JPH0885063A - ウォータジェット研削方法および装置 - Google Patents

ウォータジェット研削方法および装置

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JPH0885063A
JPH0885063A JP22221994A JP22221994A JPH0885063A JP H0885063 A JPH0885063 A JP H0885063A JP 22221994 A JP22221994 A JP 22221994A JP 22221994 A JP22221994 A JP 22221994A JP H0885063 A JPH0885063 A JP H0885063A
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JP
Japan
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grinding
nozzle
water jet
workpiece
depth
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Application number
JP22221994A
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English (en)
Inventor
Fujiya Nogami
不二哉 野上
Kazumi Daitoku
一美 大徳
Kazumaro Inaoka
数麿 稲岡
Tomoharu Shimokasa
知治 下笠
Hiroyoshi Nagai
裕善 永井
Kiwa Ikemoto
喜和 池本
Chikafumi Tsujita
京史 辻田
Hidenao Tanaka
秀尚 田中
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳片または鋼片などの被加工物の疵を、作業
環境を悪化させることなく、確実に除去することができ
るようにすること。 【構成】 砥粒と水との混合物であるアブレイシブウォ
ータジェットを、被加工物に噴射して疵を研削して除去
し、そのノズルの近傍に検出手段を設けて研削深さを検
出し、その検出された研削深さが、予め定める値になる
ようにウォータジェットの噴射条件、すなわちノズルの
被加工物との相対速度、ノズル孔と被加工物との間の距
離、ノズル軸線が被加工物の表面と成す角度および砥粒
の流量のうち、少なくとも1つは変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば連続鋳造ライ
ンおよびその後工程において、鋳片および鋼片の表面の
疵を研削して除去するために好適に実施することができ
るアブレイシブウォータジェットを用いる研削方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼片の表面の疵を除去する鋼片手入れ作
業の先行技術としては、ホットスカーフによる溶削の手
法が知られており、これはたとえば特開昭52−564
4および特開昭52−81048などに開示されてい
る。このようなホットスカーフ作業は、高温、高粉塵を
伴い、作業環境を著しく悪化する不具合があるばかりで
なく、ホットスカーフ処理後の溶削鋼片の表面に残存す
る疵の判別が困難である。またホットスカーフ処理で
は、溶削深さのコントロールが不可能であり、溶削むら
が発生し、したがって疵の取残しを生じやすく、あるい
は取残し防止のためにホットスカーフによる溶削量を多
くする必要があり、このように溶削量を多くすると、歩
留りの低下を招くことになる。
【0003】このようなホットスカーフによる溶削の他
に、グラインダによる研削によって疵の除去を行う手法
があり、これはたとえば特開平1−242729に開示
されている。この先行技術では、ステンレス鋳片、ステ
ンレス鋼片をグラインダにより研削する際に、特定温度
範囲でグラインダ手入れを行い、ステンレス鋼の自硬性
を回避して効果的に欠陥部除去を行う。このようなステ
ンレス鋳片、ステンレス鋼片をグラインダにより研削す
る際に、特定温度範囲でグラインダ手入れを行う方法
も、鋼片の種類によっては上述ホットスカーフ方式と同
様に高温、高粉塵発生という悪環境下での作業となり、
しかも、研削後の表面に残存する疵の判別は上述と同様
に困難である不都合さがあり、疵取りコストが極めて高
い等の欠点を伴うものである。グラインダ幅を広くする
と、不要な削り量が多く、駆動力が大きくなり、ランニ
ングコストが大となって歩留りが悪く、このためグライ
ンダの幅を狭くすると、能率が低下し、多くのグライン
ダを要し、手入れ時間が長くなり、好ましくない。
【0004】またこのようなグラインダによる研削の手
法では、図17(1)に示されるように鋳片または鋼片
などの被加工物1に疵2が存在するとき、回転砥石3を
回転して深さd1だけ研削すると、図17(2)に示さ
れるように疵2の一部分である疵4が被加工物1の内部
に残存しているにも拘わらず、表面5からは見えない状
態となっていることがある。このような被加工物1の内
部に残存した疵4は、研削後において目視では見つける
ことが困難であり、疵2を確実に除去することが困難で
ある。したがってこのような疵2の残存部分4は、研削
後においても、被加工物1の表面から見える状態になっ
ていることが望まれるのである。
【0005】さらに他の先行技術は、特開昭51−97
894に開示されている。この先行技術では、ステンレ
ス鋼板の表面に湿式で所定の研磨材をノズルから噴射し
て研削と脱スケールを併せて行う。このようなステンレ
ス鋼板の表面に湿式で研磨材をノズルから噴射して研削
と脱スケールを行う等の鋼片の疵手入れ除去方式は現状
では後者の脱スケールを行うことが主体であって、鋼片
の疵欠陥を研削除去するには技術的に未だ不充分であ
り、実効上採用できないものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鋳片
および鋼片などの被加工物の疵の除去を、作業環境を悪
下することなく、確実に行い、そのような疵の手入れ深
さ実績収集を行って、研削形状のプロフィールを把握す
ることができるように改良されたウォータジェット研削
方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルのノズ
ル孔から砥粒と液体との混合物であるウォータジェット
を噴射して被加工物を研削するウォータジェット研削方
法において、ノズルに近接して設けられた検出手段によ
って研削深さを検出し、その研削された研削深さが、予
め定める値になるように、ウォータジェットの噴射条件
を変化することを特徴とするウォータジェット研削方法
である。また本発明は、被加工物は、研削後に圧延され
るものであり、被加工物のウォータジェットによる研削
領域の周縁部分で、外方になるにつれて浅くなる傾斜面
が形成されるように研削することを特徴とする。また本
発明は、傾斜面が形成される周縁部分の幅Lは、研削領
域の周縁部分よりも内方の部分の深さをDとするとき、 L/D ≧ 2 に選ぶことを特徴とする。また本発明は、ノズルと、作
業端に前記ノズルが装着され、被加工物にノズル孔が向
けられ、そのノズルの被加工物との相対速度、ノズル孔
と被加工物との間の距離、およびノズル軸線が被加工物
の表面と成す角度のうち、少なくとも1つを可変とする
ロボットと、ノズルに、砥粒と液体との混合物を供給
し、砥粒の流量が可変であり、ノズル孔からウォータジ
ェットを噴射させる供給源と、ロボットの作業端に装着
され、ウォータジェットによる研削深さを検出する研削
深さ検出手段と、研削深さ検出手段の出力に応答し、ロ
ボットによって前記速度、距離および角度、ならびに供
給源からの砥粒の流量のうち、少なくとも1つを変化す
ることができる制御手段とを含むことを特徴とするウォ
ータジェット研削装置である。
【0008】
【作用】本発明に従えば、砥粒と液体との混合物である
アブレイシブウォータジェットをノズルのノズル孔から
被加工物に噴射して研削を行い、疵などを除去すること
ができ、このようなウォータジェットを用いる手法によ
れば、ホットスカーフおよびグラインダなどによる前述
の先行技術に関連して述べた手法に比べて、作業環境が
良好であり、また研削後の手入れ深さ実績および研削形
状のプロフィールの把握が容易である。
【0009】本発明では、ノズルに近接して検出手段を
設け、これによって研削深さを検出し、その検出された
研削深さが、予め定める値、たとえば予め検出されてい
る疵を除去するに必要な深さの値になるように、ウォー
タジェットの噴射条件、たとえばノズルの被加工物との
相対速度、ノズル孔と被加工物との間の距離、ノズル軸
線が被加工物の表面と成す角度θ、さらにはウォータジ
ェットに含まれる砥粒の流量、したがってウォータジェ
ットを構成する砥粒と液体との混合物中の砥粒の重量比
などのうち、少なくとも1つを変化する。こうして本発
明では手入れ深さ実績収集機能を達成して、被加工物の
疵の除去などを確実に行うことができ、また研削形状の
プロフィールの把握が可能になる。
【0010】さらに本発明に従えば、被加工物は鋳片お
よび鋼片などのように、研削後に圧延機によって圧延さ
れるものであり、その圧延後に被加工物の表面における
研削領域の周縁部分で折込みによるいわゆる倒れ疵を生
じて欠陥ができるのを防ぐために、研削時に、その研削
領域の周縁部分では、外方になるにつれて浅く傾斜面が
形成されるように研削し、好ましくはその周縁部分の幅
Lは、その周縁部分よりも内方の部分の深さDの2倍以
上に選ぶ。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の一部の構成を示
す正面図である。ノズル7のノズル孔8からは、砥粒と
液体である水との混合物であるアブレイシブウォータジ
ェット9を噴射して、連続鋳造ラインまたはその後工程
における鋳片または鋼片などの被加工物10を研削し、
その表面の疵を除去する。この被加工物10の研削深さ
は、ノズル7に近接して設けられた検出手段11によっ
て、その検出手段11から被加工物10の研削後の表面
12までの距離を検出し、その検出結果に基づいて、ア
ブレイシブウォータジェット9による研削深さを検出す
る。
【0012】検出手段11は、ウォータジェット9の飛
散した砥粒および水によって誤検出が生じないようにす
るために、好ましくは渦流探傷を行う構成であってもよ
く、あるいはまた倣い棒を被加工物10の上表面に接触
して疵を検出する構成であってもよく、さらにその他の
構成であってもよく、たとえばレーザ光または赤外線を
用いて疵を光学的に検出する構成であってもよく、また
超音波を用いる構成であってもよく、さらにその他の構
成であってもよい。
【0013】ノズル7は、定位値に設置された複数軸の
ロボットのアーム14の作業端15に装着され、検出手
段11はアーム14、したがって作業端15に装着され
る。被加工物10はチエンコンベア16によって搬送方
向17に搬送され、ロボット13付近で停止された状態
とされ、その被加工物10が停止された状態でロボット
13を稼働して被加工物10の表面の疵の除去のために
ウォータジェット9による研削を行う。
【0014】ノズル7に供給される砥粒と水との混合物
である高圧力流体の吐出圧力は、103〜104kgf/
cm2であり、たとえば3000kgf/cm2であり、
その砥粒は、ガーネット、鋳鉄グリッド、鋳鋼グリッ
ド、砂鉄、アルミナ、珪砂などの微粒状であって、高圧
水に混入した状態でノズル7に供給される。
【0015】このロボット13によれば、ノズル7のト
ラバース速度、すなわちノズル7と被加工物10との相
対速度V、ノズル孔8と被加工物10との間のウォータ
ジェット9の軸線に沿うスタンドオフ量である距離S、
およびノズル軸線が被加工物10の表面と成す角度θの
全て、またはそのうちの少なくとも1つを変化させるこ
とができる。ノズル7と被加工物10との相対速度V
は、ロボット13の動作によって達成されてもよいけれ
ども、チエンコンベア16によって被加工物10を移動
して達成するようにしてもよい。
【0016】図2は、図1に示されるウォータジェット
研削装置の電気的構成を示すブロック図である。疵検出
手段18は、チエンコンベア16による被加工物10の
ロボット13よりも搬送方向17上流側(図1の左方)
において、その被加工物10の上になっている表面の疵
の座標位置および深さを検出し、たとえば図3に示され
るように近接した各疵19,20はそれらをグループ化
して研削領域21,22を決定し、またそれらから離れ
て独立した疵23はそれだけを研削する研削領域24を
決定する。こうして疵検出手段18から得られる被加工
物10の疵19,20,23の分布状況および疵除去の
ための研削深さを表す信号は、研削指示手段25に与え
られる。
【0017】研削指示手段25では、図4(1)に示さ
れるように、被加工物10の表面に疵20が存在すると
き、ウォータジェット9による研削領域22を決定す
る。図4(1)では、図解の便宜のために疵20が代表
的に1つだけ図示されている。この研削領域22では、
図4(2)に示されるように、疵20の極近傍の研削深
さDを決定し、その研削領域22の周縁部分26で外方
になるにつれて浅くなる傾斜面27が形成されるように
研削するための指示信号を作成する。この傾斜面27が
形成される周縁部分26の幅Lは、研削領域22の周縁
部分7よりも内方の部分28の深さDの2倍以上、すな
わち L/D ≧ 2 …(1) に選ぶ。こうして各グループ化された研削領域21,2
2,24毎の研削するための指示信号は、基準値設定手
段29に与えられて、深さD、幅Lおよびその他の情
報、たとえば研削領域21,22,24の座標位置など
が設定され、この基準値設定手段29の出力は、ロボッ
ト制御回路30に与えられる。また研削後の研削深さを
検出する検出手段11の出力は、ロボット制御回路30
に与えられる。こうして図4(2)で指示された研削領
域26の研削形状のプロフィールに、検出手段11によ
って検出される図4(3)の検出結果が一致するよう
に、ロボット制御回路30は、ロボット13を制御して
ウォータジェット9の噴射条件を変化させる。
【0018】このように研削領域22の周縁部26に傾
斜面27を形成する理由は、本発明のウォータジェット
研削装置によって被加工物10の疵除去後に圧延を行っ
たとき、その圧延後の被加工物10の表面に、折込みに
よる倒れ疵欠陥を生じることを防ぐためである。もしも
仮に、図5(1)に示されるように被加工物32に疵を
ウォータジェットによって研削領域が垂直な周縁部分3
3を有する凹所34となるように形成したとすれば、圧
延後には、図5(2)に示されるようにその被加工物3
2の表面の一部分35が折込まれて参照符36で示され
る倒れ疵を生じてしまう。上述の式1を満たすようにし
て、研削領域22の周縁部26に傾斜面27を形成する
ことによって、このような図5に示される倒れ疵欠陥
を、圧延後に生じることを防ぐことができる。
【0019】ロボット制御回路30はロボット13にお
けるノズル7のトラバース移動速度可変の駆動手段39
を制御し、またスタンドオフ量である距離Sを変化させ
るための駆動手段40を制御し、さらに前記角度θを変
化させるための駆動手段41を制御し、さらに高圧力混
合流体供給源42におけるウォータジェット中の砥粒の
流量、したがって砥粒と水の混合比を変化する砥粒流量
調整手段43を制御する。
【0020】図6は、ノズル7付近の拡大した断面図で
ある。ロボット制御回路30はロボット13のアーム1
4および作業端15を作動させ、停止している被加工物
10とノズル7のトラバース速度である相対速度V、ノ
ズル7のノズル孔8と被加工物10の表面との間のスタ
ンドオフ量である距離S、およびノズル軸線37が被加
工物10の表面と成す角度θの全て、またはその少なく
とも1つを可変とすることができる。検出手段11は、
この研削領域22におけるウォータジェット9による研
削後の研削深さを前述のように検出することができる。
【0021】図7はロボット13によるノズル7の研削
時における被加工物10上のトラバース移動軌跡を示す
平面図である。ロボット13はノズル7を、1パスP1
ずつ、被加工物10の長手方向に移動し、またその被加
工物10の幅方向に1ピッチP2だけ移動し、同様な1
パスP1毎の研削を研削作業のための移動を行う。ピッ
チP2は、たとえば2mm程度であってもよい。
【0022】図8は、本件発明者の実験結果を示すグラ
フである。ロボット13によるノズル7と被加工物10
との相対速度Vが増大するにつれて、ウォータジェット
9による研削深さが小さくなる。図9は、本件発明者の
実験によるスタンドオフ量である前記距離Sと研削深さ
との関係を示し、その距離Sが大きくなると、研削深さ
が小さくなる。
【0023】さらに図10は本件発明者の実験結果を示
し、前記角度θが大きくなって被加工物10の表面にウ
ォータジェット9の軸線が垂直に近くなる程、研削深さ
が増大する。
【0024】さらに図11に示されるように、砥粒の流
量が増大し、ウォータジェット9内に含まれる砥粒の重
量比が増大すると、研削深さが増大する。
【0025】したがってロボット制御回路30は、これ
らの図8〜図11に示される特性に基づいて、相対速度
V、距離S、角度θおよび砥粒流量のうちの少なくとも
1つを変化することにより、希望する研削深さが達成
し、研削領域が希望する研削形状になるように制御す
る。
【0026】図12は本発明のロボット13の連続鋳造
ラインを簡略化して示す平面図であり、図13はそのロ
ボット13が備えられたラインの側面図である。取鍋4
5からの溶湯は、タンディッシュ46に供給され、モー
ルド47で冷却され、さらにピンチロールなどを含む多
数のロール48によって鉛直方向から水平方向に曲げら
れて鋳片49が得られ、剪断装置50で切断され、鋳片
である被加工物10が得られる。この被加工物10は運
搬手段51から受け渡し手段51aを経てローラテーブ
ル52に導かれ、さらに前述の疵検出手段18およびロ
ボット13が設けられたチエンコンベア16に導かれ、
被加工物10の上になっている一方の表面の疵の検出と
疵の研削除去が行われる。その後反転手段53で被加工
物10の上下の面の反転が行われ、その被加工物10の
他方の表面が上になってチエンコンベア16aで搬送さ
れ、疵検出手段18aで疵が検出されロボット13aを
用いて疵の研削除去が行われる。チエンコンベア16
a、疵検出手段18aおよびロボット13aは、前述の
チエンコンベア16、疵検出手段18およびロボット1
3と同様な構成を有する。チエンコンベア16aによっ
てさらに、被加工物10は、もう1つのローラコンベア
54によって搬送され、圧延などが行われる。
【0027】図14は、ロボット13の正面図である。
このロボット13はチエンコンベア16をその幅方向に
跨ぐ指示手段55に、チエンコンベア16の幅方向(図
14の左右方向)に複数台、たとえば3台配置され、被
加工物10の研削作業を効率よく行うことができる。
【0028】図15はノズル7の縦断面図であり、図1
6はそのノズル7の底面図である。ノズル7は直円筒状
に形成され、その長さL1は、たとえば200mmであ
り、ノズル孔8の内径D1は、たとえば4mmφであ
る。ノズル7の上部には、混合容器56が設けられ、1
3〜104kgf/cm2 、たとえば3000kgf/
cm2 の高圧水が管路57を介して供給され、また砥粒
が砥粒流量調整手段43および管路58を介して供給さ
れ、両者が容器56内の混合室59で混合され、これら
は高圧力混合流体供給源42(図2参照)を構成する。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、砥粒と液
体、たとえば水との混合物であるアブレイシブウォータ
ジェットを、被加工物に噴射して研削し、疵の除去など
を行うにあたり、ノズルに近接して設けた検出手段によ
ってその研削深さを検出し、こうして手入れ深さ実績収
集機能を達成し、また研削形状のプロフィールの把握を
可能とし、その検出された研削深さが、予め定める値に
なるようにウォータジェットの噴射条件を変化するよう
にしたので、環境を悪化することなく、希望する研削深
さを達成することができ、また歩留りも良好になる。
【0030】さらに本発明によれば、被加工物はたとえ
ば鋳片および鋼片などのように研削後に圧延されるもの
であって、研削領域の周縁部分が圧延後に折れ込まれて
倒れ疵欠陥を生じることを防ぐために、その周縁部分で
は、好ましくは周縁部分の幅Lがそれよりも内方の部分
の厚さDの2倍以上となるようにして、外方になるにつ
れて浅くなる傾斜面を形成し、こうして圧延後の被加工
物の欠陥を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のロボット13の側面図であ
る。
【図2】図1に示される実施例の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図3】被加工物10の表面の疵19,20,23を示
す簡略化した斜視図である。
【図4】研削領域22を示す断面図である。
【図5】研削領域22における周縁部分26に傾斜面2
7を形成したかったと仮定したときの被加工物10の折
込みによって倒れ疵欠陥が生じることを説明するための
断面図である。
【図6】ノズル7付近の拡大断面図である。
【図7】被加工物10の平面図であり、ノズル7のトラ
バース移動軌跡を示す平面図である。
【図8】本件発明者の実験結果によるノズル7と被加工
物10との相対速度Vと研削深さとの関係を示すグラフ
である。
【図9】ノズル7と被加工物10との間の距離Sと研削
深さとの関係を示す本件発明者の実験結果を示すグラフ
である。
【図10】ノズル7の軸線が被加工物10の表面と成す
角度θと研削深さとの関係を示す本件発明者の実験結果
を示すグラフである。
【図11】アブレイシブウォータジェットに含まれてい
る砥粒の流量と研削深さとの関係を示す本件発明者の実
験結果を示すグラフである。
【図12】連続鋳造ラインにおける本発明のロボット1
3が備えられた構成を平面図で示す簡略化した系統図で
ある。
【図13】ロボット13を備える図1の連続鋳造ライン
の一部を示す側面図である。
【図14】ロボット13を示す正面図である。
【図15】ノズル7の縦断面図である。
【図16】ノズル7のノズル孔8を示す底面図である。
【図17】先行技術のグラインダによる被加工物1の研
削の手法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
7 ノズル 8 ノズル孔 9 アブレイシブウォータジェット 10 被加工物 11 検出手段 12 研削後の表面 13,13a ロボット 14 アーム 15 作業端 16,16a チエンコンベア 18,18a 疵検出手段 19,20,23 疵 21,22,24 研削領域 25 研削指示手段 26 周縁部分 27 傾斜面 28 内方の部分 29 基準値設定手段 30 ロボット制御回路 39 トラバース移動駆動手段 40 スタンドオフ距離駆動手段 41 角度駆動手段 42 高圧力混合流体供給源 43 砥粒流量調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大徳 一美 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 稲岡 数麿 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 下笠 知治 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 永井 裕善 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 池本 喜和 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 辻田 京史 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 田中 秀尚 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルのノズル孔から砥粒と液体との混
    合物であるウォータジェットを噴射して被加工物を研削
    するウォータジェット研削方法において、ノズルに近接
    して設けられた検出手段によって研削深さを検出し、 その研削された研削深さが、予め定める値になるよう
    に、ウォータジェットの噴射条件を変化することを特徴
    とするウォータジェット研削方法。
  2. 【請求項2】 被加工物は、研削後に圧延されるもので
    あり、 被加工物のウォータジェットによる研削領域の周縁部分
    で、外方になるにつれて浅くなる傾斜面が形成されるよ
    うに研削することを特徴とする請求項1記載のウォータ
    ジェット研削方法。
  3. 【請求項3】 傾斜面が形成される周縁部分の幅Lは、
    研削領域の周縁部分よりも内方の部分の深さをDとする
    とき、 L/D ≧ 2 に選ぶことを特徴とする請求項2記載のウォータジェッ
    ト研削方法。
  4. 【請求項4】 ノズルと、 作業端に前記ノズルが装着され、被加工物にノズル孔が
    向けられ、そのノズルの被加工物との相対速度、ノズル
    孔と被加工物との間の距離、およびノズル軸線が被加工
    物の表面と成す角度のうち、少なくとも1つを可変とす
    るロボットと、 ノズルに、砥粒と液体との混合物を供給し、砥粒の流量
    が可変であり、ノズル孔からウォータジェットを噴射さ
    せる供給源と、 ロボットの作業端に装着され、ウォータジェットによる
    研削深さを検出する研削深さ検出手段と、 研削深さ検出手段の出力に応答し、ロボットによって前
    記速度、距離および角度、ならびに供給源からの砥粒の
    流量のうち、少なくとも1つを変化することができる制
    御手段とを含むことを特徴とするウォータジェット研削
    装置。
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