JPH0871788A - アルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成方法 - Google Patents
アルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成方法Info
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- JPH0871788A JPH0871788A JP24220094A JP24220094A JPH0871788A JP H0871788 A JPH0871788 A JP H0871788A JP 24220094 A JP24220094 A JP 24220094A JP 24220094 A JP24220094 A JP 24220094A JP H0871788 A JPH0871788 A JP H0871788A
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- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】特別高価な原料を使用せずに従来のフラックス
よりも低い融点のフラックスを得る。 【構成】テトラフルオロアルミン酸カリウム0.1 mol
(76.9%mol )に水酸化カリウム0.03mol (23.1%mol
)を加え、これに水を50g加えて攪拌する。そして、
この混合物を90℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行うと、
白色粉体が得られた。この粉体の融点は示差熱ピークで
549 ℃であった。また、この粉体は中性であった。
よりも低い融点のフラックスを得る。 【構成】テトラフルオロアルミン酸カリウム0.1 mol
(76.9%mol )に水酸化カリウム0.03mol (23.1%mol
)を加え、これに水を50g加えて攪拌する。そして、
この混合物を90℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行うと、
白色粉体が得られた。この粉体の融点は示差熱ピークで
549 ℃であった。また、この粉体は中性であった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムもしくは
アルミニウム合金のろう付けに用いるフッ化物フラック
スの合成方法、なかでも、ろう付け温度を下げることが
出来る低融点フラックスの合成方法に関するものであ
る。
アルミニウム合金のろう付けに用いるフッ化物フラック
スの合成方法、なかでも、ろう付け温度を下げることが
出来る低融点フラックスの合成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムもしくはアルミニウム合金
のフッ化物フラックスによるろう付けは、フラックスが
加水分解を受けないように真空下、または、水分の少な
い不活性雰囲気下で行われることが多い。これらのろう
付けはその装置の機密性が要求される上に、570 〜600
℃の高温で行われている。このような場合において、ろ
う付け温度を下げることの出来る低融点フラックスを開
発することが出来れば、加熱装置や熱源のコストを大幅
に下げることに結び付くため、きわめて有意義である。
これらの必要性から、フラックスの融点を下げることが
種々検討されている。
のフッ化物フラックスによるろう付けは、フラックスが
加水分解を受けないように真空下、または、水分の少な
い不活性雰囲気下で行われることが多い。これらのろう
付けはその装置の機密性が要求される上に、570 〜600
℃の高温で行われている。このような場合において、ろ
う付け温度を下げることの出来る低融点フラックスを開
発することが出来れば、加熱装置や熱源のコストを大幅
に下げることに結び付くため、きわめて有意義である。
これらの必要性から、フラックスの融点を下げることが
種々検討されている。
【0003】アルミニウムもしくはアルミニウム合金の
ろう付け用フッ化物フラックスには、フッ化アルミニウ
ム、フッ化カリウムなどから合成したテトラフルオロア
ルミン酸カリウムとペンタフルオロアルミン酸カリウム
の混合物、または、テトラフルオロアルミン酸カリウム
とヘキサフルオロアルミン酸カリウムの混合物、もしく
は、テトラフルオロアルミン酸カリウムが用いられ、そ
れらの混合比や合成方法についての研究や発表が種々行
われている。
ろう付け用フッ化物フラックスには、フッ化アルミニウ
ム、フッ化カリウムなどから合成したテトラフルオロア
ルミン酸カリウムとペンタフルオロアルミン酸カリウム
の混合物、または、テトラフルオロアルミン酸カリウム
とヘキサフルオロアルミン酸カリウムの混合物、もしく
は、テトラフルオロアルミン酸カリウムが用いられ、そ
れらの混合比や合成方法についての研究や発表が種々行
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来のフラックスは、フッ化アルミニウムとフッ化カリ
ウムの混合もしくは反応物組成が基本であるため、図1
に示すとおり、フッ化カリウム54%mol とフッ化アルミ
ニウム46%mol の混合組成が融点の最小値563 ℃を取
る。これは、従来のフラックス組成では融点が563 ℃以
下にならないことを示している。
従来のフラックスは、フッ化アルミニウムとフッ化カリ
ウムの混合もしくは反応物組成が基本であるため、図1
に示すとおり、フッ化カリウム54%mol とフッ化アルミ
ニウム46%mol の混合組成が融点の最小値563 ℃を取
る。これは、従来のフラックス組成では融点が563 ℃以
下にならないことを示している。
【0005】また、フラックスの融点を下げるためにフ
ッ化セシウムなどを加えることも行われているが、セシ
ウム自体が非常に高価な元素であるため、フラックスの
単価を引き上げる原因となっている。本発明は、特別高
価な原料を使用せずに従来のフラックスよりも低い融点
のフラックスを得ることを目的とするものである。
ッ化セシウムなどを加えることも行われているが、セシ
ウム自体が非常に高価な元素であるため、フラックスの
単価を引き上げる原因となっている。本発明は、特別高
価な原料を使用せずに従来のフラックスよりも低い融点
のフラックスを得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の基本原理は、ア
ルミニウム、カリウム、フッ素の各元素の化合物で最小
組合せ錯塩であるテトラフルオロアルミン酸カリウム
に、フッ化物ではないカリウム源を加え、さらに水を加
えた後に60〜95℃で反応せしめるものである。具体的に
は、テトラフルオロアルミン酸カリウム71.9〜99.5%mo
l に水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加え、これに水
を加えた後に60〜95℃で反応せしめ、混合物粉体の融点
が示差熱ピークで540 〜560 ℃のフラックスを得るもの
である。この混合物粉体の融点は、従来のフッ化物のア
ルミニウムろう付け用フラックスの融点(示差熱ピー
ク)よりも3〜23℃低い。
ルミニウム、カリウム、フッ素の各元素の化合物で最小
組合せ錯塩であるテトラフルオロアルミン酸カリウム
に、フッ化物ではないカリウム源を加え、さらに水を加
えた後に60〜95℃で反応せしめるものである。具体的に
は、テトラフルオロアルミン酸カリウム71.9〜99.5%mo
l に水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加え、これに水
を加えた後に60〜95℃で反応せしめ、混合物粉体の融点
が示差熱ピークで540 〜560 ℃のフラックスを得るもの
である。この混合物粉体の融点は、従来のフッ化物のア
ルミニウムろう付け用フラックスの融点(示差熱ピー
ク)よりも3〜23℃低い。
【0007】本発明のフッ化物フラックスを生成するの
に必要なテトラフルオロアルミン酸カリウムは、ペンタ
フルオロアルミン酸カリウムに必要量のフッ化アルミニ
ウムを反応せしめることによっても得ることが出来る。
すなわち、ペンタフルオロアルミン酸カリウム36.0〜4
9.7%mol に、フッ化アルミニウム36.0〜49.7%mol と
水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加え、これに水を加
えた後に60〜95℃で反応せしめることによっても得るこ
とが出来る。
に必要なテトラフルオロアルミン酸カリウムは、ペンタ
フルオロアルミン酸カリウムに必要量のフッ化アルミニ
ウムを反応せしめることによっても得ることが出来る。
すなわち、ペンタフルオロアルミン酸カリウム36.0〜4
9.7%mol に、フッ化アルミニウム36.0〜49.7%mol と
水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加え、これに水を加
えた後に60〜95℃で反応せしめることによっても得るこ
とが出来る。
【0008】また、ヘキサフルオロアルミン酸カリウム
に必要量のフッ化アルミニウムを反応せしめることによ
って得ることが出来る。すなわち、ヘキサフルオロアル
ミン酸カリウム23.7〜32.8%mol に、フッ化アルミニウ
ム48.2〜66.6%と水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加
え、これに水を加えた後に60〜95℃で反応せしめること
によって得ることが出来る。
に必要量のフッ化アルミニウムを反応せしめることによ
って得ることが出来る。すなわち、ヘキサフルオロアル
ミン酸カリウム23.7〜32.8%mol に、フッ化アルミニウ
ム48.2〜66.6%と水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加
え、これに水を加えた後に60〜95℃で反応せしめること
によって得ることが出来る。
【0009】また、フッ化アルミニウムに当量のフッ化
カリウムを反応させることによっても得ることが出来
る。すなわち、フッ化アルミニウム41.8〜49.8%mol と
フッ化カリウム41.8〜49.8%mol に、水酸化カリウム0.
3 〜16.3%mol を加え、これに水を加えた後に60〜95℃
で反応せしめることによっても得ることが出来る。
カリウムを反応させることによっても得ることが出来
る。すなわち、フッ化アルミニウム41.8〜49.8%mol と
フッ化カリウム41.8〜49.8%mol に、水酸化カリウム0.
3 〜16.3%mol を加え、これに水を加えた後に60〜95℃
で反応せしめることによっても得ることが出来る。
【0010】さらに、本発明のフッ化物フラックスを一
回の湿式合成で得る方法として、水酸化アルミニウムと
必要量のフッ化水素酸を用いてフルオロアルミン酸水溶
液を合成し、必要量の水酸化カリウムを加えて反応せし
めることによっても得ることが出来る。すなわち、水酸
化アルミニウム15.6〜16.5%mol にフッ化水素酸62.5〜
66.2%mol を加え、フルオロアルミン酸水溶液を合成
し、その水溶液に水酸化カリウム17.3〜21.9%mol を加
えて反応せしめることによっても得ることが出来る。
回の湿式合成で得る方法として、水酸化アルミニウムと
必要量のフッ化水素酸を用いてフルオロアルミン酸水溶
液を合成し、必要量の水酸化カリウムを加えて反応せし
めることによっても得ることが出来る。すなわち、水酸
化アルミニウム15.6〜16.5%mol にフッ化水素酸62.5〜
66.2%mol を加え、フルオロアルミン酸水溶液を合成
し、その水溶液に水酸化カリウム17.3〜21.9%mol を加
えて反応せしめることによっても得ることが出来る。
【0011】本発明においては、必要量の水酸化カリウ
ムを添加する。その添加量は他の化合物の添加量に応じ
て自ずから特定されるが、少なくとも、フラックスが中
性ないし弱アルカリ性に止まる程度とすべきである。水
酸化カリウムの添加量が本発明において規定する上限値
を越えた場合には、フラックスがアルカリ性となり、ろ
う付けしようとする両性金属のアルミニウムもしくはア
ルミニウム合金と反応を起こして部材の肉厚が薄くなる
恐れがあるからである。
ムを添加する。その添加量は他の化合物の添加量に応じ
て自ずから特定されるが、少なくとも、フラックスが中
性ないし弱アルカリ性に止まる程度とすべきである。水
酸化カリウムの添加量が本発明において規定する上限値
を越えた場合には、フラックスがアルカリ性となり、ろ
う付けしようとする両性金属のアルミニウムもしくはア
ルミニウム合金と反応を起こして部材の肉厚が薄くなる
恐れがあるからである。
【0012】ところで、水酸化カリウムの添加量が本発
明において規定する下限値を取る場合には、融点(示差
熱ピーク)が2個現れるが、本来ならば、1個となる組
成とするのが好ましい。
明において規定する下限値を取る場合には、融点(示差
熱ピーク)が2個現れるが、本来ならば、1個となる組
成とするのが好ましい。
【0013】また、本発明においては、合成温度を60〜
95℃の範囲にすべきである。60℃近辺から反応は進み、
この当たりでも目的とするフラックスを合成することは
出来るが、低い温度では比較的反応時間が長くなり、逆
に、95℃では反応時間は速いが、水の蒸発速度も速いた
めに使用水量を増やさなければならない。従って、90℃
近辺で反応させるのが最も好ましい。
95℃の範囲にすべきである。60℃近辺から反応は進み、
この当たりでも目的とするフラックスを合成することは
出来るが、低い温度では比較的反応時間が長くなり、逆
に、95℃では反応時間は速いが、水の蒸発速度も速いた
めに使用水量を増やさなければならない。従って、90℃
近辺で反応させるのが最も好ましい。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0015】実施例1 テトラフルオロアルミン酸カリウム0.1 mol (99.5%mo
l )に水酸化カリウム0.00054 mol (0.5 %mol )を加
え、これに水を50g加えて攪拌し、60℃の恒温槽に入れ
て蒸発乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融
点は示差熱ピークで548 ℃(小)と560 ℃(大)であっ
た。また、この粉体は中性であった。
l )に水酸化カリウム0.00054 mol (0.5 %mol )を加
え、これに水を50g加えて攪拌し、60℃の恒温槽に入れ
て蒸発乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融
点は示差熱ピークで548 ℃(小)と560 ℃(大)であっ
た。また、この粉体は中性であった。
【0016】実施例2 テトラフルオロアルミン酸カリウム0.1 mol (76.9%mo
l )に水酸化カリウム0.03mol (23.1%mol )を加え、
これに水を50g加えて攪拌し、90℃の恒温槽に入れて蒸
発乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は
示差熱ピークで549 ℃であった。また、この粉体は中性
であった。
l )に水酸化カリウム0.03mol (23.1%mol )を加え、
これに水を50g加えて攪拌し、90℃の恒温槽に入れて蒸
発乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は
示差熱ピークで549 ℃であった。また、この粉体は中性
であった。
【0017】実施例3 テトラフルオロアルミン酸カリウム0.1 mol (71.9%mo
l )に水酸化カリウム0.039mol(28.1%mol )を加え、
これに水を90g加えて攪拌し、95℃の恒温槽に入れて蒸
発乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は
示差熱ピークで540 ℃であった。また、この粉体は弱ア
ルカリ性であった。
l )に水酸化カリウム0.039mol(28.1%mol )を加え、
これに水を90g加えて攪拌し、95℃の恒温槽に入れて蒸
発乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は
示差熱ピークで540 ℃であった。また、この粉体は弱ア
ルカリ性であった。
【0018】実施例4 ペンタフルオロアルミン酸カリウム0.05 mol(49.7%mo
l )に、フッ化アルミニウム0.05mol (49.7%mol )と
水酸化カリウム0.00054 mol (0.5 %mol )を加え、こ
れに水を50g加えて攪拌し、60℃の恒温槽に入れて蒸発
乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示
差熱ピークで547 ℃(小)と559 ℃(大)であった。ま
た、この粉体は中性であった。
l )に、フッ化アルミニウム0.05mol (49.7%mol )と
水酸化カリウム0.00054 mol (0.5 %mol )を加え、こ
れに水を50g加えて攪拌し、60℃の恒温槽に入れて蒸発
乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示
差熱ピークで547 ℃(小)と559 ℃(大)であった。ま
た、この粉体は中性であった。
【0019】実施例5 ペンタフルオロアルミン酸カリウム0.05 mol(41.7%mo
l )に、フッ化アルミニウム0.05mol (41.7%mol )と
水酸化カリウム0.02mol (16.6%mol )を加え、これに
水を50g加えて攪拌し、90℃の恒温槽に入れて蒸発乾固
を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱
ピークで545 ℃であった。また、この粉体は中性であっ
た。
l )に、フッ化アルミニウム0.05mol (41.7%mol )と
水酸化カリウム0.02mol (16.6%mol )を加え、これに
水を50g加えて攪拌し、90℃の恒温槽に入れて蒸発乾固
を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱
ピークで545 ℃であった。また、この粉体は中性であっ
た。
【0020】実施例6 ペンタフルオロアルミン酸カリウム0.05 mol(36.0%mo
l )に、フッ化アルミニウム0.05mol (36.0%mol )と
水酸化カリウム0.039mol(28.1%mol )を加え、これに
水を90g加えて攪拌し、95℃の恒温槽に入れて蒸発乾固
を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱
ピークで540 ℃であった。また、この粉体は弱アルカリ
性であった。
l )に、フッ化アルミニウム0.05mol (36.0%mol )と
水酸化カリウム0.039mol(28.1%mol )を加え、これに
水を90g加えて攪拌し、95℃の恒温槽に入れて蒸発乾固
を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱
ピークで540 ℃であった。また、この粉体は弱アルカリ
性であった。
【0021】実施例7 ヘキサフルオロアルミン酸カリウム0.033 mol (32.8%
mol )に、フッ化アルミニウム0.067mol(66.6%mol )
と水酸化カリウム0.00054mol(0.5 %mol )を加え、こ
れに水を50g加えて攪拌し、60℃の恒温槽に入れて蒸発
乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示
差熱ピークで546 ℃(小)と560 ℃(大)であった。ま
た、この粉体は中性であった。
mol )に、フッ化アルミニウム0.067mol(66.6%mol )
と水酸化カリウム0.00054mol(0.5 %mol )を加え、こ
れに水を50g加えて攪拌し、60℃の恒温槽に入れて蒸発
乾固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示
差熱ピークで546 ℃(小)と560 ℃(大)であった。ま
た、この粉体は中性であった。
【0022】実施例8 ヘキサフルオロアルミン酸カリウム0.033 mol (27.5%
mol )に、フッ化アルミニウム0.067mol(55.8%mol )
と水酸化カリウム0.02mol (16.7%mol )を加え、これ
に水を50g加えて攪拌し、90℃の恒温槽に入れて蒸発乾
固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差
熱ピークで544 ℃であった。また、この粉体は中性であ
った。
mol )に、フッ化アルミニウム0.067mol(55.8%mol )
と水酸化カリウム0.02mol (16.7%mol )を加え、これ
に水を50g加えて攪拌し、90℃の恒温槽に入れて蒸発乾
固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差
熱ピークで544 ℃であった。また、この粉体は中性であ
った。
【0023】実施例9 ヘキサフルオロアルミン酸カリウム0.033 mol (23.7%
mol )に、フッ化アルミニウム0.067mol(48.2%mol )
と水酸化カリウム0.039mol(28.1%mol )を加え、これ
に水を90g加えて攪拌し、95℃の恒温槽に入れて蒸発乾
固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差
熱ピークで541 ℃であった。また、この粉体は弱アルカ
リ性であった。
mol )に、フッ化アルミニウム0.067mol(48.2%mol )
と水酸化カリウム0.039mol(28.1%mol )を加え、これ
に水を90g加えて攪拌し、95℃の恒温槽に入れて蒸発乾
固を行い、白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差
熱ピークで541 ℃であった。また、この粉体は弱アルカ
リ性であった。
【0024】実施例10 フッ化アルミニウム0.1 mol (49.8%mol )に、フッ化
カリウム0.1 mol (49.8%mol )と水酸化カリウム0.00
054 mol (0.3 %mol )を加え、これに水を50g加えて
攪拌し、60℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行い、白色粉
体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで546 ℃
(小)と559 ℃(大)であった。また、この粉体は中性
であった。
カリウム0.1 mol (49.8%mol )と水酸化カリウム0.00
054 mol (0.3 %mol )を加え、これに水を50g加えて
攪拌し、60℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行い、白色粉
体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで546 ℃
(小)と559 ℃(大)であった。また、この粉体は中性
であった。
【0025】実施例11 フッ化アルミニウム0.1 mol (45.5%mol )に、フッ化
カリウム0.1 mol (45.5%mol )と水酸化カリウム0.02
mol (9.0 %mol )を加え、これに水を50g加えて攪拌
し、90℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行い、白色粉体を
得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで550 ℃であ
った。また、この粉体は中性であった。
カリウム0.1 mol (45.5%mol )と水酸化カリウム0.02
mol (9.0 %mol )を加え、これに水を50g加えて攪拌
し、90℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行い、白色粉体を
得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで550 ℃であ
った。また、この粉体は中性であった。
【0026】実施例12 フッ化アルミニウム0.1 mol (41.8%mol )に、フッ化
カリウム0.1 mol (44.8%mol )と水酸化カリウム0.03
9mol(16.3%mol )を加え、これに水を90g加えて攪拌
し、95℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行い、白色粉体を
得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで542 ℃であ
った。また、この粉体は弱アルカリ性であった。
カリウム0.1 mol (44.8%mol )と水酸化カリウム0.03
9mol(16.3%mol )を加え、これに水を90g加えて攪拌
し、95℃の恒温槽に入れて蒸発乾固を行い、白色粉体を
得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで542 ℃であ
った。また、この粉体は弱アルカリ性であった。
【0027】実施例13 水酸化アルミニウム0.122 mol (16.5%mol )を40gの
水に懸濁し、フッ化水素酸0.488 mol (66.2%mol )を
冷却しながら少しづつ加え、フルオロアルミン酸を合成
した。このフルオロアルミン酸に水酸化カリウム0.1274
mol (17.3%mol )を合成液温が95℃を越えないように
注意しながら加えた(95℃を越えると、突沸するので注
意) 。反応終了後、冷却、ろ別を行い、80℃で乾燥して
白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで
543 ℃(小)と560 ℃(大)であった。また、この粉体
は中性であった。
水に懸濁し、フッ化水素酸0.488 mol (66.2%mol )を
冷却しながら少しづつ加え、フルオロアルミン酸を合成
した。このフルオロアルミン酸に水酸化カリウム0.1274
mol (17.3%mol )を合成液温が95℃を越えないように
注意しながら加えた(95℃を越えると、突沸するので注
意) 。反応終了後、冷却、ろ別を行い、80℃で乾燥して
白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで
543 ℃(小)と560 ℃(大)であった。また、この粉体
は中性であった。
【0028】実施例14 水酸化アルミニウム0.122 mol (16.3%mol )を40gの
水に懸濁し、フッ化水素酸0.488 mol (65.1%mol )を
冷却しながら少しづつ加え、フルオロアルミン酸を合成
した。このフルオロアルミン酸に水酸化カリウム0.14mo
l (18.7%mol)を合成液温が95℃を越えないように注
意しながら加えた(95℃を越えると、突沸するので注
意) 。反応終了後、冷却、ろ別を行い、80℃で乾燥して
白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで
545 ℃であった。また、この粉体は中性であった。
水に懸濁し、フッ化水素酸0.488 mol (65.1%mol )を
冷却しながら少しづつ加え、フルオロアルミン酸を合成
した。このフルオロアルミン酸に水酸化カリウム0.14mo
l (18.7%mol)を合成液温が95℃を越えないように注
意しながら加えた(95℃を越えると、突沸するので注
意) 。反応終了後、冷却、ろ別を行い、80℃で乾燥して
白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで
545 ℃であった。また、この粉体は中性であった。
【0029】実施例15 水酸化アルミニウム0.122 mol (15.6%mol )を40gの
水に懸濁し、フッ化水素酸0.488 mol (62.5%mol )を
冷却しながら少しづつ加え、フルオロアルミン酸を合成
した。このフルオロアルミン酸に水酸化カリウム0.171m
ol(21.9%mol)を合成液温が95℃を越えないように注
意しながら加えた(95℃を越えると、突沸するので注
意) 。反応終了後、冷却、ろ別を行い、80℃で乾燥して
白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで
540 ℃であった。また、この粉体は弱アルカリ性であっ
た。
水に懸濁し、フッ化水素酸0.488 mol (62.5%mol )を
冷却しながら少しづつ加え、フルオロアルミン酸を合成
した。このフルオロアルミン酸に水酸化カリウム0.171m
ol(21.9%mol)を合成液温が95℃を越えないように注
意しながら加えた(95℃を越えると、突沸するので注
意) 。反応終了後、冷却、ろ別を行い、80℃で乾燥して
白色粉体を得た。得られた粉体の融点は示差熱ピークで
540 ℃であった。また、この粉体は弱アルカリ性であっ
た。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、特別高価な原料を使用
せずに従来のフラックスよりも低い融点のフラックスを
得ることが出来る効果がある。
せずに従来のフラックスよりも低い融点のフラックスを
得ることが出来る効果がある。
【図1】フッ化カリウムとフッ化アルミニウムの混合組
成と融点との関係を示すグラフである。
成と融点との関係を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】テトラフルオロアルミン酸カリウム71.9〜
99.5%mol に水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加え、
水を加えた後に60〜95℃で反応せしめ、融点(示差熱ピ
ーク)540 〜560 ℃のフラックスを得ることを特徴とす
る、アルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックス
の合成方法。 - 【請求項2】ペンタフルオロアルミン酸カリウム36.0〜
49.7%mol に、フッ化アルミニウム36.0〜49.7%mol と
水酸化カリウム0.5 〜28.1%mol を加え、これに水を加
えた後に60〜95℃で反応せしめ、融点(示差熱ピーク)
540 〜560 ℃のフラックスを得ることを特徴とする、ア
ルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成
方法。 - 【請求項3】ヘキサフルオロアルミン酸カリウム23.7〜
32.8%mol に、フッ化アルミニウム48.2〜66.6%と水酸
化カリウム0.5 〜28.1%mol を加え、これに水を加えた
後に60〜95℃で反応せしめ、融点(示差熱ピーク)540
〜560 ℃のフラックスを得ることを特徴とする、アルミ
ニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成方
法。 - 【請求項4】フッ化アルミニウム41.8〜49.8%mol とフ
ッ化カリウム41.8〜49.8%mol に、水酸化カリウム0.3
〜16.3%mol を加え、これに水を加えた後に60〜95℃で
反応せしめ、融点(示差熱ピーク)540 〜560 ℃のフラ
ックスを得ることを特徴とする、アルミニウムろう付け
用低融点フッ化物フラックスの合成方法。 - 【請求項5】水酸化アルミニウム15.6〜16.5%mol にフ
ッ化水素酸62.5〜66.2%mol を加え、フルオロアルミン
酸水溶液を合成し、その水溶液に水酸化カリウム17.3〜
21.9%mol を加えて反応せしめ、融点(示差熱ピーク)
540 〜560 ℃のフラックスを得ることを特徴とする、ア
ルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24220094A JPH0871788A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | アルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24220094A JPH0871788A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | アルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0871788A true JPH0871788A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=17085762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24220094A Pending JPH0871788A (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | アルミニウムろう付け用低融点フッ化物フラックスの合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0871788A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0837035A1 (de) * | 1996-10-18 | 1998-04-22 | Solvay Fluor und Derivate GmbH | Niedrigschmelzendes Kaliumfluoraluminat |
WO2006104007A1 (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Jemco Inc. | アルミニウム系材料のろう付け用フラックス粉末及び該フラックス粉末の製造方法 |
-
1994
- 1994-09-09 JP JP24220094A patent/JPH0871788A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0837035A1 (de) * | 1996-10-18 | 1998-04-22 | Solvay Fluor und Derivate GmbH | Niedrigschmelzendes Kaliumfluoraluminat |
US6350424B1 (en) * | 1996-10-18 | 2002-02-26 | Solvay Fluor Und Derivate Gmbh | Low-melting potassium fluoroaluminate |
WO2006104007A1 (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Jemco Inc. | アルミニウム系材料のろう付け用フラックス粉末及び該フラックス粉末の製造方法 |
JPWO2006104007A1 (ja) * | 2005-03-25 | 2008-09-04 | 株式会社ジェムコ | アルミニウム系材料のろう付け用フラックス粉末及び該フラックス粉末の製造方法 |
KR100919151B1 (ko) * | 2005-03-25 | 2009-09-28 | 미쓰비시마테리알덴시카세이가부시키가이샤 | 알루미늄계 재료의 납땜용 플럭스 분말 및 그 플럭스 분말의 제조 방법 |
JP4676489B2 (ja) * | 2005-03-25 | 2011-04-27 | 三菱マテリアル電子化成株式会社 | アルミニウム系材料のろう付け用フラックス粉末及び該フラックス粉末の製造方法 |
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