JPH0889090A - 容器及び小さいシートから大きな容積の容器を形成する方法 - Google Patents

容器及び小さいシートから大きな容積の容器を形成する方法

Info

Publication number
JPH0889090A
JPH0889090A JP6250122A JP25012294A JPH0889090A JP H0889090 A JPH0889090 A JP H0889090A JP 6250122 A JP6250122 A JP 6250122A JP 25012294 A JP25012294 A JP 25012294A JP H0889090 A JPH0889090 A JP H0889090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral wall
wall portion
bottom plate
mesh
notch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP6250122A
Other languages
English (en)
Inventor
Kokichi Kato
幸吉 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Fiber Co Ltd
Original Assignee
Toyo Fiber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Fiber Co Ltd filed Critical Toyo Fiber Co Ltd
Priority to JP6250122A priority Critical patent/JPH0889090A/ja
Publication of JPH0889090A publication Critical patent/JPH0889090A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、育苗ポット、花鉢、カゴそのほか
屋内または屋外で使用する物入れとして実用上及び装飾
上きわめて広い範囲に応用できるようにした容量が大き
く、かつ安定性のよいポットを小さいな面積のシート材
から形成する方法を提案する。 【構成】 1枚のシート材1からなり、所定位置に底板
部3と該底板部を囲むように該底板部と一体に連接され
た周壁部6とを備え、前記周壁部は、多数のほぼコ字状
または逆コ字状をなす切り込み4、5を向き合うよう
に、断続的に形成させた所定切り込みパターンからなる
網目(メッシュ)を具備し、さらに前記周壁部の外側に
は、周壁部と一体に連接したフランジ7を備えている容
器、及びその形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1枚のシート材から形
成する網目を有する容器に関するものであって、特にポ
ット、花鉢、カゴそのほか屋内または屋外で使用する物
入れとして実用上及び装飾上きわめて広い範囲に応用で
きるようにした容器に関する。更に本発明は、紙、植物
性繊維板、金属薄板、布、皮もしくはレザーなど樹脂シ
ート又はそれらの加工品を主体として形成された小さい
シートから大きな容積のポット、鉢、カゴ等の容器を形
成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】本発明者は、平成6年特許
願第113543号の発明として、ビニール鉢または半
硬質の成形鉢、パルプモールド、ピートモス、或いは生
分解性プラスチック製の鉢の欠点を改善する目的で、次
のような内容の育苗ポットに関する発明を提案した。す
なわち、バルカナイズドファイバーもしくはパーチメン
ト紙またはそれらの加工品からなる薄板上に、任意の大
きさの底板部を形成し、前記底板部を中心とする同心状
に、円形、3角形、4角形、多角形もしくは渦巻状また
はその近似の形状に複数本の切り込みを刻設して、前記
底板部の周囲に伸縮できるネットからなる周壁部を形成
を持ったシート状の育苗ポットに関する発明である。
【0003】前記先行発明は、バルカナイズドファイバ
ーもしくはパーチメント紙またはそれらの加工品が持つ
特性、すなわち前記両素材が共に緻密性、剛性、ならび
に成形性に優れた素材であり、かつ親水性を有している
点に着目して、このものを素材に用いて形成させた前記
の薄板を、使用に際して、水に湿潤させて展張し成形す
ることにより、土を入れて播種用または育苗ポットとし
て使用することができ、さらにその後は従来のポットと
同様にして使用することができ、しかも土中に植め込ん
で使っても、素材が植物繊維であるからそのまま捨てる
ことができる(埋め殺し可能)、したがって使用後に土
中より取り出す必要のなく、そのまま廃棄してもゴミ処
理上の問題を生じないポットを得んとしたものである。
またこの先行発明は、シート(平板)の状態で包装並び
に運搬・保管・販売がなし得るようにし、このものを水
または温水に湿潤させると、使用時のポット形状に容易
に展張し賦形することができる育苗ポットを得ることを
意図したものであった。
【0004】前記先行発明のポットは、底板部周囲の周
壁部に切り込みを刻設してネットを形成する当たり、単
に底板部の一点を中心とする同心状に切り込みを刻設し
た関係から、使用する材料面積の割に、収容量の大きな
ポットを作成できなかった。また、この先行発明のもの
は、ポットの底面積を大きくとるとポットの深さが浅く
なり、反対にポット深さを大きくするとポットの底面積
が小さくなり安定性が悪くなるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の先行発明の問題点に鑑み、ネット形成の際の切り込み
の入れ方に新規な工夫を凝らすことにより従来の技術課
題を解決して、容量が大きく、かつ安定性のよいポット
を簡易な手段で作成できるようにした点にある。
【0006】また本発明の他の目的は、前記の育苗ポッ
トに限らず、花鉢、カゴそのほか屋内または屋外で使用
する物入れとして実用上及び装飾上きわめて広い範囲に
応用できるようにした容器を小さいな面積のシート材か
ら大きな容積の容器を形成する方法を提案するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、内容
物の荷重で破断しない程度の強度もつ1枚のシート材か
らなり、所定位置に底板部と該底板部を囲むように該底
板部と一体に連接された周壁部とを備え、前記周壁部
は、多数のほぼコ字状又は逆コ字状をなす切り込みを向
き合うように断続的に形成させた所定切り込みパターン
からなる網目(メッシュ)を具備し、さらに前記周壁部
の外側には、周壁部と一体に連接されて周壁部の上縁に
水平方向または垂直方向に張出すフランジを備えている
容器を提案する。
【0008】前記切り込みパターンは、切り込みの脚辺
が外側に開いた、開きコ字状をなす切り込みを前記底板
部を中心とする同一円周上に、多数個、等間隔に刻設さ
せたものと、前記切り込み群の外側で、かつその切り込
み群と向き合うような関係を保ち、しかも互いに隣接す
る切り込み同士の脚辺を挟むような位置に、切り込みの
脚片が内側に閉じた、閉じコ字状をなす切り込みを刻設
させた、2種類の切り込みからなっている。
【0009】さらに切り込みパターンとしては、ほぼコ
字状と逆コ字状の切り込みを連続的に設けてほぼ己の字
状に形成した切り込みを前記底板部を中心とする同一円
周上に、等間隔に刻設させ、しかも相互に隣接する前記
己の字状切り込みは、その一方の端部が他方の己の字状
切り込みの端部と向き合うように刻設させた切り込みパ
ターンを形成させることが可能である。
【0010】さらに前記構成の容器が、1枚のシート材
に多数個一体に連接され、各容器が切取用分割線を介し
て分割できるようにすることも可能である。
【0011】
【作用】上記手段によれば、人手又は機械的なプレス手
段で前記周壁部に設けた切り込みを、その切り込み端で
折曲げて前記網目が高さ方向に展張するように押し広げ
ると、前記周壁部の網目を高さ方向に展張して小さいシ
ートから大きな容積の(深さの大きい)容器を形成する
ことができる。
【0012】本発明のシート材は材質を問わないが、
紙、植物性繊維板、金属薄板、布、皮もしくはレザーな
どの樹脂シート又はそれらの加工品を主体とした、内容
物の荷重で破断しない程度の強度もつ材料の中から、コ
スト、用途、収容物の性状等の使用条件、使用環境を考
慮して最適なものを選択する。特に、バルカナイズドフ
ァイバーもしくはパーチメント紙等の植物性繊維板を使
用した場合、次のように機能的に優れた容器が得られ
る。バルカナイズドファイバーもしくはパーチメント紙
を使用すると、ピンホールのでない緻密性に富んだ紙が
得られ、しかもその紙は一般の紙、板紙と比較しても遙
かに剛度が高い。その上、水または温湯に湿潤させる
と、前記の繊維板は柔軟化し自由な形に賦形することが
でき、かつ乾燥するとその形を保ち崩れないという優れ
た成形性を保有している。そのため、バルカナイズドフ
ァイバーやパーチメント紙等からなるブランクシートを
使用するときは、前記人手又は機械的なプレス手段で前
記周壁部に設けた網目を押し広げる段階で、前記ブラン
クを水又は温水に湿潤させ、もしくは加熱手段を併用し
て網目を展張すると、ブランクシートを所要の容器の形
に容易に賦形することができるほか、普通の紙と同様に
着色、印刷も自由に行える。そのため、ポット、鉢、カ
ゴそのほか屋内または屋外で使用する物入れとして実用
上及び装飾上きわめて広い範囲に応用できる。
【0013】
【実施態様】次に、本発明な好適な実施例である植物性
繊維板からなるポットについて具体的に説明する。ま
ず、本発明の素材としてのバルカナイズドファイバー製
のブランクを次のようにして得る。使用するパルプとし
て、NBKP及びNDSPをそれぞれ50%づつ配合し
た紙料を用いて、米坪100g/m2の原紙を抄造す
る。この原紙3〜4枚を40℃、69度ボーメの塩化亜
鉛溶液に浸漬後、圧搾、加温圧着、空気熟成を経て約3
0度ボーメの塩化亜鉛溶液に浸漬した後、逐次、低濃度
の塩化亜鉛溶液槽にて熟成を行って塩化亜鉛を溶出させ
る。ついで、塩酸槽にて酸洗いをした後、水洗槽に送り
塩化亜鉛を除去する。その後に予備乾燥を施してから、
メラミンホルマリン樹脂溶液を両面に塗工(固形分換算
で10g/m2)した上で、シリンダードライヤーにて
乾燥する。さらに、キャレンダー掛けを行って0.35
〜0.5mm厚のバルカナイズドファイバー製薄板を得
る。
【0014】一方、木綿繊維または前記のごとき木材化
学パルプを用いて抄造した原紙を、一例として濃度7
1.5%の濃硫酸で処理した後、完全に水洗いをしてか
ら乾燥させて、本発明に用いるパーチメント紙からなる
シート材を抄造する。
【0015】以上のように、厚さ0.35〜0.5mm
のバルカナイズドファイバー製もしくはパーチメント紙
(米坪450g/m2)の薄板またはシート材1を使用
し、カッター装置を使用した機械的な型抜き(ダイカッ
ト)もしくはレーザービームによるカットまたは手加工
などの手法により、図1に示すように、平面的にみて1
枚の平板状をなす製品(ブランク)2を得る。
【0016】以下、前記製品2の具体的な構成を説明す
る。基本的な形態を図解すると、図1に示す通りであっ
て、前記のシート材をほぼ円形にダイカットして、中央
所定位置に円形の底板部3を形成し、かつ前記底板部を
囲むように周壁部6を一体に連接する。また前記周壁部
には、底板部上の一点を中心として点対称をなすよう
に、ほぼコの字形又は逆コの字状をなす切り込み4を同
一円周上に等間隔、放射方向に配置する。この切り込み
はその脚片が外側に開いた開きコの字状に形成するとと
もに、各隣接する切り込みの脚辺4aをはさみ、かつ前
記コの字形又は逆コの字形切り込みの外側位置に、これ
とに向き合った関係のほぼコの字形又は逆コの字形をな
す切り込み5を前記底板部3上の一点を中心とする同一
円周上に等間隔、放射方向に配置する。こうして切り込
み4と、切り込み5とを向き合わせて形成する網目(メ
ッシュ)11を備えた周壁部6を底板部3の外側に設け
る。さらに周壁部の外周に一体に連接されるフランジ7
を設ける。
【0017】図1に示したものは、正円形状に底板部3
を形成し、前記底板部の外周に切り込み4と、切り込み
5との組み合わせから所定切り込みパターンからなる網
目11を持つ周壁部6を形成させものである。底板部3
の形状は、円形以外に3角形、4角形、多角形でもよ
い。また図1のものは切り込み4と切り込みとにより、
円周を32等分したものであるが、図3または図4のよ
うにその分割数をふやすと(例えば64等分すれば)さ
らに網目を細かくすることが可能である。さらにフラン
ジ7も円形以外に、図4或いは図5のように4角形、多
角形に形成することができ、角を丸くしてもよい(図4
は角丸にした事例であり、図5は8角形にした事例であ
る)。
【0018】図1に示した打ち抜き製品2の寸法を説明
する。底板部の寸法、周壁部の深さ、フランジの寸法
は、ユーザーが要求するポットの大きさに合わせて決定
されるが、製品外形寸法Wは、一例として80mmまた
は40mmの2種類である。底板部3は余り小さくする
と安定性が悪くなる。なお本実施例は、底板部3に直径
約5mmの小さい孔9が開けられている。
【0019】上記のような平板状をなす製品(ブラン
ク)2を通常の使用形態に成形する場合は、後記のよう
に、前記のブランクを水または温水に湿潤させ、または
加熱プレスもしくは前記手段を併用して網目を展張す
る。すなわち、製品(ブランク)2を10〜20秒程度
浸漬した後、3分程度放置して製品全体に水分が行き渡
るようにする。こうすると、製品全体が皮のように柔軟
化する。しかる後、製品の中心部分(底板部3)と、フ
ランジ部分7を互いに逆方向にゆっくり引張ると、周壁
部6の網目11が高さ方向に押し広がり展張する。切り
込み端と切り込み端の接続部分には必要により折癖をつ
け賦形する。こうして所定の形に賦形しペイパー中の水
分が乾燥すると完成となり、図2に示すように周壁部と
一体に連接されて周壁部の上縁に横方向に張出したフラ
ンジ7を備えているポット10が成形されることとな
る。
【0020】このポットは、ほぼコの字形なす切り込み
と逆コの字形をなす切り込みとを向き合うように、多数
断続的に刻設してなる切り込みパターンからなる網目が
配設してあるので、周壁部6に刻設した網目が上下方向
に引っ張られると前記切り込みが展張し、切り込み端に
て折り返されるので、図2のように周壁が全体として高
さ方向に3段階に大きく伸びたポット10が形成され
る。従ってこのポットには、苗及び培養土をたっぷり入
れることができる。
【0021】このように本発明によると、小さい面積シ
ート(ブランク)から容量の大きなポットが容易に得ら
れるうえ、底板面積が大きいので安定性がよい。なお土
こぼれの不安がある場合は、切り込み本数を増やしてネ
ット11の目を細かくすればよい。
【0022】なおポットの成形に当たっては、前記の通
り水または温水に湿潤させるのみならず、このシート材
を約80℃程度の温度で加熱成形してポットの中心部と
外周部とを互いに逆方向に展張しても所要の形状を得る
ことができる。
【0023】図1〜図5に示した例は、ほぼコ字形と逆
コの字形の切り込み4と5とを一対一の関係で向き合わ
せて、底板部を中心として点対称をなすように配設した
例である。図6に示した実施例は、大小2組ずつのコ字
形切り込み4(イ)、4(ロ)と、逆コの字形の切り込み5
(イ)、5(ロ)とを、それぞれを交互に向き合わせてリング
状に配設した例である。この実施例によると、周壁部6
に設ける網目11が上下方向に引っ張られると、前記切
り込みが展張する結果、網目は高さ方向に5段に展開す
るので、より深い構造のポットが得られる。
【0024】図7に示した実施例は、周壁部6にほぼコ
字形と逆コの字形の切り込み切り込み4と5とを向き合
わせて形成する網目11を底板部3の一点を中心に同心
状に2組配設した例、または図8に示した実施例は、同
じの網目を同心状に3組配設した例である。このような
構成とした場合には、網目11は6段階または9段階に
展長する。
【0025】また図9に示すものは、1枚の矩形状をな
したシート材1を用いて、図7に示した製品を、フラン
ジ部7を介して水平方向に6個連設した例である。符号
8は各ポットの分割線を示している。使用に際しては、
各分割線8より製品を1個1個切り離し使用する。この
ような手法により、容器を連接すると、本発明の容器を
簡単に量産し得、そればかりでなく本発明の製品は、成
形前は、薄く、平板であるから配送、保管にあたりスペ
ースを取らず、包装等の物流上の取扱いも有利である。
【0026】なお上に示した実施例はいずれもシート材
をほぼ円形にダイカットして円形のポットを得るもので
あるが、図10は同じシート材をほぼ三角形にダイカッ
トして三角形の物入れ乃至カゴを得る実施例を示してい
る。この実施例も、ほぼコ字形なす切り込み4とほぼ逆
コ字形をなす切り込み5とを向き合わせて形成した所定
切り込みパターンの網目11を周壁部6に設ける点は、
先の実施例と同じである。
【0027】図11及び図12に示す例は、シート材を
長円形にダイカットして長円形の容器を得るものであ
る。なお図11のものは長円形をなす網目を内外2列
(2トラック)設けた事例である。図12に示すものは
内外2列の長円形をなす網目の内側に、さらにリング状
をした網目を設けてなる容器の事例である。
【0028】なお図13の(a)に示すものは、ほぼコ
の字形をなす切り込み4とほぼ逆コの字形をなす切り込
み5とを互いに向き合うように組み合わせた切り込みパ
ターンを上下方向に連続するように模式的に表したもの
である。しかし、本発明に使用される切り込みパターン
はそのようなパターンに限るものではなく、例えば図1
3の(b)に示すように、ほぼコ字状と逆コ字状の切り
込みを連続的に設けて、ほぼ己の字状に形成した切り込
み40a、40bを前記底板部を中心とする同一円周上
に、等間隔に刻設してなり、しかも相互に隣接する己の
字状切り込みは、その一方40aの端部が他方の己の字
状切り込み40bの端部と向き合うように刻設されてい
てもよい。
【0029】なお実施例のバルカナイズドファイバーの
原反はその表面に耐水剤としてのメラミン樹脂を塗工し
てなるものものである。前記の耐水加工以外にも必要に
応じて、例えば防カビ加工、防菌加工を施したものを使
用することができる。
【0030】本発明のシート材は用途に応じて、紙、
布、皮もしくはレザーなどの樹脂シート、金属薄板を用
いることができる。紙としては、坪量50/m2の紙が
好適である。また樹脂シートとしては塩化ビニールなど
が使用できる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、一枚の小
面積のシートから、屋内または屋外で実用上及び装飾上
きわめて広い範囲に応用できる、容量の大きくかつ安定
性のよい容器を作成できる。本発明者の実験によると、
フランジ外形の約1.5倍の深さをもつ大きな容器が容
易に形成できる。
【0032】また本発明による製品は1枚のシートから
打ち抜き(ダイカット)或いはレーザーカットなどの工
業的な手法により簡単に量産し得、そればかりでなく本
発明の製品は、成形前は、薄く、平板であるから配送、
保管にあたりスペースを取らず、包装等の物流上の取扱
いも有利である。
【0033】さらにまた、本発明で用いるシート材は、
着色、印刷も自由に行える。したがって、多種多様なデ
ザインの育苗ポットまたはフラワーポットもしくはイン
テリア用ポットを得ることができ、デザイン変更も自由
に行うことができるのである。
【0034】また、本発明で使用するバルカナイズドフ
ァイバーもしくはパーチメント紙は、緻密性に富み、し
かも剛度が高い。その上、水に湿潤させあるいは加熱し
て自由な形に賦形することができ、乾燥するとその形を
保ち崩れないという優れた成形性を保有している。その
ため、使用直前までは偏平なシート状(平板状)にして
おくことができ、使用時に加熱または水やは温水に漬け
ると皮のように柔軟になり成形が可能になる。成形後、
直ちにポットとして使用することができるのである。
【0035】このポットを使用する場合、周壁に網目が
形成されているから、双葉までの小さい苗を植えた小さ
いポットを、周囲に土を入れた大きいポットにポットご
とそのまま移植しても網目から根が張り出してくる。そ
のため、移植の活着率が高い。ビニールポットの場合、
移植の際はいちいち取り出す必要があり、移植の活着率
が低く、時期が遅れるとポット内周にバンド状に固まり
成長が悪い。本発明のバルカナイズドファイバーもしく
はパーチメント紙製ポットは、素材が植物繊維であるか
らそのまま捨てることができ、使用後に取り出す必要が
ない。そのまま土中に廃棄しても分解してゴミ公害の問
題を生じないので育苗用に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明たる容器の基本形態を示す平面図であ
る。
【図2】同上成形加工後の容器の側面図である。
【図3】網目を細かくした本発明容器の他の実施例を示
した平面図である。
【図4】フランジを角丸にした本発明容器の他の実施例
を示した平面図である。
【図5】8角形をした本発明容器の他の実施例を示した
平面図である。
【図6】ほぼコ字形とほぼ逆コの字形切り込みとを大小
2組ずつ設けて、それぞれを交互に組み合わせてリング
状に配設した切り込みパターンからなる網目の平面図で
ある。
【図7】リング状に配設したほぼコの字形または逆コ字
形をなす切り込みとからなる網目を底板部を中心に同心
状に2組配設した平面図である。
【図8】リング状に配設したほぼコの字形と、ほぼ逆コ
の字形をなす切り込みとからなる網目を底板部を中心に
同心状に3組配設した平面図である。
【図9】図7に示した容器をフランジ部を介して水平方
向に6個連設した平面図である。
【図10】三角形をした本発明容器の他の実施例を示し
た平面図である。
【図11】長円形をした本発明容器の他の実施例を示し
た平面図である。
【図12】長円形をしたネットの内側にさらにリング状
をした網目を設けた本発明の他の実施例を示した平面図
である。
【図13】本発明の網目のパターンを模式的に表した説
明図である
【符号の説明】
1 シート材 2 製品(ブランク) 3 底板部 4 コ字形切り込み 5 逆コ字形切り込み 6 周壁部 7 フランジ 8 分割線 9 細孔 10 容器の成形状態 11 網目

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容物の荷重で破断しない程度の強度も
    つ1枚のシート材からなり、所定位置に底板部と該底板
    部を囲むように該底板部と一体に連接された周壁部とを
    備え、前記周壁部は、多数のほぼコ字状または逆コ字状
    をなす切り込みを向き合うように、断続的に形成させた
    所定切り込みパターンからなる網目(メッシュ)を具備
    してなる容器。
  2. 【請求項2】 前記切り込みは、(a) 切り込みの脚
    辺が外側に開いた、開きコの字状をなす切り込みを前記
    底板部を中心とする同一円周上に、多数個、等間隔に刻
    設させたものと、(b) 前記の切り込み群の外側で、
    かつその切り込み群と向き合うような関係を保ち、しか
    も互いに隣接する切り込み同士の脚辺を挟むような位置
    に切り込みの脚辺が内側に閉じた、閉じコの字状をなす
    切り込みを刻設させたものとからなり、(c) 前記周
    壁部に設けた切り込みを、その切り込み端で折曲げて前
    記網目が高さ方向に展張されるように構成した、請求項
    1記載の容器。
  3. 【請求項3】 内容物の荷重で破断しない程度の強度も
    つ1枚のシート材からなり、所定位置に底板部と該底板
    部を囲むように該底板部と一体に連接された周壁部とを
    備え、前記周壁部は、多数の切り込みを向き合いように
    断続的に形成させた切り込みパターンからなる網目(メ
    ッシュ)を具備し、さらに前記周壁部の外側には前記周
    壁部と一体に連接したフランジを備えている容器であっ
    て、前記切り込みは、(a)ほぼコ字状と逆コ字状の切
    り込みとを連続的に設けてほぼ己の字状に形成した切り
    込みを前記底板部を中心とする同一円周上に、多数個、
    等間隔に刻設してなり、(b)しかも互に隣接する己の
    字状切り込みは、その一方の端部が他方の己の字状切り
    込みの端部と向き合うように刻設されていること、
    (c)前記周壁部に設けた切り込みを、その切り込み端
    で折曲げて前記網目が、高さ方向に展張するように構成
    されている、ことを特徴とする容器。
  4. 【請求項4】 前記切り込みパターンからなる網目(メ
    ッシュ)が、前記周壁の高さ方向に複数段にわたり形成
    されている請求項1、2または3記載の容器。
  5. 【請求項5】 前記シート材が紙、植物性繊維板、金属
    薄板、布、皮もしくはレザーなど樹脂シート又はそれら
    の加工品を主体としたもので形成されている請求項1な
    いし4の何れか1の項に記載の容器。
  6. 【請求項6】 前記植物性繊維がバルカナイズドファイ
    バーまたはパーチメント紙である請求項5記載の容器。
  7. 【請求項7】 1枚のシート材からなり、所定位置に底
    板部と該底板部を囲むように該底板部と一体に連接され
    た周壁部とを備え、前記周壁部は、多数の切り込みを向
    き合いように断続的に形成させた所定切り込みパターン
    からなる網目(メッシュ)を具備し、さらに前記周壁部
    の外側には、前記周壁部のメッシュを展張したとき、周
    壁部と一体に連接され周壁部の周縁形状を保持するフラ
    ンジを備えている容器が、切取用分割線を介して、多数
    個一体に設けられている請求項1ないし6の何れか1の
    項に記載の容器。
  8. 【請求項8】 1枚のシート材を用い、所定位置に底板
    部、また該底板部を囲むように該底板部と一体に連接さ
    れ、かつ多数の切り込みを有する周壁部、さらに該周壁
    部の外側に該周壁部と一体に連接されたフランジを備え
    たブランクを形成させ、前記周壁部に切り込みを刻設す
    る過程で、前記周壁部に、脚辺が外側に開いた、開きコ
    の字状をなす切り込みを前記底板部を中心とする同一円
    周上に、多数個、等間隔に刻設させ、前記切り込み群の
    外側で、かつその切り込み群と向き合うような関係を保
    ち、しかも互いに隣接する切り込み同士の脚辺を挟むよ
    うな位置に、脚片が内側に閉じた、閉じコの字状をなす
    切り込みを刻設させることにより所定切り込みパターン
    からなる網目(メッシュ)を構成させ、次に、人手もし
    くは機械的なプレス手段で、前記周壁部に設けた切り込
    みをその切り込み端で折曲げて周壁部に設けた網目を展
    張することにより、前記ブランクを容器の形に組み立て
    ることを特徴とする小さいシートから大きな容積の容器
    を形成する方法。
  9. 【請求項9】 1枚のシート材を用い、所定位置に底板
    部、また該底板部を囲むように該底板部と一体に連接さ
    れかつ多数の切り込みを有する周壁部、さらに該周壁部
    の外側に該周壁部と一体に連接されたフランジを備えた
    ブランクを形成させ、前記周壁部に切り込みを刻設する
    過程で、前記周壁部に、ほぼコ字状と逆コ字状の切り込
    みとを連続的に設けてほぼ己の字状に形成させた切り込
    みを前記底板部を中心とする同心円上に多数個形成し、
    しかも相互に隣接する前記己の字状切り込みは、その一
    方の端部が他方の己の字状切り込みの端部と向き合うよ
    うに構成して所定切り込みパターンからなる網目(メッ
    シュ)を形成させ、次に、人手又は機械的なプレス手段
    で前記周壁部に設けた網目を押し広げることにより、前
    記ブランクを容器の形に組み立てることを特徴とする小
    さいシートから大きな容積の容器を形成する方法。
  10. 【請求項10】 前記人手又は機械的なプレス手段で前
    記周壁部に設けた網目を押し広げる段階で、前記ブラン
    クを水又は温水に湿潤させ、もしくは加熱手段を併用し
    て網目を展張し、該ブランクを容器の形に組み立てるこ
    とを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
JP6250122A 1994-09-20 1994-09-20 容器及び小さいシートから大きな容積の容器を形成する方法 Ceased JPH0889090A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6250122A JPH0889090A (ja) 1994-09-20 1994-09-20 容器及び小さいシートから大きな容積の容器を形成する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6250122A JPH0889090A (ja) 1994-09-20 1994-09-20 容器及び小さいシートから大きな容積の容器を形成する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0889090A true JPH0889090A (ja) 1996-04-09

Family

ID=17203155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6250122A Ceased JPH0889090A (ja) 1994-09-20 1994-09-20 容器及び小さいシートから大きな容積の容器を形成する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0889090A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007325221A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Minebea Co Ltd スピーカおよびその製造方法
US7954915B2 (en) 2005-07-08 2011-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus and remaining ink amount detecting method

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7954915B2 (en) 2005-07-08 2011-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus and remaining ink amount detecting method
JP2007325221A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Minebea Co Ltd スピーカおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170172082A1 (en) Growing media for plants
PT824304E (pt) Recipiente para plantar e cultivar
WO2004098270A1 (en) Improved hydroponic growth medium
JPH0889090A (ja) 容器及び小さいシートから大きな容積の容器を形成する方法
US20240008420A1 (en) Plant cultivation column assembly with openable vents and methods of use
WO2003015496A2 (en) Bulb container and method of planting
JP2002186362A (ja) パルプモウルド製育苗移植用ポット及びその連結体
JP2000106714A (ja) 種子収蔵シート
JP3796578B2 (ja) 植物栽培容器、植物栽培方法
JP2000139233A (ja) 植物栽培容器
JP3995234B2 (ja) 葬祭用供花用タオル保持器
JPH07289088A (ja) 育苗ポット
JPH07298969A (ja) ペーパーバスケット
JP2684340B2 (ja) グリーンシート
JPH03297333A (ja) 鉢の装飾方法及び装飾した鉢
KR200298049Y1 (ko) 바이오 용기
JP2004215550A (ja) 繊維製育苗用品及びその製造方法
JP3083422U (ja) 香草を用いた生活用品
JP2002273709A (ja) 竹の子の皮より成る容器の製造方法
JP3017894U (ja) プラントマ−カ−
JP2003247112A (ja) 鶏卵パックトレーで作製する造花
KR20220082515A (ko) 생분해수지로 제조된 모종용기
JPH0195704A (ja) シイタケ類の栽培具
JP3052347U (ja) 鉄厚板のように重い材料を利用して造花を立てる道具
JP3065655U (ja) 植木鉢兼用容器

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040303

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20040728