JPH0885439A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JPH0885439A
JPH0885439A JP22208494A JP22208494A JPH0885439A JP H0885439 A JPH0885439 A JP H0885439A JP 22208494 A JP22208494 A JP 22208494A JP 22208494 A JP22208494 A JP 22208494A JP H0885439 A JPH0885439 A JP H0885439A
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弘彦 荻野
Tadashi Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁弁の間欠的な開閉の繰り返しで圧力変動
が発生しても、適切に作動音低減を実現する。 【構成】 M/CとW/C間の緩増圧系の電磁弁の開、
閉時間により圧力変動レベルPpは変化することから、
Ppを或る値Pc以下とするような範囲内で開閉時間を
制御する。開時間Ton一定で閉時間Toffを変化さ
せるとToff<Toffcの領域で開時間、閉時間の
増加に伴いPpは大きくなり、Toff>Toffcの
領域で閉時間を変化させてもPpは変化せず開時間To
nの変化がPpに影響を与えるようになる。変動レベル
Ppが騒音レベルが許容できる限界のPcになる開時間
Ton、閉時間Toffの組合せの範囲で制御すれば常
に圧力変動レベルPpはPc以下となり騒音レベルを許
容できる範囲内にできる。好ましくは、電磁弁閉時間の
大きさに応じ開時間制御範囲を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のブレーキ液圧制
御装置に係り、特にアンチロックブレーキの緩増圧作動
時に発生する作動音低減を可能とするアクチュエータの
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両のブレーキ液圧制御装置において、
例えば、制動時車輪ロックを防止しようと、ホイールシ
リンダ圧の減増圧を緩増圧モードを含んで制御するもの
は、アンチロックブレーキ(アンチスキッド)として従
来から知られている(例えば、特開昭58−14195
1号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のホイールシリ
ンダ圧力の増圧では、車輪に制動力を発生させるホイー
ルシリンダと液圧発生部であるマスターシリンダの間に
設置の電磁弁を、減圧制御に続く増圧制御時に、間欠的
に開閉することで緩増圧制御を実現することができる。
【0004】具体的には、図8は後記でも参照するもの
であるが、同図に示されるように、ホイールシリンダ圧
を増圧すときに電磁弁には開閉信号が繰り返し与えられ
(図(a))、或るステップ高さ分だけホイールシリン
ダの圧力が上昇して一定となり、かくして徐々にホイー
ルシリンダ内の圧力(図(b))を高くし緩増圧を行う
ことができる。かようなアンチロックブレーキ用電磁弁
をアクチュエータに備えるもの装置では、制御コンピュ
ータによる間欠制御で所要の増圧勾配も調整可能である
が、しかしながら、他方では、ホイールシリンダに対す
る液圧路を開閉切り換えし、階段状に圧力を変化させる
ため、増圧制御時にサージ圧の発生を伴う。即ち、閉弁
時に高圧のマスターシリンダ側油路から低圧のホイール
シリンダ側油路への流れを遮断するために圧力変動が発
生し(図8(b))、この圧力変動によって例えば電磁
弁からホイールシリンダまでの配管が加振されて騒音を
発生する。
【0005】このように、ホイールシリンダへの液路に
設けられてその開閉の繰り返しでホイールシリンダ圧の
変化の度合いを制御する電磁弁を有する場合、その作動
時に、これがブレーキ配管などを加振して作動音を発す
る要因となる。このような作動音防止対策として配管回
り等に特別の防振構造を施せばそれだけ大型化、コスト
高等を招くことともなり、従来のものでは、作動時に発
生する騒音を有効に低減するといった機能までは有して
はいない。
【0006】本発明は、ホイールシリンダ圧制御にあた
り、使用電磁弁の間欠的な開閉の繰り返しで上述のよう
な圧力変動が発生しても、適切に作動音低減を図ること
ができるようにしようというものである。
【0007】また、他の目的は、本来の制御の実効性を
確保し、きめ細かく対応し得て、上記を実現することの
可能なブレーキ液圧制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によって、下記の
ブレーキ液圧制御装置が提供される。即ち、ブレーキ操
作力対応圧を発生可能な液圧発生源と、車両の車輪に対
して制動力を発生させるホイールシリンダと、前記液圧
発生源とホイールシリンダの間に設けられ、その開閉の
繰り返しによりホイールシリンダ圧の変化の度合いを制
御する電磁弁と、該電磁弁の作動時に発生する圧力変動
レベルを所定値以下にするような範囲内で当該電磁弁開
閉時間を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、
該電磁弁閉鎖時間の大きさによって開時間制御範囲を変
更することを特徴とするブレーキ液圧制御装置である。
【0009】また、制御手段は、実質的に電磁弁の閉時
間値、開時間値の両者が圧力変動レベルに影響を与える
こととなる第1の領域では、所定範囲内において選定し
た閉時間値と開時間値との組み合わせをもって電磁弁開
閉時間を設定し、及び/又は、実質的に電磁弁の閉時間
値が圧力変動レベルに影響を与えにくくなることとなる
第2の領域では、開時間値を所定範囲内とするよう電磁
弁開閉時間を設定するようにしたことを特徴とするブレ
ーキ液圧制御装置である。
【0010】また、第1の領域と第2の領域のいずれか
一方または双方で、電磁弁開閉時間制御とともに、ホイ
ールシリンダ圧緩増圧制御時の当該電磁弁開閉の繰り返
し回数を変えるよう制御する開閉回数可変制御手段を、
更に備えることを特徴とするブレーキ液圧制御装置であ
る。
【0011】
【作用】本発明においては、その電磁弁の開時間、閉時
間により圧力変動レベルが変化するという考察結果を基
礎とし、これを当該電磁弁作動時の圧力変動に起因する
騒音発生の抑制に活用し得るとの着想を具体化したもの
であって、上記した構成により、圧力変動レベルを所定
値以下にするような範囲内で当該電磁弁開閉時間を制御
することで、圧力変動レベルを許容範囲内に収めるよう
に制御することが可能で、よって、たとえホイールシリ
ンダ圧の増圧時にブレーキ配管などの加振で作動音を発
してしまうこととなる車両の場合にでも、簡単かつ効果
的に騒音レベルの低減を図ることを可能ならしめる。
【0012】また、電磁弁閉鎖時間の大きさによって開
時間制御範囲を変更する構成として、本発明は実施で
き、電磁弁閉時間の大きさにより開時間、閉時間が圧力
変動レベルに与える影響が変わる場合にその閉時間の大
きさにより制御の態様を変えるときにも、きめ細かくこ
れに対応し得て、同様に上記のことを可能ならしめる。
【0013】また、特に、実質的に電磁弁の閉時間値、
開時間値の両者が圧力変動レベルに影響を与えることと
なる第1の領域では、所定範囲内において選定した閉時
間値と開時間値との組み合わせをもって電磁弁開閉時間
を設定し、及び/又は、実質的に電磁弁の閉時間値が圧
力変動レベルに影響を与えにくくなることとなる第2の
領域では、開時間値を所定範囲内とするよう電磁弁開閉
時間を設定するようにして、本発明は実施でき、同様に
上記のことを可能ならしめる。
【0014】また、第1の領域と第2の領域のいずれか
一方または双方で、電磁弁開閉時間制御とともに、ホイ
ールシリンダ圧緩増圧制御時の当該電磁弁開閉の繰り返
し回数を変えるよう制御する開閉回数可変制御手段を更
に備えて、本発明は実施でき、この場合は、上記に加え
て、緩増圧回数を変える制御をも組み合わせることで、
必要な緩増圧カーブを実現するようその要求にも容易に
対応し得て、制御性を確保しつつ、よりきめ細かな制御
が行え、一層効果的なものとすることを可能ならしめ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係るシステム図で、4
チャンネル4センサ式の4CH制御型アンチスキッド
(ABS)システムの場合を示す。図中、1はブレーキ
ぺダル、2はマスターシリンダ(M/C)、3FL,3
FRは車両の左右前輪、3RL,3RRは同左右後輪、
4は各車輪のホイールシリンダ(W/C)をそれぞれ示
す。ブレーキぺダル1の踏み込みに応じた制動液圧(制
動圧力)を発生するマスターシリンダ2から各車輪3F
L,3FR,3RL,3RRのホイールシリンダ4へ至
るブレーキ液圧系には、ブレーキアクチュエータユニッ
ト10を介挿する。
【0016】マスターシリンダ2からの一方の液路15
(油路)による前輪ブレーキ液圧系はアクチュエータユ
ニット10を経て個々に液路16FL,16FR(油
路)を介し左右前輪ホイールシリンダ4,4に至らし
め、他方の液路15(油路)による後輪ブレーキ液圧系
はアクチュエータユニット10を経て個々に液路16R
L,16RR(油路)を介し左右後輪ホイールシリンダ
4,4に至らしめる。
【0017】アクチュエータユニット10は、コントロ
ーラ20と共にアンチスキッド制御装置を構成するもの
で、前後輪左右の各輪のブレーキ液圧供給系の各アクチ
ュエータごとABS制御の用に供することができる液圧
制御用の電磁弁(アンチロックブレーキ用電磁弁)を備
え、各アクチュエータをもってコントローラ20からの
制御信号(指令)に応じ各輪のホイールシリンダ4へ向
かう制動液圧を制御し、ホイールシリンダ圧の調圧をな
す。アクチュエータとしては、減圧、保圧(保持)、増
圧制御可能なものを使用することができる。
【0018】図2は、上記車両の1個の車輪に係わるブ
レーキ液圧制御系のみを示すもので、具体的には、緩増
圧を行うための部分の1系統のみを示したものであり、
減圧系については省略してある。これは、説明を分かり
やすくするためであって、従って、例えば本実施例の如
き4CH制御型なら、車両の他の3輪(他のチャンネル
(系統))についても、本実施例に従い同様のアクチュ
エータ構成のブレーキ圧制御系が存在する。即ち、車両
は、4CH制御型では、フロント2系統、リア2系統の
計4系統の図2のようなアンチスロックブレーキ緩増圧
系と、各系統それぞれの減圧系がある。なお、3CH制
御型ではフロント左右及びリアの3系統と減圧系とを有
して実施できるものである。
【0019】図2において、ブレーキぺダル1の操作力
に応じて液圧を発生するマスターシリンダ2からの油路
15(配管)は、これをバネ力によって通常時開状態に
設定された電磁弁11に接続し、その電磁弁11からは
油路16(配管)により車輪3のホイールシリンダ4に
接続することができる。制動力を発生させるホイールシ
リンダ4と液圧発生部であるマスターシリンダ3の間に
設置されているこの電磁弁11は、その開閉によりホイ
ールシリンダ内の圧力を制御するもので、ここでは、常
態の非通電時図示の第1の位置にあり、通電時、油路1
5と油路16間を遮断する第2の位置をとるようコント
ローラ20により制御される、2ポート2位置の電磁弁
(ソレノイド弁)である。
【0020】マスターシリンダ2は、ブレーキぺダル1
の踏み込みによるブレーキ操作に連動して、そのブレー
キぺダル踏力に応じたマスターシリンダ圧を出力し、各
輪に配設のホイールシリンダ4はこのマスターシリンダ
圧がそのままホイールシリンダ圧力Pwとして供給され
るとき、かかるブレーキ液圧によって作動され、該液圧
に応じた制動力をそれぞれ対応車輪に生起させて、車輪
個々を制動することができる。なお、ホイールシリンダ
4に接続の油路16は、図示のように、分岐油路(液
路)17及びリターンチェック弁12を介してマスター
シリンダ側の油路15に接続する。該チェック弁12
は、ホイールシリンダ4の圧がマスターシリンダ2側に
抜ける方向に配置してあり、ホイールシリンダ4の液圧
を抜き作動液(作動油)をマスターシリンダ2に戻す働
きをする。
【0021】本実施例においては、このように、制動力
を発生するホイールシリンダ4と制動圧力を発生するマ
スターシリンダ2を連通する配管に設けられて、その開
閉によりホイールシリンダ4内の圧力を制御するアンチ
ロックブレーキ用電磁弁11が、各チャンネルごとに備
えられている。
【0022】各チャンネルの電磁弁11は、制御用コン
ピュータを含んで構成されるコントローラ20により制
御する。コントローラ20には、各車輪の車輪速を検出
する車輪速センサ30それぞれからの信号等が伝えら
れ、コントローラ20は、入力情報に基づき電磁弁11
の開閉(ON,OFF)を制御する開閉信号を与えるよ
う、そのソレノイドに対する制御を実行する。
【0023】本実施例において、通常ブレーキ時(通常
制動時)は、ブレーキぺダル踏力に対応するブレーキ力
を車両の各車輪3FL,3FR,3RL,3RRに与え
られる。また、ABS作動では、各チャンネルごと、ホ
イールシリンダ圧の減圧、増圧の態様をもってブレーキ
制御を実行することができる。この場合において、その
増圧制御では、基本的には、電磁弁11を間欠的に開閉
し、徐々にホイールシリンダ4内の圧力を高くして制動
を行うよう緩増圧制御を実行させるところ、かかる緩増
圧制御にあっては、コントローラ30は、電磁弁11の
開閉制御に際し、アンチロックブレーキの緩増圧作動時
の作動音低減を図るべく、該当する電磁弁11のその閉
弁時にマスターシリンダ側油路からホイールシリンダ側
油路への作動液の流れを遮断することで発生することと
なる圧力変動におけるその圧力変動レベルを所定値以下
にするような範囲内で開閉時間を制御することにより、
これを実現する。
【0024】かかる開閉時間の制御は、開及び/又は閉
の時間の制御をすることで行え、好ましくは、電磁弁閉
鎖時間の大きさによってその開時間制御範囲を変更す
る。好ましくはまた、これに加えて、緩増圧回数(開閉
繰り返し回数)に対する制御を組み合わせることができ
る。
【0025】以下、通常時、及びABS制御での減圧
時、緩増圧時での本装置の作動について、図3以下をも
参照して更に説明する。
【0026】通常ブレーキ時(アンチロックブレーキが
作動しない通常制動時) アンチロックブレーキが作動しない通常ブレーキ時に
は、電磁弁11には制御信号が与えられていない(非通
電状態)ため、各チャンネルの電磁弁11は自己のバネ
力によって常時開状態となっている。かかる状態におい
て、ドライバーがブレーキングのためブレーキペダル1
を踏むと、そのブレーキ操作に応じマスターシリンダ2
で発生したマスターシリンダ圧は、油路15を通し、各
チャンネルごと、上記の開状態の電磁弁11を通過し、
油路16を介して、そのまま各車輪のホイールシリンダ
4に作用するよう伝達され、制動力が発生する。
【0027】通常ブレーキ時は、こうしてドライバーの
意思に対応する制動を行うことができる。一方、例えば
凍結路等の低μ路での制動時でコントローラ20により
車輪のスキッド状態が検知されるときは、減圧、増圧に
よるブレーキ液圧制御がなされる。
【0028】この場合におけるアンチロックブレーキの
基本動作についてまず述べると、これは次のとおりであ
る。制動中に車輪3がロックした場合、図2には示され
ていない減圧系がホイールシリンダ4内の作動油を抜い
てマスターシリンダ2あるいは、図示しないリザーバタ
ンクへ戻して低圧状態とすることで、制動力を緩めロッ
ク状態を除く。ホイールシリンダ4内の液圧が低いこと
で車輪速が大きくなってきたら、電磁弁11を間欠的に
開閉し、徐々にホイールシリンダ4内の圧力を高くして
制動を行う。即ち、緩増圧を行う。なお、ここでは、上
記の減圧と緩増圧、更には車輪速の状態では緩増圧も減
圧もしない保持状態の3種類の制御を行うものとする。
次に、制動操作ごとに具体的に説明する。
【0029】ABS制御減圧時 このときは、次のような作動となる。今、既述の通常制
動時で述べたようなブレーキ液圧経路で車輪3にブレー
キ力が働く場合において、車輪速センサ30等からの信
号を入力とするコントローラ20が車速や各車輪の検出
車輪速に基づいて車輪のスキッド状態を検知すると、ス
キッド状態になった該当車輪の減圧制御を開始する。こ
れは、下記のようにして行える。
【0030】即ち、コントローラ20は、図2の状態か
ら、該当チャンネルの電磁弁11を閉じ、これでマスタ
ーシリンダ2からの作動液の対応ホイールシリンダ4へ
の流入を遮断し、かつまた、前記の如く不図示の減圧系
をしてホイールシリンダ4内の作動油を抜くよう制御す
る。上述のようにして、該当車輪のホイールシリンダ4
の圧は減圧される。
【0031】ABS制御緩増圧時 このとき(即ち、アンチロックブレーキが上記の如く作
動し、緩増圧を行うとき)は、基本的には、次のような
作動で、当該減圧ホイールシリンダ圧Pwの緩増圧制御
が行われる(図8参照)。上記のようにして該当チャン
ネルのホイールシリンダ4の圧力の減圧により対応車輪
3の拘束力を弱めると、その車輪3の回転が回復する。
充分にその回転が回復して、路面と車輪のスリップ率が
減少すると、コントローラ20がこれを判断して増圧制
御を開始する。
【0032】即ち、コントローラ20は、緩増圧が必要
な場合、車輪速センサ30の信号に基づき、電磁弁11
に開閉信号を与える。ここで、緩増圧開始前は保持状態
のため、電磁弁11には閉信号(ソレノイドON信号)
が与えられ(電磁弁11に電流が与えられる)、油路1
5,16を遮断している。従って、ホイールシリンダ圧
力Pwは減圧制御でなされた低圧の一定値に保持されて
いる(例えば図8時刻t1前)。
【0033】しかして、増圧を行う場合、電磁弁11に
開信号(ソレノイドOFF信号)が与えられる(時刻t
1〜t2間参照)。即ち、電磁弁11への電流がカット
され、よって常態の開状態へと切り換わる。このように
して、バネ力により油路15,16系が開放され、高圧
の作動液がホイールシリンダ4に供給され増圧される。
そして、ホイールシリンダ4の圧力Pwが急上昇して、
再びロック状態とならないように電磁弁1へ閉信号が与
えられ、或るステップ高さ分だけホイールシリンダ4の
圧力Pwが上昇して一定となる。上記の増圧、保持を繰
り返して緩増圧を実現する(時刻t1〜t2,t2〜t
3,t3〜t4等)。
【0034】緩増圧制御は、基本的にはこのようにして
行うが、本実施例では、この場合、コントローラ20
は、図6,7にその一例を示す制御プログラムに従っ
て、電磁弁11に対する制御を実行する。これは、次の
ような考察結果を基礎とした、下記の如き着想に基づく
ものである。
【0035】図3は、電磁弁11の開時間Ton、閉時
間Toff(図8参照)を変化させたときに、図8に示
す如き圧力変動レベルPp(高圧のマスターシリンダ側
油路15から低圧のホイールシリンダ側油路16への流
れを遮断するために生ずる圧力変動レベル)がどのよう
に変化するかを示したものである。なお、開時間Ton
をパラメータとして、縦軸に圧力変動レベルPpの大き
さを、また横軸に閉時間Toffの大きさをとってあ
る。
【0036】図3における開時間Ton、閉時間Tof
fと圧力変動レベルPpの関係をみるに、開時間Ton
を一定(例えば、Ton1,Ton2,Ton3等)と
して閉時間Toffを変化させると、閉時間Toffに
ついて図示に例示する或る所定値Toffcに関し、ほ
ぼToff<Toffcの領域(図中(A)領域)で
は、図に示すように、開時間Ton、閉時間Toffの
増加にともない、圧力変動レベルPpは大きくなってい
くことが分かる。また、Toff>Toffcの領域
(図中(B)領域)では、閉時間Toffを変化させて
も圧力変動レベルPpは変化せず(実質的に変化せ
ず)、開時間Tonの変化のみが圧力変動レベルPpに
影響を与えるようになる。上記値Toffcは、これら
のことから、実質的に、圧力変動レベルPpが閉時間の
影響を受けなくなる境界であるといえる。
【0037】一方、作動液を通す配管内の圧力変動Pp
が配管系などを加振し騒音が発生するため、騒音レベル
が許容できる範囲になる限界の圧力変動レベルPcが存
在する。電磁弁11閉弁時に高圧のマスターシリンダ側
油路から低圧のホイールシリンダ側油路への流れを遮断
するために圧力変動Ppが発生し、この圧力変動によっ
て電磁弁11からホイールシリンダ4までの配管が加振
されて騒音を発生する要因の一つとなるが、かかる圧力
変動に関し、変動が発生しても、それが大きくなくて或
る値をこえなければ騒音レベルは許容できるという上限
の値がある。
【0038】そこで、上記に着目し、電磁弁11の開時
間、閉時間により圧力変動レベルPpが変化することか
ら、圧力変動レベルPpを或る値以下にするような範囲
内で開閉時間を制御するようにしようというのが本実施
例制御の基本であって、電磁弁11による緩増圧作動時
のその開閉制御につき、図3より圧力変動レベルPpが
騒音レベルが許容できる限界のPcになる開時間To
n、閉時間Toffの組み合せを求め、この組み合わせ
の範囲で制御すれば常に圧力変動レベルPpは値Pc以
下となり騒音レベルを許容できる範囲内にすることがで
きる。例えば、開時間が値Ton1なら、閉時間として
は、図中、開時間Ton1の特性線と図中の値Pcを表
す破線との交点に相当するToff値より小さい値のも
のを適用し、開閉制御を行うことになる。
【0039】また、Toffの大きさにより開時間To
n、閉時間Toffが圧力変動レベルPpに与える影響
が変わるので、閉時間Toffの大きさにより制御の仕
方を変える必要がある。これをも考慮した制御とするの
は更に望ましい態様であり、電磁弁閉鎖時間の大きさに
よって開時間制御範囲を変更する。
【0040】図4及び図5は、本実施例による制御態様
例を示すものである。まず、図4は、閉時間Toff<
Toffcの場合の制御範囲、即ち図3中(A)側に相
当する領域の場合での制御対象範囲を示している。横軸
は開時間Ton、縦軸は閉時間Toffである。Ton
0、及びToff0は、それぞれ開閉時間に関して使用
電磁弁の追従性の面から下限値であり、それぞれの制御
不能領域では、即ち開時間Ton<Ton0の範囲では
適用電磁弁11が追従できず制御不能になってしまい、
また、閉時間Toff<Toff0の範囲でも、同様に
制御不能となってしまうことを意味する。
【0041】一方、図の境界線Lは、圧力変動レベルP
pが騒音レベルが許容できる限界の圧力変動レベルPc
になる開時間Ton,閉時間Toffとなる組み合せを
示している。従って、図示のように、Ton0、及びT
off0のいずれをも上回っていて、かつ、圧力変動レ
ベルPpが許容限界圧力PcになるTon,Toffの
組み合わせの成立するこの線Lよりも図中下側の図の斜
線部、即ち騒音レベルが許容できるTon,Toffの
組み合わせが成立し得る領域で、開時間Ton、閉時間
Toffを制御すれば常に騒音レベルを許容範囲内にす
ることができる。よって、この場合は、かかる範囲内で
制御を行う。
【0042】図5は、閉時間Toff≧Toffcの場
合の制御範囲、即ち図3中(B)側に相当する領域の場
合での制御対象範囲を示している。なお、縦軸に圧力変
動レベルPpの大きさをとり、横軸には開時間Tonの
大きさをとってある。本図は、以下のことを意味する。
Toff>Toffcの範囲は、既述の如く、圧力変動
レベルPpは閉時間Toffによってはその影響を受け
ない(図3)。一方、図5中の特性線は、開時間Ton
が変化したときの圧力変動レベルPpの変化の状態を示
している。よって、騒音レベルが許容できる限界となる
圧力変動Pcになるときの開時間をToncとすると、
開時間Ton>Toncとするように制御すれば、かか
るToff≧Toffcの領域の場合も、常に騒音レベ
ルを許容範囲内にすることができる。ここでは、図示の
ように、開時間Tonについては、Ton0<Ton<
Toncでは騒音レベルが許容できない範囲に対応する
が、Ton>Toncでは騒音レベルが許容できる範囲
のものとなる。
【0043】上記図4,図5に従って制御を行う場合の
制御の仕方の一例を示したものが、次の表1の内容のも
のであり、いずれをも実施するとより効果的である。
【0044】
【表1】
【0045】表1中、左欄側は図3の(A)領域での制
御、右欄側は図3の(B)領域での制御に相当する。そ
れぞれ、図4に基づき騒音レベルが許容できる範囲内で
電磁弁11の開時間Ton,閉時間Toffを選択する
態様、及び図5に基づきTon>Toncの範囲内で選
択する態様で、実行できる。
【0046】更にまた、上記表1による場合は、電磁弁
開閉時間制御に加え、制御性の確保についての制御も行
える。即ち、Toff<Toffcの場合で、車両状態
より制御範囲内からはずれる領域に開時間Ton、閉時
間Toffを設定しなくてはならないような場合は、図
4中の境界線L上に開時間Ton、閉時間Toffを設
定し、緩増圧繰り返し回数を変更することで同じ緩増圧
線を実現できる。こうして、図4の範囲からでるような
制御が必要な場合は、緩増圧回数の増減で制御性を確保
する(表左下欄)。
【0047】また、Toff>Toffcの場合で、車
両状態より図5の値Toncより小さな領域に開時間T
onを設定することが必要な場合(Ton<Tonc)
は、緩増圧線を緩やかにしたい場合に対応するので、開
時間TonをToncとして、閉時間Toffを大きく
し、緩増圧の繰り返し回数を少なくすることで同じ緩増
圧線を実現できる。こうして、Ton<Toncの制御
が必要な場合(緩増圧勾配を小さくする場合)は、To
ffを大きくすることで制御性を確保する(同右下
欄)。
【0048】以上のようにして、コントローラ20は、
緩増圧時に必要な電磁弁11の間欠的な開閉制御に際
し、圧力変動レベルPpを値Pc以下にするような範囲
内で開閉時間を制御する。繰り返し閉弁時に、高圧の油
路15から低圧の油路16への流れを遮断する結果、た
とえ圧力変動が発生してその圧力変動で配管系が加振さ
れても、それによる騒音を適切に抑制し、緩増圧作動時
に発生する作動音低減が実現される。
【0049】図7,8は、上記のいずれもの領域に対す
る制御性の確保のための処理をも含む制御プログラムの
一例を示すフローチャートである。これはABS制御プ
ログラムの緩増圧制御部分に相当するもので、本プログ
ラムは、コントローラ20内のマイクロコンピュータに
より実行される。なお、後記の判別ステップの処理にお
いて用いられるデータなどは、予めメモリにテーブルま
たはマップデータ等として格納されており、これらに基
づきテーブルまたはマップ検索により必要な演算処理が
実行される。
【0050】ABS作動中においては、前記の通り、A
BS減圧制御後、車輪の回転が充分に回復し、スリップ
率が減少し、増圧制御開始のタイミングに該当するとコ
ントローラ20が判断して電磁弁11による増圧制御を
開始する。
【0051】即ち、図7において、ABSが作動してい
ると本制御に入る(ステップ100)。ステップ101
は、緩増圧が必要か否かを判断するステップであり、こ
こで、緩増圧が必要ないと判断された場合には、処理は
ステップ101上流へ戻る一方、緩増圧が必要と判断し
たとき、ステップ102以下が実行される。まず、車輪
速センサから得られる車輪速データより必要な緩増圧カ
ーブを求め(ステップ102)、また、緩増圧カーブを
実現するために必要な開弁時間Ton,閉鎖時間Tof
f、緩増圧回数Nを求める(ステップ103)。
【0052】次に、圧力変動レベルPpが電磁弁11の
閉時間Toffの影響を受けなくなる値Toffc(図
3)に対して、上記で求めた値Toff(算出値)が小
さいか否かを判断する(ステップ104)。しかして、
判断の結果、Toff<Toffcが成立する場合は、
電磁弁11の開時間Ton、閉時間Toffの両方が圧
力変動レベルPpに影響を与えるため(図3(A)、図
4、表1左欄)、ステップ105(図7)へ進む一方、
値Toffcに対して値Toffが大きくてToff≧
Toffcが成立する場合は、開時間Tonのみが圧力
変動レベルPpに影響を与えるため(図3(B)、図
5、表1右欄)、後述のステップ110(図7)以下へ
処理を進める。
【0053】ステップ105は、上記計算で求めた算出
値Ton,値Toffの組み合せにつき、その組み合せ
が、図4の許容限界線Lの騒音レベルが許容できる範囲
内のものであるかどうかを判断するステップである。こ
こで、上記値Ton,Toffにより求まる点が同図の
許容限界線Lより騒音レベルが許容できる範囲内にある
かを判別し、許容範囲内であれば騒音レベルが許容でき
る範囲とみて、そのままステップ120の出力処理に進
み、前記演算ステップ103での算出結果のTon値,
Toff値,N値に従い、本ステップにおいて、そのま
ま電磁弁11に信号を出力する。これにより、該当する
車輪3のホイールシリンダ4の圧は、かかる電磁弁開時
間Ton,閉時間Toff、緩増圧回数Nの態様をもっ
て増圧制御される。
【0054】他方、ステップ105の判別の結果、許容
範囲内でなければステップ106,ステップ107の処
理を経て電磁弁11に対する増圧制御時出力処理(ステ
ップ120)を実行する。即ち、ステップ106では、
出力処理に適用すべき開時間及び閉時間値としての値T
on,値Toffを、図4の許容限界線L上に相当する
ものに設定し(表1左下欄)、次いでステップ107で
許容限界線L上のTon値,Toff値で必要な緩増圧
カーブを実現するための緩増圧回数Nを求め、そして、
ステップ120に処理を進め、電磁弁11に信号を与え
る。従って、この場合においては、電磁弁開時間,閉時
間は前記ステップ103の計算値に代えて上記ステップ
106での設定値が、また緩増圧回数についてはやはり
前記ステップ103の計算値に代え上記ステップ106
で求められた値Nが、それぞれ電磁弁11の駆動に適用
され、制御性も確保され、両立が図られる。
【0055】上記に対し、ステップ104からステップ
110へ進むときは、本ステップ110において、算出
値Tonが、騒音が許容できる下限界である値Tonc
(図5)よりも小さいか否かを判断する。斯く判断の結
果、値Tonが大きい場合(Ton≧Tonc)は、騒
音レベルが許容できる範囲とみて、ステップ120へ直
接進み、前記ステップ105からステップ120への処
理の場合と同様、そのまま電磁弁11に信号を出力す
る。これにより、該当する車輪3のホイールシリンダ4
の圧は、かかる領域において前記ステップ103で得ら
れている電磁弁開時間Ton,閉時間Toff、緩増圧
回数Nの態様をもって増圧制御され、やはり、騒音低減
が図れる。
【0056】一方、算出値Tonが値Toncよりも小
さい場合は、Ton<Toncの制御が必要で緩増圧勾
配を小さくする場合とみて、処理を次のようにステップ
111,112側に切り換え(表1右下欄)、緩増圧線
を緩やかなものとする場合に応じ得るよう、開時間値T
onは値Toncで、閉時間Toffを大きくし緩増圧
の繰り返し回数を少なくするように変更する。
【0057】即ち、ステップ111で、適用開時間値T
onを騒音レベルが許容できる限界である値Toncに
設定する。次にステップ112において、値Toncの
場合で必要な緩増圧カーブを実現するための閉時間To
ff値、緩増圧回数Nを求め、これらに基づき電磁弁1
1に信号を与えて増圧制御時出力処理を実行する(ステ
ップ120)。こうして、この場合においては、電磁弁
開時間,閉時間、及び緩増圧回数は前記ステップ103
のそれぞれの計算値に代えて、上記ステップ111,1
12で得られる上記態様の開時間Tonc値,閉時間T
off値、緩増圧回数値Nが、電磁弁11の駆動に適用
され、やはり、同様にして、騒音レベルの低減が実現さ
れ、従来の問題が解消されるとともに、制御性も確保さ
れる。
【0058】ABS制御緩増圧時には、以上のようにし
て該当車輪3のホイールシリンダ4の圧は緩増圧される
ものである。
【0059】本実施例制御においては、既述の如くのA
BS作動時の減圧制御、及び図3以下を参照してこれま
で述べてきた緩増圧制御の繰り返しによって、低μ路で
のブレーキ液圧制御が行われ、車輪ロックが防止され、
かつまた、その緩増圧制御において、電磁弁11の開閉
に際し、圧力変動レベルPpをPc値以下にするような
範囲内で開閉時間を制御することができ、このため、電
磁弁11作動時の圧力変動レベルを許容範囲内に収める
ように制御することができ、騒音レベルを低減すること
ができる。
【0060】この場合において、電磁弁11やその配管
回り等の構成自体は、間欠的に開閉制御される既知のも
のをそのまま用いて上記を達成可能であり、従って、格
別の騒音防止機構を付加せず、アクチュエータの大型化
も招かず、小型、低コストのもので適切に騒音抑制が図
れるアンチロックブレーキ制御が実現できる。従来構成
によったとしたならホイールシリンダ圧を増圧するとき
にブレーキ配管などの加振で作動音を発してしまうこと
となる車両の場合にでも、簡単かつ効果的に作動音の低
減を図ることができるものである。
【0061】更に、本実施例においては、緩増圧回数を
変える制御を組み合わせることで、必要な緩増圧カーブ
を実現するようその要求にも容易に対応しつつ、同時に
上記を実現できる。よって、比較的に増圧速度の早い場
合にも、また増圧速度の遅い緩い増圧制御の場合でも応
じられ、よりきめ細かな制御が行え、こうした対応性も
実現することができ、このようにすると、一層効果的な
ものが得られる。
【0062】なお、本発明は、以上の実施例に限定され
るものではない。例えば、先にも触れたように、4チャ
ンネルABSの場合に限らず、3チャンネルABSその
他のものにも、適用できることはいうまでもない。ま
た、ブレーキ操作力に応じたブレーキ操作力対応圧を発
生する液圧発生源をマスターシリンダに代えて備え、該
圧力源からの圧力を元圧とするブレーキシステムでも、
本発明は実施できる。また、図2では、2ポート2位置
の電磁弁等の構成を示したが、これは図示構成のものに
限定されるものでもなく、ブレーキ操作力対応圧を発生
する液圧発生源と車輪に対し制動力を発生させるホイー
ルシリンダを連通する配管に設けられ、その開閉制御で
ホイールシリンダ圧を制御するものであれば、本発明は
広く適用可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、液圧発生源とホイール
シリンダの間の電磁弁の開閉の繰り返でホイールシリン
ダ圧の変化の度合いを制御する場合において、圧力変動
レベルを所定値以下にするような範囲内で当該電磁弁開
閉時間を制御することができ、従って、圧力変動レベル
を許容範囲内に収めるよう制御することが可能で、たと
えホイールシリンダ圧の増圧時にブレーキ配管などの加
振で作動音を発してしまうこととなる車両の場合にで
も、簡単かつ効果的に騒音レベルの低減をすることがで
き、適切に作動音低減を図ることができる。
【0064】また、電磁弁閉鎖時間の大きさによって開
時間制御範囲を変更する構成として、実施でき、電磁弁
閉時間の大きさにより開時間、閉時間が圧力変動レベル
に与える影響が変わる場合にその閉時間の大きさにより
制御の態様を変えるときにも、きめ細かくこれに対応し
得て、同様に上記を実現することができる。
【0065】また、特に、実質的に電磁弁の閉時間値、
開時間値の両者が圧力変動レベルに影響を与えることと
なる第1の領域では、所定範囲内において選定した閉時
間値と開時間値との組み合わせをもって電磁弁開閉時間
を設定し、及び/又は、実質的に電磁弁の閉時間値が圧
力変動レベルに影響を与えにくくなることとなる第2の
領域では、開時間値を所定範囲内とするよう電磁弁開閉
時間を設定するようにして、本発明は実施でき、同様に
上記を実現することができる。
【0066】また、第1の領域と第2の領域のいずれか
一方または双方で、電磁弁開閉時間制御とともに、ホイ
ールシリンダ圧緩増圧制御時の当該電磁弁開閉の繰り返
し回数を変えるよう制御する開閉回数可変制御手段を更
に備えて、本発明は実施でき、この場合、緩増圧回数を
変える制御をも組み合わせることにより、上記した点に
加え、必要な緩増圧カーブを実現するようその要求にも
容易に対応し得て、制御性を確保しつつ、よりきめ細か
な制御が達成でき、一層効果的なものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すシステム図である。
【図2】同例でのアクチュエータにおける一輪分のアン
チロックブレーキ液圧制御の緩増圧系に係わる構成を示
す図である。
【図3】本制御の原理説明に供する図で、電磁弁の開時
間と閉時間による圧力変動レベルの変化を示す図であ
る。
【図4】実施例制御での制御範囲の説明に供する図で、
電磁弁閉時間Toff<Toffcの場合の一例を示す
図である。
【図5】同じく、閉時間Toff>Toffcの場合の
制御範囲の一例を示す図である。
【図6】コントローラの好適制御プログラムの一例を示
すもので、その一部のフローチャートである。
【図7】同じく、他の一部のフローチャートである。
【図8】アンチロックブレーキ液圧制御での電磁弁の間
欠的な開閉によるホイールシリンダ圧増圧の場合の典型
的な制御信号と圧力変化を示す図である。
【符号の説明】
1 ブレーキぺダル 2 マスターシリンダ 3,3FL,3FR,3RL,3RR 車輪 4 ホイールシリンダ 10 アクチュエータユニット 11 電磁弁 12 リターンチェック弁 15 液路(油路) 16,16FL,16FR,16RL,16RR 液路
(油路) 17 液路(油路) 20 コントローラ 30 車輪速センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作力対応圧を発生可能な液圧
    発生源と、 車両の車輪に対して制動力を発生させるホイールシリン
    ダと、 前記液圧発生源とホイールシリンダの間に設けられ、そ
    の開閉の繰り返しによりホイールシリンダ圧の変化の度
    合いを制御する電磁弁と、 該電磁弁の作動時に発生する圧力変動レベルを所定値以
    下にするような範囲内で当該電磁弁開閉時間を制御する
    制御手段とを備え、前記制御手段は、該電磁弁閉鎖時間
    の大きさによって開時間制御範囲を変更することを特徴
    とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 実質的に電磁弁の閉時間値、開時間値の両者が圧力変動
    レベルに影響を与えることとなる第1の領域では、所定
    範囲内において選定した閉時間値と開時間値との組み合
    わせをもって電磁弁開閉時間を設定し、及び/又は、実
    質的に電磁弁の閉時間値が圧力変動レベルに影響を与え
    にくくなることとなる第2の領域では、開時間値を所定
    範囲内とするよう電磁弁開閉時間を設定するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載のブレーキ液圧制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の領域と第2の領域のいずれか
    一方または双方で、電磁弁開閉時間制御とともに、ホイ
    ールシリンダ圧緩増圧制御時の当該電磁弁開閉の繰り返
    し回数を変えるよう制御する開閉回数可変制御手段を、
    更に備えることを特徴とする請求項2記載のブレーキ液
    圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009234522A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Advics Co Ltd 電磁弁制御装置及び電磁弁制御方法

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