JPH0881216A - 水酸化マグネシウム水懸濁液及びその製造方法 - Google Patents

水酸化マグネシウム水懸濁液及びその製造方法

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JPH0881216A
JPH0881216A JP24184494A JP24184494A JPH0881216A JP H0881216 A JPH0881216 A JP H0881216A JP 24184494 A JP24184494 A JP 24184494A JP 24184494 A JP24184494 A JP 24184494A JP H0881216 A JPH0881216 A JP H0881216A
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acid
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magnesia
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JP24184494A
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English (en)
Inventor
Masaru Higuchi
勝 樋口
Akira Inoue
章 井上
Akihiko Higuchi
彰彦 樋口
Satohiko Katagiri
聡彦 片桐
Ehira Shimizu
江平 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Amiboshi Sangyo Kk
Original Assignee
Daicel Amiboshi Sangyo Kk
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高活性な水酸化マグネシウム水懸濁液を、温
和な条件下、高い生産効率で簡易に得る。 【構成】 酸又はその塩を含む水性媒体の存在下、軽焼
マグネシアのランプまたは粗砕物を湿式粉砕しながら水
和する。酸又はその塩として、(A1 )酢酸などの単官
能性の有機酸もしくはその塩、(A2 )酒石酸などの2
以上の官能基を有する有機酸もしくはその塩、(B)フ
ィチン酸などの酸性リン酸エステルもしくは酸性酸性硫
酸エステル又はこれらの塩、(C)トリポリリン酸ソー
ダなどの無機酸もしくはその塩などが含まれる。酸又は
その塩の使用量は、マグネシア100重量部に対して
0.01〜5重量部程度である。前記水性媒体は、さら
に(D)水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物
及び/又は(E)カルボキシメチルセルロース・ナトリ
ウム塩などの高分子界面活性剤を含んでいてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中和剤や脱硫剤として
有用な水酸化マグネシウム水懸濁液およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】排煙脱硫や排水などの中和に水酸化マグ
ネシウム水懸濁液が使用されている。この水酸化マグネ
シウム水懸濁液を製造する方法として、海水中の塩化マ
グネシウムと消石灰とを反応させる方法、および天然産
マグネサイトを焼成して得られる軽焼マグネシアを水和
する方法などが知られている。
【0003】特公平3−60774号公報には、天然マ
グネサイトを焼成し且つ微粉砕した軽焼マグネシアと水
とを、pH11以上で85℃以上に加熱しながら水和さ
せる活性水酸化マグネシウムの製造方法が開示されてい
る。
【0004】しかし、この方法では、軽焼マグネシアの
微粉砕に長時間を要するだけでなく、大量生産するため
には大規模な設備が必要となる。しかも、水和速度を大
きくするためには、軽焼マグネシアを微粉砕して分級し
た1〜30μm程度の微粉砕物を用いる必要がある。ま
た粉砕及び分級に伴って、粉末が飛散し、作業環境が汚
染され、安全衛生上も好ましくない。さらに、湿度や水
により軽焼マグネシアの微粉末が凝集し塊状物となりや
すい。そして、一旦塊状物が生成すると、軽焼マグネシ
アの塊状物を均一且つ短時間内に水和するのが困難であ
る。また、強アルカリ条件下、高い温度で反応を行う必
要があるので、エネルギー的に不利であり、安全上の注
意も必要である。
【0005】特開平3−252311号公報には、平均
粒子径5〜10μmの範囲に粉砕された軽焼マグネサイ
トを、酸性溶液中で水和して活性水酸化マグネシウムを
得る方法が開示されている。しかし、この方法において
も、軽焼マグネシアを特定の粒子径に微粉砕する必要が
あるため、原料調製が煩雑となり、製造コストも高くな
る。しかも、この方法では、水和反応速度がさほど大き
くなく、水酸化マグネシウム懸濁液の生産効率が低い。
また、高活性の水酸化マグネシウムを得るためには、さ
らにアルカリ溶液処理を行う必要がある。
【0006】特開平1−131022号公報には、特定
の結晶子径、比表面積及び平均粒子径を有する酸化マグ
ネシウム微粉末を、マグネシウム塩共存下で水和するこ
とにより合成樹脂に対する分散性に優れた水酸化マグネ
シウムの製造方法が開示されている。また、特開平4−
362010号公報には、やはり合成樹脂に対する分散
性に優れた結晶状の水酸化マグネシウムを得るため、特
定濃度の有機酸及び/またはそのマグネシウム塩の溶液
中で、粉砕軽焼マグネシアを超音波を照射しながら水和
する方法が開示されている。しかし、これらの方法にお
いても、粒子径の小さい特定の物性を有するマグネシア
や、特殊な装置が必要である。
【0007】チェコスロバキア特許第236626号公
報には、界面活性剤の存在下で、マグネシアを水和する
水酸化マグネシウムの製造法が開示されている。しか
し、高pH条件下、高温で反応させる必要がある。ま
た、特開平6−191832号公報には、高級脂肪酸の
アルカリ金属塩を主成分とするアニオン界面活性剤の存
在下で、粉砕された軽焼マグネシアを消和させる水酸化
マグネシウムの製造法が開示されている。しかし、この
方法では、石鹸が主成分であるため、反応中に発泡し易
く、しかも高温で反応させる必要がある。
【0008】このような従来の方法の問題点を解決する
ため、本発明者らは、軽焼マグネシアを湿式粉砕しなが
ら、アルカリ性水性媒体の存在下、70℃以上の温度で
水和する活性水酸化マグネシウムの製造方法を提案した
(特願平5−292776号)。この方法によれば、作
業環境を汚染することなく、軽焼マグネシアを容易且つ
短時間内に微粉砕できると共に、比較的短時間内に効率
よく水和でき、均一な品質の水酸化マグネシウムを得る
ことができる。しかし、この方法においても、アルカリ
性水性媒体の存在下、反応温度を高くしないと十分な水
酸化マグネシウム生成速度が得られない。従って、より
温和な条件下で、さらに効率的に水酸化マグネシウム水
懸濁液を得ることのできる製造法が望まれている。
【0009】一方、排煙脱硫や排水等の中和に水酸化マ
グネシウム水懸濁液を用いる場合、反応を円滑に進行さ
せ、効率よく中和処理するためには、粒子径を小さくす
る必要がある。しかし、粒子径を小さくすると、スラリ
ー粘度が高くなる。一方、低粘度化のため、粒子径を大
きくすると、中和効率が低下すると共に沈澱物が生成し
やすい。また、水酸化マグネシウム濃度の高い懸濁液で
は、粘度が著しく上昇し、移液や輸送も困難となり、取
扱性が低下する。
【0010】このように、水酸化マグネシウム水懸濁液
において、分散安定性を維持しながら、高濃度化と低粘
度化という相反する特性を両立させることは難しく、上
記の何れの方法も、この問題を十分に解決していない。
【0011】また、水酸化マグネシウムは比重が大きい
ため、その水懸濁液の分散安定性を長期間保持すること
は困難である。すなわち、水酸化マグネシウム水懸濁液
を長期間保存すると、流動性が低下したり、沈澱物が密
に固化して硬質のケーキが生成し、容易に再分散ができ
なくなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高活性な水酸化マグネシウム水懸濁液を、温和な条
件下、高い生産効率で簡易に製造できる方法を提供する
ことにある。
【0013】本発明の他の目的は、高濃度であっても粘
度の低い水酸化マグネウム水懸濁液およびその製造方法
を提供することにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、分散安定性お
よび保存安定性が高く、沈澱物のケーキが生成したとし
ても再分散が容易な水酸化マグネシウム水懸濁液および
その製造方法を提供することにある。
【0015】
【発明の構成】本発明者は、前記目的を達成するため、
鋭意検討した結果、(a)酸または塩を含む水性媒体の
存在下で、軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物を湿式粉
砕しながら水和するか、又は(b)特定の組合せからな
る酸又はその塩を含む水性媒体の存在下でマグネシアを
水和すると、高濃度であっても粘度の低い水酸化マグネ
シウム水懸濁液が、温和な反応条件下、高い生産効率で
得られることを見出だし、本発明を完成した。
【0016】すなわち、本発明の水酸化マグネシウム水
懸濁液の製造方法(1)では、酸又はその塩を含む水性
媒体の存在下、軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物を湿
式粉砕しながら水和する。
【0017】前記酸又はその塩には、(A)有機酸もし
くはその塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは酸性硫
酸エステル又はこれらの塩、(C)無機酸もしくはその
塩などが含まれる。
【0018】本発明の水酸化マグネシウム水懸濁液の他
の製造方法(2)では、(1)(A1 )単官能性の有機
酸もしくはその塩と、(2)(A2 )2以上の官能基を
有する有機酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エステ
ルもしくは酸性硫酸エステル又はこれらの塩、又は
(C)無機酸もしくはその塩とを含む水性媒体の存在
下、マグネシアを水和する。
【0019】前記各製造方法における水性媒体には、さ
らに(D)アルカリ金属水酸化物、(E)高分子界面活
性剤などが含まれていてもよい。
【0020】本発明の水酸化マグネシウム水懸濁液は、
少なくとも(1)(A1 )単官能性の有機酸もしくはそ
の塩を含み、且つ(2)(A2 )2以上の官能基を有す
る有機酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エステルも
しくは酸性硫酸エステル又はこれらの塩、(C)無機酸
もしくはその塩、又は(D)アルカリ金属水酸化物、及
び/又は(3)(E)高分子界面活性剤を含む。
【0021】以下、必要に応じて添付図面を参照しつ
つ、本発明を詳細に説明する。
【0022】なお、本明細書において、ハロゲン原子は
「官能基」に含めないものとする。また、有機酸には、
フェノール性ヒドロキシル基、又はエノール性ヒドロキ
シル基により酸性を示す化合物も含まれるものとする。
【0023】さらに、軽焼マグネシアの「ランプ」と
は、焼成されたままの未だ粉砕されていない軽焼マグネ
シアの塊状物をいう。
【0024】前記酸又はその塩としては、特に限定され
ず、(A)有機酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エ
ステルもしくは酸性硫酸エステル又はこれらの塩、
(C)無機酸もしくはその塩などの何れであってもよ
い。
【0025】前記有機酸には、(A1 )単官能性の有機
酸、及び(A2 )2以上の官能基を有する有機酸が含ま
れる。
【0026】(A1 )単官能性の有機酸としては、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、ア
クリル酸、クロトン酸などの脂肪族モノカルボン酸(例
えば、炭素数1〜4の脂肪族モノカルボン酸);モノク
ロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸などのハロゲ
ン化脂肪族モノカルボン酸(例えば、炭素数1〜4のハ
ロゲン化脂肪族モノカルボン酸);シクロペンタンカル
ボン酸、シクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカ
ルボン酸(例えば、炭素数4〜10の脂環式モノカルボ
ン酸);安息香酸、トルイル酸などの芳香族モノカルボ
ン酸(例えば、炭素数7〜15の芳香族モノカルボン
酸);メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸、エタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸(例え
ば、炭素数1〜10のアルキルスルホン酸);ベンゼン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスル
ホン酸などのアリールスルホン酸(例えば、炭素数6〜
20のアリールスルホン酸);フェノール、クレゾー
ル、キシレノールなどのフェノール類などが挙げられ
る。
【0027】好ましい(A1 )単官能性のカルボン酸に
は、脂肪族モノカルボン酸、ハロゲン化脂肪族モノカル
ボン酸などが含まれる。なかでも、水溶性のモノカルボ
ン酸、例えば、ギ酸、酢酸、モノクロル酢酸、ジクロル
酢酸、プロピオン酸、酪酸などのハロゲン原子を有して
いてもよい炭素数1〜4の脂肪族モノカルボン酸、とり
わけハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜3の脂
肪族モノカルボン酸、特に酢酸などが繁用される。
【0028】(A2 )2以上の官能基を有する有機酸に
は、少なくとも1つのカルボキシル基、フェノール性ヒ
ドロキシル基またはエノール性ヒドロキシル基を有する
と共に、さらに1以上の、カルボキシル基、ヒドロキシ
ル基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
カルボニル基、チオカルボニル基、アミノ基、アミド
基、シアノ基などの官能基を有する有機酸などが含まれ
る。このようなカルボン酸は、キレート形成能を有する
場合が多い。
【0029】前記(A2 )2以上の官能基を有する有機
酸の代表的な例として、例えば、多価カルボン酸、ヒド
ロキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、オキソカル
ボン酸、アミノカルボン酸、多価フェノール、エノール
性ヒドロキシル基を有する多官能性有機酸などが挙げら
れる。
【0030】多価カルボン酸としては、マロン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、マレイン酸などの脂肪族多価カルボ
ン酸(例えば、炭素数2〜12の脂肪族多価カルボン
酸);フタル酸、イソフタル酸などの芳香族多価カルボ
ン酸(例えば、8〜15の芳香族多価カルボン酸)など
が挙げられる。好ましい多価カルボン酸には、マロン
酸、アジピン酸などの炭素数2〜8の脂肪族多価カルボ
ン酸、特にジカルボン酸;マレイン酸、フタル酸などの
炭素数8〜12の芳香族多価カルボン酸、特にジカルボ
ン酸などが含まれる。
【0031】ヒドロキシカルボン酸としては、グリコー
ル酸、乳酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン
酸、グルコン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン酸(例
えば、炭素数2〜12の脂肪族ヒドロキシカルボン
酸);サリチル酸、没食子酸などの芳香族ヒドロキシカ
ルボン酸(例えば、炭素数7〜15の芳香族ヒドロキシ
カルボン酸)などが挙げられる。好ましいヒドロキシカ
ルボン酸には、酒石酸、グルコン酸などのヒドロキシル
基を2以上有するヒドロキシカルボン酸(例えば、ヒド
ロキシル基を2〜6有する炭素数2〜12の脂肪族ヒド
ロキシカルボン酸)などが含まれる。
【0032】アルコキシカルボン酸には、例えば、メト
キシ酢酸、エトキシ酢酸、アニス酸などの脂肪族または
芳香族のアルコキシカルボン酸(例えば、炭素数2〜1
5のアルコキシカルボン酸)などが含まれる。
【0033】オキソカルボン酸には、例えば、グリオキ
シル酸、ピルビン酸、アセト酢酸、オキサロ酢酸などの
炭素数2〜12、好ましくは炭素数2〜10程度のオキ
ソカルボン酸などが含まれる。
【0034】アミノカルボン酸には、例えば、グリシ
ン、アラニン、ロイシン、グルタミン酸、エチレンジア
ミン四酢酸などの炭素数2〜15、好ましくは炭素数2
〜10程度のアミノカルボン酸などが含まれる。
【0035】多価フェノールには、レゾルシノール、カ
テコールなどの炭素数6〜15程度の多価フェノール類
が含まれる。エノール性ヒドロキシル基を有する多官能
性有機酸には、アスコルビン酸、デヒドロ酢酸などの炭
素数3〜15程度のエノール性ヒドロキシル基を有する
多官能性有機酸が含まれる。
【0036】酸性リン酸エステルには、リン酸モノエチ
ル、リン酸ジエチル、リン酸モノブチル、リン酸モノド
デシル、リン酸モノフェニル、フィチン酸などの炭素数
1〜15、好ましくは炭素数1〜10程度の1価または
多価の酸性リン酸エステルなどが含まれる。なかでも、
フィチン酸などの多価の酸性リン酸エステルなどが用い
られる場合が多い。
【0037】酸性硫酸エステルには、硫酸モノメチル、
硫酸モノエチル、硫酸モノブチル、硫酸モノドデシルな
どの炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10程度の
1価または多価の酸性硫酸エステルなどが含まれる。多
価の酸性リン酸エステルまたは酸性硫酸エステルは、キ
レート形成能を有する場合が多い。
【0038】前記無機酸には、例えば、塩酸、次亜塩素
酸、臭化水素酸、硫酸、亜硫酸、スルファミン酸、硝
酸、亜硝酸、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸(例えば、
ピロリン酸、トリリン酸、トリメタリン酸、テトラメタ
リン酸等)、炭酸などが含まれる。これらの無機酸のう
ち、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸などが用いられる
ことが多い。また、ポリリン酸などのキレート形成能を
有する無機酸を用いる場合も多い。
【0039】前記酸の塩としては、リチウム塩、ナトリ
ウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;マグネシウ
ム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩;周期表
3〜15族に属する金属の塩(例えば、マンガン、亜鉛
などの周期表7、12族に属する金属の塩、特に亜鉛塩
など);アンモニア、アミン(トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、ジメチルアミノエタノール、モルホリンなど)も
しくは塩基性含窒素複素環化合物(ピリジンなど)との
アンモニウム塩などが挙げられる。
【0040】好ましい有機酸の塩には、ナトリウム塩な
どのアルカリ金属塩(例えば、酢酸ナトリウムなどのモ
ノカルボン酸アルカリ金属塩;グルコン酸ナトリウムな
どのヒドロキシカルボン酸アルカリ金属塩;エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウムなどのアミノカルボン酸アル
カリ金属塩など)、マグネシウム塩などのアルカリ土類
金属塩(例えば、酢酸マグネシウムなどのモノカルボン
酸アルカリ土類金属塩;酒石酸マグネシウムなどのヒド
ロキシカルボン酸アルカリ土類金属塩など)などが含ま
れる。
【0041】好ましい無機酸の塩には、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウムなど
のアルカリ金属ハロゲン化物;塩化カルシウム、塩化マ
グネシウム、臭化マグネシウムなどのアルカリ土類金属
ハロゲン化物;塩化アンモニウム、臭化アンモニウムな
どのハロゲン化アンモニウム;硫酸ナトリウム、硫酸カ
リウムなどのアルカリ金属硫酸塩;硫酸マグネシウムな
どのアルカリ土類金属硫酸塩;硫酸第二鉄などの硫酸
鉄;硫酸アルミニウム;硫酸亜鉛;硫酸アンモニウム;
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素
カリウムなどのアルカリ金属亜硫酸(水素)塩;亜硫酸
水素カルシウム、亜硫酸水素マグネシウムなどのアルカ
リ土類金属亜硫酸(水素)塩;硝酸ナトリウム、硝酸カ
リウムなどのアルカリ金属硝酸塩;硝酸カルシウム、硝
酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属硝酸塩;硝酸第
二鉄などの硝酸鉄;硝酸アルミニウム;硝酸亜鉛;硝酸
アンモニウム;リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなど
のアルカリ金属リン酸塩;リン酸マグネシウムなどのア
ルカリ土類金属リン酸塩;リン酸アンモニウム;ピロリ
ン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリ
リン酸カリウムなどのアルカリ金属ポリリン酸塩;ピロ
リン酸マグネシウム、トリポリリン酸マグネシウムなど
のアルカリ土類金属ポリリン酸塩;炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭
酸(水素)塩;炭酸マグネシウムなどのアルカリ土類金
属炭酸塩などが含まれる。
【0042】これらの酸及び塩は、1種のみ用いてもよ
いが、同種類または異種類の酸または塩を2以上組合せ
て使用することもできる。前記酸またはその塩を2以上
組合せることにより、水和反応速度、スラリー粘度、ス
ラリーの分散性を大巾に改善できる場合がある。
【0043】前記酸またはその塩の好ましい組合せに
は、(1)(A1 )単官能性の有機酸もしくはその塩
と、(2)(A2 )2以上の官能基を有する有機酸もし
くはその塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは酸性硫
酸エステル又はこれらの塩、又は(C)無機酸もしくは
その塩との組合せが含まれる。前記(A1 )成分と、
(A2 )、(B)または(C)成分とを組合せて用いる
と、水和反応が著しく促進されるだけでなく、水酸化マ
グネシウム水懸濁液の高粘度化を抑制でき、しかも懸濁
液の再分散性が大巾に向上する。そのため、高濃度であ
っても低粘度であり、しかも長期保存により沈澱物のケ
ーキができたとしても容易に再分散可能な水酸化マグネ
シウム水懸濁液を効率よく製造することができる。
【0044】なお、前記(A2 )2以上の官能基を有す
る有機酸もしくはその塩のなかでも、エチレンジアミン
四酢酸ナトリウムなどのアミノカルボン酸またはその
塩;グルコン酸ナトリウムなどのヒドロキシル基を2以
上有するヒドロキシカルボン酸またはその塩;(B)酸
性リン酸エステルもしくは酸性硫酸エステル又はこれら
の塩のなかでも、フィチン酸などの多価酸性リン酸エス
テルまたはその塩など;及び前記(C)無機酸またはそ
の塩のうち、トリポリリン酸ナトリウムなどのキレート
形成能を有する無機酸またはその塩;硫酸亜鉛などの無
機酸の亜鉛塩などは、水酸化マグネシウムだけでなく原
料マグネシアの水に対する分散性をも著しく向上させる
作用を有する。そのため、マグネシアを均一に分散させ
ながら効率的に水和することができると共に、未反応の
マグネシアが残存していたとしても、再分散性の良好な
水酸化マグネシウム水懸濁液を得ることができる。
【0045】前記酸またはその塩の使用量は、水和反応
を損なわない範囲で適宜選択できるが、マグネシア10
0重量部に対して、例えば0.01〜5重量部、好まし
くは0.02〜3重量部、さらに好ましくは0.05〜
1.5重量部程度であり、0.09〜1.1重量部程度
使用する場合が多い。本発明の方法では、酸またその塩
を多量に用いる必要がないので、高純度の水酸化マグネ
シウム水懸濁液を製造できる。
【0046】(1)(A1 )単官能性の有機酸もしくは
その塩と、(2)(A2 )2以上の官能基を有する有機
酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは
酸性硫酸エステル又はこれらの塩、又は(C)無機酸も
しくはその塩とを組合せて用いる場合、前記(A1 )成
分の使用量は、マグネシア100重量部に対して、例え
ば0.01〜5重量部、好ましくは0.02〜3重量
部、さらに好ましくは0.05〜1.5重量部程度であ
り、前記(A2 )、(B)または(C)成分の使用量
は、マグネシア100重量部に対して、例えば0.01
〜5重量部、好ましくは0.02〜3重量部、さらに好
ましくは0.05〜2重量部、特に0.05〜1.5重
量部程度である。
【0047】酸又はその塩は、マグネシアの水和反応触
媒ととして作用するだけでなく、微細粒子を凝集させ、
且つ二次粒子上のζ電位を高めるため、スラリーの高粘
度化を防止できる。
【0048】本発明における前記水性媒体は、前記酸又
はその塩に加えて、さらに(D)アルカリ金属水酸化物
を含んでいてもよい。前記水性媒体に、アルカリ金属水
酸化物を含有させると、水酸化マグネシウムの水に対す
る分散性が向上すると共に、スラリーのケーキ化を防止
できる。
【0049】前記アルカリ金属水酸化物には、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが含ま
れる。前記アルカリ金属水酸化物の使用量は、水和反応
を損なわない範囲で適宜選択できるが、マグネシア10
0重量部に対して、例えば0.01〜5重量部、好まし
くは0.02〜3重量部、さらに好ましくは0.03〜
2重量部程度であり、0.05〜1.5重量部程度使用
する場合が多い。
【0050】本発明における前記水性媒体は、また
(E)高分子界面活性剤を含んでいてもよい。前記水性
媒体に、高分子界面活性剤を含有させると、粘度の上昇
を一層顕著に防止でき、高濃度でも極めて粘度の低い水
酸化マグネシウム水懸濁液を得ることができる。
【0051】前記高分子界面活性剤としては、界面活性
能を有する高分子であればよい。前記高分子界面活性剤
の分子量は、好ましくは1×103 以上(例えば1×1
3〜1×106 )、さらに好ましくは1×103 〜1
×105 、特に好ましくは2×103 〜1×105 程度
である。分子量の低い界面活性剤では、十分な低粘化効
果が得られない。
【0052】高分子界面活性剤の重合度は、反応で得ら
れる水酸化マグネシウム水懸濁液の流動性、分散性を損
なわない範囲で適宜選択できる。高分子界面活性剤の1
重量%水溶液の25℃における粘度として、例えば1.
2〜1000cps(センチポイズ)、なかでも1.5
〜500cps、特に1.8〜200cps程度が好ま
しい。
【0053】前記高分子界面活性剤には、陰イオン界面
活性剤および非イオン界面活性剤が含まれる。このよう
な高分子界面活性剤を用いると、高い分散安定性および
保存安定性を維持しつつ、高濃度であっても低粘度の水
酸化マグネシウム水懸濁液を得ることができる。
【0054】前記陰イオン界面活性剤としては、慣用の
陰イオン界面活性剤が使用でき、例えば、分子内にカル
ボキシル基を有する高分子カルボン酸、またはその塩で
あるカルボン酸型陰イオン界面活性剤;分子内にスルホ
ン酸基を有する高分子スルホン酸またはその塩であるス
ルホン酸型陰イオン界面活性剤;分子内に酸性硫酸エス
テル基を有する酸性高分子硫酸エステルまたはその塩で
ある硫酸型陰イオン界面活性剤;分子内に酸性リン酸エ
ステル基または酸性亜リン酸エステル基を有する高分子
リン酸、高分子亜リン酸またはそれらの塩であるリン酸
型陰イオン界面活性剤などが例示できる。なお、前記カ
ルボキシル基、スルホン酸基、酸性硫酸エステル基、酸
性リン酸エステル基、酸性亜リン酸エステル基などの酸
性基またはそれらの塩を、アニオン性基ということがあ
る。
【0055】カルボン酸型陰イオン界面活性剤には、合
成高分子カルボン酸および天然または半合成高分子カル
ボン酸が含まれる。前記合成高分子カルボン酸として、
例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フ
マール酸、イタコン酸、クロトン酸などの不飽和カルボ
ン酸、またはその塩もしくは酸無水物をモノマー原料と
するホモポリマーおよびコポリマー、またはそれらの塩
などが挙げられる。
【0056】不飽和カルボン酸と共重合可能な重合性単
量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オ
クチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのスチレン系
単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ルなどのビニルエーテル系単量体等が挙げられる。
【0057】合成高分子カルボン酸の具体例としては、
例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、(メタ)
アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸コポリマー、
ビニルエーテル−不飽和カルボン酸コポリマー(例え
ば、ブチルビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマー
など)、ポリクロトン酸、スチレン−(メタ)アクリル
酸コポリマー、スチレン−無水マレイン酸コポリマーな
どが例示できる。
【0058】前記合成高分子カルボン酸がコポリマーの
場合、合成高分子カルボン酸の酸価は、水溶性を付与で
きる範囲、例えば30〜800、好ましくは50〜50
0程度である。
【0059】前記天然または半合成高分子カルボン酸と
しては、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ル化澱粉、アラビアゴム、トラガントゴム、ペクチン、
ヒアルロン酸などのカルボキシル基を有する多糖類また
はそれらの塩などが含まれる。
【0060】スルホン酸型陰イオン界面活性剤として
は、例えば、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、トリアジン
スルホン酸ホルマリン縮合物、ポリエチレンスルホン
酸、ポリスチレンスルホン酸、リグニンスルホン酸な
ど、およびこれらの塩等が挙げられる。
【0061】硫酸型陰イオン界面活性剤としては、硫酸
化ポリビニルアルコール、硫酸セルロース、カラギーナ
ン、寒天、コンドロイチン硫酸など、およびこれらの塩
等が例示できる。
【0062】リン酸型陰イオン界面活性剤としては、リ
ン酸化ポリビニルアルコール、リン酸セルロース、亜リ
ン酸セルロースなど、およびこれらの塩等が挙げられ
る。
【0063】また、前記陰イオン界面活性剤が塩の場
合、その塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩などのアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム
塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;亜鉛塩など
の周期表12族に属する金属の塩;アンモニア、アミン
(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノ
ール、モルホリンなど)もしくは塩基性含窒素複素環化
合物(ピリジンなど)とのアンモニウム塩;テトラエチ
ルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウムなど
の第4級アンモニウム塩などが挙げられる。好ましい塩
には、アルカリ金属塩、アンモニアまたはアミンとのア
ンモニウム塩、前記第4級アンモニウム塩等が含まれ
る。分子内に複数個の酸性基を有する場合、各酸性基の
対イオンは同一であってもよく異なっていてもよい。
【0064】上記の陰イオン界面活性剤のなかでも、カ
ルボン酸型、スルホン酸型、硫酸型の陰イオン界面活性
剤などが好ましい。特に、カルボン酸型陰イオン界面活
性剤、とりわけカルボキシメチルセルロース、アルギン
酸などのカルボキシル基を有する多糖類等の天然または
半合成高分子カルボン酸またはそれらの塩は、極めて優
れた低粘度化作用を有する。また、スルホン酸型陰イオ
ン界面活性剤および硫酸型陰イオン界面活性剤は、前記
低粘度化作用と共に、反応で得られた水酸化マグネシウ
ム水懸濁液を長期間保存した場合に生成するケーキの硬
質化を抑制する作用を有する。
【0065】前記陰イオン界面活性剤は、分子内に、ア
ニオン性基を少なくとも1つ有していればよいが、前記
アニオン性基を2以上、例えば2〜10000、とりわ
け4〜1000程度有しているポリアニオン高分子界面
活性剤が好ましい。分子内に複数個のアニオン性基を有
する場合、前記アニオン性基は、同一であってもよく異
なっていてもよい。
【0066】前記非イオン界面活性剤としては、慣用の
非イオン界面活性剤が使用でき、例えば、アルキルポリ
オキシエチレンエーテル、アルキルカルボニルオキシポ
リオキシエチレン、脂肪酸多価アルコールエステルとポ
リエチレンオキサイドとの付加物、脂肪酸ショ糖エステ
ルとポリエチレンオキサイドとの付加物、ポリオキシア
ルキレンブロックコポリマーなどが挙げられる。なかで
も、非イオン界面活性剤として、エチレンオキサイド−
プロピレンオキサイドブロックコポリマーなどのポリオ
キシアルキレンブロックコポリマーなどは水懸濁液の低
粘度化に優れた効果を示す。
【0067】これらの高分子界面活性剤は、一種または
二種以上組合せて用いることができる。特に、前記カル
ボン酸型陰イオン界面活性剤と前記スルホン酸型または
硫酸型陰イオン界面活性剤とを組合せて用いると、高い
分散安定性および保存安定性を付与できるだけでなく、
長期保存により沈澱物のケーキが生成したとしても、再
分散性が著しく向上する。すなわち、水酸化マグネシウ
ム水懸濁液を長期間放置しても、生成するケーキは軟質
であるため、振盪、攪拌などにより容易に再分散させる
ことができる。また、高分子界面活性剤と低分子量の界
面活性剤とを組合せて用いることもできる。
【0068】前記(1) カルボン酸型陰イオン界面活性剤
と前記(2) スルホン酸型または硫酸型陰イオン界面活性
剤とを組合せて用いる場合の(1) と(2) との含量比(重
量比)は特に限定されないが、例えば(1) /(2) =0.
1〜20、好ましくは(1) /(2) =0.5〜15、さら
に好ましくは(1) /(2) =1〜10程度である。
【0069】前記高分子界面活性剤の使用量は、マグネ
シア100重量部に対して、例えば0.003〜15重
量部、好ましくは0.008〜5重量部、さらに好まし
くは0.015〜1.5重量部程度であり、0.03〜
0.75重量部程度である。高分子界面活性剤の量が少
なすぎると、水酸化マグネシウム水懸濁液の粘度を十分
低下させることができない。また、高分子界面活性剤の
含有量が多すぎると、粘度が上昇したり、懸濁液中の粒
子の凝集、ゲル化が生じて却って高粘度化する場合があ
る。
【0070】なお、水酸化マグネシウム濃度を特に高濃
度、例えば65重量%以上(65〜75重量%程度)と
する場合には、前記高分子界面活性剤の使用量を、マグ
ネシア100重量部に対して、1.5〜15重量部、な
かでも4.5〜15重量部、特に7.5〜15重量部程
度とするのが好ましい。水酸化マグネシウム濃度が65
重量%程度以上の高濃度の水酸化マグネシウム水懸濁液
を製造する場合は、少量の高分子界面活性剤を添加して
もさほど粘度が低下しない場合がある。
【0071】本発明の水酸化マグネシウム水懸濁液の製
造方法(1)では、前記酸またはその塩を含む水性媒体
の存在下で、軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物を湿式
粉砕しながら水和する。水性媒体としては、通常、水が
用いられる。
【0072】軽焼マグネシアとしては、特に限定されな
いが、天然産マグネサイト(ペリクレース)を温度55
0〜1500℃、より好ましくは650〜1300℃、
さらに好ましくは800〜1200℃程度で焼成したマ
グネシアが使用される場合が多い。上記温度で焼成した
マグネシアを用いると、活性の著しく高い水酸化マグネ
シウムの懸濁液が得られる。
【0073】本発明の製造方法では、予め所定の粒径に
微粉砕された軽焼マグネシアの微粉末を用いる必要がな
い。本発明における軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物
の大きさは、湿式粉砕可能な広い範囲で選択でき、例え
ば、最大粒径10〜200mm(例えば、10〜100
mm程度)、平均粒径3〜60mm(例えば、3〜40
mm程度)のランプや、最大粒径0.1〜10mm(例
えば、0.5〜10mm程度)、平均粒径0.1〜3m
m(例えば、0.5〜3mm程度)の粗砕物を使用する
ことができる。
【0074】特に、軽焼マグネシアのランプを使用する
場合には、ランプの粉砕および篩分工程が不要となるの
で、製造工程を短縮できると共に、コストを著しく低減
できる。
【0075】軽焼マグネシアのランプまたは粗砕物の水
和は、例えば、マグネシアを湿式粉砕するための湿式粉
砕手段と、この湿式粉砕手段に水と酸またはその塩を供
給するための供給手段とを備えている製造装置などを用
いることにより行うことができる。この製造装置は、湿
式粉砕手段内の反応系を加熱するための加熱手段を備え
ていてもよく、また、湿式粉砕手段による粉砕物を分級
する分級手段と、所定の粒径以上の粉砕物を前記湿式粉
砕手段に循環するリサイクル手段を備えていてもよい。
【0076】図1は、マグネシアを湿式粉砕しながら水
和して水酸化マグネシウム水懸濁液を製造する製造装置
の一例を示す概略構成図であり、図2は図1の装置の湿
式粉砕機を示す部分切欠概略図である。
【0077】この装置は湿式粉砕機5を備えている。こ
の湿式粉砕機5は、図2に示されるように、ケーシング
1内に回転可能に配されたスクリュ2、このスクリュ2
を回転駆動するためのモータ3、および前記ケーシング
1内に装填される粉砕媒体4を備えている。この湿式粉
砕機5には軽焼マグネシアのランプまたは粗砕物がホッ
パ6から所定の割合で供給される。
【0078】前記湿式粉砕機5内で軽焼マグネシアのラ
ンプまたは粗砕物を湿式粉砕しながら水和するため、前
記湿式粉砕機5には、水を供給する供給ライン7aと、
酸またはその塩を供給する供給ライン7bと、湿式粉砕
機5内を加熱するためのスチーム供給ライン8が接続さ
れている。また、前記湿式粉砕機5の上部には、生成し
た水酸化マグネシウム粒子を含むスラリーを排出するた
めの吐出ライン9が接続されている。
【0079】所定の粒径に粉砕され、かつ水和された水
酸化マグネシウムの粒子を選別するため、前記吐出ライ
ン9には分級機10が取付けられている。また、粗大粒
子を前記湿式粉砕機5にリサイクルするため、分級機1
0と前記湿式粉砕機5とはリサイクルライン11により
接続されている。さらに、前記分級機10により所定の
粒径に分級された水酸化マグネシウムを含むスラリー
は、熟成槽12に送液される。熟成槽12で熟成された
水酸化マグネシウム水懸濁液は、ポンプ13により移送
され、製品化される。
【0080】このような湿式粉砕機5では、スクリュ2
の回転に伴なって、粉砕媒体4がスクリュ2の羽根に沿
って上昇し、その過程でマグネシアのランプまたは粗砕
物が微粉砕される。その際、必要に応じてスチームによ
る加熱下、供給ライン7a,7bから水と酸またはその
塩を供給しながらマグネシアを粉砕できるので、粉砕工
程で水和反応も行なうことができ、しかも、粉砕直後の
表面エネルギーの大きなマグネシアが酸またはその塩を
含む水性媒体と接触するので、短時間内に効率よく所定
の粒径の水酸化マグネシウムを含むスラリーを連続的に
製造することができる。
【0081】湿式粉砕手段は、水性媒体中でマグネシア
を連続的に粉砕できるサンドミル、アトライタなどの種
々の機器が使用できる。さらに、湿式粉砕機は、マグネ
シアを連続的に粉砕する連続粉砕機に限らず、ボールミ
ル、ニーダなどのバッチ式粉砕機であってもよい。連続
的に湿式粉砕できる好ましい湿式粉砕手段の具体例とし
ては、クボタタワーミル(クボタ(株)製)などが挙げ
られる。連続湿式粉砕機は、米国特許第4269808
号明細書にバーチカル摩砕ミルとして記載されている。
【0082】前記加熱手段としては、反応系の温度を、
30℃以上(例えば30〜150℃程度)、好ましくは
40〜120℃程度に加熱できる種々の加熱手段が好ま
しい。また、分級手段は、スクリーンメッシュなどを備
えた慣用の分級機で構成することができ、分級度は、所
望する水酸化マグネシウムの粒子径に応じて適当に選択
することができる。
【0083】この製造方法(1)において、マグネシア
と水との割合は、スラリー濃度などに応じて選択でき、
例えば、マグネシア100重量部に対して、水70〜4
00重量部、好ましくは100〜300重量部程度であ
る。反応系のpHは特に限定されないが、水和反応速度
を高め、且つ高活性な水酸化マグネシウム水懸濁液を得
るため、例えばpH6〜13程度であるのが好ましく、
なかでもpH9〜11.5、とりわけpH9以上11未
満であるのが好ましい。反応系のpHは、9.5〜1
0.85、特に10.0〜10.8程度である場合が多
い。
【0084】前記酸又はその塩、及び必要に応じて前記
(D)アルカリ金属水酸化物及び/又は(E)高分子界
面活性剤は、予め水性媒体中に含有させておいてもよ
く、また、反応中に連続的又は間欠的に添加してもよ
い。
【0085】反応温度は、例えば20℃以上(20〜1
50℃程度)、好ましくは30〜120℃程度である。
本発明の方法では、20〜80℃程度の温和な温度条件
下でも、効率的に水酸化マグネシウム水懸濁液を製造で
きる。
【0086】湿式粉砕により、マグネシアのランプまた
は粗砕物に剪断力を作用させると、マグネシアの破砕
と、表面に生成した水酸化マグネシウムの脱離・破砕、
マグネシア表面の更新が並行して起こると考えられる。
本発明の方法では、酸またはその塩を含む水性媒体を用
いると共に、粉砕された直後の表面エネルギーの高いマ
グネシアが前記水性媒体と接触するため、マグネシアの
水和速度が著しく速い。しかも、酸又はその塩によりマ
グネシアおよび生成した水酸化マグネシウムの分散性が
向上するためか、マグネシアおよび水酸化マグネシウム
が沈降することなく均一に分散した状態で粉砕および反
応が進行する。そのため、生産効率を向上できると共
に、マグネシア及び生成した水酸化マグネシウムの破砕
と、水酸化マグネシウムの生成とがバランスよく進行
し、過度の微粉砕化が回避されるためか、スラリーの高
粘度化が抑制される。
【0087】したがって、本発明の方法によれば、作業
環境を汚染することなく、温和な条件下、軽焼マグネシ
アの微粉砕と水和とを容易に且つ短時間内に行うことが
でき、高濃度であっても低粘度であり、しかも高活性な
水酸化マグネシウム水懸濁液を、煩雑な工程を経ること
なく高い生産効率で製造することができる。
【0088】本発明の水酸化マグネシウム水懸濁液の製
造方法(2)の特徴は、前記特定の組合せからなる酸又
はその塩を含む水性媒体の存在下で、マグネシアを水和
する点にある。
【0089】前記マグネシアとしては、特に限定され
ず、天然産マグネサイト(ペリクレース)、リョウクド
石(炭酸マグネシウム鉱)、海水マグネシア等の何れを
原料として得られたマグネシアであってもよく、また、
軽焼マグネシア、重焼マグネシアの何れであってもよ
い。使用するマグネシアの大きさは、広い範囲で選択で
き、例えば、最大粒径1000μm以下、平均粒径0.
1〜300μm、好ましくは2〜100μm程度のもの
が使用できる。マグネシアは、無定形のものでもよく、
また球状のクラスター、板状、柱状の結晶等の何れであ
ってもよい。また、マグネシアとして、乾式粉砕または
湿式粉砕されたマグネシアを用いてもよい。好ましいマ
グネシアには、軽焼マグネシアが含まれる。
【0090】水和反応は、慣用の方法に準じて、例え
ば、前記水性媒体とマグネシアとを含むスラリーを攪拌
や振盪などにより混合することによって行うことができ
る。また、本発明の製造方法(1)と同様、例えば軽焼
マグネシアの粗砕物などを、湿式粉砕しながらマグネシ
アを水和することもできる。
【0091】反応系のpH、マグネシアと水との割合、
反応温度などは、前記製造方法(1)と同様に設定でき
る。
【0092】本発明の製造方法(2)では、特定の酸又
はその塩を組合せて用いるため、分散安定性及び低粘性
を維持しつつ、マグネシアを迅速に水和できる。そのた
め、アルカリにより高pH条件下で水和反応を行う場合
と異なり、高濃度の水酸化マグネシウムスラリーを、温
和な条件下、高い生産効率で得ることができる。また、
水性媒体を強アルカリ性にする必要がないので安全性に
優れる。さらに、得られるスラリーは、分散性に優れる
ため、スラリーのケーキ化を防止できると共に、ケーキ
が生成したとしても、攪拌などにより容易に再分散が可
能である。
【0093】本発明の製造方法(1)又は(2)におい
て、マグネシアを水和して得られたスラリーに、さらに
(1)(A2 )2以上の官能基を有する有機酸もしくは
その塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは酸性硫酸エ
ステル又はこれらの塩、(C)無機酸もしくはその塩、
又は(D)アルカリ金属水酸化物、及び/又は(2)
(E)高分子界面活性剤を添加してもよい。
【0094】前記スラリーに、(A2 )2以上の官能基
を有する有機酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エス
テルもしくは酸性硫酸エステル又はこれらの塩、(C)
無機酸もしくはその塩、又は(D)アルカリ金属水酸化
物を添加すると、水酸化マグネシウムスラリーの再分散
性を向上できる。また、前記スラリーに、(E)高分子
界面活性剤を添加すると、スラリー粘度を著しく低下で
きる。
【0095】前記各成分の添加量は、前記水和反応にお
いて水性媒体中に含有させる量と同程度である。
【0096】前記スラリーは、通常、前記成分を添加し
ながら、または添加した後に混合される。混合は、攪拌
や振盪など慣用の方法により行うことができる。
【0097】混合する際の温度は、スラリーの低粘性を
損なわない範囲で選択できるが、例えば0〜100℃、
好ましくは15〜80℃程度である。混合時間は攪拌速
度等により異なるが、例えば1分〜1時間程度である。
【0098】前記混合は、強制攪拌下に行うこともでき
る。前記スラリーと、例えば高分子界面活性剤とを強制
攪拌下に混合すると、得られた水酸化マグネシウム水懸
濁液を長期間保存して、固形分と水とが分離しても、再
攪拌により容易に再分散させることができる。しかも、
前記水酸化マグネシウム水懸濁液は、高濃度であっても
粘度が低いという特性を保持している。
【0099】一般に、水酸化マグネシウム水懸濁液を長
期間保存すると、水酸化マグネシウムが沈降して圧縮一
体化し、ケーキ(固形分)が形成される。このケーキ
は、通常、硬質であり、攪拌しても容易に再分散しない
場合が多い。しかし、高分子界面活性剤を含む水酸化マ
グネシウム水懸濁液を、強制攪拌すると、粘度の上昇を
抑制しつつ、硬質ケーキの生成を抑制でき、長期間保存
しても容易に再分散が可能である。
【0100】これは、以下のような理由によるものと考
えられる。すなわち、通常、水酸化マグネシウム懸濁液
に、機械的攪拌などにより剪断力を作用させると、水酸
化マグネシウム粒子の摩砕や、主たる水酸化マグネシウ
ム粒子に凝集付着した微粒子の解離などにより、例えば
1μm以下の微粒子の量が増加する。そのため、系の粘
度が著しく上昇する。しかし、高分子界面活性剤を含有
する水酸化マグネシウム水懸濁液を、例えばホモジナイ
ザーなどで強制攪拌した後、顕微鏡で観察すると、1μ
m以下の微粒子がさほど増加していなかったり、減少す
る場合もある。したがって、このような高分子界面活性
剤の存在する系では、例えば1μm以下の微粒子が強制
攪拌により生成しても、高分子界面活性剤により二次凝
集し、その結果、系の高粘度化が抑制されるものと推測
される。
【0101】前記強制攪拌は、種々の混合撹拌機、例え
ば、撹拌羽根を有する撹拌機の回転数を増大させたり、
ホモジナイザーやスーパーミキサーなどの強い剪断力を
作用させる撹拌機などを使用することにより行うことが
できる。
【0102】強制攪拌する際の周速度は、例えば、30
0m/分以上、好ましくは350〜5000m/分程度
である。攪拌時間は周速度によって適宜選択でき、例え
ば、周速度400m/分では、通常1時間以上、好まし
くは2〜20時間程度、周速度1000m/分では、通
常3分以上、好ましくは5分〜1時間程度である。
【0103】上記方法の好ましい態様では、前記スラリ
ーに、剪断力を作用させながら高分子界面活性剤を添加
する。この場合、周速度300m/分以上、とりわけ3
50〜5000m/分程度で強制攪拌するのが好まし
い。
【0104】本発明の方法により得られた水酸化マグネ
シウム水懸濁液の濃度は、水和反応時の水の量を調整し
たり、反応後に希釈や濃縮によりコントロールしてもよ
い。
【0105】このようにして得られたスラリーは、濃度
が高くても粘度が低いという特色がある。例えば、50
重量%程度の高濃度スラリーであっても、粘度(25
℃)が2500cps以下、好ましくは10〜1500
cps程度の水酸化マグネシウムスラリーが得られる。
従って、本発明の方法により得られる水酸化マグネシウ
ム水懸濁液は、流動性に優れ、貯蔵、パイプ輸送などの
作業性を向上できる。また、スラリー粘度が小さいの
で、例えば40〜70重量%程度に高濃度化することが
でき、輸送及び貯蔵コストを大幅に低減できる。
【0106】本発明の製造方法の好ましい態様では、軽
焼マグネシアのランプ又は粗砕物100重量部に対し
て、少なくとも(1)(A1 )単官能性の有機酸もしく
はその塩を0.02〜3重量部含み、且つ(2)(A2
)2以上の官能基を有する有機酸もしくはその塩、
(B)酸性リン酸エステルもしくは酸性硫酸エステル又
はこれらの塩、(C)無機酸もしくはその塩、又は
(D)アルカリ金属水酸化物を0.02〜3重量部、及
び/又は(3)(E)高分子界面活性剤を0.008〜
5重量部含む水性媒体の存在下、pH9以上11未満の
条件で前記軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物を湿式粉
砕しながら水和する。
【0107】本発明の水酸化マグネシウム水懸濁液は、
本発明の方法にしたがって容易に製造できる。水酸化マ
グネシウム水懸濁液中の水酸化マグネシウム濃度は、例
えば15〜85重量%程度である。好ましい水酸化マグ
ネシウム水懸濁液には、水酸化マグネシウム濃度が30
〜75重量%、特に45〜70重量%程度の水懸濁液が
含まれる。
【0108】本発明の水酸化マグネシウム水懸濁液にお
いて、(A1 )単官能性の有機酸もしくはその塩の含有
量は、水酸化マグネシウム100重量部に対して、例え
ば0.008〜5重量部、好ましくは0.015〜3重
量部、さらに好ましくは0.03〜1.5重量部程度で
あり、0.06〜1.1重量部程度であることが多い。
(A2 )2以上の官能基を有する有機酸もしくはその
塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは酸性硫酸エステ
ル又はこれらの塩、(C)無機酸もしくはその塩、又は
(D)アルカリ金属水酸化物の含有量は、水酸化マグネ
シウム100重量部に対して、例えば0.008〜5重
量部、好ましくは0.015〜3重量部、さらに好まし
くは0.02〜2重量部程度であり、特に0.03〜
1.5重量部程度である場合が多い。(E)高分子界面
活性剤の含有量は、水酸化マグネシウム100重量部に
対して、例えば0.002〜15重量部、なかでも0.
005〜5重量部、特に0.01〜1.5重量部、とり
わけ0.02〜0.75重量部程度であるのが好まし
い。
【0109】水酸化マグネシウム水懸濁液の25℃にお
ける粘度は、例えば1〜3000cps、好ましくは1
0〜2000cps、さらに好ましくは20〜1000
cps程度である。
【0110】本発明の水酸化マグネシウム水懸濁液は、
分散安定性を維持しつつ、濃度が高くても粘度が低いと
いう特色を有する。また、(E)高分子界面活性剤を含
む水懸濁液は、粘度を大巾に低下させることができる。
さらにまた、(E)高分子界面活性剤として、前記カル
ボン酸型陰イオン界面活性剤と前記スルホン酸型または
硫酸型陰イオン界面活性剤とを併用すると、分散安定性
および保存安定性が著しく高く、しかも再分散が容易で
あるため、長期間保存することもできる。
【0111】なお、水酸化マグネシウム水懸濁液中に
は、少量ながらMg2+が存在するため、このようなカチ
オンとインタラクションを起こしやすいアニオン性の界
面活性剤、特に複数のアニオン性基を有する界面活性剤
が存在すると、分子間塩などを形成してゲル化し、系が
高粘度化することが予想される。しかし、水酸化マグネ
シウム水懸濁液に高分子界面活性剤を含有させると、予
想に反して、陰イオン界面活性剤であっても、逆に、前
記水懸濁液の粘度を著しく減少させる。これは、高分子
界面活性剤の親水性基または主鎖が、水酸化マグネシウ
ム粒子の表面に吸着して保護するためであると考えられ
る。
【0112】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、酸またはそ
の塩を含む水性媒体を用い、特定の条件でマグネシアを
水和するので、高活性な水酸化マグネシウム水懸濁液
を、温和な条件下、高い生産効率で簡易に製造できる。
【0113】また、本発明では、高濃度であっても水酸
化マグネウム水懸濁液の粘度を著しく低下できる。
【0114】さらに、本発明によれば、水酸化マグネウ
ム水懸濁液の分散安定性および保存安定性を著しく向上
でき、沈澱物のケーキが生成したとしても再分散が容易
である。
【0115】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。なお、実施例における粘度は、25℃にお
ける値を示す。また、特に明示のないかぎり、含有量を
示す%は重量%を表す。
【0116】ヒドロ化率は、以下の方法により求めた。
すなわち、水酸化マグネシウム水懸濁液をヌッチェを用
いて減圧濾過し、濾滓を150℃で恒量になるまで乾燥
した後、乳鉢で微粉化し、電気炉により600℃で恒量
となるまで焼成した。焼成による重量減から水酸化マグ
ネシウム量を求め、ヒドロ化率を算出した。
【0117】実施例1〜8、比較例1、2 軽焼マグネシア(ソブエクレー社製)150g、水42
4g、および下記に示す各種添加物をオートクレーブに
仕込み、表1に示すpH条件下、105℃で2時間強く
攪拌して、水酸化マグネシウムのスラリーを得た。
【0118】 実施例1:酢酸マグネシウム 1.0g 硫酸亜鉛 0.5g 実施例2:酢酸マグネシウム 1.0g 塩化アンモニウム 0.5g 実施例3:モノクロル酢酸 1.0g 塩化マグネシウム 0.5g 実施例4:酢酸ナトリウム 1.0g グルコン酸ナトリウム 0.5g 実施例5:酢酸ナトリウム 1.0g フィチン酸 0.5g 実施例6:酢酸マグネシウム 1.0g 酢酸ナトリウム 0.5g 実施例7:ギ酸 0.5g 硝酸マグネシウム 0.8g 実施例8:p−トルエンスルホン酸 0.5g 酸性亜硫酸ソーダ 1.0g 比較例1:なし 比較例2:水酸化ナトリウム 1.5g 得られた水酸化マグネシウムスラリーの粘度を測定し
た。また、前記スラリーを室温で6日間放置した時の生
成したケーキ(固形物)の硬度を評価した。硬度は、ス
パチュラ(長さ30mm、幅6mm、厚さ1mm)の先
端でケーキの表面をスパチュラの幅方向および厚み方向
に掻きとった時の抵抗感に基づき、次の4段階で評価し
た。
【0119】◎:抵抗感なし ○:スパチュラの幅方向または厚み方向の何れか一方の
方向に掻きとった場合に、抵抗感がある △:スパチュラの幅方向および厚み方向の何れの方向に
掻きとった場合にも抵抗感がある ×:ケーキにスパチュラが刺さりにくい なお、前記それぞれの硬度を有するケーキが生成したス
ラリーを、振盪により再分散させて、ケーキの硬度とス
ラリーの再分散性との関係を調べたところ、以下のよう
な結果が得られた。
【0120】◎:再分散性 秀(数回の振盪で再分散可
能) ○:再分散性 優(数十回の振盪で再分散可能) △:再分散性 良(百回程度の振盪で再分散可能) ×:再分散性 不良(再分散させるためには数百回以上
の振盪が必要) 結果を表1に示す。
【0121】
【表1】 実施例9〜15、比較例3、4 軽焼マグネシア(ソブエクレー社製)240g、水38
9g、および下記に示す各種添加物をオートクレーブに
仕込み、表2に示すpH条件下、105℃で2時間強く
攪拌して、水酸化マグネシウムのスラリーを得た。
【0122】 実施例9 :酢酸マグネシウム 1.6g 硫酸亜鉛 0.8g 実施例10:酢酸マグネシウム 1.6g 塩化アンモニウム 0.8g 実施例11:モノクロル酢酸 1.6g 塩化マグネシウム 0.8g 実施例12:酢酸ナトリウム 1.6g グルコン酸ナトリウム 0.8g 実施例13:酢酸ナトリウム 1.6g フィチン酸 0.8g 実施例14:酢酸マグネシウム 1.6g 酢酸ナトリウム 0.8g 実施例15:ギ酸 0.8g 硝酸マグネシウム 1.4g 比較例3 :なし 比較例4 :水酸化ナトリウム 2.4g 得られた水酸化マグネシウムスラリーの粘度を測定し
た。また、前記スラリーを室温で6日間放置した時の生
成したケーキ(固形物)の硬度を前記と同様にして評価
した。結果を表2に示す。
【0123】
【表2】 実施例16〜25、比較例5、6 3mm以上の粒子の通過を規制する分級機、スラリーを
循環するポンプ、及び仕込みタンクを兼ねた中間タンク
(加熱、冷却装置付)を有する湿式小型粉砕機としての
クボタタワーミル(クボタ(株)製、KL−05、容量
10L)を用いて、以下のように、軽焼マグネシアを湿
式粉砕しながら水和した。
【0124】すなわち、表3に示す量の軽焼マグネシア
の粗砕物(最大粒径3mm以下)、水及び下記に示す各
種添加物(括弧内の数値は軽焼マグネシアに対する割合
を示す)を、中間タンクに仕込み、スチームにより所定
の温度に加熱した後、循環ポンプにより湿式粉砕機に仕
込んで、湿式粉砕しながら水和した。湿式粉砕機の上部
より溢流した懸濁液は、分級機を通した後、中間タンク
に戻し、さらに循環ポンプにより湿式粉砕機にリサイク
ルし、所定時間(1時間及び2時間。但し、実施例23
のみ、1時間及び1.5時間。また、実施例24および
25では、50℃で15分間湿式粉砕しながら反応させ
た後、100℃で1時間45分間湿式粉砕せずに反応の
み行った)。反応液の温度調節は中間タンクにおいて行
った。なお、湿式粉砕は、スクリュー回転数680rp
m、粉砕媒体の鉄製ボール(直径8mmφ)10kgの
条件で行った。
【0125】実施例16:酢酸(1%) 実施例17:酢酸(1%)、トリポリリン酸ソーダ
(0.5%) 実施例18、19、22、23:酢酸(1%)、カルボ
キシメチルセルロース・ナトリウム塩[CMC<122
0>、ダイセル化学工業(株)製](0.2%) 実施例20:酢酸(1%)、カルボキシメチルセルロー
ス・ナトリウム塩[CMC<1220>、ダイセル化学
工業(株)製](0.2%)、酒石酸(0.3%) 実施例21:酢酸(1%)、カルボキシメチルセルロー
ス・ナトリウム塩[CMC<1220>、ダイセル化学
工業(株)製](0.2%)、エチレンジアミン四酢酸
二ナトリウム(EDTA2Na)(0.2%) 実施例24:酢酸(0.022%)、酢酸ナトリウム
(0.028%)、カルボキシメチルセルロース・ナト
リウム塩[CMC<1220>、ダイセル化学工業
(株)製](0.15%)、トリポリリン酸ソーダ
(0.075%) 実施例25:硝酸(0.022%)、酢酸(0.028
%)、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩[C
MC<1220>、ダイセル化学工業(株)製](0.
15%)、トリポリリン酸ソーダ(0.075%) 比較例5 :なし 比較例6 :水酸化ナトリウム(1%) 結果を表4に示す。なお、ケーキの硬度は前記と同様に
評価した。また、表4中の設定濃度とは、マグネシアが
100%水和されたと仮定した場合の水酸化マグネシウ
ム濃度を示す。
【0126】
【表3】
【0127】
【表4】 実施例26、27、比較例7 湿式小型粉砕機としてのクボタタワーミル(クボタ
(株)製、KL−05、容量10L)に、表3に示す量
の軽焼マグネシアのランプ(粒径20〜60mm)、水
及び下記に示す各種添加物(括弧内の数値は軽焼マグネ
シアに対する割合を示す)を仕込み、50℃で30分、
湿式粉砕しながら水和した。なお、湿式粉砕は、スクリ
ュー回転数680rpm、粉砕媒体の鉄製ボール(直径
8mmφ)10kgの条件で行った。
【0128】実施例26:酢酸(1%)、カルボキシメ
チルセルロース・ナトリウム塩[CMC<1220>、
ダイセル化学工業(株)製](0.05%)、トリポリ
リン酸ソーダ(0.1%) 実施例27:酢酸ナトリウム(0.5%)、カルボキシ
メチルセルロース・ナトリウム塩[CMC<1220
>、ダイセル化学工業(株)製](0.1%)、トリポ
リリン酸ソーダ(0.1%) 比較例7 :なし 結果を表4に示す。なお、ケーキの硬度は前記と同様に
評価した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は水酸化マグネシウム水懸濁液を製造する
製造装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図2は図1の装置の湿式粉砕機を示す部分切欠
概略図である。
【符号の説明】
5…湿式粉砕機 7a…水供給ライン 7b…酸又はその塩の供給ライン 8…スチーム供給ライン 10…分級機 12…熟成槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 江平 兵庫県神戸市東灘区向洋町中5丁目5番地 533−509号

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸又はその塩を含む水性媒体の存在下、
    軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物を湿式粉砕しながら
    水和する水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  2. 【請求項2】 酸又はその塩が、(A)有機酸もしくは
    その塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは酸性硫酸エ
    ステル又はこれらの塩、又は(C)無機酸もしくはその
    塩である請求項1記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 (A)有機酸もしくはその塩が、(A1
    )単官能性の有機酸もしくはその塩である請求項2記
    載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  4. 【請求項4】 (A)有機酸もしくはその塩が、(A2
    )2以上の官能基を有する有機酸もしくはその塩であ
    る請求項2記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 (C)無機酸もしくはその塩が、塩酸、
    硫酸、硝酸、リン酸、ポリリン酸もしくは炭酸又はこれ
    らの塩である請求項2記載の水酸化マグネシウム水懸濁
    液の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸の塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土
    類金属塩、亜鉛塩、またはアンモニウム塩である請求項
    1記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸又はその塩を、マグネシア100重量
    部に対して0.01〜5重量部用いる請求項1記載の水
    酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  8. 【請求項8】 (1)(A1 )単官能性の有機酸もしく
    はその塩と、(2)(A2 )2以上の官能基を有する有
    機酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エステルもしく
    は酸性硫酸エステル又はこれらの塩、又は(C)無機酸
    もしくはその塩とを含む水性媒体の存在下、マグネシア
    を水和する水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  9. 【請求項9】 (A1 )単官能性の有機酸もしくはその
    塩を、マグネシア100重量部に対して0.01〜5重
    量部用いる請求項8記載の水酸化マグネシウム水懸濁液
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 (A2 )2以上の官能基を有する有機
    酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは
    酸性硫酸エステル又はこれらの塩、又は(C)無機酸も
    しくはその塩を、マグネシア100重量部に対して0.
    01〜5重量部用いる請求項8記載の水酸化マグネシウ
    ム水懸濁液の製造方法。
  11. 【請求項11】 さらに(D)アルカリ金属水酸化物を
    含む水性媒体の存在下、マグネシアを水和する請求項1
    又は8に記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 アルカリ金属水酸化物を、マグネシア
    100重量部に対して0.01〜5重量部用いる請求項
    11記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  13. 【請求項13】 さらに(E)高分子界面活性剤を含む
    水性媒体の存在下、マグネシアを水和する請求項1又は
    8に記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  14. 【請求項14】 高分子界面活性剤を、マグネシア10
    0重量部に対して0.003〜15重量部用いる請求項
    13記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  15. 【請求項15】 高分子界面活性剤の分子量が1×10
    3 以上である請求項13記載の水酸化マグネシウム水懸
    濁液の製造方法。
  16. 【請求項16】 高分子界面活性剤が、陰イオン界面活
    性剤または非イオン界面活性剤である請求項13記載の
    水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  17. 【請求項17】 温度20〜150℃でマグネシアを水
    和する請求項1又は8に記載の水酸化マグネシウム水懸
    濁液の製造方法。
  18. 【請求項18】 pH9〜11.5の条件下でマグネシ
    アを水和する請求項1又は8に記載の水酸化マグネシウ
    ム水懸濁液の製造方法。
  19. 【請求項19】 マグネシア100重量部に対して、
    (1)(A1 )単官能性の有機酸もしくはその塩を0.
    01〜5重量部含み、且つ(2)(A2 )2以上の官能
    基を有する有機酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エ
    ステルもしくは酸性硫酸エステル又はこれらの塩、
    (C)無機酸もしくはその塩、又は(D)アルカリ金属
    水酸化物を0.01〜5重量部、及び/又は(3)
    (E)高分子界面活性剤を0.003〜15重量部含む
    水性媒体の存在下でマグネシアを水和する請求項1又は
    8に記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方法。
  20. 【請求項20】 軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物1
    00重量部に対して、少なくとも(1)(A1 )単官能
    性の有機酸もしくはその塩を0.02〜3重量部含み、
    且つ(2)(A2 )2以上の官能基を有する有機酸もし
    くはその塩、(B)酸性リン酸エステルもしくは酸性硫
    酸エステル又はこれらの塩、(C)無機酸もしくはその
    塩、又は(D)アルカリ金属水酸化物を0.02〜3重
    量部、及び/又は(3)(E)高分子界面活性剤を0.
    008〜5重量部含む水性媒体の存在下、pH9以上1
    1未満の条件で前記軽焼マグネシアのランプ又は粗砕物
    を湿式粉砕しながら水和する水酸化マグネシウム水懸濁
    液の製造方法。
  21. 【請求項21】 マグネシアを水和して得られたスラリ
    ーに、さらに(1)(A2 )2以上の官能基を有する有
    機酸もしくはその塩、(B)酸性リン酸エステルもしく
    は酸性硫酸エステル又はこれらの塩、(C)無機酸もし
    くはその塩、又は(D)アルカリ金属水酸化物、及び/
    又は(2)(E)高分子界面活性剤を添加する請求項1
    又は8に記載の水酸化マグネシウム水懸濁液の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 少なくとも(1)(A1 )単官能性の
    有機酸もしくはその塩を含み、且つ(2)(A2 )2以
    上の官能基を有する有機酸もしくはその塩、(B)酸性
    リン酸エステルもしくは酸性硫酸エステル又はこれらの
    塩、(C)無機酸もしくはその塩、又は(D)アルカリ
    金属水酸化物、及び/又は(3)(E)高分子界面活性
    剤を含む水酸化マグネシウム水懸濁液。
  23. 【請求項23】 水酸化マグネシウムを15〜85重量
    %含むと共に、水酸化マグネシウム100重量部に対し
    て、(1)(A1 )単官能性の有機酸もしくはその塩を
    0.008〜5重量部含み、且つ(2)(A2 )2以上
    の官能基を有する有機酸もしくはその塩、(B)酸性リ
    ン酸エステルもしくは酸性硫酸エステル又はこれらの
    塩、(C)無機酸もしくはその塩、又は(D)アルカリ
    金属水酸化物を0.008〜5重量部、及び/又は
    (3)(E)高分子界面活性剤を0.002〜15重量
    部含む請求項22記載の水酸化マグネシウム水懸濁液。
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