JPH087960A - 端子材料 - Google Patents
端子材料Info
- Publication number
- JPH087960A JPH087960A JP6134388A JP13438894A JPH087960A JP H087960 A JPH087960 A JP H087960A JP 6134388 A JP6134388 A JP 6134388A JP 13438894 A JP13438894 A JP 13438894A JP H087960 A JPH087960 A JP H087960A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plating layer
- base material
- copper
- terminal
- tin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温下で使用しても表面酸化による接触抵抗
の増加が小さく抑えられ、電気接続の信頼性が保たれる
端子材料を提供する。 【構成】 銅や銅合金から成る母材1の表面に、ニッケ
ル又はコバルトから成る第1めっき層2を設け、さら
に、その上に錫の第2のめっき層3を設ける。第1めっ
き層2が、母材中の酸化し易い成分の拡散を防止するの
で表面に酸化し易い成分が浮き出てこず、接触抵抗増の
原因となる表面酸化が効果的に防止される。
の増加が小さく抑えられ、電気接続の信頼性が保たれる
端子材料を提供する。 【構成】 銅や銅合金から成る母材1の表面に、ニッケ
ル又はコバルトから成る第1めっき層2を設け、さら
に、その上に錫の第2のめっき層3を設ける。第1めっ
き層2が、母材中の酸化し易い成分の拡散を防止するの
で表面に酸化し易い成分が浮き出てこず、接触抵抗増の
原因となる表面酸化が効果的に防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コネクタ用の接触式端
子や圧着式端子に利用する端子材料に関する。
子や圧着式端子に利用する端子材料に関する。
【0002】
【従来の技術】銅又は銅合金から成る接触式端子や圧着
式端子は、使用中高温に曝されると接触抵抗が増加して
電気特性が悪くなる。その原因は接触界面に酸化膜がで
きることにあり、従って、酸化し易い条件下で使用する
端子は、銅や亜鉛を含む銅合金(例えば黄銅)を母材と
してその表面に酸化防止用の錫めっきを施したものが用
いられている。
式端子は、使用中高温に曝されると接触抵抗が増加して
電気特性が悪くなる。その原因は接触界面に酸化膜がで
きることにあり、従って、酸化し易い条件下で使用する
端子は、銅や亜鉛を含む銅合金(例えば黄銅)を母材と
してその表面に酸化防止用の錫めっきを施したものが用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】銅又は亜鉛を含む銅合
金の表面に錫めっきを施した従来の端子材料は、高温下
で使用すると接触抵抗増の抑制効果、つまり、表面酸化
の抑制効果が充分でなく、従って、これに代わって信頼
性の高い電気接続が保証される新規な端子材料が要求さ
れている。
金の表面に錫めっきを施した従来の端子材料は、高温下
で使用すると接触抵抗増の抑制効果、つまり、表面酸化
の抑制効果が充分でなく、従って、これに代わって信頼
性の高い電気接続が保証される新規な端子材料が要求さ
れている。
【0004】本発明の課題は、かかる要求に応えた端子
材料を提供することにある。
材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の端子材料は、銅又は銅合金から成る母材の表面
に、ニッケル又はコバルトの第1めっき層を設け、さら
に、その上に錫の第2めっき層を設けて構成される。
発明の端子材料は、銅又は銅合金から成る母材の表面
に、ニッケル又はコバルトの第1めっき層を設け、さら
に、その上に錫の第2めっき層を設けて構成される。
【0006】なお、第1めっき層の膜厚は0.1〜5μ
mが適当である。
mが適当である。
【0007】
【作用】錫めっき銅、錫めっき銅合金は、高温下で使用
すると、母材成分の銅や亜鉛が錫めっき層中に拡散して
めっき層表面に浮き出し、この銅や亜鉛は錫よりも酸化
し易いため、表面酸化が進行して端子の接触抵抗が増大
する。
すると、母材成分の銅や亜鉛が錫めっき層中に拡散して
めっき層表面に浮き出し、この銅や亜鉛は錫よりも酸化
し易いため、表面酸化が進行して端子の接触抵抗が増大
する。
【0008】発明者は、このことを解明し、接触抵抗増
の防止策として母材と錫めっき層との間にニッケル又は
コバルトの第1めっき層を介在することを考え出した。
この第1めっき層は拡散バリア材として機能し、下地金
属の銅や亜鉛が表面に浮き出てくるのを阻止する。ま
た、この第1めっき層を構成するニッケルやコバルトは
錫よりも酸化し難く、従って、仮にこのニッケルやコバ
ルトが錫めっき層中に拡散して表面に浮き出ることがあ
っても、表面酸化は促進されない。
の防止策として母材と錫めっき層との間にニッケル又は
コバルトの第1めっき層を介在することを考え出した。
この第1めっき層は拡散バリア材として機能し、下地金
属の銅や亜鉛が表面に浮き出てくるのを阻止する。ま
た、この第1めっき層を構成するニッケルやコバルトは
錫よりも酸化し難く、従って、仮にこのニッケルやコバ
ルトが錫めっき層中に拡散して表面に浮き出ることがあ
っても、表面酸化は促進されない。
【0009】このため、本発明の材料で作られる端子
は、表面酸化による接触抵抗増が小さく抑えられる。
は、表面酸化による接触抵抗増が小さく抑えられる。
【0010】
【実施例】図1に、本発明の端子材料の一例を示す。図
の1はCu−Zn合金(黄銅)から成る母材である。こ
こでは、この母材1の表面にNiの第1めっき層2を設
け、その上に更にSnの第2めっき層3を設けている。
これ等のめっき層2、3は母材の両面にあることは必須
ではない。少なくとも電気導通を得る側の面に設けてあ
ればよい。
の1はCu−Zn合金(黄銅)から成る母材である。こ
こでは、この母材1の表面にNiの第1めっき層2を設
け、その上に更にSnの第2めっき層3を設けている。
これ等のめっき層2、3は母材の両面にあることは必須
ではない。少なくとも電気導通を得る側の面に設けてあ
ればよい。
【0011】母材1は、銅や黄銅以外の他の銅合金であ
ってもよい。また、第1めっき層2はCoで形成しても
よい。この第1めっき層2は、薄過ぎると下地成分の拡
散防止効果が薄れ、また、厚過ぎるとコストや生産性に
悪影響を及ぼすので、厚さの下限を0.1μm、上限を
5μm程度にするのが好ましい。
ってもよい。また、第1めっき層2はCoで形成しても
よい。この第1めっき層2は、薄過ぎると下地成分の拡
散防止効果が薄れ、また、厚過ぎるとコストや生産性に
悪影響を及ぼすので、厚さの下限を0.1μm、上限を
5μm程度にするのが好ましい。
【0012】次に、本発明の効果を確認するため、Cu
−Zn合金の母材上にNiめっき層(厚さ約2μm)と
Snめっき層(厚さ約1.5μm)をいずれも電気めっ
き法で設けた図1の本発明材料と、Cu−Zn合金の母
材上にSnめっき層のみを設けた従来材料で接触式端子
を作り、それぞれの端子の接触抵抗を調べた。その測定
は、接続した端子を150℃の大気中に510時間放置
後に行った。その結果、接触抵抗は、本発明材を用いた
ものが10mΩ、従来材を用いたものが60mΩであっ
た。初期(高温大気中に放置する前)の接触抵抗は両試
料とも同じであったので、本発明材は従来材に比べて表
面酸化が1/6に抑えられたことになる。
−Zn合金の母材上にNiめっき層(厚さ約2μm)と
Snめっき層(厚さ約1.5μm)をいずれも電気めっ
き法で設けた図1の本発明材料と、Cu−Zn合金の母
材上にSnめっき層のみを設けた従来材料で接触式端子
を作り、それぞれの端子の接触抵抗を調べた。その測定
は、接続した端子を150℃の大気中に510時間放置
後に行った。その結果、接触抵抗は、本発明材を用いた
ものが10mΩ、従来材を用いたものが60mΩであっ
た。初期(高温大気中に放置する前)の接触抵抗は両試
料とも同じであったので、本発明材は従来材に比べて表
面酸化が1/6に抑えられたことになる。
【0013】なお、バリア用の第1めっき層をCoで形
成したものも実験結果はほぼ同じになった。
成したものも実験結果はほぼ同じになった。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の端子材料
は、母材と表面のSnめっき層間に拡散防止層として働
くNi又はCoのめっき層を設けたので、高温化で使用
しても表面酸化が起こり難く、高温に曝される端子に利
用すると電気接続の信頼性が高まると云う効果が得られ
る。
は、母材と表面のSnめっき層間に拡散防止層として働
くNi又はCoのめっき層を設けたので、高温化で使用
しても表面酸化が起こり難く、高温に曝される端子に利
用すると電気接続の信頼性が高まると云う効果が得られ
る。
【図1】本発明の端子材料の一例を示す断面図
1 母材 2 Ni又はCoの第1めっき層 3 Snの第2めっき層
Claims (3)
- 【請求項1】 銅又は銅合金から成る母材の表面に、ニ
ッケル又はコバルトの第1めっき層を設け、さらに、そ
の上に錫の第2めっき層を設けてある端子材料。 - 【請求項2】 第1めっき層の膜厚を0.1〜5μmに
した請求項1記載の端子材料。 - 【請求項3】 母材の銅合金がZnを含むものである請
求項1又は2記載の端子材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6134388A JPH087960A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 端子材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6134388A JPH087960A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 端子材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH087960A true JPH087960A (ja) | 1996-01-12 |
Family
ID=15127239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6134388A Pending JPH087960A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 端子材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH087960A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0875960A1 (en) * | 1997-04-28 | 1998-11-04 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Fitting-type connection terminal |
JPH11135226A (ja) * | 1997-10-27 | 1999-05-21 | Harness Syst Tech Res Ltd | 嵌合型接続端子の製造方法 |
DE19747756C2 (de) * | 1996-10-30 | 2000-05-31 | Yazaki Corp | Klemmenmaterial und Anschlußklemme |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62281206A (ja) * | 1986-05-29 | 1987-12-07 | 古河電気工業株式会社 | 電子・電気機器用材料 |
JPH0227792A (ja) * | 1988-07-15 | 1990-01-30 | Rohm Co Ltd | 電子部品の実装方法 |
JPH051367A (ja) * | 1991-06-24 | 1993-01-08 | Mitsubishi Electric Corp | 電気・電子機器用銅合金材料 |
-
1994
- 1994-06-16 JP JP6134388A patent/JPH087960A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62281206A (ja) * | 1986-05-29 | 1987-12-07 | 古河電気工業株式会社 | 電子・電気機器用材料 |
JPH0227792A (ja) * | 1988-07-15 | 1990-01-30 | Rohm Co Ltd | 電子部品の実装方法 |
JPH051367A (ja) * | 1991-06-24 | 1993-01-08 | Mitsubishi Electric Corp | 電気・電子機器用銅合金材料 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19747756C2 (de) * | 1996-10-30 | 2000-05-31 | Yazaki Corp | Klemmenmaterial und Anschlußklemme |
US6451449B2 (en) | 1996-10-30 | 2002-09-17 | Yazaki Corporation | Terminal material and terminal |
EP0875960A1 (en) * | 1997-04-28 | 1998-11-04 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Fitting-type connection terminal |
US6183885B1 (en) | 1997-04-28 | 2001-02-06 | Harness System Technologies Research, Ltd. | Fitting-type connection terminal |
JPH11135226A (ja) * | 1997-10-27 | 1999-05-21 | Harness Syst Tech Res Ltd | 嵌合型接続端子の製造方法 |
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