JPH0885485A - 自動二輪車の冷却装置 - Google Patents

自動二輪車の冷却装置

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Publication number
JPH0885485A
JPH0885485A JP6251392A JP25139294A JPH0885485A JP H0885485 A JPH0885485 A JP H0885485A JP 6251392 A JP6251392 A JP 6251392A JP 25139294 A JP25139294 A JP 25139294A JP H0885485 A JPH0885485 A JP H0885485A
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JP
Japan
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radiator
fan
fans
engine
motorcycle
Prior art date
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Application number
JP6251392A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Takimoto
宏 瀧本
Tetsuo Suzuki
鉄男 鈴木
Kazuhito Miyazaki
一仁 宮崎
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ラジエータの改良を図り、冷却効率を向上させ
る自動二輪車の冷却装置を提供することを目的してい
る。 【構成】並列多気筒エンジン28を搭載し、この並列多
気筒エンジン28の前側にラジエータ63を配置した自
動二輪車において、ラジエータ63を平面から視て前側
へ向けて屈曲した湾曲状とし、ラジエータ63の後面に
2個のファン64,65を車幅方向の両側に配置してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンの前側にラ
ジエータを配置した自動二輪車の冷却装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車には、例えばエンジンの前側
にラジエータを配置し、このラジエータによりエンジン
側から導かれる冷却水を通して外部に熱を発散させて冷
却し、この冷却された冷却水をエンジン側に戻してエン
ジンを冷却するものがある。このラジエータは走行風が
当たるように、エンジンの前側に配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ラジエータ
は、冷却効率を向上させるために車幅方向に広げて走行
風の当たる面積を増加させるようにしているが、このラ
ジエータの冷却効率を上げるためにさらにファンを備え
ることがあり、このファンを配置するに当たってはエン
ジンと干渉しないように、しかも走行風がエンジンへ当
たるのを邪魔しないように配慮される。
【0004】このため、例えば、エンジンとの干渉を避
け、しかも走行風がエンジンへ当たることを邪魔しない
ように、2個のファンを用い車幅方向の両側に配置する
ことが考えられるが、並列多気筒エンジンの場合には車
幅方向へも伸びており、エンジンとの干渉を避けること
ができないことがある。従って、その分ラジエータを前
側にして配置するようになり、結局前輪をエンジンから
更に前側遠方に配置することになるため、ホイールベー
スが長くなり大型化する。
【0005】また、特にラジエータに2個のファンを備
える場合には、エンジン側から導かれる冷却水の入口パ
イプと、エンジン側へ送られる冷却水の出口パイプの配
置やファンの回転方向、さらにはファンの容量等をファ
ンによる冷却効率が向上するように配慮する必要があ
る。
【0006】この発明は、かかる実状に鑑みなされたも
ので、請求項1乃至請求項4記載の発明は、ラジエータ
の改良を図り、冷却効率を向上させる自動二輪車の冷却
装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、並列多気筒エンジンを搭載し、
この並列多気筒エンジンの前側にラジエータを配置した
自動二輪車において、前記ラジエータを平面から視て前
側へ向けて屈曲した湾曲状とし、前記ラジエータの後面
に2個のファンを車幅方向の両側に配置したことを特徴
としている。
【0008】請求項2記載の自動二輪車の冷却装置は、
前記ラジエータの車幅方向外側の一方にエンジン側から
導かれる冷却水の入口パイプを接続し、他方にエンジン
側へ送られる冷却水の出口パイプを接続し、前記入口パ
イプ及び前記出口パイプはそれぞれ前記ファンの空気を
送り出す側を避けた位置に配置したことを特徴としてい
る。
【0009】請求項3記載の自動二輪車の冷却装置は、
前記ラジエータの上端が、車体フレームのヘッドパイプ
に近接して配置され、前記車幅方向の両側の2個のファ
ンの回転方向を同じにし、前記2個のファンの間で且つ
上側に形成される空間に存在する空気を送り出す方向を
基準にして、空気を送り出す側の前記ファンを大径にし
たことを特徴としている。
【0010】請求項4記載の自動二輪車の冷却装置は、
前記ラジエータの上端が、車体フレームのヘッドパイプ
に近接して配置され、前記車幅方向の両側の2個のファ
ンの回転方向を異ならせ、車体の進行方向後側から視て
前記右側のファンの回転方向を時計方向として、前記左
側のファンの回転方向を反時計方向としたことを特徴と
している。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、ラジエータを平面か
ら視て前側へ向けて屈曲した湾曲状とし、ラジエータの
車幅方向の両側を前側に位置させてファンを配置してい
る。このため、ラジエータの中央部は並列多気筒エンジ
ンに近接させることができ、ファンによる空気の吸い出
しが車幅方向外側へ邪魔なくでき、ラジエータの後面の
領域を負圧雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇を抑えるこ
とが可能となり、ラジエータの冷却効率が向上する。ま
た、ラジエータの中央部は並列多気筒エンジンに近接さ
せて、ファンをエンジンと干渉することなく配置するこ
とができ、ホイールベースを短縮でき、車両の小型化が
可能である。しかも、ファンがラジエータの車幅方向の
両側が前側に位置しているため、ファンが走行風を邪魔
することがなくなり、走行風を効果的にエンジンへ当て
ることができる。
【0012】請求項2記載の発明では、ラジエータの車
幅方向外側の一方にエンジン側から導かれる冷却水の入
口パイプを接続し、他方にエンジン側へ送られる冷却水
の出口パイプを接続し、入口パイプ及び出口パイプはそ
れぞれファンの空気を送り出す側を避けた位置に配置し
ており、入口パイプや出口パイプが空気の送り出しの邪
魔になることがなく、ファンにより冷却効率を向上させ
ることができる。
【0013】また、請求項3記載の発明では、ラジエー
タの車幅方向の両側に位置させたファンの回転方向を同
じにし、この一対のファンの間で且つ上側に形成される
空間に存在する空気を送り出す方向を基準にして、空気
を送り出す側のファンを大径にしている。このように、
空気を送り出す側のファンを大径にしているため、他方
のファンにより空気の送り込みの量より、空気を送り出
す側のファンによる吸い出しの量が大きく、エンジンと
近接することにより冷却風が抜け難くなっているラジエ
ータの後面上部の領域が負圧雰囲気になり、空気の流れ
を円滑にして雰囲気温度の上昇を抑えることができ、ラ
ジエータの冷却効率が向上する。
【0014】また、請求項4記載の発明では、左右のフ
ァンの回転方向を異ならせ、車体の進行方向後側から視
て右側のファンの回転方向を時計方向として、左側のフ
ァンの回転方向を反時計方向としているため、左右のフ
ァンにより空気の送り出しによりラジエータの後面の領
域を負圧雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇を抑えること
ができ、ラジエータの冷却効率が向上する。
【0015】
【実施例】以下、この発明の自動二輪車の冷却装置の実
施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は自動二輪
車の側面図、図2は自動二輪車の平面図、図3は自動二
輪車の正面図、図4は自動二輪車のラジエータの配置を
示す側面図、図5は自動二輪車のラジエータの配置を示
す平面図、図6は車体フレームにエンジンを搭載した状
態を示す側面図、図7はリヤアームの支持機構を示す側
面図、図8は図7のVIII−VIII線に沿う断面図、図9は
リヤアームの支持機構により位置調整をする状態を示す
断面図、図10は点火コイルの取付状態を示す平面図、
図11は点火コイルの取付状態を示す拡大平面図、図1
2はフロントカウルの側面図、図13はフロントカウル
の前面図、図14はアンダーカウルの側面図、図15は
アンダーカウルの平面図、図16はアンダーカウルの正
面図、図17はアッパーカウルの側面図、、図18は図
12のXVIII−XVIII線に沿う断面図、図19は図12の
XIX−XIX線に沿う断面図、図20は自動二輪車の冷却装
置の模式図である。
【0016】自動二輪車の車体フレーム1を構成するハ
ッドパイプ2には、フロントフォーク3が設けられ、こ
のフロントフォーク3の下部に前輪4が支持され、上部
にはハンドル5が取り付けられている。ヘッドパイプ2
から後方に左右一対のメインフレーム6が伸び、この後
端部にはリヤアームブラケット7が接続されている。
【0017】左右一対のメインフレーム6の後方には、
それぞれブラケット8が設けられ、このブラケット8に
は下シートレール9と上シートレール10が接続され、
この下シートレール9の後部には後シートレール11が
接続され、この後シートレール11は下シートレール9
に接続した補助レール12によって支持されている。
【0018】左右一対のリヤアームブラケット7には、
図7及び図8に示すようにピボット軸13を掛け渡して
ナット14によって締付固定している。ピボット軸13
は、調整部材15を介して支持され、調整部材15はリ
ヤアームブラケット7に外側から圧入され、リヤアーム
ブラケット7の内側からはカラー16が圧入されてい
る。ピボット軸13には軸受17を介してリヤアーム1
8の前端部18aが軸支され、リヤアーム18は上下に
揺動可能になっている。
【0019】調整部材15及びカラー16には、支持孔
15a,16aが形成されており、図8ではピボット軸
13が上下方向において中央位置に支持されている。調
整部材15及びカラー16を支持孔15a,16aが偏
心したものに交換し図9に示す位置にすると、調整部材
15のテーパ15bがリヤアームブラケット7の取付孔
7aに当接し、調整部材15の軸方向に対して直交する
面15cとカラー16との間に隙間が存在し、直交する
面15d及び平行な面15eとリヤアームブラケット7
の取付孔7aとの間に隙間が存在し、ピボット軸13が
下よりの位置に支持される。この調整部材15及びカラ
ー16を、さらに回転して天地逆にすることでピボット
軸13が上よりの位置になり、ピボット軸13の位置を
簡単に変えることができ、リヤホイールの調整が容易で
ある。
【0020】リヤアームブラケット7の下部には、図7
に示すように車体側リンク19が支持ピン20を支点に
回動可能に連結され、この車体側リンク19にアーム側
リンク21が支持ピン22を支点に回動可能に連結さ
れ、アーム側リンク21はリヤアーム18に支持ピン2
3を支点に回動可能に連結されている。また、車体側リ
ンク19には、リヤサスペンション24の下部24aが
軸支され、上部24bはメインフレーム6の後部に掛け
渡されたクロスメンバー25に軸支されている。リヤア
ーム18の後端部には後輪26が設けられている。
【0021】左右のメインフレーム6の前側には、図6
に示すように取付ブラケット27が設けられ、この取付
ブラケット27の間に並列多気筒エンジン28の気筒2
9を位置させ、気筒29は締付ボルト30により取付ブ
ラケット27に締付固定されている。メインフレーム6
の後側には取付ステー31が設けられ、この取付ステー
31の間に支持軸32が掛け渡され、この支持軸32に
並列多気筒エンジン28のエンジンケース33の後側上
部が支持されている。さらに、リヤアームブラケット7
の下側にも取付ステー34が設けられ、この取付ステー
34の間に支持軸35が掛け渡され、この支持軸35に
エンジンケース33の後側下部が支持されている。
【0022】並列多気筒エンジン28の気筒29は前傾
しており、気筒29の前側から排気管36が並列多気筒
エンジン28の下方に沿って後方に伸び、この排気管3
6に接続したマフラ37が後輪26の右側に位置してい
る。
【0023】図10及び図11に示すように、平面から
視て左側のメインフレーム6のヘッドパイプ近傍の内側
には、点火装置の点火コイル38が取り付けられてい
る。この点火コイル38の取付は、メインフレーム6の
内側に取付ブラケット39を溶接し、この取付ブラケッ
ト39に取付プレート40を締付ボルト41で締付固定
している。取付プレート40には一対の支持片40aが
形成されており、この支持片40aに点火コイル38の
両端のゴムキャップ42を挿着して取り付けられてい
る。点火コイル38のゴムキャップ42には挿通孔42
aが形成され、この挿通孔42aに取付プレート40の
支持片40aを挿入することで容易に取り付けることが
でき、点火コイル38の点検が簡単である。しかも、ゴ
ムキャップ42により、車体フレーム側からの振動が点
火コイル38に伝達されることを防止している。
【0024】並列多気筒エンジン28の気筒29の後側
に吸気管43が接続され、吸気管43に接続した気化器
44はメンフレーム6の間に位置している。気化器44
に接続されたエアクリーナ45は燃料タンク46の下方
位置に配置され、燃料タンク46はメインフレーム6上
に配置されている。
【0025】燃料タンク46の後方にはタンデムシート
47が配置され、このタンデムシート47の両側部から
後方の下方はリヤカウル48で覆われ、このリヤカウル
48から後輪26の上方に位置するマッドガード48の
後部が下後方に向けて突出している。マッドガード48
の後方にはテールランプ49が設けられ、さらに左右に
はフラッシャランプ50が設けられている。
【0026】また、ヘッドパイプ2の前側から並列多気
筒エンジン28の両側は、フロントカウル51により覆
われ、さらにフロントカウル51にはウインドシールド
52が設けられている。カウリング51は、アンダーカ
ウル53、アッパーカウル54、センターカウル56及
びインナパネル55から構成されている。アンダーカウ
ル53の上部の両側には、図14に示すように接合凸部
53aが形成され、さらに接合凹部53bが形成され、
上部の前側には取付部53cが上方に立ち上がるように
形成されている。また、アンダーカウル53の上部に取
付孔53dが形成され、さらに中央部と後側下部には車
体取付孔53e,53fが形成されている。
【0027】アッパーカウル54の下部の両側には接合
凹部54aが形成され、さらに接合凸部54bが形成さ
れている。アンダーカウル53の上部に、アッパーカウ
ル54の下部を接合して取り付けられ、3箇所をビス5
7によって締付固定されている。アッパーカウル54の
上部にはセンターカウル取付孔54cが形成され、セン
ターカウル56がビス58によって締付固定されてい
る。アッパーカウル54の両後側には車体取付孔54d
が形成され、また両前側にはフラッシャランプ59の取
付孔54eが形成され、またアッパーカウル54の中央
部には風が通る開口部54fが形成されている。開口部
54fの上部は、ラジエータ63の上部後方に相対位置
し、車体左側のファン65からの吹き出し風をスムーズ
に排出できるように大きく開口している。
【0028】さらに、アッパーカウル54の前側には、
図12及び図13に示すように、左右にインナパネル5
5が設けられ、この左右のインナパネル55を連結する
ように上側にセンターカウル56の下端が掛け渡されて
いる。左右のインナパネル55は、アッパーカウル54
に形成されたパネル取付孔54gからビス60を装着し
て前側の2箇所と、上側の2箇所でアッパーカウル54
の内側に取り付けられている。左右のインナパネル55
の上前側は、図18及び図19に示すように内側に取付
ボス54hが設けられ、この取付ボス54hに内側から
ビス60により締付固定して取り付けられる。この左右
のインナパネル55にセンターカウル56の下端が係合
して覆うように取り付けられている。
【0029】このように、アンダーカウル53、アッパ
ーカウル54、センターカウル56及びインナパネル5
5により構成されたフロントカウル51は、ビス61を
車体取付孔53e,53f及び車体取付孔54dに挿通
して車体フレーム1のブラケットに締付固定取り付けら
れ、さらに取付孔54eからフラッシャランプ59を装
着して車体フレーム1のブラケットに取り付けられる。
【0030】フロントカウル51にインナパネル55を
設けることで、フロントカウル51の前側開口部62の
後方に配置されたラジエータ63との隙間をなくし、走
行風をラジエータ63へ導くことができ、冷却効率が向
上する。
【0031】ラジエータ63は、並列多気筒エンジン2
8の前側に配置され、ラジエータ63の上部がメインフ
レーム6に取り付けられ、下部が並列多気筒エンジン2
8に取り付けられている。ラジエータ63は平面から視
て前側へ向けて屈曲した湾曲状とし、ラジエータ63の
車幅方向の両側63aを前側に位置させている。このラ
ジエータ63の後面に2個のファン64,65を車幅方
向の両側63aに配置している。
【0032】ラジエータ63の上端は、車体フレーム1
のヘッドパイプ2に近接して配置され、走行風の当たり
易い位置になっている。また、ラジエータ63の車幅方
向の両側63aの2個のファン64,65は回転方向を
同じにし、この実施例では、進行方向後方から視て反時
計方向としている。この2個のファン64,65の回転
により上側に形成される空気を送り出す方向を基準にし
て、空気を送り出す側のファン65を大径にしている。
【0033】また、ラジエータ63はクロスフロータイ
プであり、車体右側から左側へと冷却水が流れ、ラジエ
ータ63の車幅方向外側の一方の上部に、エンジン側か
ら導かれる冷却水の入口パイプ66を接続し、他方の下
部にエンジン側へ送られる冷却水の出口パイプ68を接
続し、入口パイプ66及び出口パイプ68は図20に示
すようにそれぞれファン64,65の空気を送り出す側
を避けた位置に配置している。
【0034】このように、ラジエータ63の中央部63
bは並列多気筒エンジン28に近接させることができ、
ファン64,65による空気の押し出しが車幅方向外側
へ邪魔なくできるため、ラジエータ63の冷却効率が向
上する。
【0035】さらに、ラジエータ63の中央部63bは
並列多気筒エンジン28に近接させて、ファン64,6
5を並列多気筒エンジン28と干渉することなく配置す
ることができ、ホイールベースが短くなり、車両の小型
化が可能である。
【0036】しかも、ファン64,65がラジエータ6
3の車幅方向の両側63aが前側に位置しているため、
ファン64,65が邪魔することがなく、走行風を効果
的に並列多気筒エンジン28へ当てることができる。
【0037】また、ラジエータ63の縦方向寸法が気筒
29前側から排気管36前側に至る長さとなっている場
合、ラジエータ63上部の背部は、気筒29が位置し走
行風が抜け難い、このためラジエータ63内において冷
却水が高温となる。一方、ラジエータ63下部の背部
は、排気管36が位置し走行風は、排気管36の間を通
るため抜け易い、このためラジエータ63内において冷
却水が低温となる。
【0038】このように、ラジエータ63内において上
部は冷却水が高温となり、下部は冷却水が低温となるこ
とにより、ファン64,65のラジエータ63に対する
上下位置としては、上方に配置する方が冷却効率が良
い。
【0039】特に、前傾エンジンの場合は、気筒29部
分がラジエータ63と比較的近接することになるが、こ
の際ホィールベースを短くするという効果がより顕著に
なる。
【0040】また、ラジエータ63の車幅方向外側の一
方にエンジン側から導かれる冷却水の入口パイプ66を
接続し、他方にエンジン側へ送られる冷却水の出口パイ
プ68を接続し、入口パイプ66及び出口パイプ68は
それぞれファンの空気を送り出す側を避けた位置に配置
しており、入口パイプ66や出口パイプ68が空気の吸
い出しの邪魔になることがなくファン64,65により
冷却効率を向上させることができる。
【0041】また、ラジエータ63の車幅方向の両側に
位置させてたファン64,65の回転方向を同じにし、
この一対のファン64,65の間に且つ上側に形成され
る空間に存在する空気を送り出す方向を基準にして、空
気を送り出す側のファン65を大径にしている。このよ
うに、空気を送り出す側のファン65を大径にしている
ため、他方のファン64により空気の送り込みの量よ
り、空気を送り出す側のファン65による吸い出しの量
が大きい。従って、並列多気筒エンジン28の前側の雰
囲気温度は、ラジエータ63が並列多気筒エンジン28
と近接することにより冷却風が抜け難くなっているた
め、下方より上方が温度が高く、ラジエータ63の上部
の後方に熱がこもり、ラジエータ63の上方の雰囲気温
度が高い後面の領域を負圧雰囲気にでき、雰囲気温度の
上昇を抑えることができるため、ラジエータ63による
冷却効率が向上する。
【0042】また、フロントカウル51の開口部54f
は、ラジエータ63の後面に配置したファン64,65
に対向して開口しており、開口部54fは上側が大きく
下側が小さくなっており、大径側のファン65において
は、空気の送り込みの量より、空気の吸い出しの量が大
きくなるようになっている。
【0043】図21は自動二輪車の冷却装置の他の実施
例を示す模式図である。ラジエータ63は前記同様に構
成され、このラジエータ63の後面に配置された左右の
ファン100,101の回転方向は、時計方向に同じと
し、進行方向後側から視て右側のファン100を大径に
し、左側を小径にしている。これにより、右側のファン
100による空気の吸い出しによりラジエータ63の後
面の上方の領域を負圧雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇
を抑えることができ、ラジエータ63の冷却効率が向上
する。
【0044】図22は自動二輪車の冷却装置の他の実施
例を示す模式図である。ラジエータ63は前記同様に構
成され、このラジエータ63の後面に配置された左右の
ファン200,201の回転方向は、左右のファン20
0,201の回転方向を異ならせ、車体の進行方向後側
から視て右側のファン200の回転方向を時計方向とし
て、左側のファン201の回転方向を反時計方向として
いるため、左右のファン200,201により空気の吸
い出しによりラジエータ63の後面の上方の領域を負圧
雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇を抑えることができ、
ラジエータ63の冷却効率が向上する。
【0045】
【発明の効果】前記のように、請求項1記載の発明は、
ラジエータを平面から視て前側へ向けて屈曲した湾曲状
とし、ラジエータの車幅方向の両側を前側に位置させて
ファンを配置したから、ラジエータの中央部は並列多気
筒エンジンに近接させることができ、ファンによる空気
の吸い出しが車幅方向外側へ邪魔なくでき、ラジエータ
の後面の領域を負圧雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇を
抑えることが可能となり、ラジエータの冷却効率が向上
する。また、ラジエータの中央部は並列多気筒エンジン
に近接させて、ファンをエンジンと干渉することなく配
置することができ、ホイールベースを短縮することがで
き、車両の小型化が可能である。しかも、ファンがラジ
エータの車幅方向の両側が前側に位置しているため、フ
ァンが走行風を邪魔することがなくなり、走行風を効果
的にエンジンへ当てることができる。
【0046】請求項2記載の発明は、ラジエータの車幅
方向外側の一方にエンジン側から導かれる冷却水の入口
パイプを接続し、他方にエンジン側へ送られる冷却水の
出口パイプを接続し、入口パイプ及び出口パイプはそれ
ぞれファンの空気を送り出す側を避けた位置に配置した
から、入口パイプや出口パイプが空気の吸い出しの邪魔
になることがなく、ファンにより冷却効率を向上させる
ことができる。
【0047】また、請求項3記載の発明は、ラジエータ
の車幅方向の両側に位置させてたファンの回転方向を同
じにし、この一対のファンの間で且つ上側に形成される
空間に存在する空気を送り出す方向を基準にして、空気
を送り出す側のファンを大径にしたから、他方のファン
により空気の送り込みの量より、空気を送り出す側のフ
ァンによる吸い出しの量が大きいため、エンジンと近接
することにより冷却風が抜け難くなっているラジエータ
の後面上部の領域が負圧雰囲気になり、空気の流れを円
滑にして雰囲気温度の上昇を抑えることができ、ラジエ
ータの冷却効率が向上する。
【0048】また、請求項4記載の発明は、左右のファ
ンの回転方向を異ならせ、車体の進行方向後側から視て
右側のファンの回転方向を時計方向として、左側のファ
ンの回転方向を反時計方向としたから、左右のファンに
より空気の吸い出しによりラジエータの後面の領域を負
圧雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇を抑えることがで
き、ラジエータの冷却効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】自動二輪車の平面図である。
【図3】自動二輪車の正面図である。
【図4】自動二輪車のラジエータの配置を示す側面図で
ある。
【図5】自動二輪車のラジエータの配置を示す平面図で
ある。
【図6】車体フレームにエンジンを搭載した状態を示す
側面図である。
【図7】リヤアームの支持機構を示す側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】リヤアームの支持機構により位置調整をする状
態を示す断面図である。
【図10】点火コイルの取付状態を示す平面図である。
【図11】点火コイルの取付状態を示す拡大平面図であ
る。
【図12】フロントカウルの側面図である。
【図13】フロントカウルの前面図である。
【図14】アンダーカウルの側面図である。
【図15】アンダーカウルの平面図である。
【図16】アンダーカウルの正面図である。
【図17】アッパーカウルの側面図である。
【図18】図12のXVIII−XVIII線に沿う断面図であ
る。
【図19】図12のXIX−XIX線に沿う断面図である。
【図20】自動二輪車の冷却装置の模式図である。
【図21】自動二輪車の冷却装置の他の実施例を示す模
式図である。
【図22】自動二輪車の冷却装置の他の実施例を示す模
式図である。
【符号の説明】
28 並列多気筒エンジン 63 ラジエータ 64,65 ファン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】並列多気筒エンジンを搭載し、この並列多
    気筒エンジンの前側にラジエータを配置した自動二輪車
    において、前記ラジエータを平面から視て前側へ向けて
    屈曲した湾曲状とし、前記ラジエータの後面に2個のフ
    ァンを車幅方向の両側に配置したことを特徴とする自動
    二輪車の冷却装置。
  2. 【請求項2】前記ラジエータの車幅方向外側の一方にエ
    ンジン側から導かれる冷却水の入口パイプを接続し、他
    方にエンジン側へ送られる冷却水の出口パイプを接続
    し、前記入口パイプ及び前記出口パイプはそれぞれ前記
    ファンの空気を送り出す側を避けた位置に配置したこと
    を特徴とする請求項1記載の自動二輪車の冷却装置。
  3. 【請求項3】前記ラジエータの上端は、車体フレームの
    ヘッドパイプに近接して配置され、前記車幅方向の両側
    の2個のファンの回転方向を同じにし、前記2個のファ
    ンの間で且つ上側に形成される空間に存在する空気を送
    り出す方向を基準にして、空気を送り出す側の前記ファ
    ンを大径にしたことを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の自動二輪車の冷却装置。
  4. 【請求項4】前記ラジエータの上端は、車体フレームの
    ヘッドパイプに近接して配置され、前記車幅方向の両側
    の2個のファンの回転方向を異ならせ、車体の進行方向
    後側から視て前記右側のファンの回転方向を時計方向と
    して、前記左側のファンの回転方向を反時計方向とした
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の自動二
    輪車の冷却装置。
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