JPH0879177A - 集積光カプラ - Google Patents

集積光カプラ

Info

Publication number
JPH0879177A
JPH0879177A JP6206598A JP20659894A JPH0879177A JP H0879177 A JPH0879177 A JP H0879177A JP 6206598 A JP6206598 A JP 6206598A JP 20659894 A JP20659894 A JP 20659894A JP H0879177 A JPH0879177 A JP H0879177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupler
ports
waveguide
waveguides
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6206598A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaharu Yanagawa
久治 柳川
Takeo Shimizu
健男 清水
Takeshi Ueki
健 植木
Nobuo Tomita
信夫 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP6206598A priority Critical patent/JPH0879177A/ja
Publication of JPH0879177A publication Critical patent/JPH0879177A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体形状は小型であり、光損失と漏話も小さ
く、PDS光線路監視系に組込んで好適な集積光カプラ
を提供する。 【構成】 この集積光カプラは、M個(Mは整数)の分
岐ポートa1 …am 、N個(Nは整数)の分岐ポートb
1 …bm を有するスターカプラ6と、これら分岐ポート
のそれぞれに接続する信号光送信用導波路p1 …pm
よびq1 …qn と、一対の入力ポートc1 ,c2 と一対
の出力ポートd1 ,d2 を有する2入力・2出力カプラ
1 …4n とが同一基板8の上に集積され、各2入力・
2出力カプラにおける一対の入力ポートおよび一対の出
力ポートのうちの1個c2 ,d2 は、いずれも、各信号
光送信用導波路q1 …qn と接続されている集積光カプ
ラにおいて、少なくとも1個の2入力・2出力カプラ4
2 …4n-1 における残りの入力ポートc1 および出力ポ
ートd1 は、折れ曲がり反射部Mを有しかつ信号光送信
用導波路q1 …qn と交差する折れ曲がり導波路L1
n と接続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光通信システムや光セン
サシステムに組込まれる集積光カプラに関し、更に詳し
くは、形状の小型化が可能であり、安価に製造すること
ができ、パッシブダブルスターシステム(PDS)の光
線路監視系に組込んだときに、光損失や漏話を低減する
ことができる集積光カプラに関する。
【0002】
【従来の技術】加入者系光通信システムとして現在実用
されているシングルスターシステムを図6に示す。図6
において、局側にはシステム加入者数に対応した複数基
の光終端装置11……1n が設置され、これらのそれぞ
れは、光ファイバ線路21 ……2n を介して加入者側の
光終端装置31 ……3n に接続されている。
【0003】そして、各光ファイバ線路21 ……2n
それぞれには、一側に一対の入力ポートを有し他側に一
対の出力ポートを有する2入力・2出力カプラ(以下、
2×2カプラという)41 ……4n の各入力ポートと出
力ポートのそれぞれ一方が接続されることにより、これ
ら2×2カプラ41 ……4n が各光ファイバ線路21
…2n に介装されている。
【0004】また、各2×2カプラ41 ……4n の残り
の入力ポートと出力ポートは、互いに交差することのな
い光線路で光線路監視装置5に接続されている。このシ
ステムにおいては、各光ファイバ線路21 ……2n のそ
れぞれに局側の光終端装置11 ……1n から信号光が送
信され、また、光線路監視装置5からは監視光が各光フ
ァイバ線路21 ……2n に送信されることにより、各光
ファイバ線路21 ……2n における障害点の監視が行わ
れる。
【0005】このシングルスターシステムの場合は、各
光ファイバ線路21 ……2n のそれぞれに対し1個の2
×2カプラを介装することが必要であり、また、その2
×2カプラ1個に対応して局側の光終端装置も1基設置
することが必要である。したがって、システム加入者数
が増加する場合には、局側に設置する光終端装置の基数
も増加するので、システム全体の設備コストは上昇す
る。
【0006】一方、局側に設置する光終端装置の基数を
減少させることによりシステム全体の設置コストを低減
させることを目的としてPDSの検討が進められてい
る。このPDSにおいては、入力側にM個(Mは整数を
表し、通常は1または2である)の分岐ポートを有し、
また出力側にN個(Nは整数を表し、通常は8,16,
32である)の分岐ポートを有するスターカプラ(以
下、M×Nスターカプラという)が用いられる。
【0007】例えば、M=1の1×Nスターカプラ6を
用いたシステムにおいては、図7で示したように、入力
側の分岐ポートが局側の光終端装置1に光ファイバ線路
2’を介して接続され、また、出力側のN個の分岐ポー
トは、それぞれ、光ファイバ線路21 ……2n を介して
加入者側の光終端装置31 ……3n に接続される。この
システムの場合は、局側の光終端装置1から送信された
信号光は光ファイバ線路2’を伝搬して1×Nスターカ
プラ6でN個の信号光に分割され、各信号光は光ファイ
バ線路21 ……2n を伝搬してそれぞれの加入者側の光
終端装置3 1 ……3n で受信される。すなわち、このシ
ステムの場合、局側に設置される光終端装置が1基であ
った場合でもN人のシステム加入者への光通信が可能と
なる。
【0008】ところで、図7で示したPDSにおいて、
光ファイバ線路の監視を行う場合には、光線路監視装置
と光ファイバ線路とを接続するために用いる2×2カプ
ラの配置個所は、1×Nスターカプラ6の入力側(局
側)に位置する光ファイバ線路2’における矢印71
個所か、または出力側(加入者側)に位置する光ファイ
バ線路21 ……2n における矢印72 の位置かのいずれ
かになる。
【0009】しかしながら、矢印71 の位置に2×2カ
プラを配置すると、監視光が1つの波長の光であった場
合には、加入者側のN本の光ファイバ線路21 ……2n
の監視を行うことができなくなる。したがって、加入者
側の光ファイバ線路21 ……2n の全てにつき監視を行
う場合には、2×2カプラの配置個所は矢印72 の位置
になる。
【0010】このような問題を考慮して、現在、M×N
スターカプラとその加入者側の位置に配置されたN個の
2×2カプラとから成り、全体が同一基板の上に集積さ
れた集積カプラが提案されている。その1例をスターカ
プラが2×16スターカプラである場合につき、図8に
示す。図8において、基板8の上には、2×16スター
カプラ6と、その入力側(局側)の分岐ポートa1 ,a
2 にそれぞれ接続されている2本の導波路p1 ,p2
出力側(加入者側)の分岐ポートb1 ,b2 ,b3 ……
14,b15,b16に接続され、基板8の他側にまで延在
して図示しない加入者側の光ファイバ線路に接続される
16本の信号光送信用導波路q1 ,q2 ,q3 ……
14,q15,q16と、これら導波路q1 ……q16の途中
の位置にそれぞれ配置されている16個の2×2カプラ
1 ,42 ,43 ……414,415,416とが集積されて
いる。
【0011】そして、各2×2カプラ41 ……416が有
する一対の入力ポートc1 ,c2 と一対の出力ポートd
1 ,d2 のうち、入力ポートc2 と出力ポートd2 は、
それぞれ、2×16スターカプラ6の分岐ポートb1
…b16に接続する導波路q1……q16に接続されてい
る。また、各2×2カプラ41 ……416の残りの入力ポ
ートc1 と出力ポートd1は、図示しない光線路監視装
置に接続される監視光送信用導波路L1 ,L2 ,L 3
…L14,L15,L16と接続されている。
【0012】これらの2×16スターカプラ6,導波路
1 ,p2 ,導波路q1 ……q16,2×2カプラ41
…416,導波路L1 ……L16は、いずれも、例えばSi
単結晶から成る基板8の上に、火炎堆積法で成膜した石
英系薄膜に対し、ホトリソグラフィーとドライエッチン
グ技術を適用することにより一括して形成される。図8
で示した集積光カプラの場合、導波路p1 またはp2
ら分岐ポートa1またはa2 に入力された信号光は2×
16スターカプラ6で16個の信号光に分割され、これ
らの信号光は分岐ポートb1 ……b16からそれぞれの信
号光送信用導波路q1 ……q16を伝搬し、各2×2カプ
ラ41 ……416を通過して図示しない加入者側の光ファ
イバ線路に出力していく。
【0013】そのとき、図示しない光線路監視装置から
は、監視光が監視光送信用導波路L 1 ……L16を介して
各2×2カプラ41 ……416に入力され、そのことによ
って加入者側の光ファイバ線路の障害点がモニタされ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図8で示した集積光カ
プラは、局側に設置する光終端装置を減少させることが
でき、また、各カプラを同一基板上に集積しているため
全体の構造がコンパクトであるという利点を備えてい
る。しかしながら、この構造の集積光カプラの場合は、
M×Nスターカプラと2×2カプラとを導波路を介して
同一基板上に集積することからして次のような問題が生
じてくる。
【0015】まず、N側に2×2カプラを配置する場
合、配置される2×2カプラの数はN個である。したが
って、これら2×2カプラと光線路監視装置とを連結す
るN本の監視光送信用導波路のうち、少なくともN−2
本の導波路はM×NスターカプラのN本の信号光送信用
導波路と交差する。例えば、図8の集積光カプラの場
合、最も外側に配置されている2×2カプラ41 ,416
の導波路L1 ,L16はいずれも導波路q1 ……q16と交
差しないが、残りの14個の2×2カプラ42 ……415
の導波路L2 ……L15はいずれも導波路q1 ……q16
交差して多数の交差点eが形成される。そして、M×N
スターカプラの分岐ポートの数が増加すればするほど、
信号光送信用導波路と監視光送信用導波路との交差点e
の数は増加する。
【0016】互いに交差する導波路がその交差点eの近
傍で直線導波路になっていたとしても、この交差点eを
伝搬する光の一部は交差している別の導波路に漏洩して
いく。すなわち、交差点eでは、光の損失と漏話が発生
する。したがって、交差点eが多いということは、信号
光や監視光の損失,漏洩が大きくなるということであっ
て、光カプラとしては好ましいことではない。
【0017】交差点eにおけるこのような光損失や漏話
を抑制して光カプラとしての特性低下を防ぐためには、
導波路間の交差角θを10°以上、好ましくは30°以
上に設定すべきことが知られている。一方、2×2カプ
ラの入力ポートと出力ポートに接続される監視光送信用
導波路は、これら入力ポートと出力ポートとの接続部近
傍では直線導波路として形成され、また基板の両端部で
も直線導波路として形成されているが、その中間の位置
ではいずれも曲線導波路として形成されるのが通例であ
る。
【0018】しかし、曲線導波路の場合は、不可避的に
光の曲げ損失が発生する。この曲げ損失を、実用上無視
できる範囲に抑制する場合には、当該曲線導波路の曲が
り部における曲率半径を30mm以上に設定しなければな
らない。したがって、図8で示した構造の集積光カプラ
を製造するに際し、その光損失と漏話の発生を抑制しよ
うとする場合には、信号光送信用導波路q1 ……q16
監視光送信用導波路L1 ……L16との交差角θを10°
以上,好ましくは30°以上とし、かつ、監視光送信用
導波路L1 ……L16の曲がり部における曲率半径を30
mm以上にすることが必要になる。
【0019】そのため、監視光送信用導波路L1 ……L
16の長さは、通常、数10mm程度と非常に長くなる。そ
して、この長さは、2×2カプラ41 ……416の長さの
10倍程度の長さである。したがって、製造された集積
光カプラにおいては、監視光送信用導波路L1 ……L16
が、事実上、集積光カプラの有効面積の大部分を占める
ことになる。すなわち、得られた集積光カプラの形状は
非常に大型化する。
【0020】本発明は、図8で示したような従来の集積
光カプラにおける上記した問題を解決し、全体の形状が
小型化されていて、かつ光損失や漏話も抑制されている
集積光カプラの提供を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段・作用】上記した目的を達
成するために、本発明においては、一側にM個(Mは整
数)の分岐ポートを有し他側にN個(Nは整数)の分岐
ポートを有するスターカプラと、前記M個の分岐ポート
および前記N個の分岐ポートのそれぞれに接続するM本
およびN本の信号光送信用導波路と、一側に一対の入力
ポートを有し他側に一対の出力ポートを有するM個また
はN個の2入力・2出力カプラとが同一基板の上に集積
され、各2入力・2出力カプラにおける一対の入力ポー
トおよび一対の出力ポートのうちの1個は、いずれも、
各信号光送信用導波路と接続されている集積光カプラに
おいて、少なくとも1個の2入力・2出力カプラにおけ
る残りの入力ポートおよび出力ポートは、折れ曲がり反
射部を有しかつ前記信号光送信用導波路と交差する折れ
曲がり導波路に接続していることを特徴とする集積光カ
プラ(以下、第1の発明という)が提供される。
【0022】また、本発明においては、一側に1個また
は2個の分岐ポートを有し他側にN個(Nは整数)の分
岐ポートを有するスターカプラと、一側に一対の入力ポ
ートを有し他側に一対の出力ポートを有する2入力・2
出力カプラとが同一基板の上に集積されている集積光カ
プラにおいて、前記2入力・2出力カプラは、前記スタ
ーカプラの1個または2個の分岐ポートと導波路を介し
て接続され、かつ、その導波路はいずれも交差していな
いことを特徴とする集積光カプラ(以下、第2の発明と
いう)が提供される。
【0023】更に、本発明においては、一側にM個(M
は整数)の分岐ポートを有し他側にN個(Nは整数)の
分岐ポートを有するスターカプラと、一側に一対の入力
ポートを有し他側に一対の出力ポートを有する2入力・
2出力カプラとが同一基板の上に集積され、前記2入力
・2出力カプラは前記スターカプラのM個の分岐ポート
と互いに交差することのないM本の導波路を介して接続
され、かつ、前記スターカプラのN個の分岐ポートに接
続するN本の導波路には、それら導波路を交差して誘電
体多層薄膜構造の薄膜フィルタが配置されていることを
特徴とする導波路型スターカプラ(以下、第3の発明と
いう)が提供される。
【0024】まず、第1の発明の集積光カプラについ
て、図1に基づいて説明する。この集積光カプラでは、
M個の分岐ポートa1 ……am とN個の分岐ポートb 1
……bn を有するスターカプラ6,M個の分岐ポートa
1 ……am に接続されるM本の信号光送信用導波路p1
……pm ,N個の分岐ポートb1 ……bn に接続される
N本の信号光送信用導波路q1 ……qn 、これら信号光
送信用導波路q 1 ……qn のそれぞれに一方の入力ポー
トc2 と一方の出力ポートd2 とが接続されるN個の2
×2カプラ41 ……4n 、および各2×2カプラの他方
の入力ポートc1 と他方の出力ポートd1 に接続される
N本の監視光送信用導波路L1 ……Ln が同一基板8の
上に集積されている。
【0025】なお、信号光送信用導波路q1 ……qn
配置する2×2カプラ41 ……4nとしては、用いる送
信光や監視光の波長によって分岐結合比が変化しないよ
うなカプラ、例えば、マッハツェンダ干渉計が好適であ
る。そして、各監視光送信用導波路L1 ……Ln は、い
ずれも、曲線導波路ではなく、曲げ角度φで折れ曲がる
折れ曲がり反射部Mを有し、折れ曲がり反射部M以外の
個所は直線導波路になっている折れ曲がり導波路として
形成される。
【0026】この折れ曲がり反射部Mには、図2で示し
たように、直線導波路Lと直線導波路L’との接続点で
は、曲げ角度φの2等分線を垂線とする反射面M1 が形
成されている。具体的には、直線導波路L,L’の接続
点の近傍における石英ガラスの一部を例えばドライエッ
チングで除去して図示したようなスリットSを形成し、
導波路L,L’を構成する石英ガラスとスリットS内の
空気との間で石英ガラス/空気の界面を形成する。
【0027】この反射部Mにおいて、直線導波路Lを伝
搬してきた監視光λは、反射面M1に角度φ/2で入射
し、反射面M1 で反射し、直線導波路L’を伝搬してい
く。したがって、反射面M1 で全反射を行わせるために
は、導波路L,L’を構成する石英ガラスの屈折率をn
としたとき、 φ>2×sin-1(1/n)………(1) の関係を満足するように直線導波路L,L’間の曲げ角
度を設定すればよい。
【0028】また、この集積カプラの場合は、図1で示
したように、全体の最も外側に位置する監視光送信用導
波路L1 ,Ln を除いて、他の監視光送信用導波路L2
……Ln-1 はいずれも信号光送信用導波路q1 ……qn
と交差角θで交差して交差点eを形成する。本発明の集
積カプラでは、この交差点eにおける監視光送信用導波
路L2 ……Ln-1 と信号光送信用導波路q1 ……qn
の交差角θを10°以上、好ましくは30°以上に設定
することにより、交差点eでの光損失と漏話が抑制され
る。
【0029】なお、図1では、M×Nスターカプラ6の
N側分岐の方にN個の2×2カプラを配置した場合を示
したが、M側分岐の方に、M個の2×2カプラを配置し
てもよい。図1で示した集積カプラの場合、監視光送信
用導波路L2 ……Ln-1 と信号光送信用導波路q1 ……
n との交差角θを10°以上にし、また、監視光送信
用導波路L1 ……Ln を、折れ曲がり反射部Mを介して
直線導波路が組合わされた折れ曲がり導波路として形成
することができるので、監視光送信用導波路が曲率30
mm以上の曲がり部を必要とする曲線導波路である場合に
比べて、基板8の入力端から出力端までの長さを大幅に
短くすることができる。
【0030】しかも折れ曲がり反射部Mにおける曲げ角
度φを式(1)を満足するような角度に設定することに
より、監視光λの全反射を実現することができ、交差点
eの交差角が10°以上であることと相俟って光損失と
漏話を大幅に抑制することができる。次に、第2の発明
の集積光カプラを、M×NスターカプラのMが2である
場合につき、図3に基づいて説明する。
【0031】この集積カプラの場合、入力側に2個の分
岐ポートa1 ,a2 を有し、出力側には、Y分岐導波路
をトーナメント方式で組合わせてN本の信号光送信用導
波路q1 ,q2 ……qn-1 ,qn が接続されている2×
Nスターカプラ6と、分岐ポートa1 ,a2 に接続され
る信号光送信用導波路p1 ,p2 と、この導波路p1
2 にそれぞれ接続された2×2カプラ41 ,42 が同
一基板8の上に集積されている。
【0032】そして、2×2カプラ41 ,42 の入力ポ
ートc1 ,c2 に接続される4本の導波路p'1,p'2
p'3,p'4と、前記した導波路p1 ,p2 とはいずれも
交差していないことを特徴とする。この集積光カプラの
場合は、2×Nスターカプラ6と2×2カプラ41 ,4
2の間では、導波路は全く交差していないので、導波路
の交差に基づく光損失と漏話は抑制される。
【0033】しかしながら、図3で示した集積光カプラ
の場合には、導波路q1 ……qn のそれぞれには、図示
しない光線路監視装置と接続される2×2カプラが配置
されていないので、これら導波路q1 ……qn に接続さ
れている加入者側の光ファイバ線路の障害点を特定する
ことはできない。そこで、本発明においては、図4で示
した構造の導波路型スターカプラが第3の発明として提
供される。
【0034】すなわち、第3の発明のスターカプラは、
図4で示したように、信号光送信用導波路q1 ……qn
の全てを交差するようにして薄膜フィルタ9が配置され
ている。この薄膜フィルタ9としては、図5で示したよ
うに、例えば均一な厚みのポリイミドフィルム9aの片
面に、シャドウマスク法によって、例えばTiO2 −S
iO2 から成る誘電体多層薄膜9bを厚みテーパが生ず
るように成膜したものが用いられる。
【0035】この薄膜フィルタ9は、誘電体多層薄膜構
造9bにある波長帯域の光を入射すると、例えば入射位
置A1 では波長λ1 の光は遮断され(反射され)、他の
波長の光は透過し、また入射位置A2 では波長λ2 の光
は遮断され(反射され)、他の波長の光は透過するとい
う特性を備えている。すなわち、光の入射位置が異なる
と、透過率波長特性が変化する。したがって、この薄膜
フィルタ9では、入射した光が、その入射位置に対応し
た遮断波長の光は反射され、残りの波長の光は透過する
という機能が発揮される。
【0036】したがって、図4で示したスターカプラは
次のように機能する。例えば、導波路p'1から信号光,
導波路p'2 から監視光がそれぞれ2×2カプラ41
入力される。監視光が重畳された信号光は導波路p1
経由してスターカプラ6の分岐ポートa1 に入力され
る。そして、監視光が重畳された信号光はスターカプラ
6から出力し、Y分岐導波路で順次分配され、各導波路
1 ……qn を伝搬して薄膜フィルタ9に入射する。
【0037】信号光は全て薄膜フィルタ9を透過して加
入者側の光ファイバ線路を伝搬していく。一方、薄膜フ
ィルタ9と各導波路q1 ……qn との交差部r1 ,r2
…rn-1,rn における遮断波長は全て異なっているの
で、ここに入射した監視光は、各交差部r1 ……rn
遮断波長に対応する光として反射していく。
【0038】したがって、監視光の試験波長を走査する
ことにより、各導波路q1 ……qnに接続している光フ
ァイバ線路の障害点を特定することができる。
【0039】
【発明の実施例】
実施例1 図1で示した構造の集積光カプラを、スターカプラが2
×16スターカプラの場合として製造した。すなわち、
長さ70mm,幅10mmのSi単結晶基板8の上に、火炎
堆積法によって、SiO2 系石英ガラスの下部クラッド
層,TiO2 −SiO2 系石英ガラスから成るコア層を
順次成膜し、そのコア層にホトリソグラフィーとドライ
エッチングを行って、図1で示した平面パターンの導波
路、2×16スターカプラ,2×2カプラを形成したの
ち、その上から火炎堆積法でSiO2 系石英ガラスの上
部クラッド層を成膜して全ての導波路を埋設した。導波
路の断面形状は8μm角とし、またクラッドとコアとの
比屈折率差Δは0.3%とした。
【0040】このとき、監視光送信用導波路L1 ……L
16は、いずれも曲げ角度φを100°とし、また導波路
2 ……L15と信号光送信用導波路q1 ……q16との交
差角θを100°とした。ついで、監視光送信用導波路
1 ……L16の各折れ曲がり反射部Mにホトリソグラフ
ィーとドライエッチングを行って、幅0.1mm,深さ0.0
5mmのスリットを刻設し、石英ガラス/空気から成る反
射面を形成した。
【0041】この導波路L1 ……L16の屈折率nは概ね
n=1.47である。この値を、φ=2×sin-1(1/
n)に代入すると、φ=85.7°となる。すなわち、反
射面における曲げ角度φは100°に設定してあるの
で、導波路内の最大伝搬角度3.1°を想定したとして
も、形成した反射面では全反射が起こる。
【0042】このようにして、長さ70mm,幅10mmの
基板の上に、2×16スターカプラと16個の2×2カ
プラが集積されている集積光カプラが得られた。なお比
較のために、監視光送信用導波路L1 ……L16として、
曲がり部の曲率半径が50mmである曲線導波路を用い
て、同一機能を有する集積光カプラを製造した。その長
さは105mm,幅は10mmであり、本発明の集積光カプ
ラの約1.5倍の大きさであった。
【0043】実施例2 実施例1と同様にしてSi単結晶基板8の上に、波長1.
3〜1.65μmの光に対し1:1と一定の分割比を有す
る2×8スターカプラ6と、波長1.3〜1.65μmの光
に対する分岐結合比が、スルー結合時には80%,クロ
ス結合時には20%と一定である2個の2×2カプラ4
1 ,42 を形成して、図3で示すような平面パターンの
集積光カプラを製造した。
【0044】この集積光カプラの形状は、長さ40mm,
幅4mmであった。 実施例3 実施例2の集積光カプラの導波路q1 ……q8 を横断し
て、幅0.02mm,深さ0.2mmのスリットを各導波路q1
……q8 との交差角が10°となるように刻設した。
【0045】一方、厚み0.016mmのポリイミドフィル
ムの片面にTiO2 −SiO2 から成る誘電体多層薄膜
を厚みテーパを生じさせるように成膜して、光の遮断波
長が1.63〜1.67μmの範囲内に分布している短波長
域通過型薄膜フィルタ9を用意した。この薄膜フィルタ
9を前記したスリットの中に挿入し、光学接着剤で固定
して、図4で示した構造の導波路型スターカプラを製造
した。この薄膜フィルタ9における反射減衰量は50d
Bであった。
【0046】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の集積光カプラは、2×2カプラに接続される監視光送
信用導波路が折れ曲がり反射部と直線導波路を組合わせ
た折れ曲がり導波路であるため、曲線導波路を用いて製
造した集積光カプラに比べて、その形状は大幅に小型化
する。
【0047】請求項2の集積光カプラは、監視光送信用
導波路とM×Nスターカプラの信号光送信用導波路との
交差角が10°以上になっているので、交差点における
光損失と漏話が抑制され、監視用導波路が直線導波路で
あることと相乗して、全体の光損失と漏話は小さくな
る。請求項3の集積光カプラでは、2×2カプラとして
分岐結合比が波長に依存しないカプラを用いているの
で、用いる信号光や監視光の選択自由度が大きくなる。
【0048】請求項4の集積光カプラの場合は、M×N
(Mは1または2)スターカプラと2×2カプラとを接
続する導波路が互いに交差しないので、光損失と漏話の
発生は抑制される。請求項5の集積光カプラは、2×2
カプラとして分岐結合比が波長に依存しないカプラを用
いているので、信号光や監視光における波長選択の自由
度が大きくなる。
【0049】請求項6の導波路型スターカプラは、信号
光送信用導波路の全てに、位置によって遮断波長が異な
る薄膜フィルタは配置されているので、この薄膜フィル
タからの反射光によって光ファイバ線路の障害点を特定
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集積光カプラの平面パターンを示す平
面図である。
【図2】図1の集積光カプラの折れ曲がり反射部の平面
パターンを示す平面図である。
【図3】本発明の別の集積光カプラの平面パターンを示
す平面図である。
【図4】本発明の導波路型スターカプラの平面パターン
を示す平面図である。
【図5】図4のスターカプラに用いる薄膜フィルタを示
す断面図である。
【図6】シングルスター光通信システムを示す概略図で
ある。
【図7】パッシブダブルスター光通信システムを示す概
略図である。
【図8】従来の集積カプラの平面パターンを示す平面図
である。
【符号の説明】
1 ……1n 局側の光終端装置 21 ……2n 光ファイバ線路 31 ……3n 加入者側の光終端装置 41 ……4n 2×2カプラ 5 光線路監視装置 6 M×Nスターカプラ 71 ,72 PDSにおける2×2カプラの配
置個所 8 基板 9 薄膜フィルタ 9a ポリイミドフィルム 9b 誘電体多層薄膜構造 a1 ,a2 …am M×Nスターカプラ6の分岐ポー
ト b1 ,b2 …bn M×Nスターカプラ6の分岐ポー
ト p1 ……pm 分岐ポートa1 …am に接続する
信号光送信用導波路 q1 ……qn 分岐ポートb1 …bn に接続する
信号光送信用導波路 L1 ……Ln 監視光送信用導波路(折れ曲がり
導波路) c1 ,c2 2×2カプラ41 …4n の入力ポ
ート d1 ,d2 2×2カプラ41 …4n の出力ポ
ート M 折れ曲がり反射部 M1 反射面 φ 監視光送信用導波路L1 …Ln
曲げ角度 e 監視光送信用導波路と信号光送信
用導波路との交差点 θ 監視光送信用導波路と信号光送信
用導波路との交差角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/12 G02B 6/122 // G08C 23/04 G08C 23/00 A (72)発明者 植木 健 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 富田 信夫 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側にM個(Mは整数)の分岐ポートを
    有し他側にN個(Nは整数)の分岐ポートを有するスタ
    ーカプラと、前記M個の分岐ポートおよび前記N個の分
    岐ポートのそれぞれに接続するM本およびN本の信号光
    送信用導波路と、一側に一対の入力ポートを有し他側に
    一対の出力ポートを有するM個またはN個の2入力・2
    出力カプラとが同一基板の上に集積され、各2入力・2
    出力カプラにおける一対の入力ポートおよび一対の出力
    ポートのうちの1個は、いずれも、各信号光送信用導波
    路と接続されている集積光カプラにおいて、少なくとも
    1個の2入力・2出力カプラにおける残りの入力ポート
    および出力ポートは、折れ曲がり反射部を有しかつ前記
    信号光送信用導波路と交差する折れ曲がり導波路に接続
    していることを特徴とする集積光カプラ。
  2. 【請求項2】 前記信号光送信用導波路と前記折れ曲が
    り導波路との交差角が10°以上である請求項1の集積
    光カプラ。
  3. 【請求項3】 前記2入力・2出力カプラは、分岐結合
    比が波長に依存しないカプラである請求項1の集積光カ
    プラ。
  4. 【請求項4】 一側に1個または2個の分岐ポートを有
    し他側にN個(Nは整数)の分岐ポートを有するスター
    カプラと、一側に一対の入力ポートを有し他側に一対の
    出力ポートを有する2入力・2出力カプラとが同一基板
    の上に集積されている集積光カプラにおいて、前記2入
    力・2出力カプラは、前記スターカプラの1個または2
    個の分岐ポートと導波路を介して接続され、かつ、その
    導波路はいずれも交差していないことを特徴とする集積
    光カプラ。
  5. 【請求項5】 前記2入力・2出力カプラは、分岐結合
    比が波長に依存しないカプラである請求項4の集積光カ
    プラ。
  6. 【請求項6】 一側にM個(Mは整数)の分岐ポートを
    有し他側にN個(Nは整数)の分岐ポートを有するスタ
    ーカプラと、一側に一対の入力ポートを有し他側に一対
    の出力ポートを有する2入力・2出力カプラとが同一基
    板の上に集積され、前記2入力・2出力カプラは前記ス
    ターカプラのM個の分岐ポートと互いに交差することの
    ないM本の導波路を介して接続され、かつ、前記スター
    カプラのN個の分岐ポートに接続するN本の導波路に
    は、それら導波路を交差して誘電体多層薄膜構造の薄膜
    フィルタが配置されていることを特徴とする導波路型ス
    ターカプラ。
  7. 【請求項7】 前記薄膜フィルタの誘電体多層薄膜構造
    は、光の入射位置によって透過率波長特性が変化する特
    性を備えている請求項6の導波路型スターカプラ。
JP6206598A 1994-08-31 1994-08-31 集積光カプラ Pending JPH0879177A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6206598A JPH0879177A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 集積光カプラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6206598A JPH0879177A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 集積光カプラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0879177A true JPH0879177A (ja) 1996-03-22

Family

ID=16526051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6206598A Pending JPH0879177A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 集積光カプラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0879177A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000314814A (ja) * 1999-03-02 2000-11-14 Sumitomo Electric Ind Ltd 光アッテネータ、それを有する平面導波路型光回路及びそれを有するアッテネーション・システム
JP2010091953A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Fujikura Ltd 光導波路接続構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000314814A (ja) * 1999-03-02 2000-11-14 Sumitomo Electric Ind Ltd 光アッテネータ、それを有する平面導波路型光回路及びそれを有するアッテネーション・システム
JP2010091953A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Fujikura Ltd 光導波路接続構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0598622B1 (en) Optical device for mixing and distributing light
US7885493B2 (en) Broadband wavelength multiplexing and demultiplexing filter and optical splitter with optical signal multiplexing and demultiplexing function
US4878728A (en) Multilayer integrated optical device
JP2871893B2 (ja) フィルタ付き分岐結合器
JPH09200187A (ja) 導波路格子式光デマルチプレクサ及びその使用法
JP2921877B2 (ja) 導波路分波モジュール及びその製造方法
US6724954B2 (en) Optical multiplexer/demultiplexer
JP3391650B2 (ja) 光スプリッタ
US6449411B1 (en) Optical wavelength tunable filter
JPH0879177A (ja) 集積光カプラ
EP0579134B1 (en) Interconnectable multi-terminal star coupler
JP3083015B2 (ja) 導波路型光分岐結合素子
JP2758285B2 (ja) 導波路形光結合器
JP3107246B2 (ja) スターカプラー
JP2000321454A (ja) 多モード干渉光カプラおよびその製造方法
JP2783362B2 (ja) 導波路型光スターカプラ
JPH07230014A (ja) 2つの導波路間の近接結合のための集積光装置
JP3474978B2 (ja) 導波路型光合分波器および導波路型光合分波器を用いた光線路監視システム
JPH11202373A (ja) 光スイッチ
JP2818731B2 (ja) 光導波路部品
JPH06350530A (ja) 光通信システム
JPH07198975A (ja) 光導波路部品
JPH05188230A (ja) フィルタ付き導波路型光部品
JP3088823B2 (ja) フィルタ付き分岐結合器
JPH05323146A (ja) 反射型光合分岐部品