JPH088576A - 電波吸収体用組成物および電波吸収体の製造方法 - Google Patents

電波吸収体用組成物および電波吸収体の製造方法

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JPH088576A
JPH088576A JP14191594A JP14191594A JPH088576A JP H088576 A JPH088576 A JP H088576A JP 14191594 A JP14191594 A JP 14191594A JP 14191594 A JP14191594 A JP 14191594A JP H088576 A JPH088576 A JP H088576A
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weight
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wave absorber
cement
carbon
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Masao Shinozaki
征夫 篠崎
Mamoru Shinozaki
守 篠崎
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Takenaka Komuten Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00844Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 for electronic applications

Abstract

(57)【要約】 【目的】 既存の発泡ウレタンやプラスチックなどから
なる電波吸収体に代えて不燃性で高周波用の電波吸収体
用組成物およびこれを用いた電波吸収体の製造方法を提
供することにある。 【構成】 セメントと軽量骨材と合成樹脂エマルション
と炭素繊維およびまたはカーボングラファイトと有機マ
イクロバルーンとで構成した。セメント100重量部に
対し、軽量骨材1〜20重量部と、合成樹脂エマルショ
ン(固形分換算)1〜20重量部と、炭素繊維1〜15
重量部およびまたはカーボングラファイト5〜20重量
部と、有機マイクロバルーン1〜10重量部とで構成し
た。セメント100重量部に対し、軽量骨材1〜20重
量部を混合した粉体と、合成樹脂エマルション(固形分
22.5%)4〜100重量部に対し、炭素繊維1〜1
5重量部およびまたはカーボングラファイト5〜20重
量部、有機マイクロバルーン1〜10重量部を予め混練
した材料とを水とともに混練した後、所定の形状に成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電波吸収体を形成する
ための組成物およびこの組成物を用いた電波吸収体の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報化の進展に伴い、国内外
を問わず、情報機器による無線周波数妨害の件数は急増
する一方である。
【0003】その事例としては、警察および官庁の無線
通信周波数を妨害したり、パソコンがテレビの無線周波
数を妨害するなど枚挙に遑がない。このような電磁波妨
害によって異常動作、誤動作を生じ易い電子機器の進展
に併せて、電磁波(EMI)規制が世界的な課題となっ
ている。
【0004】米国ではFCC(米国連邦通信委員会)、
独国では郵政省の技術機関であるFTZ(西独中央電気
新技術局)が規制をしている。国際的にはIEC(国際
電気標準会議)およびその下部組織であるCISPR
(国際無線障害特別委員会)において、各種電気機器の
電磁波妨害の限定値、測定法、測定機器の企画を規制
し、加盟各国に勧告している。
【0005】日本の電磁波妨害規制については、VCC
I(情報処理装置電磁波障害自主規制評議会)により、
1986年から自主規制が実施されている。そこで、入
射してきた電波エネルギーを吸収して熱エネルギーに変
換する電波吸収体が用いられている。
【0006】従来、電波吸収体は、殆ど発泡ウレタン
(スポンジ状)、発泡ポリスチロール、ゴムなどの保持
材にカーボングラファイトを含浸ないしは混合したもの
が用いられており、一般には広い周波数帯域に対応でき
るよう、平板形、山形、ピラミッド形の形状にして使用
されている。
【0007】平板形電波吸収体(図2)は、電波の入射
する面が平面であり、一般に、単層形電波吸収体として
用いられる。勿論、電波吸収材料を2層以上用いる2層
型電波吸収体や多層形電波吸収体でも、平板形を基本と
して設計される。
【0008】図2において、1は単層または複数層の平
板状の電波吸収材料、2は電波吸収体1の裏面に配され
るフェライトタイル、3はフェライトタイル2の裏面に
配される金属製の反射板を示す。
【0009】山形電波吸収体(図3)は、最前面が電波
吸収材料による山形の三角形をした形状をなしている。
これは、最前面を山形にすることによって、その部分の
電波減衰定数が電波進行方向に対して直線的に徐々に大
きくなるので、広帯域特性が得られるという特徴があ
る。
【0010】図3において、11は中空の山形をした電
波吸収材料、12は電波吸収体11の裏面に配されるフ
ェライトタイル、13はフェライトタイル12の裏面に
配される金属製の反射板を示す。
【0011】ピラミッド形電波吸収体(図4)は、入射
した電波をいろいろな方向に散乱させる。したがって、
反射電波がどの方向に反射しているのかわかりにくいと
いう点がある。輸入される電波吸収体のほとんどがこの
ピラミッド形電波吸収体である。
【0012】図4において、21は中空のピラミッド状
の電波吸収材料、22は電波吸収体21の裏面に配され
るフェライトタイル、23はフェライトタイル22の裏
面に配される金属製の反射板を示す。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の材料は、大変燃え易いという欠点を有している。その
ため、これまで不燃性の材料が強く求められてきたが、
現在はニーズの増大に伴い、一層強く求められるように
なっている。
【0014】米国においては、既に難燃性に対して規制
がなされるに至り、上述したウレタン材料に難燃剤を混
ぜた商品などが発表されているが、色々な欠点を有して
おり、未だ満足できるものが出現していない。
【0015】これまで、不燃性の材料とするため、難燃
剤として塩化アンチモンなどを混入したものがあるが、
劣化が早く、変形が生じたり、耐久性に劣る欠点があっ
た。一方、不燃性の材料として、発泡コンクリートやケ
イ酸カルシウム板などのセメント系材料を用いた電波吸
収体の試みもなされてきたが、重過ぎて使いづらい、電
波吸収体として製造しにくいなどの理由から商品化には
至っていない。
【0016】また、カーボングラファイトを含浸して作
る電波吸収体では、グラファイトの含浸量にばらつきが
生じ、製造管理の難しさと併せて、均質な電波吸収体が
得にくいという欠点がある。
【0017】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、既存の発泡ウレ
タンやプラスチックなどからなる電波吸収体に代えて不
燃性で高周波領域に適用できる電波吸収体用組成物およ
びこれを用いた電波吸収体の製造方法を提供することに
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1は、セメントと
軽量骨材と合成樹脂エマルションと炭素繊維と有機マイ
クロバルーンとで構成したものである。
【0019】請求項2は、セメントと軽量骨材と合成樹
脂エマルションとカーボングラファイトと有機マイクロ
バルーンとで構成したものである。請求項3は、セメン
トと軽量骨材と合成樹脂エマルションと炭素繊維とカー
ボングラファイトと有機マイクロバルーンとで構成した
ものである。
【0020】請求項4は、セメント100重量部に対
し、軽量骨材1〜20重量部と、合成樹脂エマルション
(固形分換算)1〜20重量部と、炭素繊維1〜15重
量部と、有機マイクロバルーン1〜10重量部とで構成
したものである。
【0021】請求項5は、セメント100重量部に対
し、軽量骨材1〜20重量部と、合成樹脂エマルション
(固形分換算)1〜20重量部と、炭素繊維1〜15重
量部と、有機マイクロバルーン1〜10重量部と、カー
ボングラファイト5〜20重量部とで構成したものであ
る。
【0022】請求項6は、セメント100重量部に対
し、軽量骨材1〜20重量部を混合した粉体と、合成樹
脂エマルション(固形分22.5%)4〜100重量部
に対し、炭素繊維1〜15重量部、有機マイクロバルー
ン1〜10重量部を予め混練した材料とを水とともに混
練した後、所定の形状に成形するものである。
【0023】請求項7は、セメント100重量部に対
し、軽量骨材1〜20重量部を混合した粉体と、合成樹
脂エマルション(固形分22.5%)4〜100重量部
に対し、炭素繊維1〜15重量部、有機マイクロバルー
ン1〜10重量部、カーボングラファイト5〜20重量
部を予め混練した材料とを水とともに混練した後、所定
の形状に成形するものである。
【0024】
【作用】本発明において、セメントとしては、普通ポル
トランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強
ポルトランドセメント、ジェットセメントなどがある。
【0025】本発明において、セメントを用いる理由と
しては、次のような事柄が挙げられる。不燃性の硬化
体(電波吸収体)を得ることができる。唯一の安価で
不燃性のマトリックス材料である。どのような形状に
も自由に成形できる。
【0026】軽量骨材としては、例えば粒径が5〜20
0μm、比重0.3〜0.7程度の無機マイクロバルー
ン、セラミックバルーン、ケイ素,アルミニウムを主成
分とする鉱物系バルーンがあり、分類上での表現として
ケイ酸アルミニウム系バルーン、アルミナケイ酸塩バル
ーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーンなどと
されるものを含む。
【0027】無機マイクロバルーンは、有機マイクロバ
ルーンとともに軽量化を図るために用いられる。有機マ
イクロバルーンとしては、例えば粒径5〜100μm、
比重0.04以下のもので、例えば塩化ビニリデン、塩
化ビニルなどがある。
【0028】有機マイクロバルーンは超軽量性に優れ、
無機マイクロバルーンは耐火性能に優れている。有機マ
イクロバルーンの量が多くなると、耐火性能が劣ること
となり、無機マイクロバルーンの量が多くなると、希望
する重量より重くなる。
【0029】このような観点から、有機マイクロバルー
ン、無機マイクロバルーンの配合割合は求められた。す
なわち、セメント100重量部に対し、軽量骨材(無機
マイクロバルーン)1〜20重量部と、有機マイクロバ
ルーン1〜10重量部とした。
【0030】有機マイクロバルーンと無機マイクロバル
ーンをバランス良く配合することによって、超軽量の不
燃性の電波吸収体が製造できる。有機マイクロバルーン
と無機マイクロバルーンとの両者を含む配合量の範囲
は、これらの上限を越えると材料自体が脆くなり、下限
未満になると目的とする軽量性の材料が得られない。
【0031】合成樹脂エマルションとしては、アクリル
系、酢酸ビニール系、合成ゴム系、塩化ビニリデン系、
塩化ビニル系またはこれらの混合系がある。その一例を
挙げると、エチレン変成酢酸酢酸ビニール共重合体、ア
クリルスチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−ラバ
ーなどがある。
【0032】炭素繊維としては、例えば繊維の長さ約6
mm、繊維径約7〜18μmのものを用いる。この導電
性の炭素繊維は、炭素粉体が分散したセメント系マトリ
ックス中に分散することによってセメント系マトリック
スの導電性を高めることになる。即ち、繊維同士の絡み
合いによる効果と、炭素粉体間の導電性の微細な繊維に
よる接続の効果が挙げられる。そして、この導電性の微
細な繊維は、セメントモルタル硬化体の強度(曲げ、引
っ張り等の強度)を補強する。また、セメントモルタル
(セメント水和物)の宿命である乾燥収縮によるひび割
れを、乾燥収縮応力を導電性の微細な繊維によって分散
させることによって防止することができる。
【0033】ところで、炭素繊維は繊維の長さが例えば
約6mm程度あるため、組成物に混入するのに自ずと限
界がある。そのため、要求される抵抗値を炭素繊維だけ
で調節することが困難な場合がある。
【0034】そこで、本発明では、炭素繊維の不足分を
カーボングラファイトで補っている。カーボングラファ
イトは、微粒の炭素粉体で、粒子径が約15μm〜38
μmである。この微粒の炭素粉体としては、例えば、ケ
ッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製
(販売者:三菱油化株式会社)のケッチェンブラックE
C(商品名)があり、この微粒の炭素粉体は、粒子構造
が特異な中空シェル状の構造を持ち、通常の微粒の炭素
粉体に比し3〜4倍程度導電性に優れている。
【0035】ここで、この微粒の炭素粉体は、粒子径が
約15μm〜38μmと微細なため、これを単独で用
い、セメント系マトリックス中に混練した場合、各炭素
粉体同士が接触・接近する割合が少なくなる。そのた
め、導電性の観点から、微粒の炭素粉体の単独使用は、
導電性の低下を招き好ましくない。
【0036】そこで、本発明では、この微粒の炭素粉体
のみによる欠点を導電性の微細な繊維(炭素繊維)を添
加することによって補っている。増粘剤は、水溶性高分
子化合物である。この水溶性高分子化合物としては、例
えばメチルセルローズ、ポリビニルアルコール、ヒドロ
キシエチルセルローズなどがある。
【0037】本発明における製造方法としては、電波吸
収体用組成物を混練後、例えば、型枠に流し込んで成形
するとか、型枠に吹き付けて成形するなど、また予め所
定の厚みの板材を作成し、これを補強組み立てて、ピラ
ミッド型電波吸収体を作成する。また、この場合、プレ
ス成形などにより、または必要に応じて蒸気養生、オー
トクレーブ養生を行う。
【0038】また、現場において湿式材料としては、機
械による吹き付けの他、鏝塗りあるいは充填による施工
が可能である。ここで、カーボングラファイトと炭素繊
維は、均一な分散を図るため、予め合成樹脂エマルショ
ンとプレミックスされる。
【0039】通常の混練によるセメント系マトリックス
中のカーボングラファイトと炭素繊維の分散は、継粉に
なったりして分散がきわめて難しい。そのため、繊維の
分散にあたってはオムニミキサなどの特殊ミキサが使用
される。
【0040】しかし、予め合成樹脂エマルションとカー
ボングラファイトと炭素繊維をプレミックスしておけ
ば、セメントと軽量骨材との混練時に、通常のモルタル
ミキサでもきわめて良好にカーボングラファイトと炭素
繊維を分散させることができるとともに、マトリックス
の補強効果を高めることができる。
【0041】その理由としては、界面活性剤的性質を有
する合成樹脂エマルションの採用により、これら材料間
の馴染みが電気化学的に改善されることが挙げられる。
また、別の理由としては、合成樹脂エマルション中に炭
素繊維とカーボングラファイトが共存することにより、
それらの相乗作用によって、物理的に分散を助けること
が挙げられる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳述する。 実施例1 エチレン酢酸ビニルエマルション(合成樹脂エマルショ
ン)(固形分22.5%)27.2重量部(固形分6.
1重量部)に対し、繊維長さ約6mmの炭素繊維0.6
3重量部、粒径5〜100μmの有機マイクロバルーン
1.4重量部、それに微量の増粘剤,消泡剤,防腐剤と
市水40重量部を予め混練し、これに早強ポルトランド
セメント25.3重量部、粒径5〜200μmの無機マ
イクロバルーン(軽量骨材)3.0重量部をさらに加え
て混練した後、型枠に詰めて板状の電波吸収材料を作成
した。
【0043】得られた板状の電波吸収材料の物性値を表
1に示す。 実施例2 エチレン酢酸ビニルエマルション(合成樹脂エマルショ
ン)(固形分22.5%)25重量部(固形分5.6重
量部)に対し、繊維長さ約6mmの炭素繊維0.5重量
部、粒径5〜100μmの有機マイクロバルーン5.3
5重量部、約30μmのカーボングラファイト2.0重
量部、それに微量の増粘剤,消泡剤,防腐剤と市水37
重量部を予め混練し、これに早強ポルトランドセメント
31重量部、粒径5〜200μmの無機マイクロバルー
ン(軽量骨材)2.7重量部をさらに加えて混練した
後、型枠に詰めて板状の電波吸収材料を作成した。
【0044】得られた板状の電波吸収材料の物性値を表
1に示す。 実施例3 エチレン酢酸ビニルエマルション(合成樹脂エマルショ
ン)(固形分22.5%)17.3重量部(固形分5.
6重量部)に対し、繊維長さ約6mmの炭素繊維0.5
重量部、粒径5〜100μmの有機マイクロバルーン
1.1重量部、約30μmのカーボングラファイト1.
7重量部、それに微量の増粘剤,消泡剤,防腐剤と市水
41.8重量部を予め混練し、これに早強ポルトランド
セメント35重量部、粒径5〜200μmの無機マイク
ロバルーン(軽量骨材)2.4重量部をさらに加えて混
練した後、型枠に詰めて板状の電波吸収材料を作成し
た。
【0045】得られた板状の電波吸収材料の物性値を表
1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】次に、実施例1により得られた電波吸収体
のシミュレーションによる性能試験結果を図1に示す。
ここでは、実施例1の材料を用いて長さ45cm、底面
15cm×15cmの中空ピラミッド型吸収体(金属反
射板あり)を想定し、各ピラミッドの板厚を、0.2
mm、0.5mm、1.0mm、5.01mm、
10.0mmの6種類とした。
【0048】結果は、同軸管測定法(Sパラメータ法)
により測定を行い、得られたSパラメータの結果に基づ
きシミュレーションを行って求めた反射率(吸収率)の
例を示した。
【0049】図1において、〜は、共に高周波領域
に行くにつれて、反射率(dB)が小さく、吸収率が高
くなることを示している。また、反射率と吸収率の関係
は、以下に示す通りである。
【0050】Y=20log10X ここで、Yは反射、Xは反射率(×100%)を表す。
また、吸収率は、(1−X)×100%で表される。
【0051】なお、これらの値は、先の調合を変えるこ
とによって、任意に変えることができることから、必要
とする周波数領域の電波吸収体を作成することができ
る。また、本発明の電波吸収体用組成物は、型枠に流し
込んで色々な形に成形できるから、平板型の他に山形や
ピラミッド型など形状を変えることによって必要とする
電波吸収領域の電波吸収体を作ることができる。
【0052】さらに、シミュレーション結果に示すよう
に、フェライトや金属板などの組み合わせによっても、
同様に必要とする吸収領域の電波吸収体を作ることがで
きる。
【0053】また、上記シミュレーションでは、中空ピ
ラミッド型吸収体とした場合について説明したが、本発
明の適用範囲である1000MHzを超える高周波領域
においては、肉厚を特に限定せず、中実ピラミッド型吸
収体とすること、また、高さを45cmより低くするこ
とが可能となる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る電波吸収体
用組成物は、セメントと軽量骨材と炭素繊維およびまた
はカーボングラファイトと合成樹脂エマルションを主成
分とするから、次のような効果を有する。
【0055】型枠に流し込み、色々な形状の電波吸収体
を作ることができる。フィルム状のものから厚いものま
でどのような厚さのものも製造できる。不燃性である。
【0056】強度が従来有機質系電波吸収体に比べて強
い。耐久性に優れている。カッターや鋸で切断できるた
め、色々な形に加工できる。
【0057】壁や天井への取付施工が容易であり、釘打
ちができる。湿式により、鏝塗りや吹付による施工もで
きる。また、カーボングラファイトや炭素繊維の配合割
合によって、必要とする1000MHzを超える高周波
領域の電波吸収体を自由に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の組成物を用いた中空ピラミッド型電
波吸収体の電波吸収特性を示すグラフである。
【図2】平板形電波吸収体を示す斜視図である。
【図3】山形電波吸収体を示す斜視図である。
【図4】ピラミッド形電波吸収体を示す斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // E04H 9/14 Z (C04B 28/02 14:38 A 14:36 16:08 14:02 B 24:24) 111:90

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントと軽量骨材と合成樹脂エマルシ
    ョンと炭素繊維と有機マイクロバルーンとで構成したこ
    とを特徴とする電波吸収体用組成物。
  2. 【請求項2】 セメントと軽量骨材と合成樹脂エマルシ
    ョンとカーボングラファイトと有機マイクロバルーンと
    で構成したことを特徴とする電波吸収体用組成物。
  3. 【請求項3】 セメントと軽量骨材と合成樹脂エマルシ
    ョンと炭素繊維とカーボングラファイトと有機マイクロ
    バルーンとで構成したことを特徴とする電波吸収体用組
    成物。
  4. 【請求項4】 セメント100重量部に対し、軽量骨材
    1〜20重量部と、合成樹脂エマルション(固形分換
    算)1〜20重量部と、炭素繊維1〜15重量部と、有
    機マイクロバルーン1〜10重量部とで構成したことを
    特徴とする電波吸収体用組成物。
  5. 【請求項5】 セメント100重量部に対し、軽量骨材
    1〜20重量部と、合成樹脂エマルション(固形分換
    算)1〜20重量部と、炭素繊維1〜15重量部と、有
    機マイクロバルーン1〜10重量部と、カーボングラフ
    ァイト5〜20重量部とで構成したことを特徴とする電
    波吸収体用組成物。
  6. 【請求項6】 セメント100重量部に対し、軽量骨材
    1〜20重量部を混合した粉体と、 合成樹脂エマルション(固形分22.5%)4〜100
    重量部に対し、炭素繊維1〜15重量部、有機マイクロ
    バルーン1〜10重量部を予め混練した材料とを水とと
    もに混練した後、所定の形状に成形することを特徴とす
    る電波吸収体の製造方法。
  7. 【請求項7】 セメント100重量部に対し、軽量骨材
    1〜20重量部を混合した粉体と、 合成樹脂エマルション(固形分22.5%)4〜100
    重量部に対し、炭素繊維1〜15重量部、有機マイクロ
    バルーン1〜10重量部、カーボングラファイト5〜2
    0重量部を予め混練した材料とを水とともに混練した
    後、所定の形状に成形することを特徴とする電波吸収体
    の製造方法。
JP14191594A 1994-06-23 1994-06-23 電波吸収体用組成物および電波吸収体の製造方法 Pending JPH088576A (ja)

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JP14191594A JPH088576A (ja) 1994-06-23 1994-06-23 電波吸収体用組成物および電波吸収体の製造方法
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