JPH0874807A - 建設機械の油圧制御装置 - Google Patents

建設機械の油圧制御装置

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JPH0874807A
JPH0874807A JP6215812A JP21581294A JPH0874807A JP H0874807 A JPH0874807 A JP H0874807A JP 6215812 A JP6215812 A JP 6215812A JP 21581294 A JP21581294 A JP 21581294A JP H0874807 A JPH0874807 A JP H0874807A
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Makoto Mitsuhashi
誠 三ッ橋
Shiro Murakami
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業機用油圧シリンダ装置の負荷圧力が変
動しても油圧モータなどの他の油圧アクチュエータへの
圧油流量を所定の一定値に保ち、その出力状態を一定状
態に保つこと。 【構成】 油圧ポンプ20からの吐出油で駆動される作
業用油圧シリンダ4aの流量を制御する制御弁22a
と、絞り41の前後差圧を所定値に制御することにより
油圧モータ3の流量を一定に保持する流量補償弁40
と、油圧シリンダ4aに供給する流量を制御する可変絞
り弁28と、油圧シリンダ4aと油圧モータ3の負荷圧
力の最大値と油圧ポンプ20の吐出圧力との差圧が基準
値になるように可変容量油圧ポンプ20の押除け容積を
制御するとともに、可変容量油圧ポンプ20の押除け容
積が最大値であって差圧が基準値にならない場合、差圧
が流量補償弁40の上記所定値になるまで可変絞り弁2
8の開度を小さくするコントローラ27とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロードセンシング制御
により可変容量油圧ポンプの吐出流量を制御して複数の
油圧アクチュエータを駆動する制御装置において、特に
発電用油圧モータなど、一定速度で駆動する必要がある
油圧アクチュエータを有する建設機械におけるロードセ
ンシング制御式の油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建設機械に搭載されたリフティングマグ
ネット用発電機を駆動する油圧モータは、その発電機が
定格電圧で発電動作するように一定回転数で駆動制御す
る必要がある。この種の油圧供給を制御する油圧供給制
御装置として、実開平3−97474号公報に開示され
ているものが知られている。
【0003】図6はその油圧供給制御装置を示してい
る。この油圧供給制御装装置は、メイン油圧ポンプ1が
吐出する吐出油をリフティングマグネット用発電機2を
駆動する油圧モータ3とその他の油圧アクチュエータで
ある作業機用油圧シリンダ装置4とに供給するものであ
り、吐出油の供給路の途中に流路切換弁5と流量優先弁
6とが設けられている。
【0004】流路切換弁5は、操作スイッチ7によって
制御される電磁開閉弁8により、サブ油圧ポンプ9が発
生するパイロット油圧を選択的に与えられて切換動作
し、a位置では油圧モータ3に対して圧油を給排し、b
位置では作業機用油圧シリンダ装置4の制御弁10に圧
油を供給する。
【0005】流量優先弁6は絞り11の前後差圧が戻し
ばね6aのばね力よりも大きくなるとa位置からb位置
に切換動作する。流路切換弁5がa位置に切り換えられ
ているとき、メイン油圧ポンプ1の吐出流量が多くなり
油圧モータ3の回転数が所定回転数以上になって絞り1
1の前後差圧がばね力よりも大きくなると、図7(a)
の切換位置、すなわち油圧モータ3に対してのみ圧油を
供給する切換位置から図7(b)の切換位置へ切り換わ
り、余剰の圧油を作業機用油圧シリンダ装置4に供給す
る。これに対し油圧モータ3への圧油流量が減少して油
圧モータ3の回転数が低下することにより絞り11の前
後差圧がばね力以下になると、流量優先弁6は図7
(b)の切換位置から図7(a)の切換位置に戻り、油
圧モータ3に対する圧油の供給を優先して油圧モータ3
への圧油流量を確保する。
【0006】なお、図6において、12はメイン油圧ポ
ンプ1とサブ油圧ポンプ9を駆動する原動機を、13は
リフティングマグネット(電磁石)を、14はリフティ
ングマグネット13に対する通電を制御する制御盤を、
15および16はリリーフ弁を各々示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図5に示されている従
来装置では、作業機用油圧シリンダ装置4の負荷油圧が
油圧モータ3の負荷油圧より高圧であると、余剰の圧油
は低負荷である油圧モータ3の側へ流れ、この結果、絞
り11の前後差圧が更に大きくなり、流量優先弁6が図
7(b)の状態を保つ。このため油圧モータ3への圧油
の流量が増大し、発電機2の回転数を設定回転数に保つ
ことができず、リフティングマグネット14の吸着力が
安定しない。
【0008】近年、ポンプ圧力とアクチュエータ負荷圧
の差圧が基準値となるように可変容量油圧ポンプの押除
容積を制御するロードセンシング制御が知られている
が、このようなロードセンシング油圧回路にリフティン
グマグネットの発電機を駆動する油圧モータを付設する
場合にも、種々の作業状態を想定して、作業機用油圧シ
リンダ装置と油圧モータとの負荷圧力差による油圧モー
タの流量変動を考慮する必要がある。
【0009】本発明の目的は、ロードセンシング油圧制
御装置において、作業機用油圧シリンダ装置の負荷圧力
が変動しても油圧モータなどの他の油圧アクチュエータ
への圧油流量を所定の一定値に保ち、その出力状態を一
定状態に保つことができる建設機械の油圧制御装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応づけて本発明を説明すると、本発明は、可変容量油圧
ポンプ20と、この油圧ポンプ20からの吐出油で駆動
される第1および第2の油圧アクチュエータ4a,3
と、油圧ポンプ20と第1の油圧アクチュエータ4aと
の間に設けられ、第1の油圧アクチュエータ4aの流量
を制御する制御弁22aと、油圧ポンプ20と第2の油
圧アクチュエータ3との間に設けられ、絞り41の前後
差圧を所定値に制御することにより第2の油圧アクチュ
エータ3の流量を一定に保持する流量補償弁40と、油
圧ポンプ20の押除容積を調節する押除け容積調節手段
20aと、第1の油圧アクチュエータ4aに対する油圧
供給路の途中に設けられ第1の油圧アクチュエータ4a
に供給する流量を制御する可変絞り弁28と、油圧ポン
プ20の吐出圧力と第1および第2の油圧アクチュエー
タ4a,3の負荷圧力の最大値との差圧が基準値になる
ように押除け容積調節手段20aにより可変容量油圧ポ
ンプ20の押除け容積を制御するとともに、可変容量油
圧ポンプ20の押除け容積が最大値であって差圧が基準
値にならない場合、差圧が流量補償弁40の上記所定値
になるまで可変絞り弁28の開度を小さくする制御手段
27とを具備することにより、上述の目的が達成され
る。
【0011】
【作用】第2の油圧アクチュエータ3の圧力が第1の油
圧アクチュエータ4aの圧力より低いとき、流量補償弁
40により第2の油圧アクチュエータ3の流量が所定の
一定値に保たれる。第1の油圧アクチュエータ4aの負
荷圧力が第2の油圧アクチュエータ3の負荷圧力より低
い場合には、第2の油圧アクチュエータ3の負荷圧力が
最大負荷圧力になり、押除け容積調節手段20aは第2
の油圧アクチュエータ3の負荷圧力と油圧ポンプ20の
吐出圧力との差圧が所定の基準値になるように油圧ポン
プ20の押除け容積(吐出容量)を調整する。可変容量
油圧ポンプ20の吐出流量が不足すると、すなわち可変
容量油圧ポンプ20の押除け容積が最大値であって前記
差圧が基準値にならない場合には、制御弁22aの前後
圧力の差圧が、流量補償弁40の前後差圧の所定値にな
るまで可変絞り弁28の開度が絞られる。その結果、第
1の油圧アクチュエータ4aに供給される流量が低減
し、油圧モータ3には流量補償弁40で補償された一定
の流量が供給される。
【0012】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0013】
【実施例】図1は本発明による建設機械の油圧制御装置
の全体構成を示す図であり、図5と同様な箇所には同一
の符号を付して相違点を主に説明する。
【0014】図1は、上述のような発電機用油圧モータ
回路をロードセンシング制御式の油圧制御装置に付加
し、油圧モータ3の入口回路に油圧モータ3の流量を一
定に制御する流量補償弁としての圧力補償弁40を設け
るとともに、その圧力補償弁40の下流の圧力PLmもロ
ードセンシング圧力として使用する場合を示している。
【0015】図1において、20はディーゼルエンジン
などの原動機12で駆動される可変容量油圧ポンプ、2
0aは可変容量油圧ポンプ20の押除け容積(傾転量)
を調節するレギュレータである。可変容量油圧ポンプ2
0からの吐出油が供給される油圧アクチュエータとし
て、油圧モータ3以外に、3個の作業機用油圧シリンダ
装置4a〜4cが設けられており、油圧モータ3に対す
る吐出油の供給と停止は電磁開閉弁21により行われ、
油圧シリンダ装置4a〜4cに対する吐出油の供給と停
止および供給方向の切り換えは各々個別の流量制御弁2
2a〜22cにより行われる。
【0016】油圧モータ3および油圧シリンダ装置4a
〜4cの負荷圧力PLm,PLa,PLb,PLcのうちの最大
圧力をロードセンシング圧(最大負荷圧力)PAmaxとし
て取り出す高圧選択弁23〜25が設けられており、こ
のロードセンシング圧PAmaxは差圧センサ26に入力さ
れる。差圧センサ26にはポンプ吐出圧力PLSも入力さ
れており、差圧センサ26は、このポンプ圧力PLSとロ
ードセンシング圧PAmaxとの差圧ΔPLSを検出し、その
検出信号はコントローラ27に入力される。
【0017】コントローラ27は、マイクロコンピュー
タなどによるものであり、差圧センサ26から差圧ΔP
LSを示す信号を入力し、傾転角センサ20bから可変容
量油圧ポンプ20の傾転角を示す信号を入力し、差圧Δ
PLSが予め定められた基準値になるよう、可変容量油圧
ポンプ20の押除け容積をレギュレータ20aにより制
御する。また、コントローラ27には電磁弁21を操作
するスイッチ21Aからの信号が入力され、コントロー
ラ27はスイッチ21Aがオンのときにリフティングマ
グネット使用モードのフラグをセットし、スイッチ21
Aがオフのときは作業モードのフラグをセットする。ス
イッチ21Aがオンすると電磁弁21は開き、オフする
と閉じる。
【0018】作業機用油圧シリンダ装置4a〜4cの各
々に吐出油を個別に供給する油路の途中には各シリンダ
装置4a〜4cに対応して可変絞り弁として機能する圧
力補償弁28〜30が設けられている。圧力補償弁28
は、ばね31がスプールに与えるばね力と負荷圧力PLa
がスプールに及ぼす押圧力の合計力と、圧力補償弁28
の出口圧力PZaがスプールに及ぼす押圧力と比例電磁弁
32で発生される制御圧力PCがスプールに及ぼす押圧
力の合計力の平衡関係により動作し、シリンダ装置4a
に対する圧油の流量を制御する。圧力補償弁29は、ば
ね33がスプールに与えるばね力と負荷圧力PLbがスプ
ールに及ぼす押圧力の合計力と、圧力補償弁29の出口
圧力PZbがスプールに及ぼす押圧力と比例電磁弁34で
発生される制御圧力PCがスプールに及ぼす押圧力の合
計力の平衡関係により動作し、シリンダ装置4bに対す
る圧油の流量を制御する。圧力補償弁30は、ばね35
がスプールに与えるばね力と負荷圧力PLcがスプールに
及ぼす押圧力の合計力と、圧力補償弁30の出口圧力P
Zcがスプールに及ぼす押圧力と比例電磁弁36で発生さ
れる制御圧力PCがスプールに及ぼす押圧力の合計力の
平衡関係により動作し、シリンダ装置4cに対する圧油
の流量を制御する。
【0019】ここで、油圧シリンダ装置4a〜4cを複
合操作したとき、最大負荷圧で駆動されるアクチュエー
タの要求流量がポンプ傾転量qが最大値qmaxまで増大
されてもまだ不足する場合にはじめて制御圧PCを発生
し、ΔPLSが基準値であるばね圧力Piになるまで制御
圧力Pcを増大する。
【0020】圧力補償弁28〜30は互いに同等のもの
であり、その代表として圧力補償弁28の動作を図2を
用いて説明する。図2(a)は圧力補償弁28が最小絞
り状態(全開状態)にあることを、図2(b)は圧力補
償弁28が最大絞り状態にあることを各々示している。
【0021】また図1において、油圧モータ3に対する
油圧供給路の途中に圧力補償弁40と絞り41とが設け
られている。圧力補償弁40は、ばね42がスプールに
与えるばね力と絞り41より下流側の圧力、すなわち油
圧モータ3の負荷圧力PLmがスプールに及ぼす押圧力の
合計値と、絞り41より上流側の圧力、すなわち圧力補
償弁40の出口圧力PZmがスプールに及ぼす押圧力の平
衡関係により動作し、油圧モータ3に供給する圧油流量
を制御する。
【0022】圧力補償弁40は図3(a)に示されてい
る最小絞り状態(全開状態)と図3(b)に示されてい
る最大絞り状態の間で動作し、絞り41の前後差圧の増
大に応じて図3(a)の最小絞り状態から図3(b)の
最大絞り状態へ移行し、油圧モータ3に供給する圧油流
量を低減する。
【0023】この実施例では、各圧力補償弁28〜3
0,40のばね31,33,35,42の設定圧をすべ
てPiと等しくし、各圧力補償弁28〜30,40にお
ける出口圧力PZa〜PZc,PZmのスプール受圧面積をAZ
a〜AZc,AZm、負荷圧力PLa〜PLc,PLmのスプール受
圧面積をALa〜ALc,ALm、ばね圧Piの受圧面積をA
i、制御油圧PCのスプール受圧面積をAcで表すとき、
AZa=AZb=AZc=AZm=ALa=ALb=ALc=ALm、A
i=Acで、かつ、AZa,AZb,AZc,AZmとAiのそれぞれ
の面積比と、ALa,ALb,ALc,ALmとAcのそれぞれの面
積比を1:0.4に設定する。
【0024】さらに図1において、コントローラ27
は、可変容量油圧ポンプ20の押除け容積が最大値とな
っても、差圧センサ26により検出される差圧ΔPLSが
基準値にならない場合には、差圧ΔPLSが基準値になる
よう、比例電磁弁32,34,36から出力される制御
油圧Pcを増加して圧力補償弁28〜30の絞り度を増
加し、油圧シリンダ装置4a〜4cに供給する油圧の流
量を低減する。差圧の基準値は作業モードではばね圧P
iであり、リフティングマグネット使用モードでは0.
4Piである。
【0025】ここで、油圧シリンダ装置4aと油圧モー
タ3とが複合操作される場合を例にとって説明する。 (1)油圧シリンダ装置4aの負荷圧力が油圧モータ3
の負荷圧力より高い場合この場合、PLa>PLmであり、
圧油は低負荷である油圧モータ3へ多く流れようとす
る。このとき、圧力補償弁40は、
【数1】 ALm・PLm+Ai・Pi=AZm・PZm …(1) となるように動作する。上述の設計上の受圧面積比によ
り、絞り41の前後差圧PZm−PLmは0.4Piにな
る。
【0026】ここで、作動油の密度、絞り41の形状に
より決まる係数をC、絞り41の開口面積をA41とする
と、油圧モータ3の流入流量Q3は下式により示され
る。
【数2】 Q3=C・A41(PZm−PLm)1/2=C・A41(0.4Pi)1/2 …(2) 係数Cとばね圧Piとは定数であるから、絞り41の開
口面積A41の選定により油圧モータ3に対する圧油の流
量Q3が設定流量になる。
【0027】なお、図4に示す油圧ポンプ20の吐出圧
力PSLと吐出流量Qの関係からわかるように、最大負荷
圧力時の油圧ポンプ20の吐出流量は油圧モータ3の設
定流量Q3より大きい値に設定される。
【0028】油圧シリンダ装置4aの流入流量Q4aは、
最高負荷圧力である負荷圧力PLaと油圧ポンプ20の吐
出圧力PSLとの差圧、つまり負荷圧力PLaと出口圧力P
Zaの差圧が一定になるように油圧ポンプ20が圧油を吐
出することにより、下式により示される。
【数3】 Q4a=C・A22a(PZa−PLa)1/2 …(3) ただし、A22aは圧力補償弁22aの内部通路の開口面
積であり、流量Q4aは開口面積A22aに応じた値にな
る。
【0029】(1.1)PLa>PLm、かつ、Q<Q3+
Q4a 油圧ポンプ20の吐出流量Q(押除け容積qは最大値q
max)が油圧モータ3の設定流量Q3と作業機アクチュエ
ータ4aの要求流量Q4aの合計値よりも少ない時、つま
りQ<Q3+Q4aの時でも、Q>Q3の関係は成立してい
るから、油圧モータ3への圧油流量Q3は必ず設定値に
保たれ、その余剰分Q−Q3の流量の圧油によって油圧
シリンダ装置4aが駆動される。
【0030】(2)油圧モータ3の負荷圧力が作業機ア
クチュエータ4aの負荷圧力よりも高い場合、つまりP
Lm>PLaの場合は次のとおりである。 (2.1)PLa<PLm、かつ、Q≧Q3+Q4a このとき、油圧ポンプ20の吐出流量Q(押除け容積q
はqmax)が、油圧シリンダ装置4aが要求する流量Q4
aと油圧モータ3の設定流量Q3の合計値よりも大きい、
つまりQ≧Q4a+Q3であれば、油圧ポンプ20は最高
負荷圧力PLmと油圧ポンプ20の吐出圧PLSの差圧ΔP
LS、つまり負荷圧力PLmと出口圧力PZaの差圧が一定に
なる流量をもって圧油を吐出するので、油圧シリンダ装
置4aへの圧油流量Q4aは開口面積A22aに応じた値に
なり、しかも、油圧モータ3への圧油流量Q3は設定流
量になる。
【0031】(2.2)PLa<PLm、かつ、Q<Q3+
Q4a 油圧ポンプ20の吐出流量Qが、油圧シリンダ装置4a
が要求する流量Q4aと油圧モータ3の設定流量Q3の合
計値よりも少ないとき、つまりQ<Q4a+Q3のとき、
低負荷である油圧シリンダ装置4aに優先的に圧油が流
れる従来の回路では油圧モータ3への圧油流量Q3は減
少し、設定流量を確保できなくなる。
【0032】最大負荷圧力である油圧モータ3の負荷圧
PLmと油圧ポンプ20の吐出圧PLSの差圧ΔPLSが設定
差圧(基準値)Piより小さくなると、コントローラ2
7は、この差圧を設定差圧にするために油圧ポンプ20
に吐出流量を増加する指令、すなわち傾転角を大きくす
る指令を出力する。油圧ポンプ20の押除容積が既に最
大値になっているときは、これ以上に圧油流量は増えな
い。そして、コントローラ27は、油圧ポンプ20の吐
出容量qが最大値qmaxであるにも拘らず差圧ΔPLSが
基準値Piに達しない状態を検知すると、比例電磁弁3
2を駆動して制御油圧PCを増大し、圧力補償弁28を
図2(b)に示す絞り状態へ移行する。このとき可変圧
力補償弁28は、
【数4】 ALa・PLa+Ai・Pi=AZa・PZa+Ac・Pc …(4) となるように動作する。ここで、設計上の面積比を代入
すると、
【数5】 PZa−PLa=0.4(Pi−Pc) …(5) で表される。したがって、(5)式を変形すると、
【数6】 PC=Pi−{(PZa−PLa)/0.4} …(6) となる。
【0033】(2)式からわかるように、油圧モータ3
に供給する圧油の流量Q3を設定値にするためには、絞
り41の前後圧力を0.4Piとすればよい。PLa<PL
mのとき、油圧モータ3の圧力PLmがロードセンシング
最高負荷圧力PAmaxとして差圧センサ26に入力されて
いるから、ロードセンシング制御に使用される差圧ΔP
LSが0.4Piに制御されれば油圧モータ3に設定流量
が流れる。そこで、コントローラ27は差圧センサ26
の検出値であるΔPLSが0.4Piになるまで比例電磁
弁32を駆動制御する。このとき、制御圧力Pcは次式
で表される。
【数7】 PC=(ΔPLS−PZa+PLa)/0.4 …(7)
【0034】この制御油圧PCが圧力補償弁28に与え
られることにより、圧力補償弁28の絞り度が増加し、
油圧シリンダ装置4aへの圧油流量Q4aが低減する。差
圧ΔPLS=0.4Piとなると、制御圧力Pcは保持され
る。したがって、油圧モータ3に供給する圧油の流量Q
3が設定値に保たれる。
【0035】この制御フローを図5に示す。このロード
センシング制御式の油圧制御装置においては、差圧ΔP
LSが基準値Piより小さい場合には(ステップS1肯
定)、油圧ポンプ20の押除け容積qが最大値qmax以
下の範囲で(ステップS2肯定)、油圧ポンプ20の傾
転角を増加して押除け容積qを増大(ステップS3)す
る。一方、差圧ΔPLSが基準値Piに等しい場合には
(ステップS4肯定)、そのときの傾転角を維持し(ス
テップS5)、差圧ΔPLSが基準値Piより大きい場合
には(ステップS4否定)、油圧ポンプ20の押除け容
積qが最小値qmin以上の範囲で(ステップS6肯
定)、油圧ポンプ20の傾転角を減少して押除け容積q
を低減する(ステップS7)。
【0036】そして油圧ポンプ20の押除け容積qが最
大値qmaxに達した状態において、差圧ΔPLSが基準値
Piより小さい場合(ステップS2否定)、比例電磁弁
32,34,36が発生する制御油圧Pcを増加して圧
力補償弁28〜30の絞り度を増加し、油圧シリンダ装
置4a〜4cに供給する油圧の流量を低減する(ステッ
プS8)。ステップS9でリフティングマグネット使用
モードと判定されると、流量制御弁22a〜22cの入
口圧力PZnとロードセンシング圧力PAmaxの差圧ΔPLS
が基準値0.4Piとなるまで(ステップS10肯定)
制御圧力Pcを増大する。このようにして、リフティン
グマグネット使用モード時、PLa<PLm、かつ、Q<Q
3+Q4aの場合でも油圧モータ3への圧油流量が設定値
に優先的に確保される。ステップS9で作業モードと判
定されると、流量制御弁22a〜22cの入口圧力PZn
とロードセンシング圧力PAmaxの差圧ΔPLSが基準値P
iとなるまで(ステップS11肯定)制御圧力Pcを増大
する。
【0037】因みに、従来から知られているロードセン
シング回路における制御圧PCと本発明の利点を説明す
る。今、図1の回路において、油圧モータ3と作業機用
油圧シリンダ装置4aとが複合操作され、油圧モータ3
の負荷油圧がシリンダ装置4aの負荷油圧よりも高く、
油圧モータ3を設定回転数で駆動するために必要な圧油
流量と油圧シリンダ装置4aが要求する圧油流量の合計
値が可変容量油圧ポンプ20の最大吐出流量より多い場
合、次のような動作で油圧モータ3側へ圧油を送り込も
うとする。
【0038】油圧モータ3の負荷圧力PLmがロードセン
シング圧力PAmaxとして選択されて差圧センサ26に入
力され、差圧センサ26はロードセンシング圧力PAmax
とポンプ圧力PLSの差圧を検出してコントローラ27に
入力する。コントローラ27は、ポンプ傾転が最大値に
もかかわらず差圧ΔPLSが基準値になっていないことを
判定し、シリンダ装置4aの制御弁22aの前後圧力差
がΔPLSの基準値になるように比例電磁弁32から制御
圧Pcを圧力補償弁28に印加させる。その結果、圧力
補償弁28の絞り度の増大によって油圧シリンダ装置4
aに供給する圧油流量が低減し、油圧モータ3に対する
圧油流量が増加する。しかし制御圧Pcはあくまで、制
御弁22aの上流と下流の圧力差がロードセンシング制
御における最大負荷圧力Pamaxとポンプ吐出圧PLSの差
圧ΔPLSに等しくなるようにΔPLSをばね圧Piに制御
するものである。したがって、油圧モータ3が設定回転
数で回転するような流量制御は行なわれず、発電機2を
安定して設定回転数で駆動することができない。
【0039】一方、本実施例では、リフティングマグネ
ット使用時には、発電用油圧モータ3の流量が設定値と
なるようにロードセンシング差圧ΔPLSを0.4Piに
制御する。また、リフティングマグネットを使用しない
作業モード時には、ロードセンシング差圧ΔPLSをPi
に制御して、流量を有効利用する。
【0040】以上の実施例では、圧力補償弁28〜3
0,40のそれぞれを流量制御弁22a〜22c,絞り
41より上流側に配置したが、本発明では圧力補償弁2
8〜30,40は流量制御弁22a〜22cおよび絞り
41より下流側に配置してもよい。また、圧力補償弁2
8〜30は油圧シリンダ装置4a〜4cの戻り側回路に
設けてもよい。さらに、流量制御弁22a〜22cに可
変絞り機能が付加されるならば、流量制御弁22a〜2
2cが圧力補償弁28〜30を兼ねてもよい。
【0041】以上では、リフティングマグネット13の
発電機2の駆動について説明したが、本発明は、発電機
以外に、例えばウィンチを定回転で駆動する場合などに
も適用できる他、油圧モータ3のような回転運動をする
アクチュエータ以外の油圧シリンダ装置など、直線運動
をする油圧アクチュエータにも適用できる。また、可変
圧力補償弁を用いず、直接メインスプールを絞るように
してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、油
圧モータのような第2の油圧アクチュエータの負荷圧力
が油圧シリンダのような第1の油圧アクチュエータの負
荷圧力よりも低いときは、第2の油圧アクチュエータの
回路に設けられた流量補償弁により流量が所定の一定値
に制御される。第2の油圧アクチュエータの負荷圧力が
第1の油圧アクチュエータの負荷圧力より高い場合で、
かつ、可変容量油圧ポンプの押除け容積が最大値であっ
て第1の油圧アクチュエータの制御弁の前後圧力の差圧
が基準値にならない場合には、第2の油圧アクチュエー
タの流量補償弁の絞りの前後差圧が所定流量を得る所定
値になるまで、第1の油圧アクチュエータの可変絞り弁
を絞るようにしたので、第1の油圧アクチュエータに供
給される圧油流量が低減し、第2の油圧アクチュエータ
へ分流する圧油流量が設定流量とされ第2の油圧アクチ
ュエータの駆動状態が一定に保たれる。これにより、何
れの状態下にても第2の油圧アクチュエータの駆動状態
が一定に保たれ、例えば第2の油圧アクチュエータがリ
フティングマグネットの発電機を駆動する油圧モータで
あれば、発電機が常に設定回転数にて駆動され、リフテ
ィングマグネットの吸着力が作業機用油圧シリンダ装置
の負荷変動に拘らず安定するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による建設機械の油圧制御装置の一実施
例の全体構成を示す図である。
【図2】(a),(b)は図1の油圧制御装置の制御弁
上流の圧力補償弁の詳細を互いに異なる状態について示
す回路図である。
【図3】(a),(b)は図1の油圧制御装置のモータ
上流の圧力補償弁の詳細を互いに異なる状態について示
す回路図である。
【図4】可変容量油圧ポンプの吐出圧力と吐出流量の関
係を示すグラフである。
【図5】本発明による建設機械の油圧制御装置の制御フ
ローを示すフローチャートである。
【図6】従来の油圧制御装置の一例を示す油圧回路図で
ある。
【図7】(a),(b)は図6の油圧制御装置の流量優
先弁の詳細を互いに異なる状態について示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1 メイン油圧ポンプ 3 油圧モータ 4、4a〜4c 作業機用油圧シリンダ装置 20 可変容量油圧ポンプ 20a レギュレータ 20b 傾転角センサ 21 電磁開閉弁 21A スイッチ 22a〜22c 流量制御弁 23〜25 高圧選択弁 26 差圧センサ 27 コントローラ 28〜30 圧力補償弁 32,34,36 比例電磁弁 40 圧力補償弁 41 絞り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04B 49/00 341 F15B 11/00 11/16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変容量油圧ポンプと、 この油圧ポンプからの吐出油で駆動される第1および第
    2の油圧アクチュエータと、 前記油圧ポンプと前記第1の油圧アクチュエータとの間
    に設けられ、前記第1の油圧アクチュエータの流量を制
    御する制御弁と、 前記油圧ポンプと前記第2の油圧アクチュエータとの間
    に設けられ、絞りの前後差圧を所定値に制御することに
    より前記第2の油圧アクチュエータの流量を一定に保持
    する流量補償弁と、 前記油圧ポンプの押除容積を調節する押除け容積調節手
    段と、 前記第1の油圧アクチュエータに対する油圧供給路の途
    中に設けられ前記第1の油圧アクチュエータに供給する
    流量を制御する可変絞り弁と、 前記油圧ポンプの吐出圧力と前記第1および第2の油圧
    アクチュエータの負荷圧力の最大値との差圧が基準値に
    なるように前記可変容量油圧ポンプの押除け容積を制御
    するとともに、前記可変容量油圧ポンプの押除け容積が
    最大値であって前記差圧が基準値にならない場合、前記
    差圧が前記流量補償弁の前記所定値になるまで前記可変
    絞り弁の開度を小さくする制御手段とを具備することを
    特徴とする建設機械の油圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100765944B1 (ko) * 2000-10-19 2007-10-11 가부시키가이샤 고마쓰 세이사쿠쇼 가변용량형 펌프의 용량제어장치
JP2013213396A (ja) * 2012-03-05 2013-10-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械の油圧駆動装置
CN113738626A (zh) * 2021-08-16 2021-12-03 三一汽车起重机械有限公司 作业机械的液压系统、控制方法以及作业机械

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