JPH088573Y2 - 田植機の予備苗収容構造 - Google Patents

田植機の予備苗収容構造

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JPH088573Y2
JPH088573Y2 JP4034389U JP4034389U JPH088573Y2 JP H088573 Y2 JPH088573 Y2 JP H088573Y2 JP 4034389 U JP4034389 U JP 4034389U JP 4034389 U JP4034389 U JP 4034389U JP H088573 Y2 JPH088573 Y2 JP H088573Y2
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猛 向井
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、前後傾斜姿勢の苗載台の上方に、出退自在
な係止機構に対する係止あるいは離脱により、上方に位
置する苗載置位置と先端が前記苗載台上に接当する苗供
給位置とに亘り切換揺動自在に予備苗収容装置を配備し
てある田植機の予備苗収容構造に関する。
〔従来の技術〕
従来の上記予備苗収容構造としては、例えば本出願人
が先に出願(特願昭63−52198号)した構造のものがあ
る。つまり、前記予備苗収容装置を揺動支軸部に対して
着脱自在に係合支持させる構造となっていた。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記従来構造は、前記予備苗収容装置が苗供給位置に
あるとき、予備苗収容装置上に苗が幾らか残っている状
態で、畦側から新しく予備苗を載置補給することができ
るよう考慮したものである。
ところが、上記したように予備苗収容装置全体を取外
す構造であるために、畦側からの予備苗を載置した予備
苗収容装置を、再度、苗載台の上方において苗載置位置
にセットする場合、作業者は苗載台の上方の高い位置ま
で手を延ばして係脱作業や位置合わせ作業を行わねばな
らず作業が煩しく行い難い欠点を有していた。
本考案の目的は、合理的な構造改良によって上記した
不具合点を解消し、予備苗の新規補給作業を行い易くさ
せる点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の特徴は冒頭に記載した田植機の予備苗収容構
造において、前記予備苗収容装置を、予備苗を載置する
苗載置板と、この苗載置板の左右両側端縁を前後方向に
スライド自在並びに所定位置で係合保持自在に支持する
支持枠とで構成し、前記支持枠を前記苗載台側に枢支連
結するとともに、前記苗載置板の幅方向中央先端部が、
前記係止機構に係止するよう構成し、操作レバーの操作
によって、前記支持枠を前記苗載置位置に位置保持並び
に解除自在な位置固定手段を設けてある点にあり、その
作用・効果は次の通りである。
〔作用〕
前記予備苗収容装置が苗供給位置にあり、予備苗収容
装置上に苗が幾らか残っている状態で、新しく予備苗を
補給する際には、苗載置板をスライドさせて残り苗を苗
載台上に滑らかに落下移載させることができる。そし
て、前記支持枠を前記固定手段によって苗載置位置に位
置保持させておいて、苗載置板を正規位置までスライド
させ、固定手段の位置保持を解除させることにより、苗
載置板が係止機構に係止して苗載置位置に保持される。
このとき、固定手段の切換え操作はレバー操作で行える
ので、作業者は苗載台の上方の高い位置まで手を伸ばし
て作業する必要がなく、苗載台の前後の低い位置から作
業可能となる。
〔考案の効果〕
従って、本考案によれば、合理的構造改良によって、
予備苗収容装置に幾らかの苗が残っている場合であって
も、苗の崩れ等を起こすことなく新規補給することがで
きるものでありながら、レバー操作と苗載置台のスライ
ド操作のみにより予備苗収容装置の位置変更作業を楽に
行えることになった。
尚、前記支持枠を前記係止機構に係止させるよう構成
することも考えられるが片側のみで係止すると苗の重量
により捩り変形が生じる弊害があり、両側で係止する構
造にすれば、係止機構が一対必要で構造が複雑となる
が、本考案では、このような不都合がなく、単一の係止
機構で確実な保持ができるのである。
〔実施例〕 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第7図に本考案に係る乗用型田植機を示している。こ
の田植機は、乗用型走行機体の後部に、駆動昇降自在な
リンク機構(1)を介して苗植付装置(2)を連結して
構成してある。
第1図に示すように、前記苗植付装置(2)は、後下
り傾斜姿勢の苗載台(3)、苗載台(3)の後方下方に
配設される植付機構(4)及び接地フロート(5)等か
ら成り、前記苗載台(3)は、フレーム兼用の植付伝動
ケース(6)に対して一定ストロークで左右往復駆動す
るよう取付けてあり、苗載台(3)の下部に、苗載台
(3)の横移動時には載置苗に係止して滑り落ちを阻止
し位置保持するとともに、ストロークエンドにおいて一
株植付量に相当する量づつ下方に繰り出す突起付無端ベ
ルト式縦送り機構(7)を設けてある。
前記植付機構(4)は、前記植付伝動ケース(6)の
後部に横軸芯回りで回転する回転ケース(8)を取付け
るとともに、該ケース(8)の両端に楕円軌跡を描きな
がら載置苗の下端から苗を切り出して植付ける植付爪
(9)を取付けて構成され、この植付機構(4)の上方
には施肥装置(10)を装備してある。
前記苗載台(3)の上方に予備苗収容装置(11)を配
備してあり、この予備苗収容装置(11)は、上方に位置
し苗載台(3)と略平行な姿勢で苗を載置保持する苗載
置位置と、後方側の先端が苗載台(3)に接当する苗供
給位置とに亘り切換揺動自在に構成してある。つまり、
前記予備苗収容装置(11)を前上部の横軸芯(X1)周り
で揺動自在に支持するとともに、予備苗収容装置(11)
の後下端に係止して苗載置状態に係止保持し、かつ、前
記係止状態を解除して予備苗収容装置(11)を苗供給状
態に自重で落下させる係止機構(A)を設けてある。
詳述すると、第1図ないし第6図に示すように、前記
苗載台(3)の各条間の仕切部(12)の上部に、上下方
向の長い範囲に亘って側壁(13)を立設固定するととも
に、この側壁(13)における苗載台(3)の上方側部位
に前記予備苗収容装置(11)の揺動枢支部(17)を設
け、予備苗収容装置(11)の両側の側壁(13),(13)
における揺動枢支部(17),(17)により、安定的に揺
動支持するよう構成してある。一方、前記側壁(13)に
おける苗載台(3)の下方側端縁上部に、横方向に全条
幅に亘って延びる支持フレーム(18)を固設し、この支
持フレーム(18)の各側壁(13)の中間にブラケット
(19)を介して電磁ソレノイド(14)を取付固定してあ
る。前記ブラケット(19)には、予備苗収容装置(11)
の遊端側が載置係止する位置と、揺動変位して上記係合
状態を解除する位置とに揺動自在な係止部材(15)を枢
支してある。そして、前記係止部材(15)は一端側を、
横向きに突出した前記電磁ソレノイド(14)のアクチュ
エータ(14a)に係止して前記係止位置に維持され、前
記アクチュエータ(14a)が退入することで予備苗収容
装置(11)の重量により前記解除位置になるよう構成し
てある。前記係止部材(15)と電磁ソレノイド(14)と
により前記係止機構(A)を構成する。
前記苗載台(3)における前記苗縦送り機構(7)の
横方向中間で、かつ、縦送り方向中央位置に、苗載台
(3)の苗載置面(3a)から上方に突出する非検知状態
と苗の重量によって前記苗載置面(3a)の下方に退入す
る検知状態とに切換自在な苗残量センサ(16)を配設し
てある。そして、苗載置台(3)上に載置苗が残り少な
くなって前記苗残量センサ(16)が非検知状態になる
と、前記電磁ソレノイド(14)を作動させて、予備苗収
容装置(11)自重により苗載置位置から苗供給位置に切
換えるよう連係させてある。
前記予備苗収容装置(11)は、予備苗を載置する苗載
苗板(11a)と、この苗載置板(11a)の左右両側端縁を
前後方向にスライド自在並びに所定位置で係合保持自在
に支持する支持枠(11b)とで構成してある。つまり、
前記苗載置板(11a)の左右両側端縁に支持枠(11b)の
上下に係合するスライドレール部(20),(20)を形成
して前後方向のスライド移動のみ可能に係合させてあ
る。
そして、前記支持枠(11b)をその上部側において前
記側壁(13)を介して苗載台(3)側に枢支連結してあ
り、前記苗載置板(11a)の下部側の幅方向中央先端部
(21)が前記係止機構(A)に係止して苗載置位置を維
持できるよう構成してある。又、苗載置板(11a)の下
面側途中部には、支持枠(11b)に横架固定したロッド
(22)に係合して下方への滑り落ちを阻止する係合部材
(23)を設けてある。
前記支持枠(11B)の揺動支点部の近傍には、操作レ
バー(24)の操作によって、支持枠(11b)を苗載置位
置に位置保持並びに解除自在な位置固定手段を設けてあ
る。詳述すると、前記側壁(13)の内方側面に、横向き
軸芯(X2)の周りで揺動操作自在な略くの字形形状の操
作レバー(24)枢支し、この操作レバー(24)の後方側
揺動端には前記支持枠(11b)の揺動途中部位下面側に
係合する係合突部(25)を形成してある。この操作レバ
ー(24)は、支持枠(11b)が苗供給位置にある状態か
ら、前方側に向けて揺動操作すると、前記係合突部(2
5)が接当係合して支持枠(11b)を上方側に連動揺動さ
せ、係合突部(25)と揺動字(X2)とを結ぶ線が支持枠
(11b)の下面と直交する位置、即ちデッドポイント(D
P)を越えると、操作バー(24)から作業者が手を離し
ても、支持枠(11b)を苗載置位置に位置保持させるこ
とができる。このようにデッドポイント乗越え機構
(B)により前記固定手段を構成する。
このように構成すると、苗供給位置にある予備苗収容
装置(11)上に苗が幾らか残っている状態で新しく予備
苗を補給するときは、苗載置板(11a)を後方上方側に
引出し苗を苗載台(3)に円滑に移載させることができ
る。そして、再度、苗載置位置にセットする場合は、前
記操作レバー(24)を操作して支持枠(11b)を苗載置
位置に保持させた後、苗載置板(11a)を正規位置にス
ライドさせて、係止機構(A)に係止させた状態で操作
レバー(24)を解除位置に切換えておけばよい。そうす
ると、電磁ソレノイド(14)の作動による苗自動供給状
態に設定できるのである。
尚、前記支持枠(11b)には上下一対の苗押えステー
(26a),(26b)を取付け、上部側ステー(26a)は固
定状態に下部側ステー(26b)は揺動開放自在に夫々取
付けてある。
〔別実施例〕
前記位置固定手段は、上記したようなデッドポイント
乗越え機構式のものに代えて、油圧駆動式あるいは電気
駆動式等各種の固定機構を用いて構成してもよい。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る田植機の予備苗収容構造の実施例を
示し、第1図は田植機後部の側面図、第2図は予備苗収
容装置下部の側面図、第3図は予備苗収容装置の縦断背
面図、第4図は苗載置板端部の断面図、第5図は予備苗
収容装置の分解斜視図、第6図は係止機構の縦断側面
図、第7図は田植機の全体側面図である。 (3)……苗載台、(11)……予備苗収容装置、(11
a)……苗載置板、(11b)……支持枠、(21)……先端
部、(24)……操作レバー、(A)……係止機構、
(B)……固定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 向井 猛 大阪府堺市石津北町64番地 久保田鉄工株 式会社堺製造所内 (72)考案者 児島 祥之 大阪府堺市石津北町64番地 久保田鉄工株 式会社堺製造所内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後傾斜姿勢の苗載台(3)の上方に、出
    退自在な係止機構(A)に対する係止あるいは離脱によ
    り、上方に位置する苗載置位置と先端が前記苗載台
    (3)上に接当する苗供給位置とに亘り切換揺動自在に
    予備苗収容装置(11)を配備してある田植機の予備苗収
    容構造であって、前記予備苗収容装置(11)を、予備苗
    を載置する苗載置板(11a)と、この苗載置板(11a)の
    左右両側端縁を前後方向にスライド自在並びに所定位置
    で係合保持自在に支持する支持枠(11b)とで構成し、
    前記支持枠(11b)を前記苗載台(3)側に枢支連結す
    るとともに、前記苗載置板(11a)の幅方向中央先端部
    (21)が、前記係止機構(A)に係止するよう構成し、
    操作レバー(24)の操作によって、前記支持枠(11b)
    を前記苗載置位置に位置保持並びに解除自在な位置固定
    手段(B)を設けてある田植機の予備苗収容構造。
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