JPH0887178A - マグネットロールおよびその製造方法 - Google Patents

マグネットロールおよびその製造方法

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JPH0887178A
JPH0887178A JP22174894A JP22174894A JPH0887178A JP H0887178 A JPH0887178 A JP H0887178A JP 22174894 A JP22174894 A JP 22174894A JP 22174894 A JP22174894 A JP 22174894A JP H0887178 A JPH0887178 A JP H0887178A
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shaft
press
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fitting
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JP22174894A
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Keitaro Yamashita
恵太郎 山下
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Neomax Kiko Co Ltd
Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Hitachi Metals Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小直径のものであっても、磁気特性および強
度を確保し、低コストで製作し得るマグネットロールお
よびその製造方法を提供する。 【構成】 粉末焼結磁石材料により中空円筒状に一体成
形してなる永久磁石部材に支持軸を固着して形成したマ
グネットロールにおいて、塑性変形可能な材料からな
り、一方の端部に支持軸を他方の端部の外周に複数個の
突起を有する圧入部を各々形成した軸部材を、永久磁石
部材の少なくとも一方の端部の中空部に圧入部を介して
圧入係合させると共に、前記突起の塑性変形により軸部
材が永久磁石部材に固着されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真や静電記録等に
おいて現像ロール用若しくはクリーニングロール用とし
て使用されるマグネットロールおよびその製造方法に関
するものであり、特に小口径のものを低コストで製作し
得るマグネットロールおよびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真や静電記録等において、現
像ロール用若しくはクリーニングロール用として使用さ
れるマグネットロールは、例えば図6に示すような構造
のものが最も一般的である。図6において、1は永久磁
石部材であり、例えばハードフェライトのような粉末焼
結磁石材料により、若しくは強磁性粉末材料とバインダ
ーとの混合材料により、中空円筒状に形成し、中心部に
シャフト2を同軸的に固着する。永久磁石部材1の外周
面には軸方向に延びる複数個の磁極(図示せず)を複数
個設けると共に、円周方向にこれらを等間隔若しくは不
等間隔に配設する。次にシャフト2の両方の端部2a,
2bには、平板状フランジ3およびシャフト付フランジ
4を軸受5,5を介して回転自在に装着し、平板状フラ
ンジ3およびシャフト付フランジ4の外周には中空円筒
状に形成したスリーブ6を嵌着する。なお平板状フラン
ジ3、シャフト付フランジ4およびスリーブ6は、例え
ばアルミニウム合金若しくはステンレス鋼等の非磁性材
料によって形成する。7はシール部材であり、平板状フ
ランジ3とシャフト2の端部2aとの間に嵌着する。ま
た永久磁石部材1の直径は10〜60mm、長さは20
0〜350mmとする場合が多い。上記の構成により、
永久磁石部材1とスリーブ6との間の相対回転(例えば
永久磁石部材1を固定し、シャフト付フランジ4により
スリーブ6を回転させる)によって、スリーブ6の外周
面に磁性現像剤を吸着して磁気ブラシを形成し、所定の
現像作業等を行い、若しくは感光体表面から転写後の余
剰の磁性現像剤を吸着して所定のクリーニング作業を行
うのである。なお図6における平板状フランジ3を、図
7に示すように中心部に中空筒状の突出部3aを設けた
構成とし、シール部材7(図6参照)を省略すると共
に、この突出部3aを介してスリーブ6の駆動またはス
リーブ6の支持に供する場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の永久磁石部
材1を形成する場合に、まずハードフェライトのような
粉末焼結磁石材料によるものにおいては、例えばバリウ
ムフェライト粒子に適量のポリビニールアルコール(P
VA)を添加し、双腕ニーダによって混連した後、造
粒、乾燥した原材料粉末を準備する。次にこの原材料粉
末を、中心部にコアロッドを有し、かつゴム若しくはプ
ラスチックからなる薄膜の袋体中に充填して、油、グリ
セリン、水などの液体中に入れ、液圧を印加することに
よって周囲から加圧成形(静水圧成形若しくはラバープ
レス)し、焼成して中空円筒状の素材を成形する。
【0004】上記素材の中空穴に別途準備したシャフト
(図6における符号2参照)を接着剤を介して固着した
後、所定の加工を施し、外周面に軸線方向に延びる複数
個の磁極を設けるのである。しかしながら上記のような
手段によるときには、原材料粉末から素材を成形する作
業が比較的煩雑であることに加えて、素材の中空穴にシ
ャフトを固着する作業もまた煩雑であり、製作組立工程
数が大となり、製作コストが高騰するという問題があ
る。特に素材の中空穴とシャフトとは遊合状態であるた
め、両者の間隔に接着剤を完全に充填する必要があり、
このため素材とシャフトとを組み合わせた場合に、余剰
の接着剤を除去清掃する必要がある。更に接着剤の硬化
のための加熱が必要であるという欠点がある。
【0005】一方フェライト粒子と熱可塑性樹脂材料と
の混合物を主成分とする所謂ボンド磁石によって永久磁
石部材1を成形する手段も常用されている。この場合に
は射出成形用金型を使用し、予め成形用空間の所定個所
にシャフト2をインサートしておき、上記熱可塑性樹脂
材料を加熱溶融状態として、成形用空間内に注入充填
し、冷却固化後に取り出せばよい。なお磁気特性を向上
させるために、上記射出成形用金型中に磁場発生手段を
設けておき、異方性を付与する磁場中成形手段が常用さ
れている。上記のような異方性ボンド磁石によって製作
された永久磁石部材は、比較的製作工数が小であると共
に、軽量であるという利点がある反面において、射出成
形用金型が複雑となると共に、磁極数が多い場合には磁
場中成形が不可能な事態も発生する。特に永久磁石部材
の直径が、例えば20mm以下の小径のものにおいて
は、磁場発生手段相互間が接近、若しくは当接すること
となり、実質的に射出成形用金型の製作が不可能な場合
がある。従って着磁パターンの自由度が小であるという
問題点がある。
【0006】また上記のようなボンド磁石によるマグネ
ットロールの例として、中心部のシャフト2を省略し、
かつ全長に亘って等径に形成したものも提案されている
(例えば特開昭62−81009号、実開平5−504
69号公報参照)。このような構成とすることにより、
シャフト2を必要とせず、磁気設計が容易に行えると共
に小径でも充分な磁力が得られるとしている。しかしな
がら上記構成のマグネットロールにおいては、全長に亘
って等径に形成されているため、軸受部分の寸法が必然
的に大となり、装置全体を大型化するという欠点があ
る。そこで軸受部分を成形若しくは加工によって小径化
することにより、装置全体の小型化を図ることが考えら
れる。この場合、軸受部分を小径化するための加工は容
易ではあるが、軸受部分の耐摩耗性および強度が不足す
るため、耐久性が劣るという問題点がある。また上記等
径の円柱状磁石の両端部に、キャップ状のシャフト付の
支持金具を設けるという提案もされている(例えば実開
平5−55508号公報参照)。この提案によれば、軸
受部分の小径化が可能となり、耐摩耗性を向上させるこ
とができる。しかしながら、支持金具の同心度および強
度についてはなお問題があり、低コスト化についても疑
問があり、実用性の点で更に改良を要するところがあ
る。
【0007】上記ボンド磁石によるものの強度上の問題
点を解決するために、本出願人はフェライト系焼結磁石
材料により全長に亘って一体の円筒体を形成し、この円
筒体の両端部に中間部より小径の軸部を形成する、とい
う内容の提案を行っている(特願平5−137153
号)。上記の提案により、磁気特性が高く、着磁パター
ンの自由度が大であるマグネットロールを比較的容易に
製作できる、という効果が期待できるが、未だ若干の問
題点が存在する。すなわちフェライト系焼結磁石材料か
ら円筒体は硬質であるため、両端部に軸部を形成するに
は研削作業に依存しなければならないと共に、軸部を形
成するための研削代が大であるため、研削作業に時間を
要するという問題点がある。またフェライト系焼結磁石
材料は脆性であるため、研削により形成された軸部の強
度が不足し、研削加工以後の着磁工程その他の作業工程
における取扱い中において、非所望な折損、欠損等の事
故が発生し易いという問題点がある。本発明は上記従来
技術および改良発明に存在する問題点を解決し、小直径
のものであっても、磁気特性および強度を確保し、低コ
ストで製作し得るマグネットロールおよびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、まず第1の発明においては、粉末焼結磁石材料によ
り中空円筒状に一体成形してなる永久磁石部材に回転軸
を固着して形成したマグネットロールにおいて、塑性変
形可能な材料からなり、一方の端部に支持軸を他方の端
部の外周に軸方向に伸長する複数個の突状を有する圧入
部を各々形成した軸部材を、永久磁石部材の少なくとも
一方の端部の中空部に圧入部を介して圧入係合させると
共に、前記突起の塑性変形により軸部材が永久磁石部材
に固着されるように構成する、という技術的手段を採用
した。上記の発明において、軸部材をアルミニウム合
金、Zn合金、真ちゅう等の非鉄合金により形成するこ
とができる。この場合において突状の山および谷の部分
に丸味を付してもよい。また圧入部の突状は下記のよう
な寸法関係に設定することが好ましい。 d2=di+(0.2〜0.5mm) dP=(d1+d2)/2≒di L3=5〜20mm 但し、di:永久磁石部材の端部の中空部の内径 d1 :突条の谷の直径 d2 :突条の山の直径 dP :突条のピッチ径 Ls:軸部材の圧入部の軸方向長さ
【0009】上記の場合において、d2がdi+0.2
m未満であると軸部材の圧入による固着強度が不足する
ため好ましくない。一方d2がdi+0.5mmを越え
ると、圧入代が大となりすぎて、軸部材の永久磁石部材
への圧入が固着作業が困難となるのみならず、圧入部の
塑性変形量が大となり、ばりその他の余剰材料がはみ出
すこととなるため不都合である。またLsが5mm未満
では、圧入部の軸方向長さが不足して、軸部材の曲げに
対する強度が確保できず、軸部材に所謂「倒れ」が発生
し易くなり、永久磁石部材との軸線の同一性を損なうこ
ととなるため好ましくない。一方Lsが20mmを越え
ると、圧入部の軸方向長さが過大となり、軸部材の永久
磁石部材への圧入固着作業が困難となるため不都合であ
る。なお突条のピッチ径dPは、中空の内径diと略等
しく設定すると、軸部材の固着強度を確保し得ると共
に、軸部材の永久磁石部材への圧入固着作業を容易に行
い得る。
【0010】次に第2の発明においては、粉末焼結磁石
材料により中空円筒状に一体成形してなる永久磁石部材
に支持軸を固着して形成したマグネットロールの製造方
法において、永久磁石部材の外周を加工し、塑性変形可
能な材料からなり、一方の端部に回転軸を他方の端部の
外周に軸方向に伸長する複数個の突条を有する圧入部を
各々形成した軸部材を、永久磁石部材の両端部の中空部
に圧入部を介して圧入固着し、永久磁石部材の外周を基
準として軸部材の支持軸の外周を加工する、という技術
的手段を採用した。更に第3の発明においては、粉末焼
結磁石材料により中空円筒状に一体成形してなる永久磁
石部材に支持軸を固着して形成したマグネットロールの
製造方法において、永久磁石部材の両端部の中空部を基
準として永久磁石部材の外周を加工し、塑性変形可能な
材料からなり、一方の端部に支持軸を他方の端部の外周
に軸方向に伸長する複数個の突条を有する圧入部を各々
形成した軸部材を、永久磁石部材の両端部の中空部に圧
入部を介して圧入固着する、という技術的手段を採用し
た。
【0011】
【作用】上記の構成により、永久磁石部材の成形が容易
であることは勿論のこと、軸部材の固着強度を大幅に向
上させ得る。また軸部材の回転軸と永久磁石部材との同
心度が確保されると共に、その固着作業が容易となり、
製造コストを低減させ得るのである。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す要部断面構成説
明図である。図1において永久磁石部材1は、フェライ
ト焼結磁石(日立金属製 YBM−3)により、例えば
外径dm=13.7mm、内径di=4mm、軸方向長
さLm=223mmの中空円筒状に形成する。このよう
な中空円筒状の永久磁石部材1を形成するには、前記の
ような静水圧成形若しくはラバープレスによっても成形
可能であるが、押出成形手段によっても成形することが
できる。次に永久磁石部材を構成する原材料について記
述する。まず粒径0.7〜1.5μmのマグネトプラン
バイト型結晶構造を有するフェライト粒子(MO・nF
23:M=Ba,Sr,Pbの内1種以上、n=5〜
6)と、水およびアルコールのような混合液とを充分に
混合して泥状若しくは軟膏状の原材料を作製する。この
場合において、フェライト粒子の粒径が小さすぎると押
出成形時の成形性が低下し、一方粒径が大きすぎると、
焼結体の密度が低下し、磁気特性が低下するため好まし
くない。従って粒径は0.7〜1.5μmの範囲のもの
を使用するのがよい。
【0013】フェライト粒子に添加する混合液の量が少
なすぎると、原材料の粘性が大となり、押出成形時の成
形性が低下すると共に、成形体の密度に局部的バラツキ
を発生し、焼結時においてクラックを発生させることと
なるため好ましくない。一方混合液の添加量が多すぎる
と、成形体の乾燥時においてクラックを発生し、また成
形時における高密度が得られなくなるため不都合であ
る。従って混合液の添加量はフェライト粒子に対して1
0〜30重量%の範囲とするのがよい。なおフェライト
粒子にメチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ
のような有機結合剤を添加することにより、成形性を向
上させることができる。しかしながら、有機結合剤の添
加量が多すぎると、押出成形時にクラックが発生し、焼
結時においてこのクラックを進展させることとなるため
好ましくない。従ってフェライト粒子に対する上記有機
結合剤の添加量は2重量%以下、好ましくは0.5〜
1.0重量%とするのがよい。更にフェライト粒子に
0.1〜3重量%のB23,CaO,SiO2のような
酸化物を添加することにより、焼結体の密度を向上さ
せ、磁気特性を向上させることができる。上記のように
して調製した原材料を公知の押出成形手段により、押出
成形し、所定の長さに切断した後、乾燥工程を経て前記
混合液を除去し、所定温度で焼結して焼結体を形成す
る。上記のようにして形成した焼結体は、次に従来技術
におけると同様に外周面を研削加工により平滑化した
後、所定寸法に仕上げられる。永久磁石部材を構成する
ための上記焼結体は、直径寸法と比較して軸方向の長さ
寸法が大である長尺状の円筒体であるため、および焼結
体の硬度が大であるため、寸法精度(フレなど)の点か
ら外周面の加工は芯なし研削加工によることが好まし
い。上記芯なし研削加工によると、外径寸法公差20〜
50μmの高精度の加工が可能であり、真直度の高い中
空円筒状の永久磁石部材が得られる。特に本発明の軸部
圧入固定方式には機械的強度の高い焼結永久磁石材料が
最適である。
【0014】次に図1おいて11は軸部材であり、塑性
変形可能な材料、例えばA3003,A5052,A5
056等のアルミニウム合金により、一方の端部に支持
軸12を、他方の端部に圧入部13を各々形成し、中間
部にストッパ部14を形成する。なお圧入部13は、外
径4.5mmで、全周に亘って所定間隔をおいて突条を
形成し、その軸方向長さLsを15mmとする。一方支
持軸12の外径dsは、組込まれる装置の仕様と対応し
て定められるが、例えば6mmに形成する。図2(a)
は図1における圧入部13を示す要部拡大説明図であ
り、外周部には軸方向に伸長する複数の突条15が形成
されている。なおd1,d2,dPは夫々突条の谷の直
径、山の直径、およびピッチ径である。この場合dP
((d1+d2)/2)に形成され、前記図1に示す永久
磁石材料1の端部の中空部1aの内径diと略等しく形
成されるのが好ましい。上記の構成により、軸部材11
を図1に示すようにして圧入部13を介して中空部1a
に圧入すれば、軸部材11を永久磁石部材1の端部に強
固に固着することができる。この場合、図2に示す突条
15が図1に示す中空部1aによって塑性変形するか
ら、軸部材11の圧入作業を容易にすると共に、中空部
1aと強固に密着するため、固着強度を向上させること
ができる。なお圧入部13と中空部1aとに接着剤を併
用することもできる。
【0015】次に図3は本発明の実施例における圧入治
具の例を示す縦断面図であり、例えばステンレス鋼によ
り中空円筒状に形成する。圧入治具16内には支持部1
7,18,19を夫々設けるが、これらの支持部17〜
19の形状寸法は夫々前記図1に示す支持軸12、スト
ッパ部14および永久磁石部材1の形状寸法と対応させ
て形成する。図4は図3の圧入治具16による圧入の態
様を示す説明図である。図4において、まず圧入治具1
6内に軸部材11を挿入し、軸部材11の支持軸12お
よびストッパ部14を各々圧入治具16内の支持部1
7,18内に位置決めする。次に永久磁石部材1を圧入
治具16の支持部19に沿って矢印方向に圧入すれば、
軸部材11の圧入部13が永久磁石部材1の中空部1a
内に圧入され、軸部材11を永久磁石部材1に前記のよ
うな態様により強固に固着することができるのである。
【0016】本発明の対象であるマグネットロールは、
永久磁石部材1の軸線と軸部材11の軸線とを同心にす
ることが要求されるのであるが、上記両軸線を同心にす
るための製造手段について次に説明する。まず第1の手
段としては、図1に示す永久磁石部材1の外周を、例え
ばセンタレス研削によって加工した後、図4に記すよう
にして軸部材11を圧入固着する。次に永久磁石部材1
の外周を基準として軸部材11の支持軸12の外周を、
例えば研削若しくは旋削によって加工すれば、永久磁石
部材1の軸線と軸部材11の軸線とを同心に形成するこ
とができる。次に第2の手段としては、まず図1に示す
永久磁石部材1の両端部の中空部1aを回転センターの
基準部とする。そしてこの基準部にマンドレル(図示せ
ず)を嵌入させ、例えば両端支持により永久磁石部材1
の外周を研削加工する。その後マンドレルを除去して、
支持軸12と圧入部13とを同心に形成された軸部材1
1を、前記図4に示すようにして永久磁石部材1に圧入
固着するのである。
【0017】上記の実施例においては、永久磁石部材1
をフェライト系の焼結磁石材料によって形成した例につ
いて記述したが、希土類系の焼結磁石材料によって形成
することもできる。また軸部材11を形成する材料とし
ては塑性変形可能であり、所定の機械的強度を具有する
ものである限り、非磁性材料または磁性材料を使用する
ことができ、エンジニアリングプラスチック等の非金属
材料も使用することができる。更に図2(b)に示すよ
うに軸部材11に形成する圧入部13の一部のみに突条
15を形成してもよい。また軸部材11を永久磁石部材
1の一方の端部に設け、他方の端部の支持手段として永
久磁石部材1の外周若しくは中空部を直接的に摺動面と
する態様としてもよい。更に永久磁石部材の中空部の形
状は、図6(a)〜(c)に示すように非円形にしても
よい。これにより中空部に圧入された軸部材の円周方向
の回り止めをより強固に行うことができる。
【0018】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、下記の効果を奏することができる。 (1)永久磁石部材を粉末焼結磁石材料によって形成す
るため、小直径のものであっても磁気特性および強度を
確保することができる。 (2)軸部材の圧入部の塑性変形によって永久磁石部材
と圧入固着するため、固着強度を向上させ得る。 (3)軸部材と永久磁石部材との軸線を同心にすること
ができ、マグネットロールに要求される特性を向上させ
得る。 (4)軸部材と永久磁石部材との圧入固着作業が容易で
あるため、製造コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す要部断面構成説明図であ
る。
【図2】図1における圧入部13を示す要部拡大説明図
である。
【図3】本発明の実施例における圧入治具の例を示す縦
断面図である。
【図4】図3の圧入治具16による圧入の態様を示す説
明図である。
【図5】本発明における永久磁石部材の他の形状を示す
側面図である。
【図6】従来のマグネットロールの例を示す一部省略縦
断面図である。
【図7】従来のマグネットロールの他の例を示す要部縦
断面図である。
【符号の説明】
1 永久磁石部材、 11 軸部材、 13 圧入部、
15 突起

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末焼結磁石材料により中空円筒状に一
    体成形してなる永久磁石部材に回転軸を固着して形成し
    たマグネットロールにおいて、 塑性変形可能な材料からなり、一方の端部に支持軸を他
    方の端部の外周に軸方向に伸長する複数個の突条を有す
    る圧入部を各々形成した軸部材を、永久磁石部材の少な
    くとも一方の端部の中空部に圧入部を介して圧入係合さ
    せると共に、前記突起の塑性変形により軸部材が永久磁
    石部材に固着されるように構成したことを特徴とするマ
    グネットロール。
  2. 【請求項2】 軸部材を非鉄合金により形成したことを
    特徴とする請求項1記載のマグネットロール。
  3. 【請求項3】 d2=di+(0.2〜0.5mm) dP=(d1+d2)/2≒di L3=5〜20mm 但し、di:永久磁石部材の端部の中空部の内径 d1 :突状の谷の直径 d2 :突状の山の直径 dP :突状のピッチ径 としたことを特徴とする請求項2記載のマグネットロー
    ル。
  4. 【請求項4】 粉末焼結磁石材料により中空円筒状に一
    体成形してなる永久磁石部材に回転軸を固着して形成し
    たマグネットロールの製造方法において、 永久磁石部材の外周を加工し、塑性変形可能な材料から
    なり、一方の端部に支持軸を他方の端部の外周に軸方向
    に伸長する複数個の突条を有する圧入部を各々形成した
    軸部材を、永久磁石部材の両端部の中央部に圧入部を介
    して圧入固着し、永久磁石部材の外周を基準として軸部
    材の支持軸の外周を加工することを特徴とするマグネッ
    トロールの製造方法。
  5. 【請求項5】 粉末焼結磁石材料により中空円筒状に一
    体成形してなる永久磁石部材に支持軸を固着して形成し
    たマグネットロールの製造方法において、 永久磁石部材の両端部の中空部を外周加工の基準とし、
    永久磁石部材の外周を加工し、塑性変形可能な材料から
    なり、一方の端部に支持軸を他方の端部の外周に軸方向
    に伸長する複数個の突条を有する圧入部を各々形成した
    軸部材を、永久磁石部材の両端部の中空部に圧入部を介
    して圧入固着することを特徴とするマグネットロールの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011126487A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Ntn Corp 車輪用軸受装置
JP2011131716A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Ntn Corp 車輪用軸受装置

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