JPH0887618A - 定期券発行装置 - Google Patents

定期券発行装置

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JPH0887618A
JPH0887618A JP22382294A JP22382294A JPH0887618A JP H0887618 A JPH0887618 A JP H0887618A JP 22382294 A JP22382294 A JP 22382294A JP 22382294 A JP22382294 A JP 22382294A JP H0887618 A JPH0887618 A JP H0887618A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定期券発行装置のメンテナンス効率を向上す
る。 【構成】この定期券発行装置は、定期券発行機1と、こ
の定期券発行機1に伝送制御部2、3および電話回線な
どの公衆通信回線4を介して接続された遠隔操作端末5
とから構成されており、リモート保守機能を実現するた
めに、機器状態把握機能、障害発生通知機能、疑似会話
機能、リモート障害解除機能、データ取得/再現機能の
五つ機能を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、定期券を発行する定期
券発行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、定期券発行装置の保守は、その設
置場所(現地)に保守員が出向き、人手で保守を行って
おり、これではメンテナンス効率が非常に悪いため改善
が望まれている。
【0003】従来からホスト装置が端末装置に対して行
う制御の機能にリモート機能がある。 このリモート機
能を用いて行われる動作として保守などがあるが、この
保守につては、既に銀行などに設置されているATMな
どの金融機器や、OA機器などを対象に行われている。
【0004】この場合、ある端末装置に障害が発生する
と、ホスト装置がその端末装置の障害情報を収集し、そ
の収集結果からホスト装置が端末装置に対して障害復旧
のために最適な制御を行うことにより障害状況の解除を
行っている。
【0005】ところで、定期券発行装置は、通常、乗車
券を取り扱う窓口などに設置されていることが多く、障
害が発生すると、窓口の係員が対応可能なことから、上
記したようなリモート保守は行われていなかった。
【0006】しかしながら、近年、定期券発行装置は、
機能が多様化し、内部が複雑になっていることから、障
害発生箇所によっては窓口の係員だけでは対応しきれな
いことがある。この場合、保守担当の係員を呼びよせ
て、その係員により装置内部のメンテナンスが行われ
る。
【0007】また近年では、ユーザの要求を満たす上
で、駅構内の通路などにも設置されることがあり、障害
発生のたびに係員が対応することができなくなってい
る。また通路などの遠隔地に設置されている定期券発行
装置は、係員の居る場所からは見えないため、適当な時
期に定期点検を要する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
定期券発行装置では、装置内部が複雑になっていること
から、障害発生時に、保守担当の係員が現地に出向きメ
ンテナンスを行わなければならないことがあり、障害発
生からの復旧に至までに多くの時間がかかってしまうと
いう問題があった。
【0009】また例えば遠隔地に設置されている定期券
発行装置は、障害の未然対応として定期点検を要するこ
とから、この場合も係員が現地に定期的に出向く必要が
あり、メンテナンス効率が悪いという問題があった。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、メンテナンス効率を向上することので
きる定期券発行装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の定期券発行装置は、定期券発行
機と通信回線を介して接続された遠隔操作端末を有する
定期券発行装置において、前記定期券発行機は、前記遠
隔操作端末からデータを受信する受信手段と、前記受信
手段により受信されたデータの解析を行う解析手段と、
前記解析手段の解析結果を基に、該当する箇所について
の障害診断を実行する診断手段と、前記診断手段により
得られた診断結果を前記遠隔操作端末に送信する送信手
段とを具備し、前記遠隔操作端末は、前記定期券発行機
の診断箇所を選択する選択手段と、前記選択手段により
選択された診断箇所を指示するデータを送信する送信手
段と、前記定期券発行機からの診断結果を受信する受信
手段と、前記受信手段により受信された診断結果の内容
を表示する表示手段とを具備している。
【0012】また請求項2記載の定期券発行装置は、定
期券発行機と通信回線を介して接続された遠隔操作端末
を有する定期券発行装置において、前記定期券発行機
は、内部障害の発生を監視する監視手段と、前記監視手
段により障害の発生が検知された場合、検知された障害
データを前記遠隔操作端末に送信する第1の送信手段
と、前記検知された障害の内容についての詳細データを
収集する収集手段と、前記収集手段により収集された詳
細データを送信する第2の送信手段とを具備し、前記遠
隔操作端末は、前記定期券発行機からの障害データおよ
び詳細データを受信する受信手段と、前記受信手段によ
り受信された障害データおよび詳細データを一つの画面
上に表示する表示手段とを具備している。
【0013】さらに請求項3記載の定期券発行装置は、
定期券発行機と通信回線を介して接続された遠隔操作端
末を有する定期券発行装置において、前記定期券発行機
は、前記遠隔操作端末からのデータを受信する受信手段
と、前記受信手段により受信されたデータの解析を行う
解析手段と、前記解析手段により解析されたデータが、
メッセージデータであった場合、そのメッセージを表示
する表示手段と、前記表示手段により表示されたメッセ
ージに対する応答が入力される入力手段と、前記入力手
段により入力された応答データを前記遠隔操作端末へ送
信する送信手段とを具備し、前記遠隔操作端末は、前記
定期券発行機に表示すべきメッセージを作成する作成手
段と、前記作成手段により作成されたメッセージデータ
を送信する送信手段と、前記送信手段により送信された
メッセージデータに対する前記定期券発行機からの応答
データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信
された応答データを表示する表示手段とを具備してい
る。
【0014】また請求項4記載の定期券発行装置は、定
期券発行機と通信回線を介して接続された遠隔操作端末
を有する定期券発行装置において、前記定期券発行機
は、前記定期券発行機についての複数の障害解除命令を
予め保持した保持手段と、前記遠隔操作端末からの要求
データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信
された要求データに対応する障害解除命令を前記保持手
段から読み出し、実行する命令実行手段とを具備し、前
記遠隔操作端末は、前記複数の障害解除命令にそれぞれ
対応する障害解除指示情報を保持する保持手段と、前記
保持手段に保持されている障害解除指示情報の中から所
望の情報を選択する選択手段と、前記選択手段により選
択された障害解除指示情報に応じた要求データを送信す
る送信手段とを具備している。
【0015】さらに請求項5記載の定期券発行装置は、
定期券発行機と通信回線を介して接続された遠隔操作端
末を有する定期券発行装置において、前記定期券発行機
は、定期券を発行するための入力操作が行われる入力手
段と、前記入力手段により操作される入力手順を操作履
歴として記憶する操作履歴記憶手段と、前記遠隔操作端
末からのデータを受信する受信手段と、前記受信手段に
より受信されたデータの解析を行う解析手段と、前記解
析手段により解析されたデータが、前記操作履歴記憶手
段に記憶されている操作履歴を要求するための要求デー
タであった場合、そのデータにより指定された操作履歴
データを送信する送信手段とを具備し、前記遠隔操作端
末は、前記操作履歴データを取得するための要求データ
を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された
要求データを送信する送信手段と、前記定期券発行機か
らの操作履歴データを受信する受信手段と、前記受信手
段により受信された操作履歴データを記録媒体に記録す
る記録手段とを具備している。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明では、遠隔操作端末側で定
期券発行機の診断箇所を選択し、その診断箇所を指示す
るデータを送信すると、そのデータを定期券発行機側で
受信し、データの解析を行い、その解析結果を基に該当
する箇所についての障害診断を実行し、その診断結果を
遠隔操作端末に送信する。そして遠隔操作端末が定期券
発行機からの診断結果を受信すると、その診断結果の内
容を表示する。
【0017】すなわち、定期券発行機と遠隔操作端末の
双方に保守のために必要な機器状態把握機能を設けたこ
とにより、定期券発行機を遠隔的に保守することを実現
し、メンテナンス効率を向上することができる。
【0018】また請求項2記載の発明では、定期券発行
機は、内部障害の発生を監視しており、障害の発生が検
知された場合、検知された障害データを遠隔操作端末に
送信する。また検知された障害の内容についての詳細デ
ータを収集し、その詳細データを送信する。遠隔操作端
末が定期券発行機からの障害データおよび詳細データを
受信すると、障害データおよび詳細データを一つの画面
上に表示する。
【0019】すなわち、定期券発行機と遠隔操作端末の
双方に保守のために必要な障害発生通知機能を設けたこ
とにより、定期券発行機を遠隔的に保守することを実現
し、メンテナンス効率を向上することができる。
【0020】さらに請求項3記載の発明では、遠隔操作
端末は、定期券発行機に表示すべきメッセージを作成し
送信する。そして遠隔操作端末からのデータを定期券発
行機側で受信すると、データの解析を行い、解析結果、
そのデータがメッセージデータであった場合、そのメッ
セージを表示する。またこのメッセージに対する応答を
入力手段から入力すると、その応答データは遠隔操作端
末へ送信される。そして遠隔操作端末側で、定期券発行
機からの応答データを受信すると、その応答データが表
示される。
【0021】すなわち、定期券発行機と遠隔操作端末の
双方に保守のために必要な疑似会話機能を設けたことに
より、定期券発行機を遠隔的に保守することを実現し、
メンテナンス効率を向上することができる。
【0022】また請求項4記載の発明では、定期券発行
機側では、予め自身に障害が発生したときにその障害を
解除するための複数の障害解除命令を保持しており、遠
隔操作端末からの要求により、対応する障害解除命令を
実行する。
【0023】すなわち、定期券発行機と遠隔操作端末の
双方に保守のために必要なリモート障害解除機能を設け
たことにより、定期券発行機を遠隔的に保守することを
実現し、メンテナンス効率を向上することができる。
【0024】さらに請求項5記載の発明では、定期券発
行機は、入力手段により操作される入力手順を操作履歴
として操作履歴記憶手段に記憶しており、遠隔操作端末
からデータが受信されると、データの解析を行い、解析
結果、そのデータが操作履歴記憶手段の操作履歴を要求
する要求データであった場合、そのデータにより指定さ
れた操作履歴データを送信する。
【0025】一方、遠隔操作端末側で、定期券発行機か
らの操作履歴データを受信すると、その操作履歴データ
を記録媒体に記録する。
【0026】これにより、記録媒体に記録された操作履
歴データの順に、例えば操作検証用の定期券発行機など
を実際に操作することにより、現地での障害発生状況を
遠隔操作端末のある場所で再現し把握することができ
る。
【0027】すなわち、定期券発行機と遠隔操作端末の
双方に保守のために必要なデータ取得/再現機能を設け
たことにより、定期券発行機を遠隔的に保守することを
実現し、メンテナンス効率を向上することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0029】図1は定期券発行装置の概要を示す図、図
2は図1の定期券発行装置の制御系統を示す図である。
【0030】図1に示すように、この定期券発行装置
は、定期券発行機1と、この定期券発行機1に伝送制御
部2、3および電話回線などの公衆通信回線4を介して
接続された遠隔操作端末5とから構成されている。
【0031】定期券発行機1には、主制御部としてのセ
ントラル・プロセッシング・ユニット(以下CPUと称
す)11、発券する定期券の条件(駅名、使用期間な
ど)を入力・設定するための機械式釦などからなる操作
盤12、この操作盤12により設定された条件(駅名、
駅間の区間、料金など)や遠隔操作端末5よりのメッセ
ージなどを表示する表示部としてのCRT13、旧定期
券を読み取るための旧券読取部14、券面印刷機が搭載
され、新たな定期券にデータを印刷し発券する発券部1
5などが設けられている。
【0032】また遠隔操作端末5は、遠隔操作端末全体
を制御するCPUが搭載された本体部16、表示部1
7、キーボード18などから構成されており、汎用のパ
ーソナルコンピュータなどと同じ構成である。なおこの
遠隔制御端末5の本体部16内には、本リモート保守機
能を実現するためのソフトウェアがハードディスクなど
に記憶されている。
【0033】図2に示すように、この定期券発行装置の
定期券発行機の制御系統は、上述した定期券発行装置全
体を制御するCPU11、操作盤12、CRT13、旧
券読取部14、発券部15などの他、旧券読取部14に
より読み取られた定期券のデータを記憶すると共に、C
PU11の制御プログラム(リモート保守機能を実現す
るためのソフトウェア)を記憶しているメモリ21など
から構成されている。この定期券発行装置は、上記構成
によりリモート保守機能を実現するために、機器状態把
握機能、障害発生通知機能、疑似会話機能、リモート障
害解除機能、データ取得/再現機能の五つ機能を有する
ものである。
【0034】以下、図3〜図7の各フローチャートを基
に五つ各機能について説明する。
【0035】まず、図3を参照して機器状態把握機能に
ついて説明する。図3は機器状態把握機能を実行する定
期券発行機1および遠隔操作端末5それぞれの動作を示
すフローチャートである。
【0036】この場合、同図に示すように、定期券発行
機1の伝送制御部2は、初めに遠隔操作端末5の伝送制
御部3からのデータ受信待ち状態となっており(ステッ
プ101 )、遠隔操作端末5側からデータが受信されると
(ステップ102 )、伝送制御部2は、CPU11にデー
タを転送する。そしてCPU11は受信データの解析を
行い(ステップ103 )、例えばテスト処理番号、処理項
目により、該当する診断プログラムを起動し(ステップ
104 )、そこで得られた診断結果データを作成し(ステ
ップ105 )、伝送制御部2に受け渡す。すると、伝送制
御部2は診断結果のデータを遠隔操作端末5側に送信す
る(ステップ106 )。なお上記したテスト処理番号およ
び処理項目などは、予め定期券発行機1と遠隔操作端末
5との間で取り決めておく必要がある。
【0037】一方、遠隔操作端末5側では、定期券発行
機1の何を診断したいか、その機能と処理項目とをキー
ボード18で選択することにより(ステップ201 )、伝
送制御部3により指示データの送信が行われる(ステッ
プ202 )。
【0038】その後、伝送制御部3は定期券発行機1の
伝送制御部2からの処理結果受信待ち状態に入る(ステ
ップ203 )。
【0039】そして処理結果が定期券発行機1から受信
されると(ステップ204 )、伝送制御部3は、受信され
た処理結果のデータを本体部16のCPUに転送し、C
PUは表示部17にその受信内容を表示する(ステップ
205 )。
【0040】この場合、表示部17の表示画面17a上
には、定期券発行機1の発券部15の診断を行った結
果、印字部センサが汚れていることと、印刷ヘッドの清
掃が必要であることと、黒転写紙が不足していることな
ど、異常を 3件発見したことが表示されている。
【0041】なお、定期券発行機1を診断するにあた
り、発券部15だけに限らず、定期券発行機1が制御し
ている各部に関してどのような設定を行ってもよく、診
断できる箇所および機能の種類はソフトウェアの変更に
よって無制限に追加することができる。この他、例えば
機器間のコネクタはずれ、ベルトはずれなどを検出して
これらハードウェアの障害を診断することもできる。
【0042】続いて、図4を参照して障害発生通知機能
について説明する。
【0043】図4は障害発生通知機能を実行する定期券
発行機1および遠隔操作端末それぞれの動作を示すフロ
ーチャートである。
【0044】この場合、定期券発行機1側のCPU11
は、内部障害の発生を常時監視しており、障害の発生を
検知した場合(ステップ301 )、障害の発生を伝送制御
部2を通じて遠隔操作端末に送信を行う(ステップ302
)。
【0045】またCPU11は、障害の種類に応じた詳
細データの収集を行い(ステップ303 )、上記同様にそ
のデータの送信を行う(ステップ304 )。例えばメモリ
12などにおいて、ある範囲内のチェックサムをチェッ
クし、異常が検出された場合は、異常発生時の詳細デー
タとして、その範囲のすべてのデータを取り出し転送す
る。
【0046】一方、遠隔操作端末5側では、伝送制御部
3が定期券発行機1の伝送制御部2からのデータ待ち状
態となっており(ステップ401 )、障害データおよび詳
細データを受信すると(ステップ402 〜ステップ403
)、各データを本体部16のCPUに転送する。これ
により、発生した障害情報が表示部17に表示される
(ステップ404 )。
【0047】この場合、表示部17の表示画面17bに
は、障害状況として、定期券発行機1のメモリ12に異
常が発生し、その下欄に、メモリ異常の詳細が数字の列
で表示される。なおこの場合、メモリ12の異常箇所、
例えばある範囲内のチェックサムなどが、すべて取り出
され表示される。
【0048】障害の種類は、定期券発行機1側で事前に
設定しておく必要があり、設定は何種類行ってもよい。
遠隔操作端末5側は、送られてきたものを表示部17に
表示するだけなので、表示部17への表示処理が一つの
みであればよい。
【0049】図5は疑似会話機能を実行する定期券発行
機1および遠隔操作端末5それぞれの動作を示すフロー
チャートである。
【0050】この場合、定期券発行機1側は、初めに遠
隔操作端末5からのデータ受信待ち状態となっており
(ステップ501 )、データが受信されると(ステップ50
2 )、受信データの解析を行う(ステップ503 )。
【0051】この解析結果、メッセージの通知であった
場合、CRT13にメッセージを表示して(ステップ50
4 )、そのメッセージに対する応答の入力(YES/N
O)を待つ。この場合、同図に示すように、CRT13
の表示画面13a上には、“保守機よりのメッセージ受
信”など表示し、その下欄に“これから保守を行っても
よろしいですか?”(YES/NO)などと表示する。
【0052】そして、定期券発行機1のオペレータなど
により操作盤12からYESまたはNOの応答が入力さ
れると(ステップ505 )、その応答データを遠隔操作端
末5へ送信する(ステップ506 )。
【0053】一方、遠隔操作端末5は、まず定期券発行
機1に表示すべきメッセージの作成を行い(ステップ60
1 )、メッセージデータの送信を行う(ステップ602
)。その後、メッセージに対する定期券発行機1から
の応答データの受信待ちに入り(ステップ603 )、応答
データが受信されると(ステップ604 )、表示部17に
応答結果を表示する(ステップ605 )。このようなメッ
セージ交換を行うのは、定期券発行機1が定期券の発行
処理を実行中に保守を行った場合、その処理が中断され
るため、定期券発行機1が使用中か否かを判定するため
である。
【0054】なおステップ601 において、定期券発行機
1に送信するメッセージの作成は、キーボード18を操
作することにより、表示部17上に自由に作成できる
が、定期券発行機1からの応答メッセージは、YES/
NOのように限定されたもののみ設定できる。
【0055】図6はリモート障害解除機能を実行する定
期券発行機1および遠隔操作端末5それぞれの動作を示
すフローチャートである。
【0056】この場合、定期券発行機1側は、初めに遠
隔操作端末5からのデータ受信待ち状態となっており
(ステップ701 )、要求データが受信されると(ステッ
プ702)、その要求データによって要求された機能を実
行する(ステップ703 )。
【0057】一方、遠隔操作端末5側では、定期券発行
機1の何の障害を解除したいかを事前に電話連絡等で把
握しておき、その内容を選択または入力し(ステップ80
1 )、対応する要求データを送信する(ステップ802
)。
【0058】この場合、障害の内容は、予め想定してお
き、定期券発行機1内のメモリ12などに事前に障害復
旧のためのソフトウェアを組み込んでおく。
【0059】このソフトウェアとして、例えばシステム
が暴走したときにリセットするたの電源の強制オフ・オ
ンを行う制御プログラムや、発券装置に定期券が詰まっ
たとき(券ジャム発生時)に解除を行うために、搬送モ
ータを回転させるメカ動作プログラムなどを設定してお
く。
【0060】また、通常のフロッピーディスクなどの記
録手段以外に、予め2重化記憶媒体としてのメモリカー
ドなどを備えておき、このメモリカードにて、情報の2
重記憶を行い、ディスク異常や集計異常などが発生した
とき、メモリカードに記憶されている情報を読み出し、
解析を行い、その解析結果が正常であれば、ディスクの
更新およびジャーナルの再出力などを行う制御プログラ
ムでもよい。
【0061】図7はデータ取得/再現機能を実行する定
期券発行機1および遠隔操作端末5それぞれの動作を示
すフローチャートである。
【0062】この場合、定期券発行機1側は、初めに遠
隔操作端末5からのデータ受信待ち状態となっており
(ステップ901 )、データが受信されると(ステップ90
2 )、受信したデータの解析を行い(ステップ903 )、
操作履歴ファイルを要求するためのデータであった場
合、そのデータにより指定された操作履歴ファイルを送
信する(ステップ904 )。
【0063】一方、遠隔操作端末5側は、操作履歴デー
タの取得するように対応するファイルの指定データを選
択し(ステップ1001)、要求データの送信を行い(ステ
ップ1002)、受信待機状態となる(ステップ1003)。
【0064】そして、定期券発行機1側からデータが受
信されると(ステップ1003)、そのデータをフロッピー
ディスク50などの媒体に記録する(ステップ1005)。
【0065】その後、フロッピーディスク50に記録さ
れている操作履歴データを読み出し、遠隔地で動作して
いるものと同一のハードウェア構成を持つ操作検証用の
定期券発行機1aに対して、読み出した操作履歴の順に
操作を行い、遠隔地の定期券発行機1が実際に操作され
た手順を再現し、保守の糸口を見付けるようにしたもの
である。なお上述した各種機能を組合せることにより、
さまざまな障害の状況に対応可能なリモート保守機能を
実現することができる。
【0066】このように本実施例の定期券発行装置によ
れば、定期券発行機1と遠隔地にあるコンピュータなど
の遠隔操作端末5とを伝送制御部2、3および公衆通信
回線4を使用して接続し、通信制御手順を相互に定め、
定期券発行機1と遠隔操作端末5間にソフト的な保守業
務機能を設けたことにより定期券発行機1に生じる種々
の状況を遠隔地にある遠隔操作端末5で確認したり、定
期券発行機1に対して遠隔操作端末5から指示操作を行
うことができる。この保守業務機能として、機器状態把
握処理、障害発生通知機能、疑似会話機能、リモート障
害解除機能およびデータ取得/再現機能などを実現し、
遠隔操作端末5から定期券発行機1への保守を可能とし
た。しかも各機能を実現するために特別なハードウェア
を新たに設ける必要はない。
【0067】また遠隔操作端末5を保守センターなどに
設置することにより、保守センターで一括して定期券発
行機1の保守を行うことができ、メカニカルな修理を要
するトラブルでなければ、現地に出向く必要なくそのト
ラブルに対処できる。
【0068】さらに定期券発行機1にトラブルが発生す
る前に、遠隔操作端末5側で定期券発行機1の状況を把
握できるため、トラブル発生時の対処も迅速になる。
【0069】この結果、定期券発行装置のメンテナンス
効率を向上することができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、遠隔操作端末側から定期券発行機の診断箇所
を指示すると、定期券発行機側で、該当する箇所につい
ての障害診断を実行し、その診断結果が遠隔操作端末に
返信され、その診断結果の内容が表示されるので、定期
券発行機の状態を遠隔的に把握する保守機能を実現でき
る。
【0071】また請求項2記載の発明によれば、定期券
発行機側では、障害の発生が検知された場合、その障害
の内容についての詳細データを収集し、その障害データ
および詳細データを送信し、遠隔操作端末側では、定期
券発行機からの障害データおよび詳細データを受信する
と、障害データおよび詳細データを一つの画面上に表示
するので、定期券発行機側の障害発生を遠隔操作端末側
に通知する保守機能を実現できる。
【0072】さらに請求項3記載の発明によれば、遠隔
操作端末側で作成したメッセージを定期券発行機側で表
示し、このメッセージに対する応答を定期券発行機から
送信すると、遠隔操作端末側でその応答が表示される。
【0073】すなわち、定期券発行機と遠隔操作端末と
で互いに疑似的に会話する保守機能を実現できるので、
例えば定期券発行機が定期券を発行中、遠隔操作端末か
ら誤って保守操作がなされることがなくなる。
【0074】また請求項4記載の発明によれば、定期券
発行機側では、予め自身に障害が発生したときにその障
害を解除するための複数の障害解除命令を保持してお
り、遠隔操作端末からの要求により、対応する障害解除
命令を実行するので、定期券発行機を遠隔的に保守する
リモート障害解除機能を実現できる。
【0075】さらに請求項5記載の発明によれば、遠隔
操作端末からの操作履歴要求により、定期券発行機から
操作履歴データが送信され、その操作履歴データが遠隔
操作端末側で記録されるので、遠隔操作端末側で、実際
に、記録された操作履歴の順に操作検証用の定期券発行
機などを操作することにより、現地での障害発生状況を
再現し把握することができる。
【0076】この結果、メンテナンス効率を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の定期券発行装置の構成
を示す図である。
【図2】この定期券発行装置の定期券発行機1本体の制
御系統を示す図である。
【図3】この定期券発行装置の機器状態把握機能の動作
を示すフローチャートである。
【図4】この定期券発行装置の障害発生通知機能の動作
を示すフローチャートである。
【図5】この定期券発行装置の疑似会話機能の動作を示
すフローチャートである。
【図6】この定期券発行装置のリモート障害解除機能の
動作を示すフローチャートである。
【図7】この定期券発行装置のデータ取得/再現機能の
動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…定期券発行機、2、3…伝送制御部、4…公衆通信
回線、5…遠隔操作端末、11…CPU、12…操作
盤、13…CRT、14…旧券読取部、15…発券部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定期券発行機と通信回線を介して接続さ
    れた遠隔操作端末を有する定期券発行装置において、 前記定期券発行機は、 前記遠隔操作端末からデータを受信する受信手段と、 前記受信手段により受信されたデータの解析を行う解析
    手段と、 前記解析手段の解析結果を基に、該当する箇所について
    の障害診断を実行する診断手段と、 前記診断手段により得られた診断結果を前記遠隔操作端
    末に送信する送信手段とを具備し、 前記遠隔操作端末は、 前記定期券発行機の診断箇所を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された診断箇所を指示するデー
    タを送信する送信手段と、 前記定期券発行機からの診断結果を受信する受信手段
    と、 前記受信手段により受信された診断結果の内容を表示す
    る表示手段とを具備したことを特徴とする定期券発行装
    置。
  2. 【請求項2】 定期券発行機と通信回線を介して接続さ
    れた遠隔操作端末を有する定期券発行装置において、 前記定期券発行機は、 内部障害の発生を監視する監視手段と、 前記監視手段により障害の発生が検知された場合、検知
    された障害データを前記遠隔操作端末に送信する第1の
    送信手段と、 前記検知された障害の内容についての詳細データを収集
    する収集手段と、 前記収集手段により収集された詳細データを送信する第
    2の送信手段とを具備し、 前記遠隔操作端末は、 前記定期券発行機からの障害データおよび詳細データを
    受信する受信手段と、 前記受信手段により受信された障害データおよび詳細デ
    ータを一つの画面上に表示する表示手段とを具備したこ
    とを特徴とする定期券発行装置。
  3. 【請求項3】 定期券発行機と通信回線を介して接続さ
    れた遠隔操作端末を有する定期券発行装置において、 前記定期券発行機は、 前記遠隔操作端末からのデータを受信する受信手段と、 前記受信手段により受信されたデータの解析を行う解析
    手段と、 前記解析手段により解析されたデータが、メッセージデ
    ータであった場合、そのメッセージを表示する表示手段
    と、 前記表示手段により表示されたメッセージに対する応答
    が入力される入力手段と、 前記入力手段により入力された応答データを前記遠隔操
    作端末へ送信する送信手段とを具備し、 前記遠隔操作端末は、 前記定期券発行機に表示すべきメッセージを作成する作
    成手段と、 前記作成手段により作成されたメッセージデータを送信
    する送信手段と、 前記送信手段により送信されたメッセージデータに対す
    る前記定期券発行機からの応答データを受信する受信手
    段と、 前記受信手段により受信された応答データを表示する表
    示手段とを具備したことを特徴とする定期券発行装置。
  4. 【請求項4】 定期券発行機と通信回線を介して接続さ
    れた遠隔操作端末を有する定期券発行装置において、 前記定期券発行機は、 前記定期券発行機についての複数の障害解除命令を予め
    保持した保持手段と、 前記遠隔操作端末からの要求データを受信する受信手段
    と、 前記受信手段により受信された要求データに対応する障
    害解除命令を前記保持手段から読み出し、実行する命令
    実行手段とを具備し、 前記遠隔操作端末は、 前記複数の障害解除命令にそれぞれ対応する障害解除指
    示情報を保持する保持手段と、 前記保持手段に保持されている障害解除指示情報の中か
    ら所望の情報を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された障害解除指示情報に応じ
    た要求データを送信する送信手段とを具備したことを特
    徴とする定期券発行装置。
  5. 【請求項5】 定期券発行機と通信回線を介して接続さ
    れた遠隔操作端末を有する定期券発行装置において、 前記定期券発行機は、 定期券を発行するための入力操作が行われる入力手段
    と、 前記入力手段により操作される入力手順を操作履歴とし
    て記憶する操作履歴記憶手段と、 前記遠隔操作端末からのデータを受信する受信手段と、 前記受信手段により受信されたデータの解析を行う解析
    手段と、 前記解析手段により解析されたデータが、前記操作履歴
    記憶手段に記憶されている操作履歴を要求するための要
    求データであった場合、そのデータにより指定された操
    作履歴データを送信する送信手段とを具備し、 前記遠隔操作端末は、 前記操作履歴データを取得するための要求データを選択
    する選択手段と、 前記選択手段により選択された要求データを送信する送
    信手段と、 前記定期券発行機からの操作履歴データを受信する受信
    手段と、 前記受信手段により受信された操作履歴データを記録媒
    体に記録する記録手段とを具備したことを特徴とする定
    期券発行装置。
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