JPH0876318A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0876318A
JPH0876318A JP6208664A JP20866494A JPH0876318A JP H0876318 A JPH0876318 A JP H0876318A JP 6208664 A JP6208664 A JP 6208664A JP 20866494 A JP20866494 A JP 20866494A JP H0876318 A JPH0876318 A JP H0876318A
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silver halide
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JP6208664A
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Masato Okuyama
真人 奥山
Chikamasa Yamazaki
力正 山崎
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント表面の平滑性、光沢性に優れ、かつ
圧力耐性を有し、得られたプリントを高温高湿下に放置
しても発汗の現れない高品質且つ高画質なハロゲン化銀
写真感光材料を提供する。 【構成】 両面を樹脂で被覆された反射支持体上に少な
くとも1層のハロゲン化銀乳剤層および非感光性の親水
性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該反射支持体が乳剤層塗布側の表面に白色顔料を含
有するポリエステルを主成分とする樹脂との組成物を被
覆した反射支持体であり、かつ少なくとも1種のオルガ
ノポリシロキサンを含む層を支持体上に少なくとも1層
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料に関し、特に、プリント表面の平滑性、光沢性に優
れ、かつ圧力耐性を有し、得られたプリント高温高湿下
に放置しても発汗の現れない高品質なハロゲン化銀写真
感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は高画質かつ
安価であり、カラー画像の再現方法としては最も一般的
に使用されている。このハロゲン化銀写真感光材料の特
徴をさらに活かすべく高画質化の研究が進められてい
る。
【0003】プリントの高画質化の手法としては実に様
々な工夫がなされているが先ず主たる特性として現像処
理後のプリントの色再現性が優れていること、鮮鋭度
(画質がシャープであり、にじみが無いこと)、粒状性
が優れていることなどが要求され、これらの特性を向上
をさせることを中心に開発が進められているといっても
過言ではない。
【0004】鮮鋭度の高い画像、すなわち画像がシャー
プでにじみが無い画像を得るためには露光されたときに
光がプリント面の広い範囲ににじみ、画像のぼけが生じ
ないような工夫をすることが必要である。このようなに
じみの防止法としては、支持体上の乳剤層中で生じるイ
ラジエーションを防止するために支持体表面近傍の光学
反射率を高める方法や水溶性染料を用いる方法、ハレー
ションを防止するために着色層を設けるなどの方法があ
る。例えば特公昭57-53937号、特開昭59-177542号には
耐水性樹脂であるポリエチレンによって被覆された支持
体と感光性乳剤層の間に白色顔料を高充填率光学反射率
を高めるために支持体と乳剤層の間に白色顔料を高充填
率で含有する親水性コロイド層を設ける手法が示されて
いる。しかしこの方法は白色顔料の層を設けることによ
り親水性コロイド層の層厚みが増え、乾燥に時間がかか
るなどの欠点があった。また、特開平3-156439号には支
持体を構成する耐水性樹脂層中の白色顔料を増加すると
いう方法が記載されている。この方法では親水性コロイ
ド層を設けた時のような乾燥に関する欠点は改善される
が白色顔料の含有率を高めるにしたがい、耐水性樹脂と
白色顔料の均一な分散がしずらいという問題点があっ
た。
【0005】近年、ポリエチレンラミネート支持体の技
術に変わりポリエステル樹脂をポリエチレンラミネート
と同様にラミネートする方法が例えばEP-0507489号、特
開平5-127309号、同5-127310号、同5-127311号、同5-20
4091号、同5-265133号、同5-323495号、同6-3767号、同
6-3768号、同6-3769号などに記載されている。
【0006】ポリエステル樹脂をラミネートした写真用
支持体は従来一般的に使用されてきたポリエチレン類に
比べて表面の光沢や平滑性に優れることがいわれてい
る。しかしながら、本発明者らがポリエステルラミネー
トの支持体について写真構成層を塗布し検討したところ
平滑性や光沢性に優れるものの乳剤層の圧力カブリ耐性
(赤感性層)の劣化、またプリントが得られた後、一定
の条件でプリントを保存した場合に、理由は明らかでな
いがプリント表面にあたかも汗をかいたような状態、い
わゆる発汗現象が見られることがわかった。
【0007】発汗現象は一般に写真構成層中に疎水性添
加物を導入する際に一般的に用いられる高沸点溶媒が感
光材料塗膜表面上にしみ出したり、あるいはしみだしが
塗膜内部にたまって結晶状に見える現象をいう。このよ
うな発汗現象はプリントの品質に大きな影響を与えるた
め防止することが要せられる。ポリエステルラミネート
支持体の特性を活かし使いこなすためには以上のような
特性の改良は必須となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、プリント表面の平滑性、光沢性に優れ、かつ圧力
耐性を有し、得られたプリントを高温高湿下に放置して
も発汗の現れない高品質且つ高画質なハロゲン化銀写真
感光材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0010】(1)両面を樹脂で被覆された反射支持体
上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層および非感光
性の親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材
料において、該反射支持体が乳剤層塗布側の表面に白色
顔料を含有するポリエステルを主成分とする樹脂との組
成物を被覆した反射支持体であり、かつ少なくとも1種
のオルガノポリシロキサンを含む層を支持体上に少なく
とも1層有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。
【0011】(2)反射支持体のポリエステルがポリエ
チレンテレフタレートを主成分としたポリエステルであ
る(1)項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】(3)反射支持体の両面がポリエステルを
主成分とする樹脂組成物により被覆された反射支持体で
ある(1)項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明に有用なポリエステル樹脂として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレートを主構造とした変性ポリエステル(以下変性ポ
リエステルと呼称する)が挙げられる。変性ポリエステ
ルはポリエチレンテレフタレートが主鎖の殆どを占めル
ポリエステル部分と変性部分とからなっている。変性部
分の主鎖構成分子はエステル結合の二塩基酸としてテレ
フタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン
酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカ
ルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、p-キシリデン
ジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバチン酸、5-アルカリ金属スルホ-イソフタ
ル酸、4-アルカリ金属スルホ-2,6-ナフタレンジカルボ
ン酸等が挙げられ、またエステル結合のグリコール(ジ
オール)としてエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4-ブタンジオール、1,4-ヘキシレンジオール、
1,4-ベンゼンジオール(ハイドロキノン)、1,4-シクロ
ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、(数平均分子量300〜30,000)、ポリプ
ロピレングリコール(数平均分子量300〜30,000)、等
が挙げられる。好ましくは、二塩基酸としてテレフタル
酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-
シクロヘキサンジカルボン酸、5-金属スルホ-イソフタ
ル酸、4-金属スルホ-2,6-ナフタレンジカルボン酸等が
用いられ、グリコールとしてエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、
ポリエチレングリコール(数平均分子量300〜30,000)
等が用いられる。金属スルホ置換基の金属イオンはナト
リウム、カリウム、リチュウム、セシウム等であり、好
ましくはナトリウムである。
【0015】本発明に有用な変性ポリエステルの変性部
分は、全ポリエステル結合に対して50モル%以下であ
り、50モル%を超えると支持体としての物性例えば、機
械的強度、ガラス転移点、耐水性等が低下し、支持体と
して使用しにくくなる。好ましくは40モル%であり、特
に好ましくは30モル%以下である。
【0016】変性ポリエステルの変性部分のアルカリ金
属スルホ基を有する化合物は全エステル結合に対して2
〜10モル%の割合で含まれるのがよく、乳剤層と写真用
支持体との接着性が優れている。このアルカリ金属スル
ホ基を有する化合物、例えば5-ナトリウムスルホ-イソ
フタル酸が2モル%以下ではほとんどポリエチレンテレ
フタレートと変わりなく、変性する意味が薄れてしま
う。また10モル%以上では吸水率が大きくなり、紙支持
体と樹脂の接着性が劣化し写真処理中剥離が起こる危険
性が出てきたり、また写真用支持体の耐水性が悪くなり
やはり写真用支持体として問題が出て来る。好ましくは
2〜7モル%で、特に好ましくは3〜6モル%である。
【0017】変性ポリエステルの変性部分には上記スル
ホ化合物と共にポリエチレングリコール及び/または飽
和脂肪族ジカルボン酸例えばアジピン酸を用いることも
好ましい。
【0018】本発明に有用な変性ポリエステル樹脂の合
成は、従来公知のポリエステルの製造法に従って行うこ
とができる。例えば、エステル化反応では酸成分をグリ
コール成分と直接エステル化と、酸成分をジメチルエス
テルとしてグリコールとエステル交換法によるエステル
化のいずれも使用できる。この際、必要に応じてエステ
ル化にはエステル交換反応触媒を、また重合反応では酸
化アンチモンの如き重合反応触媒を用いてポリエステル
を重合合成することができる。以上述べたポリエステル
構成成分及び合成法については、例えば高分子実験学第
5巻「重縮合と重付加」(共立出版、1980年)第103〜1
36頁、あるいは「合成高分子V」(朝倉書店、1971年)
第187〜286頁の記載を参考に行うことができる。
【0019】変性ポリエステルの具体的な合成方法は米
国特許第4,217,441号、特開平5-210199号に記載されて
おり、これらの方法によって本発明に有用な変性ポリエ
ステルは合成され得る。
【0020】本発明に有用なポリエステル(変性ポリエ
ステルを含む)の分子量は十分に高いものを使用する必
要がある。本発明に用いられるポリエステルの極限粘度
は0.55〜0.75cc/g(25℃)、より好ましくは0.58〜0.
73cc/g(25℃)のものである。
【0021】本発明にかかわるポリエステル樹脂は紙支
持体上にそれらの溶融樹脂を溶融押し出し塗布すること
により層形成される。この溶融押しだし塗布法は、樹脂
組成物を押し出し機中で所定の温度に溶融し、走行する
紙支持体の上で(塗布位置には紙支持体の裏側でロール
によって支えられている)ダイスリットから溶融塗布す
るものであるが、溶融塗布される樹脂組成物層はそれが
単一スリットから塗布される単一層であっても良く、ま
た複数のスリットからの複数層であっても良い。その溶
融押し出し温度は200〜350℃で行われるので、前記樹
脂、例えばポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リカーボネイト等のうちこの温度範囲で溶融される樹脂
であれば、共に混合溶融して層形成することもできる。
【0022】本発明に用いられる写真用支持体のハロゲ
ン化銀感光層が塗布される側のポリエステル樹脂層組成
物には白色顔料として酸化チタンを用いるが、酸化亜
鉛、酸化バリウム、酸化ネオジウム等の白色顔料も酸化
チタンに混合して用いる事ができる。酸化チタンにはア
ナターゼ型とルチル型の2種類あり、アナターゼ型の方
が好ましく用いられるが、ルチル型も用いられる。また
これらの酸化チタンを混合して用いてもよい。
【0023】またコバルトブルー、群青、有機染料(例
えば、フタロシアニン染料)等の色味づけ染料あるいは
顔料をこれらの白色顔料と一緒に含有されてもよく、そ
の含有量は0.0001〜0.05重量%が好ましい。
【0024】酸化チタンは、表面処理を施さない無処理
酸化チタンであってもよいが、含水酸化アルミニウム、
二酸化珪素、酸化ジルコニウム、水酸化マグネシウム等
の各種無機化合物による表面処理酸化チタン、或は各種
アルコール、界面活性剤、シロキサン、シランカップリ
ング剤等の各種有機化合物による表面処理酸化チタン、
また無機表面処理と有機表面処理を併用し施した酸化チ
タン等を用いることが出来る。
【0025】ポリエステル樹脂組成物に白色顔料を混合
する方法としては樹脂を真空下で温度をかけて乾燥した
樹脂チップと白色顔料とを所定の濃度になるように直接
まぶして押し出し機に投入し、200〜350℃の範囲内の樹
脂の所定の温度で溶融混合し、紙支持体上に塗布する方
法と、あらかじめ樹脂チップと白色顔料とをニーダーの
ごとき混練機で溶融混合し着色チップとして取り出し、
真空乾燥後、所定の濃度の着色チップをそのまま、ある
いは無色のチップと所定の濃度になるように混合して、
押し出し機で溶融(混合)する方法とがある。いずれの
方法も本発明の写真用支持体樹脂組成物に適している。
【0026】用いられる白色顔料の平均粒径は0.1〜0.8
μmが好ましい。上記ポリエステル樹脂に対する白色顔
料の混合比率は重量比で5〜70重量%、好ましくは7〜
50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。
【0027】本発明の写真用支持体の乳剤塗布面側に被
覆するポリエステル、白色顔料組成物の厚みは5〜100
μmであり、5〜80μmが好ましく、10〜60μmがより好
ましい。
【0028】本発明の写真用支持体はハロゲン化銀感光
層を塗布される側の面に上記白色顔料含有のポリエステ
ル樹脂層が設けられているが、反感光層側に塗布される
樹脂層は感光層側の樹脂と同じであっても、異なってい
ても良いがポリエステル特にポリエチレンテレフタレー
トを主成分とする樹脂を用いるのが好ましい。バック層
の樹脂層中には筆記性を良くしたりインク受容性を持た
せたりするために、無機粒子を樹脂組成物中に混合して
も良いし、帯電防止層を持たせるためにバックコート層
を設けても良い。バック層の樹脂層の厚さは感光層の樹
脂層の厚さとのバランスで、その厚さを決めれば良い
が、5〜100μmが好ましい。この際、バック樹脂層の表
面にコロナ放電処理や火炎処理等の活性化処理を施して
も良い。
【0029】〈紙支持体〉本発明のハロゲン化銀カラー
写真感光材料の写真用支持体に用いられる紙支持体(原
紙ともいう)は写真用印画紙グレードのものが用いられ
る。また原紙の原料としては天然パルプ、合成パルプ、
天然パルプと合成パルプの混合物の他、各種の抄き合わ
せ紙用原料を挙げることができる。天然パルプとして
は、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹パルプと広葉
樹パルプの混合パルプ等が用いられる。抄紙された原紙
は製造法により中性紙、酸性紙等があるが、その製法に
よる原紙の種類には左右されず、中性紙、酸性紙等他の
いかなるものでも良いが、写真用印画紙グレードの原紙
を使用するのが好ましい。特に写真用印画紙グレードの
中性紙が好ましい。紙の厚さは40〜250μmが望ましい。
【0030】上記紙支持体の中には、一般に製紙時に用
いられるサイズ剤、定着剤、張力増強剤、鎮料、帯電防
止剤、染料、カブリ防止剤等の添加剤が配合されていて
も良く、また表面サイズ剤、表面張力剤、帯電防止剤等
を適宜表面に塗布したものであっても良い。
【0031】〈下引処理及び下引層〉本発明のハロゲン
化銀カラー写真感光材料としての感光層の写真用支持体
への接着を強固にするために表面処理や下引層の塗設等
を行うことが一般的に行われている。この表面処理やい
わゆる下引層を設けることを総称して下引処理と呼ぶこ
とにする。以下、各支持体の下引処理の方法について説
明する。
【0032】本発明に用いられるポリエステル樹脂ラミ
ネート写真用支持体のハロゲン化銀感光層が塗布される
側の表面に対してはコロナ放電処理、火炎処理、グロー
放電処理、紫外線照射処理、高周波処理、活性プラズマ
処理、レーザー処理等の活性化処理が施され、これだけ
で感光層を接着させるに十分であるが、感光層の処方に
よっては接着が不十分である場合もあり、このような場
合にはコロナ放電処理後ゼラチンのような親水性コロイ
ド液を塗布するとよい。電子線硬化樹脂の場合にも、上
記のようなコロナ放電等処理とゼラチン下引液を塗布す
ることによって下引処理を施すことができる。
【0033】また、下引き用の親水性樹脂(例えば無水
マレイン酸〜酢酸ビニルとの共重合物)を含む溶媒(例
えばアセトン)塗布液をコロナ放電等処理をしてもしな
くともいずれの面にも塗布できる。また通常の延伸ポリ
エチレンテレフタレート支持体の下引処理と同様な方法
でもできる。すなわち、特開昭55-67745号、特開昭59-1
9941号等に記載の方法のn-ブチルメタクリレート:t-ブ
チルメタクリレート、スチレン及び2-ヒドロキシエチル
メタクリレートからなる4元共重合体ラテックス、界面
活性剤、硬化剤からなる水系下引液を塗布し乾燥し、続
いて再びコロナ放電等処理をすることによって下引処理
を完了するが、感光層を塗布する側の樹脂層面もバック
側の樹脂層面も同様な下引処理が行える。またバック面
には帯電防止層を上記と同様な処理あるいは下引層を施
した後、直接帯電防止組成物を、またセルロースジアセ
テートのような帯電防止層のバインダーを予め塗布した
後に帯電防止組成物を有機溶媒系液として塗布すること
によって、所望の写真感光材料を仕上げることができ
る。本発明の変性ポリエステル支持体にも同様な方法で
下引を施すことができる。
【0034】本発明に使用される少なくとも1種のオル
ガノポリシロキサン(以下特に断らない限り、これを本
発明のオルガノポリシロキサンという。)はオルガノポ
リシロキサン骨格により形成されており、次の一般式
〔S1〕で表される構造ユニットを有するものがあげら
れる。
【0035】
【化1】
【0036】ここでR1、R2は水素原子、アルキル基、
アリール基を表し、アルキル基、アリール基は、置換基
で置換されていてもよいし、R1、R2は同じであっても
異なっていてもよい。R1、R2で表されるアルキル基と
しては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が
挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基等
が挙げられる。R1、R2の好ましい基は、メチル基、フ
ェニル基であり、特に好ましい基はメチル基である。
【0037】また本発明のオルガノポリシロキサンは、
両末端に次の一般式〔S2〕で表される末端基を持つも
のが好ましい。
【0038】
【化2】
【0039】ここでR3,R4、及びR5はそれぞれ水素
原子、アルキル基、アリール基を表し、アルキル基、ア
リール基は置換基で置換されてもよいし、R3,R4、及
びR5はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
3,R4、及びR5で表されるアルキル基としては、例
えばメチル基、エチル基等が挙げられ、アリール基とし
ては、例えば、フェニル基等が挙げられる。R3,R4
及びR5で表されるアルキル基は、単一もしくは複数の
アリール基(例えばフェニル基等)等で置換されている
ものも含み、また、R3,R4、及びR5で表されるアリ
ール基は単一もしくは複数のアルキル基(例えばメチル
基等)等で置換されているものも含む。R3,R4、及び
5の好ましい基は、アルキル基、アリール基であり、
特にメチル基が好ましい。
【0040】本発明に使用されるオルガノポリシロキサ
ンの中でも、以下のような置換基で変性された変性オル
ガノポリシロキサンが好ましく使用される。
【0041】好ましく使用される、本発明のオルガノポ
リシロキサンは、オルガノポリシロキサン骨格を形成し
ているケイ素原子に結合している有機基が、エポキシ
基、フッ素変性基、ビニル基、シアノ基を有しているも
の、あるいは上記ケイ素原子にエポキシ基、フッ素変性
基、ビニル基、シアノ基が直接結合しているものであ
る。本発明のオルガノポリシロキサンのうち、有用なも
のとしては、次の一般式〔I〕で表される構造ユニット
を有するものが挙げられる。
【0042】
【化3】
【0043】ここでR1は水素原子、アルキル基、アリ
ール基、または−(R2n−Aを表し、R2は2価の連
結基を表し、Aはエポキシ基、フッ素変性基、ビニル
基、シアノ基を表す。nは0または1を表す。
【0044】R1で表されるアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基等が挙げられ、アリール基とし
ては例えばフェニル基等が挙げられる。R1の好ましい
基は、メチル基、フェニル基であり、特に好ましい基は
メチル基である。
【0045】R2で表される2価の連結基としては、具
体的にはアルキレン基(例えば、モノメチレン基、ジメ
チレン基、トリメチレン基等)またはアリーレン基(例
えば、フェニレン基等)が好ましく、更に炭素数2〜4
のアルキレン基が好ましく、ジメチレン基、トリメチレ
ン基が特に好ましい。
【0046】Aで表されるエポキシ基は例えば、エチレ
ンオキサイド基(エポキシエチル基)、トリメチレンオ
キサイド基(1,3-エポキシプロピル基)、メチルエチレ
ンオキサイド基(1,2-エポキシプロピル基)等が挙げら
れ、特に好ましいエポキシ基はエチレンオキサイド基
(エポキシエチル基)である。
【0047】また、Aで表されるフッ素変性基は、トリ
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、モノフルオロ
メチル基等が挙げられ、特に好ましいフッ素変性基はト
リフルオロメチル基である。
【0048】nは0または1を表すが、Aがエポキシ
基、フッ素変性基、シアノ基である場合は、nは1であ
ることが好ましく、Aがビニル基である場合は、nは0
であることが好ましい。
【0049】また好ましく使用される、本発明のオルガ
ノポリシロキサンは、両末端に次の一般式〔II〕で表さ
れる末端基を持つものが好ましい。
【0050】
【化4】
【0051】ここでR3、R4およびR5はそれぞれ水素
原子、アルキル基、アリール基、または−(R2n−A
(R2、Aおよびnはそれぞれ一般式〔I〕における
2,A、およびnと同義である。)を表し、R3
4,およびR5は、それぞれ同じであっても異なってい
てもよい。R3,R4,およびR5で表されるアルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基等が挙げられ、ア
リール基としては、例えばフェニル基等が挙げられる。
3,R4,およびR5で表されるアルキル基は単一もし
くは複数のアリール基(例えばフェニル基等)等で置換
されているものも含み、また、R3,R4,およびR5
表されるアリール基は単一もしくは複数のアルキル基
(例えばメチル基等)等で置換されているものも含む。
3,R4,およびR5の好ましい基は、アルキル基、ア
リール基であり、特にメチル基が好ましい。
【0052】また、好ましく使用される、本発明のオル
ガノポリシロキサンは次の一般式〔III〕で表される構
造ユニットを有していても良い。
【0053】
【化5】
【0054】ここでR6およびR7はそれぞれ水素原子、
アルキル基、またはアリール基を表し、R6およびR7
それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
【0055】R6およびR7で表されるアルキル基として
は炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、ア
リール基としては、例えばフェニル基等が挙げられる。
6およびR7で表されるアルキル基は単一もしくは複数
のアリール基(例えばフェニル基等)等で置換されてい
るものも含み、またR6およびR7で表されるアリール基
は単一もしくは複数のアルキル基(例えばメチル基等)
等で置換されているものも含む。R6およびR7の好まし
い基はメチル基、またはフェニル基である。
【0056】本発明のオルガノポリシロキサンとして
は、上述の一般式〔I〕で表される構造ユニットおよび
/または一般式〔III〕で表される構造ユニットを有
し、更に、一般式〔II〕で表される末端基を有するもの
が好ましい。また、両端の末端基は互いに同じであって
も異なっていてもよいが、同じである場合が好ましい。
ただし、一般式〔III〕で表される構造ユニットのみか
ら主鎖が形成されている場合は、一般式〔II〕で表され
る末端基において、R3,R4,およびR5のうちの少な
くとも1つは、−(R2n−Aである。
【0057】一般式〔I〕で表されるオルガノポリシロ
キサンの中でもエポキシ基で変性されたオルガノポリシ
ロキサンが特に好ましく使用される。
【0058】以下に、本発明のオルガノポリシロキサン
の代表的具体例を示すが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0059】
【化6】
【0060】
【化7】
【0061】
【化8】
【0062】
【化9】
【0063】
【化10】
【0064】
【化11】
【0065】
【化12】
【0066】本発明のオルガノポリシロキサンの製法
は、例えばイー・ジー・ロコー(E.G.Rochou)著
“ケミストリー・オブ・ザ・シリコーン(チャップマン
・アンド・ホール 1951年版)”66〜70頁、“シリコー
ンの加工と応用”(関西プラスチック技術研究会1954
年)26頁、エフ・ジー・エー・ストーン(F.G.A.
Stone)およびブィー・エー・ジー・グラハム(W.
A.G.Graham)著“インオルガニック・ポリマー
ズ”(アカデミックプレス1962年)230〜231頁、288〜2
95頁等に記載されているほか、特公昭35-10771号公報、
同43-28694号公報、同45-14898号公報等に示されている
ような金属触媒によるSiHを含むシロキサンへのオレフ
ィン類の付加反応による方法、あるいは特公昭36-22361
号公報に示されているような各成分オルガノフロロシラ
ンの共加水分解による方法等を応用して合成することが
できる。また、本発明のオルガノポリシロキサンの一部
は、米国ぺトラーク・システム社(Petrarch System
s.Ins)のほか、国内の信越化学工業(株)、東レ・ダ
ウ・コーニング・シリコーン(株)、東芝シリコーン
(株)からも市販されており、容易に入手することがで
きる。
【0067】本発明のオルガノポリシロキサンの粘度
は、25℃において、回転粘度計で測定された粘度が約10
〜100,000センチストロークを示すのが好ましい。
【0068】本発明のオルガノポリシロキサンを写真構
成層に含有させるには、塗布液にあらかじめ添加する方
法と、本発明のオルガノポリシロキサンをオーバーコー
トまたは浸透させる等の方法があるが、製造コストの点
で前者が好ましい。塗布液に添加する方法としては、分
散剤の存在下に本発明のオルガノポリシロキサンを、
水、あるいは、親水性コロイド溶液中、例えばゼラチン
溶液中に分散し、更に、所望の写真用塗布液に添加する
方法や、写真用のゼラチン溶液中に分散剤の存在下に分
散し、そのまま塗布する方法などある。
【0069】分散剤としては、写真用として通常用いら
れている界面活性剤を使用することができ、例えば、ア
ニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤あるいはカ
チオン性界面活性剤から適宜選択されるものを用いるこ
とができる。
【0070】分散方法としては、超音波ホモジナイザー
あるいはバルブホモジナイザー等を用いて分散する事が
できる。
【0071】また、分散に際しては、分散を容易にする
ためや、分散粒径をコントロールするために、酢酸エチ
ル、メタノール、アセトン等の低沸点溶媒や、トリクレ
ジルフォスフェート等の通常よく用いられる高沸点溶媒
を用いてもよい。
【0072】本発明のオルガノポリシロキサンの分散状
態での好ましい粒径としては、0.1〜10μmの粒径で用い
られる。粒径が小さすぎると本発明の効果、特にすべり
性、耐傷性に効果が見られず、また、粒径が大きすぎる
と失透して写真材料として好ましくない。
【0073】本発明に用いられるオルガノポリシロキサ
ンの屈折率は特に制限はないが、通常25℃における測定
値が約1.320以上1.685以下のものが適当であり、好まし
くは25℃における測定値が1.350以上1.540以下の範囲に
あるものが有効である。屈折率が1.320より小さかった
り、1.685より大きいものを使用した場合には、適用さ
れた写真感光材料、特に写真処理が行われた後の乾燥さ
れた写真感光材料の透明性に影響を及ぼすことがある。
【0074】本発明のオルガノポリシロキサンの好まし
い使用量は、ハロゲン化銀写真感光材料の1m2あたり0.
001g以上0.050g以下であり、0.003g以上0.020g以下
であることが更に好ましい。0.001g以下においては本
発明の効果が若干減少し、0.050g以上においてはコス
ト的にも不利になる。
【0075】本発明においては、ハロゲン化銀写真感光
材料を構成する写真構成層とは、ハロゲン化銀乳剤層な
らびに、保護層、中間層、ハレーション防止層、および
バックコート層等の非感光性層をいう。
【0076】本発明のオルガノポリシロキサンは、写真
構成層のどの層に用いてもよいが、特に最外層である保
護層あるいは裏面側の最外層であるバックコート層に用
いた場合に、本発明の効果が顕著であり好ましい。
【0077】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の膨潤
率は100%以上150%以下である。ここで言う膨潤率とは
以下の様に規定される。すなわち、ハロゲン化銀写真感
光材料の生試料を35℃に温度調整された発色現像液(コ
ニカ株式会社製コニカカラーQAペーパー発色現像補充
剤タイプ20 20P−1 K−20P1R−01 10L用を使用
する。)に45秒間浸漬させて、その時のペーパーの膨潤
率を膨潤前の生試料と膨潤後の膨潤試料の重量比にて求
めたものである。
【0078】本発明の効果をより大きなものとするため
に膨潤率は120%以上145%以下であることが好ましい。
【0079】本発明の画像形成方法に用いるハロゲン化
銀写真感光材料の現像処理装置としては、公知の如何な
る方式の装置を用いてもよい。具体的には、処理層に配
置されたローラーに感光材料をはさんで搬送するローラ
ートランスポートタイプであっても、ベルトに感光材料
を固定して搬送するエンドレスベルト方式であっても、
感光材料自体の腰を利用して搬送するセルフサポート方
式であってもよい。処理層をスリット状に形成して、こ
の処理層に処理液を供給するとともに、感光材料を搬送
する方式や、処理液を噴霧状にするスプレー方式、処理
液を含浸させた担体との接触によるウェッブ方式、粘性
処理液による方式なども用いることができる。
【0080】本発明の画像形成方法において、処理工程
から乾燥工程に移行する際の時間としては2秒以上10秒
以内である。ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理装置
は上記の如くあらゆるタイプの現像処理装置を使用でき
るが、処理工程から乾燥工程に移行する時間が2秒以下
というのは装置の機械特性上不可能であり、また10秒以
上になると乾燥工程に入る以前に半乾きの状態となるた
めプリント写真材料の表面特性上好ましくない。処理工
程から乾燥工程に移行する際の時間としては3秒以上8
秒以内が本発明の効果をより大きくするうえで好まし
い。
【0081】本発明のハロゲン化銀写真感光材料が、カ
ラー写真感光材料に用いられる場合には、発色現像処理
において、芳香族第1級アミン現像剤(例えばP-フェニ
レンジアミン誘導体や、アミノフェノール誘導体など)
の酸化体とカップリング反応を行い色素を形成する色素
形成カプラーが用いられる。該色素形成カプラーは各々
の乳剤層に対して乳剤層の感光スペクトル光を吸収する
色素が形成されるように選択されるのが普通であり、青
感性乳剤層にはイエロー色素形成カプラーが、緑感性乳
剤層にはマゼンタ色素形成カプラーが、赤感青乳剤層に
はシアン色素形成カプラーが用いられる。しかしなが
ら、目的に応じて上記組合せと異なった用い方でハロゲ
ン化銀写真感光材料を作ってもよい。
【0082】これらの色素形成カプラーは分子中にバラ
スト基と呼ばれるカプラーを非拡散化する、炭素数8以
上の基を有することが望ましい。また、これらの色素形
成カプラーは1分子の色素が形成されるために4分子の
銀イオンが還元される必要がある4等量性であっても、
2分子の銀イオンが還元されるだけでよい2等量性のど
ちらでもよい。
【0083】イエロー色素形成カプラーとしては、種々
のアシルアセトアニリド系カプラーを好ましく用いるこ
とができる。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド
系及びピバロイルアセトアニリド系化合物は有利であ
る。
【0084】マゼンタ色素形成カプラーとしては、5-ピ
ラゾロン系カプラー、ピラゾロベンツイミダゾール系カ
プラー、ピラゾロアゾール系カプラー、開鎖アシルアセ
トニトリル系カプラーを好ましく用いることができる。
【0085】シアン色素形成カプラーとしては、ナフト
ール系カプラー、フェノール系カプラーを好ましく用い
ることができる。
【0086】本発明の感光材料の色素形成カプラー等の
化合物は通常、沸点約150℃以上の高沸点有機溶媒や水
不溶性高分子に必要に応じて低沸点及び/又は水溶性有
機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性
バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散した後、目
的とする親水性コロイド層中に添加される。分散液又は
分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れても
よい。
【0087】高沸点有機溶媒は、誘電率が6.5以下の化
合物が好ましく、例えば誘電率6.5以下のフタル酸エス
テル、燐酸エステル等のエステル類、有機酸アミド類、
ケトン類、炭化水素化合物等である。更に好ましくは、
誘電率6.5以下1.9以上で100℃における蒸気圧が0.5mmHg
以下の高沸点有機溶媒であり、これらの中で、より好ま
しくはフタル酸エステル類あるいは燐酸エステル類であ
り、最も好ましくは炭素数9以上のアルキル基を有する
ジアルキルフタレートである。更に高沸点有機溶媒は2
種以上の混合物であってもよい。
【0088】尚、誘電率とは、30℃における誘電率を示
している。
【0089】これらの高沸点有機溶媒は、カプラーに対
し、一般に0〜400重量%の割合で用いられる。好まし
くは、カプラーに対し10〜100重量%である。
【0090】本発明に用いられる写真感光材料は、例え
ばカラーネガのネガ及びポジフィルム、ならびにカラー
印画紙などであることができるが、とりわけ直接鑑賞用
に供されるカラー印画紙を用いた場合に本発明の効果が
有効に発揮される。
【0091】このカラー印画紙を初めとする本発明の感
光材料は、単色用のものでも多色用のものでもよい。
【0092】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀としては、臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化銀及
び塩化銀等の通常ハロゲン化銀乳剤に使用される任意の
ものを用いることができる。
【0093】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
99.0モル%以上の塩化銀含有率を有しており、更に臭化
銀含有率は1モル%以下、ヨウ化銀含有率は0.1モル%
以下であることが好ましい。更に、好ましくは臭化銀含
有率が0.01ないし0.05モル%の塩臭化銀である。
【0094】また、ハロゲン化銀粒子の形状は立方体の
形状をしていても平板状粒子でも良いが、平板状粒子が
より好ましい。ここでいう平板状粒子とは他の面よりも
実質的に平行な結晶面を有する粒子である。平板状粒子
は高感度で増感色素による色増感効率などが高いことが
知られている。
【0095】高塩化銀の平板状粒子の製造方法として
は、アミノアザインデン、ピリミジン、アミノアジン、
チオ尿素、トリアゾール、キサンチノイド等の晶癖制御
剤の存在下で粒子形成を行う方法などが知られており、
例えば特公昭64-8326号、特開昭62-3046号、同62-21895
9号、同63-213836号、同63-281149号、特開平3-116133
号、同4-335632号、同5-3735号、同5-204078号等に記載
されている。また塩化銀ホスト粒子に塩臭化銀のエピタ
キシャル成長の製造法が米国特許第5,264,337号、同5,2
75,930号、同5,272,052号等に記載されている。
【0096】該ハロゲン化銀粒子は、単独で用いてもよ
いし、組成の異なる他のハロゲン化銀粒子と混合して用
いてもよい。また、塩化銀含有率が99.0モル%以下のハ
ロゲン化銀粒子と混合して用いてもよい。
【0097】また、99.0モル%以上の塩化銀含有率を有
するハロゲン化銀粒子が含有されるハロゲン化銀乳剤層
においては、該乳剤層に含有される全ハロゲン化銀粒子
に占める塩化銀含有率99.0モル%以上のハロゲン化銀粒
子の割合は60重量%以上、好ましくは80重量%以上であ
る。
【0098】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
硫黄増感法、セレン増感法、還元増感法、貴金属増感法
などにより化学増感される。又、写真業界において、増
感色素として知られている色素を用いて、所望の波長域
に光学的に増感できる。
【0099】本発明の感光材料に用いられるバインダー
としては、ゼラチンを用いるのが好ましい。
【0100】通常写真工業界で用いられるゼラチンに
は、コラーゲンからの製造工程において、石灰などによ
る処理を伴うアルカリ処理ゼラチン、及び塩酸などによ
る処理を伴う酸処理ゼラチンがあり、一般に牛骨、牛
皮、豚皮などを原料として製造させる。
【0101】本発明の感光材料に用いられるゼラチン
は、石灰処理ゼラチンであっても、酸処理ゼラチンであ
ってもよく、又、牛骨、牛皮、豚皮などのいずれを原料
として製造されたゼラチンでもよいが、好ましくは牛
骨、豚皮を原料として製造された石灰処理ゼラチンであ
り、更に好ましくは最上層においては、豚皮を原料とし
て製造された石灰処理ゼラチンである。
【0102】感光材料の写真乳剤層、その他の親水性コ
ロイド層は、バインダー(又は保護コロイド)分子を架
橋させ、膜強度を高める硬膜剤を単独又は併用すること
により硬膜される。
【0103】硬膜剤は、処理液中に硬膜剤を加える必要
がない程度に、感光材料を硬膜できる量を添加すること
が好ましいが、処理液中に硬膜剤を加えることも可能で
ある。
【0104】感光材料に保護層、中間層等の親水性コロ
イド層に、感光材料が摩擦等で帯電する事に起因する放
電によるカブリの防止、画像の紫外光による劣化を防止
するために紫外線吸収剤を含んでいてもよい。
【0105】感光材料には、フィルター層、ハレーショ
ン防止層及び/又はイラジェーション防止層等の補助層
を設ける事ができる。これらの層中及び/又は乳剤層中
には、現像処理中にカラー感光材料より流出するか、も
しくは漂白される染料が含有されてもよい。
【0106】感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又は
その他の親水性コロイド層に、感光材料の光沢を低減す
る、加筆性を高める、感材相互のくっつき防止等を目標
としてマット剤を添加できる。又、滑り摩擦を低減させ
るために滑り剤を添加できる。
【0107】感光材料には、帯電防止を目的とした帯電
防止剤を添加できる。帯電防止剤は支持体の乳剤を積層
してない側の帯電防止層に用いられる事もあるし、乳剤
層及び/又は支持体に対して乳剤層が積層されている側
の乳剤層以外の保護コロイド層に用いられてもよい。
【0108】感光材料の写真乳剤層及び/又は他の親水
性コロイド層には、塗布性改良、帯電防止、辷り性改
良、乳化分散、接着防止及び(現像促進、硬調化、増感
等の)写真特性改良等を目的として、種々の界面活性剤
が用いられる。
【0109】本発明において発色現像液に使用される発
色現像主薬は、種々のカラー写真プロセスにおいて広範
囲に使用されている公知のものが包含される。
【0110】本発明においては、発色現像した後、直ち
に漂白能を有する処理液で処理してもよいが、該漂白能
を有する処理液が定着能を有する処理液(いわゆる漂白
定着液)でもよい。該漂白工程に用いる漂白剤としては
有機酸の金属錯塩が用いられる。
【0111】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0112】実施例 写真グレード用印画紙用硫酸塩法晒広葉樹パルプ(LB
KP)50重量%と硫酸塩法晒針葉樹パルプ(NBSP)
50重量%からなる坪量175g/m2、厚み180μmの白色原
紙を用意した。
【0113】該白色原紙のハロゲン化銀乳剤を塗布する
側とは反対の面にポリエチレン組成物(密度0.95g/c
c、メルトインデックス(略号:MI)8.0g/10分)を
300℃にて溶融押し出しラミネートを行って30g/m2
バックラミネート層を被覆させた。
【0114】次にハロゲン化銀乳剤を塗布する側の面
に、ポリエチレン組成物(密度0.92g/cc,MI15.0g
/10分)の90重量部、酸化チタン白色顔料(アナターゼ
型)の10重量部を混練した後に300℃にて溶融押し出し
ラミネートにより30g/m2の耐水性樹脂層を被覆させ、
両面に樹脂被覆層を有する紙支持体を作成した。これを
支持体Aとした。
【0115】該白色原紙のハロゲン化銀乳剤を塗布する
側とは反対の面にポリエチレン組成物(密度0.95g/c
c、MI8.0g/10分)を300℃にて溶融押し出しラミネ
ートを行って30g/m2のバックラミネート層を被覆させ
た。
【0116】次にハロゲン化銀乳剤を塗布する側の面
に、ポリエチレンテレフタレート組成物(極限粘度0.72
cc/g)の80重量部、酸化チタン白色顔料(アナターゼ
型)の20重量部を混練した後に300℃にて溶融押し出し
ラミネートにより30g/m2の耐水性樹脂層を被覆させ、
両面に樹脂被覆層を有する紙支持体を作成した。これを
支持体Bとした。
【0117】該白色原紙のハロゲン化銀乳剤を塗布する
側とは反対の面にポリエチレンテレフタレート組成物
(極限粘度0.65cc/g)300℃にて溶融押し出しラミネ
ートを行って30g/m2のバックラミネート層を被覆させ
た。
【0118】次に、ハロゲン化銀乳剤を塗布する側の面
に、ポリエチレンテレフタレート組成物(極限粘度0.72
cc/g)の80重量部、酸化チタン白色顔料(アナターゼ
型)の20重量部を混練した後に300℃にて溶融押し出し
ラミネートにより30g/m2の耐水性樹脂層を被覆させ、
両面に樹脂被覆層を有する紙支持体を作成した。これを
支持体Cとした。
【0119】該白色原紙のハロゲン化銀乳剤を塗布する
側とは反対の面にポリエチレンテレフタレート組成物
(極限粘度0.65cc/g)300℃にて溶融押し出しラミネ
ートを行って30g/m2のバックラミネート層を被覆させ
た。
【0120】次に以下の変性ポリエステル樹脂を作成し
た。
【0121】テレフタル酸ジメチルエステル100重量
部、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸ジメチルエステル14
重量部、エチレングリコール80重量部を添加して、常法
によりエステル交換反応を行った。得られた生成物に三
酸化アンチモン0.05重量部を添加し、徐々に昇温、減圧
し280℃、0.5mmHgの条件にて重合を行い、テレフタル酸
/ナフタレンジカルボン酸=90/10(モル比)の変性ポ
リエステルが得られた。得られた変性ポリエステルの極
限粘度は0.7cc/gであった。
【0122】この変性ポリエステルの80重量部、酸化チ
タン白色顔料(アナターゼ型)の20重量部を混練した後
に300℃にて溶融押し出しラミネートにより30g/m2
耐水性樹脂層をハロゲン化銀乳剤を塗布する側の面に被
覆させ、両面に樹脂被覆層を有する紙支持体を作成し
た。これを支持体Dとした。
【0123】該白色原紙のハロゲン化銀乳剤を塗布する
側とは反対の面にポリエチレンテレフタレート組成物
(極限粘度0.65cc/g)300℃にて溶融押し出しラミネ
ートを行って30g/m2のバックラミネート層を被覆させ
た。
【0124】次に以下の変性ポリエステル樹脂を作成し
た。
【0125】テレフタル酸ジメチルエステル100重量
部、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸ジメチルエステル126
重量部、エチレングリコール80重量部を添加して、常法
によりエステル交換反応を行った。得られた生成物に三
酸化アンチモン0.05重量部を添加し、徐々に昇温、減圧
し280℃、0.5mmHgの条件にて重合を行い、テレフタル酸
/ナフタレンジカルボン酸=50/50(モル比)の変性ポ
リエステルが得られた。得られた変性ポリエステルの極
限粘度は0.68cc/gであった。
【0126】この変性ポリエステルの80重量部、酸化チ
タン白色顔料(アナターゼ型)の20重量部を混練した後
に300℃にて溶融押し出しラミネートにより30g/m2
耐水性樹脂層をハロゲン化銀乳剤を塗布する側の面に被
覆させ、両面に樹脂被覆層を有する紙支持体を作成し
た。これを支持体Eとした。
【0127】支持体A上に以下に示す各層を塗設し、カ
ラー感光材料試料101を作成した。塗布液は以下のごと
く調製した。
【0128】イエローカプラー(Y−1)26.7g、色素
画像安定化剤(ST−1)10.0g、色素画像安定化剤
(ST−2)6.67g、添加剤(HQ−1)0.67gおよび
高沸点有機溶媒(DNP)6.67gに酢酸エチル60mlを加
え溶解し、この溶液を15%界面活性剤(SU−1)9.5m
lを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナ
イザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液
を作製した。この分散液を下記条件にて作製した青感光
性ハロゲン化銀乳剤(銀8.68g含有)と混合し、第1層
塗布液を調製した。第2層〜第7層塗布液も上記第1層
塗布液と同様に調製した。また、硬膜剤として第2層及
び第4層に(H−1)を、第7層に(H−2)を添加し
た。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−2)、(S
U−3)を添加し、表面張力を調整した。
【0129】なお、層構成は、下記表の如くである。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】
【化13】
【0133】
【化14】
【0134】
【化15】
【0135】
【化16】
【0136】
【化17】
【0137】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製)40℃に
保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に下記(A液)及
び(B液)をpAg=6.5、pH=3.0に制御しつつ30分かけ
て同時添加し、さらに下記(C液)、及び(D液)をpA
g=7.3、pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時添加し
た。この時pAgの制御は特開昭59-45437号記載の方法に
より行い、pHの制御は硫酸または水酸化ナトリウムの
水溶液を用いて行った。
【0138】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.07g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 2.10g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った
後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、変動
係数(S/R)=0.07、塩化銀含有率99.0モル%の単分散
立方体乳剤EMP−1を得た。
【0139】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分化学熟成を行い、青感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−B1)を得た。
【0140】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モル AgX 塩化金酸 0.5mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モル AgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.43μ
m、変動係数(S/R)=0.07、塩化銀含有率99.0モル%の
単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0141】EMP−2に対し、下記化合物を用いて55
℃で120分化学熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳剤
(Em−G1)を得た。
【0142】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX 塩化金酸 1.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モル AgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.50μ
m、変動係数(S/R)=0.08、塩化銀含有率99.0モル%の
単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0143】EMP−3に対し、下記化合物を用いて60
℃で90分化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(E
m−R1)を得た。
【0144】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モル AgX 塩化金酸 2.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モル AgX 75℃に保温したpH6.0の2%ゼラチン水溶液(塩化ナト
リウム0.906g、酢酸ナトリウム8.2g、3-アミノ-1,2,4
-トリアゾール0.252gを含む)500ml中に塩化ナトリウ
ム58.4g及びヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム
0.024mgを含む水溶液250ml及び硝酸銀169.9gを含む水
溶液250mlをpCl 1.4に制御しつつ40分かけて同時添加し
た。ついで、25℃、pH5.3、pCl2.06に調整し、臭化カ
リウム2.38gを含む水溶液10mlを10分かけて添加した。
【0145】添加終了後、花王アトラス社製デモールN
の10%水溶液と硫酸マグネシウムの30%水溶液を用いて
脱塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合した。
【0146】得られた乳剤にEm−R1と同様の化学熟
成を行った。
【0147】こうして得られたコーナーに臭化銀局在相
を有する平板状塩臭化銀乳剤(平均粒径1.10μm、平均
厚さ0.33μm、塩化銀含有率98モル%)の乳剤Em−R
2とした。なお、臭化銀局在相はX線回折による測定の
結果、臭化銀含有率20モル%から50モル%相当部分に弱
い回折を示した。
【0148】
【化18】
【0149】
【化19】
【0150】以上のようにして得たカラー感光材料試料
を試料101とした。
【0151】つぎに、試料101で用いた支持体Aを支持
体B,C,D,Eに変更した以外は試料101と全く同様
の方法で試料を作成し、試料102〜試料105とした。
【0152】つぎに、支持体Cを用い、赤感性乳剤をE
m−R2とした以外は試料101と同様の方法で作成した
試料を106とした。
【0153】つぎに、オルガノポリシロキサン(S−
7)を下記のように乳化分散を行ったものをオルガノポ
リシロキサンの添加量が11mg/m2(第7層)となるよう
に、第7層(保護層)の塗布液に加えた他は、試料101
〜試料106と全く同様にして試料を作成した。これらを
試料107〜112とした。
【0154】 (オルガノポリシロキサン(S−7)の乳化方法) (A液) オルガノポリシロキサンS−7 28.8g 酢酸エチル 55.8cc (B液) ゼラチン 14.2g 乳化安定剤SU−2(20%溶液) 5.0cc 水 171cc (A液)と(B液)をそれぞれ40℃の保温下にて溶解し
た後、それぞれを混合し撹拌した後、超音波ホモジナイ
ザーにて乳化分散を行い、分散粒子の粒径が0.3μmにな
るように調整した。ここでいう分散粒子の測定方法は当
業界で周知の方法で容易に測定することができる。乳化
分散の終了した後、乳化分散液に水を加えて280ccに仕
上げた。なお、このとき水を加えて仕上げる前に、乳化
分散液中の酢酸エチルを完全に蒸発させる手段をとって
も、別にとらなくてもどちらでも構わない。
【0155】つぎに、オルガノポリシロキサン(S−
7)を(S−33)に変更した他は試料109と全く同様に
して作成した試料を試料113とした。
【0156】《諸性能試験》試料を各々2枚用意し常法
により露光時間 0.5 秒で光楔露光した後、下記現像処
理工程Bで現像処理を行った。
【0157】 (処理工程B) 処理工程 処理温度 時間 発色現像B 35.0±0.3 ℃ 45秒 162ml/m2 漂白定着B 35.0±0.5 ℃ 45秒 216ml/m2 水洗B 30〜34 ℃ 90秒 248ml/m2 乾燥 60〜80 ℃ 60秒 現像処理液の組成を下記に示す。
【0158】 発色現像液Bタンク液 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5g 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1-ヒドロキシルエチリデン-1,1-ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール-3,5-ジホスホン酸二ナトリウム 1.0g N-エチル-N-(βメタンスルホンアミドエチル) -3-メチル-4-アミノアニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1.0g 炭酸カリウム 27g 水を加えて全量を1リットルとし、pH=10.60に調整す
る。
【0159】 発色現像液B補充液 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5g 亜硫酸カリウム 0.4g 1-ヒドロキシルエチリデン-1,1-ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール-3,5-ジホスホン酸二ナトリウム 1.0g N-エチル-N-(βメタンスルホンアミドエチル) -3-メチル-4-アミノアニリン硫酸塩 8.0g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1.3g 炭酸カリウム 30g 水を加えて全量を1リットルとし、pH=10.60に調整す
る。
【0160】 漂白定着液Bタンク液及び補充液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウムまたは
氷酢酸でpH=5.7に調整する。
【0161】 水洗液Bタンク液及び補充液 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸または水酸化カ
リウムでpH=7.0に調整する。
【0162】上記処理で得られた処理済みの試料につい
て以下の性能評価試験を行った。
【0163】《すべり性試験》テスター産業社製「引っ
張り万能試験機」に規定の方法により試料をセットし50
gの加重を加えて、試料面とベークライト樹脂の板を合
わせてすべらせたときの動摩擦係数を常法により計測し
た。この動摩擦係数によりすべり性の評価を行った。動
摩擦係数が小さいほどすべり性が優れていることを示
す。
【0164】《表面光沢》目視評価による ×・・・光沢が劣化し問題となり得るレベル △・・・問題レベルではないが、光沢の向上が望ましいレ
ベル ○・・・好ましいレベル ◎・・・光沢が非常に優れているレベル 《発汗性》試料を温度23℃湿度80%RHで調湿した後、温
度85℃湿度60%RHに3週間放置した。その後、試料をル
ーペおよび目視で観察し、発汗の状態を評価した。
【0165】×・・・発汗性が悪く目視の観察により発汗
が認められる。
【0166】△・・・やや不良であり、目視の観察により
若干の発汗が認められる。
【0167】○・・・良好であるがルーペ等の観察により
若干の発汗が認められる。
【0168】◎・・・非常に良好で発汗性は認められな
い。
【0169】《耐圧(圧力カブリ)性》0.5秒の赤色露
光を与えた試料を35℃に保った純水に40秒間浸した後、
試料表面の水分を濾紙で吸い取る。つぎに30gの加重を
かけた0.3mmサファイア針を試料上で滑らせた後、暗箱
に試料を入れ120分置く。その後、上記評価と同様の現
像処理(現像処理工程B)を行い、試料上に出たカブリ
の程度を評価した。
【0170】 4・・・非常に良好でカブリは見られない 3・・・良好であるが若干のカブリが認められる 2・・・やや不良でありカブリが見られる 1・・・カブリ耐性が悪くカブリ程度が大きい 各評価結果を表3にまとめた。
【0171】
【表3】
【0172】表3から明らかなように、本発明の試料に
おいては、これら上記の性能が改良されていることがわ
かる。すなわち、本発明の試料は、プリント表面の平滑
性、光沢性に優れ、かつ圧力カブリ耐性を有し、得られ
たプリントを高温高湿下に放置しても発汗の現れない高
品質なハロゲン化銀写真感光材料であることがわかる。
【0173】
【発明の効果】本発明により、プリント表面の平滑性、
光沢性に優れ、かつ圧力耐性を有し、得られたプリント
を高温高湿下に放置しても発汗の現れない高品質且つ高
画質なハロゲン化銀写真感光材料を提供することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/91 1/95 7/00 520

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面を樹脂で被覆された反射支持体上に
    少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層および非感光性の
    親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、該反射支持体が乳剤層塗布側の表面に白色顔料
    を含有するポリエステルを主成分とする樹脂との組成物
    を被覆した反射支持体であり、かつ少なくとも1種のオ
    ルガノポリシロキサンを含む層を支持体上に少なくとも
    1層有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。
  2. 【請求項2】 反射支持体のポリエステルがポリエチレ
    ンテレフタレートを主成分としたポリエステルである請
    求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 反射支持体の両面がポリエステルを主成
    分とする樹脂組成物により被覆された反射支持体である
    請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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