発光物質が挙げられる。また、標識物質に対し
特異的に反応する物質であれば標識物質は直接検出され
るものでなくとも良い。その様なものの例として例えば
ビオチン標識に対するアビジンもしはストレプトアビジ
ン、ジゴキシン等のハプテンに対する抗ジゴキシン抗体
等が挙げられる。
【0056】2本鎖プローブへ標識を導入する方法とし
ては、Biotinー16ーdUTPやDigoxin-11-dUTP等の標識核酸
アナログをランダムプライマー法、ニックトランスレー
ション法等を用いることができる。またPCR法で作製
した核酸を標識するならば、PCR反応時に反応溶液へ
Biotinー16ーdUTPやDigoxin-11-dUTP等の標識核酸アナロ
グを加えることにより標識できる。
【0057】ハイブリダイゼーション反応は通常のフィ
ルターを用いるドットハイブリダイゼーションと同様の
条件で行うことができる[Molecular Cloning 2nd Edit
ion(Cold Spring Harbar Laboratory Press,1989)]。
ハイブリダイゼーション反応時の反応液量、反応時間に
ついては、核酸濃度、用いる固相の種類および核酸プロ
ーブに応じて選択すればよい。反応液は6×SSC等通
常のハイブリダイゼーションに用いる溶液を利用でき
る。 (D) ハイブリダイゼーション後、未反応のおよび非
特異的に固相へ吸着している標識プローブを除去するた
め、固相を0.1×SSC,0.2%SDS溶液等の溶
液を用いて洗浄する。反応および洗浄時の温度は用いる
固定化反復プローブを構成する単位プローブの長さとG
C含量(%)で異なるが、低くとも60℃、高くとも7
0℃である。 実際は次式より計算されるTm値から2
0℃引いた温度を選択する。
【0058】 Tm=81.6+16.6(Log10[Na+])+ 0.41(%G+C)-(600/L) (ただし、%G+CはGC含量を表し、Lは単位プローブの長
さを表す。) 上の式によれば、例えばGC含量50%、プローブ長1
00bpならば64℃、200bpならば68℃と算出
される。 (E)固相上の核酸ハイブリッド中に存在する標識プロ
ーブの標識を用いて測定対象の核酸を検出する。
【0059】標識を検出する方法としては、蛍光物質で
あれば蛍光光度計、発光物質であれば発光光度計を用い
てその強度を測定する。ビオチン標識は酵素等の直接検
出可能な物質で標識したアビジンまたはストレプトアビ
ジン、ハプテン標識は同じく標識した抗体を用いること
によって検出される。
【0060】
【実施例】本発明を以下のサイトメガロウイルス検出系
の例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0061】以下の実施例における遺伝子工学的手法は
Molecular Cloning 2nd Edition (Cold spring Harbar
Laboratory Press,1989)に従っておこなった。PCR
はPCR Tecnology(Stockton Press,1989)に従って行
った。また、オリゴヌクレオチドの合成はミリポア社の
オリゴヌクレオチド自動合成器Cyclon Plus DNAシン
セサイザーを用いて合成した。
【0062】実施例1反復DNA作製用ベクターpXFW,cdXFWの調製 図1に示したスキームに従って、配列番号1に示す5'
末端をリン酸化した合成DNA,XFWリンカーを、Cha
romid9-42(42kbp)、charomid9-36(36kbp)、charomid9-2
8およびcharomido9-20(20kbp)(株式会社日本ジーンよ
り購入)のAsp718(ベーリンガー・マンハイム社製)切
断部位に挿入しシャロミドベクターcd9-42XFW、cd9-36X
FW、cd9-28XFWおよびcd9-20XFWを得た。図2に示したス
キームに従って、cd9-42XFWをSalΙで完全切断し、再び
T4DNAリガーゼを用いて結合させた後、得られたD
NAを用いて大腸菌DH5を形質転換させ、cd9-42XFWより
全スペーサーとCOS部位を除去したpXFWを得た。同様にc
d9-42XFWから、NruΙを用いスペーサーのみを除去したc
d9-4XFWを得た。
【0063】実施例2化学合成による単位プローブの調製 配列番号2から5に示す配列のDNAを合成した。配列
番号2と3に記載のDNA、および配列番号4と5に記
載のDNAを混合し98℃で10分間加熱した後、徐々
に冷却しアニールさせた。次にT4ポリヌクレオチドキ
ナーゼを用いて5’末端をリン酸化し、22bpおよび
53bpの化学合成単位プローブA及びBを得た。プロ
ーブAおよびBはサイトメガロウイルスDNAのEcoRΙ
断片D遺伝子(S.A.Spector,J.Arua,D.H.Spector,R.McMi
llian:J.Infect.Dis.,150,121,1984))由来の配列であ
り、プローブAはプローブBの配列を含んでいる。
【0064】実施例3PCRによる単位プローブの調製 配列番号8から17に示したオリゴヌクレオチドについ
て、配列番号が8と9、10と11、12と13、14
と15、16と17に記載のDNAをプライマーに、テ
ンプレートにヒトサイトメガロウイルスATCC VR538, st
rain AD169)(American Type culture collection)のD
NAを用いてPCRを行いサイトメガロウイルスDNA
のEcoRΙ断片D遺伝子由来の118bp、164bp、
267bp、521bpおよび976bpのDNA
C、D、E、FおよびGをそれぞれ得た。各プライマー
においては、Cは先に合成したプローブBの、DはC
の、EはDの、FはEの、GはFの配列を含むように、
また各プローブのGC含量が58〜62%となるように
設計した。
【0065】実施例422bpまたは53bpの化学合成単位プローブが30
個直列に挿入されたプラスミドの調製 化学合成単位プローブが30個直列に挿入されたプラス
ミドの調製はKawaiらの方法(Analytical,Biochem,209,
63-69,1993)の方法にほぼ従って行った。すなわち実施
例2で作製した22bp及び53bpの合成単位プロー
ブA及びBを各々をT4DNAリガーゼを用いて結合さ
せた後、Klenow断片を用いて末端を平滑化し、6%ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動にかけ、プローブAおよび
Bが各々10個結合した生成物に相当する220及び5
30bpのバンドを分離しDNAを抽出した。得られた
たDNAをpXFWのSwaΙ部位へ挿入しpXFW10×A及びpXFW
10×Bを作製した。
【0066】次にpXFW10×A及びpXFW10×BをSfiΙを用
いて切断し、単位プローブAまたはBが直列に10個連
結した断片を調製した。さらにこの断片と、pXFWをSfi
Ιで切断し5’端をアルカリホスファターゼを用いて脱
リン酸したベクターを混合し、T4DNAリガーゼを用
いて結合させた。この結合させたDNAを用いて大腸菌
DH5を形質転換させ、単位プローブAまたはBが各々3
0個直列に連結した断片を含むプラスミドpXFW30×A、p
XFW30×Bを得た。
【0067】実施例5PCRで調製した118、164、267、521また
は976bpの単位プローブが1個もしくは5個直列に
挿入されたプラスミドの調製 実施例3でPCRを用いて調製したDNAプローブC、
D、E、FおよびGを制限酵素PmeΙで切断した後、電
気泳動を行い各々117bp、265bp、519bp
および972bpに相当するバンドをゲルより切り出
し、各断片を抽出した。得られた断片をcd9-42XFWをSwa
Iで切断したベクターとモル比30:1で混合し、総DNA
濃度が0.2μg/μlとなるようにエタノール沈殿に
て濃縮した後、T4DNAリガーゼを用いて結合させ
た。結合させたDNAを再びSwaΙで消化し、ベクター
が自己結合したもの、およびベクターどうしが結合した
ものを切断した後に、GIGAPACK Π GOLD(STRATAGENE社
製)を用いてin vitro パッケージングし、大腸菌DH5へ
感染させた。感染させた大腸菌を、アンピシリンを含む
平板培地によるクローンの単離おこなわず、直接アンピ
シリンを含む培地を用い液体培養した。得られた大腸菌
よりコスミドを調製し、SalΙで切断した後、電気泳動
を行い、シャロミドベクターのスペーサーおよびcos部
位が除去され、かつ各プローブが1個ないしは5個挿入
された画分に相当する移動度のバンドからDNAを抽出
した。抽出したDNAを再びT4DNAリガーゼを用い
て環状DNAとした後、これを用いて形質転換させた大
腸菌DH5をアンピシリ耐性マーカーにより選択し、単位
プローブC、D、E、FまたはGが1個または5個挿入
されたプラスミドpXFW1×E、pXFW5×C、pXFW5×D、pXFW
5×E、pXFW5×FおよびpXFW5×Gを有するクローンを単離
した。上記操作のスキームを図3に示した。
【0068】実施例6PCRで調製した118、164、267、521また
は976bpの単位プローブが30個直列に挿入された
コスミドの調製 実施例5で作製したプラスミドpXFW5×C、pXFW5×D、pX
FW5×E、pXFW5×Fおよび pXFW5×GをSfiΙで切断し、
各々の単位プローブが5個直列に連結された画分を電気
泳動により分離し、ゲルから抽出した。得られたプロー
ブC、D、E、FおよびGが5個連結したDNAと、実
施例2で作製したシャロミドベクターcd9-36XFW、cd9-2
8XFWもしくはcd9-20XFWをSwaΙで切断したDNAをモル
比40:1でプローブC、D、Eはシャロミドベクター
cd9-36XFWと、Fはcd9-28XFWと、Gはd9-20XFWと混合
し、総DNA濃度が0.2μg/μlとなるようにエタ
ノール沈殿にて濃縮した後、T4DNAリガーゼを用い
て結合させた。結合させたDNAをGIGAPACK Π GOLDを
用いてin vitro パッケージングし、大腸菌DH5に感染さ
せ、形質導入されたクローンをアンピシリン耐性マーカ
ーにより選択した。得られたクローンよりコスミドを調
製し、これを各コスミドのSfiΙ部位の両脇に存在するX
hoΙ部位で切断し、電気泳動により挿入断片の長さを確
認した。
【0069】目的とする30個各プローブが直列に連結
して挿入されたクローンを選択し、コスミドcd9-36XFW3
0×C、cd9-36XFW30×D、cd9-36XFW30×E、cd9-28XFW30
×Fおよび cd9-20XFW30×Gを得た。これらはまとめて
図4に示した。
【0070】実施例7PCRで調製した267bpの単位プローブが10〜1
60個直列に挿入されたコスミドの調製 実施例5で作製したプラスミドpXFW5×EをSfiΙで切断
し、単位プローブEが5個直列に連結されたDNAを抽
出した。得られたDNAと、実施例2で作製したシャロ
ミドベクターcd9-4XFWをモル比80:1で混合し、総D
NA濃度が0.2μg/μlとなるように濃縮した後、
T4DNAリガーゼを用いて結合させた。結合させたD
NAを、GIGAPACK Π GOLDを用いてin vitro パッケー
ジングし、大腸菌DH5に感染させ、形質導入されたクロ
ーンをアンピシリン耐性マーカーにより選択した。得ら
れたクローンからコスミドを調製し、これをXhoΙおよ
びBamHΙで切断した。0.35%のアガロースゲルを用
いた電気泳動においてBamHΙで48kbp、XhoΙで
4.5Kbpと43.5kbpのバンドを示す図5のm
=1、n=160の構造を有するクローンを選び出し、
単位プローブEが160個直列に連結して挿入されてい
るコスミドcdXFW160×Eを得た。
【0071】同時に、単位プローブEが5個直列に連結
されたDNA断片をシャロミドベクターcd9-4XFWに結合
させたDNAをin vitroパッケージングし、大腸菌DH5
に感染させた後、形質導入されたクローンを含む細胞液
を直接アンピシリンを含む培地を用で液体培養し、大腸
菌よりコスミドを調製した。得られたコスミドをBamHΙ
で切断し0.35%のアガロースゲルで電気泳動を行っ
た。直接液体培養して得られるコスミドは、全体の大き
さは40〜50kbpと均一であるがプラスミド中に含
まれるCOS部位の数(コスミドベクターの数)とCO
S部位からCOS部位の間に挿入されたプローブの数は
不均一である。従って、ベクターを一か所のみ切断する
BamH1Ιの切断パターンは4.5Kbp(ベクターのサ
イズ)+n×5×0.27kbpのラダー状となる。そ
こで単位プローブが10〜80個挿入されたコスミドを
作製するために先の式においてn=2,4,6,9,1
6に相当する長さのバンドをゲルから分離し、DNAを
抽出し再びT4DNAリガーゼを用いて環状DNAとし
た後、これを用いて形質転換させた大腸菌DH5に1.5
ml培養し、単位プローブDが10、20、30、4
5、80個挿入されたコスミドを調製した。これらのコ
スミドを再びBamH1で切断し、DNAを0.2μg/μ
lまで濃縮した後、T4DNAリガーゼを用いて結合さ
せた。結合させたDNAをGIGAPACK Π GOLDを用いてin
vitro パッケージングし、大腸菌DH5へ感染させ図5に
示すコスミド2×cdXFW80×E、3×cdXFW45×E、4×cdXFW
30×E、6×cdXFW20×E、8×cdXFW10×Eを有するクロー
ンを単離した。
【0072】実施例8捕獲用プローブの3’末端へのアミノ基導 入 制限酵素を用いてプラスミドから切断、分離して得られ
たプローブ3’末端へのアミノ基の導入はJ.Huetらの方
法(Methode in Enzymology vol.218 p508)の変法で行
った。すなわちpXFW30×A、pXFW30×B、pXFW1×E、pXFW
5×E、cd9-36XFW30×C、cd9-36XFW30×D、cd9-36XFW30
×E、cd9-28XFW30×F、cd9-28XFW30×G、cdXFW160×E、
2×cdXFW80×E、3×cdXFW45×E、4×cdXFW30×E、6×cd
XFW20×E、および8×cdXFW10×EをScaΙとBamHΙを用い
プローブ部分とベクター部分に切断した後、dGTPおよび
N6-(6-Aminohexyl)dATP(BRL社)を反応液に加え、DNA
PolymeraseΙKlenow FragmentによりBamHΙ切断点の
3’末端へアミノ基を導入した。引き続きXbaΙを用い
て、ベクターに導入されたアミノ基の末端から6bpの
部位で切断し、SephadexG50(ファルマシアバイオテッ
ク株式会社)カラムによりベクター部分からアミノ基を
除去した(図6参照)。
【0073】実施例9捕獲用プローブの磁性微粒子の固定 活性化トシル基を有する磁性微粒子(DYNABEADS M-280 T
osyl Activated ダイナル社)25mgをTNE(10
mM Tris pH8.5、1mM EDTA,0.
15M 塩化ナトリウム)で3回洗浄した後、実施例8
において3’末端にアミノ基を導入したプローブの15
0pmol/ml溶液(0.2Mホウ酸緩衝液 pH
9.5)2mlに懸濁した後、8時間静かに振盪しトシ
ル基とアミノ基を反応させ、プローブを微粒子へ固定さ
せた。次に微粒子を0.2Nの水酸化ナトリウム溶液で
2回洗浄することでプローブを一本鎖にした。
【0074】実施例10標識一本鎖DNAプローブの調製 配列番号6または7に示す合成オリゴヌクレオチドP1
(配列番号6)およびP2(配列番号7)をプライマー
に、ヒトサイトメガロウイルス(ATCC VR538 strain AD-
169)のDNAをテンプレートに用いPCRを行い、サイ
トメガロウイルスDNAのEcoRΙ断片D遺伝子由来の2
78bpのDNAを得た。このDNAを含む一本鎖DN
Aを得るために、PCR産物をklenow断片により両端を
平滑末端にした後、pBluescript Π KS+(ストラタジ
ーン社製)のHincΠサイトへ挿入し得られたクローンの
中からセンス鎖の一本鎖DNAが得られるクローンを選
択しファジミドpCMV1を得た。pCMV1を用いて大腸菌NM55
3を形質転換した後、ヘルパーファージVCS-M13を感染さ
せ一本鎖DNAを調製した。得られた一本鎖DNAはフ
ォトビオチンを用いてFosterらの方法(Nucleic Acid Re
s.,13(3),745,1985)に従ってビオチン標識した。
【0075】実施例11捕獲用プローブ固定化磁性微粒子のプレハイブリダイゼ
ーション さらにプローブを固定化した磁性微粒子をプレハイブリ
ダイゼーションするために、TNE(10mM Tri
s pH8.5、1mM EDTA,0.15M 塩化
ナトリウム)で一回洗浄後0.1%BSAおよび0.0
5%ニシン精子DNAを加えたTNEに1mg/mlの
濃度となるようにプローブを固定化した磁性微粒子を懸
濁し16時間静かに振盪した。
【0076】実施例12固定化反復プローブを用いたサンドイッチハイブリダイ
ゼーション法によるサイトメガロウイルスDNA測定用
検量線の作成 単位プローブEが30個直列に連結した反復プローブ固
定化磁性微粒子と、既知濃度のサイトメガロウイルスD
NAの溶液を用い次のようにしてサイトメガロウイルス
DNA測定用検量線を作成した。 1)単位プローブDが30個連結した捕獲用プローブを
固定化した磁性微粒子の懸濁液(100μg/ml)1
00μlに、ビオチン標識一本鎖DNAプローブ100
μl、105〜1010個/mlサイトメガロウイルスD
NAEcoRΙ断片Dがクローニングされたプラスミドの溶
液10μl及び6×SSC(0.2% SDS、0.0
5% ニシン精子DNAを含む)800μlをポリスチ
レン製の試験管へ加え、混合し68℃、4時間保温しハ
イブリダイゼーションさせた。 2)磁石で磁性微粒子を試験管の壁に凝集させた後に、
反応溶液を吸引除去し0.1×SSC(0.2%SDS
を含む)を用いて68℃で3回洗浄した。 3)洗浄後1μg/mlのアルカリフォスファターゼ−
ストレプトアビジン(ベーリンガーマンハイム株式会
社)、20mM Tris pH8.0(0.1%BS
A,0.2M塩化ナトリウム、2mM MgCl2
0.02%Tween20を含む)溶液500μlに磁
性微粒子を懸濁させ10分間室温放置した。 4)反応液を除去した後、 20mM Tris pH
8.0(0.2M 塩化ナトリウム、2mM MgCl
2、0.02% Tween20を含む)で3回洗浄し
た。 5)次にアルカリフォスファターゼの発光基質であるLu
mi-Phos 530(LUMIGEN社)を200μl加え37℃10分間保
温した後、発光強度をルミネッセンスリーダー(アロカ
株式会社BLR-201)を用いて測定した。結果を図7に示
す。
【0077】実施例13反復プローブの反復数の効果 単位プローブDが1、5,10,20,30,45,8
0または160個直列に連結した反復プローブ固定化磁
性微粒子を用いて、プローブ反復の効果を検討するた
め、実施例12と同様にして105分子/試験管サイト
メガロウイルスDNAの検出を行った。
【0078】その結果、図8に示すように発光強度は単
位プローブ連結数30〜45で最大を示し、単一のプロ
ーブと比べ約15倍であった。
【0079】実施例14反復プローブを構成する単位プローブの長さが感検出度
に与える影響 実施例9で調製し実施例11においてプレハイブリダイ
ゼーションをおこなった、22、53、118、16
4、267、521、976bpの単位プローブA、
B、C、D、E、F、Gが30個直列に連結した直列反
復プローブ固定化磁性微粒子を用い、0〜108個/試
験管のサイトメガロウイルスDNA断片を実施例12と
同様に測定し、検量線を作製し感度を求め図9に示し
た。反応及び洗浄時の温度は、表1に示すように使用す
る固定化直列反復プローブを構成する単位プローブのT
m値−20℃とした。他の条件は実施例12と同様であ
る。感度をウイルスDNA量0の時の発光強度の平均+
3SDの値から読まれるDNA断片数と定義すると各プ
ローブを用いたときの感度は表1の様に算出された。5
00bpまでは単位プローブの長さが長くなるに従いD
NA濃度0における発光強度が低下し感度が上昇した。
267bpのプローブDを22bpのプローブAと比較
すると約50倍高感度であった。これは単位プローブが
長くなるとTmが高くなり、より高い温度でハイブリダ
イゼーションと洗浄を行うことができるため非特異的な
ハイブリダイズや標識プローブの吸着が減少するためと
考えられる。一方、単位プローブの長さが976bpと
なると発光量が低下している。これは単位プローブの長
さが約1kbp、連結数が30個となるとその反復プロ
ーブの全長は30kbpを越え、反応中にプローブの切
断が起こるためと考えられた。
【0080】
【表1】 実施例15ハイブリダイゼーションおよび洗浄温度の検出感度への
影響 ハイブリダイゼーション及び洗浄時の温度を一律35℃
もしくは68℃に固定し、他の条件は実施例12と全く
同様にしてサイトメガロウイルスDNAの測定を行っ
た。結果は表2と図10及び図11に示した。68℃で
反応と洗浄を行うと50bp以下の長さのプローブでは
大きく感度が低下した。また35℃では全ての長さのプ
ローブで感度に大きな差が認められず、しかも100b
p以上の長さのプローブを用いた場合でも、感度は68
℃の場合の約1/20であった。すなわち高い感度を得
るためには高温でハイブリダイゼーションと洗浄を行う
必要があり、そのためには反復プローブを構成する単位
プローブの長さは少なくとも100bp以上必要であっ
た。35℃の場合のグラフが図11である。
【0081】
【表2】 実施例16培養法との比較 一般にサイトメガロウイルスの検出法として行われてい
る、短期間培養細胞を用いて試料中のサイトメガロウイ
ルスを培養し、出現する初期核蛋白を蛍光免疫組織染色
法にて検出するシェルバイアル法(Curt A.Gleaves,Thom
as F.Smith,Elizabeth A.Shuster,and Gray R Pearson
:J.Clin.Micro.,21,217-221)と、本法の一致率を確認
した。健常人及びサイトメガロウイルス感染を疑われる
患者の尿、計31検体をシェルバイアル法と本法とでウ
イルスの検出を試みた。シェルバイアル法はCurtらの方
法に従い、また本法による測定は次の様にして行った。
H.Specterらの方法(Clin. Chem. 31/9,1514-1520,1985)
に従い尿からDNAを抽出した。すなわち尿10mlを
30000×g、1hr遠心し、ペレットを得る。ペレ
ットを10mMのEDTAに再懸濁しSDS、Prot
enaseK、RNase処理した後フェノールクロロ
ホルム抽出を行い、エタノール沈殿させる。沈殿したD
NAをトリス塩酸−EDTA緩衝液100μlに溶解さ
せ、これを試料として実施例12に示した方法に従って
測定を行った、結果を表3に示す。
【0082】一致率は90.3%と高率であった。本法
は核酸の抽出から結果が得られるまで約6時間である、
従来のシェルバイヤル法と比べ迅速かつ簡便であり有用
な方法であることが示された。
【0083】
【表3】
【0084】
【発明の効果】本発明の反復プローブを用いた核酸の検
出法はより高い温度でハイブリダイゼーション後の系内
を洗浄操作ができるため、従来の方法に比して感度がよ
り高く、従って試料中に存在するごく微量の核酸を感度
よく、定量的に測定できる。そのため、病原体ウィルス
あるいは細菌の検出に有効である。
【0085】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ: 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GTACTCGAGGGCCACCGAGGCCATTTAAATGGCCACCGAGGCCTCGA AGCTCCCGGTGGCTCCGGTAAATTTACCGGTGGCTCCGGAGCTCATG
【0086】配列番号:2 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CCGAAATGGG ACCCAGTACG GA 22
【0087】配列番号:3 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CCTGGCTTTA CCCTGGGTCA TG 22
【0088】配列番号:4 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CACGGCTTTC AGCACGTGCC CCGAAATGGG ACCCAGTACG GATATCATTT CGG 53
【0089】配列番号:5 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GCCGTGCCGA AAGTCGTGCA CGGGGCTTTA CCCTGGGTCA TGCCTATAGT AAA 53
【0090】配列番号:6 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AAAATAGAGG CGCCCCAG 18
【0091】配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CACTGCCTTA CTTTGTACGC 20
【0092】配列番号:8 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC GCGTATCGCC GCGACTAAAC ACGG 34
【0093】配列番号:9 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC TACACCCGTA CGCGCAGGCA GCATG 35
【0094】配列番号:10 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC TCTGCAGGAG TCGCGTCTCG TGCG 34
【0095】配列番号:11 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC CCGCTCAGTC GCCTACACCC GTAC 34
【0096】配列番号:12 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC GTGGATACCC GTCTGCAGGA GTCG 34
【0097】配列番号:13 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC ATAATCCGCG GTTGTCTCTG TGTAG 35
【0098】配列番号:14 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC ACCGACACGT CCTCCACCTC GCTGC 35
【0099】配列番号:15 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC GACACTAGGC GTCCGCGCCA TACG 34
【0100】配列番号:16 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC AATCACAGCG TCAGCTACGG GCAGG 35
【0101】配列番号:17 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGTTTAAAC TCGTCAAAGC ATACGCTGAA TCGGG 35
【図面の簡単な説明】
【図1】cd9-42XFW、cd9-36XFW、cd9-28XFWおよびcd9-2
0XFWの調製を表す図
【図2】cd9-4XFW、pXFWの調製を表す図である
【図3】pXFW5×単位プローブの調製を表す図である
【図4】cdXFW30×単位プローブの調製を表す図である
【図5】m×cdXFWn×単位プローブDの構造を表す図で
ある
【図6】反復核酸構造プローブ3’端へのアミノ基導入
を表す図である
【図7】検量線を表す図である
【図8】単位プローブ反復数の効果を表す図である
【図9】単位プローブ長の影響を表す図である
【図10】反応洗浄温度68℃の影響を表す図である
【図11】反応洗浄温度35℃の影響を表す図である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 泉 東京都港区白金台4−6−1 東京大学医 科学研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出核酸と特異的にハイブリダイズ可
    能な100bp以上の単位プローブを10個以上直列に
    同一方向に連結し、全長が30kbp以下であることを
    特徴とするサンドイッチハイブリダイゼーション法捕獲
    用核酸プローブ。
  2. 【請求項2】 連結数が10個以上80個以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の核酸プローブ。
  3. 【請求項3】 単位核酸が100bp以上1000bp
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の核酸プロ
    ーブ。
  4. 【請求項4】 全長が5−30kbpであることを特徴
    とする請求項1に記載の核酸プローブ。
  5. 【請求項5】 単位核酸は150bp以上500bp以
    下であり、単位核酸の連結数は少なくとも20であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の核酸プローブ。
  6. 【請求項6】(A)〜(E)の工程からなる核酸検出
    法。 (A)被検出核酸と特異的にハイブリダイズ可能な単位
    プローブが10から160個同一方向に直列に連結し、
    全長が30kbp以下である反復プローブを固相へ固定
    化する工程。 (B)上記(A)で固定化した反復プローブを一本鎖核
    酸とし、+鎖若しくは−鎖を分離して固定化一本鎖反復
    プローブを作製する工程。 (C)固定化一本鎖反復プローブと被検出核酸を含む試
    料と標識プローブとを混合してハイブリダイゼーション
    する工程。 (D)固相を60℃以上70℃以下の温度で洗浄する工
    程。 (E)標識プローブの標識を用いて被検出核酸を検出す
    る工程。
  7. 【請求項7】連結数が10個以上80個以下である反復
    プローブを用いる請求項6記載の核酸検出法。
  8. 【請求項8】単位核酸が100bp以上1000bp以
    下である反復プローブを用いる請求項6記載の核酸検出
    法。
  9. 【請求項9】全長が5−30kbpである反復プローブ
    を用いる請求項6記載の核酸検出法。
  10. 【請求項10】単位核酸が150bp以上500bp以
    下であり、単位核酸の連結数は少なくとも20である反
    復プローブを用いる請求項6記載の核酸検出法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140131960A (ko) * 2012-02-27 2014-11-14 도레이 카부시키가이샤 핵산의 검출 방법

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