JPH088851B2 - ウスターソース類の製造方法 - Google Patents

ウスターソース類の製造方法

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JPH088851B2
JPH088851B2 JP2301575A JP30157590A JPH088851B2 JP H088851 B2 JPH088851 B2 JP H088851B2 JP 2301575 A JP2301575 A JP 2301575A JP 30157590 A JP30157590 A JP 30157590A JP H088851 B2 JPH088851 B2 JP H088851B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はウスターソース類の製造方法に関する。
調味料としてウスターソース類が広く利用されてい
る。ウスターソース類は、糖類、酸類、塩類、香辛料
類、野菜処理物及び/又は果実処理物等を適宜に組み合
わせて調合したものである。したがって、ウスターソー
ス類の香味には用いる原料の特性が重大な影響を及ぼ
す。かかる原料の一つにその使用量が比較的多い糖類が
ある。ウスターソース類の製造においては、甘味料とし
て、砂糖やブドウ糖の他に、特に工業的には使用の便宜
上及び経済上、シラップ類や糖蜜等の糖類が使用されて
いる。
本発明は、甘味料として、糖類の液状物すなわち糖液
を食用酵母で風味発酵させて得られる発酵液を用いるこ
とにより、その香味を改良したウスターソース類の製造
方法に関するものである。
<従来の技術> 従来、ウスターソース類の製造方法として、野菜処理
物や果実処理物を食用酵母でアルコール発酵させて得ら
れる発酵液を原料として用いる方法が提案されている。
(特公昭57−28538、特公昭57−42302、特開昭63−1166
75)。これらの従来法には、野菜処理物や果実処理物を
そのまま原料として用いる場合に比べ、相応にして得ら
れるウスターソース類の香味を改良できるという利点が
ある。
ところが、上記のような従来法には、その使用量が比
較的多い糖類を単にそのまま甘味料として利用してお
り、それ以上には利用しておらず、特に工業的に使用度
合の高いシラップ類や糖蜜を使用する場合にはこれらに
特有の臭気が製品であるウスターソース類にまで持ち込
まれてしまうという課題がある。
<発明が解決しようとする課題、その解決手段> 本発明の叙上の如き従来の課題を解決する改良された
ウスターソース類の製造方法を提供するものである。
しかして本発明者らは、上記観点で鋭意研究した結
果、ウスターソース類の製造に際し、甘味料として、糖
類の液状物すなわち糖液を食用酵母で風味発酵させて得
られる発酵液を用いるのが正しく好適であることを見出
した。
すなわち本発明は、糖液を食用酵母で風味発酵させて
得られる発酵液を甘味料として用いることを特徴とする
ウスターソース類の製造方法に係る。
本発明において、用いる糖液には特に制限はない。砂
糖やブドウ糖等を水に溶解したものの他に、市販されて
いる液糖、異性化液糖、ブドウ糖シラップ等のシラップ
類や糖蜜を用いることができる。工業的に使用度合の高
いシラップ類や糖蜜を用いると、後述する風味発酵によ
ってこれらの特有の臭気をも消失することができるた
め、効果の発現が高い。
また本発明において、用いる食用酵母には特に制限は
ない。サッカロマイセス(Saccharomyces)属、クロイ
ベロマイセス(Kluyveromyces)属、ハンセンラ、(Han
sennla)属、カンディダ(Candida)属等の食用酵母を
用いることができる。具体的には、サッカロマイセス・
セレビジェ(S.cerevisiae)、サッカロマイセス・ルー
キシ(S.ruoxii)、クロイベロマイセス・ラクチス(K.
lactis)、クロイベロマイセス・フラジリス(K.fragil
is)、ハンセンラ・アノラマ(H.anolama)、カンディ
ダ・ラビカ(C.lambica)等がある。後述する風味発酵
によって、発酵液中に生成するアルコール濃度を2重量
%未満に抑制し、その一方で好ましい二次的香味を生成
させ、これを製品であるウスターソース類に複合一体化
させるためには、サッカロマイセス・セレビジェ、サッ
カロマイセス・ルーキシ、クロイベロマイセス・ラクチ
ス又はクロイベロマイセス・フラジリスを食用酵母とし
て用いるのが好ましい。
本発明では糖液を食用酵母で風味発酵させて発酵液を
得る。この際、糖液として通常は可溶性固形分濃度15〜
75重量%程度のものを用いるが、可溶性固形分濃度20〜
40重量%に調整したものを用いるのが好ましい。また風
味発酵は通常は10〜40℃程度で行なうが、15〜30℃で行
なうのが好ましい。ともに風味発酵それ自体を順調に行
なわせて好ましい二次的香味を生成させるためである。
具体的に風味発酵は、必要に応じて可溶性固形分濃度
を水希釈で調整し、またPHを炭酸カルシウム、炭酸水素
ナトリウム、乳酸、クエン酸等を中和剤で4.0〜7.0程度
に調整した後、130℃程度の達温で加熱殺菌して冷却し
た糖液を用い、これに予め順養しておいた食用酵母を作
用させることにより行なう。風味発酵は静置によるバッ
チ発酵でもよいし、バイオリアクターによる連続発酵で
もよい。静置によるバッチ発酵の場合、加熱殺菌して冷
却した糖液を104〜108個/ml程度となるように食用酵母
を加え、温度との関係において、1〜8時間程度行な
う。またバイオリアクターによる連続発酵の場合、予め
バイオリアクター中に食用酵母を固定化しておき、加熱
殺菌して冷却した糖液を該バイオリアクター中に送液
し、これも温度との関係において、該バイオリアクター
内の滞留時間が1〜24時間程度となるように行なう。こ
れによって長期連続発酵が可能となる。
風味発酵により得られる発酵液は、95℃達温程度で加
熱殺菌して冷却し、遠心分離や濾過等で除菌するか又は
除菌しないでそのまま、甘味料として用いる。該甘味料
は、好ましい二次的香味を有しており、特に工業的に使
用度合の高いシラップ類や糖蜜を風味発酵させた場合に
これらに特有の臭気が消失したものとなる。
本発明では、風味発酵により得られた発酵液を甘味料
として用い、これに醸造酢、食塩、混合香辛料、アミノ
酸液、混合野菜液等を適宜に組み合わせて調合し、ウス
ターソース類を製造する。
かくして製造されるウスターソース類は、糖液の風味
発酵による好ましい二次的香味が複合一体化されたもの
となる。特に工業的に使用度合の高いシラップ類や糖蜜
を糖液として用いた場合には、風味発酵によってこれら
に特有の風味がマスクされ、また特有の臭気が消失した
ものとなる。
糖液を風味発酵した発酵液を甘味料として用いる本発
明のウスターソース類と、同じ糖液を単にそのまま甘味
料として用いるウスターソース類との間には、その香味
に顕著な差がある。実際、双方のウスターソース類を30
名のパネラーで比較官能評価すると、糖液としてシラッ
プ類の糖蜜を用いた場合には1%の危険率で、その他の
場合には5%の危険率で、本発明によるウスターソース
類に好結果が有意検定される。
以下、本発明をより具体的にするため実施例を挙げる
が、本発明が該実施例に限定されるというものではな
い。
<実施例> ・実施例1 可溶性固形分濃度70重量%の糖蜜を用いた。これを水
希釈して可溶性固形分濃度32重量%に調整した後、131
℃達温で加熱殺菌し、28℃に冷却した。冷却した糖液に
予め順養しておいたクロイベロマイセス・ラクチスを2
×106個/mlとなるように加え、雑菌汚染を防止しつつ、
28℃で4日間、静置によるバッチ発酵を行なった。バッ
チ発酵にしたものを95℃達温で加熱殺菌し、30℃に冷却
した後、遠心分離で除菌した。可溶性固形分濃度30重量
%、アルコール濃度1重量%未満の発酵液を得た。この
発酵液70部(重量部、以下同じ)、酢酸濃度15重量%の
醸造酢10部、食塩10部、混合香辛料0.5部、アミノ酸液
3部、混合野菜液5部(トマトジュース2部+タマネギ
ジュース2部+ニンジンジュース1部)及び水1.5部を
混合しつつ加熱し、冷却して、ウスターソースを製造し
た。このウスターソースは、糖蜜特有の臭気がない、好
ましい二次的香味が複合一体化された、所望通りのもの
であった。
・実施例2 可溶性固形分濃度70重量%の糖蜜を用いた。これを水
希釈して可溶性固形分濃度34重量%に調整した後、131
℃達温で加熱殺菌し、28℃に冷却した。冷却した糖液の
一部にサッカロマイセス・ルーキシを加え、雑菌汚染を
防止しつつ、28℃で4日間培養した発酵母液を用意し
た。この発酵母液を、担体としてセラミックスビーズを
充填した殺菌済みの管型バイオリアクター中へ、雑菌汚
染を防止しつつ、28℃で2日間循環送液し、サッカロマ
イセス・ルーキシを担体に固定させた。冷却した糖液の
残部を、サッカロマイセス・ルーキシを担体に固定化さ
せた管型バイオリアクターを中へ、雑菌汚染を防止しつ
つ、28℃で管内滞留時間が6時間となるように送液し、
管型バイオリアクターによる連続発酵を行なった。連続
発酵したものを95℃達温で加熱殺菌し、30℃に冷却した
後、セラミック濾過で除菌した。可溶性固形分濃度30重
量%、アルコール濃度2重量%未満の発酵液を得た。こ
の発酵液70部、酢酸濃度15重量%の醸造酢10部、食塩10
部、混合香辛料0.部、アミノ酸液3部、混合野菜液5部
(トマトジュース2部+タマネギジュース2部+ニンジ
ンジュース1部)及び水1.5部を混合しつつ加熱し、冷
却して、ウスターソースを製造した。このウスターソー
スは、糖蜜特有の臭気がない、好ましい二次的香味が複
合一体化された、所望通りのものであった。
<発明の効果> 既に明らかなように、以上説明した本発明には、糖液
の風味発酵による二次的香味を複合一体化した、調味料
として好適のウスターソース類を製造することができる
という効果がある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糖液を食用酵母で風味発酵させて得られる
    発酵液を甘味料として用いることを特徴とするウスター
    ソース類の製造方法。
  2. 【請求項2】可溶性固形分濃度20〜40重量%に調整した
    糖液を風味発酵させる請求項1記載のウスターソース類
    の製造方法。
  3. 【請求項3】糖液がシラップ類又は糖蜜である請求項1
    又は2記載のウスターソース類の製造方法。
  4. 【請求項4】食用酵母がサッカロマイセス・セレビジェ
    (Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・ル
    ーキシ(Saccharomyces rouxii)、クロイベロマイセス
    ・ラクチス(Kluyveromyces lactis)又はクロイベロマ
    イセス・フラジリス(Kluyveromyces fragilis)である
    請求項1、2又は3記載のウスターソース類の製造方
    法。
  5. 【請求項5】15〜30℃で風味発酵させる請求項4記載の
    ウスターソース類の製造方法。
  6. 【請求項6】発酵液がアルコール濃度2重量%未満のも
    のである請求項4又は5記載のウスターソース類の製造
    方法。
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