JPH0880836A - 電気自動車のブレーキ装置 - Google Patents

電気自動車のブレーキ装置

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JPH0880836A
JPH0880836A JP11144195A JP11144195A JPH0880836A JP H0880836 A JPH0880836 A JP H0880836A JP 11144195 A JP11144195 A JP 11144195A JP 11144195 A JP11144195 A JP 11144195A JP H0880836 A JPH0880836 A JP H0880836A
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JP
Japan
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negative pressure
electric vehicle
master cylinder
electric motor
brake
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JP11144195A
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Katsuyuki Watanabe
勝之 渡邉
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 ブレーキペダル11にプッシュロッド12を
介してマスタシリンダ13を接続してこのマスタシリン
ダ13にブレーキホースを介してブレーキ機構14と接
続し、マスタシリンダ13にブレーキペダル11の踏力
を倍力する倍力装置15として真空ポンプ17及び電気
モータ18を接続し、この真空ポンプ17によって発生
する負圧力を電気自動車を駆動するための電気モータの
出力に比例させ、電気自動車の速度に応じた制動力を作
用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気自動車において、
ブレーキ踏力の軽減とブレーキ力の増大のための倍力装
置を有する電気自動車のブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自然環境問題の観点から内燃機関
を搭載した車両から排出される排気ガス中の有害物質に
対する規制が厳しくなってきている。そこで、この規制
に対応するために多くの新技術が研究開発されており、
電気自動車もその一つである。そして、この電気自動車
を実用化していくにあたり、出力や走向距離、燃費など
の他にブレーキに関する問題もある。
【0003】即ち、内燃機関の自動車に採用されている
ブレーキ装置において、例えば、リーディング・トレー
リングブレーキはホイールと一体のドラムの内側に2個
のブレーキシューを設け、この2個のブレーキシューを
ホイールシリンダによってドラムの内周面に押し付け自
在とすることで構成されている。一方、ブレーキペダル
にはプッシュロッドを介してリザーバタンクを有するマ
スタシリンダが接続されており、このマスタシリンダに
はブレーキホースを介してホイールシリンダが接続され
ている。
【0004】従って、ブレーキペダルを踏むと、プッシ
ュロッドを介してマスタシリンダ内のピストンがスプリ
ングに抗して移動してリザーバタンクからオイル通路が
遮断される。そのため、マスタシリンダからブレーキホ
ースの方に向かって一定の圧力が作用し、ホイールシリ
ンダが作動してブレーキシューをドラムの内周面に押し
付けて制動作用を行わせる。
【0005】ところで、このようなブレーキ装置では、
人間の足の力だけでは大きな制動力を得ることができな
いので、エンジンの吸気圧などを利用してブレーキペダ
ルの踏力を倍力するブレーキブースタなどの倍力装置が
用いられている。このブレーキブースタは、一般的に、
ブレーキペダルとマスタシリンダとの間に設けられてお
り、エンジンの吸気圧などによって内部のダイヤフラム
を吸引し、プッシュロッドを押すものであり、これによ
って人間の足による踏力の数倍の力を発生させ、軽く踏
んでも大きな制動力を得ることができる。
【0006】しかし、このようなエンジンの吸気圧など
を利用したブレーキブースタなどの倍力装置は内燃機関
に適用されるものであり、電気モータによって駆動力を
得る電気自動車には適用することができない。そのた
め、専用の電気モータによって駆動する真空ポンプを搭
載し、この真空ポンプによってブレーキブースタを作動
させるために必要な負圧を発生させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の電気自動車に適用されるブレーキ装置にあっては、
車両の速度に適応した制動力を発生させることができな
いという問題があった。即ち、内燃機関に搭載される倍
力装置を有するブレーキ装置において、ブレーキブース
タを作動させるために必要な負圧はエンジンの吸気工程
で発生する吸気圧であり、その吸気圧の大きさはアクセ
ルペダルの踏込み量に反比例し、エンジン回転数に比例
するのである。従って、エンジンの回転数が低い場合
(低速走行時)にはブレーキ装置の補助力が小さくなっ
て制動力は小さく、エンジンの回転数が高く(高速走行
時)なるとブレーキ装置の補助力が大きくなって大きな
制動力を得ることができる。
【0008】一方、電気自動車に搭載される倍力装置を
有する電気自動車のブレーキ装置にあっては、真空ポン
プによって発生する負圧は所定の設定値に維持されるよ
うに、真空ポンプを駆動する電気モータをON/OFF
制御している。従って、節電効果はあるものの、車両の
速度とは無関係にブレーキ装置の補助力が一定となり、
車両の高速走行時に必要な制動力が得られるようにブレ
ーキ装置の負圧の所定の設定値を設定すると、低速走行
時には必要以上の制動力が発生して乗り心地を悪化させ
てしまうという問題があった。
【0009】本発明はこのような問題点を解決するもの
であって、電気自動車であっても車両の速度に適応した
制動力を発生させることのできる電気自動車のブレーキ
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の電気自動車のブレーキ装置は、ブレーキペ
ダルと、該ブレーキペダルにプッシュロッドを介して接
続されたマスタシリンダと、該マスタシリンダにブレー
キホースを介して接続されたブレーキ機構と、前記マス
タシリンダに接続されて前記ブレーキペダルの踏力を倍
力する倍力手段と、該倍力手段に接続された負圧発生手
段とを具えた電気自動車のブレーキ装置において、前記
負圧発生手段によって発生する負圧力を前記電気自動車
を駆動するための電気モータの出力に応じて可変とした
ことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の電気自動車のブレーキ装置
は、ブレーキペダルと、該ブレーキペダルにプッシュロ
ッドを介して接続されたマスタシリンダと、該マスタシ
リンダにブレーキホースを介して接続されたブレーキ機
構と、前記マスタシリンダに接続されて前記ブレーキペ
ダルの踏力を倍力する倍力手段と、該倍力手段に接続さ
れた負圧発生手段とを具えた電気自動車のブレーキ装置
において、前記負圧発生手段は前記電気自動車を駆動す
るための電気モータにて駆動する第1の負圧発生手段と
該電気モータとは別の動力源によって駆動する第2の負
圧発生手段を有し、前記電気自動車の電気モータの出力
に応じて、前記第1の負圧発生手段と第2の負圧発生手
段のいずれか一方、あるいは両方を選択的に駆動可能と
したことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の電気自動車のブレーキ装置
は、前記負圧発生手段は前記マスタシリンダに作用する
負圧力を測定する圧力検出手段と、該圧力検出手段によ
って測定された負圧測定値と予め前記電気自動車の速度
に応じて設定された負圧設定値とを比較する比較手段と
を有し、該比較手段の判断結果に基づいて前記第1の負
圧発生手段と第2の負圧発生手段のいずれか一方、ある
いは両方を駆動可能としたことを特徴とするものであ
る。
【0013】また、本発明の電気自動車のブレーキ装置
は、前記負圧発生手段によって発生する負圧力は電気モ
ータの出力に比例すると共に、該電気モータの出力が0
または0に極近接した出力であるときは予め設定した低
出力設定負圧値としたことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】第1の本発明の電気自動車のブレーキ装置にあ
っては、ブレーキペダルを踏むと、プッシュロッドを介
してマスタシリンダが作動し、このマスタシリンダから
ブレーキホースに向かって一定の圧力が作用し、ブレー
キ機構が作動して制動力が作用する。このとき、倍力手
段には負圧発生手段によって発生した負圧が作用してブ
レーキペダル踏力を補助しており、この負圧力は電気自
動車を駆動するための電気モータの出力に応じて可変と
なっており、車両の低速時には小さな補助力が作用する
一方、車両の高速時には大きな補助力が作用する。
【0015】第2の本発明の電気自動車のブレーキ装置
にあっては、ブレーキペダルを踏むと、プッシュロッド
を介してマスタシリンダが作動し、このマスタシリンダ
からブレーキホースに向かって一定の圧力が作用し、ブ
レーキ機構が作動して制動力が作用する。このとき、倍
力手段には第1の負圧発生手段及び第2の負圧発生手段
によって発生した負圧が作用してブレーキペダル踏力を
補助することができるようになっており、車両の低速時
には第1の負圧発生手段のみの負圧によって小さな補助
力が作用する一方、車両の高速時には第1の負圧発生手
段及び第2の負圧発生手段の両方によって発生する負圧
によって大きな補助力が作用する。
【0016】また、この電気自動車のブレーキ装置にお
いて、圧力検出手段はマスタシリンダに作用する負圧を
測定し、比較手段は圧力検出手段によって測定された負
圧測定値と予め電気自動車の速度に応じて設定された負
圧設定値とを比較し、負圧発生手段はその判断結果に基
づいて、車両の低速時には第1の負圧発生手段のみの負
圧によって小さな補助力が作用する一方、車両の高速時
には第1の負圧発生手段及び第2の負圧発生手段の両方
によって発生する負圧によって大きな補助力が作用す
る。
【0017】また、この電気自動車のブレーキ装置にお
いて、負圧発生手段によって発生する負圧力は電気モー
タの出力に比例することで、車両の低速時には小さな負
圧によって補助力が作用し、車両の高速時には大きな負
圧によって補助力が作用すると共に、車両の極低速時や
停止時には予め設定された低出力設定負圧によって適度
な補助力が作用する。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0019】図1に本発明の第1実施例に係る電気自動
車のブレーキ装置を表す概略構成を示す。
【0020】本実施例の電気自動車は、駆動輪にトラン
スミッションを介して電気モータが接続され、この電気
モータにバッテリが接続されて構成されるものである。
従って、充電されたバッテリを駆動源として電気モータ
が駆動し、トランスミッションを介して前輪を回転させ
ることで、車両を走行運転することができる。
【0021】本実施例の電気自動車のブレーキ装置にお
いて、図1に示すように、ブレーキペダル11にはプッ
シュロッド12を介してマスタシリンダ13が接続され
ており、このマスタシリンダ13には図示しないブレー
キホースを介してブレーキ機構14が接続されている。
そして、マスタシリンダ13にはブレーキペダル11の
踏力を倍力する倍力装置15が接続されている。なお、
ブレーキ機構14はその具体的な機構は説明しないが、
リーディング・トレーリングブレーキやディスクブレー
キなど、流体によって作動するものであれば何であって
もよい。
【0022】この倍力装置15において、マスタシリン
ダ13には流路16を介して負圧発生手段としての真空
ポンプ17が接続されており、この真空ポンプ17は電
気モータ18によって駆動することができるようになっ
ている。そして、本実施例にあっては、この電気モータ
18が駆動して真空ポンプ17によって発生する負圧力
を電気自動車を駆動するための図示しない電気モータの
出力に応じて可変としている。
【0023】即ち、マスタシリンダ13に接続された流
路16には圧力センサ19が装着されている。一方、真
空ポンプ17を駆動する電気モータ18にはこの電気モ
ータ18の出力を制御するための制御装置20が接続さ
れ、この制御装置20には出力マップ21を介して比較
器22が接続されている。そして、この比較器22には
圧力センサ19が接続されると共に、電気自動車を駆動
するための図示しない電気モータの速度信号23に基づ
いて負圧の指令値を出力する負圧指令マップ24が接続
されている。
【0024】而して、ブレーキペダル11を踏むと、プ
ッシュロッド12を介してマスタシリンダ13が作動
し、このマスタシリンダ13からブレーキホースに向か
って一定の圧力が作用し、ブレーキ機構14が作動して
制動力が作用する。このとき、電気モータ18が駆動
し、真空ポンプ17によって発生した負圧がマスタシリ
ンダ13に作用し、ブレーキペダル11の踏力を補助し
ている。そして、圧力センサ19が通路16を介してマ
スタシリンダ13に作用する負圧力を検出して比較器2
2に出力する一方、負圧指令マップ24は入力された電
気自動車の電気モータの速度信号23に基づいて負圧の
指令値を設定してこの比較器22に出力する。比較器2
2は負圧の設定値と検出値とからその増減値を出力し、
制御装置20はその増減値に応じて電気モータ18を駆
動制御する。
【0025】従って、電気自動車の低速時には小さな補
助力がマスタシリンダ13に作用する一方、高速時には
大きな補助力がマスタシリンダ13に作用することとな
る。なお、比較器22に入力された負圧の設定値より検
出値の方が大きい場合には、制御装置20内の図示しな
いリミッタによって電気モータ18を停止させる。
【0026】このように本実施例の電気自動車のブレー
キ装置にあっては、ブレーキペダル11の踏力を補助す
るためにマスタシリンダ13に作用する負圧力を電気自
動車を駆動するための電気モータからの速度信号に応じ
て可変としたことで、車両の低速時には小さな補助力が
作用する一方、車両の高速時には大きな補助力が作用す
ることとなり、制動時に不慣れな制動力が作用すること
はなく、運転者は違和感なく車両を運転することができ
る。
【0027】図2に本発明の第2実施例に係る電気自動
車のブレーキ装置を表す概略構成を示す。なお、前述し
た実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には
同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0028】本実施例の電気自動車のブレーキ装置にお
いて、図1に示すように、ブレーキペダル11にはプッ
シュロッド12を介してマスタシリンダ13が接続され
ており、このマスタシリンダ13には図示しないブレー
キホースを介してブレーキ機構14が接続されている。
そして、マスタシリンダ13にはブレーキペダル11の
踏力を倍力する倍力装置25が接続されている。
【0029】この倍力装置25において、マスタシリン
ダ13には流路16を介して第1の負圧発生手段として
の真空ポンプ26が接続されており、この真空ポンプ2
6は電気自動車を駆動するための電気モータ27によっ
て駆動することができるようになっている。また、流路
16には第2の負圧発生手段としての真空ポンプ28が
接続されており、この真空ポンプ28は電気自動車を駆
動するための電気モータ27とは別に搭載された電気モ
ータ29によって駆動することができるようになってい
る。そして、本実施例にあっては、電気自動車の電気モ
ータ27の出力に応じて真空ポンプ26のみ、または、
真空ポンプ26,28の両方を選択的に駆動自在として
いる。
【0030】即ち、マスタシリンダ13に接続された流
路16には圧力センサ19が装着されている。一方、真
空ポンプ26には前述したように、電気モータ27が接
続され、また、真空ポンプ28を駆動する電気モータ2
9にはこの電気モータ29の出力を制御するための制御
装置20が接続され、この制御装置20には出力マップ
21を介して比較器22が接続されている。そして、こ
の比較器22には圧力センサ19が接続されると共に、
電気自動車を駆動するための電気モータ27の速度信号
23に基づいて負圧の指令値を出力する負圧指令マップ
24が接続されている。
【0031】而して、ブレーキペダル11を踏むと、プ
ッシュロッド12を介してマスタシリンダ13が作動
し、このマスタシリンダ13からブレーキホースに向か
って一定の圧力が作用し、ブレーキ機構14が作動して
制動力が作用する。このとき、電気モータ27が駆動
し、真空ポンプ26によって発生した負圧がマスタシリ
ンダ13に作用し、ブレーキペダル11の踏力を補助し
ている。そして、圧力センサ19が通路16を介してマ
スタシリンダ13に作用する負圧力を検出して比較器2
2に出力する一方、負圧指令マップ24は入力された電
気自動車の電気モータ27の速度信号23に基づいて負
圧の指令値を設定してこの比較器22に出力する。比較
器22は負圧の設定値と検出値とからその増減値を出力
し、制御装置20はその増減値に応じて電気モータ29
を駆動制御して真空ポンプ29の作動、停止を決定す
る。
【0032】従って、電気自動車の低速時にはこの電気
自動車を駆動するための電気モータ27が駆動して真空
ポンプ26のみの負圧によって小さな補助力がマスタシ
リンダ13に作用する一方、高速時には両方の電気モー
タ27,29が駆動して各真空ポンプ26,28によっ
て発生する負圧によって大きな補助力マスタシリンダ1
3に作用することとなる。
【0033】このように本実施例の電気自動車のブレー
キ装置にあっては、電気自動車を駆動するための電気モ
ータ27にて駆動する真空ポンプ26と電気モータ27
とは別の電気モータ29によって駆動する真空ポンプ2
8を設け、電気自動車の電気モータ27からの速度信号
に応じて真空ポンプ26のみ、または、真空ポンプ26
及び真空ポンプ28の両方を選択的に駆動自在としたこ
とで、車両の低速時には1つの真空ポンプ26により小
さな補助力が作用する一方、車両の高速時には2つの真
空ポンプ26,28により大きな補助力が作用すること
となり、制動時に不慣れな制動力が作用することはな
く、運転者は違和感なく車両を運転することができる。
【0034】図3に本発明の第3実施例に係る電気自動
車のブレーキ装置を表す概略構成を示す。なお、前述し
た実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には
同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0035】本実施例の電気自動車のブレーキ装置にお
いて、図1に示すように、ブレーキペダル11にはプッ
シュロッド12を介してマスタシリンダ13が接続され
ており、このマスタシリンダ13にはブレーキ機構14
が接続されている。そして、マスタシリンダ13にはブ
レーキペダル11の踏力を倍力する倍力装置35が接続
されている。この倍力装置35において、マスタシリン
ダ13には流路16を介して真空ポンプ26が接続され
ており、この真空ポンプ26は電気自動車用の電気モー
タ27によって駆動することができる。また、流路16
には真空ポンプ28が接続されており、この真空ポンプ
28は電気モータ29によって駆動することができる。
そして、本実施例にあっては、電気自動車の電気モータ
27の出力に応じて設定された負圧設定値に基づき、真
空ポンプ26のみ、または、真空ポンプ26,28の両
方を選択的に駆動自在としている。
【0036】即ち、マスタシリンダ13に接続された流
路16には圧力センサ19が装着されている。一方、真
空ポンプ28を駆動する電気モータ29にはこの電気モ
ータ29の出力を制御するための制御装置20が接続さ
れ、この制御装置20にはヒステリシス付比較器32が
接続されている。そして、このヒステリシス付比較器3
2には圧力センサ19が接続されて測定した負圧測定値
が入力されると共に、電気自動車を駆動するための電気
モータ27の速度に基づいて設定される負圧設定値が入
力されるようになっている。なお、36は電気モータ2
7の駆動を制御する電気自動車用コントローラ、37は
変速機、38は差動装置である。
【0037】而して、ブレーキペダル11を踏むと、プ
ッシュロッド12を介してマスタシリンダ13が作動
し、このマスタシリンダ13からブレーキホースに向か
って一定の圧力が作用し、ブレーキ機構14が作動して
制動力が作用する。このとき、電気モータ27が駆動
し、真空ポンプ26によって発生した負圧がマスタシリ
ンダ13に作用し、ブレーキペダル11の踏力を補助し
ている。そして、圧力センサ19が通路16を介してマ
スタシリンダ13に作用する負圧力を測定し、この負圧
測定値がヒステリシス付比較器32に入力される一方、
電気モータ27の速度に基づいて設定される負圧設定値
が入力される。このヒステリシス付比較器32は負圧測
定値と負圧設定値とを比較し、その増減値を出力し、制
御装置20はその増減値に応じて電気モータ29を駆動
制御して真空ポンプ29の作動、停止を決定する。
【0038】従って、電気自動車の低速時にはこの電気
自動車を駆動するための電気モータ27が駆動して真空
ポンプ26のみの負圧によって小さな補助力がマスタシ
リンダ13に作用する一方、高速時には両方の電気モー
タ27,29が駆動して各真空ポンプ26,28によっ
て発生する負圧によって大きな補助力マスタシリンダ1
3に作用することとなる。また、電気自動車の極低速時
や停止時には電気モータ27の駆動が停止して真空ポン
プ26による負圧が発生しないため、電気モータ29を
駆動して真空ポンプ28によって予め設定された低出力
設定負圧を発生し、この低出力設定負圧によって適度な
補助力がマスタシリンダ13に作用する。
【0039】このように本実施例の電気自動車のブレー
キ装置にあっては、前述と同様に、電気自動車を駆動す
るための電気モータ27にて駆動する真空ポンプ26と
電気モータ27とは別の電気モータ29によって駆動す
る真空ポンプ28を設け、ヒステリシス付比較器32が
負圧測定値と負圧設定値とを比較し、制御装置20はそ
の増減値に応じて電気モータ29を駆動制御して真空ポ
ンプ29の作動、停止を決定するようにしたことで、車
両の低速時には1つの真空ポンプ26により小さな補助
力が作用する一方、車両の高速時には2つの真空ポンプ
26,28により大きな補助力が作用し、また、車両の
極低速時や停止時には真空ポンプ28により適度な補助
力が作用することとなり、制動時に不慣れな制動力が作
用することはなく、運転者は違和感なく車両を運転する
ことができ、車両の極低速時や停止時にも確実に制動力
を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明の電気自動車のブレーキ装置によれば、ブレ
ーキペダルの踏力を倍力する倍力手段に負圧発生手段を
接続し、この負圧発生手段によって発生する負圧力を電
気自動車を駆動するための電気モータの出力に応じて可
変としたので、車両の低速時には小さな補助力が作用し
て高速時には大きな補助力が作用することとなり、簡単
な構成で車両の速度に適応した制動力を発生させてブレ
ーキ機構を操作性の向上を図ることができると共に運転
者は良好な制動間隔を得ることができる。
【0041】また、本発明の電気自動車のブレーキ装置
によれば、ブレーキペダルの踏力を倍力する倍力手段に
負圧発生手段を接続し、この負圧発生手段を電気自動車
を駆動するための電気モータにて駆動する第1の負圧発
生手段とその電気モータとは別の動力源によって駆動す
る第2の負圧発生手段とし、電気自動車の電気モータの
出力に応じて第1の負圧発生手段と第2の負圧発生手段
のいずれか一方、あるいは両方を駆動可能としたので、
車両の低速時には第1の負圧発生手段により小さな補助
力が作用する一方、車両の高速時には第1の負圧発生手
段及び第2の負圧発生手段の両方により大きな補助力が
作用することとなり、既存の装置を利用して車両の速度
に適応した制動力を発生させてブレーキ機構を操作性の
向上を図ることができると共に運転者は良好な制動間隔
を得ることができる。
【0042】また、本発明の電気自動車のブレーキ装置
によれば、負圧発生手段が、マスタシリンダに作用する
負圧力を測定する圧力検出手段とこの圧力検出手段によ
って測定された負圧測定値と予め電気自動車の速度に応
じて設定された負圧設定値とを比較する比較手段とを有
し、この比較手段の判断結果に基づいて第1の負圧発生
手段と第2の負圧発生手段のいずれか一方、あるいは両
方を駆動可能としたので、車両の低速時には小さな補助
力が作用する一方、車両の高速時には大きな補助力が作
用することとなり、車両の速度に適応した制動力を発生
させてブレーキ機構を操作性の向上を図ることができ
る。
【0043】また、本発明の電気自動車のブレーキ装置
によれば、負圧発生手段によって発生する負圧力が電気
モータの出力に比例すると共にこの電気モータの出力が
0または0に極近接した出力であるときは予め設定した
低出力設定負圧値としたので、車両の極低速時や停止時
には予め設定された低出力設定負圧によって適度な補助
力が作用することとなり、車両の速度に適応した制動力
を発生させてブレーキ機構を操作性及び安全性の向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電気自動車のブレー
キ装置を表す概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る電気自動車のブレー
キ装置を表す概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る電気自動車のブレー
キ装置を表す概略構成図である。
【符号の説明】
11 ブレーキペダル 13 マスタシリンダ 14 ブレーキ機構 15 倍力装置 17 真空ポンプ 18 電気モータ 19 圧力センサ 20 制御装置 22 比較器 25 倍力装置 26,28 真空ポンプ 27,29 電気モータ 32 ヒステリシス付比較器 35 倍力装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルと、該ブレーキペダルに
    プッシュロッドを介して接続されたマスタシリンダと、
    該マスタシリンダにブレーキホースを介して接続された
    ブレーキ機構と、前記マスタシリンダに接続されて前記
    ブレーキペダルの踏力を倍力する倍力手段と、該倍力手
    段に接続された負圧発生手段とを具えた電気自動車のブ
    レーキ装置において、前記負圧発生手段によって発生す
    る負圧力を前記電気自動車を駆動するための電気モータ
    の出力に応じて可変としたことを特徴とする電気自動車
    のブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキペダルと、該ブレーキペダルに
    プッシュロッドを介して接続されたマスタシリンダと、
    該マスタシリンダにブレーキホースを介して接続された
    ブレーキ機構と、前記マスタシリンダに接続されて前記
    ブレーキペダルの踏力を倍力する倍力手段と、該倍力手
    段に接続された負圧発生手段とを具えた電気自動車のブ
    レーキ装置において、前記負圧発生手段は前記電気自動
    車を駆動するための電気モータにて駆動する第1の負圧
    発生手段と該電気モータとは別の動力源によって駆動す
    る第2の負圧発生手段を有し、前記電気自動車の電気モ
    ータの出力に応じて、前記第1の負圧発生手段と第2の
    負圧発生手段のいずれか一方、あるいは両方を選択的に
    駆動可能としたことを特徴とする電気自動車のブレーキ
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電気自動車のブレーキ装
    置において、前記負圧発生手段は前記マスタシリンダに
    作用する負圧力を測定する圧力検出手段と、該圧力検出
    手段によって測定された負圧測定値と予め前記電気自動
    車の速度に応じて設定された負圧設定値とを比較する比
    較手段とを有し、該比較手段の判断結果に基づいて前記
    第1の負圧発生手段と第2の負圧発生手段のいずれか一
    方、あるいは両方を駆動可能としたことを特徴とする電
    気自動車のブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1及び2記載の電気自動車のブレ
    ーキ装置において、前記負圧発生手段によって発生する
    負圧力は電気モータの出力に比例すると共に、該電気モ
    ータの出力が0または0に極近接した出力であるときは
    予め設定した低出力設定負圧値としたことを特徴とする
    電気自動車のブレーキ装置。
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