JPH0887790A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH0887790A
JPH0887790A JP6219150A JP21915094A JPH0887790A JP H0887790 A JPH0887790 A JP H0887790A JP 6219150 A JP6219150 A JP 6219150A JP 21915094 A JP21915094 A JP 21915094A JP H0887790 A JPH0887790 A JP H0887790A
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tape
magnetic tape
drum
magnetic
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JP6219150A
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Inventor
Masato Yokoyama
正人 横山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薄手の磁気テープの場合であっても、磁気テー
プにダメージを与えることなく、この磁気テープをドラ
ムに設けられたテープリードに沿わせて安定に走行させ
ることが可能なヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装
置を提供する。 【構成】磁気テープ2のドラム16に螺旋状に巻き付い
ている部分に接触して回転するとともにローラ速度ベク
トルがテープリード26に向くように軸心線を傾けて設
けられた3個の回転ローラ29a〜29cがドラム16
の外周面から突出するように配置されてなるテープ走行
規制機構27がドラム16内に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープの走行路
に、磁気テープをドラムの外周面に螺旋状に接触させな
がら走行させる機構を備えた磁気記録再生装置に係り、
特にドラムの外周面に沿わせて磁気テープを安定に走行
させることができるようにした磁気記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ビデオテープレコーダ
(VTR)ではヘリカルスキャン方式を採用しているも
のが多い。このようなヘリカルスキャン方式を採用した
磁気記録再生装置では、回転磁気ヘッドの回転方向に対
して磁気テープを斜めに走行させる形態を作り出すため
に、磁気テープの走行路に、磁気テープをドラムの外周
面に螺旋状に接触させながら走行させる機構を設けてい
る。そして、ドラムの外周面に沿って回転駆動される磁
気ヘッドを設け、この磁気ヘッドを使って磁気テープへ
の信号の記録再生を行うようにしている。
【0003】この種の磁気記録再生装置におけるドラム
としては、回転ドラムと固定ドラムとを両者間に僅かの
隙間をあけて同軸的に配置したものや、一対の固定ドラ
ムを両者間に僅かの隙間をあけて同軸的に配置したもの
が使用されている。
【0004】回転ドラムと固定ドラムとを組合せたもの
では回転ドラム側に磁気ヘッドを搭載するのが一般的で
あり、一対の固定ドラムを組合せたものでは両者間に存
在する隙間に磁気ヘッドを配置し、これを回転させるの
が一般的である。
【0005】いずれのドラムを用いたものも、一方の固
定ドラムの表面に磁気テープの走行位置を規定するため
のテープリードを螺旋状に設けている。このテープリー
ドは、通常、固定ドラムの表面への削出し加工などで形
成された段差によって構成されている。そして、磁気テ
ープの一方のエッジをテープリードに当接させて磁気テ
ープの位置を規制し、この状態で磁気テープをドラムの
外周面に所定の巻き付き角だけ接触させながら走行させ
ている。
【0006】ところで、このようなヘリカルスキャン方
式を採用した磁気記録再生装置において、記録再生特性
を向上させるには、磁気テープをドラムのテープリード
に沿わせて安定に走行させることが不可欠である。この
ため、種々の工夫がなされている。
【0007】たとえば、荻路、他“高密度記録のための
磁気テープ走行技術の研究”精密工学会誌58/2/1992 や
特公昭61-55180号公報や特公昭61-58896号公報に示され
ているように、テープカセットから水平に出た磁気テー
プがドラムに対して所定の角度で斜めに巻き付いた後に
再び水平に戻ってテープカセットに入るという、テープ
走行経路全体について磁気テープに捩れを生じさせるこ
とのない幾何学的設計に基づいた、テープガイドやドラ
ム等の位置および姿勢から、意図的にずらすことによっ
て磁気テープをテープリードに対して仰角をなす方向か
ら入れ、仰角をなす方向から出すようにし、さらにドラ
ム前後にテープ走行高さを規制するフランジ付きテープ
ガイドを設け、このテープガイドのフランジ規制によっ
て磁気テープの一方のエッジをテープリードへ押しつけ
ながら走行させるようにしている。
【0008】しかしながら、上記のように構成された従
来の磁気記録再生装置にあっても次のような問題があっ
た。すなわち、今後ますます磁気記録再生装置の大容量
化、小型化が望まれると考えられる。これに伴って高密
度記録化だけではなく、記録方式の変更による高速化に
伴う記録可能時間の減少を補うために磁気テープの一層
の薄手化が進むと考えられる。
【0009】このように磁気テープが薄くなると、テー
プガイドに設けられたフランジでテープエッジを直接位
置規制するようにした従来の方法では、磁気テープを損
傷させる虞が多分にある。また、磁気テープをテープリ
ードに沿わせて安定に走行させるためには、テープガイ
ドやドラム等の設置位置および姿勢を現在よりもさらに
高い精度に設定する必要があり、製造の困難化、製造コ
ストの上昇を招く虞がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、ヘリカル
スキャン方式を採用した従来の磁気記録再生装置にあっ
ては、たとえば現在よりも薄手の磁気テープをドラムに
設けられたテープリードに沿わせて安定に走行させよう
とすると、テープガイドやドラムの位置および姿勢を現
在よりもさらに高い精度に設定する必要があるばかり
か、磁気テープにダメージを与える虞があった。
【0011】そこで本発明は、たとえ薄手の磁気テープ
の場合であっても、テープガイドやドラム等の取付に高
い精度を必要とせず、しかも磁気テープにダメージを与
えることなく、磁気テープをドラムに設けられたテープ
リードに沿わせて安定に走行させることのできるヘリカ
ルスキャン方式の磁気記録再生装置を提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、磁気テープの走行路に、上記磁気テープ
をドラムの外周面に螺旋状に接触させながら走行させる
機構を備えるとともに上記ドラムの外周面に上記磁気テ
ープの走行位置を規定するためのテープリードを備えて
なる磁気記録再生装置において、前記磁気テープの前記
ドラムに螺旋状に接触している部分に接触して回転する
とともに軸心線を上記磁気テープの走行方向に対して所
定の角度傾けて設けられた少なくとも1個の回転ローラ
が上記ドラムから突出するように配置されてなるテープ
走行規制機構を上記ドラム内に備えている。
【0013】ここで、テープ走行規制機構に含まれる回
転ローラの軸心線の傾き角は、ローラ周上におけるロー
ラ速度ベクトルがテープリード方向に向くように設定さ
れる。
【0014】なお、回転ローラの軸心線の傾き角を固定
すると、磁気テープの走行方向によってはローラ速度ベ
クトルがテープリード方向に向かわなくなることがあ
る。したがって、磁気テープの走行方向に拘らずローラ
速度ベクトルをテープリードに常に向かわせるには、回
転可能な方向を異にした2種類の回転ローラを設け、各
種類別にその軸心線を磁気テープの各走行方向に応じた
角度傾けて設けたり、磁気テープの走行方向に応じて回
転ローラの軸心線の傾き角を切換える傾き角切換機構を
設けることが有効である。
【0015】
【作用】上述の如く、本発明装置では、磁気テープのド
ラムに螺旋状に接触している部分に接触して回転する回
転ローラを前記関係に設けている。このように回転ロー
ラを設けたときの磁気テープの挙動を図1を参照しなが
ら説明する。
【0016】図1(a) には、磁気テープAが回転ローラ
Cに接触しながら走行する場合で、かつテープ走行高さ
を規制するものがない場合の模式図が示されている。こ
のように、テープ走行高さを規制するものがない場合、
回転ローラCと磁気テープAとの間の摩擦によって、磁
気テープAの走行方向Xはローラ速度ベクトルVrと同
一方向、つまり回転ローラCの軸心線Bと直交する方向
となるように規制される。したがって、この場合には、
磁気テープAと回転ローラCとの間にすべりはなく、磁
気テープA上のE点および回転ローラC上のE点が同一
のE´点へと移動する。また、ローラ周上におけるロー
ラ速度ベクトルVrはテープ速度ベクトルVtに一致
し、さらにローラ回転軸延長上のD点で示されるテープ
エッジ位置がD′位置へとすり下がる。
【0017】一方、図1(b) には,磁気テープAが回転
ローラCに接触しながら走行する場合で、かつテープ走
行高さを規制するテープリードGのある場合の模式図が
示されている。
【0018】テープ走行高さを規制するテープリードG
のある場合、磁気テープAはすり下がることができない
ので、磁気テープAの走行方向XはテープリードGに沿
った方向となる。このため、回転ローラC上のE点が
E′点に移動するとき、磁気テープ上のE点はE″点へ
と移動する。このため、ローラ速度ベクトルVrとテー
プ速度ベクトルVtとが異なったものとなり、回転ロー
ラCと磁気テープAとの間に軸方向の相対速度成分Vz
が生じ、磁気テープAが回転ローラCの軸心線方向にす
べることになる。このとき発生する摩擦力Fは磁気テー
プAをテープリードGへ押付ける力として働く。この原
理を本発明装置では採用している。
【0019】上記押付け力Fは回転ローラCに接触して
いる磁気テープAに対して面で作用するので、テープエ
ッジを直接押し付ける場合に比較して磁気テープAにダ
メージを与え難い。また、磁気テープAにダメージを与
えることなく、磁気テープAをテープリードGに沿って
安定に走行させるための最適な押付け力Fは、回転ロー
ラCの材質、表面粗さ等を選択して磁気テープAと回転
ローラCとの間の摩擦係数を変えたり、磁気テープAへ
の回転ローラCの接触圧を変えたり、回転ローラCの設
置個数を変えたりすることによって簡単に得られる。
【0020】したがって、磁気テープのドラムに螺旋状
に接触している部分に接触して回転する回転ローラを前
記関係に設けている本発明装置では、たとえ薄手の磁気
テープの場合であっても、この磁気テープにダメージを
与える虞がなく、またテープガイドやドラム等の取付に
高い精度を必要とせず、磁気テープをドラムに設けられ
たテープリードに沿わせて安定に走行させることが可能
となる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図2には本発明の一実施例に係る磁気記録再生装
置、ここにはヘリカルスキャン方式を採用したVTRの
概略構成が示されている。
【0022】同図において、1は供給リールを示してい
る。この供給リール1から送り出された磁気テープ2
は、この磁気テープ2への記録再生機能を備えたテープ
走行路3を経由して巻取リール4に巻き取られる。
【0023】テープ走行路3は、公知のヘリカルスキャ
ン方式のものと同様に、供給リール1から送り出された
磁気テープ2を、テープテンションを決めるテンション
ガイド11,全幅消去ヘッド12,インピーダンスロー
ラ13,ガイドローラ14,入側傾斜ガイド15に接触
案内させた後に、ドラム16に螺旋状に巻き付け、続い
て出側傾斜ガイド17,ガイドローラ18,固定ヘッド
19に接触案内させ、その後に走行力を与えるキャプス
タン20およびピンチローラ21を経由させて巻取りリ
ール4へ案内するように構成されている。
【0024】ドラム16は、磁気テープ2への記録再生
時に図中実線矢印22で示す方向に回転駆動される回転
ドラム23と、この回転ドラム23との間に僅かの隙間
を設けて同軸的に設けられた固定ドラム24とで構成さ
れている。
【0025】回転ドラム23の軸方向端部で、固定ドラ
ム24側に位置する部分には、図3に示すように回転ド
ラム23と一体に回転して磁気テープ2への信号の記録
再生に供される磁気ヘッド25が搭載されている。ま
た、固定ドラム24の表面には、図3に示すように、固
定ドラム24への削出し加工などで形成された段差によ
って構成されて、磁気テープ2をガイドするテープリー
ド26が螺旋状に設けられている。
【0026】この実施例に係るVTRでは、固定ドラム
24にテープ走行規制機構27が装着されている。この
テープ走行規制機構27は、図3に示すように、テープ
リード26に沿って固定ドラム24の周壁に等間隔に形
成された、たとえば3つの窓28a,28b,28c
と、これらの窓を介してそれぞれの外周部が固定ドラム
24の表面から僅かに(数10μmオーダー)突出するよ
うに固定ドラム24内に設けられた回転ローラ29a,
29b,29cと、固定ドラム24内に設けられて回転
ローラ29a,29b,29cの回転方向を後述する関
係に規制する図5および図6に示される回転方向規制機
構30a,30b,30cとで構成されている。
【0027】3つの回転ローラ29a,29b,29c
のうちの1つ、すなわち回転ローラ29aは磁気テープ
2がドラム16に巻付いて走行する範囲の中央付近で、
かつ磁気ヘッド25からできるだけ離れたテープリード
26に近い位置に配置されている。
【0028】上述した3つの回転ローラ29a,29
b,29cは次の関係に設けられている。すなわち、
今、磁気テープ2に対して磁気ヘッド25を使って信号
の記録再生を行うときの磁気テープ2の走行方向が図3
および図4中に太矢印31で示す方向(以後、フォワー
ド方向と呼ぶ。)であるとすると、図4に示すように、
各回転ローラ29a,29b,29cはそれぞれの軸心
線32をフォワード方向31に対して傾けて設けられて
いる。具体的には、フォワード方向31へ走行する磁気
テープ2に接触して回転する各回転ローラ29a,29
b,29cのローラ速度ベクトルVrがテープリード2
6側に向かうように各軸心線32の傾き角が設定されて
いる。
【0029】このように、回転ローラ29a,29b,
29cの各軸心線32の傾き角を設定すると、図1(b)
を用いて説明したように、磁気テープ2がフォワード方
向31へ走行しているとき、ローラ速度ベクトルVrと
テープ速度ベクトルVtとに異なりが生じ、回転ローラ
29a,29b,29cと磁気テープ2との間に軸方向
の相対速度成分Vzが生じ、これによって磁気テープ2
が各回転ローラの軸心軸線方向にすべり、このとき発生
する摩擦力Fが磁気テープ2をテープリード26へ押付
ける力として働くことになる。
【0030】ここで、磁気テープ2がフォワード方向3
1とは逆方向、つまり図4中に破線太矢印33で示す方
向(以後、リバース方向と呼ぶ。)へ走行したときに
は、上記とは全く反対に摩擦力が磁気テープ2をテープ
リード26から離す力として働くことになる。
【0031】そこで、この実施例では図5および図6に
示す回転方向規制機構30a,30b,30cに次のよ
うな機能を持たせている。すなわち、図5には代表して
回転ローラ29aの回転方向を規制する回転方向規制機
構30aの上面図が示されており、図6には同規制機構
30aの側面図が示されている。
【0032】図5および図6に示すように、回転ローラ
29aはアーム41に回転自在に支持されており、アー
ム41は軸42によって回動自在に支持されている。磁
気テープ2がフォワード方向31へ走行するとき、回転
ローラ29aを回転自在に支持しているアーム41が磁
気テープ2と回転ローラ29aとの間の摩擦力によって
軸42を中心に図中実線で示す位置へ回動してストッパ
43に当接した状態に保持される。このとき、回転ロー
ラ29aは磁気テープ2から力を受けて回転可能に保持
される。すなわち、磁気テープ2がフォワード方向31
へ走行するときには、回転ローラ29aが回転して磁気
テープ2をテープリード26に押付ける力を発生する。
【0033】一方、磁気テープ2がリバース方向33へ
走行すると、回転ローラ29aを回転自在に支持してい
るアーム41が磁気テープ2と回転ローラ29aとの間
の摩擦力によって軸42を中心に図中破線で示す位置へ
回動する。この回動によって、回転ローラ29aがブレ
ーキ用のパッド44に押付けられ、回転ローラ29aの
回転が強制的に禁止される。すなわち、磁気テープ2を
リバース方向33へ走行させたときには、この磁気テー
プ2をテープリード26から離す力が発生しないように
している。
【0034】このように、この実施例に係るVTRに組
込まれたテープ走行規制機構27は、磁気テープ2への
記録再生モードのとき、つまり磁気テープ2がフォワー
ド方向31へ走行しているときだけ、回転ローラ29
a,29b,29cによって磁気テープ2をテープリー
ド26へ押付ける力Fを発生させるようにしている。
【0035】この押付け力Fは回転ローラ29a,29
b,29に接触している磁気テープ2に対して面で作用
するので、テープエッジを直接押し付ける場合に比較し
て磁気テープ2にダメージを与え難い。また、磁気テー
プ2にダメージを与えることなく、磁気テープ2をテー
プリード26に沿って安定に走行させるための最適な押
し付け力Fは、回転ローラ29a,29b,29cの材
質、表面粗さ等を選択して磁気テープ2と回転ローラ2
9a,29b,29cとの間の摩擦係数を変えたり、磁
気テープ2への回転ローラ29a,29b,29cの接
触圧を変えたり、回転ローラ29a,29b,29cの
設置個数を変えたりすることによって簡単に得られる。
【0036】したがって、たとえ磁気テープ2が薄手の
場合であっても、この磁気テープ2にダメージを与える
ことなく、またテープガイドやドラム等の取付に高い精
度を必要とせずに、磁気テープ2をドラム16に設けら
れたテープリード26に沿わせて安定に走行させること
ができる。
【0037】なお、この実施例のように、複数の回転ロ
ーラを設けるとともに、そのうちの1つを、磁気テープ
2がドラム16に巻付いて走行する範囲の中央付近に配
置すると、特にテープリード26から浮き上がり易い上
記中央部付近に確実に押付け力Fを作用させることがで
きるので、走行の安定性を一層向上させることができ
る。また、この実施例では磁気テープ2がフォワード方
向31へ走行するとき、外部からの制御や電力供給を行
うことなく磁気テープ2をドラム16のテープリード2
6に沿わせて安定に走行させることができるので、構成
が複雑化するような虞もない。
【0038】図7には本発明の別の実施例に係る磁気記
録再生装置、ここには本発明をヘリカルスキャン方式の
VTRに適用した例の要部のみが示されている。この実
施例は、ドラム16aが、固定ドラム51と、この固定
ドラム51との間に僅かの隙間52を設けて同軸的に設
けられた固定ドラム53とで構成されているヘリカルス
キャン方式のVTRに本発明を適用した例である。
【0039】固定ドラム51と固定ドラム53との間に
形成された隙間52には、両ドラムの外表面より僅かに
外方へ突出する関係に磁気ヘッド54が配置されてお
り、この磁気ヘッド54は図示しない駆動機構によって
図中実線矢印55で示す方向に回転駆動される。また、
固定ドラム53の表面には、固定ドラム53への削出し
加工などで形成された段差によって構成されて、磁気テ
ープ2をガイドするテープリード56が螺旋状に設けら
れている。
【0040】このVTRでは、磁気ヘッド54の回転方
向55に対して磁気テープ2をほぼ反対方向57に走行
させている状態で磁気テープ2への信号の記録再生が行
われる。したがって、以下の説明では、信号の記録再生
時のテープ走行方向をフォワード方向57とし、記録再
生時とは反対方向をリバース方向58とする。
【0041】この実施例においては、固定ドラム51お
よび固定ドラム53にそれぞれテープ走行規制機構27
a,27bを装着している。テープ走行規制機構27a
は、テープリード56に沿って固定ドラム51の周壁に
等間隔に形成された、たとえば3つの窓59a,59
b,59cと、これらの窓を介してそれぞれの外周部が
固定ドラム51の表面より僅かに(数10μmオーダー)
突出するように固定ドラム51内に設けられた回転ロー
ラ60a,60b,60cと、固定ドラム51内に設け
られて回転ローラ60a,60b,60cの回転を後述
する関係に規制する図示しない3つの回転方向規制機構
とで構成されている。
【0042】同様に、テープ走行規制機構27bも、テ
ープリード56に沿って固定ドラム53の周壁に等間隔
に形成された、たとえば3つの窓61a,61b,61
cと、これらの窓を介してそれぞれの外周部が固定ドラ
ム53の表面より僅かに(数10μmオーダー)突出する
ように固定ドラム53内に設けられた回転ローラ62
a,62b,62cと、固定ドラム53内に設けられて
回転ローラ62a,62b,62cの回転を後述する関
係に規制する図示しない3つの回転方向規制機構とで構
成されている。
【0043】各回転ローラ60a〜60c,61a〜6
1cは、フォワード方向57へ走行する磁気テープ2に
接触して回転し、かつこの回転時のローラ速度ベクトル
Vrがテープリード56側に向かうように各軸心線の傾
き角が設定されている。
【0044】また、各回転ローラ60a〜60c,61
a〜61cの回転を規制する回転方向規制機構は、図5
および図6に示した構造と同様の構造を採用して、磁気
テープ2がフォワード方向57へ走行するときには各回
転ローラ60a〜60c,61a〜61cの回転を許容
し、磁気テープ2がリバース方向58へ走行するときに
は各回転ローラ60a〜60c,61a〜61cの回転
を禁止するように構成されている。
【0045】したがって、上記のように構成されたVT
Rにあっても、磁気テープ2への記録再生モードのと
き、つまり磁気テープ2がフォワード方向57へ走行し
ているときだけ、回転ローラ60a〜60c,62a〜
62cの機能によって磁気テープ2をテープリード56
へ押付ける力Fを発生させることができ、先の実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0046】図8には本発明のさらに別の実施例に係る
磁気記録再生装置、ここにも本発明をヘリカルスキャン
方式のVTRに適用した例の要部のみが示されている。
なお、この図では図7と同一部分が同一符号で示されて
いる。したがって、重複する部分の詳しい説明は省略す
る。
【0047】図7に示された実施例では、磁気テープ2
がフォワード方向57へ走行しているときだけ、磁気テ
ープ2をテープリード56へ押付ける機能を発揮するテ
ープ走行規制機構27a,27bを固定ドラム51,5
3に装着している。
【0048】この図8に示される実施例では、磁気テー
プ2の走行方向に左右されることなく、磁気テープ2を
テープリード56へ常に押付けることができるようにし
ている。
【0049】すなわち、固定ドラム51には、磁気テー
プ2がフォワード方向57へ走行しているときだけ磁気
テープ2をテープリード56へ押付ける機能を発揮する
テープ走行規制機構27aと、磁気テープ2がリバース
方向58へ走行しているときだけ磁気テープ2をテープ
リード56へ押付ける機能を発揮するテープ走行規制機
構27cとが装着されている。
【0050】同様に、固定ドラム53にも、磁気テープ
2がフォワード方向57へ走行しているときだけ磁気テ
ープ2をテープリード56へ押付ける機能を発揮するテ
ープ走行規制機構27bと、磁気テープ2がリバース方
向58へ走行しているときだけ磁気テープ2をテープリ
ード56へ押付ける機能を発揮するテープ走行規制機構
27dとが装着されている。
【0051】テープ走行規制機構27cは、テープリー
ド56に沿って固定ドラム51の周壁に等間隔に形成さ
れた、たとえば3つの窓63a,63b,63cと、こ
れらの窓を介してそれぞれの外周部が固定ドラム51の
表面より僅かに(数10μmオーダー)突出するように固
定ドラム51内に設けられた回転ローラ64a,64
b,64cと、固定ドラム51内に設けられて回転ロー
ラ64a,64b,64cの回転を後述する関係に規制
する図示しない3つの回転方向規制機構とで構成されて
いる。
【0052】同様に、テープ走行規制機構27dも、テ
ープリード56に沿って固定ドラム53の周壁に等間隔
に形成された、たとえば3つの窓65a,65b,65
cと、これらの窓を介してそれぞれの外周部が固定ドラ
ム53の表面より僅かに(数10μmオーダー)突出する
ように固定ドラム53内に設けられた回転ローラ66
a,66b,66cと、固定ドラム53内に設けられて
回転ローラ66a,66b,66cの回転を後述する関
係に規制する図示しない3つの回転方向規制機構とで構
成されている。
【0053】テープ走行規制機構27c,27dの各回
転ローラ64a〜64c,66a〜66cは、リバース
方向58へ走行する磁気テープ2に接触して回転し、か
つこの回転時のローラ速度ベクトルVrがテープリード
56側に向かうように各軸心線の傾き角が設定されてい
る。
【0054】また、テープ走行規制機構27c,27d
の各回転ローラ64a〜64c,66a〜66cの回転
を規制する各回転方向規制機構は、図5および図6に示
した構造と同様の構造を採用して、磁気テープ2がリバ
ース方向58へ走行するときには各回転ローラ64a〜
64c,66a〜66cの回転を許容し、磁気テープ2
がフォワード方向57へ走行するときには各回転ローラ
64a〜64c,66a〜66cの回転を禁止するよう
に構成されている。
【0055】したがって、上記のように構成されたVT
Rにあっては、磁気テープ2がフォワード方向57へ走
行するときには回転ローラ60a〜60c,62a〜6
2cの機能によって磁気テープ2がテープリード56へ
押付けられ、磁気テープ2がリバース方向58へ走行す
るときには回転ローラ64a〜64c,66a〜66c
の機能によって磁気テープ2がテープリード56へ押付
けられることになり、磁気テープ2の走行方向に左右さ
れずに磁気テープ2をテープリード56に沿わせて常に
安定に走行させることができる。
【0056】なお、図3,図7,図8に示される例で
は、図5および図6に示される回転方向規制機構を使っ
て、各回転ローラに一方向のみの回転を許しているが、
この機構に限られるものではなく、ワンウェイクラッチ
機構を組み込んだ回転ローラを用いてもよい。
【0057】また、上述した各例では各回転ローラの軸
心線を固定状態にしているが、磁気テープの走行方向に
対応させて各回転ローラの軸心線の傾き角を機械的に切
換えることによって、同じ回転ローラで磁気テープの走
行方向に左右されずに磁気テープをテープリードに対し
て押付ける力を発生させるようにしてもよい。
【0058】図9には上述した構想を実現したテープ走
行規制機構27eの要部が示されている。図中67は図
示しない固定ドラム内に配置され、一部が固定ドラムの
周壁に形成された窓から僅かに外方へ突出するように配
置された回転ローラを示している。回転ローラ67はホ
ルダ68に回転自在に支持されており、このホルダ68
は紙面と直交する軸69を中心にして回動自在に支持さ
れている。なお、軸69はホルダ68からクランク状に
延び、固定ドラム内に設けられた軸受によって支持され
ている。
【0059】ホルダ68の他端には孔70が形成されて
おり、この孔70の内縁部がスライダ71に突設された
ピン72と係合している。スライダ71は、このスライ
ダを図中実線矢印73,74で示す方向に移動させるた
めのアクチュエータであるソレノイド75の自動復帰式
の可動部材に連結されている。
【0060】この例では、各回転ローラ67を支持して
いる各ホルダ68が上述した機構によってスライダ71
にそれぞれ係合しており、スライダ71の動きに応じて
全ての回転ローラ67の軸心線の傾きが同時に変化する
ようになっている。
【0061】ソレノイド75はソレノイドドライバ76
に接続されており、このソレノイドドライバ76はテー
プ走行方向検出器77からリバース方向検出信号が出力
されている期間だけソレノイド75を駆動する。
【0062】ソレノイド75が駆動されると、このソレ
ノイド75の可動部材が所定量突出し、この突出によっ
てスライダ71が移動し、この結果として各回転ローラ
67の軸心線の傾きが軸69を中心にして図中破線位置
へと変化する。
【0063】この例では、磁気テープがフォワード方向
78に走行するときに各回転ローラ67を図中実線で示
す場所に位置させ、これによって各回転ローラ67のロ
ーラ速度ベクトルを図示しないテープリードに向かわ
せ、また磁気テープがリバース方向79に走行するとき
にソレノイド75を駆動して各回転ローラ67を図中破
線で示す場所に位置させ、これによって各回転ローラ6
7のローラ速度ベクトルを図示しないテープリードに向
かわせるようにしている。つまり、スライダ71,ソレ
ノイド75,ソレノイドドライバ76等によって磁気テ
ープの走行方向に応じて各回転ローラ67の軸心線の傾
き角を切換える傾き角切換機構をテープ走行規制機構2
7eに設けているのである。
【0064】このような構成であると、磁気テープの走
行方向に左右されることなく、各回転ローラ68のロー
ラ速度ベクトルを常にテープリードに向けることが可能
となり、磁気テープをテープリードに沿わせて安定に走
行させることができる。
【0065】上述した各実施例では、テープ走行規制機
構をドラムの固定部におけるテープ接触部に設けている
が、テープ走行規制機構の回転ローラをドラムの外部か
らドラムに螺旋状に巻付いて走行する磁気テープに接触
させる構造を採用してもよい。
【0066】周知のように、テープカセットを用いたV
TR等の磁気記録再生装置では、テープカセットの装填
に伴わせてテープカセット内にある磁気テープを自動的
に引き出し、これをドラムに螺旋状に所定の角度巻付け
るテープローディング動作を行なう機構が設けられてい
る。
【0067】したがって、テープローディング動作の後
に、テープ走行規制機構の回転ローラをドラムの外部か
らドラムに螺旋状に巻付いて走行するテープに接触させ
る機構が考えられるが、これを実現するためには、テー
プローディング中は回転ローラをテープ移動範囲外に逃
がし、ローディング完了時に回転ローラを移動させて磁
気テープに押し付ける機構か、カセットを装着した時点
でカセットマウス内にテープ走行規制機構を入れ、テー
プローディングと同時にテープ走行規制機構を移動させ
てローディング完了時に磁気テープに回転ローラを接触
させる機構が必要になり、装置全体が複雑化する欠点が
ある。したがって、上述したように、テープ走行規制機
構は、固定ドラム上に設けるのがよい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
たとえ薄手の磁気テープの場合であっても、この磁気テ
ープにダメージを与える虞がなく、またテープガイドや
ドラム等の取付に高い精度を必要とせず、磁気テープを
ドラムに設けられたテープリードに沿わせて安定に走行
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生装置に組込まれたテープ
走行規制機構の規制原理を説明するための図
【図2】本発明を適用したVTRのテープ走行路を示す
概略図
【図3】同VTRに組込まれたドラムの側面図
【図4】同ドラムに組込まれたテープ走行規制機構の回
転ローラの作用を説明するための図
【図5】同テープ走行規制機構に組込まれた回転方向規
制機構の平面図
【図6】同回転方向規制機構の側面図
【図7】本発明を適用した別のVTRに組込まれたドラ
ムの展開図
【図8】本発明を適用したさらに別のVTRに組込まれ
たドラムの展開図
【図9】テープ走行規制機構の変形例を説明するための
【符号の説明】
A…磁気テープ B…軸心線 C…回転ローラ X…磁気テープの
走行方向 1…供給リール 2…磁気テープ 3…テープ走行路 4…巻取リール 16,16a…ドラム 23…回転ドラム 24…固定ドラム 25,54…磁気
ヘッド 26,56…テープリード 51,53…固定
ドラム 27,27a,27b,27c,27e,27f…テー
プ走行規制機構 28a〜28c,59a〜59c,61a〜61c,6
3a〜63c,65a〜65c…窓 29a〜29c,60a〜60c,62a〜62c,6
4a〜64c,66a〜66c…回転ローラ 67…回転ローラ 71…スライダ 75…ソレノイド 76…ソレノイド
ドライバ 77…テープ走行方向検出器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープの走行路に、上記磁気テープを
    ドラムの外周面に螺旋状に接触させながら走行させる機
    構を備えるとともに上記ドラムの外周面に上記磁気テー
    プの走行位置を規定するためのテープリードを備えてな
    る磁気記録再生装置において、前記磁気テープの前記ド
    ラムに螺旋状に接触している部分に接触して回転すると
    ともに軸心線を上記磁気テープの走行方向に対して所定
    の角度傾けて設けられた少なくとも1個の回転ローラが
    上記ドラムの外周面から突出するように配置されてなる
    テープ走行規制機構を上記ドラム内に具備してなること
    を特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】前記回転ローラは、前記ドラムの外周面に
    沿って複数個設けられており、それらのうちの1個が前
    記磁気テープの上記ドラムに螺旋状に接触している範囲
    の中央部付近に接触するように設けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】前記回転ローラは、一方向のみ回転可能に
    設けられていることを特徴とする請求項1または2に記
    載の磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】前記回転ローラは、回転可能な方向を異に
    した2種類で構成され、各種類別に前記軸心線を前記磁
    気テープの走行方向に応じた角度傾けて設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録再
    生装置。
  5. 【請求項5】前記回転ローラは、前記ドラムの固定部に
    設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4
    のいずれか1項に記載の磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】前記テープ走行規制機構は、前記磁気テー
    プの走行方向に応じて前記回転ローラの軸心線の傾き角
    を切換える傾き角切換機構を備えていることを特徴とす
    る請求項1,2,5のいずれか1項に記載の磁気記録再
    生装置。
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