JPH0885415A - エアバッグ制御装置 - Google Patents

エアバッグ制御装置

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JPH0885415A
JPH0885415A JP6225232A JP22523294A JPH0885415A JP H0885415 A JPH0885415 A JP H0885415A JP 6225232 A JP6225232 A JP 6225232A JP 22523294 A JP22523294 A JP 22523294A JP H0885415 A JPH0885415 A JP H0885415A
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眞 木村
Hiroaki Obayashi
博明 大林
Seiji Takatani
清二 高谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 しきい値の設定を簡易化して、チューニング
工数の増加を防止することにより、作業工程の簡略化を
図ることができる。 【構成】 エアバッグ制御装置109において、前記加
算手段107により加算された加算値からオフセット量
を減算し、当該減算後の減速度を積分する減算積分手段
111と、前記高周波成分除去手段103により除去さ
れた後の減速度成分がリセットレベル未満の場合にフラ
グをセットして当該フラグのセットの間、前記絶対値抽
出手段105、加算手段107および減算積分手段11
1の演算を停止するフラグセット手段113とを備えた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽微な自車両と前方物
標との衝突および高速での自車両と前方物標との衝突の
識別を容易にして、エアバッグの点火を判断するための
しきい値の設定の処理負荷を軽減することにより、チュ
ーニング工数を減らすエアバッグ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両に乗務している乗員の安全を
確保するために、運転席および助手席に自車両と前方の
先行車両等(前方物標)との衝突時に瞬時にエアバッグ
を作動させるエアバッグ制御装置が装備され始めてい
る。上記エアバッグ制御装置は、自車両と前方の先行車
両等との衝突の際に発生する減速度を積分して当該積分
値がしきい値を越えるとエアバッグを展開する必要があ
ると判断してエアバッグを点火させる。
【0003】ここで、図10を用いて従来のエアバッグ
制御装置の制御を説明する。加速度センサーから減速度
が入力されるとエアバッグ制御装置は、当該減速度を積
分して、積分値47としきい値(TH/L)とを比較
し、図中t0 時間経過後に積分値47がしきい値を越え
るとエアバッグを点火させる。上記エアバックの点火の
制御においては、自車両と前方の先行車両等との衝突の
初期には高速の減速度が発生し、次第に低速の減速度に
なって行く。従って、上記しきい値(TH/L)は、自
車両と前方の先行車両等との衝突の初期には高い値に設
定され、所定時間経過後に一定の値に設定されるため、
図中TH/L(しきい値)を可変にする必要があった。
また、自車両がラフロードを走行する場合、または縁石
等を乗り越える場合は、加速度センサーから入力される
減速度が積分され、当該積分値がしきい値に近づくた
め、ラフロード等を走行してもエアバッグを点火しない
ようにしきい値を設定する必要があった。
【0004】また、従来のエアバッグ制御装置としては
特開平3ー114944号公報が開示されている。上記
特開平3ー114944号公報は、加速度センサーから
の低周波数検出信号を積分して車速情報値を求め、中間
周波数検出信号の絶対値を積分してその累積値を衝突態
様情報値として求める。求めた車速情報値と衝突態様情
報値とを加算して加算値がしきい値を越えるとエアバッ
グを点火させる。これにより、部品コスト、組立コスト
等を低減して軽微な自車両と前方の先行車両等との衝突
および高速での自車両と前方の先行車両等との衝突の識
別が可能にできるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3ー114944号公報に開示されたエアバッグ制御装
置は、車両の減速度の積分値と減速度に含まれる振動成
分の積分値に対して、それぞれ独自のしきい値を設ける
ものであった。このため、高速での自車両と前方の先行
車両等との衝突と低速での衝突とを区別するのが容易で
はなかった。例えば、ハンドル内部に加速度センサーが
設けられたタイプのものにおける通常の衝突の場合と乗
務員がハンドルを叩いた場合との減速度等を図11(a)
、(b) を用いて説明する。同図(a) において、衝突時
に入力される減速度は図中上方向の正方向として入力さ
れ、乗務員がハンドルを叩いた場合の減速度は図中下方
向の負方向として入力される。上記衝突時の減速度を積
分した積分値と乗務員がハンドルを叩いた場合の減速度
を積分した積分値とを同図(b) に示す。同図(b) におい
て、しきい値(TH/L)を越えた場合は、車両による
衝突の場合とハンドルを叩いた場合とにかかわらず、衝
突と判断してエアバッグを点火するので、車両による衝
突の場合とハンドルを叩いた場合とを区別するのが容易
ではなかった。
【0006】また、設定するしきい値は高速での自車両
と前方の先行車両等とが衝突する場合は作動時間を早め
る必要があるために、自車両と前方の先行車両等とが衝
突してからの経過時間に伴い変える必要があった。例え
ば、タイマー等を用いて各時間におけるしきい値を計算
するため、しきい値の設定処理の負担が増加するもので
あった。更に、チューニングの際、自車両と前方の先行
車両等とが衝突してからの時間を考慮してしきい値を設
定する必要があるため、チューニング工数の増加を招来
する可能性があり、従来から改善が要望されていた。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、しきい値の設定を簡
易化して、チューニング工数の増加を防止することによ
り、作業工程の簡略化を図る。また、通常の衝突と他の
衝撃等との区別を容易にできるエアバッグ制御装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、図1のクレーム対応図を用いて、請求項1記載の第
1の発明は、自車両の車室内に設置した加速度センサー
から当該自車両と前方物標との衝突時の衝撃が大きく、
且つ、継続して続く減速度を検出し、当該検出された減
速度から当該加速度センサーのドリフト分を除去するド
リフト除去手段101と、このドリフト除去手段101
によりドリフト分の除去後の減速度の高周波成分を除去
する高周波成分除去手段103と、この高周波成分除去
手段103により高周波成分の除去後の減速度の振動成
分を抽出し、当該抽出後の振動成分の絶対値を取る絶対
値抽出手段105と、この絶対値抽出手段105により
抽出された振動成分の絶対値と前記高周波成分除去手段
により高周波成分の除去された減速度とを加算する加算
手段107と、この加算手段107により加算された加
算値としきい値とからエアバッグの点火の要否を判断す
るエアバッグ制御装置109において、前記加算手段に
より加算された加算値からオフセット量を減算し、当該
減算後の減速度を積分する減算積分手段111と、前記
高周波成分除去手段103により除去された後の減速度
がリセットレベル未満の場合にフラグをセットして当該
フラグのセットの間、前記絶対値抽出手段、加算手段お
よび減算積分手段の演算を停止するフラグセット手段1
13とを備えたことを要旨とする。
【0009】請求項2記載の第2の発明は、自車両の車
室内に設置した加速度センサーから当該自車両と前方物
標との衝突時の衝撃が大きく、且つ、継続して続く減速
度を検出し、当該検出された減速度から当該加速度セン
サーのドリフト分を除去するドリフト除去手段101
と、このドリフト除去手段101によりドリフト分の除
去後の減速度の高周波成分を除去する高周波成分除去手
段103と、この高周波成分除去手段103により高周
波成分の除去後の減速度の振動成分を抽出し、当該抽出
後の振動成分の絶対値を取る絶対値抽出手段105と、
この絶対値抽出手段105により抽出された振動成分の
絶対値と前記高周波成分除去手段により高周波成分の除
去された減速度とを加算する加算手段107と、この加
算手段107により加算された加算値としきい値とから
エアバッグの点火の要否を判断するエアバッグ制御装置
109において、前記加算手段により加算された加算値
からオフセット量を減算し、当該減算後の減速度を積分
する減算積分手段111と、前記高周波成分除去手段1
03により除去された減速度を積分する積分手段115
と、この積分手段115により積分された積分値がリセ
ットレベル未満の場合にフラグをセットして当該フラグ
のセットの間、前記絶対値抽出手段、加算手段および減
算積分手段の演算を停止するフラグセット手段113と
を備えたことを要旨とする。
【0010】請求項3記載の第3の発明は、前記減算積
分手段111のオフセット量は、車両毎に異なることを
要旨とする。
【0011】
【作用】上述の如く構成すれば、第1の発明は、ドリフ
ト除去手段101により自車両の車室内に設置した加速
度センサーから当該自車両と前方物標との衝突時の衝撃
が大きく、且つ、継続して続く減速度が検出され、当該
検出された減速度から当該加速度センサーのドリフト分
が除去される。ドリフト分が除去されると高周波成分除
去手段103によりドリフト分の除去後の減速度の高周
波成分が除去される。高周波成分が除去されると絶対値
抽出手段105により除去された後の減速度の振動成分
が抽出され、当該抽出後の振動成分の絶対値が取られ
る。絶対値が取られた後に加算手段107により絶対値
抽出手段により抽出された振動成分の絶対値と前記高周
波成分除去手段により高周波成分の除去された減速度と
が加算される。前記高周波成分除去手段103により除
去された減速度がリセットレベル未満の場合にフラグセ
ット手段113によりフラグをセットされる。このフラ
グセット手段113によりフラグがセットされている
間、前記絶対値抽出手段、加算手段および加算後の減算
積分手段111による加算された加算値からオフセット
量を減算し、当該減算後の減速度を積分の演算を禁止す
るので、しきい値の設定を簡易化して、チューニング工
数の増加を防止することにより、作業工程の簡略化を図
ることができる。また、通常の衝突と他の衝撃等との区
別を容易にできる。
【0012】第2の発明は、ドリフト除去手段101に
より自車両の車室内に設置した加速度センサーから当該
自車両と前方物標との衝突時の衝撃が大きく、且つ、継
続して続く減速度が検出され、当該検出された減速度か
ら当該加速度センサーのドリフト分が除去される。ドリ
フト分が除去されると高周波成分除去手段103により
ドリフト分の除去後の減速度の高周波成分が除去され
る。高周波成分が除去されると絶対値抽出手段105に
より除去された後の減速度の振動成分が抽出され、当該
抽出後の振動成分の絶対値が取られる。絶対値が取られ
た後に加算手段107により絶対値抽出手段により抽出
された振動成分の絶対値と前記高周波成分除去手段によ
り高周波成分の除去された減速度とが加算される。積分
手段115により前記高周波成分除去手段103による
除去された減速度が積分され、積分値がリセットレベル
未満の場合にフラグセット手段113によりフラグをセ
ットされる。このフラグセット手段113によりフラグ
がセットされている間、前記絶対値抽出手段、加算手段
および加算後の減算積分手段111による加算された加
算値からオフセット量を減算し、当該減算後の減速度を
積分の演算を禁止するので、しきい値の設定を簡易化し
て、チューニング工数の増加を防止することにより、作
業工程の簡略化を図ることができる。また、通常の衝突
と他の衝撃等との区別を第2の発明より容易にできる。
【0013】第3の発明は、前記減算積分手段111の
オフセット量は、車両毎に異なるので、車種に応じたし
きい値の設定が可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0015】本発明に係るエアバッグ制御装置は、図2
および図3に示すように、ステアリングホイール1の中
央に設置されたエアバッグモジュール3を作動させるた
めのエアバッグ点火信号を形成するものである。そのた
めに、上記エアバッグ制御装置には、車室内に設置した
1つの加速度センサー5にはバッテリー7から給電され
ている。
【0016】次に、本発明のエアバッグ制御装置を備え
たエアバッグセンサーユニットの制御を図4のブロック
図を用いて説明する。
【0017】上記エアバッグ制御装置はエアバッグセン
サーユニットのマイコンと加速度センサーをソフトウエ
アにより制御するものである。
【0018】また、エアバッグ制御装置は、加速度検出
部9、ハイパスフィルタ11、ロウパスフィルタ13、
ハイパスフィルタ15、絶対値演算部17、加算部1
9、減算部21、積分部23、比較部25およびオア回
路部35の各機能を備えている。加速度検出部(以下、
G/Pという。)9は、自車両と前方の先行車両等との
衝突の際に発生する減速度を検出してA/D変換後にハ
イパスフィルタ11に出力する。本実施例ではエアバッ
クを点火する対象の減速度は、衝突の規模が大きく、且
つ、継続する減速度である。なお、自車両と前方の先行
車両等との衝突の継続時間は、150msec程度であ
る。
【0019】上記ハイパスフィルタ(以下、HPFとい
う。)11は、センサーの電気的要素の時間的または温
度的な変動であるドリフト分を除去する。ロウパスフィ
ルタ(以下、LPFという。)13は、自車両と前方の
先行車両等との衝突で発生する減速度の高周波成分を除
去する。ハイパスフィルタ(以下、HPFという。)1
5は、LPF13から出力される減速度の基本波(3〜
5Hz)に含まれている振動成分の抽出を行う。絶対値
演算部17は、HPF15においてLPF13に出力の
基本波(3〜5Hz)に含まれている振動成分が抽出さ
れた当該振動成分の絶対値を取る。即ち、自車両と前方
の先行車両等との軽微な衝突の場合は、振動成分が含ま
れていないため、振動成分を振り分けるのに絶対値演算
を行う。上記絶対値演算により自車両と前方の先行車両
等との軽微な衝突または高速での衝突の区別を容易にす
る。なお、軽微の衝突または高度での衝突の区分は車種
等の条件により異なる。加算部19は、LPF13の出
力である高周波成分の除去後の減速度と絶対値演算部1
7の出力である振動成分の絶対値とを加算する。なお、
加算部19はLPF13の出力を加算しているが、HP
F15の出力を加算しても良い。減算部21は、加算部
19により加算された加算値からオフセット量を減算し
て、後述で詳細する如く、しきい値(以下、スレッショ
ルドという。)を水平にしてチューニング工数等を簡易
にするものである。積分部23は、減算部21でオフセ
ット量により減算された後の減速度を積分する。比較部
25は反転入力端子に積分部23による積分値が入力さ
れ、非反転入力端子にスレッショルド1が入力されて積
分値がスレッショルド1を上回ると出力信号をハイレベ
ルにする。オア回路部35は、比較部25または後述す
る比較部33への出力信号がハイレベルになった場合に
エアーバックを展開する展開信号を出力して、後述する
点火フラグがセットされる。
【0020】また、エアバッグ制御装置は、比較部2
7、比較部29、積分部31、比較部33および処理部
37の各機能を備えている。比較部27は、LPF13
の出力の減速度とトリガレベルとを比較して当該LPF
13の出力の減速度が所定値以上(トリガレベル以上)
の場合に積分部31の演算を開始させる。一方、LPF
13の出力の減速度が所定値以下(トリガレベル以下)
の状態で所定時間継続した場合に比較部27は積分部3
1にリセットをかける。上記比較部27および積分部3
1は積分を使ったアルゴリズムを持っており、積分を続
けながら長い時間走り続けた場合には、自車両と前方の
先行車両等との衝突時以外でも積分値がスレッショルド
2に達してしまう。従って、一定の入力以下の低いレベ
ルの減速度で積分値がリセット時間を経過すると本装置
の比較部27等を制御するプログラムは、当該積分部3
1にリセットをかける。
【0021】ここで、上記トリガレベルは定数であり、
例えば、マイコン内のROM(図示せず)の所定アドレ
スに記憶されている。点火フラグは、例えば、1ビット
のレジスタが用いられている。
【0022】比較部29は、LPF13の出力がリセッ
トレベル未満の場合に高速衝突対応アルゴリズムの演算
禁止フラグ(図示せず)をセットする。上記演算禁止フ
ラグがセットされている間は高速衝突対応アルゴリズム
の処理部37による処理が禁止され、比較部27、積分
部31および比較部33の処理の一般衝突対応アルゴリ
ズムだけが行われる。上記演算禁止フラグは、積分部3
1の値がリセットまたは積分部31の演算がスタートす
る際にリセットされ、処理部37の処理が実行される。
積分部31はLPF13からの出力を積分して、積分値
が零になった場合に前記比較部27等を制御するプログ
ラムにより積分部31の出力が零に戻される。比較部3
3は、積分部31による積分値とスレッショルド2とを
比較して積分値がスレッショルド2を上回った場合に出
力信号をハイレベルにする。処理部37は、図中破線で
囲むHPF15、絶対値演算部17、加算部19、減算
部21、積分部23および比較部25を備えている。ま
た、処理部37は演算禁止フラグがセットされている場
合に処理が禁止され、リセットの場合に処理を実行す
る。なお、処理部37は前述のプログラムにより制御さ
れる。
【0023】ここで、上記演算禁止フラグは例えば、1
ビットのレジスタから構成されており、スレッショルド
1、スレッショルド2は定数であり例えば、マイコン内
のRAM(図示せず)の所定アドレスに記憶されてい
る。
【0024】上記減算部21において、加算部19によ
り加算された加算値からオフセット量39による減算を
図5を用いて説明する。同図において、減算部21は、
加算部19により加算された加算値37から斜線のオフ
セット量39を減算する。上記減算は加算値37からオ
フセット量39による処理がディジタル処理により行わ
れる。即ち、減速度の傾きを考えないと高速での自車両
と前方の先行車両等との衝突時にエアバッグを早めに展
開することができない。そこで、オフセット量39を零
とみなして減算部21は、加算部19による加算値から
傾きが減速度に相当するオフセット量39を引き続ける
ことにより、後述する図6に示す如く水平のスレッショ
ルド(TH/L)と結果的に斜めのスレッショルド41
とが等しくなる。上記オフセット量39は図6のTH/
L(スレッショルド)を平行に設定するために用いられ
る。なお、減算部21においてオフセット量39により
減算されて積分部23の積分値が零以下の場合には比較
部27等を制御するプログラムにより零に戻される。
【0025】ここで、オフセット量39は自車両と前方
の先行車両等との車間距離が零になる実験を行った実験
結果により算出された数値である。また、オフセット量
39は車両の大きさ等により可変なものであり、車種に
より異なるものである。なお、オフセット量39は例え
ば、マイコン内のROM(図示せず)の所定アドレスに
記憶されている。
【0026】次に、減算部21によるオフセット量39
の除去後の積分部23および比較部25による処理を図
6を用いて説明する。積分部23は、オフセット量39
の除去後の減速度を積分して図中に示す積分値45にな
る。なお、積分値が零の場合に積分部23は零を出力す
る。比較部25は、積分値45と図中水平のスレッショ
ルド(TH/L)とを比較する。上記スレッショルド
(TH/L)は、比較部25の非反転入力端子に入力さ
れるTH/L1である。比較によりオフセット量39の
除去後の積分値45がスレッショルド(TH/L)を上
回る時間t0 経過後に比較部25は出力信号をハイレベ
ルにして、オア回路部35から展開信号が出力される。
これにより、点火フラグがセットされてエアバッグは点
火される。なお、オフセット量39の減算を行わずに積
分した場合は、図中の積分値43の曲線となる。
【0027】次に、本実施例の作用を図7および図8の
フローチャートを用いて説明する。なお、本実施例では
走行中に一定周期ごとに以下の処理を実行する。
【0028】まず、乗務員はイグニッションスイッチを
オンにして自車両を走行させ、仮に走行中に自車両が前
方の先行車両等に衝突したとする。上記自車両が前方の
先行車両等に衝突すると衝突により発生する減速度をG
/P9は検出する。減速度が検出されるとHPF11は
加速度センサーの電気的又は温度的な変動によるドリフ
ト分を除去する。除去後、LPF13は、自車両と前方
の先行車両等との衝突時に発生される減速度の高周波成
分を除去する(ステップ100〜110)。
【0029】高周波成分の除去後、比較部29は、LP
F13の出力の減速度がリセットレベル未満の場合に演
算禁止フラグをセットしてステップ240に進み、LP
F13の出力がリセットレベル以上の場合にステップ1
50に進む(ステップ120〜140)。
【0030】ステップ150に進むとHPF15は、L
PF13からの出力の基本波(3〜5Hz)に含まれて
いる自車両と前方の先行車両等との衝突時に発生する振
動成分を抽出する。振動成分が抽出されると絶対値演算
部17は、当該抽出した振動成分の絶対値を取る。振動
成分の絶対値が取られると加算部19は、LPF13の
出力と絶対値演算部17で抽出した振動成分の絶対値と
を加算する(ステップ150〜170)。
【0031】加算後に減算部21は、加算部19により
加算された加算値からオフセット量39を減算する。オ
フセット量39により減算された後に積分部23は、減
算後の減速度を積分する(ステップ180〜190)。
【0032】上記積分部23による積分値が負の場合、
即ち、スレッショルド(しきい値)が積分値を上回ると
比較部25等を制御するプログラムは、積分値を零に戻
してステップ220に進み、一方積分値が正の場合、即
ち、積分値がスレッショルド(しきい値)を上回るとス
テップ220に進む(ステップ200〜210)。
【0033】ステップ220に進むと比較部25は、積
分部23による積分値とスレッショルド1とを比較して
積分値がスレッショルド1を上回った場合に出力信号を
ハイレベルにしてオア回路部35から展開信号が出力さ
れ、点火フラグがセットされてステップ300に進む
(ステップ220〜230)。一方、積分値がスレッシ
ョルド1を下回った場合に積分部31は、LPF13か
ら出力される高周波成分除去後の減速度を積分する(ス
テップ240)。
【0034】比較部27は、LPF13の出力の減速度
とトリガレベルとを比較して当該LPF13の出力の減
速度が所定値以上(トリガレベル以上)の場合に積分部
31の演算を開始させてステップ290に戻り(ステッ
プ250〜260)。一方、LPF13の出力の減速度
が所定値以下(トリガレベル以下)の状態で所定時間継
続していなければステップ250に戻り、所定時間継続
した場合に比較部27は積分部31の積分値をリセット
する。リセット後、比較部27は演算禁止フラグをリセ
ットする(ステップ270〜290)。
【0035】ステップ300に進むと比較部33は、積
分部31による積分値とスレッショルド2とを比較して
積分値がスレッショルド2を上回った場合に出力信号を
ハイレベルにしてオア回路部35から展開信号が出力さ
れ、点火フラグがセットされて処理が終了する(ステッ
プ300〜310)。
【0036】上記点火フラグがセットされるとセンサー
ユニットの駆動回路(図示せず)によりエアバッグが点
火され、乗員が衝突の衝撃から保護される。
【0037】これにより、スレッショルドの設定を簡易
化して、チューニング工数の増加を防止することによ
り、作業工程の簡略化を図ることができる。
【0038】また、比較部29においてLPF13の出
力がリセットレベル未満の場合に処理部37の処理を実
行させないので、通常の衝突を乗務員がハンドルを叩い
た場合との区別を容易に判断できる。
【0039】本実施例の構成は、前述の如くマイコンの
ソフトウエア、例えば、アセンブラ言語によりプログラ
ムが作成され、当該プログラムにより比較部25、2
7、29、33等の各機能が制御されている。なお、本
実施例は各種の制御を行うアナログ回路にも適用可能で
あり、前述した一定値のスレッショルド1を用いること
によりコストダウンを図ることができる。
【0040】本実施例は、自車両の衝突時に車両構造部
材の潰れによって発生する振動成分を減速度からHPF
13により抽出し、当該抽出した振動成分を減速度に加
えた後に積分するので、単に減速度の積分値で判断する
よりも車両が損傷しない軽微衝突またはラフロード走行
の判別を容易にできる。
【0041】また、従来、軽微な自車両と前方の先行車
両との衝突および高速での自車両と前方の先行車両との
衝突を判断する場合は、可変のスレッショルドを設ける
必要があったが、本実施例では可変のスレッショルドを
設ける必要がないため、チューニングの手間を省くこと
ができる。
【0042】次に、他の実施例を図9のブロック図を用
いて説明する。上記他の実施例は本実施例の制御を示す
図4のブロック図と比べてLPF13と比較部29との
間に積分部39を設けている。上記積分部39からの積
分値を比較部29は、リセットレベルと比較する。比較
部29により積分部39からの積分値がリセットレベル
未満の場合に処理部37の処理を禁止する。これによ
り、通常の衝突と乗務員がハンドルを叩いた場合等との
区別をより正確に判断できることにより本実施例より汎
用性を向上することができる。また、上記積分部39を
用いずに積分部31の出力を比較部29の反転入力端子
に入力することにより、他の実施例と同様の効果が得ら
れるとともに、構成の簡素化を図ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明は、フ
ラグセット手段113により高周波成分除去手段103
により除去された減速度がリセットレベル未満の場合に
フラグがセットされ、このフラグがセットされた間、前
記絶対値抽出手段、加算手段および減算積分手段111
により加算された加算値からオフセット量を減算し、当
該減算後の減速度を積分の演算を禁止するので、しきい
値の設定を簡易化して、チューニング工数の増加を防止
することにより、作業工程の簡略化を実現できる。ま
た、通常の衝突と他の衝撃等との区別を容易に実現でき
る。
【0044】第2の発明は、積分手段115により高周
波成分除去手段103により除去された減速度を積分さ
れ、積分値がリセットレベル未満の場合にフラグセット
手段113によりフラグをセットされる。このフラグセ
ット手段113によりフラグがセットされた間、前記絶
対値抽出手段、加算手段および減算積分手段111によ
り加算された加算値からオフセット量を減算し、当該減
算後の減速度を積分の演算を禁止するので、しきい値の
設定を簡易化して、チューニング工数の増加を防止する
ことにより、作業工程の簡略化を実現でき、第1の発明
より汎用性を向上できる。
【0045】第3の発明は、前記減算積分手段のオフセ
ット量は、車両毎に異なるので、車種に応じたしきい値
の設定を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】エアバッグモジュールと加速度センサーを示す
車両の斜視図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】本発明のエアバッグ制御装置に係る一実施例の
制御を示すブロック図である。
【図5】オフセット値による積分を示すグラフである。
【図6】オフセット値の除去後の積分値を示す図であ
る。
【図7】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図9】他の実施例の制御を示すブロック図である。
【図10】積分値としきい値との関係を示す図である。
【図11】積分値としきい値との関係を示す図である。
【符号の説明】
3 エアバッグモジュール 11、15 ハイパスフィルタ 13、17 ロウパスフィルタ 19 加算部 21 減算部 23、31 積分部 25、27、29、33 比較部 29 カウンタ 39 オフセット量 41 スレッショルド 101 ドリフト除去手段 103 振動成分除去手段 105 絶対値抽出手段 107 加算手段 111 減算積分手段 113 フラグセット手段 115 積分手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両の車室内に設置した加速度センサ
    ーから当該自車両と前方物標との衝突時の衝撃が大き
    く、且つ、継続して続く減速度を検出し、当該検出され
    た減速度から当該加速度センサーのドリフト分を除去す
    るドリフト除去手段と、 このドリフト除去手段によりドリフト分の除去後の減速
    度の高周波成分を除去する高周波成分除去手段と、 この高周波成分除去手段により高周波成分の除去後の減
    速度の振動成分を抽出し、当該抽出後の振動成分の絶対
    値を取る絶対値抽出手段と、 この絶対値抽出手段により抽出された振動成分の絶対値
    と前記高周波成分除去手段により高周波成分の除去され
    た減速度とを加算する加算手段と、 この加算手段により加算された加算値としきい値とから
    エアバッグの点火の要否を判断するエアバッグ制御装置
    において、 前記加算手段により加算された加算値からオフセット量
    を減算し、当該減算後の減速度を積分する減算積分手段
    と、 前記高周波成分除去手段により除去された後の減速度が
    リセットレベル未満の場合にフラグをセットして当該フ
    ラグのセットの間、前記絶対値抽出手段、加算手段およ
    び減算積分手段の演算を停止するフラグセット手段と、 を備えたことを特徴とするエアバッグ制御装置。
  2. 【請求項2】 自車両の車室内に設置した加速度センサ
    ーから当該自車両と前方物標との衝突時の衝撃が大き
    く、且つ、継続して続く減速度を検出し、当該検出され
    た減速度から当該加速度センサーのドリフト分を除去す
    るドリフト除去手段と、 このドリフト除去手段によりドリフト分の除去後の減速
    度の高周波成分を除去する高周波成分除去手段と、 この高周波成分除去手段により高周波成分の除去後の減
    速度の振動成分を抽出し、当該抽出後の振動成分の絶対
    値を取る絶対値抽出手段と、 この絶対値抽出手段により抽出された振動成分の絶対値
    と前記高周波成分除去手段により高周波成分の除去され
    た減速度とを加算する加算手段と、 この加算手段により加算された加算値としきい値とから
    エアバッグの点火の要否を判断するエアバッグ制御装置
    において、 前記加算手段により加算された加算値からオフセット量
    を減算し、当該減算後の減速度を積分する減算積分手段
    と、 前記高周波成分除去手段により除去された減速度を積分
    する積分手段と、 この積分手段により積分された積分値がリセットレベル
    未満の場合にフラグをセットして当該フラグのセットの
    間、前記絶対値抽出手段、加算手段および減算積分手段
    の演算を停止するフラグセット手段と、 を備えたことを特徴とするエアバッグ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記減算積分手段のオフセット量は、車
    両毎に異なることを特徴とする請求項1および請求項2
    記載のエアバッグ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029351A (ja) * 2000-05-22 2002-01-29 Temic Telefunken Microelectronic Gmbh 車両の安全システムのためのロールオーバー検出用の作動アルゴリズム生成方法
JP2009214690A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Keihin Corp 車両用側面衝突判定装置
JP2009274696A (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 Keihin Corp 車両衝突判定装置及び乗員保護システム

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