JPH088157A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH088157A
JPH088157A JP6134007A JP13400794A JPH088157A JP H088157 A JPH088157 A JP H088157A JP 6134007 A JP6134007 A JP 6134007A JP 13400794 A JP13400794 A JP 13400794A JP H088157 A JPH088157 A JP H088157A
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pupil
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projection
optical
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JP6134007A
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Naomasa Shiraishi
直正 白石
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • GPHYSICS
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体素子等を製造するフォトリソグラフィ
工程で使用される投影露光装置において、種々の瞳フィ
ルターを切り換え使用しても、結像性能に大きな変化を
与えないようにする。 【構成】 レチクルRのパターンをウエハW上に投影す
るための投影光学系PLの瞳面に、交換コントローラ2
4を介して複数の瞳フィルター中の瞳フィルターPF1
を配する。その瞳フィルターPF1に対応して、ロード
アーム制御装置16等を介してディストーションを補正
するためのフィルタ補正体CPをレチクルRと投影光学
系PLとの間に設ける。別の瞳フィルターを使用すると
きにはそれに応じて別のフィルタ補正体を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回
路、液晶ディスプレイ等を製造するためのフォトリソグ
ラフィー工程において、微細パターンを形成するために
用いられる投影露光装置に関し、特に投影光学系の瞳付
近に各種光学フィルターが設置される投影露光装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路あるいは液晶ディスプレ
イ等を製造するためのフォトリソグラフィー工程におい
て使用される投影型露光装置の投影光学系は、高度な光
学設計、硝材の厳選、硝材の精密加工、及び精密な組立
調整を経て装置内に組み込まれる。現在、例えば半導体
製造工程では水銀ランプのi線(波長365nm)を照
明光としてレチクル(又はフォトマスク等)を照射し、
そのレチクル上の回路パターンの透過光を投影光学系を
介してフォトレジストが塗布されたウエハ(又はガラス
プレート等)上に結像するステッパーが主に使われてい
る。また、評価用あるいは研究用としてエキシマレーザ
光(波長248nmのKrFエキシマレーザ光等)を照
明光とするエキシマステッパーも使われている。
【0003】一般に、投影光学系を用いた露光によって
微細なレチクルパターンをウエハ上へ忠実に転写するた
めには、投影光学系の解像力と焦点深度(DOF:Dept
h OfFocus)とが重要なファクタとなっている。現在実
用化されている投影光学系のうち、i線用のものでは開
口数(NA)として0.6程度が得られている。一般
に、使用する照明光の波長が同じであるとき、投影光学
系の開口数を大きくすると、それに応じて解像力も向上
する。しかしながら、照明光の波長をλとしたとき、焦
点深度DOFは、±λ/NA2 に比例し、開口数NAの
増大に伴って焦点深度は浅くなる。
【0004】ところで、投影光学系の瞳面の径を大きく
したり、さらに投影光学系を構成するレンズ等の光学素
子の有効径を大きくすること等により、投影光学系の像
側の開口数NAw(物体側の開口数NAr)を大きくし
て、解像力を高めることはできる。ところが、焦点深度
DOFは、開口数NAwの2乗に反比例して減少してし
まうため、たとえ高開口数の投影光学系が製造できたと
しても、必要な焦点深度が得られないことになり、実用
上の大きな障害となる。
【0005】例えば、照明光の波長をi線の365nm
とし、開口数NAwを0.6とすると、焦点深度DOF
は幅で約1μm(±0.5μm)になってしまい、ウエ
ハ上の1つのショット領域(20mm角〜30mm角程
度)内で表面の凹凸や湾曲が焦点深度DOF以上の部分
については解像不良を起こすことになる。このような問
題に対処するため、特公昭62−50811号公報に開
示されているような位相シフト法や、特開平4−101
148号公報、特開平4−180612号公報、特開平
4−225358号公報、あるいは特開平4−1806
13号公報等に開示されたSHRINC法(変形光源
法)等のいわゆる超解像技術が提案されている。しかし
ながら、これらの技術は、転写する回路パターンが比較
的密度の高い周期的なパターンであるときに、解像度の
向上及び焦点深度の増大等の効果が得られるが、コンタ
クトホールパターンと呼ばれるような離散的(孤立的)
なパターンに対しては、ほとんどその効果が得られな
い。
【0006】そこで、コンタクトホールパターン等の孤
立パターンに対して見かけ上の焦点深度を拡大させる露
光方法として、ウエハ上の1つのショット領域に対する
露光を複数回に分け、各露光の間にウエハを投影光学系
の光軸方向に一定量だけ移動させる方法が、例えば特開
昭63−42122号公報で提案された。この露光方法
はFLEX(Focus Latitude enhancement EXposure)法
と呼ばれ、コンタクトホールパターン等の孤立パターン
に対しては十分な焦点深度拡大効果を得ることができ
る。但し、FLEX法は、僅かにデフォーカスしたコン
タクトホールパターン像を多重露光しなければならず、
従って、現像後に得られるレジスト像は必然的に鮮鋭度
(レジスト層のエッジの立ち上がり)が低下したものと
なる。
【0007】また、露光動作中にウエハを光軸方向に移
動させるFLEX法とは異なる方式によりコンタクトホ
ールパターンの投影時の焦点深度を拡大する方法も提案
されている。1991年春季応用物理学会の予稿集29
a−ZC−8,9で発表されたSuper FLEX法
は、投影光学系の瞳面(すなわちレチクルに対するフー
リエ変換面)に、光軸を中心とする同心円的な振幅透過
率分布を有する位相フィルターを設け、このフィルター
の作用により、投影光学系の実効的な解像度、及び焦点
深度を増大するものである。
【0008】なお、上記のSuper FLEX法の如
く投影光学系の瞳面でのフィルタリングにより透過率分
布や位相差を変化させ、それにより焦点深度を向上する
方法は、多重焦点フィルター法として一般に知られてい
る。多重焦点フィルターについては、昭和36年1月2
3日付で発行された機械試験所報告第40号の「光学系
における結像性能とその改良方法に関する研究」と題す
る論文中の第41頁〜第55頁に詳しく述べられてい
る。また、瞳面でのフィルタリング(spatial filterin
g)により像質を改善する方法は、一般に瞳フィルター法
と呼ばれている。その瞳フィルター法の新しいタイプと
して、本出願人は光軸近傍の円形領域のみを遮光する型
のフィルター(以下、「遮光型フィルター」と呼ぶ)を
特開平4−179958号公報において提案した。更に
本出願人は、瞳面を透過するコンタクトホールパターン
からの結像光束の空間的コヒーレンシーを低減させる瞳
フィルターを用いたSFINCS法と名付けられた方式
を、特願平4−263521号、特願平4−27172
3号で提案している。
【0009】以上のコンタクトホールパターン用の瞳フ
ィルターとは別に、ライン・アンド・スペース(L&
S)パターン等の比較的密集した周期性パターンに対し
て効果的な瞳フィルターも、1991年の秋季応用物理
学会の予稿集中の「斜入射照明を用いた投影露光法・原
理」(松尾他:12a−ZF−7)、及び1992年の
春季応用物理学会の予稿集中の「輪帯照明と瞳フィルタ
ーの最適化」(山中他:30p−NA−5)等で報告さ
れている。これらのフィルターは光軸を中心とする円形
領域、又は輪帯領域の透過率(透過光量)を下げるフィ
ルター(以下、「L&Sパターン用フィルター」と呼
ぶ)であり、Super FLEX法と異なり、フィル
ターの透過光の位相は変えないものである。
【0010】ところで、半導体集積回路等の微細パター
ンの形成に際しては、露光装置には、解像度のみでなく
高い位置合わせ精度も要求される。すなわち、ウエハ上
の前層のパターン上に、次層のパターンを正確に重ね合
わせて転写する必要があり、ウエハ上の位置合わせ用マ
ークの正確な検出、レチクルとウエハとの間の正確な位
置合わせのみでなく、ディストーション(歪曲収差)の
極めて少ない投影光学系が要求される。なおこのディス
トーションとは、一般的な樽型や糸巻型といったものだ
けではなく、主にレンズエレメントの製造誤差によって
生じる、像位置のランダムなばらつきを含む。
【0011】上記で述べた各種瞳フィルターを使用する
露光法の中で、Super FLEX法、遮光型フィル
ターを使用する露光法、及びSFINCS法では、露光
転写すべき微細パターンの中の、孤立的なコンタクトホ
ールパターンに対して解像度や焦点深度の増大効果を得
ることができる。しかしながら、L&Sパターン等の比
較的密集した(周期的な)パターンに対しては逆に解像
度等が低下するため、このようなL&Sパターンの露光
時には、投影光学系から瞳フィルターを退出させるか、
あるいは瞳フィルターを、上記のL&Sパターン用フィ
ルターと交換する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述
べた通り、良好な投影像を得るために投影光学系は、高
度な光学設計、製造、そして厳密な調整が一体となって
完成されるものである。従って、このような投影光学系
に対して、結像光束の光学的な特性を変化せしめる瞳フ
ィルターを単に装填し、退出させ、あるいは交換するの
みでは、その投影光学系の結像特性を所望の水準に高精
度に維持できないという不都合がある。
【0013】もちろん、コンタクトホールパターン等の
特定のパターンのみに限定して使用することを前提とし
た露光装置であれば、始めから特定の瞳フィルターを組
み込んで調整を行うこともできる。しかし、例えば現状
の半導体等の生産ラインにおいては、生産効率を高める
ために一般に1台の露光装置が各種の工程の(パターン
の)露光転写に使用されている。
【0014】本発明は斯かる点に鑑み、コンタクトホー
ルパターン等の孤立したパターンの投影露光に好適な瞳
フィルターや、L&Sパターン等の密集したパターンの
投影露光に好適な瞳フィルター等のように光学的性能の
異なる複数の瞳フィルターを、投影光学系の瞳面付近で
切り換えて使用するような場合にも、常に良好な結像特
性が得られる投影露光装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による投影露光装
置は、転写用のパターンが形成されたマスク(R)を露
光用の照明光(ILB)で照射する照明手段(1〜1
4)と、その照明光(ILB)のもとでそのマスク
(R)のパターンの像を感光性基板(W)上に所定の結
像特性で投影する投影光学系(PL)とを備えた投影露
光装置において、その投影光学系(PL)内の瞳面(F
TP)、又はその瞳面(FTP)の近傍の面に、互いに
異なる量だけそのマスク(R)からの光の振幅分布、位
相分布、及び偏光状態よりなる光学特性群の少なくとも
1つを変化させる複数の光学フィルター(PF1,PF
2)の内の何れか1つを選択して配置する光学フィルタ
ー切り換え手段(40〜42)と、この光学フィルター
切り換え手段により選択された光学フィルター(PF1
又はPF2)に応じて、そのマスク(R)とその基板
(W)との間に、互いに異なる量だけその投影光学系
(PL)による結像特性を補正する複数の結像特性補正
部材(CP)の内の何れか1つを選択して配置する補正
部材切り換え手段(15,16)とを設けたものであ
る。
【0016】この場合、それら複数の光学フィルター
(PF1,PF2)の内の何れか1つの光学フィルター
の他の例は、その投影光学系(PL)中の配置面内の位
置に応じて、そのマスク(R)からの光の振幅分布、又
は位相分布の少なくとも一方を変化させる光学フィルタ
ーである。また、その複数の光学フィルター(PF1,
PF2)の内の何れか1つの光学フィルターの他の例
は、その投影光学系(PL)中の配置面内の所定の領域
を透過する透過光と、それ以外の領域を透過する透過光
との間の可干渉性を低減させる光学フィルターである。
【0017】また、その光学フィルター切り換え手段
(40〜42)は、そのマスク(R)からの光の光学特
性に変化を与えない光透過性部材(PF3)を有するこ
とが望ましい。また、それら複数の結像特性補正部材
(CP)の一例は、互いに異なる量だけその投影光学系
(PL)による投影像のディストーションを補正するも
のである。また、それら複数の結像特性補正部材(C
P)の他の例は、互いに異なる量だけその投影光学系
(PL)による投影像の像面湾曲を補正するものであ
る。
【0018】
【作用】斯かる本発明の投影露光装置によれば、光学フ
ィルター(PF1,PF2)の切り換え手段(40〜4
2)と、光学フィルター(PF1,PF2)のそれぞれ
に対応する結像特性補正部材(CP)の切り換え手段
(15,16)とを設けたため、一台の投影露光装置で
各種の露光方法に対応した光学フィルター(PF1又は
PF2)を使用した場合に投影光学系(PL)と光学フ
ィルターとの組み合わせにより生ずる光学的収差、特に
ディストーション及び像面湾曲の補正ができる。すなわ
ち、結像特性補正部材(CP)のマスク(R)側の面及
び/又は感光性基板(W)側の面は、投影光学系の光軸
(AX)に垂直な面に対し、殆どの位置において或る角
度を有し、また結像特性補正部材(CP)は透明で且つ
周囲の環境気体と屈折率が異なっている。例えば結像特
性補正部材(CP)を図5に示すような厚さdの一様に
撓んだ屈折率nの平面体とすると、入射光束の垂直面に
対してθの傾き角を持った面に対し光束が入射したと
き、その結像特性補正部材(CP)を出た光束は入射位
置から、ほぼ次式による距離ΔXだけシフトする。
【0019】 ΔX=d(1−1/n)sin θ (1) 従って、例えば光学フィルター(PF1又はPF2)を
配置した状態での投影光学系(PL)のディストーショ
ン(結像位置のランダムなばらつきを含む)を予め計測
しておき、このディストーションを補正するような変形
(撓み)を持った結像特性補正部材(CP)を製造し、
マスク(R)と投影光学系(PL)の間又は投影光学系
(PL)中に配置すれば、上記ディストーションを打ち
消すことができる。
【0020】また、例えば図7に示すような凹レンズ
(又は凸レンズ)から成る結像特性補正部材(CP)を
それぞれの光学フィルター(PF1又はPF2)又は光
透過性部材(PF3)に対応して配置すれば、それらの
異なった光学特性によりそれぞれ生ずる投影光学系(P
L)の像面湾曲の補正が行える。但し、この場合も上記
ディストーション同様に、光学フィルター(PF1又は
PF2)を配置した状態での投影光学系(PL)の像面
湾曲を予め計測しておき、この像面湾曲を補正するよう
な特性を持った凹レンズ(又は凸レンズ)から成る結像
特性補正部材(CP)を製造し、マスク(R)と投影光
学系(PL)の間又は投影光学系(PL)中に配置す
る。このように本発明の投影露光装置を使用すれば、一
台の投影露光装置で各種の光学フィルター(PF1,P
F2)を使用しても、それらの光学特性の違いによる結
像特性の変動が抑えられ、従って各種露光方法に容易に
対応することができる。
【0021】また、光学フィルター(PF1,PF2)
が透過光の振幅分布又は位相分布の少なくとも一方を変
化させるためのものである場合、即ち、中心遮光型の瞳
フィルター、L&Sパターン用の瞳フィルター、又はS
uper FLEX型の瞳フィルターである場合には、
投影光学系(PL)の実効的な解像度及び焦点深度が更
に増大する。しかも、各瞳フィルターに対応する結像特
性補正部材(CP)の補正効果により、他の結像特性の
悪化が防止される。
【0022】また、光学フィルター(PF1,PF2)
が可干渉性を低減させるものである場合、即ちSFIN
CS型の瞳フィルターである場合には、コンタクトホー
ルパターンからの結像光束の空間的なコヒーレンシーが
低減され、解像度及び焦点深度が向上する。更に、その
瞳フィルターに対応する結像特性補正部材(CP)の補
正効果により、他の結像特性が悪化しない。
【0023】更に、光学フィルター切り換え手段(40
〜42)が、光学特性に変化を与えない光透過性部材
(PF3)、即ち単なる平行平面板等を有する場合に
は、光学フィルターを必要としない露光方法にも対応で
きる。即ち、光学フィルターを必要としない露光方式に
おいても、光路長を合わせるために設置されるガラス自
体の不均一性や各レンズ素子の微小な製造誤差等によ
り、僅かながら収差が残存し、従来のように結像特性補
正材(CP)を用いなければ、結像特性に影響を及ぼ
す。しかし、本発明のようにその収差を補償する結像特
性補正部材(CP)を設ければ、このような光学フィル
ターを必要としない露光方式においてもその投影光学系
(PL)の結像特性を維持することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき、図面を参照して説明する。本実施例の投影露光
装置は、レチクルの下面(投影光学系側)のパターン面
に描画された転写すべきパターンをステッパー方式で投
影光学系を介してウエハ上に露光転写するものである。
【0025】図1は、本実施例の投影露光装置を示し、
この図1において、水銀ランプよりなる光源1より発生
した照明光は、楕円鏡2、コリメータレンズ4、及び短
波長カットフィルター5を介して干渉フィルター6に入
射し、干渉フィルター6により例えばi線(波長0.3
65μm)のみからなる照明光ILBが選択され、この
照明光ILBはフライアイレンズ7に入射する。楕円鏡
2の第2焦点付近に配置されたシャッター3により照明
光の照射及び遮断が制御される。なお、この照明光IL
Bはi線のみに限定されるものではなく、i線以外の波
長、あるいは複数の波長を使用してもよい。また、露光
用の光源1としては、水銀ランプのような輝線ランプの
他、例えばエキシマレーザー光源や、金属蒸気レーザー
光又はYAGレーザー光の高調波発生装置等が使用でき
る。
【0026】フライアイレンズ7の射出側の面は、レチ
クルパターンに対する照明光学系中のフーリエ変換面と
なっており、ここには面光源像(フライアイレンズ7の
各レンズエレメントの夫々に対応した複数の点光源像の
集合)が形成される。また、その射出側の面には、その
面光源像の形状や大きさを規定する照明系開口絞り(以
下、「σ絞り」という)8が設けられる。
【0027】フライアイレンズ7から射出されてσ絞り
8を透過した照明光は、ミラー9、第1リレーレンズ1
0、レチクルブラインド(視野絞り)11、第2リレー
レンズ12、ミラー13、及びコンデンサーレンズ14
を経て、レチクルステージRST上のレチクルRを照明
する。このときレチクルブラインド11は、リレーレン
ズ系12とコンデンサーレンズ14との合成系に関して
レチクルRのパターン面と共役になっており、レチクル
ブラインド11により、レチクルR上の照明視野を可変
とすることができる。また第1リレーレンズ系10は、
σ絞り8(面光源像)がレチクルブラインド11、又は
レチクルRのパターン面に対するフーリエ変換面となる
ように設定される。
【0028】レチクルRと投影光学系PLとの間には、
結像特性を補正する部材であるフィルタ補正体CPが配
置される。フィルタ補正体CPは、ロードアーム制御装
置16により制御されるロードアーム15上に固定さ
れ、必要に応じて別のフィルタ補正体に交換される。こ
のフィルタ補正体CPの作用効果については後述する。
フィルタ補正体CPを透過した光束は投影光学系PLに
より集光され、ウエハW上にレチクルRのパターンの像
を形成する。なお、図1においてレチクルRからウエハ
Wまでの光路は、レチクルR上の各パターンからの結像
光束の主光線を示したものである。本実施例において
は、投影光学系PL中の瞳面FTP、すなわちレチクル
Rに対する光学的フーリエ変換面は、レチクルRとウエ
ハWとの間の中空領域(レンズ等の無い領域)に位置す
るように設定され、その瞳面FTP、又はその近傍面に
は、瞳フィルターPF1が設けられるが、これについて
も後述する。なお、図1の系では投影光学系PL中の瞳
面FTP(σ絞り8によって規定される面光源像と供
役)の位置と光源1とが共役になったケーラー照明法が
適用されているが、必ずしもケーラー照明法である必要
はない。なお、図1において、投影光学系PLの光軸A
Xに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙
面に垂直にY軸を、図1の紙面に平行にX軸を取る。
【0029】ウエハWは、光軸AXに垂直なXY平面上
を2次元移動するウエハステージWSTのホルダー上に
保持され、ウエハステージWSTの位置は、レーザ干渉
計27等により常時正確に計測されている。また、ウエ
ハW上に形成されているウエハマーク(位置合わせマー
ク)の位置、又は位置誤差を検出するウエハアライメン
ト系28が設けられている。ステージコントローラ26
は、ウエハアライメント系28の検出値とレーザ干渉計
27の計測値とに基づいて、ウエハステージWSTの駆
動用のモータを制御して正確な露光位置へウエハWを位
置決めする。装置全体の動作を制御する主制御系25
が、ステージコントローラ26に目標位置等の情報を供
給する。
【0030】主制御系25は、シャッタコントローラ3
1、及び照明系コントローラ30等にも指令を送り、シ
ャッターコントローラ31が楕円鏡2の第2焦点近傍に
配置されたシャッタ3の開閉を制御し、照明系コントロ
ーラ30が、σ絞り8、及びレチクルブラインド11の
開口設定を行う。また、主制御系25は、瞳フィルター
用の交換コントローラ24に設定すべき瞳フィルターを
示す指令を送り、このコントローラ24が瞳フィルター
の交換を指令する。また、主制御系25には、レチクル
の種類を読み取るバーコードリーダー29からの情報も
供給されている。
【0031】図2は、瞳フィルター及びその交換機構を
示す平面図であり、この図2において、互いに異なる種
類の3枚の瞳フィルターPF1,PF2,PF3は、回
転板41上に120°間隔で保持され、回転板41は、
回転板41のほぼ中心部の裏面に取り付けた回転軸40
を中心として回転することができる。図2の状態では、
コンタクトホールパターンの露光に適した瞳フィルター
として、中心部の円形領域PF1aの透過光の位相を、
その周囲の輪帯領域の透過光の位相に対して反転させる
Super FLEX型の瞳フィルターPF1が、投影
光学系PLの結像光路内の瞳面FTPに設置されている
ものとする。その位相の反転のさせ方は連続的、又は段
階的に行うとしてもよい。
【0032】図3は、瞳フィルターPF1〜PF3の交
換機構40〜42を図2中のAA’線に沿う断面図とし
て示したものであり、回転板41は回転軸40上にある
回転駆動部42によって、回転軸40を中心に回転し、
また回転駆動部42は、不図示の投影光学系鏡筒に保持
されている。また、回転板41の回転位置を正確に計測
するためのロータリエンコーダ43が設けられており、
ロータリエンコーダ43から回転板41の回転角に応じ
た信号が出力される。また、回転板41の周縁部分上に
は位置合わせ用の格子(スケール)が刻まれている。
【0033】図2に戻り、Super FLEX型の瞳
フィルターPF1は、例えばガラス、石英等で作られた
透明平板上の中心部の円形領域PF1aに透明誘電体膜
を形成したものである。円形領域PF1aを通過する光
束とその周辺を通過する光束との間には180°の位相
差が生ずるようになっている。他の2個の瞳フィルター
の内、瞳フィルターPF2は、中心部の円形領域PF2
aの透過率を、円形領域PF2aの周辺の領域での透過
率よりも低減させたものであり、これはL&Sパターン
を露光するための瞳フィルターとして使われる。この瞳
フィルターPF2としては、例えば透明平板上の中心部
の円形領域PF2aに金属薄膜等の半透明の吸光部材を
形成したものを使用する。なお、L&Sパターン用フィ
ルターの使用に際しては、図1の照明光学系1〜14に
よるレチクルRへの照明状態を、いわゆる輪帯照明系に
設定することがより好ましい。従って、図1中のσ絞り
8は、輪帯照明にも対応可能としておくことが望まし
い。すなわち、σ絞り8によって面光源像を輪帯状に制
限するのである。そこで、σ絞り8も複数種類の開口形
状のものを予め用意しておき、図2の瞳フィルターの交
換に用いられる交換機構と同様の機構によって適宜交換
できるようにしておくとよい。
【0034】残りの瞳フィルターPF3は、全面に亘っ
て透過率差や位相差を与えないような均一な透明平板
(いわゆる素ガラス)から成り、本来の瞳フィルターを
使用しない状態と全く等価な(但し、光路長のみを補正
する)光学フィルターである。このような瞳フィルター
PF3が必要になるのは、他の2枚の瞳フィルターPF
1,PF2がいずれも光学的に所定の厚さを有する透明
板であるため、これらの瞳フィルターを使用しない状態
においても、瞳フィルターPF1,PF2と等しい光学
的厚さを確保するように光学特性の補償、すなわち光路
長を揃える操作をしなければならないからである。
【0035】同様の理由により、本実施例で使用する複
数の瞳フィルターの光学的厚さは、ほぼ等しいことが望
ましい。但し、本実施例においてはフィルタ補正体CP
を、それぞれの瞳フィルターに応じて交換することによ
り、瞳フィルターの交換に伴う結像特性の変動(収差の
増大)を最小限に抑えることができるので、複数の瞳フ
ィルターの光学的厚さのばらつきの許容量を、ある程度
大きくすることができる。このような瞳フィルターの交
換に伴って、特に各瞳フィルターの製造誤差のばらつき
による各種の光学的な収差が変動する。
【0036】図4は、本実施例において用いられるフィ
ルタ補正体CPの一部を拡大して示し、この図4におい
て、フィルタ補正体CPは、厚さのほぼ一様なガラス等
の光透過性基板であり、この光透過性基板は位置により
レチクルRの面に対して凹面状又は凸面状の僅かな撓み
を有している。このフィルタ補正体は、ディストーショ
ンの補正に対して特に有効である。例えばレチクルR上
の位置X1に対応する位置では、フィルタ補正体CPの
撓みにより、レチクルRからの光軸AXに平行な結像光
束(主光線)P1は、フィルタ補正体CPへの入射及び
射出に際して、その周囲の気体と異なる屈折率により、
図4に示すように屈折する。そして結像光束P1は、フ
ィルタ補正体CPがない場合にレチクルR上でΔX1だ
けシフトした位置から発する主光線IP1と同じ光路を
通る。すなわち、フィルタ補正体CPの撓みにより、レ
チクルパターンの結像位置がΔX1だけずれることにな
る。また、撓みの方向が位置X1とは逆である位置X2
では、結像位置のシフト量ΔX2も位置X1でのシフト
量とは逆方向になる。
【0037】図5は、図4のフィルタ補正体CPの一部
を示し、この図5において、一般に、各位置(投影光学
系の光軸AXに対する位置)での結像位置は、結像光束
P1に垂直な面に対してθだけ傾いた厚さd、屈折率n
のフィルタ補正体CPによって、ほぼ、ΔX=d(1−
1/n)sin θだけシフトする。従って、それぞれの瞳
フィルターを含んだ状態での投影光学系のディストーシ
ョン(結像位置のランダムなばらつきを含む)を予め計
測しておき、このディストーションを補正するような変
形(撓み)を持ったフィルタ補正体CPを製造し、レチ
クルRと投影光学系PLとの間又は投影光学系PL中に
配置すれば、そのディストーションを打ち消すことがで
きる。なお、そのディストーションの計測時には、フィ
ルタ補正体CPと同じ光学的厚さを有する平行平板を、
フィルタ補正体CPの設定位置と同じ位置に仮設して計
測を行うことが望ましい。
【0038】なお、図4において、レチクルRからの光
束は、主光線の結像光束P1,P2のみならず、結像光
束P1,P2に対して角度を持った光束も含まれる。従
って、レチクルR上の同じ位置を発した光束でもその射
出角によってフィルタ補正体CPへの入射位置が異な
る。また、フィルタ補正体CPの傾きθは位置によって
異なるため、結像位置のシフト量はレチクルRからの射
出角によって変化してしまう(像が劣化する)ことにな
る。しかし、補正すべきディストーションが元々それ程
大きなものではなく、従ってフィルタ補正体CPの撓み
の量(θ)そのもの、及びその撓みの位置による変化
は、それ程大きな量ではない。更に、レチクルRからの
光束の射出範囲も、例えば結像倍率を1/5として、ウ
エハW側の開口数を0.6とすると、レチクルR側から
投影光学系PLに入射する有効な光束の開口数は0.6
/5(ウエハ側の開口数/結像倍率)程度と小さいた
め、フィルタ補正体CPをレチクルRに十分近く設定す
れば、像劣化への影響はほとんどないレベルとなる。
【0039】図6は、フィルタ補正体の他の例を部分的
に示し、この図6のフィルタ補正体CP1は、位置によ
り厚さの異なる光透過板である。フィルタ補正体CP1
は片側(投影光学系PL側)が平面で他方(レチクルR
側)が凹凸面よりなる光透過板であり、この凹凸面の作
用により透過光束を屈折させるものである。例えば、レ
チクルR上の位置X3に対応する位置(位置X3を通る
主光束とフィルタ補正体CP1表面との交点)では、主
光線P3は、その主光線P3に垂直な平面に対して傾斜
したフィルタ補正体CP1により屈折し、その結果フィ
ルタ補正体CP1から射出された主光線P3は、あたか
もレチクルR上のX3の位置よりΔX3だけ離れた位置
からの光線の如く振る舞う。この結果、図6のフィルタ
補正体CP1により上記の平行平板のフィルタ補正体C
Pと同様にディストーションをΔX3だけ補正すること
ができる。
【0040】図7は、フィルタ補正体の更に別の例を示
し、この図7においてフィルタ補正体CP2は、中心部
の厚さdcが、周辺部の厚さdeより薄い部材、即ち屈
折率の弱い凹レンズとなっている。このような凹レンズ
(又は凸レンズ)をレチクル近傍に配置することによ
り、主に結像光学系の像面湾曲を変化させることができ
る。なおこの場合、結像倍率も多少変化するが、これ
は、現在多くの投影露光装置に既に装備されている、レ
ンズコントローラ(レンズエレメント間の気圧を変化さ
せ結像倍率等を制御する機構)により補償することがで
きる。
【0041】以上の図6及び図7のフィルタ補正体CP
1,CP2についても、それぞれ事前にフィルタ補正体
CP1,CP2とほぼ同じ光学的厚さを有する平行平板
を、フィルタ補正体CP1,CP2のそれぞれの設定位
置と同じ位置に仮設して、ディストーション又は像面湾
曲を測定し、その測定値を基に製造すればよい。また、
投影光学系の瞳面に配置する瞳フィルターが交換される
と、上記ディストーション量等も変化するため、例えば
図1のフィルタ補正体CPは各種の瞳フィルターに応じ
てそれぞれ製造し、瞳フィルターの交換時にはフィルタ
補正体CPも交換する。図1に示すように、主制御系2
5の指令によりフィルタ補正体CPはロードアーム制御
装置16及びロードアーム15を介して、必要に応じて
別のフィルタ補正体に交換される。また、フィルタ補正
体CPの選択、交換も主制御系25の指令により行われ
る。
【0042】もちろん、フィルタ補正体の交換機構とし
て図2に示すような瞳フィルターの交換機構と同様の回
転板式のものを使用することもできる。なお、選択され
るフィルタ補正体CPは、使用する瞳フィルターの種類
により一義的に定まるものである。露光に際してどのよ
うな瞳フィルターを使用するかの指令は、コンソール
(不図示)等を介して主制御系25にオペレータが適宜
入力する。しかしながら、適切な瞳フィルターの種類
は、専ら転写するレチクルパターンの種類によって決ま
るので、使用するレチクルRの名称、コード等をバーコ
ードリーダー29等にて読み取り、認識した名称やコー
ドに基づいて使用する瞳フィルターの種類を決定し、自
動的にフィルター交換してもよい。もちろんこの場合に
も選択された瞳フィルターに応じて、フィルタ補正体C
Pも交換される。
【0043】ところで、本実施例に適用される瞳フィル
ターは、上述の3種類に限定されるわけではなく、例え
ば前述の光軸近傍の円形領域を遮光するタイプの遮光型
フィルターや瞳面を透過する光束の空間的コヒーレンシ
ーを低減させるSFINCS法による瞳フィルターを使
用することもできる。また、以上の実施例においては、
瞳フィルターとして、全て光学的に厚さのある光透過性
基板をベースとしたものを用いたが、例えば遮光型フィ
ルターについては、遮光性の金属板から中心の円形領域
を残して透過部となる周辺部分のみをくり抜いた部材を
使用してもよい。このような遮光板については先に述べ
た特開平4−179958号公報に詳細に述べられてい
る。このような遮光型瞳フィルターをコンタクトホール
パターン用の瞳フィルターとして使用する場合、従来通
りの「瞳フィルターを使用しない状態」とするために
は、上述の実施例と同様の考え方に従って、光学的に厚
さのないフィルターを使用することになる。すなわち、
従来の状態用の瞳フィルターとして前述のような均一な
厚さの透明平板(図2の瞳フィルターPF3)を使用す
るのではなく、単に瞳面FTPから遮光型瞳フィルター
を取り除くだけでよい。
【0044】ところで、収差が完全に除去された投影光
学系においては、このような光学的に厚さのない金属板
遮光型瞳フィルターの設置の前後で、副次的な結像特性
の変動は原理的には全くない。しかしながら、実際の投
影光学系では、ガラス自体の不均質性や、各レンズ素子
の微小な製造誤差等により、僅かながら収差が残存して
いる。もちろん、このような残存収差については、最終
的な調整段階で各光学素子間の相対位置等が微調整さ
れ、レチクルRとウエハWとの間での結像特性上の各収
差が実用上全く問題のない程度に抑え込まれている。但
し、その結像特性を維持しつつ、レチクルRのパターン
面と瞳面FTPとの間、及び瞳面FTPとウエハWの表
面との間をそれぞれ厳密な光学的フーリエ変換の関係に
調整することは難しく、結像特性を最優先に考慮する以
上、光学的フーリエ変換の関係が厳密に満たされない場
合もある。
【0045】そのようにフーリエ変換の関係が厳密に維
持されていない投影光学系においては、金属板遮光型瞳
フィルターの設置に対しても副次的な結像諸特性(特に
ディストーション)の変動が発生する恐れがある。しか
しながら、本実施例のフィルタ補正体CPは、このよう
な収差変動をも当然に補償することができる。なお、上
記実施例では投影露光装置として、レンズ系からなる投
影光学系を備え、ウエハステージのステップ移動により
露光を行う、いわゆるステッパー型の投影露光装置を使
用した。しかしながら、本発明は反射光学系からなる投
影露光装置や、スキャン型の投影露光装置等の何れのタ
イプの投影露光装置にも適用できる。なお、例えば瞳フ
ィルターの交換機構がなく、単に瞳フィルターを挿脱す
るときには、それに連動してディストーション補正用の
フィルタ補正体も挿脱すればよい。
【0046】このように本発明は上述実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り
得る。
【0047】
【発明の効果】本発明の投影露光装置によれば、光学特
性の異なる複数の光学フィルター(瞳フィルター)を切
り換える手段と、それらの光学フィルター(瞳フィルタ
ー)にそれぞれ対応して、その光学フィルターを使用し
たときに投影光学系との間に生ずる結像特性の変動を補
償する複数の結像特性補正部材(フィルタ補正体)を切
り換える手段を設けたため、種々の露光方法に合わせて
容易に光学フィルターの入れ換えができると共に、各光
学フィルター(瞳フィルター)の交換に伴う副次的な結
像特性の変化、特にディストーション又は像面湾曲等の
変動を結像特性補正部材(フィルタ補正体)により補償
し、どのような光学フィルターに対しても、常に良好な
結像特性を得ることができる。この結果、1台の投影露
光装置を、互いに異なった複数の種類のパターンの露光
(工程)に対しても最適な状態で使用することができ、
例えば半導体集積回路等の生産効率をより高めることが
できる。
【0048】また、光学フィルターが透過光の振幅分布
又は位相分布の少なくとも一方を変化させるためのもの
である場合、即ち、Super FLEX法の瞳フィル
ター、遮光型の瞳フィルター、又はL&Sパターン用の
瞳フィルターである場合には、投影光学系の実効的な解
像度及び焦点深度が増大する。更に、対応する結像特性
補正部材により、他の結像特性が悪化しない。また、光
学フィルターが可干渉性を低減させるためのものである
場合、即ち、SFINCS型の瞳フィルターである場合
には、コンタクトホールパターンに対する解像度及び焦
点深度が増大する。更に、対応する結像特性補正部材に
より、他の結像特性が悪化しない。
【0049】更に、光学フィルター切り換え手段が、光
学特性に変化を与えない光透過性部材を有する場合に
は、本来の瞳フィルターを必要としない露光方式にも容
易に対応することができる。また、結像特性補正部材
が、ディストーションを補正するためのものである場合
には、投影光学系と瞳面付近に配置されている光学フィ
ルターとの間で調整困難なディストーションを容易に補
正できる。
【0050】更に、結像特性補正部材が、像面湾曲を補
正するためのものである場合には、投影光学系と瞳面付
近に配置されている光学フィルター(瞳フィルター)と
の間で調整困難な像面湾曲を容易に補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例を示す構
成図である。
【図2】図1の瞳フィルター及びその交換機構を示す平
面図である。
【図3】図2のAA’線に沿う断面図である。
【図4】実施例のフィルタ補正体によりディストーショ
ンが補正される様子を示す説明図である。
【図5】図4のフィルタ補正体CPの一部を示す図であ
る。
【図6】実施例で使用されるフィルタ補正体の他の例を
示す部分拡大断面図である。
【図7】実施例で使用されるフィルタ補正体の別の例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 光源 2 楕円鏡 4 コリメーターレンズ 5 短波長カットフィルター 6 干渉フィルター 7 フライアイレンズ 8 開口絞り 9 ミラー 10 第1リレーレンズ 11 レチクルブラインド 12 第2リレーレンズ 13 ミラー 14 コンデンサーレンズ PL 投影光学系 R レチクル W ウエハ FTP 瞳面 FP1〜FP3 瞳フィルター 24 交換コントローラ 40 回転軸 41 回転板 42 回転駆動部 CP フィルタ補正体 15 ロードアーム 16 ロードアーム制御装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスクを
    露光用の照明光で照射する照明手段と、前記照明光のも
    とで前記マスクのパターンの像を感光性の基板上に所定
    の結像特性で投影する投影光学系とを備えた投影露光装
    置において、 前記投影光学系内の瞳面、又は該瞳面の近傍の面に、互
    いに異なる量だけ前記マスクからの光の振幅分布、位相
    分布、及び偏光状態よりなる光学特性群の少なくとも1
    つを変化させる複数の光学フィルターの内の何れか1つ
    を選択して配置する光学フィルター切り換え手段と;該
    光学フィルター切り換え手段により選択された光学フィ
    ルターに応じて、前記マスクと前記基板との間に、互い
    に異なる量だけ前記投影光学系による結像特性を補正す
    る複数の結像特性補正部材の内の何れか1つを選択して
    配置する補正部材切り換え手段と;を備えたことを特徴
    とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の光学フィルターの内の何れか
    1つは、前記投影光学系中の配置面内の位置に応じて、
    前記マスクからの光の振幅分布、又は位相分布の少なく
    とも一方を変化させる光学フィルターであることを特徴
    とする請求項1記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の光学フィルターの内の何れか
    1つは、前記投影光学系中の配置面内の所定の領域を透
    過する透過光と、それ以外の領域を透過する透過光との
    間の可干渉性を低減させる光学フィルターであることを
    特徴とする請求項1又は2記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記光学フィルター切り換え手段は、前
    記マスクからの光の光学特性に変化を与えない光透過性
    部材を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の結像特性補正部材は、互いに
    異なる量だけ前記投影光学系による投影像のディストー
    ションを補正するものであることを特徴とする請求項1
    〜4の何れか一項記載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の結像特性補正部材は、互いに
    異なる量だけ前記投影光学系による投影像の像面湾曲を
    補正するものであることを特徴とする請求項1〜4の何
    れか一項記載の投影露光装置。
JP6134007A 1993-07-15 1994-06-16 投影露光装置 Withdrawn JPH088157A (ja)

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