JPH0886387A - 燃料輸送用パイプ - Google Patents

燃料輸送用パイプ

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JPH0886387A
JPH0886387A JP7129963A JP12996395A JPH0886387A JP H0886387 A JPH0886387 A JP H0886387A JP 7129963 A JP7129963 A JP 7129963A JP 12996395 A JP12996395 A JP 12996395A JP H0886387 A JPH0886387 A JP H0886387A
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fuel
outer layer
elastomer
pipe
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Maxime Andre
アンドレ マキシム
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Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料用パイプに対し要求される各種の要件を充
足するパイプを提供することを主な目的とする。 【構成】燃料に対する高度の不浸透性と化学的不活性と
を有する熱可塑性材料からなる薄い内層および加硫され
たエラストマーからなる外層を備えた、特にモーター駆
動車両用として好適な燃料輸送パイプであって、内層が
加硫されたエラストマーからなる外層に対して、ポリオ
レフィンタイプまたはポリウレタンタイプの接着剤フィ
ルムまたは内層および外層材料と共存し得る材料のフィ
ルムにより、接続されており、パイプの全壁厚さが2mm
またはそれ以下であることを特徴とする燃料輸送用パイ
プ。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料の輸送乃至移送用
のパイプ、特に自動車における燃料輸送乃至移送に好適
なパイプに関する。本発明によるパイプは、例えば、各
種の産業、家庭、飲食店などにおける液体類或いはガス
類の輸送乃至移送にも使用可能であり、さらに、石油、
化学、医薬品などの分野でも使用可能である。
【０００２】
【従来技術とその問題点】モーター駆動車両において使
用されるパイプ類は、伝統的にゴム製であったが、現在
では、より安価で、より軽量で、より体積の小さいプラ
スチック系材料製のパイプにより、或いはプラスチック
材料製の１層または２層とゴムまたは加硫可能なエラス
トマー製の保護外層とからなる複合構造型のパイプによ
り、置き換えられつつある（例えば、EP-O 582 301およ
びEP-O 582 302、WO 93-21466およびWO 93-25835などの
文献を参照）。プラスチック材料製のパイプは、硬く、
耐火性に著しく劣り、1mmから2mmの厚さでは、燃料に対
して比較的大きな透過性を示す。一方、複合構造のパイ
プは、一般に、加硫可能なエラストマー製の保護外層の
厚さが大きいためおよび／または複合層の数が比較的多
いため、嵩高いという欠点がある。さらに、複合構造の
パイプは、層間の接合力が種々異なるので、層同志が分
離して、可撓性或いは柔軟性が低下する危険性がある。
【０００３】さらにまた、この様なパイプに対する規
制、特に燃料の不透過性乃至不浸透性に対する規制は、
ますます厳しくなりつつある。従って、不透過性乃至不
浸透性が極めて高いが、非常に高価なフッ素系ポリマー
などを使用しない限り、既存のパイプでは、新しい基準
を満たすことが出来ない場合がある。
【０００４】従って、公知の技術に比して明確な進歩を
示す燃料輸送用パイプに対する必要性が存在する。この
様なパイプは、特に下記のような条件を充足しなければ
ならない： −低価格であること； −コンパクトであること； −高度の耐火性を示すこと； −柔軟性があること； −導電性を有すること（燃料とパイプ内面との間の摩擦
により蓄積される静電気に由来するスパーク放電を防止
するために）； −燃料に対する不浸透性乃至不透過性に優れているこ
と； −低温における衝撃に耐えること； −外部からの薬剤による物理的−化学的攻撃に耐えるこ
と；および −通常の接続システムで使用できること。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上
記の様な要件を充足するパイプを提供することを主な目
的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、下記の構成を備えたパイプを提供す
る： １．燃料に対する高度の透過防止性乃至不浸透性と化学
的不活性とを有する熱可塑性材料からなる薄い内層およ
び加硫されたエラストマーからなる外層を備えた、特に
モーター駆動車両用として好適な燃料輸送パイプであっ
て、内層が、加硫されたエラストマーからなる外層に対
して、ポリオレフィンタイプまたはポリウレタンタイプ
の接着剤フィルムまたは内層および外層材料と共存し得
る（compatible）材料のフィルムにより接続されてお
り、パイプの全壁厚さが2mmまたはそれ以下であること
を特徴とする燃料輸送用パイプ。
【０００７】本発明によるパイプは、従来技術に比し
て、以下の点で著しい利点を有している：価格；耐火
性；燃料に対する不浸透性乃至非透過性；およびコンパ
クト性。さらに、その可撓性乃至柔軟性は、通常のゴム
のそれに近い。この様な本発明によるパイプの特性は、
主として、内層と加硫エラストマーからなる外層との極
めて良好な接合により得られる。この良好な接合乃至密
着性は、パイプに優れた一体性乃至均質性を与え、この
様な一体性乃至均質性は、燃料の不浸透性および良好な
機械的特性を得るために特に有用である。
【０００８】本発明の好ましい１実施態様においては、
パイプの壁厚は、1.5mmまたはそれ以下であり、特に好
ましくは1mm±0.1mmである。
【０００９】加硫エラストマーは、好ましくは、クロロ
スルホン化ポリエチレン（CSM）、エピクロロヒドリン
−エチレンオキサイドコポリマー（ECO）、クロロプレ
ンゴム（CR）、ポリオレフィンエラストマー（POE）、
エチレン−プロピレン−ジエンモノマーから得られるタ
ーポリマーエラストマー（EPDM）およびニトリル ポリ
ビニル クロライド（ニトリルPVC）からなる群から選
択される。パイプの内層は、ポリアミド（より好ましく
はPA 6）、またはポリブチレンテレフタレート（PBT）
またはポリオキシメチレン（POM）である。また、上述
の接着剤は、変性ポリオレフィン（例えば、無水マレイ
ン酸でグラフト重合されおよび／またはシラン類で架橋
されたもの）或いはポリウレタン或いは上記の２つの層
を形成する材料と共存し得る材料である。
【００１０】以下に、本発明によるパイプの一実施態様
の断面を模式的に示す添付図面を参照しつつ、本発明の
特徴とするところおよび利点を詳細に説明しする。
【００１１】図面に示す実施態様において、本発明によ
るパイプは、自動車において使用する場合、例えば、フ
ィラーオリフィス（filler orifice）と燃料タンクとの
間で或いは燃料タンクとエンジンとの間で使用する場合
を想定している。
【００１２】図１に示すパイプは、燃料類に対する化学
的活性の低さと不浸透性の点で優れた特性を有する熱可
塑性樹脂（好ましくはポリアミド６）からなる内層１０
を備え、接着性フィルム層１２により、加硫化エラスト
マー製の保護外層１４に接合されている。３つの層１
０、１２および１４の合計厚さは、通常2mmまたはそれ
以下であり、好ましくは1.5mmまたはそれ以下であり、
特に好ましくは1mm±0.1mmである。合計厚さが1mm±0.1
mmである場合には、例えば、内層の厚さが約0.3mmであ
り、接着性フィルムの厚さが約0.1mmであり、加硫され
た外層の厚さが約0.6mmである。
【００１３】内層１０は、可塑剤を含まないポリアミド
により形成することが好ましく、この様に構成すること
により、燃料類に対する不浸透性を改善することが可能
となる。接着剤フィルム１２は、アルコールに対するバ
リアーを構成するとともに、接着力を増大させるため
に、例えば無水マレイン酸とグラフト重合されて変性さ
れたポリオレフィンである。ポリオレフィンは、シラン
により架橋されていることが好ましい。その結果、ポリ
オレフィンの温度特性および内層１０を構成するポリア
ミドと外層１４を構成するエラストマーへの接着性が改
善される。この様なポリオレフィンは、例えば、ポリエ
チレン或いはポリプロピレンである。
【００１４】外層１４は、好ましくはCSMにより構成す
ることが好ましいが、任意の加硫可能なその他のエラス
トマー、特にECO、CR、POE、EPDM或いはニトリルPVCで
あっても良い。
【００１５】内層１０も、PBT（ポリブチレンテレフタ
レート）或いはPOM（ポリオキシメチレン）の様な熱可
塑性樹脂により構成しても良い。
【００１６】本発明の他の実施態様においては、接着剤
フィルム１２は、上記の内層および外層を構成する材料
と共存し得る様になされた材料、例えば、無水マレイン
酸によりグラフト重合されたエチレン−プロピレンと内
層材料または外層材料である熱可塑性樹脂またはエラス
トマーとを混合した材料であっても良い。
【００１７】かくして、内層１０の熱可塑性樹脂と共存
し得る上記材料の層と外層１４のエラストマーと共存し
得る様にされた上記材料の層とにより、フィルム１２を
形成することが出来る。
【００１８】さらに、これら材料のそれぞれを内層と外
層とに配合して、内層と外層の材料を改質することによ
り、内層と外層とを相互に共存可能な状態とすることも
できる。
【００１９】本発明によるパイプの基本的な特性の一つ
は、加圧下に燃料を充填され、２５ｃｍの距離で燃料の
火炎に曝されたとしても、１分間以上火災に耐えるとい
うことである。
【００２０】本発明により達成される他の特性の少なく
とも一部は、その一体性乃至均質性によるものである。
この一体性は、壁厚を減少させることを可能とし、燃料
に対する高度の不浸透性、ゴムに匹敵する柔軟性乃至可
撓性、加硫可能なエラストマーを重ねモールド（ｏｖｅ
ｒｍｏｌｄｉｎｇ）することによる接続の容易さ、低温
での耐衝撃性、および外部からの薬剤などによる攻撃に
対する抵抗性などを与える。
【００２１】ポリアミドからなる内層１０には、カーボ
ンブラック、金属粉などの導電性添加物を含ませて、静
電気の放電によるスパークの危険性を解消することが好
ましい。
【００２２】本発明によるパイプは、好ましくは、マン
ドレル上での共押し出しおよび外層１４のエラストマー
の加硫により製造される。
【００２３】一般的にいうならば、本発明によるパイプ
は、燃料に対する良好な不浸透性と優れた耐火性という
基本的な利点ならびに減少された壁厚および低価格とい
う利点を兼ね備えている。
【００２４】本発明によるパイプは、自動車における燃
料輸送乃至移送に使用できることはいうまでもなく、さ
らに化学或いは医薬品分野での流体の輸送、或いは低浸
透性と良好な耐火性が求められる任意の分野で利用する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるパイプの一実施態様を模式的に示
す断面図である。
【符号の説明】
１０…内層 １２…接着剤フィルム １４…外層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】燃料に対する高度の不透過性と化学的不活
    性とを有する熱可塑性材料からなる薄い内層および加硫
    されたエラストマーからなる保護外層を備えた燃料輸送
    用パイプであって、 内層が、加硫されたエラストマーからなる外層に対し
    て、ポリオレフィンタイプまたはポリウレタンタイプの
    接着剤フィルムまたは内層および外層材料と共存し得る
    材料のフィルムにより接合されており、パイプの全壁厚
    さが2mmまたはそれ以下であることを特徴とする燃料輸
    送用パイプ。
  2. 【請求項２】パイプの壁厚さが、1.5mmまたはそれ以下
    である請求項１に記載の燃料輸送用パイプ。
  3. 【請求項３】パイプの壁厚さが、1mm±0.1mmである請求
    項１または２に記載の燃料輸送用パイプ。
  4. 【請求項４】内層の厚さが約0.3mmであり、接着性フィ
    ルムの厚さが約0.1mmであり、加硫された外層の厚さが
    約0.6mmである請求項３に記載の燃料輸送用パイプ。
  5. 【請求項５】加硫化可能なエラストマーが、クロロスル
    ホン化ポリエチレン、エピクロロヒドリン−エチレンオ
    キサイドコポリマー、クロロプレンゴム、ポリオレフィ
    ンエラストマー、エチレン−プロピレン−ジエンモノマ
    ーから得られるターポリマーエラストマーおよびニトリ
    ルポリビニルクロライドからなる群から選ばれた少なく
    とも１種である請求項１〜４のいずれかに記載の燃料輸
    送用パイプ。
  6. 【請求項６】内層が、ポリアミド６、ポリブチレンテレ
    フタレート、ポリオキシメチレンなどのポリアミドによ
    り構成されている請求項１〜５のいずれかに記載の燃料
    輸送用パイプ。
  7. 【請求項７】内層を構成するポリアミドが可塑剤を含ま
    ない請求項６に記載の燃料輸送用パイプ。
  8. 【請求項８】接着剤が、無水マレイン酸でグラフト重合
    された変性ポリオレフィンの様な変性ポリオレフィンで
    ある請求項１〜７のいずれかに記載の燃料輸送用パイ
    プ。
  9. 【請求項９】ポリオレフィンが、シランにより架橋され
    ている請求項８に記載の燃料輸送用パイプ。
  10. 【請求項１０】ポリオレフィンが、ポリエチレンまたは
    ポリプロピレンである請求項８または９に記載の燃料輸
    送用パイプ。
  11. 【請求項１１】接着剤フィルムが、変性ポリオレフィ
    ン；ポリウレタン；或いは内層および外層材料と共存し
    得る様にされた材料、例えば、内層材料と同じ熱可塑性
    樹脂と無水マレイン酸でグラフト重合されたエチレン−
    プロピレン共重合体とを混合した材料或いは外層材料と
    同じエラストマーと無水マレイン酸でグラフト重合され
    たエチレン−プロピレン共重合体とを混合した材料の少
    なくとも１種である請求項１〜７のいずれかに記載の燃
    料輸送用パイプ。
  12. 【請求項１２】接着剤フィルムが、内層材料と同じ熱可
    塑性樹脂と共存し得る様にされた材料の層および外層材
    料であるエラストマーと共存し得る様にされた材料の層
    により構成されている請求項１１に記載の燃料輸送用パ
    イプ。
  13. 【請求項１３】熱可塑性樹脂と共存し得る様にされた材
    料が内層に配合され、エラストマーと共存し得る様にさ
    れた材料が外層に配合されている請求項１２に記載の燃
    料輸送用パイプ。
  14. 【請求項１４】内層が、カーボンブラック、金属粉の様
    な導電性材料を含む請求項１〜１３のいずれかに記載の
    燃料輸送用パイプ。
JP7129963A 1994-05-31 1995-05-29 燃料輸送用パイプ Pending JPH0886387A (ja)

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