JPH0883743A - 照明光学装置 - Google Patents

照明光学装置

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JPH0883743A
JPH0883743A JP6215653A JP21565394A JPH0883743A JP H0883743 A JPH0883743 A JP H0883743A JP 6215653 A JP6215653 A JP 6215653A JP 21565394 A JP21565394 A JP 21565394A JP H0883743 A JPH0883743 A JP H0883743A
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JP
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mask
plate
pattern
optical
lens
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JP6215653A
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Masanori Kato
正紀 加藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロキシミティ方式の露光装置に適用した場
合に、マスク又はプレートの直交する2方向への伸縮率
を独立に迅速、且つ正確に補正する。 【構成】 フライアイレンズ3から射出される照明光I
Lが、コリメータレンズ4、1対のシリンドリカルレン
ズ5,6、及び1対のリレーレンズ7,8を介してマス
ク9の下面を照明し、その照明光のもとでマスク9のパ
ターンをプレート10上に露光する。アライメント系1
2A,12Bによりマスク9に対するプレート10の伸
縮率を計測し、この計測結果に応じてシリンドリカルレ
ンズ5,6の間隔、又は光軸AXの回りのそれぞれの回
転角を調整する。これにより照明光のマスク9上でのテ
レセントリック性が直交する2方向で独立に調整でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子、液
晶表示素子、又はプリント基板等をリソグラフィ工程で
製造する際にマスクパターンを感光性の基板上に焼き付
けるために使用されるプロキシミティ方式の露光装置に
適用して好適な照明光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プロキシミティ方式の露光装置では、照
明光学装置からの露光用の照明光でマスクを照明するこ
とにより、そのマスクに対して所定の間隔をあけて配置
された感光性の基板、即ち感光材料の塗布されたプレー
ト(半導体ウエハ、ガラスプレート、又はプリント基板
等)上にそのマスクのパターンが露光される。従って、
一般に、その照明光学装置は、そのマスクを平行光束で
照明することが望ましいとされている。
【0003】しかし、一般に半導体素子等はプレート上
に多数層の回路パターンを積み重ねて形成されるため、
プレート上にそれまでの工程で形成されている回路パタ
ーンに重ねてマスクのパターンを露光する際に、平行光
束でマスクを照明すると、既に形成されている回路パタ
ーンと新たに露光されるパターンとの間に位置ずれが生
ずる恐れがある。以下、この位置ずれを「ピッチ誤差」
と呼ぶ。ピッチ誤差が生ずる要因としては、プレートは
種々の工程を経るため、例えば加熱処理等の工程により
プレートが伸縮し、それに伴ってそのプレート上の回路
パターンも伸縮することがある。
【0004】そのピッチ誤差の従来の補正方法の一例と
して、特開昭62−122128号公報で開示されてい
るように、マスクとプレートとの周囲に温度の異なる気
体を流してそれらの気体の温度制御により補正する方法
がある。また、従来の補正方法の他の例として、特開平
4−195053号公報に開示されているように、照明
光学系内の光学要素の一部を光軸方向に移動させること
により、マスクに照射される照明光の照射角をプレート
の伸縮率に応じて変化させる方法、及び照明光を傾斜さ
せてマスクとプレートとの間隔を変化させる方法があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の補正
方法の内で、前者の気体の温度制御による方法では、補
正を行うのに時間がかかると共に、正確な補正が困難で
あるという不都合があった。一方、後者の照明光の照射
角を制御するか、又はマスクとプレートとの間隔を制御
する方法では、プレート(より正確にはその上の回路パ
ターン)が等方的に伸縮している場合には、その伸縮に
応じてマスクパターンの伸縮率を迅速に調整できる。
【0006】しかしながら、液晶表示素子、又はプリン
ト基板等の電子デバイス部品を製造する工程において
は、温度変化や生産ライン等の影響を受けてプレートが
伸縮すると共に、その生産ライン等に方向性があるた
め、プレートの伸縮率には方向性のあることが多い。即
ち、例えばプレート上に矩形の回路パターンが形成され
ている場合、その回路パターンの縦方向の伸縮率と横方
向の伸縮率とが製造工程等に応じて互いに異なった値と
なることが多い。このようにプレート上の直交する2方
向での伸縮率が異なると、従来の補正方法では対応でき
ないという不都合があった。
【0007】また、プレートの伸縮がない場合でも、マ
スク上のパターンが直交する2方向で異なる伸縮率で伸
縮している場合、従来の補正方法では正確に補正を行う
ことができなかった。本発明は斯かる点に鑑み、プロキ
シミティ方式の露光装置に適用した場合に、マスク又は
プレート(感光性の基板)の直交する2方向への伸縮率
を独立に迅速、且つ正確に補正してマスクパターンとプ
レート上のパターンとの重ね合わせ精度を高めることが
できる照明光学装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による照明光学装
置は、例えば図1に示すように、照明光を発生する光源
手段(1〜3)と、この光源手段から発生される照明光
を被照明物体面に導く集光光学系(4,7,8)とを有
し、被照明物体(9)を照明する装置において、それぞ
れその集光光学系の光軸(AX)に垂直で且つ互いに直
交する2方向での屈折力の異なる複数個の光学素子
(5,6)を、その集光光学系内に光軸(AX)に沿っ
て間隔可変、又はそれぞれ回転自在に配置し、それら複
数個の光学素子の間隔、又はそれぞれの回転角を調整す
ることにより、被照明物体(9)に照射される照明光の
主光線の入射角を調整するものである。
【0009】この場合、その集光光学系内における被照
明物体(9)の照射面と共役な面、又はその近傍にそれ
ら複数の光学素子が配置されることが望ましい。また、
それら複数の光学素子は、それぞれ各組内の全体の屈折
力が実質的に0の1組又は複数組の光学素子よりなるこ
とが望ましい。
【0010】
【作用】斯かる本発明によれば、集光光学系(4,7,
8)内に例えばメリジオナル方向とサジタル方向とで屈
折力の異なる複数の光学素子、例えば複数のトーリック
レンズ(5,6)が配置されている。例えばそれら複数
の光学素子の間隔を変えることにより、被照明物体
(9)上の第1の方向とそれに直交する第2の方向とで
照明光の主光線の入射角、即ちテレセントリック性を独
立に調整できる。従って、その照明光学装置をプロキシ
ミティ方式の露光装置に適用した場合、例えば感光性の
基板上のパターンが直交する2方向に異なる縮小率で縮
小しているときには、それら複数の光学素子の間隔を変
えることにより、被照明物体としてのマスクをそれら2
方向に異なる割合で収束気味の照明光で照明する。これ
により、露光されるマスクパターンとその感光性の基板
上のパターンとの重ね合わせ精度が向上する。
【0011】同様に、それら複数の光学素子のそれぞれ
の回転角を変えることによっても、被照明物体(9)上
の第1の方向とそれに直交する第2の方向とで照明光の
主光線の入射角、即ちテレセントリック性を所定の範囲
内で独立に調整できる。次に、その集光光学系内におけ
る被照明物体(9)の照射面と共役な面、又はその近傍
にそれら複数の光学素子を配置した場合には、それら複
数の光学素子による被照明物体(9)上でのテレセント
リック性の調整量が最大になる。
【0012】また、それら複数の光学素子が、それぞれ
各組内の全体の屈折力が実質的に0の1組又は複数組の
光学素子よりなる場合には、その集光光学系に与える影
響を最小にしてテレセントリック性のみを調整できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明による照明光学装置の一実施例
につき図面を参照して説明する。本実施例は、プロキシ
ミティ方式の露光装置用の照明光学装置に本発明を適用
したものである。図1は本実施例のプロキシミティ方式
の露光装置を示し、この図1において、水銀ランプ等か
らなる光源1より射出された光は、コンデンサレンズ2
により集光されてほぼ平行光束としてフライアイレンズ
3に入射する。なお、フライアイレンズ3の代わりにロ
ッド型インテグレータ等のオプティカルインテグレータ
を使用してもよい。
【0014】フライアイレンズ3から射出された照明光
ILは、コリメータレンズ4にて平行光束に変換され、
1対のシリンドリカルレンズ5及び6を通過した後、1
対のリレーレンズ7及び8を経てマスク9の下面のパタ
ーン24を照明する。マスク9の下面は、コリメータレ
ンズ4及びリレーレンズ7,8によりフライアイレンズ
3の射出面に対するフーリエ変換面となっており、シリ
ンドリカルレンズ5の像側主点とシリンドリカルレンズ
6の物側主点との中点は、リレーレンズ7,8に関して
マスク9の下面とほぼ共役な面上に位置している。
【0015】本実施例では、シリンドリカルレンズ5の
屈折力は正、シリンドリカルレンズ6の屈折力は負であ
る。また、シリンドリカルレンズ5及び6はそれぞれ不
図示のレンズ枠を介してレンズ駆動部33に連結され、
レンズ駆動部33は、コリメータレンズ4及びリレーレ
ンズ7,8よりなる光学系の光軸AXに沿って独立にシ
リンドリカルレンズ5及び6を移動させると共に、その
光軸AXの回りに独立に任意の角度だけシリンドリカル
レンズ5及び6を回転させることができる。このように
シリンドリカルレンズ5,6の移動又は回転により後述
のように、マスク9の下面での照明光の主光線の入射角
の状態、即ちテレセントリック性を所定の範囲内で調整
できる。この際に、本実施例では、シリンドリカルレン
ズ5及び6がマスク9の下面とほぼ共役な位置に配置さ
れているため、マスク9の下面でのテレセントリック性
を最も有効に調整できる。
【0016】但し、例えばマスク9の下面とほぼ共役な
位置の近傍にシリンドリカルレンズ5,6を配置する余
地がないような場合には、テレセントリック性に対する
調整量は少なくなるが、2次光源としてのフライアイレ
ンズ3の射出面からマスク9の上面までの任意の位置に
シリンドリカルレンズ5,6を配置できる。ここで、光
軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1
の紙面に平行にX軸を取り、図1の紙面に垂直にY軸を
取る。
【0017】マスク9の下面に対してZ方向に所定の僅
かな間隔gをあけてフォトレジストが塗布されたプレー
ト(半導体ウエハ、ガラスプレート、プリント基板等)
10が配置され、プレート10は基板ホルダ11上に吸
着保持されている。その間隔gは基板ホルダ11が載置
された不図示のZステージにより所望の値に調整できる
ようになっている。プレート10上にはそれまでの工程
により回路パターン31、及びアライメント用のプレー
トマーク22A等が形成され、アライメントマーク22
A等に対応してマスク9の下面にもアライメント用のマ
スクマーク21A等が形成されている。そして、照明光
ILのもとで、マスク9のパターン24がプレート10
上の回路パターン31上に重ねて転写露光される。
【0018】本実施例では、マスク9の上方にマスク9
とプレート10との位置ずれ量、又は伸縮量の差を計測
するための4個の同一構成のアライメント系が配置され
ている。図1ではその4個の内のX方向に所定間隔で配
置された2個のアライメント系12A及び12Bのみを
示しているが、Y方向にも所定間隔で2個のアライメン
ト系(不図示)が配置されている。
【0019】第1のアライメント系12Aにおいて、ハ
ロゲンランプ(発光ダイオード等も使用できる)よりな
る光源13Aから射出されたアライメント光ALは、照
明コンデンサーレンズ14Aにより集光されてハーフミ
ラー15Aを透過した後、光路折り曲げ用ミラー16A
に反射されてほぼ垂直下方に向かい、第1対物レンズ1
7Aによりマスク9の下面の枠型のマスクマーク21A
(図3参照)の近傍に集光される。集光されたアライメ
ント光ALの一部がマスクマーク21Aで反射され、残
りの光がマスクマーク21Aの周囲を透過してプレート
10上の十字型のプレートマーク22A(図3参照)の
近傍に集光される。そして、プレートマーク22Aで反
射された後、マスク9を透過したアライメント光、及び
マスクマーク21Aで反射されたアライメント光は、再
び第1対物レンズ17A、及び光路折り曲げ用ミラー1
6Aを介してハーフミラー15Aに戻り、ハーフミラー
15Aで反射されたアライメント光が、第2対物レンズ
18Aにより2次元CCD等の撮像素子19Aの撮像面
にマスクマーク21A及びプレートマーク22Aの像を
形成する。
【0020】撮像素子19Aからの撮像信号が演算制御
部32に供給され、演算制御部32では供給された撮像
信号から画像処理により、2つのマークのX方向及びY
方向へのずれ量を算出する。第2のアライメント系12
Bも、第1のアライメント系12Aと対称に光源13B
〜撮像素子19Bより構成され、他の2個のアライメン
ト系も同様に構成されている。
【0021】図2は、それら4個のアライメント系の第
1対物レンズ17A〜17Dのプレート10上での配列
を示し、この図2において、アライメント系12A及び
12Bの第1対物レンズ17A及び17Bは、プレート
10の中心を通りX軸に平行な直線に沿ってプレート1
0の両端部上に配置されている。また、他の2個のアラ
イメント系の第1対物レンズ17C及び17Dは、プレ
ート10の中心を通りY軸に平行な直線に沿ってプレー
ト10の両端部上に配置されている。
【0022】図1に戻り、アライメント系12Bの撮像
素子19Bの撮像信号が演算制御部32に供給され、他
の2個のアライメント系からの撮像信号も演算制御部3
2に供給されている。演算制御部32ではそれら3個の
アライメント系からの撮像信号より、対応する3組のマ
ークのずれ量を算出し、最終的にマスク9のパターン2
4に対するプレート10上の回路パターン31のX方向
及びY方向への伸縮率を算出する。そして、その伸縮率
に応じて演算制御部32は、レンズ駆動部33を介して
2枚のシリンドリカルレンズ5及び6のZ方向への位
置、又は相対回転角等を調整することにより、マスク9
の下面での照明光ILのテレセントリック性を調整す
る。この際にマスク9とプレート10との間には所定の
間隔gがあるため、マスク9のパターン24のプレート
10上での像の伸縮率がプレート10上の回路パターン
31の伸縮率に合わせられる。この状態で照明光ILに
よる露光が行われる。
【0023】次に、本実施例でマスク9に対するプレー
ト10の伸縮率を計測して、マスク9のパターンの像の
伸縮率の制御を行う場合の具体的な動作の一例につき説
明する。この場合、シリンドリカルレンズ5,6が初期
状態に固定されているときに、マスク9の下面ではテレ
セントリックに照明が行われるようにリレーレンズ7,
8が配置されているものとする。
【0024】先ず、照明光ILを不図示のシャッタ等に
より遮光して、露光対象とするプレート10を基板ホル
ダ11上にロードした後、図3に示すように4個のアラ
イメント系により、マスク9上の4個の枠型のマスクマ
ーク21A〜21Dに対するプレート10上の十字型の
プレートマーク22A〜22Dの位置ずれ量をそれぞれ
計測する。図3において、図2の第1対物レンズ17A
〜17Dによる観察視野20A〜20D内にそれぞれマ
スクマーク21A〜21D、及びプレートマーク22A
〜22Dが収まっており、対応する撮像素子からの撮像
信号を図1の演算制御部32で処理することにより、マ
スクマーク21A〜21Dの中心に対するX方向及びY
方向へのプレートマーク22A〜22Dの中心の位置ず
れ量が計測される。
【0025】ここでは、X方向に離れて配置されたマス
クマーク21A,21Bに対するプレートマーク22
A,22Bの位置ずれ量はなく、Y方向に離れて配置さ
れたマスクマーク21C及び21Dに対するプレートマ
ーク22C及び22DのX方向への位置ずれ量は共に0
で、Y方向への位置ずれ量はそれぞれ−ΔM/2及び+
ΔM/2であるとする。この場合にはマスク9を基準に
すると、プレート10は図2のプレート10Aで示すよ
うに設計上の大きさに対して+Y方向、及び−Y方向に
それぞれΔYだけ伸びている。このY方向へのプレート
10の伸縮率をΔβY として、図3においてマスクマー
ク21Cの中心とマスクマーク21Dの中心とのY方向
への間隔を2Lとすると、伸縮率をΔβY は次のように
表される。
【0026】
【数1】ΔβY =(2L+ΔM)/(2L) 次に、プレート10のY方向への伸縮率ΔβY に合わせ
て、マスク9のパターンの像のY方向への伸縮率を変化
させるために、マスク9に対する照明光のテレセントリ
ック性をY方向にのみずらす。マスク9とプレート10
との間隔はgであるため、図3のマスクマーク21Dの
中心におけるテレセントリック性のずれ量、即ち照明光
の主光線の入射角の+Y方向へのずれ量[rad]は、
ΔM/(2g)であればよい。同様に、マスクマーク2
1Cにおける−Y方向へのテレセントリック性のずれ量
[rad]も、ΔM/(2g)であればよく、マスクマ
ーク21C及び21Dとマスク9の中心との間では、そ
れぞれテレセントリック性はほぼ線形に変化すればよ
い。
【0027】そのようにテレセントリック性を変化させ
るための条件を図4を参照して求める。図4は、図1中
のフライアイレンズ3〜マスク9までの光学系を示し、
リレーレンズ7,8よりなるレンズ系23によるシリン
ドリカルレンズ5,6の近傍のマスク9の共役面からマ
スク9に対する倍率をβとする。このとき、マスク9の
中心(光軸AX)から間隔LだけY方向に離れたマスク
マークにおいて、テレセントリック性をΔM/(2g)
だけずらすには、そのマスクマークとほぼ共役な位置で
シリンドリカルレンズ5,6から射出される照明光の主
光線の射出角がΔM・β/(2g)となればよい。ま
た、その主光線のシリンドリカルレンズ5,6上での射
出位置は光軸AXからY方向にL/βだけずれている。
【0028】次に、シリンドリカルレンズ5,6におい
て照明光の射出角を変化させるには種々の方法があるた
め、以下で各方法につき説明する。 (A)2枚のシリンドリカルレンズ5及び6を回転させ
る方法 図5は、2枚のシリンドリカルレンズ5及び6を光軸A
X方向に見た図であり、この図5において、母線5A及
び6Aはそれぞれシリンドリカルレンズ5及び6の光軸
を通る母線を示す。従って、シリンドリカルレンズ5
(焦点距離をfC1とする)の収斂方向は、母線5Aに直
交する方向であり、シリンドリカルレンズ6(焦点距離
をfC2とする)の発散方向は、母線6Aに直交する方向
である。先ず、1枚目のシリンドリカルレンズ5を回転
し、シリンドリカルレンズ5の母線5Aの方向をX軸に
対して角度θ1 に設定する。この場合、図4の光軸AX
上にX軸、及びY軸の原点を取って、図5の任意の点P
の座標を(X,Y)とすると、そのシリンドリカルレン
ズ5に点Pから入射する光線に対する屈折力は、点Pと
母線5Aとの距離h1 に比例する。その母線5Aの方程
式は、Y=tanθ1・X であるため、距離h1 は次の
ようになり、その屈折力の方向は母線5Aに垂直な方向
である。
【0029】
【数2】h1 =|−Xsin θ1 +Ycos θ1 | 今、シリンドリカルレンズ5に点Pから光軸AXに平行
に光線が入射した場合を考えると、その光線はシリンド
リカルレンズ5から母線5Aに垂直な方向に傾斜して射
出され、その射出角α1 は次のようになる。
【0030】
【数3】α1 =|−Xsin θ1 +Ycos θ1 |/fC1 同様に1枚目のシリンドリカルレンズ5から微小間隔だ
け離して配置された2枚目のシリンドリカルレンズ6を
回転させて、母線6AをX軸に対して角度θ2に設定す
ると、点Pから光軸に平行にシリンドリカルレンズ6に
入射する光線の母線6Aに垂直な方向への射出角α
2 は、次のようになる。
【0031】
【数4】α2 =|−Xsin θ2 +Ycos θ2 |/fC2 更に、1枚目のシリンドリカルレンズ5からの射出角α
1 をX方向成分αx1、及びY方向成分αy1に分けると次
のようになる。同様に、2枚目のシリンドリカルレンズ
6からの射出角α2 も次のようなX方向成分αx2、及び
Y方向成分αy2に分けられる。
【0032】
【数5】
【0033】
【数6】
【0034】従って、1枚目のシリンドリカルレンズ5
に対して光軸に平行に入射した光線が、2枚目のシリン
ドリカルレンズ6から射出される際のX方向及びY方向
への射出角をそれぞれαx 及びαy とすると、これらは
次のように上述の射出角のベクトル和で表される。
【0035】
【数7】
【0036】
【数8】
【0037】その射出角αx 及びαy により、光線が射
出される方向が分かる。更に、その射出角αは次のよう
になる。
【0038】
【数9】α=(αx 2+αy 21/2 以上の数式に基づいて、シミュレーションを行った結果
の一例を図6に示す。この例では、図6(b)に示すよ
うに、シリンドリカルレンズ5の母線5AをX軸に平行
にし(角度θ1 =0)、シリンドリカルレンズ6の母線
6AをX軸に対して45°で交差させ(角度θ2 =45
°)、シリンドリカルレンズ6の焦点距離fC2を−fC1
としている。この場合に、シリンドリカルレンズ5,6
を通過した照明光は、(数7)及び(数8)に従ってテ
レセントリック性が崩れるため、図6(a)に示すよう
に、マスク9の下面のパターン24のプレート10上で
の像25は、点線で示すように非等方的に伸縮する。
【0039】具体的に、シリンドリカルレンズ5,6が
無いものとした場合に、パターン24上の点24aに垂
直に入射する照明光の主光線は、シリンドリカルレンズ
5,6が図6(b)のような配置で挿入されると、図6
(a)で示すように母線5Aに垂直で収斂する方向(点
P1の方向)に曲がると共に、母線6Aに垂直で発散す
る方向(点P2の方向)に曲がる。従って、点24aに
シリンドリカルレンズ5,6により曲げられて入射した
主光線は、プレート10上で点25aに入射する。同様
にパターン24上の点24b〜24gに入射した主光線
は、プレート10上でそれぞれ点25b〜25gに入射
する。例えば点24aから点25aへのずれ量は、マス
ク9とプレート10との間隔gに比例するため、その間
隔gを変化させると、パターン24の像の形は、点線で
示す像25を相似形で伸縮させたような形となる。
【0040】次に、図7は、図6とは条件を変えてシミ
ュレーションを行った結果を示す。この例では、図7
(b)に示すように、焦点距離fC1のシリンドリカルレ
ンズ5の母線5AをX軸に対して(45°+θ)に設定
し、焦点距離−fC1のシリンドリカルレンズ6の母線6
AをX軸に対して(45°−θ)に設定している。この
場合に、シリンドリカルレンズ5,6を通過した照明光
はテレセントリック性が崩れるため、図7(a)に示す
ように、マスク9のパターン24のプレート10上での
像26は、点線で示すようにX方向に縮小し、且つY方
向に伸びる。即ち、パターン24が正方形であると、像
25は長方形となる。非等方的に伸縮する。
【0041】具体的に、パターン24上の点24aに入
射する照明光の主光線は、図7(a)で示すように母線
5Aに垂直で収斂する方向(点P3の方向)に曲がると
共に、母線6Aに垂直で発散する方向(点P4の方向)
に曲がる。従って、点24aにシリンドリカルレンズ
5,6により曲げられて入射した主光線は、プレート1
0上の点26aに入射する。同様にパターン24上の点
24b〜24gに入射した主光線は、プレート10上で
それぞれ点26b〜26gに入射する。
【0042】図7の例より、例えばプレート10がX方
向に縮小しY方向に伸びているような場合にも、2枚の
シリンドリカルレンズ5,6の回転角を調整するだけ
で、そのプレート10の伸縮量に合わせてマスク9のパ
ターン24の像を伸縮できることが分かる。この場合、
図1の演算制御部32は、図7(a)の像26の2方向
への伸縮率がプレート10上の回路パターン31の伸縮
率に合致するようにシリンドリカルレンズ5,6の回転
角を設定した後、不図示のシャッタを開いてマスク9の
パターンをプレート10上に露光させる。これにより、
重ね合わせ精度が高精度に維持される。
【0043】なお、図7の例では例えば像26をX方向
に縮小すると、その像26はY方向には伸びるが、実際
にはX方向にもY方向にも縮小させて、且つそれら2方
向への縮小率を変えたい場合もある。このような場合に
は、例えば図1においてフライアイレンズ3、又はリレ
ーレンズ7,8を光軸AX方向に移動させて、マスク9
におけるテレセントリック性を等方的に変化させればよ
い。このような等方的な調整と、シリンドリカルレンズ
5,6による非等方的なテレセントリック性の調整とを
組合せことにより、プロキシミティ方式で露光を行う際
に、マスク9に対するX方向及びY方向へのテレセント
リック性を独立に制御でき、プレート10がX方向及び
Y方向に異なる伸縮率で伸縮していても、重ね合わせ誤
差を小さくできる。
【0044】(B)2枚のシリンドリカルレンズ5及び
6の間隔を制御する方法 図8は、図1中のシリンドリカルレンズ5,6を拡大し
て示し、この図8に示すように、シリンドリカルレンズ
5,6の屈折力のある方向を平行に設定し、初期状態で
のシリンドリカルレンズ5,6の光軸AX方向への間隔
をdとする。また、1枚目のシリンドリカルレンズ5の
焦点距離をfC 、2枚目のシリンドリカルレンズ6の焦
点距離を−fC'として、初期状態では実線で示すように
光軸AXに平行にシリンドリカルレンズ5に入射する照
明光は、シリンドリカルレンズ6から射出される際に光
軸AXに平行に進むものとする。ここで、シリンドリカ
ルレンズ6が位置6Pに来るようにその間隔dをΔだけ
変化させた場合を考える。
【0045】両レンズは薄肉レンズであるとして、位置
6Pにあるシリンドリカルレンズ6から物点までの距離
を(−fC'+Δ)とし、像点までの距離をbとすると、
次の関係式が成立する。
【0046】
【数10】
【0047】また、シリンドリカルレンズ5に対して光
軸AXに平行に高さh1 で入射した照明光は、シリンド
リカルレンズ6に向かうときに光軸AXに対してほぼ−
1/fC の角度で交差する。但し、その角度の符号を
時計方向に対して負にとっている。その角度の照明光が
(d+Δ)だけ進めば位置6Pのシリンドリカルレンズ
6に入射するため、位置6Pのシリンドリカルレンズに
入射する照明光の高さh2 は、次のようになる。
【0048】
【数11】h2 =h1 −(d+Δ)・h1 /fC 従って、位置6Pのシリンドリカルレンズから射出する
照明光の光軸AXに対する傾斜角δは近似的に次のよう
になる。
【0049】
【数12】
【0050】図8の状態では、2枚のシリンドリカルレ
ンズ5,6の屈折力のある方向が平行である、即ち例え
ば図9(a)又は(b)に示すように、シリンドリカル
レンズ5の母線5A、及びシリンドリカルレンズ6の母
線6Aが平行である。そして、2枚のシリンドリカルレ
ンズ5,6に対して光軸に平行に入射する照明光は、そ
れら母線5A,6Aからの高さが同じであれば、同じ角
度だけ母線5A,6Aに垂直な方向に傾いて射出され
る。その傾斜角δは、(数12)より母線5A,6Aか
らの高さh1 に比例し、間隔dの変化量Δに応じて変化
する。
【0051】(数12)に基づいて、シミュレーション
を行った結果の一例を図9に示す。図9(a)は、母線
5A及び6AをX軸に平行に設定した例(図5でθ1
θ2=0とした例)であり、図9(b)は母線5A及び
6AをX軸に対して45°に設定した例(θ1 =θ2
45°とした例)である。また、図8において、間隔d
のときにテレセントリックであるとしたため、fC =f
C'+d が成立している。
【0052】図9(a)の例では、マスク9の下面のX
方向の幅2x1 で、Y方向の幅2y 1 のパターン24の
プレート10上での像27は、点線で示すようにY方向
に縮小する。具体的に、シリンドリカルレンズ5,6を
通過してパターン24上の点24gに入射する照明光の
主光線は、母線5Aに垂直で収斂する方向(点P5の方
向)に曲がると共に、母線6Aに垂直で発散する方向
(点P6の方向)に曲がる。従って、点24gを通過し
た主光線はプレート10上の像27gに入射する。同様
に、パターン24上の点24a〜24fを通過した主光
線はそれぞれ像27a〜27fに入射する。
【0053】一方、図9(b)の例では、マスク9の下
面のパターン24のプレート10上での像28は、点線
で示すように一方の対角線方向に縮小する。具体的に、
パターン24上の点24aに入射する主光線は、母線5
Aに垂直で収斂する方向(点P7の方向)に曲がると共
に、母線6Aに垂直で発散する方向(点P8の方向)に
曲がる。従って、点24aを通過した主光線はプレート
10上の像28aに入射する。点24aに入射する主光
線の傾斜角は(数12)の角度δを用いて21/ 2・δとな
っている。一方、パターン24上の点24gを通過した
主光線は、点P9の方向に曲がった後、点P10の方向
に曲がり、結果としてプレート10上の像28gに入射
する。点24gに入射する主光線の傾斜角は(数12)
の角度δを用いてδ/21/2 となっている。同様に、パ
ターン24上の点24c〜24eを通過した主光線はそ
れぞれ像28c〜28eに入射する。
【0054】図9(a)より分かるように、マスク9上
の矩形のパターン24の一辺をシリンドリカルレンズの
母線5A,6Aに平行に配置した状態で、2枚のシリン
ドリカルレンズ5,6の間隔を変化させることにより、
そのパターン24への照明光のテレセントリック性をパ
ターン24の長辺方向又は短辺方向の一方に変化させる
ことができる。従って、マスク9とプレート10との間
隔gに応じて、そのパターン24のプレート10上での
像は、そのテレセントリック性の変化分にほぼ比例して
伸縮される。
【0055】なお、図8の例では1組の屈折力のある方
向が同一のシリンドリカルレンズ5,6が配置されてい
るが、その屈折力のある方向に垂直な方向に屈折力を有
する他の1組のシリンドリカルレンズを、光軸AXに沿
ってその1組のシリンドリカルレンズ5,6の前後に配
置してもよい。これにより、例えば図9(a)において
パターン24の像27のX方向、及びY方向への伸縮率
を独立に任意の値に設定できる。なお、シリンドリカル
レンズ5,6の代わりに、直交する2方向で屈折力の異
なるトーリックレンズを使用してもよく、これを例えば
図9(a)の例に適用すると、Y方向への伸縮に比例し
てX方向への伸縮も行われる。
【0056】(C)シリンドリカルレンズ5及び6に入
射する照明光の主光線が光軸に平行でない場合の一般解 上述の(A)及び(B)の場合には、1枚目のシリンド
リカルレンズ5に入射する照明光(主光線)が光軸に平
行であるとしていたが、以下ではその入射する照明光が
光軸に平行でない一般の場合を扱う。その入射する照明
光の直交座標系を、図10に示すように、Z軸が光軸に
平行になるように取る。1枚目のシリンドリカルレンズ
5に任意の方向から入射する照明光の方向ベクトルをS
1 として、S1 とZ軸とがなす角度をε、方向ベクトル
1 の射影とX軸とがなす角度をδとすると、方向ベク
トルS1 は次のように表される。
【0057】
【数13】
【0058】この式の右辺は、角度ε及びδが小さいと
したときの近似式である。次に、1枚目のシリンドリカ
ルレンズ5をZ軸の回りに角度αだけ回転したとする。
但し、この場合、計算を容易にするためシリンドリカル
レンズ5が動かずに、方向ベクトルS1 がZ軸の回り
に角度αだけ更に回転するものとして扱う。このように
更に角度αだけ回転した後の方向ベクトルをS1'とする
と、方向ベクトルS1'は次のように表される。但し、こ
こでも、角度ε、δが小さいとして近似を行っている。
【0059】
【数14】
【0060】また、焦点距離fC のシリンドリカルレン
ズ5の屈折力のある方向をX方向として、シリンドリカ
ルレンズ5の光軸を通る母線とその方向ベクトルS1'の
入射光との距離をh、シリンドリカルレンズ5から像点
までの距離をbとすると、次の結像関係が成立する。
【0061】
【数15】S1x’/h+1/b=1/fC この式を用いて、次のような方向ベクトルのX成分
1x”を定義する。
【0062】
【数16】S1x”=h/b=S1x’−h/fC これを図10の座標系で表すことにより、シリンドリカ
ルレンズ5から射出される照明光の方向ベクトルS
2 は、次のようになる。
【0063】
【数17】
【0064】このようにシリンドリカルレンズに入射す
る光線に対して座標変換を行って光線追跡の如く順次繰
り返していけば、そのシリンドリカルレンズから射出さ
れる光線の方向ベクトル、ひいてはテレセントリック性
の変化量の一般的な解が求まる。このとき注意すること
は、(B)の(数12)で表したように、射出される光
線の方向は、2枚のシリンドリカルレンズの間隔dと、
1枚目のシリンドリカルレンズに入射する光線の方向及
び高さとによって表されることである。また、シリンド
リカルレンズの代わりに、メリジオナル方向とサジタル
方向とで屈折力の異なるトーリックレンズ(非球面レン
ズ)を使用した場合でも、同様の光線追跡を行えばテレ
セントリック性の変化量を求めることができる。
【0065】なお、上述実施例ではシリンドリカルレン
ズ5,6の回転と間隔調整とが別々に行われていたが、
それらレンズの回転と間隔調整(Z方向への移動)とを
組み合わせてもよい。その回転と間隔調整との組合せに
より、マスク上のパターンのプレート上での像のX方向
及びY方向への伸縮率を自在に変化させることができ
る。また、既に述べたように、シリンドリカルレンズの
回転又は間隔調整に対して、フライアイレンズ3又はリ
レーレンズ7,8等の光学部材の光軸方向への移動を組
み合わせても、X方向及びY方向への伸縮率を独立に調
整できる。
【0066】また、図1の実施例ではアライメント系1
2A,12Bとして撮像方式のアライメント系が使用さ
れているが、それ以外にアライメント光としてレーザ光
等を使用する例えば2光束干渉方式、又はレーザ・ステ
ップ・アライメント方式等のアライメント系を使用でき
ることは言うまでもない。このように、本発明は上述実
施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の構成を取り得る。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、複数個の例えばトーリ
ックレンズ等よりなる光学素子の間隔、又はそれぞれの
回転角を調整することにより、迅速且つ正確に被照明物
体に対する照明光のテレセントリック性を直交する2方
向で独立に調整できる。従って、プロキシミティ方式の
露光装置に適用した場合に、マスク又はプレートが直交
する2方向で異なる割合で伸縮しているときには、それ
ら2方向の伸縮率、及びマスクとプレートとの間隔とに
応じてマスクに対する照明光のテレセントリック性を調
整することにより、マスク上のパターンの像をプレート
上の既に形成されている回路パターン上に高い重ね合わ
せ精度で露光できる利点がある。
【0068】更に、プロキシミティ方式の露光装置ばか
りでなく、直交する2方向でのテレセントリック性を独
立に調整できることが望ましい照明光学系を有する各種
の装置に対して本発明は有効である。また、被照明物体
と共役な面又はこの近傍の面上にそれら複数の光学素子
を配置した場合には、僅かの調整量で被照明物体上での
テレセントリック性を大きく変えることができる。即
ち、最も効率的に被照明物体上でのテレセントリック性
を調整できる利点がある。更に、それら複数の光学素子
の間隔、又は回転の調整により被照明物体上での照明領
域を所定の範囲内で任意に、且つ光量損失無しに設定で
きる。
【0069】また、複数の光学素子がそれぞれ各組内の
屈折力がほぼ0の1組又は複数組の光学素子からなる場
合には、照明光学装置の他の特性に大きな影響を与える
ことなく、テレセントリック性のみを調整できる利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による照明光学装置の一実施例が適用さ
れたプロキシミティ方式の露光装置を示す構成図であ
る。
【図2】プレート10に対するアライメント系の第1対
物レンズの配置を示す平面図である。
【図3】アライメント系で観察されるマスクマーク及び
プレートマークの一例を示す平面図である。
【図4】図1のフライアイレンズ3からマスク9までの
光学系の配置を示す光路図である。
【図5】2枚のシリンドリカルレンズのそれぞれの母線
の方向を示す説明図である。
【図6】2枚のシリンドリカルレンズの回転角を変えた
場合のマスク上のパターンの像の変形の一例を示す説明
図である。
【図7】2枚のシリンドリカルレンズの回転角を変えた
場合のマスク上のパターンの像の変形の他の例を示す説
明図である。
【図8】図1中の2枚のシリンドリカルレンズ5,6を
示す拡大図である。
【図9】2枚のシリンドリカルレンズの間隔を変えた場
合のマスク上のパターンの像の変形例を示す説明図であ
る。
【図10】シリンドリカルレンズに入射する光線に対す
る座標系の取り方の説明に供する図である。
【符号の説明】
1 光源 2 コンデンサーレンズ 3 フライアイレンズ 4 コリメータレンズ 5 正のシリンドリカルレンズ 6 負のシリンドリカルレンズ 7,8 リレーレンズ 9 マスク 10 プレート 12A,12B アライメント系 17A,17B 第1対物レンズ 19A,19B 撮像素子 21A〜21D マスクマーク 22A〜22D プレートマーク 32 演算制御部 33 レンズ駆動部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を発生する光源手段と、該光源手
    段から発生される照明光を被照明物体面に導く集光光学
    系とを有し、前記被照明物体を照明する装置において、 それぞれ前記集光光学系の光軸に垂直で且つ互いに直交
    する2方向での屈折力の異なる複数個の光学素子を、前
    記集光光学系内に前記光軸に沿って間隔可変、又はそれ
    ぞれ回転自在に配置し、 前記複数個の光学素子の間隔、又はそれぞれの回転角を
    調整することにより、前記被照明物体に照射される照明
    光の主光線の入射角を調整することを特徴とする照明光
    学装置。
  2. 【請求項2】 前記集光光学系内における前記被照明物
    体の照射面と共役な面、又はその近傍に前記複数の光学
    素子が配置されていることを特徴とする請求項1記載の
    照明光学装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の光学素子は、それぞれ各組内
    の全体の屈折力が実質的に0の1組又は複数組の光学素
    子よりなることを特徴とする請求項1又は2記載の照明
    光学装置。
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