JPH0883990A - 熱伝導素子及びこれを用いた放熱構造 - Google Patents
熱伝導素子及びこれを用いた放熱構造Info
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Abstract
クラックを発生させることがなく携帯の際の低温火傷の
おそれもない放熱効果に優れた薄型情報処理機器を提供
する。 【構成】支持部材2の少なくとも一面にゴム状弾性体部
を当接してなる熱伝導素子1であって、当該支持部材2
の熱伝導率が100 ×10-3(cal /cm・sec ・℃)以上、
ゴム状弾性体部3の熱伝導率が1〜5×10-3(cal /cm
・sec ・℃)、針入度が10〜80(mm×10)である熱伝導
素子及び熱伝導素子の一方ゴム状弾性体部3が熱発生源
の天面に密着し、他方は情報処理機器の入力操作凹部配
列パネルの裏面側の金属シャーシに密着していることを
特徴とする薄型情報処理機器の熱発生源から発生する熱
の放熱構造。
Description
ドプロセッサー、特には携帯用などの薄型情報処理機
器、例えばノート型やラップトップ型のパーソナルコン
ピューター、電子手帳等に使用されるIC、LSI、C
PUなどの消費電力が2W以上の機器に利用される熱伝
導素子に関する。
器に用いられるIC、LSI、CPUなどは長時間の使
用により、80℃以上に発熱するが、85℃を越えてし
まうと誤動作の原因となったり、ICなどそれ自体が破
壊されるおそれがある。大型情報処理機器の場合は、I
Cなどの熱は図16に示すように充分な放熱能力を有す
るラジエーター状のヒートシンクより外部に放熱される
が、ノート型パーソナルコンピューターに代表される携
帯用情報処理機器には取付けスペースの制約上、ラジエ
ーター状のヒートシンクは設けることができない。この
ため従来は特に放熱機構は設けないか、例えば図17に
示すように金属板と弾性体からなる放熱機器をICをマ
ウントさせる基板に備えたICソケットが用いられてい
た。
器の高速処理化、高メモリー化が要求され、IC、LS
I、CPUの消費電力が2W以上の薄型情報処理機器が
望まれるようになったが、これに放熱機構を設けないと
ICなどの誤動作を引き起こしたり、移動するために薄
型情報処理機器の底面を持った時に低温火傷を負うなど
の不都合が生じる。また、従来使用されているようなI
Cソケットを用いた場合、 基盤の熱膨張に伴い、ICな
どを固定しているハンダにクラックが発生したり、IC
ソケットとICのピッチが合わなくなるなどの問題があ
った。さらに、ICソケットを基盤に装着する際にIC
ソケットのピンが曲がるという問題もあった。
するもので、その要旨は支持部材の少なくとも一面にゴ
ム状弾性体部を当接してなる熱伝導素子であって、当該
支持部材の熱伝導率が100 ×10-3(cal /cm・ sec・
℃)以上、ゴム状弾性体部の熱伝導率が1〜5×10
-3(cal /cm・ sec・℃)、針入度が10〜80(mm×10:
即ち実測値の10倍の数値で表す)である熱伝導素子に
ある。
報処理機器の熱発生源に直接密着させ、他面を入力操作
凸部、つまりキートップ部などが配列しているパネルの
裏面側に設けられた金属シャーシーに密着させ、この金
属シャーシーを経路として放熱を行う放熱構造を提供す
るものである。
る。本発明は薄型情報処理機器に極めて有効に利用され
るが、それのみに限定されるものではなく、従来のよう
な大型情報処理機器に利用しても問題は生じない。薄型
情報処理機器の熱発生源としてはIC、LSI、CPU
などがあるがそれに限らず、熱発生を抑えたい部品や部
位に密着させて使用することもできる。金属シャーシー
の具体的材質例としてはアルミニウム、銅などが一般的
ではあるが、熱伝導率が100 ×10-3(cal /cm・ sec・
℃)の金属であれば特に限定されるものではない。した
がって腐食性、高耐久性、重さ、価格などマウントの条
件を考慮し、任意に選択すればよい。
を基に詳細に説明する。本発明の熱伝導素子1には、図
1に示すように支持部材2をゴム状弾性体部3(ここで
のゴム状弾性体とは粘弾性を有するゲル層もしくはゲル
体を含むゴム層、非粘着性のゴム層で針入度が10〜80
(mm×10)のものを総称する。)が挟持する状態に当接
したタイプのものや、図2に示すようにゴム状弾性体部
3が支持部材2の片面のみに設けられたタイプ、さらに
は図3に示すようにゴム状弾性体部3が支持部材2を全
面被覆したタイプのものがある。
生源及び放熱経路に熱伝導素子が確実に密着するためで
ある。なお熱伝導素子の形状は、薄型情報処理機器内の
熱発生源と放熱経路の配置にあわせて、製品設計された
ものであればよい。具体例として支持部材をゴム状弾性
体部が支持する状態に当接したタイプを示すと例えば図
4に示す円形のものや図5に示す四角形のものが挙げら
れる。これらは支持部材2をゴム状弾性体部3が完全被
覆したタイプのものや支持部材2の片面のみにゴム状弾
性体部3が設けられたものであってもよい。このほか形
状について制約はなく多角形や楕円の積層体を用いても
よいし、熱発生源の形状に合わせたタイプのものでもよ
い。
ある必要はなく、熱伝導率の高い支持部材の部分を厚く
するなど支持部材部分の容積を大きくし、ゴム状弾性体
部の厚みを薄くすると熱伝導率が低下しにくいので好ま
しい。ゴム状弾性体部が支持部材を挟持するタイプの場
合は、ゴム状弾性体部と支持部材の形状、サイズを等し
くする必要はないが、ゴム状弾性体部が支持部材に比べ
て同一もしくは大きいことが、熱伝導の効率の面から望
ましい。また、消費電力が2Wを越えるICなどには、
通常それ自体に金属放熱部が天面に設けられているが、
できるだけその金属放熱部より大きい熱伝導素子を用い
ることが好ましい。なお、熱伝導素子の支持部材は必ず
しもひとつである必要はなく、図6のようにゴム状弾性
体部3と支持部材2が交互に積層し、5層以上の積層体
となったものでもよい。
であり、大きさは様々であるが、最大でも50mm×50mm、
平均的には30mm×30mmのものが用いられている。これら
の熱発生源の熱を80℃以下、より好ましくは60℃以
下に抑えるには、できるだけ熱伝導のよい材質で熱伝導
素子を構成することが望ましい。
の入力操作凸部配列パネルの裏面側の金属シャーシーの
間に設ける場合、これが剛性の支持部材のみで形成しよ
うとしても加工精度のばらつきで熱発生源天面及び、金
属シャーシーとの密着性が確実ではない。そこで本発明
の熱伝導素子を、熱伝導率の優れた支持部材の少なくと
も一面にゴム状弾性体部を当接して、図7に示すように
熱発生源であるIC4の天面と金属シャーシー5の間に
放熱構造を設けるものとした。
立て時に生じる高さや傾きのバラツキの吸収、IC等熱
発生源自体の発熱時の熱膨張により生じるリードピンハ
ンダ付け箇所への応力の吸収や熱発生源天面及び、金属
シャーシーに対する密着性の確保の点から、ゴム状弾性
体部の少なくとも一部は針入度[JIS K2220 の測定法
で、1/4コーンの先端を使用]が10〜80(mm×10)の
ものでなければならない。ただし、このような条件を満
たすものであっても熱伝導が全く行われないものでは熱
伝導素子としては不適であるし、難燃性のものでなけれ
ば火災などを起こす危険もあるため、例えば、アルミナ
粉末や窒化ホウ素粉末、酸化チタン粉末などを適宜、ゴ
ム状弾性体中に配合して用いれば熱伝導性も高まり、難
燃性も増すことから好ましい。これらを用いればゲル層
の針入度が10〜80(mm×10)の範囲では1〜5×10
-3(cal /cm・sec ・℃)のものとなり、難燃性もUL94
V-0 規格に適合するものとなる。
ンゲル体やポリエチレンゲル体などから選択すれば良い
が、ゴム状弾性体中では高熱伝導率と耐熱性にも優れた
シリコーンゲル体を用いることが好ましい。
するタイプのものではそれぞれのゴム状弾性体部層を物
性(硬度・粘着性等)の異なったものとしてもよく、そ
れにより、熱発生源天面もしくは金属シャーシーに対し
て最適な密着性を確保できる。
示すように、ゴム状弾性体部3が、熱伝導率1〜5×10
-3(cal /cm・sec ・℃)、針入度10〜80(mm×10)、
好ましくは60〜80(mm×10)であるシリコーンゲル体
を、熱伝導率1〜5×10-3(cal /cm・sec ・℃)でシ
ョアA硬度20〜80度であるシリコーンゲル薄膜を積層も
しくは被覆させてなるもので、当該シリコーンゲル体あ
るいはシリコーンゴム薄膜のいずれか一方は1〜20mol
%のフェニルメチルシロキサン単位又はジフェニル単位
を導入したオルガノポリシロキサンであり、他方はそれ
ら以外のオルガノポリシキロサンであることが好まし
い。
に含まれており、長時間経過すると徐々に流出し、体積
変化が生じ熱発生源天面もしくは金属シャーシーに対し
ての密着性が落ち、接触熱抵抗を上昇させることもある
ため、シリコーンゲルに0.01〜0.05mm程度の厚みのシリ
コーンゴム薄膜を積層してもよい。このとき、シリコー
ンゲルの構成成分とシリコーンゴム薄膜の構成成分同士
が立体障害を起こす関係のものを組み合わせて用いると
効果が高まる。
金属シャーシーに対するゴム状弾性体部の密着性を高め
るため、密着性を高めたい面を凹面にしてもよい。この
場合凹面が吸盤状となるので、吸盤のメカニズムで密着
性を高めるためより好ましい。
/cm・sec ・℃)以上とされるが、これはゴム状弾性体
部の熱伝導率が1〜5×10-3(cal /cm・sec ・℃)と
限定されるため、できるだけ高熱伝導率のものをコスト
との関係も考慮して金属や合金から選択しなければなら
ない。
銅、チタン、ジュラルミン、鉄、アルミニウムなどが挙
げられるが、コストを抑えるにはアルミニウムが好まし
い。銅など耐腐食性に劣るものは金などのメッキを施し
て用いてもよい。また、高熱伝導性であれば金属である
必要はなく耐熱性のプラスチックに金などのメッキを施
したものでもよい。未硬化のゴム状弾性体と支持部材を
一体成形する場合は、例えば、KBM403(信越化学工業社
製商品名)などのプライマーを用いるとよいが、あらか
じめゴム状弾性体の硬化したものを別途作製し、支持部
材と接着させる場合は、支持部材面にKBM403(前出)な
どのプライマーを塗布しておき、ゴム状弾性体部の片面
にはSE4420(東レ・ダウコーニング社製商品名)などの
放熱性シリコーン接着剤を用いるのが好ましい。さら
に、接着力を強めるために、支持部材の表面にブラスト
加工などで微細な凹凸を設けたり、支持部材に微細な貫
通孔を設けたりすることは任意である。
はせず、既存の基板でもICなどがマウントされていな
い基板6であれば支持部材の一部を当該基板に接触させ
て2つの経路で放熱すると、より放熱効果は高まる。こ
の場合、例えばそのIC8などがマウントされていない
基板6を、図9に示すように金属箔7を挟持した多層構
成としてもよい。
いて以下に説明する。まず第一の製造方法を図10
(a)〜(b)に示すが、得ようとする熱伝導素子のゴ
ム状弾性体部よりも厚い肉厚で、支持部材2よりもやや
小さめの径の貫通孔をもつ2枚のプレートa、a’を準
備する。
枚のプレートa、a’の貫通孔の位置で挟持し、図10
(a)で示すように、一方の貫通孔開口部9より吐出装
置により未硬化のゴム状弾性体10を充填する。なおこ
の時、2枚のプレートのタッチ面が確実に密着できるよ
うに複数の固定ボルト(図示せず)などで固定しておく
必要がある。
(b)のように中央部が端部よりも1mm未満の凹状態程
度にレベリングした後、硬化させる。プレートの冷却を
確認後、2枚のプレートをその状態で反転させ、支持部
材の反対面にも同様な方法で図10(c)のように未硬
化のゴム状弾性体10を充填し硬化させる。最後に2枚
のプレートを分離すると図10(d)のようにゴム状弾
性体部3が支持部材2を挟持した熱伝導素子が得られ
る。なおゴム弾性体部がシリコーンゲル体である場合、
それ自体が脆弱でかつ金型に対する粘着性が強固である
ため、凹型のキャビティーを有する金型を用いた一般的
な圧縮成形方法や注型方法では成形体を離型する際に成
形体を破損してしまうので好ましくない。
うちの粘着性を有するゲル層が設けられ、他面にはゴム
状弾性体のうち、非粘着性のゴム薄膜層が設けられるタ
イプの熱伝導素子の製造方法の一例を図11(a)〜
(c)に示す。
ようとする熱伝導素子の支持部材2を固定可能なサイズ
の貫通孔を有しゲルに対して非粘着性の第二のプレート
12、当該第二のプレートの貫通孔より所定寸法だけ大
きな貫通孔を有する第三のプレート13を準備する。
マーを塗布した面を上面とした支持部材2を第二のプレ
ート12の貫通孔に挟持し、第一のプレート11に重ね
合わせる。次に第三のプレート13を、貫通孔が第二の
プレートの貫通孔の同心円上に位置するように重ね合わ
せる。次に図11(b)に示すように第三のプレート1
3の貫通孔開口部より未硬化のゲル体を充填し、ゲル体
の中央部が端部よりも1mm未満の凹状態程度にレベリン
グ後、硬化させる。次にそれぞれのプレートを分離する
と図11(c)のような支持部材とゲル層の一体品が得
られる。当該支持部材−ゲル層一体品と別途シリコーン
ゴムをカレンダーロールや裁断機などを用いて加工して
得られたシリコーンゴム薄膜層をプライマーを用いて接
着させ熱伝導素子が得られる。
部がシリコーンゲル層とシリコーンゴム薄膜層の二層で
あるものの製造方法を図12(a)、(b)を用いて示
す。あらかじめ未硬化のシリコーンゴムをカレンダーロ
ールによりシーティング後、所定サイズにカットするな
どしてシリコーンゴム薄膜に加工しておく。次に、図1
2(a)のようにフラットな第一のプレート14と所定
の径の貫通孔をもつ第二のプレート15でシリコーンゴ
ム薄膜16を挟持させ、貫通孔より吐出装置で未硬化の
シリコーンゲル体を充填する。次にシリコーンゲル体が
レベリングし、硬化後、図12(b)のように第一と第
二のプレートを分離し、シリコーンゲル層とシリコーン
ゴム薄膜16層が一体化したものを得る。これを必要に
応じて裁断し、ゴム状弾性体部とする。(2つ準備。)
らゴム状弾性体部で挟持し、硬化させて熱伝導素子とし
てもよい。なお、シリコーンゴム薄膜層を液状のシリコ
ーンゴムの塗装により形成するとシリコーンゴム薄膜層
が支持部材を被覆した形態のものとなる。
の梱包形態であるが、ゴム状弾性体の表面が粘着性を有
している場合は、ほこりなどの付着を避けるため、例え
ば図13のように非粘着性のシート17がゴム状弾性体
の粘着面を覆うようにしてケース18などに収納するこ
とが好ましい。また必要に応じてエアクッションなどの
緩衝材19を配置してもよい。さらにこの非粘着性シー
トをロール状に巻き取ることなどは任意である。
熱伝導素子を経由して金属シャーシーに放熱される。熱
伝導素子の熱伝導は熱伝導率が100 ×10-3(cal /cm・
sec ・℃)以上の支持部材により効率的に行われる。I
C天面及び金属シャーシーとの密着面はゴム状弾性体で
あるため、発熱に伴う素子自体の寸法変化が生じても密
着性が損なわれにくい。
を抑えるため、以下の仕様の熱伝導素子をCPUを模し
たヒーター(50mm×50mm、厚さが12mm、出力5W)と金属
シャーシーを模したアルミニウム板の間に設け、ヒータ
ー表面に熱電対を取付け、熱伝導素子の有無と時間経過
に伴うヒーター表面温度推移の関係を調査した。
持したもの。 支持部材…直径20mm、厚さ2mmのアルミニウム円盤、熱
伝導率は570 ×10-3(cal /cm・sec ・℃) ゴム状弾性体部…直径18mm、厚さ0.6 〜0.8 mmのシリコ
ーンゲル円盤、針入度は60(mm×10)、熱伝導率は1.8
×10-3(cal /cm・sec ・℃)、 支持部材とゴム状弾性体部の接着…シランカップリング
剤による。
ニウム円盤を脱脂後、当該アルミニウム円盤にシランカ
ップリング剤・KBM-403 (信越化学工業社製商品名)を
スプレーして全面塗布した後、200 ℃の乾燥器中で10分
間加熱して、プライマー皮膜を形成した。これを直径18
mmの貫通孔をもつ2枚の鉄製のプレートの貫通孔の位置
で挟持し、一方の貫通孔開口部よりエアディスペンサー
により未硬化のSE4440A (東レ・ダウコーニング社製商
品名)とSE4440B (同左)の1:1の混合物を充填し
た。
0.2 mm程度の凹状態程度にレベリングしたので乾燥器中
150 ℃×10分の条件で熱硬化させた。次にプレートと支
持部材及び硬化させたゴム状弾性体部が室温となるまで
放置させた。プレートを反転させ、支持部材の他面にも
同様の方法でゴム状弾性体部を設けた。最後に2枚のプ
レートを分離させ熱伝導素子を得た。
ーターの表面温度推移は図14に示すとおりであった。
本発明の熱伝導素子を設けた場合(実施例1)と設けな
い場合(比較例1)とを比較した結果、設けた場合は通
電時間にもよるが5〜10℃程度、熱発生源の温度を低く
できた。
について実施例1と同様にCPUを模したヒーター(50
mm×50mm、厚さ12mm、出力5W)と金属シャーシーを模し
たアルミニウム板の間に設け、ヒーター表面に熱電対を
取付け、時間経過に伴うヒーター表面温度推移を調査し
たが、ここでは初期の状態ばかりではなく、更に長期間
使用して問題がないか確認すべく、促進処理を施し(15
0 ℃に加熱された2枚の熱板の間に1000時間圧縮挟持
後、室温まで冷却した。)調査した。なお比較として実
施例1の形態の熱伝導素子(1層品と略称する。)につ
いても同様に促進処理を行い、調査した。
にそれら全面をシリコーンゴム薄膜で被覆したもの。 支持部材…直径20mm、厚さ2mmのアルミニウム円盤、熱
伝導率は570 ×10-3(cal /cm・sec ・℃)、 ゴム状弾性体部…シリコーンゲル部:直径20mm、厚さ0.
8 mmのシリコーンゲル円盤、針入度は60(mm×10)、熱
伝導率は1.6 ×10-3(cal /cm・sec ・℃) シリコーンゴム薄膜部:全体を30〜50ミクロンの厚みで
被覆 支持部材とゴム状弾性体部の接着…シランカップリング
剤による。
mmの貫通孔を有するプレートを重ねあわせ、貫通孔の開
口部より未硬化のシリコーンゲル(ジメチルポリシロキ
サンが主成分で少なくともフェニルメチルシロキサン単
位又はジフェニル単位を含まないもの。)をエアディス
ペンサーで充填した。シリコーンゲルがレベリングし、
硬化したところで、プレートを分離し、シリコーンゲル
硬化体を得た。これをφ20mmのポンチ抜きしたものを2
つ準備した。
脱脂後、当該アルミニウム円盤にシランカップリング剤
・KBM-403 (前出)をスプレーにて全面塗布した後、先
に準備したシリコーンゲル硬化体にて狭持し、200 ℃の
乾燥器中で30分間加熱して、両者を一体化させた。
l %のフェニルメチルシロキサン単位を有するポリオル
ガノシロキロサンからなる液状シリコーンゴムを塗布し
た。なお、半面を塗装したところで一旦取り出し、180
℃×5分の乾燥を施した後、ひっくり返して同様の処理
を行い、全面にシリコーンゴム薄膜を形成し熱伝導素子
を得た。
に、一層品と2層品ともに初期状態においては同程度の
発熱低減効果があったが1層品は150 ℃の温度で1000時
間加熱挟持されるとやや発熱低減効果が損なわれたのに
対し、2層品は初期状態と変わらない発熱低減効果が認
められた。これは2層品は1層品に比べて寸法変化が小
さく、アルミニウム板への密着状態が変わらないためと
思われる。
ールにて製造したフラットな表面をもつ、厚さ0.8 mmシ
リコーンゴムシートからポンチ抜きして得られる2つの
直径20mmのゴム状弾性体円盤をKBM-403 (前出)を用
い、200 ℃×30分の硬化条件で接着させ、支持部材をゴ
ム状弾性体部が挟持するタイプの熱伝導素子とした。こ
のものと実施例1のゴム状弾性体部表面が凹状になって
いる熱伝導素子について実施例1で行ったことと同じ試
験を行ったところ(図示せず)、ゴム状弾性体部が凹状
のもののほうが2〜5℃程度発熱低減効果があることが
わかった。これはゴム状弾性体部の表面が凹であるため
吸盤効果でヒーターやアルミニウム板への密着性が優れ
ていたためであると思われる。
熱伝導素子によれば、薄型情報処理機器のICなどから
発生する熱を低減でき、しかもICなどがマウントされ
ている基盤には放熱させないため、ICなどを固定する
ハンダにクラックを生じさせることもない。
ば吸盤効果で密着性をより高めることができる。さら
に、ゴム状弾性体部が、熱伝導率1〜5×10-3(cal /
cm・sec ・℃)、針入度10〜80(mm×10)であるシリコ
ーンゲル体と、熱伝導率1〜5×10-3(cal /cm・sec
・℃)でショアA硬度20〜80度であるシリコーンゴム薄
膜と一体化させたものであり、当該シリコーンゲル体あ
るいはシリコーンゴム薄膜のいずれか一方は1〜20mol
%のフェニルメチルシロキサン単位又はジフェニル単位
を導入したオルガノポリシロキサンであり、他方はそれ
ら以外のオルガノポリシロキサンであるものとすれば、
耐久性に優れた良好な熱伝導素子を得ることができる。
部で挟持するタイプの一例の縦断面図である。
ム状弾性体部を当接したタイプの一例の縦断面図であ
る。
性体部で被覆されているタイプの一例の縦断面図であ
る。
部で挟持するタイプの一例の斜視図である。
部で挟持するタイプの他の一例の斜視図である。
るタイプの一例の縦断面図である。
縦断面図である。
造であるタイプの縦断面図である。
例の縦断面図である。
方法を工程順に示した縦断面図である。
方法を工程順に示した縦断面図である。
方法を工程順に示した縦断面図である。
ある。
ヒーター表面温度の時間推移の結果を示すものである。
おけるヒーター表面温度の時間推移の結果を示すもので
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】支持部材の少なくとも一面にゴム状弾性体
部を当接してなる熱伝導素子であって、当該支持部材の
熱伝導率が100 ×10-3(cal /cm・ sec・℃)以上、ゴ
ム状弾性体部の熱伝導率が1〜5×10-3(cal /cm・ s
ec・℃)、針入度が10〜80(mm×10)であることを特徴
とする熱伝導素子。 - 【請求項2】ゴム状弾性体部は、熱伝導率1〜5×10-3
(cal /cm・sec ・℃)、針入度10〜80(mm×10)であ
るシリコーンゲル体が、熱伝導率1〜5×10-3(cal /
cm・ sec・℃)でショアA硬度20〜80度であるシリコー
ンゴム薄膜により被覆されてなるものであり、当該シリ
コーンゲル体あるいはシリコーンゴム薄膜のいずれか一
方は1〜20mol %のフェニルメチルシロキサン単位又は
ジフェニル単位を導入したオルガノポリシロキサンであ
り、他方はそれら以外のオルガノポリシロキサンである
ことを特徴とする請求項1に記載の熱伝導素子。 - 【請求項3】支持部材に当接するゴム状弾性体部の少な
くとも一面は凹状となっていることを特徴とする請求項
1または請求項2に記載の熱伝導素子。 - 【請求項4】薄型情報処理機器の熱発生源から発生する
熱の放熱構造で、請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝
導素子の一方のゲル層もしくはゲル体を含むゴム状弾性
体部が、熱発生源の天面に密着し、他方は情報処理機器
の入力操作凸部配列パネルの裏面側の金属シャーシに密
着していることを特徴とする薄型情報処理機器の放熱構
造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6216296A JPH0883990A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 熱伝導素子及びこれを用いた放熱構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP6216296A JPH0883990A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 熱伝導素子及びこれを用いた放熱構造 |
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JPH0883990A true JPH0883990A (ja) | 1996-03-26 |
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ID=16686316
Family Applications (1)
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JP6216296A Pending JPH0883990A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 熱伝導素子及びこれを用いた放熱構造 |
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JP (1) | JPH0883990A (ja) |
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