JPH0888456A - 基板配線製造方法および製造装置 - Google Patents

基板配線製造方法および製造装置

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JPH0888456A
JPH0888456A JP6244879A JP24487994A JPH0888456A JP H0888456 A JPH0888456 A JP H0888456A JP 6244879 A JP6244879 A JP 6244879A JP 24487994 A JP24487994 A JP 24487994A JP H0888456 A JPH0888456 A JP H0888456A
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JP
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resist
metal foil
substrate
toner
layer
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JP6244879A
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Kajiro Ushio
嘉次郎 潮
Tatsuo Niwa
達雄 丹羽
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1625Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer on a base other than paper
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/02Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
    • H05K3/06Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding the conductive material being removed chemically or electrolytically, e.g. by photo-etch process
    • H05K3/061Etching masks
    • H05K3/065Etching masks applied by electrographic, electrophotographic or magnetographic methods

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  • Combination Of More Than One Step In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マスクを必要としないで回路パターンに応じ
たレジストパターン層を、簡便で精度良く形成できる基
板配線製造方法および製造放置を得る。 【構成】 レジストパターン層形成工程において、予め
帯電された感光体表面上の予め定められた領域に、光を
照射することによって、回路パターンに応じた電界分布
潜像を形成し、該潜像と逆に帯電されたレジスト部材を
付着させて前記回路パターンに応じたレジスト像を形成
し、該レジスト像をレジストパターン層として基板上ま
たは金属箔層上に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント配線板
等の配線製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータや、ビデオなどの電子、画
像機器の進展に伴い、プリント配線基板の要求はますま
す高まり、現在は、全電子機器の市場の10%にならん
とする大きな市場を形成している。当然基板配線装置へ
の要求も高い。
【0003】通常、プリント配線基板は、絶縁性基板上
に銅等の良導電体金属による電気配線図形としての回路
パターンが形成されてなるものであり、その回路パター
ンの形成には、金属箔による回路パターンを直接基板上
に形成していくアディティブ法と、基板上に金属箔層を
コートしてその上にレジストパターンを形成し、金属箔
層からパターン以外の部分をエッチングで除くことによ
って回路パターンを形成するサブトラクティブ法が用い
られていた。
【0004】このサブトラクティブ法におけるレジスト
パターン形成に際しては、基板上に塗布形成したフォト
レジスト層に、回路パターンに応じたマスクパターンを
介して露光して現像することによってレジストパターン
を形成する露光法と、回路パターンに応じたステンシル
スクリーンを通してレジストパターンを直接印刷するス
クリーン印刷法とが主なものである。最近の配線技術の
動向としては、多層基板の増加、微細なパターン要求、
薄くて柔軟性のあるフレキシブル基板の増加などが挙げ
られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、現在、
プリント配線基板など配線を形成するためのレジスト描
画については、スクリーン印刷や、一括露光のリソグラ
フィが主に用いられている。しかしながら、スクリーン
印刷は、工程が簡単ではあるが、形成できるパターン幅
(数100μm程度)においてまだまだ限界があり、更
に安定な形成が困難であるという点で問題がある。従っ
て、より微細なパターン幅が必要な場合にはリソグラフ
ィが用いられているが、工程数が多い、フォトレジスト
が高価であるなどの問題点がある。
【0006】そして、いずれの方法も、パターン形成に
際して上記の如くマスクパターンやステンシルスクリー
ン(以下、マスクとする)が必要されるものであり、こ
のマスク作成の手間がかかるだけでなく、マスクを使用
することによって、検査工程の増大や、マスク不良によ
る不良品率の増大など様々の問題を抱えている。更にこ
れらの工程は、少量品を作る場合には必ずしも経済的で
はない。
【0007】また、これらの問題を鑑みて、マスクを用
いずに直接レジストパターンを描画する方法も考えられ
ており、フォトレジストをArレーザなどでスキャン露
光する描画装置や微粒子金属を吹きつけて直接パターン
形成する装置などが考えられている。しかし、スループ
ットや価格の点でまだまだ課題が大きい。このようなレ
ーザスキャン描画装置においては、基板の凹凸に応じて
焦点深度の制御が困難であり、またフォトレジストの感
度が十分ではないため、描画に際して高出力のレーザを
要し、描画速度も遅くなるなどの問題点が指摘されてい
る。
【0008】本発明は、上記問題点を鑑み、マスクを必
要としないで回路パターンに応じたレジストパターン層
を、簡便で精度良く形成できる基板配線製造方法を得る
ことを目的とする。また、マスクを必要としないで、連
続的に回路パターンに応じたレジストパターン層を、簡
便で精度良く、且つ高速に形成できる基板配線製造装置
を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る基板配線製造方法で
は、絶縁性基板上に積層される配線用金属箔層をエッチ
ングまたはリフトオフによって予め定められた回路にパ
ターンニングするためのレジストパターン層を、前記基
板上または前記金属箔層上に形成する工程を備えた基板
配線製造方法において、前記レジストパターン層形成工
程は、予め帯電された感光体表面上の予め定められた領
域に、該感光体表面の電荷を消失せしめる光を照射する
ことによって、前記回路パターンに応じた電界分布潜像
を形成する工程aと、前記電界分布潜像に、該潜像と逆
に帯電されたレジスト部材を付着させて前記回路パター
ンに応じたレジスト像を形成する工程bと、前記レジス
ト像をレジストパターン層として前記基板上または前記
金属箔層上に転写する工程cと、を有するものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明に係る基板配
線製造方法では、請求項1に記載の基板配線製造方法に
おいて、前記レジスト部材は、トナー粒子を液状媒体に
分散させた液体トナーであり、前記工程cにおいて転写
されるレジスト像を加熱乾燥する工程をさらに備えたも
のである。
【0011】さらに、請求項3に記載の発明に係る基板
配線製造方法では、請求項1または請求項2に記載の基
板配線製造方法において、前記レジスト像を転写する前
に、前記金属箔層上にレジスト粘着層を形成する工程を
さらに備えたものである。
【0012】また、請求項4に記載の発明に係る基板配
線製造装置では、絶縁性基板上に積層された配線用金属
箔層をエッチングまたはリフトオフによって予め定めら
れた回路にパターンニングするためのレジストパターン
層を、前記基板上または前記金属箔層上に形成する手段
を備えた基板配線製装置であって、前記レジストパター
ン層形成手段は、表面が帯電可能な感光体と、該表面上
に電荷を消失せしめる露光光を照射する露光光学系と、
前記回路パターンの形状データに基づいて、予め帯電さ
れた前記感光体表面に、前記露光光を照射させて前記回
路パターンに応じた電界分布潜像を形成するように前記
露光光学系を制御する制御部と、前記電界分布潜像に前
記感光体表面と逆に帯電されたレジスト部材を付着させ
るレジスト供給手段と、前記基板上または前記金属箔層
上に、前記電界分布潜像に付着形成されたレジスト像を
転写させる転写手段と、を備えたものである。
【0013】さらに、請求項5に記載の発明に係る基板
配線製造装置では、請求項4に記載の基板配線製造装置
において、前記転写手段は、その弾性を有する表面が前
記感光体表面と接触可能に設置された中間転写部材と、
前記中間転写部材表面に前記前記基板表面または金属箔
層面を押圧する押圧手段と、を有するものである。
【0014】またさらに、請求項6に記載の発明に係る
基板配線製造装置では、請求項4または請求項5に記載
の基板配線製造装置において、前記中間転写部材表面あ
るいは前記基板表面または前記金属箔層面を加熱乾燥す
る加熱手段を備えたものである。
【0015】また、請求項7に記載の発明に係る基板配
線製造装置では、請求項4または請求項5、請求項6に
記載の基板配線製造装置において、少なくとも前記感光
体表面を帯電させる帯電手段を備えたものである。
【0016】
【作用】請求項1に記載の本発明は、絶縁性基板上に積
層される配線用金属箔層をエッチングまたはリフトオフ
によって予め定められた回路にパターンニングするため
のレジストパターン層を基板上または金属箔層上に形成
する工程において、まず工程aにて予め帯電された感光
体表面上の予め定められた領域に該感光体表面の電荷を
消失せしめる光を照射することによって前記回路パター
ンに応じた電界分布潜像を形成し、工程bにて電界分布
潜像に該潜像と逆に帯電されたレジスト部材を付着させ
て回路パターンに応じたレジスト像を形成し、工程cに
てそのレジスト像をレジストパターン層として基板上ま
たは金属箔層上に転写する基板配線製造方法である。
【0017】即ち、例えば、光導電体からなる感光体表
面に正(負)の電荷を与えておき、この帯電された感光
体表面に露光光を照射すると、露光部分では光導電作用
によって電気伝導度が増加し、表面の電荷は消失する。
従って、帯電された感光体表面上の、回路パターンに応
じた領域以外の領域に露光光を照射するよう制御すれ
ば、回路パターンに相当する未感光の電荷の残った領域
が電界分布潜像として形成される。そこで、負(正)に
帯電されたレジスト部材を感光体表面に供給すれば、正
(負)に帯電された電界分布潜像上にレジスト部材が付
着し、潜像が可視化されたレジストによる像が形成され
る。このレジスト像は回路パターンを再現したものであ
るので、レジスト像を感光体表面から、パターニングさ
れるべき金属箔層上(エッチングのよる場合)、あるい
は基板上(リフトオフによるパターニングの場合、金属
箔層積層前)に転写すれば、所望のレジストパターン層
が形成されたことになる。
【0018】このように、本発明によれば、レジストパ
ターン層は回路パターンに応じた電界分布潜像に従って
選択的に直接形成されるので、従来のようにマスクを必
要とせず、その分マスク製造の手間もなくなり、マスク
を使用することによって生じていた問題も回避される。
このように本発明の基板配線製造方法では、簡便で精度
良く、且つ高速にレジストパターン層を基板上または金
属箔層上に形成することができる。
【0019】なお、本発明に使用されるレジスト部材
は、帯電可能なものであれば使用可能であり、例えば、
カーボンブラックなどの顔料を用いた所謂トナーが挙げ
られる。一般的な固体の粉体トナーは、通常、トナー粒
子はあまり小さくできず、その粒径は約7μm程度が限
界であるため、精密な回路パターンの場合、精度良く回
路パターンを再現できない。また、不必要な領域にトナ
ーが付着したり、パターン部に抜けができるなどの欠陥
が生じ易い。
【0020】これに対して粒子を溶媒中に分散させた液
体トナーであれば、トナー粒径を例えば1μm以下と粉
体に比べ非常に小さくできるため、精密なパターンを解
像度良く再現できる。また、粉体に比べて鋭くきれいな
パターンエッジが得られる。また、このような液状トナ
ーが感光体表面に接したとき、溶媒中で帯電しているト
ナー粒子は、その表面電界によって電気泳動を起こし、
感光体表面の帯電領域(電界分布潜像)に付着する。
【0021】このような液状トナーをレジストとして用
いる場合、請求項2に記載した如く、トナーレジスト層
を加熱し溶媒を乾燥することによって金属箔層上に転写
されたトナーレジスト層を金属箔層上に定着させること
ができる。なお、加熱は、トナーレジスト層自体の金属
箔層への付着力、密着性を向上させるのに有効であるの
で、単に溶媒を乾燥するのに必要な温度より高温で加熱
しても良い。また、加熱は、トナーレジスト層を金属箔
層上に転写してしまった後で行ってもよいが、転写と同
時、あるいは転写直前に基板側を加熱しておいてくこと
によって転写後のトナーレジスト層が加熱される方法を
用いても良い。
【0022】トナーレジスト層の基板上または金属箔層
への転写については、基板表面または金属箔層表面のト
ナーレジスト層へのある程度押圧された状態での接触に
よって行なわれるが、この時トナー粒子が電荷を持った
状態、即ちある程度濡れた状態であれば、被転写側の基
板表面または金属箔層表面をトナー粒子と逆に帯電させ
ておけば、電界吸引によってトナーレジスト層の転写は
より速やかで確実となる。
【0023】しかし、通常のトナーによる紙などへの印
画とは異なり、トナーレジスト層の金属箔層への転写
は、トナーのしみ込みが小さいため、場合によっては、
トナーレジスト層転写後の金属箔層エッチング工程にお
いて、トナーレジスト層がはがれたり、トナーレジスト
層と金属箔面間にエッチング溶液が入り込んだりする危
険性がないとは限らない。
【0024】従って、これらの問題を防止するため、ト
ナーレジスト層の密着性、付着力を向上させるように、
請求項3に記載した如く、トナーレジスト層を転写する
前に金属箔層上にトナーレジストと密着性のよい粘着層
を形成しておけば良い。但し、この粘着層は、エッチン
グにあっては金属箔と同様にエッチングされ、現像時に
は残存しているトナーレジストと共に金属箔上から除去
され得るものである。また、エッチング時間を余分に長
くしないように、粘着層の厚さは必要以上に大き過ぎな
いことが望ましい。
【0025】また、請求項4に記載の発明による基板配
線製造装置は、絶縁性基板上に積層された配線用金属箔
層をエッチングまたはリフトオフによって予め定められ
た回路にパターンニングするためのレジストパターン層
を基板上または金属箔層上に形成する手段を備えたもの
であり、このレジストパターン層形成手段において、回
路パターンの形状データに基づいた制御部による露光光
学系の制御によって、予め帯電された感光体表面に、電
荷を消失せしめる露光光を照射させて回路パターンに応
じた電界分布潜像を形成し、レジスト供給手段によって
この電界分布潜像に感光体表面と逆に帯電されたレジス
ト部材を付着させてレジスト像を形成し、転写手段によ
って基板上または金属箔層上にこのレジスト像を転写さ
せるものである。
【0026】以上の如き構成の装置によれば、レジスト
パターン層の形成は、マスクを必要としないで回路パタ
ーンに応じた電界分布潜像に従って連続的に形成され、
その工程は、簡便で精度良く、且つ高速となる。また、
レジストパターン層の形成が自動化でき、基板配線製造
の工程全体の効率が向上する。
【0027】なお、レジスト像、即ちレジストパターン
層の基板上または金属箔層上への転写は、感光体表面に
被転写面を接触させて直接転写してもよいが、ある程度
押圧された状態で接触した場合、感光体表面に傷が生じ
たり、転写が効率よく行なわれないという問題が生じる
場合がある。そこで、請求項6に記載した如く、少なく
とも表面に弾性のある中間転写体を介してレジストパタ
ーン層の転写を行なうことによって上記問題を解決する
ことができる。
【0028】このような本発明の機構を、図5に示した
感光体ドラムおよびローラー状の中間転写体で構成した
場合を例に以下に説明する。この例示装置において、ま
ず、予めCADなどで作成された回路パターンの形状デ
ータが、電子情報として、制御部100に送られる。こ
の電子情報は制御部100にて光変調信号に変換され
る。
【0029】この、制御部100から出力された光変調
信号によって、露光光源101および集光光学系102
からなる露光光学系が制御され、露光光源101からの
光は集光光学系102を通して、感光体ドラム104表
面に照射される。感光体ドラム104表面は、あらかじ
め帯電されており、制御部100からの出力に応じた露
光光照射のオンオフおよび集光スポット103の走査と
感光体ドラム104の回転(115)に伴って回路パタ
ーンに相当する領域以外の領域が、照明により電荷が消
失され、未感光領域の電荷が残った電界分布潜像が形成
される。
【0030】さらに、この電界分布潜像が形成された感
光体ドラム104の回転(115)に伴い、レジスト供
給部105から該潜像と逆に帯電されたレジスト部材
(ここでは液体トナーとする)が供給され、トナー粒子
が電界分布潜像上に付着し、トナーレジスト像が形成さ
れる。
【0031】ここで、表面に弾性を有するローラー状中
間転写体108は、その回転軸が感光体ドラム104の
回転軸と平行で、両表面が線接触するよう設置されてい
る。実際には、中間転写体108表面の感光体ドラム1
04表面に対する接触は、表面の弾性に応じていくらか
押圧された状態であるので、両表面の接触はある程度の
幅がある。このような中間転写体108の回転(11
6)は感光体ドラム104の回転(115)と連動して
おり、これらの回転に伴って、感光体ドラム104表面
上のトナーレジスト像は中間転写体108表面へ転写さ
れていく。
【0032】この時、液状トナーを用いた場合のよう
に、トナーレジストが帯電した状態であれば、中間転写
体108表面をトナーレジストと逆に帯電しておけば、
感光体ドラム104表面からのトナーレジストの転写は
電界吸引により比較的容易で密着性良くできる。
【0033】トナーレジスト像が中間転写体108表面
に転写されると、プリント基板110が、搬送ローラ1
11による搬送ステージ109の進行(矢印119方
向)と中間転写体108の回転(116)に伴って中間
転写体108下に押圧されつつ搬送され、トナーレジス
ト像がレジストパターン層113としプリント基板11
0上に転写される。エッチングによって配線用金属箔層
のパターニングを行なう場合には、転送されるプリント
基板110は、絶縁層基板上に金属箔層が積層された状
態とし、レジスト像は金属箔層上へ転写される。
【0034】また、リフトオフによって配線用金属箔層
のパターニングを行なう場合には、転送されるプリント
基板110は、金属箔層が積層される前の状態であり、
レジスト像は絶縁性基板上へ転写され、その後レジスト
パターン層113上に金属箔層が積層され、レジストパ
ターン層113と共にレジストパターン層113上の金
属箔が除去されることによって回路パターンが形成され
る。従って、リフトオフによってパターニングを行なう
場合、レジスト像、即ち電界分布潜像は、回路パターン
の反転像である。
【0035】このように、レジストパターン層が、表面
に弾性を有する中間転写体を介して感光体表面から基板
上または金属箔層上に押圧状態で転写される場合、中間
転写体表面の弾性によって、感光体表面および金属箔表
面に傷が生じる恐れがなくなると共に、各転写接触面の
接触が確実となり、転写効率も向上する。
【0036】また、請求項6に記載した如く、図5に示
したヒーター114のような加熱手段を設けておけば、
液状トナーを用いた場合のトナーの基板上または金属箔
層上への乾燥定着工程が連続的に行なえるので、基板配
線製造工程がより自動化し、全工程の効率が向上する。
加熱は、図5のように、プリント基板側からの加熱に限
らず、感光体表面あるいは中間転写体表面と基板表面ま
たは金属箔層間への加熱、または金属箔層へ転写された
レジストパターン層上への加熱でもよい。加熱手段とし
ては、ヒータ−や熱風吹付け等の方法の他に、セラミッ
クヒーターを利用した基板への直接接触加熱も可能であ
る。
【0037】さらに、請求項7に記載したように、例え
ば図5に示した例えばコロナ放電を生じる電圧印加手段
106などの帯電手段をさらに設ければ、感光体表面を
帯電させる操作も連続的工程として自動化でき、より工
程全体の高効率化が図れる。これは、図5中の転写印加
電圧112のように、中間転写体表面や基板表面または
金属箔層表面を帯電させる場合に帯電手段を設けるのも
同様に有効である。帯電手段としては、コロナ放電によ
る方法のほかに、被帯電体を帯電物に接触させる機構で
も可能である。
【0038】また、レジスト像の転写が行なわれたあ
と、感光体あるいは中間転写体は、必要であれば拭いと
りのような方法で表面をクリーニングされる。感光体は
次工程の露光前に除電される。このような転写後の操作
も、クリーニング手段、除電手段(例えば図5に示す除
電電極107)を設けて連続的工程として自動化しても
良い。
【0039】なお、潜像形成のための光源に関しては、
固体レーザである半導体レーザや、He−Neレーザー
などの気体レーザを用いることができる。気体レーザな
どの場合は、なんらかの光変調素子(EO、AO)を用
いて光の変調(オンオフ)を行なうことが一般的であ
る。また、レーザスキャン系の他に、LED、ELや、
蛍光表示管などのライン光源も用いることができる。
【0040】
【実施例】以下に、本発明を実施例をもって詳細に説明
する。 (実施例1)本発明の第1の実施例として、露光光源の
半導体レーザ(波長680nm)を用いて感光体表面に
形成した電界分布潜像からレジストパターン層を形成す
るプリント基板配線製造装置を図1(a)に示す。
【0041】本実施例は、コンピュータ11に接続され
た制御部としてのコントローラ部1と、露光光学系2
と、感光体ドラム3と、レジスト供給手段としてのトナ
ー現像ケース4と、中間転写体としてのゴムローラ8
と、基材としてのプリント基板25を載置した搬送ステ
ージ9を搬送方向へ送る搬送ローラ10および加熱手段
としてのセラミックスヒーター17を備えた装置であ
る。
【0042】露光光学系2は、露光光源である半導体レ
ーザ12と、コリメータレンズ13と、レーザ光の走査
手段であるポリゴンミラー(8角形)14と、集光光学
系としてのf・θレンズ15からなるものであり、露光
の解像度は1200dpi(1インチあたり1200ポ
イント)である。
【0043】また、感光体ドラム3は、厚さ約30μm
の amorphous−Si(アモルファスシリコン:非結晶シ
リコン、以下a−Siと記す)製の感光体表面が形成さ
れた、直径約40mmの円筒上であり、帯電手段として
高電圧印加の帯電電極6が設けられている。トナー現像
ケース4は、外部のトナーだめからレジスト部材として
の液状トナーがポンプ(不図示)で循環供給(矢印C)
され、ケース上部に設けられた2つのローラ5を回転さ
せてローラ5表面に盛り上がった液状トナーを感光体ド
ラム3表面に接触させるものである。ここで、ローラ5
と感光体表面との距離は約100μmに設定している。
また、中間転写体としてのゴムローラ8は、直径約70
mmの円筒状で、その回転軸が感光体ドラム3の回転軸
に対して平行となるように設置されている。
【0044】本実施例で用いる液状トナーは、有機溶媒
であるアイソパー(商品名:イソパラフィン系炭化水
素)中に、黒色顔料とそれを囲む形の樹脂材料、および
荷電制御材と呼ばれる粒子の電荷コントロールを行なう
添加物を分散したものである。トナー粒径分布中心は約
0.8μmであり、溶媒中でプラスに帯電している。
【0045】以上のような構成において、まず、コンピ
ュータ11の描画ソフトで作成された回路パターンの形
状データが、シリアル信号として装置のコントローラ部
1へ送られ、コントローラ部1からの回路パターン情報
に応じた出力によって露光光学系が制御される。半導体
レーザ12から射出されたレーザ光は、コリメータレン
ズ13によって適当な光束径の平行光となり、ポリゴン
ミラー14の反射鏡で反射され、f・θレンズ15を介
して感光体ドラム3表面上に集光される。
【0046】レーザ光は、コントローラ部1からの信号
によって半導体レーザ12のオンオフをコントロールさ
れつつ、ポリゴンミラー14の回転によって感光体ドラ
ム3の回転軸方向に走査される。感光体表面は、感光体
ドラム3の回転(矢印A方向)に伴い帯電電極6によっ
てマイナスに帯電されたのち、走査レーザ光によって露
光され、さらにドラムの回転が進むにつれ、露光によっ
て電荷が消失した領域と未露光の電荷が残った領域が形
成され、順次、回路パターンに応じた電界分布潜像が形
成されていく。
【0047】電界分布潜像が形成された感光体表面は、
ドラムの回転が進んでトナー現像ケース4の現像ローラ
5上を通過する。この際に、現像ローラ上のプラスに帯
電された液状トナーが電界分布潜像に電気泳動の結果付
着し、トナーレジスト像が形成されていく。感光体ドラ
ム3とゴムローラ8との回転は連動しており、感光ドラ
ム3の回転がさらに進んでゴムローラ8表面との接触が
進に従って、感光ドラム3表面のトナーレジスト像はゴ
ムローラ8表面へ転写されていく。
【0048】感光ドラム3の回転がさらに進んで、トナ
ーレジスト像のゴムローラ8表面への転写が済んだ領域
からスキージクリーナー19によって感光体表面がクリ
ーニングされ、次いで除電用電極7によって除電され
る。
【0049】ゴムローラ8の下方には、プリント基板2
5が載置される搬送テーブル9が、搬送ローラ10の回
転(矢印D方向)によって矢印E方向へ進行する。ここ
で用いるプリント基板25は、エポキシ樹脂板21上に
銅箔22をコートして成る厚さ約1mmのものである。
ここでは、銅表面を帯電させるための電圧印加コントロ
ーラ16が設けられており、マイナスに帯電させる電界
が、電圧印加コントロール16によって銅面を通して印
加(約500V)される構成に成っている。
【0050】回転(矢印B方向)に伴い、感光体表面と
の接触部で表面にトナーレジスト像が転写されていくゴ
ムローラ8は、さらに回転を進め、トナーレジスト像の
領域が下方までくるのと同時に、電圧印加コントローラ
16によって銅表面がマイナスに帯電されたプリント基
板25が搬送テーブル9の進行ともにゴムローラ8の下
方に搬送されてくる。
【0051】ゴムローラ8表面のトナーはまだ濡れてプ
ラスに帯電した状態であるので、マイナスに帯電された
銅表面に面した際、トナーは銅表面に付着する。従っ
て、ゴムローラ8の回転及びプリント基板25の搬送が
進につれてトナーレジスト像がプリント基板25上に転
写され、回路パターンに相当するレジストパターン層2
3が形成されていく。
【0052】本実施例では、加熱手段として搬送ステー
ジ9下にセラミックスヒータ17が設置されており、レ
ジストパターン層23が転写されたプリント基板25が
搬送されてくると、直ちにヒーターコントロール18に
よって搬送ステージ9を通してプリント基板25の加熱
を行なう。この加熱によって、プリント基板上のレジス
トパターン層23を乾燥し銅表面上に定着させる。
【0053】続いて、銅箔のエッチング液である塩化第
二鉄により、レジストパターン層23が乗っていない部
分の銅箔22がエッチングされた後、アセトンなどの有
機溶媒でレジスト層を除去した。金属箔のエッチング
は、ウエットエッチングに限らず、ドライエッチングで
も良く、エッチング方法は、用いる金属、レジスト部材
に応じて適宜選択すればよい。
【0054】以上の工程によって、パターニングされた
プリント基板配線が得られた。本実施例の装置により、
最小で50μm程度の幅線のパターン配線が可能であっ
た。また、レジストパターン形成の工程時間は、露光開
始から乾燥定着までで、500mm×600mmのプリ
ント基板で約30秒であった。
【0055】このように本実施例の装置によれば、プリ
ント基板配線がマスクなしで容易に、かつ高速で連続的
に製造できる。従って、同一パターンのものを、連続的
に短時間で多量に製造できるので、スループットの高効
率化、コスト低下も図れる。また、異なるパターンのも
のを少量ずつ製造する場合も、その度毎にマスクを製造
する必要がなく、パターン形状データを変更するだけで
容易に切り換えることができ、一つの装置で様々な状況
に簡便に対応できる。
【0056】なお、上記装置では、加熱手段として、搬
送ステージ9下にセラミックスヒーター17を設け、ス
テージを通してプリント基板を加熱しトナーを乾燥した
が、本発明はこれに限らず、例えば図1(b)の部分図
(ゴムローラ8、搬送ステージ9、搬送ローラ10以外
は省略)に示すように、搬送ステージ9上に熱風吹付け
機構20を設け、熱風を吹付けることによって加熱乾燥
を行なっても良い。また、ゴムローラ8からプリント基
板25へのトナーレジスト像の転写の際には、図4に示
したように、押圧手段(ず4では搬送ローラを押圧ロー
ラとして兼用)を設けて銅箔22面をゴムローラ8表面
に押し当てて転写を行なう構成としても良い。
【0057】(実施例2)次に本発明の第2の実施例と
して、上記第1の実施例と同様の装置で、フレキシブル
なプリント基板へのレジストパターン層の形成を、感光
体からの直接転写によって行なう場合を図2に示す。
【0058】本実施例は、コンピュータ41に接続され
た制御部としてのコントローラ部31と、露光光学系3
2と、感光体ドラム33と、レジスト供給手段としての
トナー現像ケース34と、第1の実施例では中間転写体
として用いたが本実施例ではプリント基板39を搬送手
段の一つとしてのゴムローラ38と、加熱手段として熱
風吹付け機構47(熱源はセラミクスヒーター45)を
備えた装置である。
【0059】露光光学系32は、第1の実施例と同様
に、露光光源である半導体レーザ42と、コリメータレ
ンズ43と、レーザ光の走査手段であるポリゴンミラー
(8角形)44と、集光光学系としてのf・θレンズ4
5からなるものであり、露光の解像度は1200dpi
(1インチあたり1200ポイント)である。
【0060】また、感光体ドラム33は、厚さ約30μ
mのa−Si感光体表面が形成された、直径約40mm
の円筒状であり、帯電手段として高電圧印加の帯電電極
36が設けられている。トナー現像ケース34は、第1
の実施例と同様に外部のトナーだめからレジスト部材と
しての液状トナーがポンプ(不図示)で循環供給され、
ケース上部に設けられた2つのローラ35を回転させて
ローラ35表面に盛り上がった液状トナーを感光体ドラ
ム33表面に接触させるものである。
【0061】また、ゴムローラ38は、直径約70mm
の円筒状で、その回転軸が感光体ドラム33の回転軸に
対して平行となるように設置されている。また、ゴムロ
ーラ38は吸引チャック(不図示)により表面にフレキ
シブルプリント基板39が固定できる機構とした。
【0062】本実施例で用いるフレキシブルプリント基
板39は、ポリイミドフィルムに銅箔をコートした厚さ
約150μmのものである。また、ここでは、第1の実
施例で用いたものと同じ液状トナーをレジスト部材とし
て用いる。
【0063】以上のような構成において、まず、コンピ
ュータ41の描画ソフトで作成された回路パターンの形
状データが、シリアル信号として装置のコントローラ部
31へ送られ、コントローラ部31からの回路パターン
情報に応じた出力によって露光光学系32が制御され
る。半導体レーザ42から射出されたレーザ光は、コリ
メータレンズ43によって適当な光束径の平行光とな
り、ポリゴンミラー44の反射鏡で反射され、f・θレ
ンズ45を介して感光体ドラム33表面上に集光され
る。
【0064】レーザ光は、コントローラ部31からの信
号によって半導体レーザ42のオンオフをコントロール
されつつ、ポリゴンミラー44の回転によって感光体ド
ラム33の回転軸方向に走査される。感光体表面は、感
光体ドラム33の回転(矢印A方向)に伴い帯電電極3
6によってマイナスに帯電されたのち、走査レーザ光に
よって露光され、さらに回転が進むにつれ、露光によっ
て電荷が消失した領域と未露光の電荷が残った領域が形
成され、順次、回路パターンに応じた電界分布潜像が形
成されていく。
【0065】電界分布潜像が形成された感光体表面は、
感光体ドラム33の回転が進んでトナー現像ケース34
の現像ローラ35上を通過する。この際に、現像ローラ
35上のプラスに帯電された液状トナーが電界分布潜像
に電気泳動の結果付着し、トナーレジスト像が形成され
ていく。
【0066】感光体ドラム33とゴムローラ38との回
転は連動しており、両回転が進むことによって、形成さ
れたトナーレジスト像が感光体ドラム33表面とゴムロ
ーラ38表面との接触部に来ると同時に、フレキシブル
プリント基板39が、電圧印加コントローラ40によっ
て銅表面をマイナスに帯電されると共に、ゴムローラ3
8表面に吸着固定されつつ、感光ドラム33表面との接
触部に送られる。この接触部では、プラスに帯電した状
態のトナーが、面するフレキシブルプリント基板39上
のマイナスに帯電した銅箔表面に付着し転写される。回
転がさらに進むに従って、フレキシブルプリント基板3
9上にトナーレジスト像の転写が進み、レジストパター
ン層が形成されていく。
【0067】感光ドラム33の回転がさらに進んで、ト
ナーレジスト像のフレキシブルプリント基板39への転
写が済んだ領域からスキージクリーナー48によって感
光体表面がクリーニングされ、次いで除電用電極37に
よって除電される。
【0068】一方、ゴムローラ38の回転が更に進み、
トナーレジスト像が転写された領域から直ちに、ヒータ
コントローラ46によって制御される熱風吹付け機構4
0(熱源はセラミックスヒータ47)からの熱風で加熱
され、トナーは乾燥し、フレキシブルプリント基板39
の銅表面にレジストパターン層として定着される。
【0069】加熱定着を行った後、第1の実施例1と同
様のプロセスでエッチング、トナー除去を行い、フレキ
シブル基板配線を得た。本実施例による基板配線によっ
ても、第1の実施例とほぼ同程度の線幅のパターンが得
られた。本実施例に示したフレキシブルプリント基板へ
の感光体からのレジスト像の直接転写方式は、若干の搬
送経路の変更は必要であるが、基本的には、第1の実施
例(図1(a))の装置そのままで実現できる。
【0070】なお、上記第1、第2の実施例において
は、プリント基板の金属箔層上に直接レジストパターン
層を形成する場合を示したが、金属箔層面とレジストと
の密着性をより高くする場合には、プリント基板側への
レジスト像の転写を行なう前に、予め、レジスト部材お
よび金属箔との粘着性を有する物質を金属箔層上に積層
しておけば良い。
【0071】以下に、エポキシ樹脂板に銅箔をコートし
て成るプリント基板上に粘着層を設けてレジスト層形
成、及び銅箔エッチングを行なう工程を図3をもって説
明する。まず、エポキシ樹脂板21上に銅箔22をコー
トし(a)、さらに銅箔22上に粘着層24を積層して
おく(b)。
【0072】このように表面に粘着層24を形成した状
態でプリント基板を基板配線製造装置へ搬送し、回路パ
ターンに相当する電界分布潜像によって形成されたレジ
ストパターン層23を粘着層23上に転写し(c)定着
させる。その後、銅箔エッチング液でエッチングを行な
い(d)、レジストパターン層23を粘着層24と共に
除去する(e)。エッチング工程においては、粘着層2
4によってレジストパターン層23は銅箔22と密着し
ており、レジストパターン層23の剥離や、両層間へエ
ッチング液が入り込むことなく、精度良くエッチングが
行なえる。
【0073】なお、粘着層の形成工程も、装置の搬送経
路上に粘着層形成手段を設けて自動化しても良い。粘着
物質としては、例えば、金属箔層の表面の平滑性が悪く
トナーとの密着性が悪い場合は、表面が比較的平滑なA
lなどの金属や樹脂を用いることが考えられる。またあ
る程度液状トナーをしみ込ませて用いる粘着層も有効で
あり、その場合は多数の微小空孔を持つポーラスな膜を
用いるのが適当である。材料としては金属箔層に密着性
を有し、金属箔層と共にエッチングしやすいものであれ
ば、金属でも有機物でも広く使用可能である。
【0074】また、以上の第1および第2の実施例で
は、金属箔層のパターニングはエッチングによる場合を
示したが、これら両実施例で示した装置は、もちろんリ
フトオフによるパターニング用のレジストパターン層も
同様に簡便で速やかに計畝することができる。エッチン
グの場合と異なるのは、感光体表面上に形成される電界
分布潜像が回路パターンの反転像である、即ち、レジス
ト像が回路パターン領域以外の領域に相当するものであ
り、搬送されるプリント基板が金属箔層を積層する前の
状態である点だけである。
【0075】以下に、シフトオフ工程を図4をもって説
明する。これは第1の実施例に対応させたものである。
回転(矢印B方向)に伴い、感光体表面との接触部で、
感光体表面の電界分布潜像(回路パターンの反転像)に
付着形成されたトナーレジスト像がゴムローラ8の表面
へ転写されていき、さらに回転を進め、トナーレジスト
像の領域が下方までくるのと同時に、エポキシ樹脂板2
1が搬送テーブル9の進行ともにゴムローラ8の下方に
搬送されてくる。
【0076】ゴムローラ8の回転及びエポキシ樹脂板2
1の搬送が進につれてトナーレジスト像がエポキシ樹脂
板21上に転写され、乾燥定着され、回路パターンの反
転像に相当するレジストパターン層23x が形成される
(図4(a))。このレジストパターン層23x が形成
されたエポキシ樹脂板21上全面に銅箔22をコートし
た(b)後、レジストパターン層23x をその上部にあ
る銅箔と共に除去する(c)。このリフトオフ工程によ
って残った銅箔が配線回路パターンとなっている。
【0077】また、以上の実施例では、感光体表面とし
てa−Siを用いた場合を示したが、その他OPC(Or
ganic photoconductor:有機感光体)、例えば、アゾフ
タロシアニンやビリリウムなどの電荷発生層とヒドラジ
ンやスチリルなどの電荷輸送層との2層構造をもつもの
や、セレン、酸化チタン、酸化亜鉛などの光導電性を有
するものが広く使用可能である。
【0078】また、レジスト部材としては、トナーを用
いる場合を以上に示したが、基本的には一部に荷電制御
部を持った粒子、多くは樹脂粒子で、レジストとしての
働きをもつものであれば良い。エッチングによるパター
ニングを行なう場合、当然エッチング液に影響を受けな
いものでなくてはならず、またリフトオフの場合にはそ
れのみが基板から除去されるよう、用いる金属箔や絶縁
性基板に応じて選択されたエッチングあるいはリフトオ
フ方法毎にトナーの材質を考慮する必要がある。
【0079】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の方法によ
れば、マスクや版を必要とせず、簡単な工程で、プリン
ト基板配線のためのレジストパターン層を形成すること
ができる。このことは、マスクなどを作るコスト、手間
を省け、工程的に非常に有利になる。特に、レジスト部
材として液状トナーを用いる場合、精密なパターンを鋭
くきれいなエッジで形成でき、所望の回路パターンをよ
り高い解像度で精度良く再現できる。
【0080】また、本発明の装置によれば、プリント基
板配線のためのレジストパターン層の形成工程が、マス
クを必要とせず、簡便な構成で連続的にかつ高速で精度
良く行なえる。とくに、弾性を有する中間転写体を介し
て感光体からプリント基板表面へレジスト像を転写する
構成とした場合、感光体表面に傷がつかないだけでな
く、転写効率がより良くなるため、装置自体、精度を維
持しつつ長期の連続使用が可能である。
【0081】また、回路パターンの変更がその形状デー
タの変更のみと容易であるため、特に、少量で多種類の
パターニングを行う場合に有効である。これは、マスク
不要の直接レーザ描画のシステムと比較しても、レジス
トの現像工程が不要なこと、描画の光源が低エネルギー
のもので済むこと、描画が高速にできること、装置が安
価になることなどの点で優れている。
【0082】さらに、レジスト現像液を使用することも
なく、パターニングに際して、レジストを無駄にせず必
要なだけ消費されるため、経済的である。廃棄物も最小
限に抑えることができ、その回収、処理への配慮も小さ
くてよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例によるプリント
基板配線製造装置の概略構成図であり、(b)は(a)
で示した加熱手段(17,18)に対して他の例を示し
た説明図である。
【図2】本発明の第2の実施例によるプリント基板配線
製造装置の概略構成図である。
【図3】プリント基板上に粘着層を設けた場合のレジス
トパターン層形成工程を示す説明図であり、(a)〜
(e)は各工程におけるプリント基板の断面図である。
【図4】リフトオフ工程を示す説明図であり、(a)は
(c)各工程におけるプリント基板の断面図である
【図5】本発明によるプリント配線基板製造装置の作用
を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1,31:コントローラ部 2,32:露光光学系 12,42:半導体レーザ 13,43:コリメータレンズ 14,44:ポリゴンミラー 15,45:f・θレンズ 3,33:感光体ドラム 4,34:トナー現像ケース 5,35:現像ローラ 6,36:帯電電極 7,37:除電用電極 8,38:ゴムローラ 9:搬送ステージ 10:搬送ローラ 11,41:コンピュータ(回路パターンデータ処理
用) 16:電圧印加コントローラ 17,45:セラミックスヒーター 18,46:ヒーターコントローラ 19,48:スキージクリーナー 20,47:熱風吹付け機構 25:プリント基板 21:エポキシ樹脂板 22:銅箔 23,23x :レジストパターン層 24:粘着層 39:フレキシブルプリント基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上に積層される配線用金属箔
    層をエッチングまたはリフトオフによって予め定められ
    た回路にパターンニングするためのレジストパターン層
    を、前記基板上または前記金属箔層上に形成する工程を
    備えた基板配線製造方法において、 前記レジストパターン層形成工程は、 予め帯電された感光体表面上の予め定められた領域に、
    該感光体表面の電荷を消失せしめる光を照射することに
    よって、前記回路パターンに応じた電界分布潜像を形成
    する工程aと、 前記電界分布潜像に、該潜像と逆に帯電されたレジスト
    部材を付着させて前記回路パターンに応じたレジスト像
    を形成する工程bと、 前記レジスト像をレジストパターン層として前記基板上
    または前記金属箔層上に転写する工程cと、を有するこ
    とを特徴とする基板配線製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レジスト部材は、トナー粒子を液状
    媒体に分散させた液体トナーであり、前記工程cにおい
    て転写されるレジスト像を加熱乾燥する工程をさらに備
    えたことを特徴とする請求項1に記載の基板配線製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記レジスト像を転写する前に、前記金
    属箔層上にレジスト粘着層を形成する工程をさらに備え
    たことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基
    板配線製造方法。
  4. 【請求項4】 絶縁性基板上に積層される配線用金属箔
    層をエッチングまたはリフトオフによって予め定められ
    た回路にパターンニングするためのレジストパターン層
    を、前記基板上または前記金属箔層上に形成する手段を
    備えた基板配線製装置であって、 前記レジストパターン層形成手段は、 表面が帯電可能な感光体と、該表面上に電荷を消失せし
    める露光光を照射する露光光学系と、 前記回路パターンの形状データに基づいて、予め帯電さ
    れた前記感光体表面に前記露光光を照射させて前記回路
    パターンに応じた電界分布潜像を形成するように前記露
    光光学系を制御する制御部と、 前記電界分布潜像に前記感光体表面と逆に帯電されたレ
    ジスト部材を付着させるレジスト供給手段と、 前記基板上または前記金属箔層上に、前記電界分布潜像
    に付着形成されたレジスト像を転写させる転写手段と、
    を備えたことを特徴とする基板配線製造装置。
  5. 【請求項5】 前記転写手段は、その弾性を有する表面
    が前記感光体表面と接触可能に設置された中間転写部材
    と、 前記中間転写部材表面に前記基板表面または前記金属箔
    層面を押圧する押圧手段と、を有することを特徴とする
    請求項4に記載の基板配線製造装置。
  6. 【請求項6】 前記中間転写部材表面あるいは前記基板
    表面または前記金属箔層面を加熱乾燥する加熱手段を備
    えたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の
    基板配線製造装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記感光体表面を帯電させる
    帯電手段を備えたことを特徴とする請求項4または請求
    項5、請求項6に記載の基板配線製造装置。
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