JPH0885315A - リアサスペンション装置 - Google Patents

リアサスペンション装置

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Publication number
JPH0885315A
JPH0885315A JP22383594A JP22383594A JPH0885315A JP H0885315 A JPH0885315 A JP H0885315A JP 22383594 A JP22383594 A JP 22383594A JP 22383594 A JP22383594 A JP 22383594A JP H0885315 A JPH0885315 A JP H0885315A
Authority
JP
Japan
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suspension
insulator
suspension member
vehicle body
pitching
Prior art date
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Pending
Application number
JP22383594A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Kawagoe
健次 川越
Masaharu Sato
正晴 佐藤
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】駆動時にサスペンションメンバに発生する前上
がりのピッチング挙動を抑え抑えることを目的としてい
る。 【構成】サスペンションアーム2,5a,5bの各内端
部がサスペンションメンバ3に連結している。サスペン
ションメンバ3の中央部にディファレンシャルギヤ6が
マウントされている。サスペンションメンバ3を弾性支
持するためのインシュレータ8は、車幅方向に軸を向け
て配設され、ゴム体内に、一対のスグリ9が設けられて
いる。前側のインシュレータ8では、剛性の高い方向が
車体前後方向後方かつ下方に傾いた方向に設定され、ま
た、後側のインシュレータでは、剛性の高い方向が車体
前後方向前方かつ下方に傾いた方向に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FR方式や4WD方式
等の後輪を駆動輪とする車両に係り、その車両のリアサ
スペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のリアサスペンション装置として
は、例えば特開平2−57413号公報等に記載された
ものがある。これらは、図24に示すように、左右の車
輪がそれぞれ車輪支持部材50によって回転自在に支持
されている。各車輪支持部材50の上部及び下部には、
それぞれサスペンションアーム51の外端部が揺動可能
に連結している。各サスペンションアーム51は、車幅
方向内方に延びると共にその内端部をサスペンションメ
ンバ52に揺動可能に連結している。
【0003】また、上記サスペンションメンバ52の中
央部には、ディファレンシャルギヤ53がマウントされ
ている。そのディファレンシャルギヤ53に嵌合したド
ライブシャフト54が、車幅方向外方に延び、その外端
部を左右のホィールにそれぞれ取り付けられている。ま
た、上記サスペンションメンバ52は、車体前後方向前
側の2点及び後側の2点の計4箇所を連結点とし、その
4つの連結点に設けられた各インシュレータ55を介し
て車体側に弾性支持されている。
【0004】上記従来のインシュレータ55は、軸を上
下に向けて入れ子状に配置された内筒と外筒との間にゴ
ム弾性体が介装されて構成され、横方向の剛性は、等方
性を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のリアサスペ
ンション装置では、図25に示すように、駆動時に車輪
の接地点に所定の駆動力FA が生じ、その駆動力FA
デフ周りのトルクとしてサスペンションメンバ52に伝
達されると共に、ホィールセンタWC周りの駆動力FD
としてサスペンションメンバ52に伝達される。
【0006】このとき、上記のような従来のサスペンシ
ョン装置では、インシュレータ55によるサスペンショ
ンメンバ52の弾性中心Eが、図26に示すように、前
後で対置するインシュレータ55間を結んだ直線上に位
置しており、ホィールセンタWCよりも上方に位置して
いる。また、上記ホィールセンタWC周りのトルクは、
ホィールセンタWCを入力点としたホィールセンタWC
からサスペンションの瞬間中心に向かう方向の力FL
よって発生する。このため、駆動時に、上記弾性中心E
から、上記ホィールセンタWCとサスペンションの瞬間
中心SCとを結ぶ直線までの長さをモーメントの腕と
し、その腕の長さに比例したピッチモーメントがサスペ
ンションメンバ52に入力されて、駆動時に、該サスペ
ンションメンバ52に前上がりのピッチング挙動が発生
する。
【0007】なお、上記デフ周りのトルクTによって
も、図27に示すように、サスペンションメンバ52に
対して前上がりのピッチング挙動が発生する。このよう
に、駆動時に、サスペンションメンバ52に対して上記
ピッチング挙動が発生すると、サスペンションメンバ5
2に支持されるディファレンシャルギヤ53にも駆動時
に同方向のピッチング挙動が発生して、該ディファレン
シャルギヤ53とプロペラシャフトとの間のカルダンジ
ョイント部に折れ角が発生する。発進時は特に駆動力が
大きく上記折れ角が大きくなる。そして、この折れ角に
よって二次偶力を発生し、発進時振動等の原因となると
いう問題点がある。
【0008】また、車高調整可能なアクティブサスペン
ション装置であっても、一般に、車高調整を実施する油
圧シリンダ等のアクチュエータは、車輪支持部材50若
しくはサスペンションアーム51と車体との間に介装さ
れて車高制御を実施しているので、発進駆動時の車体に
対するサスペンションメンバ52のピッチング挙動は、
上記のような通常のサスペンション装置と同じであり、
上記問題点を有する。
【0009】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、駆動時にサスペンションメンバに発生
する前上がりのピッチング挙動を抑え抑えることを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のリアサスペンション装置は、請求項1に記
載されているように、サスペンションアームの一端部が
揺動可能に連結していると共にディファレンシャルギヤ
がマウントされているサスペンションメンバの車体前後
方向前側位置及び後側位置がそれぞれインシュレータを
介して車体側部材に弾性支持されているリアサスペンシ
ョン装置において、前記インシュレータにより決まるサ
スペンションメンバの弾性中心が、側面視、車体前後方
向で対置するインシュレータ間を結んだ直線よりも下方
に位置したことを特徴としている。
【0011】このとき、請求項2に記載されているよう
に、サスペンションスプリングが、車輪支持部材若しく
はサスペンションアームと車体との間に介装されている
場合に、前記弾性中心を、ホィールセンタとサスペンシ
ョンの瞬間回転中心とを結んだ直線よりも下方に位置し
たことを特徴とする。または、請求項3に記載されてい
るように、サスペンションスプリングが、車輪支持部材
若しくはサスペンションアームとサスペンションメンバ
との間に介装されている場合に、前記弾性中心を、ホィ
ールセンタの高さよりも下方に位置したことを特徴とす
る。
【0012】また、請求項1から請求項3のいずれかに
記載された構成に対して、請求項4に示すように、車体
前後方向前側位置のインシュレータにおける剛性の高い
方向の軸線を、車体前後方向で対置する両インシュレー
タ間を結んだ直線を基準として、該直線よりも車体前後
方向後方且つ下方に傾いた方向に向くように設定すると
共に、車体前後方向後側位置のインシュレータにおける
剛性の高い方向の軸線を、車体前後方向で対置する両イ
ンシュレータ間を結んだ直線を基準として、該直線より
も車体前後方向前方且つ下方に傾いた方向に設定したこ
とを特徴とする。
【0013】このとき、請求項5に記載されているよう
に、上記インシュレータは、軸を車幅方向に向け且つ略
同軸に配置された外筒と内筒との間に、ゴム体が介装さ
れて構成され、且つ、剛性変化手段によって、径方向に
おける所定方向の剛性が高く設定されていることを特徴
とする。または、請求項6に記載されているように、上
記インシュレータは、軸を上下に向け且つ略同軸に配置
された外筒と内筒との間に、ゴム体が介装されて構成さ
れ、車体前後方向前側位置のインシュレータの取付け軸
を、車体前後方向後方且つ上方に向けて設定すると共に
車体前後方向後側位置のインシュレータの取付け軸を、
車体前後方向前方且つ上方に向けて設定したことを特徴
とする。
【0014】または、請求項7に記載されているよう
に、上記インシュレータは、軸を上下に向け且つ略同軸
に配置された外筒と内筒との間に、ゴム体が介装されて
構成され、且つ剛性変化手段によって、上記ゴム体にお
ける径方向の剛性の高い方向を水平方向から上下方向に
傾けたことを特徴とする。また、請求項8に記載されて
いるように、サスペンションアームの一端部が揺動可能
に連結していると共にディファレンシャルギヤがマウン
トされているサスペンションメンバの車体前後方向前側
位置及び後側位置がそれぞれインシュレータを介して車
体側部材に弾性支持されているリアサスペンション装置
において、前記各インシュレータと車体側との間にそれ
ぞれ介装されて、それぞれ制御指令値に応じた制御力を
上下方向に発生可能な複数のアクチュエータと、ディフ
ァレンシャルギヤの駆動トルクを検出するトルク検出手
段と、トルク検出手段によって検出されたディファレン
シャルギヤの駆動トルク値に基づいて、車体に対するサ
スペンションメンバのピッチング挙動を抑制する制御指
令値を上記各アクチュエータに供給するピッチング制御
手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】このとき、請求項9に記載されているよう
に、上記ピッチング制御手段は、駆動時には、車体前後
方向前側を下方に向けるピッチング方向の制御力を発生
させる制御指令値を、各アクチュエータに供給すること
を特徴とする。
【0016】
【作用】発進時等,車両が駆動された際には、サスペン
ションメンバに対してホィールセンタを入力点としたサ
スペンションの瞬間中心に向かう力が入力される。この
とき、このホィールセンタとサスペンションの瞬間中心
とを結ぶ直線よりも、従来のサスペンションメンバの弾
性中心は、上方に位置しているために、サスペンション
メンバは、車両駆動時に、前上がりのピッチングモーメ
ントが入力されて、所定角度だけ前上がりのピッチ角が
発生する。
【0017】これに鑑みて、本願発明では、サスペンシ
ョンメンバの弾性中心を従来よりも下方に変位させて設
定したので、サスペンションメンバの弾性中心から、ホ
ィールセンタとサスペンションの瞬間中心とを結ぶ直線
までの距離が従来よりも短くく設定される。即ち、上記
ピッチングモーメントの腕が短く設定されているので、
上記ピッチングモーメントが小さくなり、駆動時に発生
するサスペンションメンバにおける前上がりのピッチン
グ挙動が小さく抑えられる。
【0018】また、駆動時には、上記ホィールセンタを
入力点とする力によるピッチングモーメントと同時に、
該サスペンションメンバに対して、ディファレンシャル
ギヤからも、前上がりのピッチングを発生させる駆動ト
ルクが入力される。これに鑑みて、請求項2に記載され
た発明では、上記ホィールセンタを入力点とする力の作
用線よりも下方位置に弾性中心を設定することで、該ホ
ィールセンタを入力点とする力によってサスペンション
メンバに作用するピッチングモーメントの向きを、従来
と逆方向の前下がり方向のピッチングモーメントとして
作用させて、上記ディファレンシャルギヤからの駆動ト
ルクによってサスペンションメンバに作用する前上がり
方向のピッチングモーメントを相殺する。これによっ
て、駆動時にサスペンションメンバに全体として発生す
る前上がりのピッチング挙動を抑える。
【0019】逆に、上記サスペンションメンバの弾性中
心からの直線Mまでの腕を適当に調整することで、上記
駆動時によってサスペンションメンバに発生するピッチ
ング挙動をゼロに設定することも可能となる。また、請
求項3に記載されているように、サスペンションスプリ
ングが、車輪支持部材若しくはサスペンションアームと
サスペンションメンバとの間に架設されている場合に
は、駆動時にホィールセンタを入力点として入力される
力は、前後方向の力として作用するので、この場合に
は、弾性中心を、ホィールセンタの高さよりも低い位置
に設定することで、該ホィールセンタを入力点として入
力される力によってサスペンションメンバに入力される
ピッチングモーメントは、前下がり方向のモーメントと
なり、請求項2に記載された発明と同様に、上記ディフ
ァレンシャルギヤからの駆動トルクによってサスペンシ
ョンメンバに作用する前上がり方向のピッチングモーメ
ントを相殺し、駆動時に全体としてサスペンションメン
バに発生する前上がりのピッチング挙動を抑える。
【0020】逆に、上記サスペンションメンバの弾性中
心からの直線Mまでの腕を適当に調整することで、上記
駆動時によってサスペンションメンバに発生するピッチ
ング挙動をゼロに設定することも可能となる。上記サス
ペンションメンバの弾性中心の高さを下げる手段として
は、例えば、請求項4に記載されているように構成する
ことで実施する。
【0021】インシュレータによるサスペンションメン
バの弾性中心は、側面視において、車体前後方向で対置
する各インシュレータのおける剛性の高い軸線上に交点
が位置するが、請求項4に記載されているインシュレー
タでは、それぞれ車体前後方向で対置する2つのインシ
ュレータ間においては、その2つのインシュレータを結
んだ直線よりも下方に向けて延びているため、前後で対
置する2つのインシュレータ間を結んだ直線よりも下方
に弾性中心が設定される。
【0022】上記インシュレータとしては、例えば、請
求項5に記載された構成を採用して、その剛性が高い方
向を車体前後方向から上下に傾けて設定することで、上
記高さに弾性中心の位置を設定する。または、インシュ
レータとしては、請求項6に記載された、従来のインシ
ュレータと同様な構成を採用する。この通常のインシュ
レータでは、取付け軸方向の剛性が低く且つ径方向の剛
性が高いので、取付け軸を上下方向から車体前後方向に
傾けることで、剛性の高い径方向が、車体前後方向(水
平方向)から上下方向に傾いて設定されて、上記弾性体
の高さを低く設定可能となる。
【0023】または、請求項7に記載されたインシュレ
ータを採用する。この場合には、インシュレータの取付
け軸を上下方向に向けたまま、インシュレータによるサ
スペンションメンバの弾性中心を下方位置に設定可能と
なる。次に、請求項8に記載された発明の作用について
説明する。このサスペンション装置では、図16の基本
構成図に示すように、トルク検出手段によって駆動トル
クが検出され、ピッチング制御手段により、上記トルク
検出手段からの駆動トルク信号値に基づいて、車体に対
するサスペンションメンバの傾きを調整するための制御
指令値が各アクチュエータに供給される。各アクチュエ
ータは、それぞれ上記制御指令値に応じた制御力を発生
する結果、サスペンションメンバが車体に対して相対変
位して、該サスペンションメンバは車体に対する所定の
目標姿勢に調整され、車体に対するピッチング挙動が抑
制される。
【0024】このとき、駆動時には、上記のように、前
上がりのピッチング挙動がサスペンションメンバに発生
するので、請求項9に記載されているように、駆動時に
は、車体前後方向前側を下方に向けるピッチング方向の
制御力を発生させる制御指令値を、各アクチュエータに
供給することで、駆動時に発生するサスペンションメン
バの前上がりのピッチング挙動が低減する。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1に示すように、図示しない
左右の後輪がそれぞれ車輪支持部材1に対して回転自在
に支持されている。その各車輪支持部材1の下部には、
Aアームからなるロアアーム2の外端部(Aの字の上
部)がボールジョイントを介して揺動可能に連結してい
る。そのロアアーム2は、車幅方向内方に延びると共
に、その内端部(Aの字の下部2点)をブッシュを介し
て上下方向へ揺動可能にサスペンションメンバ3に連結
している。
【0026】また、ロアアーム2の上面には、サスペン
ションスプリングを構成するストラット4におけるショ
ックアブソーバ4aの下端部が揺動可能に連結してい
る。ショックアブソーバ4aは、上方に延び、その上端
部を車体側部部材に取り付けられていると共に、該ショ
ックアブソーバ4aの上部には、コイルスプリング4b
が略同軸に配設さている。
【0027】また、上記車輪支持部材1の上部には、2
本のサスペンションアームからなるアッパアーム5a,
5bの外端部が、ブッシュを介して上下揺動可能に連結
している。その2本のアッパアーム5a,5bは、それ
ぞれ方向を違えて略車幅方向に延びると共に、その内端
部を、ブッシュを介してサスペンションメンバ3に上下
方向へ揺動可能に連結している。
【0028】また、上記サスペンションメンバ3の上面
中央部には、ディファレンシャルギヤ6がマウントされ
ている。そのディファレンシャルギヤ6の入力側には、
図示しないプロペラシャフトの後端部が、カルダンジョ
イントを介して連結している。また、該ディファレンシ
ャルギヤ6に左右の駆動軸7が嵌合し、各駆動軸7は、
それぞれ車幅方向外方に延びると共にその外端部を車輪
のホィールに取り付けられている。
【0029】また、上記サスペンションメンバ3は、そ
の車体前後方向における前側の左右一対部分及び後側の
左右一対部分が、それぞれインシュレータ8を介して車
体側部材に弾性支持されている。上記インシュレータ8
は、それぞれ、図2に示すように、車幅方向に軸を向け
て同心状に配置された内筒8a及び外筒8bと、その内
筒8aと外筒8bとの間に介装された弾性体であるゴム
体8cとから構成されて、外筒8b側がサスペンション
メンバ3に固定されていると共に、内筒8a側が取付け
ボルトを介して車体側に取り付けられている。
【0030】また、上記インシュレータ8のゴム体8c
には、図2に示すように、内筒8aを挟んだ対称位置に
剛性変化手段である一対のスグリ9が設けられている。
この一対のスグリ9によって、該インシュレータ8は、
その一対のスグリ9を結ぶ径方向(以下、P軸方向と呼
ぶ)の剛性が相対的に低くなり、逆に、P軸方向に直交
する径方向(以下、Q軸方向と呼ぶ)の剛体が相対的に
高く設定されて、異方性を有するようになっている。
【0031】そして、図3に示すように、前側のインシ
ュレータ8の弾性中心と後側のインシュレータ8の弾性
中心とを結んだ線(以下,「直線L」と呼ぶ)を基準と
して、前側のインシュレータ8では、Q軸方向が直線L
に対して車体前後方向後方に向けて下方に傾いた方向に
延びるように設定され、また、後側のインシュレータ8
では、Q軸方向が直線Lに対して車体前後方向前方に向
けて下方に傾いた方向に延びるように設定されている。
【0032】上記のようにインシュレータ8を配置する
ことで、該インシュレータ8によるサスペンションメン
バ3の弾性中心は、図3に示すように、側面視で、前後
のインシュレータ8を結んだ直線Lよりも下方に設定さ
れる。なお、図1中、13はスタビライザを示してい
る。上記のような構成を備えた車両では、駆動時に、図
4に示すように、サスペンションメンバ3に対してホィ
ールセンタWCを入力点としたサスペンションの瞬間中
心SCに向かう力FL が入力される。
【0033】このとき、このホィールセンタWCとサス
ペンションの瞬間中心SCとを結ぶ直線をMとすると、
通常、サスペンションメンバ3の弾性中心Eは、この直
線Mよりも上方に位置しているために、サスペンション
メンバ3は、車両駆動時に、前上がりのピッチングモー
メントが入力されて、所定角度だけ前上がりのピッチン
グが発生する。しかし、本実施例のサスペンション装置
では、上記サスペンションメンバ3の弾性中心Eを従来
よりも下方位置に変位させて設定したので、サスペンシ
ョンメンバ3の弾性中心Eから直線Mまでの距離Bが小
さくなる。即ち、上記ピッチングモーメントの腕が短く
設定されているので、上記ピッチングモーメントが小さ
くなり、駆動時に発生するサスペンションメンバ3の前
上がりのピッチング角度が小さく抑えられる。
【0034】これによって、駆動時に発生する、サスペ
ンションメンバ3にマウントされているディファレンシ
ャルギヤ6とプロペラシャフトとの間の、カルダンジョ
イント部の折れ角が小さくなり、該折れ角による2次偶
力や発進時の振動等が、従来よりも低減される。また、
駆動時には、サスペンションメンバ3に対して、ディフ
ァレンシャルギヤ6からも、前上がりのピッチングを発
生させる駆動トルクが入力される。
【0035】これに鑑みて、上記各インシュレータ8に
よるサスペンションメンバ3の弾性中心Eを、図5に示
すように、上記ホィールセンタWCとサスペンションの
瞬間中心SCを結ぶ直線Mよりも下方になるように設定
してもよい。この場合には、図6に示すように、駆動時
に、ホィールセンタWCを入力点とした力FL に対し
て、サスペンションメンバ3に対して前下がり方向のピ
ッチングモーメントが入力され、上記ホィールセンタW
Cを入力点とした力によってサスペンションメンバ3に
前下がりのピッチングモーメントが入力される。
【0036】これと同時に、サスペンションメンバ3に
対しては、ディファレンシャルギヤ6から前上がりのピ
ッチチングも入力されて、該サスペンションメンバ3
は、前上がりのピッチング挙動が発生するが、上記ホィ
ールセンタWCを入力点とした力によるモーメントによ
って、該ディファレンシャルギヤ6からの駆動トルクに
よるピッチング挙動が抑えられて、全体としてサスペン
ションメンバ3に発生する、駆動の際の前上がりのピッ
チング挙動が大幅に抑えることが可能となる。
【0037】逆に、上記サスペンションメンバ3の弾性
中心Eからの直線Mまでの腕を適当に調整することで、
上記駆動時によってサスペンションメンバ3に発生する
ピッチング挙動をゼロに設定することも可能である。こ
こで、ピッチング挙動をゼロにする条件を考えると、サ
スペンションメンバ3の弾性中心Eからの直線Mまでの
腕をB、ホィールセンタWCを入力点とする力をFL
ディファレンシャルギヤ6からのトルクをTD 、タイヤ
の半径をRとすると、下式となったときにピッチング挙
動をゼロとなる。
【0038】 TD ×(1/K) = (FL ×B)/K ・・・(1) ここで、Kは、インシュレータ8によるサスペンション
メンバ3のピッチング剛性である。さらに、図7に示す
ように、ホィールセンタWCにかかる前後方向に向く駆
動力をFD とし、ストラット4(サスペンションスプリ
ング)を通じて車体に入力される力FS を考慮すると、
D =FL +FS で表される。これをもとに、上記式を
書き直すと、 (FD ×R)×(1/K)=(FD /cos θ)×(B/K)・・・(2) ここで、θ=cos -1(FD /FL )とする。
【0039】従って、B=R・cos θ(但し、θ=cos
-1(FD /FL ))を満すように設定することで駆動時
に発生するサスペンションメンバ3のピッチング挙動を
ゼロとすることができる。上記実施例では、サスペンシ
ョンスプリングであるストラット4が、サスペンション
アームと車体との間に設置されたサスペンション装置の
構造の場合で説明しているが、図8に示すように、サス
ペンションスプリング11が、サスペンションアームと
サスペンションメンバ3との間に架設されている場合に
は、FD はFL と等しくなる。この場合にも、図9に示
すように、上記と同様に、インシュレータ8によるサス
ペンションメンバ3の弾性中心Eを直線Lよりも下げる
ことで、ピッチングモーメントの腕が小さくなり、サス
ペンションメンバ3に発生する駆動時のピッチング挙動
が低減し、さらに、上記弾性中心Eを、図10に示すよ
うに、ホィールセンタWCよりも下方に設定すること
で、図11に示すように、ディファレンシャルギヤ6か
らの駆動トルクも考慮した上記ピッチング挙動を大幅に
減少可能となり、上記(2)式から、弾性中心Eからの
モーメントの腕を車輪10の半径Rと等しく設定した場
合には、サスペンションメンバ3に発生する駆動時のピ
ッチング挙動をゼロにすることが可能となる。
【0040】なお、上記実施例では、インシュレータ8
に対して剛性変化手段として一対のスグリ9を設けた
が、剛性手段としてはこれに限定されるものではなく、
剛性を高く設定したい径方向に一対の強化プラスチック
等からなる補強板を内筒8aを挟んだゴム体8c位置に
埋設するなどによって実施してもよい。次に、第2実施
例について説明する。なお、上記実施例と同一の部材に
は同一の符号を附して説明する。
【0041】第2実施例のリアサスペンション装置の基
本構成は、上記第1実施例と同様な構成を備えており、
サスペンションメンバ3を車体側部材に弾性支持させる
インシュレータ8の構成及びその取り付けが上記第1実
施例と相違している。第2実施例に使用されるインシュ
レータ20は、図12に示すように、従来と同様な構造
であって、軸を上下に向けて略同軸に配設された内筒2
0aと外筒20bとの間にゴム体20cが介装されて構
成されている。そして、外筒20b側がサスペンション
メンバ3に固定されていると共に内筒20a側が取付け
ボルト21を介して車体側に取り付けられている。
【0042】第2実施例では、上記インシュレータ20
が、内筒20aの径方向の剛性が高く且つ取付け軸方向
の剛性が高いことに着目して、図13に示すように、各
インシュレータ20の取り付け軸を車体前後方向にそれ
ぞれ傾けることで、第1実施例のようにインシュレータ
20によるサスペンションメンバ3の弾性中心Eを従来
よりも低く設定している。
【0043】即ち、前側のインシュレータ20に対して
は、取付け軸を車体前後方向後方且つ上方に延びるよう
に傾けて設置し、且つ、後側のインシュレータ20に対
しては、取付け軸を車体前後方向前方且つ上方に延びる
ように傾けて設置することで、図13に示すように、イ
ンシュレータ20によるサスペンションメンバ3の弾性
中心Eを直線Lよりも下方に下げるものである。
【0044】これによって、従来と同様なインシュレー
タ20を使用しつつ、駆動時に、ホィールセンタWCを
中心点とした力によってサスペンションメンバ3に入力
される前上がり方向のピッチングモーメントを小さくし
たり、前下がり方向のピッチングモーメントをサスペン
ションメンバ3に入力可能となる。そして、上記第1実
施例と同様な作用・効果が発生する。
【0045】次に、第3実施例について説明する。な
お、第1実施例と同一の部材については同一の符号を附
して説明する。第3実施例のリアサスペンション装置の
基本構成は、上記第1実施例と同様な構成を備えてお
り、サスペンションメンバ3を車体側部材に弾性支持さ
せるインシュレータ23の構成及びその取り付けが上記
第1実施例と相違している。
【0046】第2実施例に使用されるインシュレータ2
3は、図14に示すように、軸を上下に向けて略同軸に
配設された内筒23aと外筒23bとの間に筒状のゴム
体23cが介装されて構成されている。そして、外筒2
3b側がサスペンションメンバ3に固定されていると共
に内筒23a側が取付けボルト21を介して車体側に取
り付けられている。
【0047】但し、ゴム体23cの内周面側の軸が、図
14に示すように、内筒23aの軸線に対して傾いて設
定されている。また、ゴム体23cの内周面と内筒23
aの内周面との間には、金属や硬質プラスチック等から
なる所定の硬度を備えた介装部材24が介装されてい
る。なお、上記ゴム体23cの内周面側の傾斜及び介装
部材24が剛性変化手段を構成している。
【0048】上記インシュレータ23では、ゴム体23
cの内周円側の軸にほぼ沿った方向の剛性が低く設定さ
れ、且つその方向に直交する方向の剛性が相対的に高く
なる。そして、図15に示すように、前側のインシュレ
ータ23では、剛性の相対的に高い方向が車体前後方向
後方且つ下方に傾くように設定し、また、後側のインシ
ュレータ23では、剛性の相対的に高い方向が車体前後
方向前方且つ下方に傾くように設定する。
【0049】これによって、インシュレータ23による
サスペンションメンバ3の弾性中心Eを直線Lよりも下
方に位置する。そして、インシュレータ23の取付け軸
を従来と同様に上下方向に設定したまま、駆動時に、ホ
ィールセンタWCを中心点とした力によってサスペンシ
ョンメンバ3に入力される前上がり方向のピッチングモ
ーメントを小さくしたり、前下がり方向のピッチングモ
ーメントをサスペンションメンバ3に入力可能となる。
【0050】そして、上記第1実施例と同様な作用・効
果が発生する。なお、上記実施例では、ゴム体23cに
おける内周面の軸が内筒23a(取付け軸)に対して傾
くように形成しているが、外周面側の軸が内筒23aに
対して傾くように設けてもよい。また、インシュレータ
23の構造や配置方法は、上記全実施例に限定されるも
のではなく、剛性に異方性をもった公知のインシュレー
タ23を使用して、前側のインシュレータ23に対して
は、その剛体の高い方向を車体前後方向後方且つ下方に
傾けて配設し、後側のインシュレータ23に対しては、
その剛体の高い方向を車体前後方向前方且つ上方に傾け
て配設して、上記と同様な作用・効果を得るようにして
もよい。要は、サスペンションメンバ3の弾性中心E
が、従来よりも下方に変位するようにレイアウトして、
駆動時、特に発進時におけるサスペンションメンバ3の
ピッチングモーメントを抑えられればよい。
【0051】次に、第4実施例について説明する。な
お、第1実施例と同様な部材には同一の符号を附して説
明する。まず構成を説明すると、図17に示すように、
図示しない左右の後輪がそれぞれ車輪支持部材1に回転
自在に支持されている。その各車輪支持部材1の下部に
は、Aアームからなるロアアーム2の外端部(Aの字の
上部)がボールジョイントを介して揺動可能に連結して
いる。そのロアアーム2は、車幅方向内方に延びると共
に、その内端部(Aの字の下部2点)をブッシュを介し
て上下方向へ揺動可能にサスペンションメンバ3に連結
している。
【0052】また、上記車輪支持部材1の上部には、2
本のサスペンションアームからなるアッパアーム5a,
5bの外端部が、ブッシュを介して上下揺動可能に連結
している。その2本のアッパアーム5a,5bは、それ
ぞれ略車幅方向に延びると共に、その内端部をブッシュ
を介してサスペンションメンバ3に上下方向へ揺動可能
に連結している。
【0053】また、上記サスペンションメンバ3の上面
中央部には、ディファレンシャルギヤ6がマウントされ
ている。そのディファレンシャルギヤ6の入力側には、
図示しないプロペラシャフトの後端部が、カルダンジョ
イントを介して連結している。また、該ディファレンシ
ャルギヤ6に左右の駆動軸7が嵌合し、各駆動軸7は、
それぞれ車幅方向外方に延びると共にその外端部を車輪
10のホィールに取り付けられている。
【0054】また、サスペンションスプリング11を構
成するコイルスプリング4b(バネ手段)及びショック
アブソーバ4a(緩衝手段)が、ロアアーム2とサスペ
ンションメンバ3とのサスペンションメンバ3のアッパ
ーメンバとの間に介装されている。なお、コイルスプリ
ング4bやショックアブソーバ4aは、車輪支持部材1
とサスペンションメンバ3との間に介装されていてもよ
い。
【0055】また、上記サスペンションメンバ3は、そ
の車体前後方向における前側の左右一対部分及び後側の
左右一対部分が、それぞれインシュレータ31、及びア
クチュエータを構成する油圧シリンダ30を介して車体
側部材に弾性支持されている。上記インシュレータ31
は、それぞれ上下方向に軸を向けて同心状に配置された
内筒8a及び外筒8bと、その内筒8aと外筒8bとの
間に介装されたゴム体8cとから構成されて、図18に
示すように、外筒8b側がサスペンションメンバ3に固
定されている。
【0056】また、上記内筒8aには取付けボルト32
が挿通されて取り付けられ、そのボルトの上端部と車体
側との間に油圧シリンダ30が介装されている。油圧シ
リンダ30は、図18に示すように、シリンダチューブ
30aの上端部に外向きフランジ30bが設けられ、そ
の外向きフランジ30bが車体にボルト止めされること
で、該シリンダチューブ30aは、車体に固定されると
共に下方に延びている。そのシリンダチューブ30a内
は、ピストン30cによって上下に画成されていて、該
ピストン30cの上側位置に圧力室30eが形成され
る。ピストン30cの下端部からピストンロッド30d
が下方に延びてシリンダチューブ30aの下端部から下
方に突出している。そのピストンロッド30dの下端に
は、該シリンダチューブ30aと同径の円板状部材34
が同軸に固定され、その円板状部材34の下面にピスト
ンロッド30dと同軸に取付けボルト32の上端面が固
定されている。
【0057】また、上記圧力室30eは、油圧配管36
を介して対応する圧力制御弁35F,35Rの出力ポー
トに接続されている。また、シリンダチューブ30a内
の下側の室内には、ピストン30cとシリンダチューブ
30a下面との間に、車体の静荷重を支持するための比
較的小さいバネ定数のリターンリング37が配設されて
いる。ここで、図19から分かるように、前側に配設さ
れた一対の油圧シリンダ30は、前側用の圧力制御弁3
5Fに接続され、両油圧シリンダ30には、前側用圧力
制御弁35Fによって同等の油圧が供給されるように制
御される。同様に、後側に配設された一対の油圧シリン
ダ30は、後側用の圧力制御弁35Rに接続され、両油
圧シリンダ30には、後側用圧力制御弁35Rによって
同等の油圧が供給されるように制御される。
【0058】また、上記各圧力制御弁35F,35R
は、それぞれ供給側配管38及び戻り配管39を介して
油圧源40に接続されていて、該油圧源40から供給配
管を介して所定圧力の作動油を供給される共に、戻り配
管39を介して戻り油が油圧源40に戻るように構成さ
れている。なお、この油圧源40と各圧力制御弁35
F,35Rとの間の各供給側配管38には、それぞれ図
示しない蓄圧用のアキュムータが介装されている。
【0059】また、上記各圧力制御弁35F,35R
は、例えば、スプールを摺動自在に内装した円筒状の弁
ハウジングと、これと一体に設けられた比例ソレノイド
を有する従来から公知の3ポート比例電磁減圧弁(例え
ば特開昭64−74111号参照)とで構成されてい
る。そして、比例ソレノイドの励磁コイルに供給する指
令電流i(指令値)を調整することにより、弁ハウジン
グ内に収容されたポペットの移動距離、即ちスプールの
位置を制御し、もって、供給ポート及び出力ポート、又
は、出力ポート及び戻りポートを介して、油圧源40と
圧力シリンダとの間で流通する作動油を制御できるよう
になっている。
【0060】ここで、励磁コイルに加えられる指令電流
iと圧力制御弁35F,35Rの出力ポートから出力さ
れる制御圧との関係は、ノイズを考慮した最小電流値の
ときには最低制御圧となり、この状態から電流値を増加
させると電流値に比例して線形に制御圧が増加し、最大
電流値のときには油圧源40の設定ライン圧に相当する
最高制御圧となる。
【0061】また、上記ディファレンシャルギヤ6に
は、トルク検出手段であるトルクセンサ41が固定され
ていて、該トルクセンサ41によって、ディファレンシ
ャルギヤ6の駆動トルク値を検出可能となっている。ト
ルクセンサ41は、検出した駆動トルク値に応じたトル
ク検出信号をピッチング制御手段であるコントローラ4
2に供給可能となっている。
【0062】コントローラ42は、図20に示すよう
に、マイクロコンピュータ43と駆動回路44とを備え
ている。マイクロコンピュータ43は、トルクセンサ4
1からのトルク検出信号を入力し、該入力信号を処理し
て求められた制御指令値を、D/A変換して駆動回路4
4に供給可能となっている。また、駆動回路44は、例
えば、フローティング形定電圧回路等で構成されてい
て、入力した制御指令値を各圧力制御弁35F,35R
に対する駆動電流値に変換して各圧力制御弁35F,3
5Rに供給可能となっている。
【0063】ここで、上記マイクロコンピュータ43
は、少なくともA/D変換機能を備えた入力側インター
フェース回路43a、D/A変換機能を備えた出力側イ
ンターフェース回路43b、演算処理装置43c、及び
記憶装置43dを有するものである。そして、入力側イ
ンターフェース回路43aには、上記トルク検出値信号
が入力され、また、出力インターフェース回路43bか
ら、各圧力制御弁35F,35Rに対する各制御指令値
が出力される。
【0064】また、演算処理装置43cは、後述する図
21に示す演算処理を実施して、デフの駆動トルク値を
読み込み、該駆動トルクによって発生する車体に対する
サスペンションメンバ3のピッチ角を相殺するための制
御力を求め、その制御力から各圧力制御弁35F,35
Rに対する制御指令値を算出して出力側インターフェー
ス回路43bに出力する。
【0065】記憶装置43dには、予め演算処理装置4
3cの演算処理に必要なプログラムが記憶されていると
共に、演算処理装置43cの演算過程で必要な演算結果
を逐次記憶する。次に、本実施例における制御の基本原
理について説明する。駆動時に生じるディファレンシャ
ルギヤ6からの駆動トルクによって、サスペンションメ
ンバ3は、車体に対して前上がりのピッチング挙動が発
生する。本実施例の制御は、このサスペンションメンバ
3に発生するピッチング挙動を抑制して、車体に対する
サスペンションメンバ3の姿勢を目標姿勢に制御するこ
とを目的としている。
【0066】図22に示すように、上記ピッチング挙動
によって、車体を基準としたサスペンションメンバ3に
発生するピッチ角αM は、下式で表すことができる。 αM =(T+FD ・a)/kM ここで、Tは、ディファレンシャルギヤ6の駆動トルク
を表し、FD は、ディファレンシャルギヤ6の駆動トル
クによってホィールセンタWCに作用する駆動力を表し
ていて、FD =T/R(タイヤの静半径)の関係にあ
る。
【0067】また、aは、サスペンションメンバ3の弾
性中心EとホィールセンタWCとの距離を示し、k
M は、サスペンションメンバ3のインシュレータ31に
よるピッチング剛性を示している。そして、側面視にお
ける、前側のインシュレータ31位置とサスペンション
メンバ3の弾性中心E位置との距離をL1 、後側のイン
シュレータ31位置とサスペンションメンバ3の弾性中
心E位置との距離をL2 とすると、上記ピッチ角αM
よって、サスペンションメンバ3における前側インシュ
レータ31位置での上下変位X1 は、下式で表される。
なお、正値が上方への変位を、負値が下方への変位を表
している。
【0068】X1 =L1 ・αM 同様に、上記ピッチ角αM によって、サスペンションメ
ンバ3における後側インシュレータ31位置での上下変
位X2 は、下式で表される。 X2 =L2 ・αM この上下変位X1 ,X2 を相殺する制御力を各油圧シリ
ンダ30によってサスペンションメンバ3に付与するこ
とで、車体に対するサスペンションメンバ3のピッチン
グが抑制される。
【0069】この上下変位X1 を相殺する油圧シリンダ
30に付与する制御油圧ΔP1 は、下式によって算出さ
れる。 ΔP1 =X1 ・(Q1 /A1 ) ここで、 A1 :油圧シリンダ30の有効面積 Q1 :油圧シリンダ30のリターンスプリング37のバ
ネ定数 また、上下変位X2 を相殺する油圧シリンダ30に付与
する制御油圧ΔP2 は、下式によって算出される。
【0070】ΔP2 =X2 ・(Q2 /A2 ) ここで、 A2 :油圧シリンダ30の有効面積 Q2 :油圧シリンダ30のリターンスプリング37のバ
ネ定数 従って、制御油圧ΔP1 に応じた制御指令値を前側の圧
力制御弁35F,35Rに供給すると共に、制御油圧Δ
2 に応じた制御指令値を後側の圧力制御弁35F,3
5Rに供給することで、駆動時に発生していた車体に対
するサスペンションメンバ3のピッチング挙動が抑えら
れることとなる。
【0071】次に、上記制御原理に基いて、サスペンシ
ョンメンバ3と車体との間に介装された各油圧シリンダ
30に所定の制御力を付与するために、上位演算処理装
置43c内で実行される演算処理を、図21の流れ図に
従って説明する。なお、この演算処理は、所定のサンプ
リング時間(例えば20msec)毎にタイマ割り込み
処理として実施される。
【0072】先ず、トルクセンサ41からの駆動トルク
値Tを読み込む(ステップ1)。次に、読み込んだ駆動
トルク値Tから、サスペンションメンバ3に発生するピ
ッチ角αM を算出し(ステップ2)、続いて、そのピッ
チ角αM を相殺するための制御油圧ΔP1 、ΔP2 を上
記原理に基づいて算出する(ステップ3)。次に、上記
算出した各制御油圧ΔP1 、ΔP2 に現在の制御油圧値
を加算して制御圧を求め、続いて、その制御圧に応じた
制御指令値を算出し(ステップ4)、その制御指令値を
出力側インターフェース回路43bに出力して(ステッ
プ5)、メインプログラムに復帰する。
【0073】次に、本実施例におけるリアサスペンショ
ン装置の作用を説明する。車両の駆動時に、ディファレ
ンシャルギヤ6に発生している駆動トルクTがトルクセ
ンサ41によって検出され、その検出された駆動トルク
Tによる上記ピッチ角を抑える制御圧が算出されて、そ
の各制御圧に応じた各圧力制御弁35F,35Rに対す
る制御指令値が算出され、これらが各駆動回路44に供
給される。
【0074】各駆動回路44では、各制御指令値を、こ
れに対応した指令電流iに変換し、各圧力制御弁35
F,35Rに供給する。この結果、圧力制御弁35F,
35Rから指令電流に応じた制御圧が各油圧シリンダ3
0に供給される。そして、各油圧シリンダ30からサス
ペンションメンバ3に付与される制御力によって、上記
駆動トルクによるピッチ角αM を相殺する逆向きのピッ
チングモーメントがサスペンションメンバ3に付与され
て、駆動の際の車体に対するサスペンションメンバ3の
ピッチング挙動が抑えられる。
【0075】これによって、駆動の際に、サスペンショ
ンメンバ3にマウントされているディファレンシャルギ
ヤ6とプロペラシャフト45との間にカルダンジョイン
ト部46の折れ角が大幅に抑制され、プロペラシャフト
振動を大幅に低減される。また、駆動時に、車体に対し
てサスペンションメンバ3がピッチング挙動を起こすと
共に、図31に示すように、サスペンションメンバ3に
対してディファレンシャルギヤ6もピッチング挙動が発
生する。このサスペンションメンバ3に対するディファ
レンシャルギヤ6のピッチ角αD は、次の式で表され
る。
【0076】αD =T/kD ここで、kD は、ディファレンシャルギヤ6をサスペン
ションメンバ3にマウントするためのインシュレータ3
1によるピッチング剛性を示している。従って、上記α
M の代わりに(αM +αD )を抑制するピッチ角とし
て、上記制御を実施すると、サスペンションメンバ3に
対するディファレンシャルギヤ6のピッチ角αD も相殺
されて、さらに、ディファレンシャルギヤ6とプロペラ
シャフトとの間にカルダンジョイント部の折れ角が大幅
に抑制され、プロペラシャフト振動を大幅に低減され
る。
【0077】なお、上記実施例では、アクチュエータと
して油圧シリンダ30を用いているが、アクチュエータ
としてはこれに限定されるものではなく、空気圧シリン
ダや電気的に制御される比例ソレノイド等を採用しても
よい。また、制御指令値を算出するコントローラ42を
マイクロコンピュータ43で構成した場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、シフトレジス
タや演算回路等の電子回路を組み合わせて構成するよう
にしてもよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のリア
サスペンション装置のうち請求項1に記載された発明で
は、インシュレータによるサスペンションメンバの弾性
中心を従来よりも下方位置に設定することで、駆動時の
車体に対するサスペンションメンバのピッチング挙動が
低減され、駆動時、特に発進時における発進時振動を低
減することができるという効果がある。
【0079】このとき、サスペンションスプリングが、
車輪支持部材若しくはサスペンションアームと車体との
間に介装されている場合に、請求項2に記載された構成
を採用することで、ホィールセンタを入力点とする力に
よる上記サスペンションメンバのピッチング挙動を抑え
ると同時に、ディファレンシャルギヤからの駆動トルク
によるピッチング挙動も低減することが可能となり、さ
らに、駆動時、特に発進時における発進時振動を低減す
ることができるという効果がある。
【0080】同様に、サスペンションスプリングが、車
輪支持部材若しくはサスペンションアームとサスペンシ
ョンメンバとの間に介装されている場合には、請求項3
に記載された構成を採用することで、ホィールセンタを
入力点とする力による上記サスペンションメンバのピッ
チング挙動を抑えると共に、ディファレンシャルギヤか
らの駆動トルクによるピッチング挙動も低減することが
可能となり、さらに、駆動時、特に発進時における発進
時振動を低減することができるという効果がある。
【0081】上記弾性中心の高さを下方に下げる手段と
しては、請求項4に記載されている手段を採用すること
で、側面視におけるインシュレータの剛性配置を適正化
するだけで実現できるという効果がある。上記インシュ
レータの構成及びその配置としては、例えば、請求項5
から請求項7に記載されたいずれかの構成を採用するこ
とで実現される。
【0082】このとき、請求項6に示す構成を採用した
場合には、従来のインシュレータが使用されて、そのイ
ンシュレータの取付け軸を所定方向に傾けて設定するだ
けで上記弾性中心の高さを低くすることができる。ま
た、請求項7に示す構成を採用した場合には、インシュ
レータの取付け軸の方向を変更することなく上記弾性中
心を低くすることができる。
【0083】また、請求項8若しくは請求項9の発明を
採用した場合には、動的にサスペンションメンバのピッ
チング方向の姿勢が制御されて、駆動時におけるサスペ
ンションメンバ、さらにはディファレンシャルギヤ自体
のピッチング挙動が抑えられることで、駆動時、特に発
進時における発進時振動を低減することができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のリアサスペンション装置
を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る実施例のサスペンションメンバを
支持するインシュレータを示す側面図である。
【図3】本発明に係る実施例のホィールセンタと弾性中
心の側面からみた位置関係を示す概念図である。
【図4】本発明に係る実施例のサスペンションメンバに
発生するピッチング状態を示す図である。
【図5】本発明に係る実施例のホィールセンタと弾性中
心の側面からみた位置関係を示す概念図である。
【図6】本発明に係る実施例のサスペンションメンバに
発生するピッチング状態を示す図である。
【図7】本発明に係る実施例のホィールセンタを入力点
とした駆動力のサスペンションスプリングから車体に入
力される力との関係を示す図である。
【図8】本発明に係る実施例のリアサスペンション装置
を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る実施例のホィールセンタと弾性中
心の側面からみた位置関係、及びホィールセンタに入力
される駆動力との関係を示す概念図である。
【図10】本発明に係る実施例のホィールセンタと弾性
中心の側面からみた位置関係を示す概念図である。
【図11】本発明に係る実施例のサスペンションメンバ
に発生するピッチング状態を示す図である。
【図12】本発明に係る第2実施例のリアサスペンショ
ン装置に使用されるインシュレータを示す側面断面図で
ある。
【図13】本発明に係る第2実施例のリアサスペンショ
ン装置におけるインシュレータを配置及び弾性中心の位
置を示す図である。
【図14】本発明に係る第3実施例のリアサスペンショ
ン装置に使用されるインシュレータ31を示す側面断面
図であり、(a)が前側のインシュレータの状態を、
(b)が後側のインシュレータの状態をそれぞれ示して
いる。
【図15】本発明に係る第3実施例のリアサスペンショ
ン装置におけるインシュレータを配置及び弾性中心の位
置を示す図である。
【図16】本発明に係る第4実施例の制御部分を示す基
本構成図である。
【図17】本発明に係る第4実施例のリアサスペンショ
ン装置を示す斜視図である。
【図18】本発明に係る第4実施例のインシュレータ及
び油圧シリンダの配置を示す側面断面図である。
【図19】本発明に係る第4実施例のリアサスペンショ
ン装置周りの概略構成図を示す概略構成図である。
【図20】本発明に係る第4実施例のコントローラの一
例を示すブロック図である。
【図21】本発明に係る第4実施例のマイクロコンピュ
ータで実施される演算処理手段を示すフローチャートで
ある。
【図22】本発明に係る第4実施例の駆動時に発生する
ピッチング状態を示す説明図である。
【図23】本発明に係る第4実施例のサスペンションメ
ンバに対するディファレンシャルギヤのピッチング角度
を示す側面図である。
【図24】従来のリアサスペンション装置を示す斜視図
である。
【図25】駆動時にサスペンションメンバに入力される
駆動力及び駆動トルクを示す図である。
【図26】従来のリアサスペンション装置におけるホィ
ールセンタと弾性中心の側面からみた位置関係、及びサ
スペンションメンバに発生するピッチングを示す概念図
である。
【図27】従来のリアサスペンション装置におけるディ
ファレンシャルギヤからの駆動トルクによってサスペン
ションメンバに発生するピッチングを示す概念図であ
る。
【符号の説明】
1 車輪支持部材 2 ロアアーム 3 サスペンションメンバ 4 ストラット 5a,5b アッパアーム 6 ディファレンシャルギヤ 7 駆動軸 8 インシュレータ 9 スグリ 10 車輪 WC ホィールセンタ E 弾性中心 B ピッチングモーメントの腕の長さ SC サスペンションの瞬間回転中心 FL 駆動力 20,23インシュレータ 30 油圧シリンダ 35F,35R圧力制御弁 41 トルクセンサ 42 コントローラ 45 プロペラシャフト 46 カルダンジョイント部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 21/11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サスペンションアームの一端部が揺動可
    能に連結していると共にディファレンシャルギヤがマウ
    ントされているサスペンションメンバの車体前後方向前
    側位置及び後側位置がそれぞれインシュレータを介して
    車体側部材に弾性支持されているリアサスペンション装
    置において、前記インシュレータにより決まるサスペン
    ションメンバの弾性中心が、側面視、車体前後方向で対
    置するインシュレータ間を結んだ直線よりも下方に位置
    したことを特徴とするリアサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 サスペンションスプリングが、車輪支持
    部材若しくはサスペンションアームと車体との間に介装
    されている場合に、前記弾性中心を、ホィールセンタと
    サスペンションの瞬間回転中心とを結んだ直線よりも下
    方に位置したことを特徴とする請求項1に記載されてい
    るリアサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 サスペンションスプリングが、車輪支持
    部材若しくはサスペンションアームとサスペンションメ
    ンバとの間に介装されている場合に、前記弾性中心を、
    ホィールセンタの高さよりも下方に位置したことを特徴
    とする請求項1に記載されているリアサスペンション装
    置。
  4. 【請求項4】 車体前後方向前側位置のインシュレータ
    における剛性の高い方向の軸線を、車体前後方向で対置
    する両インシュレータ間を結んだ直線を基準として、該
    直線よりも車体前後方向後方且つ下方に傾いた方向に向
    くように設定すると共に、車体前後方向後側位置のイン
    シュレータにおける剛性の高い方向の軸線を、車体前後
    方向で対置する両インシュレータ間を結んだ直線を基準
    として、該直線よりも車体前後方向前方且つ下方に傾い
    た方向に設定したことを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれかに記載されているリアサスペンション装
    置。
  5. 【請求項5】 上記インシュレータは、軸を車幅方向に
    向け且つ略同軸に配置された外筒と内筒との間に、ゴム
    体が介装されて構成され、且つ、剛性変化手段によっ
    て、径方向における所定方向の剛性が高く設定されてい
    ることを特徴とする請求項4に記載されているリアサス
    ペンション装置。
  6. 【請求項6】 上記インシュレータは、軸を上下に向け
    且つ略同軸に配置された外筒と内筒との間に、ゴム体が
    介装されて構成され、車体前後方向前側位置のインシュ
    レータの取付け軸を、車体前後方向後方且つ上方に向け
    て設定すると共に車体前後方向後側位置のインシュレー
    タの取付け軸を、車体前後方向前方且つ上方に向けて設
    定したことを特徴とする請求項4に記載されているリア
    サスペンション装置。
  7. 【請求項7】 上記インシュレータは、軸を上下に向け
    且つ略同軸に配置された外筒と内筒との間に、ゴム体が
    介装されて構成され、且つ剛性変化手段によって、上記
    ゴム体における径方向の剛性の高い方向を水平方向から
    上下方向に傾けたことを特徴とする請求項4に記載され
    ているリアサスペンション装置。
  8. 【請求項8】 サスペンションアームの一端部が揺動可
    能に連結していると共にディファレンシャルギヤがマウ
    ントされているサスペンションメンバの車体前後方向前
    側位置及び後側位置がそれぞれインシュレータを介して
    車体側部材に弾性支持されているリアサスペンション装
    置において、前記各インシュレータと車体側との間にそ
    れぞれ介装されて、それぞれ制御指令値に応じた制御力
    を上下方向に発生可能な複数のアクチュエータと、ディ
    ファレンシャルギヤの駆動トルクを検出するトルク検出
    手段と、トルク検出手段によって検出されたディファレ
    ンシャルギヤの駆動トルク値に基づいて、車体に対する
    サスペンションメンバのピッチング挙動を抑制する制御
    指令値を上記各アクチュエータに供給するピッチング制
    御手段と、を備えたことを特徴とするリアサスペンショ
    ン装置。
  9. 【請求項9】 上記ピッチング制御手段は、駆動時に
    は、車体前後方向前側を下方に向けるピッチング方向の
    制御力を発生させる制御指令値を、各アクチュエータに
    供給することを特徴とする請求項8に記載されたリアサ
    スペンション装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000272314A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Mitsubishi Motors Corp 車両のサスペンション装置
JP2010241158A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Suzuki Motor Corp 車体後方の下部構造
CN114135645A (zh) * 2020-09-03 2022-03-04 大众汽车股份公司 用于车辆、尤其用于机动车的差速器

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