JPH0882789A - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法

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JPH0882789A
JPH0882789A JP21630394A JP21630394A JPH0882789A JP H0882789 A JPH0882789 A JP H0882789A JP 21630394 A JP21630394 A JP 21630394A JP 21630394 A JP21630394 A JP 21630394A JP H0882789 A JPH0882789 A JP H0882789A
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JP
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electrode
insulating film
substrate
liquid crystal
crystal display
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JP21630394A
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Inventor
Masao Ogawara
雅夫 大河原
Hiroshi Hoshino
博史 星野
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Kyocera Display Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液晶表示素子の電極上の無機酸化物の絶縁膜の
アルカリ溶出抑制性能を向上させる。 【構成】アルコキシシランとアルコキシチタンまたはそ
の加水分解物にリン酸を添加した塗布液を用い、ITO
電極をパターニングした基板上に塗布して、その塗布液
に250nm付近主波長を有するを紫外線を800〜5
000mJ程度照射し、その後に350℃以下で加熱し
て塗布液を硬化させてSiO2 −TiO2の絶縁膜を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極付きの基板の電極
と配向膜との間に無機酸化物の絶縁膜を形成する液晶表
示素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の液晶はアルカリに弱いの
で、ガラス基板からのアルカリの溶出を抑制するため
に、基板と電極との間に無機の絶縁膜を形成している。
この絶縁膜としては、通常SiO2が用いられ、印刷法、デ
ィップ法、スピナー法等でアルコキシシランまたはその
加水分解したもの液を塗布して加熱焼成するとか、蒸
着、スパッタ、CVD等の方法で基板上に形成されてい
る。
【0003】液晶層の厚みは通常数〜十数μm、特に最
近では高速応答を目指すためにSTN液晶表示素子で 4
〜 6μm程度の厚みになってきている。強誘電液晶等の
場合には、 1〜 2μm程度の極めて薄い厚みとなってい
る。さらに、表示領域の大きさも大画面化している。こ
のため、ゴミ等により電極の短絡を生じないように、電
極上にも無機の絶縁膜を形成し、さらにその上に有機高
分子の配向膜を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の液
晶表示素子では電極の上下に夫々形成する目的が異なる
無機の絶縁膜を形成しており、生産性が悪いものであっ
た。このため、単純に電極上の絶縁膜で電極下の絶縁膜
を兼用しようという考え方があった。しかし、電極の上
の絶縁膜は、電極形成後に形成することからあまり高い
温度で焼成することができないので、膜がポーラスにな
りアルカリ溶出抑制の効果が不充分となり、液晶表示素
子の寿命に悪影響を生じることが分かった。
【0005】また、電極上に絶縁膜を設けないとする
と、配向膜は最近は通常せいぜい数十nm以下の厚みで
あるのであり、かつ柔らかい膜とされているので、電極
下の絶縁膜のみでは、液晶層中のゴミ等の異物により上
下電極間の短絡を防止できない。このため、電極の上下
に無機酸化物の絶縁膜を設けざるを得ないものであっ
た。
【0006】本発明は、これらの問題点を解決し、電極
下の絶縁膜を無しにしてもまたはアルカリ溶出防止機能
がほとんどないものであっても問題を生じない長寿命の
液晶表示素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、有機シランまたはそ
の加水分解物を含有する塗布液を電極付きの基板上に塗
布して加熱して、SiO2を含有する絶縁膜を電極上に形成
することにより電極と配向膜との間に無機質の絶縁膜を
形成する液晶表示素子の製造方法において、その塗布液
が有機チタンまたはその加水分解物とリン化合物とを含
有し、基板上に塗布されたその塗布液に紫外線を照射
し、その後に加熱して塗布液を硬化させてSiO2-TiO2
絶縁膜を形成することを特徴とする液晶表示素子の製造
方法を提供するものである。
【0008】また、基板上に塗布した塗布液に紫外線照
射及び加熱を行いSiO2-TiO2 の絶縁膜を形成した後に、
配向膜用の有機高分子材料を塗布し、その硬化を行うこ
とを特徴とする液晶表示素子の製造方法、及び、基板上
に塗布した塗布液に紫外線照射及び乾燥を行った後に、
配向膜用の有機高分子材料を塗布し、加熱によりそれら
両方の膜の硬化を同時に行うことを特徴とする液晶表示
素子の製造方法を提供するものである。
【0009】また、それらの塗布液に添加されるリン化
合物がリン酸化合物であり、混合液中の金属化合物の金
属原子に対して、添加するリン酸化合物のリン原子の比
が原子比で0.0001〜0.1 であることを特徴とする液晶表
示素子の製造方法、及び、それらの電極付きの基板の電
極と基板との間には、アルカリ溶出防止膜が設けられて
いないことを特徴とする液晶表示素子の製造方法を提供
するものである。
【0010】本発明では、有機シランと有機チタンまた
はその加水分解物にリン化合物を添加した塗布液を用
い、電極付きの基板上に塗布してその塗布液に紫外線を
照射し、その後に加熱して塗布液を硬化させてSiO2-TiO
2 の絶縁膜を形成する。このため、硬化のための加熱に
要する温度が低くてすみ、電極に対する悪影響が少な
く、それにもかかわらず電極上に形成した絶縁膜であり
ながら緻密でアルカリ溶出抑制機能が高い膜が形成でき
る。
【0011】本発明の液晶表示素子に用いる電極付きの
基板は、ガラス、プラスチック等の基板の表面にIn2O3-
SnO2(ITO)、SnO2等の電極を形成し、必要に応じて
パターニングした基板である。この電極には、通常行わ
れているアルカリ溶出防止用のSiO2等のアンダーコート
はされていなくてもい。もちろん、電極と基板との接着
性の向上や、電極と基板との間の遮光膜、カラーフィル
ター層との平坦化を目的とした膜等が形成されていても
よい。
【0012】本発明で、基板上に塗布される塗布液は、
有機シランと有機チタンまたはその加水分解物を主成分
としたものが使用できる。この有機シランは硬化により
SiO2となり、絶縁とアルカリ溶出抑制の効果を生じる。
有機チタンは硬化によりTiO2となり、できた膜としては
絶縁の効果を生じる。Tiの添加本来の目的は膜の屈折率
の調整であるが、有機チタンを添加した場合には、この
硬化工程において紫外線照射により塗布液の硬化を促進
することができる。
【0013】この有機チタンの添加と紫外線照射の組合
せにより、有機シラン単独の塗布液を焼成してSiO2の膜
を形成するために必要とされる加熱温度を大幅に低下さ
せることができる。即ち、有機シランであるテトラアル
コキシシランまたはその加水分解物単独の塗布液を焼成
してSiO2の膜を形成するためには、通常 500℃程度の温
度が必要とされる。これは、有機シランには 250nm付
近の紫外線吸収がないためである。これに対し、有機チ
タンであるテトラアルコキシチタンまたはその加水分解
物及びリン化合物の添加により、 300〜 350℃程度で充
分に硬化が進行する。
【0014】本発明の塗布液では、有機シランと有機チ
タンまたはその加水分解物中の金属原子の比Ti/Siは1/
3 〜3/1 とされる。この範囲内であれば、本発明の効果
を得ることができる。特に好ましくは、原子比Ti/Siは
1/2 〜2/1 とされる。
【0015】本発明で用いられる有機シランは加水分解
によりヒドロキシシランになるものが使用できる。具体
的には、アルコキシシランが好適であり、一般式ROnR
4-nSi(ただしnは 1〜 4の整数、R は夫々異なっても
よいアルキル基)で表されるような化合物が使用でき
る。これには、テトラエトキシシラン(エチルシリケー
ト)、テトラプロピルオキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、トリエトキシメトキシシラン、トリエトキシメチ
ルシラン等がある。特に、n= 4のSi原子の 4本の手に
酸素原子が結合しているテトラアルコキシシランが焼成
時の加熱温度が低くてすむので好ましい。代表的なもの
としては、テトラエトキシシランがある。
【0016】同様に有機チタンも加水分解によりヒドロ
キシチタンになるものが使用できる。具体的には、アル
コキシチタンが好適であり、一般式ROnR4-nTi で表され
るような化合物が使用できる。これには、テトラエトキ
シチタン、テトラプロピルオキシチタン、テトラブトキ
シチタン、テトラオクチルオキシチタン、トリブトキシ
メトキシチタン、トリヘキシルオキシオクチルチタン、
チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジプロピル
オキシオクチレングリコレート等がある。n=4のTi原
子の 4本の手に酸素原子が結合しているテトラアルコキ
シチタンが焼成時の加熱温度が低くてすむので好まし
い。代表的なものとしては、テトラオクチルオキシチタ
ン、チタンジプロピルオキシオクチレングリコレートが
ある。
【0017】これらの他に、同じ紫外線照射及び加熱に
より硬化して、ジルコニウム、亜鉛、アルミニウム等の
酸化物を形成する化合物を添加してもよい。これらは主
としてこの絶縁膜の屈折率の調整に用いられる。
【0018】リン化合物は、これらの膜の主成分となる
金属原子に対して、原子比でリンが0.0001〜0.1 となる
ように添加される。好ましくは、0.001 〜0.05添加され
る。これにより、形成された絶縁膜が緻密になり、基板
からのアルカリ溶出が抑制される。本発明では、有機チ
タン特にアルコキシチタンまたはその加水分解物と併用
し、紫外線照射と加熱硬化工程を経ることにより、 350
℃以下程度の比較的低温で加熱したとしても、充分アル
カリ溶出抑制効果を有する絶縁膜を形成することができ
る。
【0019】このリン化合物は、通常はリン酸という形
で添加されればよい。ここでいうリン酸とは、 3価〜 5
価のリン酸、亜リン酸、次亜リン酸等のリン酸自体、ま
たは水和によりそれらを生じる5酸化リン等の酸化リ
ン、塩化リン、臭化リン等のリンハロゲン化物、リン酸
エステル等のリン酸の有機物等の形態を意味する。ただ
し、本発明のリン酸添加の目的はアルカリ溶出抑制であ
るので、リン酸ナトリウムとかリン酸カリウムというよ
うなアルカリ金属のリン酸塩は好ましくない。
【0020】このリン化合物は、塗布液に混合されて塗
布される時点では、リン酸の状態にになっていることが
好ましい。このため、最初からリン酸自体または塗布液
において速やかにリン酸に分解される化合物が好まし
い。
【0021】有機シランと有機チタンまたはその加水分
解物とリン化合物は、エチルアルコール、イソプロピル
アルコールブチルアルコールのようなアルコール類、エ
チレングリコール、プロピレングリコールのようなグリ
コール類、酢酸エチルのようなエステル類等の有機溶
媒、水等と混合されて塗布液にされる。
【0022】この塗布液は、印刷法、ディップ法、流延
法、スピナー法等の公知の方法で、基板の上に付与され
て、未硬化の膜を形成する。この未硬化の膜は、次いで
紫外線照射、加熱の工程を経て硬化され、SiO2-TiO2
主成分とする絶縁膜とされる。
【0023】本発明で形成されるSiO2-TiO2 を主成分と
する絶縁膜は、硬化後の厚みが20〜500nm程度の厚み
となるようにされればよい。この塗布工程が1回の塗布
では充分な厚みが得られない場合には、必要により塗布
工程を繰り返してもよい。また、この複数回の塗布工程
の間に乾燥工程を入れるようにしてもよい。
【0024】この紫外線照射は、 250nm付近に主波長
を有する紫外線を用いればよい。膜厚や材質にもよる
が、照射量は 800〜5000mJ程度でよい。また、加熱は
乾燥のためには 100〜 200℃程度、硬化のための加熱の
ためには 250〜 350℃程度の温度とすればよい。
【0025】この硬化に際しては、配向膜の形成と絡め
て2種類の工程が可能である。1つは、次の配向膜の形
成工程とは全く別の工程とする方法で、SiO2-TiO2 を主
成分とする絶縁膜の硬化がほとんど完了してから、次の
配向膜形成工程に入るものである。
【0026】この場合には、基板上に塗布された塗布液
は、紫外線照射と加熱硬化の工程を行い、有機シランと
有機チタンの加水分解物をほとんど完全に酸化物にして
SiO2-TiO2 を主成分とする絶縁膜が形成される。次い
で、その上にポリイミド、ポリアミド、シリコン樹脂等
の有機高分子の膜を形成し、それをラビングする等して
配向膜を形成する。このため、加熱硬化工程は通常は 3
00〜 350℃程度の温度で行えばよい。もっとも、加熱時
間が長く取れる場合には、もっと低温で加熱させること
もできる。
【0027】もう1つは、次の配向膜の形成工程の硬化
工程とこの絶縁膜の硬化工程を一部兼用する方法であ
る。この場合には、基板上に塗布された塗布液は、紫外
線照射と加熱乾燥の工程を行い、少なくともある程度乾
いた状態にして、配向膜となる有機高分子の膜を形成す
る。この状態では、塗布液の有機シランと有機チタンの
加水分解物は一部酸化物が形成されているが、まだ一部
は水酸化物となっていて、表面に他の材料の膜を形成で
きる程度には固く乾燥した状態にされている。
【0028】配向膜となる有機高分子の膜を形成した後
に、 300〜 350℃程度の温度で加熱してSiO2-TiO2 膜の
酸化物化を完了させるとともに、配向膜の有機高分子の
硬化を行う。この際、有機高分子の膜はその下側にある
SiO2-TiO2 膜からの水分の蒸発によりポーラスとなるが
もともと膜厚が薄く、液晶の配向が取れればよいので、
ほとんど問題はない。また、加熱時間が長く取れる場合
には、もっと低温で加熱させることもできる。
【0029】このようにして形成した有機高分子の膜は
硬化後に、ラビングする等して特定の方向に配向処理し
て配向膜とされる。もちろん、特定の方向に配向処理す
る必要のない場合には、配向処理は不要となる。また、
配向処理する場合もラビング法でなくて、斜め蒸着法
や、フォトリソによる配向面の形成であってもよい。
【0030】液晶表示素子とするには、このようにして
配向処理を行った電極付きの基板を2枚使用する。その
一方には、スペーサーを散布する。この散布するスペー
サーは、公知の通常のスペーサーが使用でき、ガラス、
アルミナ、シリカというような無機のスペーサーや、樹
脂のような有機のスペーサーが使用できる。他方には、
シール材を配置して、両者を対向させて圧着して空セル
を形成する。
【0031】この空セルに、TN用液晶、STN用液
晶、GH用液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、高分
子液晶分散型液晶、その他公知の種々の液晶を注入して
液晶セルとする。このようにして液晶セルを製造した
後、必要に応じて偏光膜、反射板、位相差板、カラーフ
ィルター、タッチパネル、光源等を組み合わせて液晶表
示素子とすればよい。
【0032】
【作用】本発明では、有機シランと有機チタンまたはそ
の加水分解物にリン化合物を添加した塗布液を用いてい
る。リンは電気陰性度が高く、電気的にプラスに帯電す
るナトリウムをトラップする性質を持っている。SiO2
TiO2のネットワークにリンが取り込まれると、未結合の
末端は強いマイナスに帯電する。これがプラスに帯電し
たナトリウムを引きつけて取り込むため、液晶中にナト
リウムイオンが流出しにくくなる。これによりアルカリ
溶出が抑制される。
【0033】さらに、チタンが混入されているので、紫
外線照射により硬化反応が低い温度で可能になり、 300
〜 350℃程度の温度で、SiO2-TiO2 の緻密な膜が容易に
形成することができる。
【0034】
【実施例】
実施例1 基板として、ソーダライムガラス基板を用い、ITOの
透明電極を形成しパターニングした基板を準備した。こ
の表面にテトラエトキシシランとテトラオクチルオキシ
チタンとを金属原子比で1:1 で混合し、それに5酸化リ
ンを、リン原子でシリコン、チタンの両原子の合計に対
して0.002 の割合で混入した。これを水を含むアルコー
ル、グリコール系溶媒で希釈して、塗布液とした。
【0035】この塗布液を基板上に転写印刷機で転写し
た。次いで、溶剤を蒸発させる乾燥工程を行い、 250n
m付近に主波長を有する紫外線を1200mJ照射し、その
後 350℃で 5分間加熱して硬化させた。これにより、厚
みが約50nmのSiO2-TiO2 の緻密な膜が形成された。こ
の上にポリイミドを転写印刷して加熱して硬化させ、ラ
ビングして配向膜を形成した。
【0036】次いで、この基板を2枚用い、ネマチック
液晶を内部に封入して、TN型液晶表示素子を製造し
た。この液晶表示素子を耐久試験(80℃、90%RHの高
温高湿下に 500時間放置)後に点灯状態を確認したが、
にじみ現象も生じなく良好な点灯を確認できた。
【0037】実施例2〜7、比較例1 下記の表1に示すような混合比で混合した塗布液を用い
て、実施例1と同様にして絶縁膜を形成した。比は全て
原子比で、リン以外の原子が 100となるように示した。
この結果、リン酸の添加量が極めて少ないもの及びリン
酸が添加されなかったものを除いて、いずれも耐久試験
でにじみ現象を生じなかった。耐久試験の「×」は 500
時間NG、「○」は 500時間OK、「◎」は1000時間O
Kを示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例8 実施例1と同様にして塗布液を基板上に転写印刷機で転
写した。次いで、溶剤を蒸発させる乾燥工程を行い、 2
50nm付近に主波長を有する紫外線を1200mJ照射し
た。この状態で塗布液はある体の固さになっており、そ
の後、ポリイミドを転写印刷した。次いで 350℃で 5分
間加熱して絶縁膜とポリイミド膜の両方を同時に硬化さ
せた。さらにこの表面をラビングして配向膜を形成し
た。
【0040】次いで、この基板を2枚用い、ネマチック
液晶を内部に封入して、TN型液晶表示素子を製造し
た。この液晶表示素子を耐久試験後に点灯状態を確認し
たが、にじみ現象も生じなく良好な点灯を確認できた。
【0041】
【発明の効果】本発明では、有機シランと有機チタンま
たはその加水分解物にリン化合物を添加した塗布液を用
い、電極付きの基板上に塗布してその塗布液に紫外線を
照射し、その後に加熱して塗布液を硬化させてSiO2-TiO
2 の絶縁膜を形成する。
【0042】このため、有機シラン単独の場合に比し
て、硬化のための加熱に要する温度が低くてすむ。有機
シラン単独の場合には、通常 500℃以上の加熱温度が必
要となり、透明電極の抵抗値がかなり増加する傾向があ
るが、本発明では適切な化合物を選択することにより、
300〜 350℃程度で充分に硬化が進行するので、このよ
うな電極の抵抗増加という欠点を生じにくい。
【0043】このように低い温度で加熱硬化させても、
緻密でアルカリの溶出を抑制する効果が大きく、高温高
湿下に長時間さらしても、アルカリによる性能劣化を生
じにくい。また、塗布液の混合におけるに保存において
も、長時間の保存が可能になり、液の取扱が容易にな
る。
【0044】本発明は、本発明の効果を損しない範囲内
で、種々の応用が可能である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機シランまたはその加水分解物を含有す
    る塗布液を電極付きの基板上に塗布して加熱して、SiO2
    を含有する絶縁膜を電極上に形成することにより電極と
    配向膜との間に無機質の絶縁膜を形成する液晶表示素子
    の製造方法において、その塗布液が有機チタンまたはそ
    の加水分解物とリン化合物とを含有し、基板上に塗布さ
    れたその塗布液に紫外線を照射し、その後に加熱して塗
    布液を硬化させてSiO2-TiO2 の絶縁膜を形成することを
    特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、基板上に塗布した塗布
    液に紫外線照射及び加熱を行いSiO2-TiO2 の絶縁膜を形
    成した後に、配向膜用の有機高分子材料を塗布し、その
    硬化を行うことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、基板上に塗布した塗布
    液に紫外線照射及び乾燥を行った後に、配向膜用の有機
    高分子材料を塗布し、加熱によりそれら両方の膜の硬化
    を同時に行うことを特徴とする液晶表示素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、塗布液
    に添加されるリン化合物がリン酸化合物であり、混合液
    中の金属化合物の金属原子に対して、添加するリン酸化
    合物のリン原子の比が原子比で0.0001〜0.1 であること
    を特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかにおいて、電極付
    きの基板の電極と基板との間には、アルカリ溶出防止膜
    が設けられていないことを特徴とする液晶表示素子の製
    造方法。
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