JPH0880530A - タイヤ加硫方法 - Google Patents

タイヤ加硫方法

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JPH0880530A
JPH0880530A JP6246907A JP24690794A JPH0880530A JP H0880530 A JPH0880530 A JP H0880530A JP 6246907 A JP6246907 A JP 6246907A JP 24690794 A JP24690794 A JP 24690794A JP H0880530 A JPH0880530 A JP H0880530A
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JP
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green tire
steam
tire
gas
inert gas
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JP6246907A
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Shiyougo Sarumaru
正悟 猿丸
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 グリーンタイヤの加熱加圧にスチームと窒素
ガス等の不活性ガスを併用する場合に、グリーンタイヤ
の上下の温度差を極力解消することができるタイヤ加硫
方法を提供する。 【構成】 所定圧のスチームSを前記グリーンタイヤT
内に吹き込んで加熱すると共に加圧する工程と、スチー
ムSより高圧、低温且つ比重が重い窒素ガス等の不活性
ガスNをスチームSに加えるように吹き込み、グリーン
タイヤT内をスチームSと不活性ガスNの第1の混合気
体にし、主として加圧する工程とを含むものに関し、不
活性ガスNを吹き込むと共に排出口を開いて第1の混合
ガスを排出する流れをグリーンタイヤT内に生じさせ、
グリーンタイヤT内を不活性ガスNの比率が高まった第
2の混合気体にする工程を付加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型に水平姿勢で装着
されたグリーンタイヤをその内部から間接又は直接に加
熱加圧するのに際して、加熱加圧媒体として、スチーム
と窒素ガス等の不活性ガスを併用するタイヤ加硫方法で
あって、水平姿勢のグリーンタイヤの上下方向の温度差
を極力無くすことができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】加硫前のタイヤはグリーンタイヤと呼ば
れ、上下方向に開閉可能な一対の金型内に水平姿勢のグ
リーンタイヤを装着し、装着と同時にブラダと呼ばれる
可撓性の袋体をグリーンタイヤの内側に挿入密着させ、
このブラダ内に加圧加熱媒体を吹き込むことによって、
間接的に、グリーンタイヤの表面を金型に押し付けて必
要な外形形状を付与すると同時に、加熱してゴムに変質
させて加硫する方法が一般的なタイヤ加硫方法である。
【0003】この加熱加圧媒体として、所定圧に昇温さ
れた加熱蒸気であるスチームと、窒素ガス等の不活性ガ
スが用いられる。加圧のための必要圧力は25kg/c
2前後であり、これをスチームだけで行うとなると、
高圧のスチームになりすぎて、スチーム設備にコストが
かかりすぎ不経済である。そこで、加熱のための低圧ス
チームと、加圧のための高圧不活性ガスとの役割分担に
よって、全体として効率的な加熱加圧を実現している。
【0004】そのため、スチームは15kg/cm2
後のものを用い、このスチームでグリーンタイヤを主と
して加熱すると共に、加圧する。その後、このスチーム
に加えて25kg/cm2 前後の窒素ガスを吹き込み、
主として加圧する。スチームは凝縮熱でグリーンタイヤ
を急速に加熱し、窒素ガスが成形に必要な加圧力を付与
するという役割分担となっている。
【0005】上述したように、低圧スチームと高圧不活
性ガスを併用して加熱加圧する方法は、熱経済的には優
れるものの、スチームの凝縮により生じたドレーンを排
出し、スチームと窒素ガスとを均一に混合する必要があ
る。この必要性を図5により説明する。図5において、
Tは金型内に水平姿勢で装着されたグリーンタイヤであ
り、BはグリーンタイヤT内に挿入密着されたブラダで
あり、Noは加熱加圧媒体をグリーンタイヤT内に供給
するための供給口としてのノズルである。
【0006】図1(a)のように、まず所定圧のスチー
ムSをグリーンタイヤT内に吹き込み、熱交換で凝縮し
たスチームSを補給するために、排出口を閉じ、供給口
を開いたままの所謂デッドテンドの状態にする。する
と、スチームSでグリーンタイヤTが加圧されると共に
加熱され、スチームSの凝縮により生じたドレーンDが
グリーンタイヤTの下側の底に溜まる。つぎに、同じノ
ズルNoからスチームSより高圧で常温の窒素ガスNを
グリーンタイヤT内に吹き込み、スチームSと窒素ガス
Nの混合気体にして加圧する。
【0007】ところが、スチームSより窒素ガスNの比
重が大きいため、スチームSが断熱圧縮され、グリーン
タイヤTの上側に集まりやすくなる。例えば15kg/
cm2 のスチームSの比重は約0.008kg/リット
ルであるが、25kg/cm2 で例えば170°Cまで
加熱された窒素ガスNの比重は約0.020kg/リッ
トルであり、窒素ガスNの方が相当重い。断熱圧縮され
たスチームSの温度は瞬間的に上昇するが、熱源が与え
られていないので、放熱によりすぐに元の温度まで低下
する。
【0008】結局、図5(b)のように、グリーンタイ
ヤTの上側はスチームSに若干の窒素ガスNが混合した
高温部となり、例えば15kg/cm2 スチームSの飽
和蒸気温度の200°C前後で加熱される。グリーンタ
イヤTの上下の間の中間はスチームSと窒素ガスNが混
合した中間温度部となり、例えば180〜170°Cで
加熱される。グリーンタイヤTの下側はスチームSの凝
縮により生じたドレーンDによって低温部となり、例え
ば160°C近くまで下がった状態で加熱される。した
がって、グリーンタイヤTの上下に温度差が生じ、ゴム
へと変質する加硫の程度に差が生じ、タイヤのユニフォ
ーミティが悪くなる。
【0009】そこで、図6に示されるように、ブラダB
の下クランプ部材101に斜め上方に開口する第1ノズ
ル102を設け、下クランプ部材101の窪み103の
底にドレーンの排出口104を設ける。また、ブラダB
の上クランプ部材111に斜め下方に開口する第2ノズ
ル112を設ける。そして、比重の軽いスチームSは第
2ノズル112からグリーンタイヤT内へと斜め下方に
吹き込み、ドレーンを押し流して窪み102に流し込
み、排出口103から排出する。比重の重い窒素ガスN
は第1ノズル102からグリーンタイヤT内へと斜め上
方に吹き込み、軽いスチームSと重い窒素ガスNとを良
く混合する。すなわち、加熱加圧媒体の供給口の位置を
工夫することにより、ドレーンDを極力押し流し、スチ
ームSと窒素ガスNを出来るだけ混合しようとする方法
が提案されている(特公平6─18700号公報参
照)。
【0010】また、図7に示されるように、通常は下ク
ランプ部材101内に退避し、加硫時には図示のように
進出するパイプ部材121を設け、このパイプ部材12
1によってドレーンDを排出しようとする方法が提案さ
れている(特公平6─17019号公報参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示される方法では、窒素ガスNの吹き込み時にスチーム
Sとの混合がなされるだけであり、その後に上述したよ
うに比重の異なるスチームSと窒素ガスNとの分離層が
生じるため、グリーンタイヤTの上下の温度差がそれ程
小さくならないという問題点がある。また、スチームS
の吹き込みによってドレーンDの大部分を排出したとし
ても、その後にスチームSが凝縮したドレーンDまで除
去できるわけではない。すなわち、静止状態のドレーン
Dが残ることになり、図5の拡大図に示されるように、
ドレーンDとグリーンタイヤTの熱交換によって、ブラ
ダBとの境目に温度が下がった水膜Fが形成され、この
水膜Fによる熱伝達の阻害によって、グリーンタイヤT
の上下の温度差が其ほど小さくならないという問題点も
ある。
【0012】図7に示される方法でも、パイプ部材12
1の先端とブラダBとの間には隙間があり、パイプ部材
121の先端の水位までドレーンDを排出した後の除去
効率が低下し、ある程度のドレーンDが残る。また、ド
レーンDを排出する場合でも、図5の拡大図に示される
水膜Fが残ったままになり、図6と同様にグリーンタイ
ヤTの上下の温度差が其ほど小さくならないという問題
点がある。
【0013】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、グリーンタイヤの加熱加圧にスチームと窒素ガ
ス等の不活性ガスを併用する場合に、グリーンタイヤの
上下の温度差を極力解消することができるタイヤ加硫方
法を提供するとろこにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のタイヤ加硫方法は、金型に水平姿勢で装着されたグ
リーンタイヤをその内部から間接又は直接に加熱加圧す
るタイヤ加硫方法であって、(1)所定圧のスチームを
前記グリーンタイヤ内に吹き込んで加熱すると共に加圧
する工程と、(2)前記スチームより高圧、低温且つ比
重が重い窒素ガス等の不活性ガスを前記スチームに加え
るように吹き込み、前記グリーンタイヤ内を前記スチー
ムと前記不活性ガスの第1の混合気体にし、主として加
圧する工程と、(3)前記不活性ガスを吹き込むと共に
排出口を開いて前記第1の混合ガスを排出する流れを前
記グリーンタイヤ内に生じさせ、前記グリーンタイヤ内
を前記不活性ガスの比率が高まった第2の混合気体にす
る工程と、を含んで成る方法である。
【0015】また、前記(3)の工程における前記不活
性ガスの吹き込みの程度が、前記第2の混合気体の温度
を前記第1の混合気体の温度より下げ、前記グリーンタ
イヤ内に残存するドレーンを再蒸発させる程度まで行わ
れる方法が望ましい。また、前記(1)の工程が、所定
圧のスチームを吹き込むと共に、排出口を開いて前記ス
チームを排出する流れを前記グリーンタイヤ内に生じさ
せ、スチームと共にドレーンを排出する工程を有してい
る方法が望ましい。
【0016】
【作用】不活性ガスを吹き込むと共に排出口を開いて前
記第1の混合ガスを排出する流れを前記グリーンタイヤ
内に生じさせると、グリーンタイヤ上側のスチーム主体
の高温部と、グリーンタイヤ中間のスチームと不活性ガ
スが混合した中間温度部とが攪拌される。また、元の第
1の混合ガスの一部が低温の不活性ガスによって置換さ
れるため、低温の不活性ガスの量が多くなり、温度が下
がった第2の混合ガスになるため、余計にグリーンタイ
ヤ上側の温度が下がる。また、第1の混合ガスを排出す
る流れによって前記グリーンタイヤ下側のドレーンが水
膜も含めて静止状態から攪拌される。
【0017】特に、前記(3)の工程における前記不活
性ガスの吹き込みの程度が、前記第2の混合気体の温度
を前記第1の混合気体の温度より下げ、前記グリーンタ
イヤ内に残存するドレーンを再蒸発させる程度まで行わ
れると、熱伝達を阻害している水膜自体が温度が高い状
態に保たれたまま蒸発し、熱伝達を阻害している水膜が
除去されることになり、グリーンタイヤ下側の熱伝達が
進み、上下の温度差を逆転させることもできる。また、
前記(1)の工程が、所定圧のスチームを吹き込むと共
に、排出口を開いて前記スチームを排出する流れを前記
グリーンタイヤ内に生じさせ、スチームと共にドレーン
を排出する工程を有していると、前記(3)工程で除去
すべきドレーンの量が少なくなり、水膜の破壊とドレー
ンの排除が確実に行われる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。図1は本発明のタイヤ加硫方法を示す工
程図、図2は第1実験例を示す図、図3は第2実験例を
示す図である。
【0019】図1(a)において、グリーンタイヤT内
にノズルNoからスチームSが吹き込まれ、スチームS
の凝縮分が補給可能なように、供給口を開き排出口を閉
じる所謂デッドエンドの状態にして、グリーンタイヤT
を内部からブラダBを介して間接的に加熱加圧している
状態を示している。すると、グリーンタイヤTの下側の
底にドレーンDが溜まり、グリーンタイヤTの下側が上
側に比較して加熱不足の状態になる。
【0020】そこで、図1(b)のように、ノズルNo
からスチームSを吹き込むと共に、排出口を開く所謂パ
ージを行うと、スチームSの流れが強くなり、グリーン
タイヤTに衝突したスチームSが上下に分流し、下側に
分流したスチームSがドレーンDを押し流し、図示され
ない排出口からドレーンDが排出される。しかし、完全
にドレーンDが排出されるのではなく、部分的ドレーン
Dが残る。
【0021】つぎに、図1(c)のように、グリーンタ
イヤT内に排出口を閉じたままノズルNoから常温で高
圧の窒素ガスNを吹き込む所謂デッドエンドを行うと、
スチームSと窒素ガスNが混合した第1の混合ガスが形
成され、高圧で加圧される。この状態では、前述したよ
うに、グリーンタイヤTの上側の高温部(200°C程
度)と、グリーンタイヤTの中間温度部(170〜18
0°C)とグリーンタイヤTの下側の低温部(160°
Cを越える程度)とが形成される。
【0022】つぎに、図1(d)のように、グリーンタ
イヤT内からの排出口を開きノズルNoから窒素ガスN
を吹き込む所謂パージを行うと、窒素ガスNの流れ強く
なり、元の第1の混合ガスの上下が掻き混ぜられ、グリ
ーンタイヤTの下側のドレーンDの静止状態における水
膜が攪乱される。また、グリーンタイヤTの内側は常温
の窒素ガスNの含有量が増えた第2の混合ガスになり、
温度が150°程度まで下がる。すると、グリーンタイ
ヤTの上側の高温部が冷やされ、グリーンタイヤTの下
側の160°を越える程度のドレーンDが蒸発する。こ
の蒸発が終了するまで、グリーンタイヤTの下側は16
0°を越える程度のまま保持され、グリーンタイヤTの
上下の加熱が逆転し、グリーンタイヤTの下側がより加
熱される状態が生じることもある。
【0023】この状態を保つために、図1(e)のよう
に、排出口を閉じ、窒素ガスNの加圧を続ける所謂デッ
ドエンドにしておくと、ドレーンDが完全に蒸発し、よ
り均一な第2の混合ガスによって、グリーンタイヤTが
均一加熱されながら、加圧される。
【0024】図1で説明したタイヤ加硫方法の第1実験
例を図2により説明する。タイヤ加硫プレスはトラック
・バス用のものが用いられる。全体の加硫時間は46′
であり、加硫のタイムチャートが図2(a)に示され
る。
【0025】図2(a)において、まず、17Kg/c
2 のスチームが吹き込まれるパージが行われ、グリー
ンタイヤ内の空気と置換される(工程)。空気とスチ
ームの置換が終わると、17Kg/cm2 のスチームに
よるデッドエンドが行われ、グリーンタイヤの加熱加圧
が行われる(工程)。グリーンタイヤ内のドレーンを
排出するために、17Kg/cm2 のスチームによるパ
ージが行われ(工程)、再び17Kg/cm2 のスチ
ームによるデッドエンドが行われる(工程)。以上の
〜工程が、所定圧のスチームを前記グリーンタイヤ
内に吹き込んで加熱すると共に加圧する(1)工程に相
当する。
【0026】つぎに、25Kg/cm2 の窒素ガスをデ
ッドエンドの状態で吹き込む(工程)。この工程
が、前記スチームより高圧、低温且つ比重が重い窒素ガ
ス等の不活性ガスを前記スチームに加えるように吹き込
み、前記グリーンタイヤ内を前記スチームと前記不活性
ガスの第1の混合気体にし、主として加圧する(2)工
程に相当する。
【0027】つぎに、25Kg/cm2 の窒素ガスをパ
ージの状態にして吹き込む(工程)。この工程が、
前記窒素ガスなどの不活性ガスを吹き込むと共に排出口
を開いて前記第1の混合ガスを排出する流れを前記グリ
ーンタイヤ内に生じさせ、前記グリーンタイヤ内を前記
不活性ガスの比率が高まった第2の混合気体にする
(3)工程に相当する。グリーンタイヤ内を均一な第2
の混合ガスにした後、25Kg/cm2 の窒素ガスをデ
ッドエンドの状態にして吹き込む(工程)。そして、
グリーンタイヤに密着したブラダを引き剥がししつつド
レーンを抜き吸気するドレーン・バキュームを経て加硫
後のタイヤを取り出す(工程)。
【0028】なお、グリーンタイヤの外部の金型は図示
のように、当初は断熱状態にまま保たれ、次に3.5K
g/cm2 のスチームで加熱される状態を経て、最終段
階はスチームが排出されるブローの状態にされる。
【0029】第1実験例のタイヤ加硫方法によるグリー
ンタイヤの上下の温度の時間変化を図2(b)に示す。
実線がグリーンタイヤの上側の温度カーブであり、点線
がグリーンタイヤの下側の温度カーブである。(1)工
程の加熱段階では、グリーンタイヤの上下の温度差が開
く一方である。(2)工程では、時間の経過と共に蒸ら
し効果によってグリーンタイヤの上下の温度差が縮まる
ものの、依然として大きな温度差が残ったままである。
(3)工程に入った矢印A以降はグリーンタイヤの上下
の温度差が徐々に縮まり、やがて逆転して、最終的には
略同じ温度に落ち着いている。
【0030】第2実験例は、図3(a)に示されるよう
に、第1実験例の工程の後に、工程として、17K
g/cm2 スチームの供給口と排出口の両方を閉じる所
謂パッケージ状態とするものを付加し、工程の25K
g/cm2 窒素ガスのパージの時間を短縮し、工程の
25Kg/cm2 窒素ガスのデッドエンドの時間を短縮
し、工程のドレーン・バキューム時間を長くし、全体
として46′30″の加硫時間としたものである。
【0031】また、図3(b)に示される第2実施例の
ように、(1)の加熱工程に、工程の蒸らしを付加す
ると、グリーンタイヤの上下の温度差が少なくなるもの
の、温度差が解消されるわけではない。しかし、(3)
工程に入った矢印B以降はグリーンタイヤの上下の温度
差が逆転して、最終的には略同じ温度に落ち着いてい
る。
【0032】第1実験例及び第2実験例で明らかなよう
に、(1)の加熱工程の仕方によって、グリーンタイヤ
の上下の温度差の程度が異なるものの、この温度差を解
消する手段として(3)工程を付加すると、(3)工程
の程度(パージ時間やパージのタイミングやパージの回
数等)を調整することによって、丁度良い程度にグリー
ンタイヤの上下の温度差を解消又は逆転させ、最終的な
グリーンタイヤの上下の温度を均一にすることができ
る。
【0033】つぎに、上述したタイヤ加硫方法に適用さ
れる中心機構の一例を図4により説明する。1は下金
型、2は上金型、3は金型加熱のための下プラテン、4
は下クランプリング、5は上クランプリング、6はセン
ターポストである。
【0034】上クランプリング5と下クランプリング4
との間にブラダBの上下端が保持され、センターポスト
6が上に伸長し、ブラダBを筒状に立った状態にして、
グリンタイヤTを下金型1の上に載せ、上金型2が閉じ
ると共にセンターポスト6が下に短縮する。この時、ブ
ラダBに低圧流体を供給しつつグリーンタイヤT内に挿
入密着させるシェーピングを行いつつ、図示のグリーン
タイヤTが金型1,2内に装着された状態にする所謂ス
タンディングポストタイプの中心機構である。
【0035】下クランプリング4の外周には加熱加圧媒
体の供給のためのノズルNoが周方向に傾斜して開口し
円周等配分で配設されている。このノズルNoの間に位
置するようにドレーン等の排出口10が開口している。
ノズルNoは供給管11に接続され、排出口10は排出
管12に接続される。供給管11にはバルブ13,14
によってスチームS又は窒素ガスNが切り換えによって
供給可能であり、スチームS又は窒素ガスNのいずれも
供給されない状態にもできる。排出管12からはグリー
ンタイヤ内の加熱加圧媒体が排出され、上述したパージ
が行われる。排出管12のバルブ15を閉じることによ
って、上述したデッドエンドやパッケージ等が行われ
る。
【0036】ノズルNoはグリーンタイヤの赤道付近に
斜めに吹き付け可能なように斜めに開口しており、パー
ジ時の攪拌効果を高めている。また、グリーンタイヤK
のビードリング付近のブラダB(C点)の高さと、下ク
ランプリング4の上面の高さを揃えて、ドレーンの排出
を容易にしている。しかし、図6のように、スチームの
ノズルと窒素ガスのノズルの位置を変えたり、図7のよ
うに、特殊なドレーン排出装置を付加するまでもなく、
上述した(3)工程を付加して、その程度を調節する
と、グリーンタイヤTの上下の温度差を解消できる。
【0037】なお、図4の中心機構を用いるのが好まし
いが、ノズルNoが水平に開口し、グリーンタイヤの下
側に加熱媒体を吹き付ける旧来タイプのものであっても
よく、図6や図7の如き中心機構であっても、本発明方
法が適用可能であることは勿論である。また、図4のよ
うなスタンディングポストタイプの中心機構に限らず、
ウェル内にブラダが引っ繰り返されて収納されるバグウ
ェルタイプ、上下のクランプリングが昇降してブラダを
収納するローリングインウェルタイプ等の中心機構にも
本発明が適用可能である。さらに、ブラダを用いて間接
的にグリーンタイヤを加熱加圧するものに限らず、グリ
ーンタイヤ内に直接加熱媒体を導入するブラダレスのタ
イヤ加硫方法にも本発明が適用できる。さらに、不活性
ガスとしては窒素ガスが典型的なものであるが、アルゴ
ンガス等のその他の不活性ガスと窒素ガスとの混合であ
ってもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明のタイヤ加硫方法によると、不活
性ガスを吹き込むと共に出口を開放して第1の混合ガス
を排出する流れをグリーンタイヤ内に生じさせ、前記グ
リーンタイヤ内を前記不活性ガスの比率が高まった第2
の混合気体にする工程を付加するという簡単な操作で、
グリーンタイヤの上下の温度差を解消することができ、
操作の仕方によっては、グリーンタイヤの上下の温度差
を逆転させ、グリーンタイヤを均一に加熱することが可
能になり、ユニフォーミティに優れたタイヤを簡単に得
ることができる。
【0039】そのため、ブラダの上側クランプからスチ
ームを吹き出させたり、進退自在なパイプをドレーン排
出のためにブラダの下側クランプに設けるという複雑な
中心機構にするまでもなく、ブラダの下側クランプの共
用ノズルからスチームと不活性ガスを交互に吹き出させ
るという通常の中心機構を用いて、グリーンタイヤを均
一に加熱することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ加硫方法を示す工程図である。
【図2】第1実験例を示す図である。
【図3】第1実験例を示す図である。
【図4】本発明方法に用いられる中心機構の断面図であ
る。
【図5】タイヤ加硫方法における問題点を示す工程図で
ある。
【図6】従来のタイヤ加硫方法を示す図である。
【図7】従来のタイヤ加硫方法を示す図である。
【符号の説明】
1,2 金型 T グリーンタイヤ S スチーム N 不活性ガス(窒素ガス) D ドレーン F 水膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 30:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型に水平姿勢で装着されたグリーンタ
    イヤをその内部から間接又は直接に加熱加圧するタイヤ
    加硫方法であって、(1)所定圧のスチームを前記グリ
    ーンタイヤ内に吹き込んで加熱すると共に加圧する工程
    と、(2)前記スチームより高圧、低温且つ比重が重い
    窒素ガス等の不活性ガスを前記スチームに加えるように
    吹き込み、前記グリーンタイヤ内を前記スチームと前記
    不活性ガスの第1の混合気体にし、主として加圧する工
    程と、(3)前記不活性ガスを吹き込むと共に排出口を
    開いて前記第1の混合ガスを排出する流れを前記グリー
    ンタイヤ内に生じさせ、前記グリーンタイヤ内を前記不
    活性ガスの比率が高まった第2の混合気体にする工程
    と、 を含んで成るタイヤ加硫方法。
  2. 【請求項2】 前記(3)の工程における前記不活性ガ
    スの吹き込みの程度が、前記第2の混合気体の温度を前
    記第1の混合気体の温度より下げ、前記グリーンタイヤ
    内に残存するドレーンを再蒸発させる程度まで行われる
    請求項1に記載のタイヤ加硫方法。
  3. 【請求項3】 前記(1)の工程が、所定圧のスチーム
    を吹き込むと共に、排出口を開いて前記スチームを排出
    する流れを前記グリーンタイヤ内に生じさせ、スチーム
    と共にドレーンを排出する工程を有している請求項1に
    記載のタイヤ加硫方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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