JP2001267212A - 位置検出方法及び装置、並びに前記位置検出方法を用いた露光方法及び装置 - Google Patents

位置検出方法及び装置、並びに前記位置検出方法を用いた露光方法及び装置

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JP2001267212A
JP2001267212A JP2000073476A JP2000073476A JP2001267212A JP 2001267212 A JP2001267212 A JP 2001267212A JP 2000073476 A JP2000073476 A JP 2000073476A JP 2000073476 A JP2000073476 A JP 2000073476A JP 2001267212 A JP2001267212 A JP 2001267212A
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mark
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Hideo Mizutani
英夫 水谷
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射屈折型の投影光学系を使用して露光を行
う場合に、ウエハ上に形成されたアライメントマークの
位置を高精度に検出する。 【解決手段】 アライメント光LA,LBを色収差補正
系15a〜15d,16及び投影光学系を介してウエハ
9上のアライメントマークWMYに照射し、アライメン
トマークWMYから発生する±1次回折光LA(1),
LB(−1)を検出し、アライメントマークWMYのY
方向の位置を検出する。この際、アライメント光LA,
LBをテレセントリック性を崩して投影光学系内に入射
させることにより、アライメント光LA,LB及びアラ
イメントマークWMYから発生する±1次回折光LA
(1),LB(−1)の光路をX方向にずらし、アライ
メント光LA,LB及び±1次回折光LA(1),LB
(−1)を中心遮蔽板CSの外側を通過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ等の基板上
の位置合わせ用マーク等のマークを検出する位置検出方
法及び位置検出装置に関し、例えば半導体素子、液晶表
示素子、撮像素子(CCD等)、又は薄膜磁気ヘッド等
を製造するためのフォトリソグラフィ工程においてマス
クのパターンを感光性基板上に露光するために使用され
る露光装置のアライメント系に使用して好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の微細パターンを形成する
ために、マスクとしてのレチクル(又はフォトマスク
等)のパターンを投影光学系を介して感光基板としての
ウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するステッパ
ー等の投影露光装置、又はレチクルのパターンを直接ウ
エハ上に転写するプロキシミティ方式の露光装置等の露
光装置が使用されている。例えば半導体素子はウエハ上
に多数層の回路パターンを所定の位置関係で積み重ねて
形成されるため、ウエハ上の2層目以降に回路パターン
を転写する際には、それまでに形成されている各ショッ
ト領域内の回路パターンとこれから転写するレチクルの
パターンとの位置合わせ(アライメント)を高精度に行
う必要がある。このため、ウエハ上にはそれまでの工程
の露光転写によってアライメントマーク(ウエハマー
ク)が形成されており、投影露光装置には、アライメン
トマークの位置を検出してウエハ上の各ショット領域に
形成されている回路パターンの正確な位置を高精度に検
出するためのアライメント系が備えられている。
【0003】従来のアライメント系としては、投影光学
系とは別にアライメント専用の顕微鏡を設け、この顕微
鏡を介してアライメントマークを検出するオフ・アクシ
ス(Off-Axis)方式、投影光学系をアライメント光学系
の一部として使用するTTL(Through The Lens)方
式、及びレチクルと投影光学系とを介してアライメント
マークを検出するTTR(Through The Reticle)方式等
が使用されていた。
【0004】また、これらのアライメント系には、LS
A(Laser Step Alignment)方式、FIA(Field Imag
e Alignment )方式、及びLIA(Laser Interferomet
ricAlignment )方式等の種々の方式がある。ここで、
LSA方式は、計測方向に垂直な方向に配置されたドッ
ト列状のアライメントマークと、スリット状のレーザビ
ームとを計測方向に相対走査することにより、そのアラ
イメントマークの位置を検出する方式であり、FIA方
式は、顕微鏡と同様な構成の光学系を備え、対物レンズ
で拡大したアライメントマークの像を撮像素子で撮像
し、その画像信号からそのアライメントマークの位置を
検出する方式である。また、LIA方式は、回析格子状
のアライメントマークに2本の位置検出光を所定の2方
向から照射し、発生した2つの回析光より得られる干渉
光の位相から、アライメントマークの位置を計測する方
式である。
【0005】また、LIA方式には、アライメントマー
クの格子の周期方向に対して±N次方向から位置検出光
を照射し、発生した干渉光(両入射光の±N次回折光の
合成光束:Nは自然数)を受光する方式(以下、「±N
次光検出方式」と呼ぶ。)と、アライメントマークの格
子の周期方向に対して±N/2次方向から位置検出光を
照射し、一方の入射光(第1の入射光)の0次光と他方
の入射光(第2の入射光)のN次回折光との合成光束
と、第2の入射光の0次回折光と第1の入射光のN次回
折光との合成光束とを独立に受光する方式(以下、「0
−N次光検出方式」と呼ぶ。)とがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来より投
影露光装置では、レチクルとウエハとの位置合わせを高
精度に行うため、種々の方式のアライメント系が使用さ
れていた。ところで、最近の半導体素子等の更なる微細
化及び高集積化に応えるために、投影露光装置において
は、露光光のより一層の短波長化と投影光学系の大NA
化とが必要となっているが、露光光として真空紫外光を
使用する場合には、露光光を高い透過率で透過する屈折
部材の硝材が合成石英、又は蛍石等に限られてくる。更
に露光波長が160nm程度以下になると、使用可能な
硝材は蛍石等となる。このように使用できる硝材の種類
が限定されてくると、屈折部材のみで構成した投影光学
系では諸収差の良好な補正が困難となる。
【0007】また、屈折部材のみで構成した投影光学系
では、レンズ枚数が30枚程度と比較的多く、TTL方
式又はTTR方式のアライメント系を使用する場合に
は、アライメント光が投影光学系内を往復するため、光
量の低下が大きくなることから、アライメントマークの
検出に必要な光量を確保するためには、透過率の低下を
抑えるため光学部材に塗布する反射防止膜を、露光光の
みでなくアライメント光についても考慮したものとする
必要がある。
【0008】また、TTL方式又はTTR方式のアライ
メント系を使用する場合、アライメント時にウエハ上の
フォトレジストを介してマークを正確に検出するために
は、アライメント光として露光波長と比較的大きく異な
る感光性の弱い波長域の光を使用することが望ましい
が、このようにアライメント光の波長域を露光波長から
比較的大きくずらすと、色収差を補正するための構成が
複雑化するという不都合がある。
【0009】斯かる課題を解決するために、屈折部材と
所定の反射部材とを組み合わせた反射屈折型の投影光学
系が提案されており、このような反射屈折型の投影光学
系によれば、反射部材を利用することで色収差を効率よ
く補正でき、かつ屈折部材用の高価な硝材の使用量も少
なく抑えることができる。しかしながら、そのような反
射屈折型の投影光学系を用いた場合には、オフ・アクシ
ス方式のアライメント系を使用した場合、アライメント
系の検出中心と露光中心との間隔であるベースライン量
が増大するため、ベースライン量の変動等による誤差が
大きくなってしまい、アライメントを高精度に行うこと
が困難になるという不都合があった。
【0010】また、反射屈折型の投影光学系には、その
瞳面の近傍でその光軸の近傍を通過する光束を遮蔽する
ための中心遮蔽部材が備えられている場合があり、この
ような投影光学系で、TTL方式又はTTR方式のアラ
イメント系を使用した場合には、アライメント光がその
中心遮蔽部材により遮られてしまうという不都合があっ
た。
【0011】本発明は斯かる点に鑑み、中心遮蔽部材を
有する反射屈折型の投影光学系を使用して露光を行うよ
うな場合に、ウエハ等の基板上に形成されたアライメン
トマークの位置を高精度に検出できる位置検出方法を提
供することを目的とする。更に本発明は、そのような位
置検出方法を実施できる位置検出装置、並びにそのよう
な位置検出方法を用いた露光方法及び装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の位置
検出方法は、反射面の一部が透過部(AP1,AP2)
とされた反射部材(M1,M2)と、その透過部に対応
する領域で結像光束を遮蔽する遮蔽部材(CS)とを有
する投影光学系(8)を介して、物体(9)上に形成さ
れたマーク(WMX,WMY)の位置情報を検出する位
置検出方法であって、その投影光学系中のその遮蔽部材
による遮蔽領域を避けた照射光路を介して、そのマーク
上に検出光LA,LBを照射し、その検出光の照射によ
りそのマークから発生する光LA(1),LB(−1)
を、その投影光学系中のその遮蔽部材による遮蔽領域を
避けた受光光路を介して検出するものである。
【0013】斯かる本発明によれば、反射屈折型の投影
光学系は、一般に屈折部材のみで構成された投影光学系
に比べて色収差が小さく、使用される光学部材の数も2
0個程度以下と少ないため、例えば真空紫外光を使用し
て露光を行うような場合であっても、屈折部材用の高価
な硝材の使用量を少なく抑えることができ、さらにその
検出光用の反射防止膜を塗布しなくても、そのマークか
ら発生する光の検出に必要な光量を容易に確保できる利
点がある。そして本発明では、例えばその検出光をテレ
セントリック性を崩してその投影光学系内に入射させ、
その検出光及びそのマークから発生する光をその遮蔽部
材の外側の光路を通過させることにより、その投影光学
系を介してそのマークの位置を検出する。これによっ
て、オフ・アクシス方式で生じるようなベースライン量
の変動等による誤差がなくなり、高精度にそのマークの
位置を検出することができる。
【0014】次に、本発明による第2の位置検出方法
は、反射面の一部が透過部(AP1,AP2)とされた
反射部材(M1,M2)と、その透過部に対応する領域
で結像光束を遮蔽する遮蔽部材(CS)とを有する投影
光学系(8)を介して、物体(9)上に形成されたマー
ク(WMX,WMY)の位置情報を検出する位置検出方
法であって、その遮蔽部材は、その投影光学系の瞳面或
いはその近傍の面上において、その投影光学系の光軸を
含む所定領域を遮蔽し、その瞳面或いはその近傍の面上
におけるその所定領域周辺の輪帯領域の照明強度が、そ
の所定領域の照明強度よりも大きくなるように、その物
体上を照明し、その照明によりそのマークから発生する
光を、その投影光学系中のその遮蔽部材による遮蔽領域
を避けた受光光路を介して受光して、そのマークの像を
撮像するものである。
【0015】斯かる本発明によれば、その所定領域周辺
の輪帯領域の照明強度が、その所定領域の照明強度より
も大きくなるように、その物体上を照明し、その照明に
よりそのマークから発生する光を、その遮蔽領域を避け
た受光光路を介して受光して、そのマークの像を撮像す
ることにより、その投影光学系を介してそのマークの位
置を検出することができ、高精度にそのマークの位置を
検出することができる。
【0016】また、本発明による露光方法は、マスク
(3)上に形成されたパターンを、投影光学系(8)を
介して物体(9)上に投影露光する露光方法であって、
本発明の位置検出方法により検出されたそのマーク(W
MX,WMY)の位置情報に基づいて、その物体とその
マスクとのアライメントを行い、そのアライメントされ
たその物体上にそのパターンの像を投影露光するもので
ある。斯かる本発明によれば、本発明の位置検出方法に
より検出されたそのマークの位置情報に基づいて、その
物体とそのマスクとのアライメントを行うため、その物
体上にそのパターンを高精度に露光することができる。
【0017】次に、本発明による第1の位置検出装置
は、反射面の一部が透過部(AP1,AP2)とされた
反射部材(M1,M2)と、その透過部に対応する領域
で結像光束を遮蔽する遮蔽部材(CS)とを有する投影
光学系(8)を介して、物体(9)上に形成されたマー
ク(WMX,WMY)の位置情報を検出する位置検出装
置であって、その投影光学系中のその遮蔽部材による遮
蔽領域を避けた照射光路を介して、そのマーク上に検出
光LA,LBを照射する照射系(14a)と、その検出
光の照射によりそのマークから発生する光LA(1),
LB(−1)を、その投影光学系中のその遮蔽部材によ
る遮蔽領域を避けた受光光路を介して検出する検出系
(14b)とを有するものである。斯かる本発明によれ
ば、本発明の第1の位置検出方法を実施することができ
る。
【0018】次に、本発明による第2の位置検出装置
は、反射面の一部が透過部(AP1,AP2)とされた
反射部材(M1,M2)と、その透過部に対応する領域
で結像光束を遮蔽する遮蔽部材(CS)とを有する投影
光学系(8)を介して、物体(9)上に形成されたマー
ク(WMX,WMY)の位置情報を検出する位置検出装
置であって、その遮蔽部材は、その投影光学系の瞳面或
いはその近傍の面上において、その投影光学系の光軸を
含む所定領域を遮蔽し、その瞳面或いはその近傍の面上
におけるその所定領域周辺の輪帯領域の照明強度が、そ
の所定領域の照明強度よりも大きくなるように、その物
体上を照明する照明系(20)と、その照明によりその
マークから発生する光を、その投影光学系中のその遮蔽
部材による遮蔽領域を避けた受光光路を介して受光し
て、そのマークの像を撮像する撮像手段とを有するもの
である。斯かる本発明によれば、本発明の第2の位置検
出方法を実施することができる。
【0019】また、本発明による露光装置は、マスク
(3)上に形成されたパターンを、投影光学系(8)を
介して物体(9)上に投影露光する露光装置であって、
本発明の位置検出装置を備え、その位置検出装置により
検出されたそのマーク(WMX,WMY)の位置情報に
基づいて、その物体とそのマスクとのアライメントを行
い、そのアライメントされたその物体上にそのパターン
の像を投影露光するものである。斯かる本発明によれ
ば、本発明の位置検出装置により検出されたそのマーク
の位置情報に基づいて、その物体とそのマスクとのアラ
イメントを行うため、その物体上にそのパターンを高精
度に露光することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は、ステップ・ア
ンド・スキャン方式の投影露光装置に本発明を適用した
ものである。図1は本例の投影露光装置を示す概略構成
図であり、この図1において、露光光源1としてF2
ーザ(波長157nm)が使用され、照明光学系2は、
ビーム整形光学系、照度分布均一化用のオプティカル・
インテグレータ(ホモジナイザー)、開口絞り(σ絞
り)、視野絞り(レチクルブラインド)、及びコンデン
サレンズ系等を備えている。但し、露光光源1として、
他のレーザ光源、YAGレーザの高調波発生装置、又は
半導体レーザの高調波変換装置等を使用してもよい。露
光光源1から射出された波長157nmのパルスレーザ
光よりなる露光光は、照明光学系2により、レチクル3
のパターン面(下面)の細長い長方形の照明領域を均一
な照度分布で照明する。
【0021】レチクル3を透過した露光光は、投影光学
系8を介してウエハ9上に、レチクル3上の照明領域内
のパターンを投影倍率β(βは1/4,1/5等)で縮
小した像を形成する。ウエハ(wafer)9は例えばシリコ
ン等の半導体又はSOI(silicon on insulator)等の円
板状の基板であり、その上にフォトレジストが塗布され
ている。以下、投影光学系8の光軸AXに平行にZ軸を
取り、Z軸に垂直な平面(本例ではほぼ水平面に合致し
ている)内で図1の紙面に平行にX軸を取り、図1の紙
面に垂直にY軸を取って説明する。この場合、レチクル
3上の照明領域は、Y方向に細長いスリット状であり、
本例のレチクル3及びウエハ9の走査露光時の走査方向
はX方向である。
【0022】まずレチクル3は、レチクルステージ4上
に保持され、レチクルステージ4はレチクルベース5上
でレチクル3をX方向に連続移動し、X方向、Y方向及
び回転方向に微動してレチクル3の同期誤差を補正す
る。レチクルステージ4の端部に固定された移動鏡6及
びレチクルステージ駆動系7内のレーザ干渉計によって
レチクルステージ4の位置が計測され、この計測値及び
装置全体の動作を統轄制御する主制御系50からの制御
情報に基づいて、レチクルステージ駆動系7はレチクル
ステージ4の動作を制御する。
【0023】一方、図1においてウエハ9は不図示のウ
エハホルダを介してウエハステージ10上に保持され、
ウエハステージ10はウエハベース11上でウエハWを
X方向に連続移動すると共に、必要に応じてウエハ9を
X方向、Y方向にステップ移動する。ウエハステージ1
0の端部に固定された移動鏡12及びウエハステージ駆
動系13内のレーザ干渉計によってウエハステージ10
の位置が計測され、この計測値及び主制御系50からの
制御情報に基づいて、ウエハステージ駆動系13はウエ
ハステージ10の動作を制御する。
【0024】また、図1において不図示のオートフォー
カスセンサによって計測されるウエハ9上の複数の計測
点でのフォーカス位置(光軸AX方向の位置)の情報に
基づいて、ウエハステージ10はオートフォーカス方式
でウエハ9のフォーカス位置及び傾斜角を制御すること
によって、露光中は継続してウエハ9の表面を投影光学
系8の像面に合わせ込む。
【0025】露光時には、ウエハ9上の一つのショット
領域への露光が終わると、ウエハステージ10のステッ
プ移動によって次のショット領域が走査開始位置に移動
した後、レチクルステージ4及びウエハステージ10を
投影光学系8の投影倍率βを速度比としてX方向に同期
走査する、即ちレチクル3とウエハ9上の当該ショット
領域との結像関係を保った状態でそれらを走査するとい
う動作がステップ・アンド・スキャン方式で繰り返され
て、ウエハ9上の各ショット領域に順次レチクル3上の
パターン像が逐次転写される。
【0026】さて、このような露光に先立って、レチク
ル3上の転写すべき原版パターンの位置と、ウエハ9の
各ショット領域に既に形成されている回路パターンの位
置とをそれぞれ計測し、この計測結果に基づいてレチク
ル3とウエハ9とのアライメントを高精度に行う必要が
ある。このため、図3(b)に示すように、レチクル3
のパターン領域31の近傍には、それぞれX方向及びY
方向に所定ピッチで形成された回折格子状のアライメン
トマーク(レチクルマーク)RMX及びRMYが形成さ
れている。また、レチクル3にはアライメントマークR
MX,RMYと並列的にアライメント光用の透過窓32
が設けられており、また、図3(c)に示すように、ウ
エハ9上のショット領域91の近傍で透過窓32に対応
する位置に、それぞれX方向及びY方向に所定ピッチで
形成された回折格子状のアライメントマーク(ウエハマ
ーク)WMX及びWMYが形成されている。
【0027】そして、図1のレチクル3の上方には、送
光系14a及び受光系14bからなるLIA方式で±N
次光検出方式のアライメント系14が設置されており、
このアライメント系14によりレチクル3のアライメン
トマークRMX,RMY及びウエハ9上のアライメント
マークWMX,WMYの検出が行われ、レチクル3とウ
エハ9とのアライメントが高精度に行われる。
【0028】また、レチクル3の下方には、軸上色収差
を補正するためのミラー15a〜15d、及び倍率色収
差(横倍率等)を補正するためのレンズ16a,16b
からなるアライメント光用の色収差補正系が設置されて
いる。後述するように本例の投影光学系8は、反射屈折
型の投影光学系であり、反射屈折型の投影光学系では、
例えば投影倍率βが1/4倍の場合、軸上色収差は一般
にレチクル3側で50〜100mm程度になる。
【0029】次に、本例の投影光学系8について詳細に
説明する。図2は、図1中の投影光学系8の内部構成を
示す断面図であり、この図2において、本例の反射屈折
光学系からなる投影光学系8は、レチクル3のパターン
の一次像(中間像)を形成するための第1結像光学系K
1と、一次像からの光に基づいてレチクルパターンの二
次像を縮小倍率で感光性基板としてのウエハ9上に形成
するための第2結像光学系K2とから構成されている。
【0030】第1結像光学系K1は、レチクル側から順
に正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りS
と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成さ
れている。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間
のレチクル3のパターン面に対する光学的なフーリエ変
換面、即ち投影光学系8の瞳面の近傍に開口絞りSが配
置され、開口絞りSの中央部に光軸AXを中心として円
形の中心遮蔽板CSが設置されている。中心遮蔽板CS
は、瞳面の近傍で光軸AXを中心とする所定領域を通過
する光束を遮蔽するための部材であり、実際には中心遮
蔽板CSは瞳面に対して光軸AXに沿ってレチクル3側
に所定量だけずれた位置に配置されることが望ましい。
【0031】そして、第1レンズ群G1は、レチクル側
から順に、レチクル側に非球面形状の凸面を向けた正メ
ニスカスレンズL11と、レチクル側の面が非球面形状
に形成された両凸レンズL12と、レチクル側に非球面
形状の凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、ウエ
ハ側に非球面形状の凹面を向けた正メニスカスレンズL
14とから構成されている。また、第2レンズ群G2
は、レチクル側に非球面形状の凸面を向けた正メニスカ
スレンズL21と、レチクル側の面が非球面形状に形成
された両凸レンズL22と、ウエハ側に非球面形状の凹
面を向けた正メニスカスレンズL23とから構成されて
いる。
【0032】一方、第2結像光学系K1は、レチクル側
から順にウエハ側に凹面を向けた表面反射面R1を有
し、且つ中央に光軸AXを中心とする円形の開口部AP
1を有する主鏡M1と、レンズ成分L2と、このウエハ
側のレンズ面上に設けられた反射面R2を持つ副鏡M2
とから構成され、副鏡M2の中央部に光軸AXを中心と
した円形の開口部AP2が形成されている。別の観点に
よれば、副鏡M2とレンズ成分L2とは裏面反射鏡を構
成し、レンズ成分L2は裏面反射鏡の屈折部を構成して
いる。この場合、第1結像光学系K1の結像倍率をβ
1、第2結像光学系K2の結像倍率をβ2とすると、一
例として0.7<|β1/β2|<3.5の関係が満足
されることが望ましい。図2の例では、第1結像光学系
K1の結像倍率β1は0.6249、第2結像光学系K
2の結像倍率β2は0.4000であり、レチクル3か
らウエハ9に対する投影倍率βは0.25(1/4)倍
となっている。
【0033】また、投影光学系8を構成する全ての光学
要素(G1,G2,M1,L2,M2)は単一の光軸A
Xに沿って配置されている。また、主鏡M1は一次像の
形成位置の近傍に配置され、副鏡M2はウエハ9に近接
して配置されている。また、本例においては、レチクル
3のパターンからの露光光よりなる結像光束が、第1結
像光学系K1を介して、レチクルパターンの一次像(中
間像)を形成し、一次像からの結像光束は、主鏡M1の
開口部AP1及びレンズ成分L2を介して副鏡M2で反
射される。そして、副鏡M2で反射された光は、レンズ
成分L2を経て主鏡M1の表面反射面R1で反射された
後、レンズ成分L2及び副鏡M2の開口部AP2を介し
てウエハ9の表面にレチクルパターンの二次像を縮小倍
率で形成する。
【0034】上記のように、投影光学系8は、その光軸
AX近傍に開口部AP1,AP2(物理的貫通孔又は反
射面の形成されていない部分)の形成された主鏡M1、
副鏡M2を含むため、レチクル3上の任意の1点から発
し、ウエハ9に至る結像光路は、一次像とウエハ9との
間の瞳面の近傍においてその中心部が実質的に遮蔽(中
心遮蔽)されたものとなっている。しかしながら、仮に
その瞳面の近傍で光軸AXの近傍を通過する光束がある
と、この光束は主鏡M1及び副鏡M2で反射されること
なく、単に開口部AP1,AP2を通過してウエハ9上
に達してしまい、本来の投影像に対して重畳される上記
結像光路より外に放出されてしまう。
【0035】このように重畳される光の全結像光束に占
める位置は、レチクル3上の位置に応じて変化してしま
う。これでは、レチクル3上の位置に応じてウエハ9上
に形成される像の特性が変化してしまうため、今後レチ
クル3のパターンの微細度や集積度が一層向上すると、
その像の変化量が許容範囲を超える恐れがある。そこで
本例では、レチクル3と一次像(中間像)との中間に形
成される投影光学系8の瞳面の近傍に、上記のように中
心遮蔽板CSを配置している。中心遮蔽板CSは、中心
遮蔽絞りとも呼ぶことができる。この中心遮蔽板CS
は、瞳面を通る各光束の、主鏡M1及び副鏡M2による
遮蔽部分(開口部AP1,AP2)を全て含む大きさ
で、かつ有効な結像光束を遮らない大きさとする。これ
によって、各光束の中心遮蔽部を、一様に光束の中心部
とすることができ、位置による像の変化が生じない。
【0036】また、本例において、投影光学系18を構
成する全ての屈折光学部材(レンズ成分)には蛍石、即
ちCaF2 の結晶を使用している。また、露光光として
のF 2 レーザ光の発振中心波長は157.6nmであ
り、波長幅が157.6nm±10pmの光に対して色
収差が補正されていると共に、球面収差、非点収差、及
び歪曲収差などの諸収差も良好に補正されている。更
に、温度変化に対する主鏡M1の反射面の面変化を抑え
て良好な結像性能を維持するために、主鏡M1の表面反
射面R1を支持する支持部材を、線膨張率3ppm/℃
以下の物質、例えばチタン珪酸ガラス(Titanium Silic
ate Glass)を用いて形成している。チタン珪酸ガラスと
しては、例えばコーニング社のULE(Ultra Low Expa
nsion:商品名)が使用できる。
【0037】本例の投影光学系8は、反射屈折光学系を
構成する全ての光学要素が単一の光軸AXに沿って配置
されている直筒型であるため、反射部材を用いて色収差
等を低減できる上に、従来の直筒型の屈折系の延長線上
の技術により鏡筒の設計及び製造を行うことが可能にな
り、製造の困難性を伴うことなく高精度化を図ることが
できる。
【0038】次に、アライメント系14によるY方向の
アライメントマークRMY及びWMYの検出方法の一例
につき説明する。図1において、送光系14a内には音
響光学素子等が備えられており、アライメントマークR
MYを検出する際には、アライメント光として、僅かな
周波数差を有し、Y方向に所定の交差角で交差する2光
束よりなるヘテロダインビームが、送光系14aから射
出される。アライメント光の波長域に特に制限は無い
が、ウエハ9上のフォトレジスト(感光性の膜)を高い
透過率で透過してアライメントマークとの間を往復でき
るように、露光光とは異なる波長域で、フォトレジスト
に対する感光性の弱い例えば400〜750nm程度の
波長域の光であることが望ましい。アライメント光とし
ては、例えばHe−Neレーザ光(波長633nm)、
又は可視域から近赤外域程度の半導体レーザ光(例えば
波長780nm)等の可干渉性の良好な光束が使用され
る。
【0039】送光系14aから射出されたアライメント
光は、レチクル3のアライメントマークRMYを照明
し、アライメントマークRMYからその2光束の±1次
回折光が発生する。アライメントマークRMYから発生
した±1次回折光は、光電検出器を含む受光系14bに
入射し、受光系14b内でビート信号に光電変換され、
そのビート信号がアライメント信号処理系40に供給さ
れる。そして、送光系14aでは、例えばその内部でヘ
テロダインビームから分離された2光束の干渉光を光電
変換して得た参照ビート信号をアライメント信号処理系
40に供給しており、アライメント信号処理系40で
は、そのビート信号と参照ビート信号との位相差よりそ
の検出対象のアライメントマークRMYのY方向の位置
を検出する。
【0040】また、図2において、送光系14a(図1
参照)から射出されたアライメントマークWMYを検出
するためのアライメント光LA,LBは、レチクル3の
透過窓32、色収差補正系15a〜15d,16、及び
投影光学系8を介して、ウエハ9上のアライメントマー
クWMYを所定の交差角を持った2方向から照明する。
これによりアライメント光LAの1次回折光LA(1)
及びアライメント光LBの−1次回折光LB(−1)が
アライメントマークWMYから発生する。
【0041】ところで、本例の投影光学系8には、中心
遮蔽板CSが備えられており、アライメント光LA,L
BでアライメントマークWMYを照明するためには、ア
ライメント光LA,LBを中心遮蔽板CSの外側を通過
させる必要がある。そこで本例では、アライメント光L
A,LBをテレセントリック性を崩して投影光学系8に
入射させている。これにより、図3(a)に示すよう
に、投影光学系8の瞳面I上において、アライメント光
LA,LBをX方向に投影光学系8の中心Cから距離m
だけ外れた位置で、中心遮蔽板CSによる遮蔽領域CS
aの外側を通過させることができ、アライメントマーク
WMYから発生する±1次回折光LA(1),LB(−
1)も、遮蔽領域CSaの外側を通過させることができ
る。
【0042】アライメントマークWMYから発生した±
1次回折光LA(1),LB(−1)は、再び投影光学
系8、色収差補正系15a〜15d,16、及び透過窓
32(図3(b)参照)を通過して受光系14bに達
し、受光系14b内でビート信号に光電変換され、ウエ
ハ9の位置情報を含むビート信号がアライメント信号処
理系40に供給される。アライメント信号処理系40で
は、そのビート信号と参照ビート信号との位相差よりそ
の検出対象のアライメントマークWMYのY方向の位置
を検出する。
【0043】以上のように、アライメント光LA,LB
をテレセントリック性を崩して投影光学系8内に入射さ
せることにより、アライメント光LA,LB及びアライ
メントマークWMYから発生する±1次回折光LA
(1),LB(−1)を遮蔽領域CSaの外側を通過さ
せることができ、TTL又はTTR方式により高精度に
アライメントを行うことができる。また、本例のような
ヘテロダイン方式でLIA方式のアライメント系では、
ゴーストやフレアによる影響が少ないという利点があ
る。
【0044】また、アライメントマークWMX,WMY
は、ウエハ9上の全部のショット領域に付設されるが、
一例としてエンハンスト・グローバル・アライメント
(EGA)方式でアライメントを行う場合には、ウエハ
9上の所定の複数のショット領域に付設されたアライメ
ントマークの位置が検出され、この検出結果より全部の
ショット領域の配列座標が算出される。
【0045】本例のような反射屈折型の投影光学系で
は、使用されるレンズの枚数が20枚程度以下と比較的
少なく、アライメント光の透過率を高めるための反射防
止膜を光学部材(レンズ等)に塗布しなくても、検出に
必要な光量を確保することができる。例えば反射屈折型
の投影光学系で使用されるレンズ枚数を15枚とし、レ
ンズ面一面当たりの反射率を4%とすると、アライメン
ト光は投影光学系内を往復し、レンズ面を60面通過す
ることから、アライメント光の透過率は9%程度とな
り、十分検出することができる範囲となる。一方、屈折
光学素子のみで構成された投影光学系で使用されるレン
ズ枚数を30枚とすると、透過率は0.7%程度とな
り、アライメント光の検出は困難なものとなる。
【0046】また、CMP(Chemical Mechanical Poli
shing:化学機械研磨)等の処理が施された低段差のウエ
ハのアライメントを行う場合には、アライメントマーク
の格子方向の断面形状が非対称性を有している場合に生
じる位置検出誤差の影響を受けやすいという問題があ
る。そこで、このような場合には、送光系14a内の音
響光学素子に印加する超音波の周波数を調整して、アラ
イメントマークの非対称性の影響を受けにくい3次、4
次、…等の高次回折光を使用してアライメントマークの
検出を行うようにする。これにより、アライメントマー
クの非対称性の影響を低減して高精度にアライメントを
行うことができる。
【0047】また、本例では±N次光検出方式でアライ
メントマークの検出を行っているが、0−N次光検出方
式でアライメントマークの検出を行うようにしてもよ
い。この場合にも、図4(a)に示すように、アライメ
ント光LC,LDをテレセントリック性を崩して投影光
学系に入射させることにより、アライメント光LC,L
Dの光路をX方向にずらして遮蔽領域CSaの外側を通
過させることができる。そして、アライメントマークか
ら発生するアライメント光LCの0次光LC(0)とア
ライメント光LDの2次回折光LD(2)との合成光束
と、アライメント光LDの0次光LD(0)とアライメ
ント光LCの−2次回折光LC(−2)との合成光束と
を独立に受光し、アライメントマークの位置を検出す
る。
【0048】また、LIA方式の別の例として、アライ
メントマークに1本のレーザビームを計測方向に関して
ほぼ垂直に照射して、アライメントマークから計測方向
に関してほぼ対称に発生する±1次、±2次、±3次、
…等の2本のレーザビームの干渉光を検出するようにし
てもよい。また、アライメント系14はLIA方式に限
られるものではなく、LSA方式又はFIA方式等であ
ってもよい。
【0049】LSA方式でアライメントマークの検出を
行う場合には、図4(c)に示すように、ウエハ9上に
X方向及びY方向にそれぞれ所定のピッチでドット列状
にアライメントマークWMY1,WMX1を形成してお
き、例えばアライメントマークWMY1を検出する場合
には、図4(b)に示すように、スリット状の断面形状
を持ちY方向に振動するレーザビームLSをテレセント
リック性を崩して投影光学系8に入射させることによ
り、レーザビームLS及びアライメントマークからの回
折光LS(1),LS(2),LS(3)を遮蔽領域C
Saの外側を通過させる。
【0050】また、FIA方式でアライメントマークの
検出を行う場合には、例えば図6に示すような輪帯照明
板20をアライメント系14内に設け、アライメントマ
ークを輪帯照明しすることにより、投影光学系8中のそ
の中心遮蔽板CSの外側の光路を介してアライメントマ
ークを照明し、そのアライメントマークから発生する光
束をその投影光学系8中の中心遮蔽板の外側の光路を介
して受光して、アライメントマークの像を撮像する。
【0051】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。本例は、LIA方式の0−N次光検出方式で
アライメントマークの検出を行う場合に本発明を適用し
たものである。本例では、図5(a)に示すように、ア
ライメント系の送光系内の音響光学素子に印加する超音
波の周波数を調整することによって、アライメント光L
C,LDのアライメントマークWMYに対する入射角を
調整し、瞳面I上においてアライメント光LC,LDの
通過位置をY方向にずらし、遮蔽領域CSaの外側を通
過させる。そして、図5(b)に示すように、アライメ
ント光LC,LDをアライメントマークWMYに照射す
ることにより、アライメントマークWMYから発生する
アライメント光LCの0次光LC(0)とアライメント
光LDの2次回折光LD(2)との合成光束と、アライ
メント光LDの0次光LD(0)とアライメント光LC
の−2次回折光LC(−2)との合成光束とを独立に受
光し、アライメントマークの位置を検出する。
【0052】このように、0−N次光検出方式でアライ
メントマークの検出を行う場合には、アライメント系の
送光系内の音響光学素子に印加する超音波の周波数を調
整することによって、容易にアライメント光LC,LD
を遮蔽領域CSaの外側を通過させることができる。次
に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本例
は第1の実施の形態に対してアライメントマークより発
生する回折光を検出する受光系(光電検出器)の設置位
置を変更したものであり、図7において図2に対応する
部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
【0053】図7は、本例の投影光学系を示す断面に沿
う端面図であり、この図7において、本例の投影光学系
の瞳面近傍には、ミラー17が設置されており、アライ
メントマークWMYより発生したアライメント光LAの
1次回折光LA(1)及びアライメント光LBの−1次
回折光LB(−1)は、ミラー17により投影光学系の
光軸に対してほぼ垂直な方向に偏向され、光電検出器を
含む受光系18に入射する。受光系18は、第1の実施
の形態の受光系14bと同様に、±1次回折光LA
(1),LB(−1)をビート信号に光電変換して不図
示のアライメント信号処理系に供給し、そのビート信号
に基づいてアライメントマークRMYのY方向の位置が
検出される。
【0054】このように、投影光学系内においてアライ
メントマークより発生した回折光の光路上にミラー等の
光路を偏向する部材を設置して回折光を検出することに
よって、回折光が検出されるまでに通過するレンズ面の
数を少なくすることができ、検出される回折光の光量を
増やすことができる。なお、上記の各実施の形態は本発
明をステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置に
適用したものであるが、本発明はステッパー等の一括露
光型の投影露光装置や、感光基板上で複数のパターンを
部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ
方式の投影露光装置にも適用できることは明らかであ
る。
【0055】また、上記の実施の形態の投影露光装置
は、照明光学系や投影光学系の調整を行うと共に、アラ
イメント系14a等を含む各構成要素を、電気的、機械
的又は光学的に連結して組み上げられる。この場合の作
業は温度管理が行われたクリーンルーム内で行うことが
望ましい。そして、上記のように露光が行われたウエハ
4が、現像工程、パターン形成工程、ボンディング工程
等を経ることによって、半導体素子等のデバイスが製造
される。
【0056】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得ることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、例えばその検出光をテ
レセントリック性を崩してその投影光学系内に入射さ
せ、その検出光及びそのマークから発生する光をその遮
蔽部材の外側の光路を通過させることにより、その遮蔽
部材を有するその投影光学系を介してそのマークの位置
を検出するため、オフ・アクシス方式で生じるようなベ
ースライン量の変動等による誤差がなく、高精度にその
マークの位置を検出することができる。
【0058】また、マスク上に形成されたパターンを投
影光学系を介して物体上に投影露光する際に、本発明を
使用した場合には、その物体上にそのパターンを高精度
に露光することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態において使用され
る投影露光装置を示す概略構成図である。
【図2】 図1の投影光学系8の構成を示す断面に沿う
端面図である。
【図3】 (a)は図1の投影光学系8の瞳面における
アライメント光の通過位置の一例を示す図、(b)は図
1のレチクル3上のアライメントマークの一例を示す
図、(c)は図1のウエハ9上のアライメントマークの
一例を示す図である。
【図4】 (a)はLIA方式の0−N次光検出方式で
アライメントマークの検出を行う場合の投影光学系の瞳
面におけるアライメント光の通過位置の一例を示す図、
(b)はLSA方式でアライメントマークの検出を行う
場合の投影光学系の瞳面におけるアライメント光の通過
位置の一例を示す図、(c)はLSA方式で使用される
アライメントマークの一例を示す図である。
【図5】 (a)はLIA方式の0−N次光検出方式で
アライメントマークの検出を行う場合の投影光学系の瞳
面におけるアライメント光の通過位置の一例を示す図、
(b)はアライメントマーク近傍の様子を示す図であ
る。
【図6】 FIA方式でアライメントマークの検出を行
う場合に使用する輪帯照明板の一例を示す図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態において使用され
る投影光学系の構成を示す断面に沿う端面図である。
【符号の説明】
AP1,AP2…開口部、CS…中心遮蔽板、CSa…
遮蔽領域、L2…レンズ成分、M1…主鏡、M2…副
鏡、R1…表面反射面、R2…反射面、1…露光光源、
2…照明光学系、3…レチクル、8…投影光学系、9…
ウエハ、14…アライメント系、15a〜15d,16
…色収差補正系、17…ミラー、18…受光系、40…
アライメント信号処理系、50…主制御系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 BB28 BB29 CC20 EE08 FF48 FF55 GG05 GG06 GG08 GG23 JJ03 JJ15 JJ26 LL04 LL10 LL12 LL30 LL42 LL57 MM03 PP23 2H087 KA21 LA01 NA00 RA00 RA31 TA01 TA04 5F046 BA03 CB02 DB05 EA07 FB06 9A001 KK16 KK54

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射面の一部が透過部とされた反射部材
    と、前記透過部に対応する領域で結像光束を遮蔽する遮
    蔽部材とを有する投影光学系を介して、物体上に形成さ
    れたマークの位置情報を検出する位置検出方法であっ
    て、 前記投影光学系中の前記遮蔽部材による遮蔽領域を避け
    た照射光路を介して、前記マーク上に検出光を照射し、 前記検出光の照射により前記マークから発生する光を、
    前記投影光学系中の前記遮蔽部材による遮蔽領域を避け
    た受光光路を介して検出することを特徴とする位置検出
    方法。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽部材は、前記投影光学系の瞳面
    或いはその近傍の面上において、前記投影光学系の光軸
    を含む所定領域を遮蔽し、 前記照射光路及び前記受光光路はそれぞれ、前記瞳面或
    いはその近傍の面上において、前記所定領域の外側を通
    ることを特徴とする請求項1記載の位置検出方法。
  3. 【請求項3】 前記受光光路は、前記所定領域を挟んで
    前記照射光路の通る領域のほぼ反対側の領域を通ること
    を特徴とする請求項2記載の位置検出方法。
  4. 【請求項4】 前記照射光路及び前記受光光路は、前記
    所定領域を挟んで、前記マークの計測方向と直交する方
    向に離れていることを特徴とする請求項2記載の位置検
    出方法。
  5. 【請求項5】 前記マークは所定方向に周期性を有する
    格子状マークであり、 前記検出光は、前記照射光路を介して前記マークに照射
    される1本の光束、または前記照射光路を介して前記マ
    ークに対して異なる2方向から照射される複数本の光束
    であり、 前記光束の照射により前記マークから発生して前記受光
    光路を介した回折光同士の干渉光に基づいて、前記マー
    クの位置情報を検出することを特徴とする請求項1〜4
    の何れか一項記載の位置検出方法。
  6. 【請求項6】 前記照射光路は複数の照射光路を有し、 前記検出光は、第1の照射光路を介して前記マークに照
    射される第1の検出光束と、前記第1の照射光路とは異
    なる第2の照射光路を介して前記マークに照射される第
    2の検出光束とを含み、 前記第1の検出光束及び前記第2の検出光束の照射によ
    り前記マークから発生する複数の回折光のうち、それぞ
    れ同一方向に進む回折光同士の干渉光を検知することを
    特徴とする請求項5記載の位置検出方法。
  7. 【請求項7】 前記マークは格子状マークであり、 前記検出光は、所定形状に整形された光束であり、 前記光束の照射により前記マークから発生して前記受光
    光路を介した回折光の検出結果に基づいて、前記マーク
    の位置情報を検出することを特徴とする請求項1〜4の
    何れか一項記載の位置検出方法。
  8. 【請求項8】 前記マークは所定方向に周期性を有する
    格子状マークであり、 前記検出光は、前記所定領域を挟んで前記所定方向に離
    れた第1光路及び第2光路を介して、前記マークにそれ
    ぞれ照射される第1光束及び第2光束を含み、 前記第1光束及び前記第2光束の照射により、前記マー
    クから前記第2光路の方向に発生する第1光束の0次光
    と第2光束の高次回折光との第1干渉光と、前記マーク
    から前記第1光路の方向に発生する前記第1光束の高次
    回折光と前記第2光束の0次光との第2干渉光とをそれ
    ぞれ検知することを特徴とする請求項2記載の位置検出
    方法。
  9. 【請求項9】 反射面の一部が透過部とされた反射部材
    と、前記透過部に対応する領域で結像光束を遮蔽する遮
    蔽部材とを有する投影光学系を介して、物体上に形成さ
    れたマークの位置情報を検出する位置検出方法であっ
    て、 前記遮蔽部材は、前記投影光学系の瞳面或いはその近傍
    の面上において、前記投影光学系の光軸を含む所定領域
    を遮蔽し、 前記瞳面或いはその近傍の面上における前記所定領域周
    辺の輪帯領域の照明強度が、前記所定領域の照明強度よ
    りも大きくなるように、前記物体上を照明し、 前記照明により前記マークから発生する光を、前記投影
    光学系中の前記蔽部材による遮蔽領域を避けた受光光路
    を介して受光して、前記マークの像を撮像することを特
    徴とする位置検出方法。
  10. 【請求項10】 マスク上に形成されたパターンを、投
    影光学系を介して物体上に投影露光する露光方法であっ
    て、 請求項1〜9の何れか一項記載の位置検出方法により検
    出された前記マークの位置情報に基づいて、前記物体と
    前記マスクとのアライメントを行い、 前記アライメントされた前記物体上に前記パターンの像
    を投影露光することを特徴とする露光方法。
  11. 【請求項11】 反射面の一部が透過部とされた反射部
    材と、前記透過部に対応する領域で結像光束を遮蔽する
    遮蔽部材とを有する投影光学系を介して、物体上に形成
    されたマークの位置情報を検出する位置検出装置であっ
    て、 前記投影光学系中の前記遮蔽部材による遮蔽領域を避け
    た照射光路を介して、前記マーク上に検出光を照射する
    照射系と、 前記検出光の照射により前記マークから発生する光を、
    前記投影光学系中の前記遮蔽部材による遮蔽領域を避け
    た受光光路を介して検出する検出系と、を有することを
    特徴とする位置検出装置。
  12. 【請求項12】 前記遮蔽部材は、前記投影光学系の瞳
    面或いはその近傍の面上において、前記投影光学系の光
    軸を含む所定領域を遮蔽し、 前記照射光路及び前記受光光路はそれぞれ、前記瞳面或
    いはその近傍の面上において、前記所定領域の外側を通
    ることを特徴とする請求項11記載の位置検出装置。
  13. 【請求項13】 前記照射光路及び前記受光光路は、前
    記所定領域を挟んで、前記マークの計測方向と直交する
    方向に離れていることを特徴とする請求項12記載の位
    置検出装置。
  14. 【請求項14】 前記マークは所定方向に周期性を有す
    る格子状マークであり、 前記照射系は、前記所定領域を挟んで前記所定方向に離
    れた第1光路及び第2光路を介して、前記マークに対し
    て第1光束及び第2光束を照射し、 前記検出系は、第1光束及び前記第2光束の照射によ
    り、前記マークから前記第2光路の方向に発生する第1
    光束の0次光と第2光束の高次回折光との第1干渉光
    と、前記マークから前記第1光路の方向に発生する前記
    第1光束の高次回折光と前記第2光束の0次光との第2
    干渉光とをそれぞれ検出することを特徴とする請求項1
    2記載の位置検出装置。
  15. 【請求項15】 反射面の一部が透過部とされた反射部
    材と、前記透過部に対応する領域で結像光束を遮蔽する
    遮蔽部材とを有する投影光学系を介して、物体上に形成
    されたマークの位置情報を検出する位置検出装置であっ
    て、 前記遮蔽部材は、前記投影光学系の瞳面或いはその近傍
    の面上において、前記投影光学系の光軸を含む所定領域
    を遮蔽し、 前記瞳面或いはその近傍の面上における前記所定領域周
    辺の輪帯領域の照明強度が、前記所定領域の照明強度よ
    りも大きくなるように、前記物体上を照明する照明系
    と、 前記照明によリ前記マークから発生する光を、前記投影
    光学系中の前記遮蔽部材による遮蔽領域を避けた受光光
    路を介して受光して、前記マークの像を撮像する撮像手
    段と、を有することを特徴とする位置検出装置。
  16. 【請求項16】 マスク上に形成されたパターンを、投
    影光学系を介して物体上に投影露光する露光装置であっ
    て、 請求項11〜15の何れか一項記載の位置検出装置を備
    え、 前記位置検出装置により検出された前記マークの位置情
    報に基づいて、前記物体と前記マスクとのアライメント
    を行い、 前記アライメントされた前記物体上に前記パターンの像
    を投影露光することを特徴とする露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007285839A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Mitsutoyo Corp 光学装置、および、光学式変位測定器
WO2017096985A1 (zh) * 2015-12-09 2017-06-15 广州视源电子科技股份有限公司 元件标记方法、系统和装置
CN107505692A (zh) * 2017-09-26 2017-12-22 张家港中贺自动化科技有限公司 一种折反射式物镜

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