JPH0869153A - 帯電部材 - Google Patents
帯電部材Info
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- JPH0869153A JPH0869153A JP22865594A JP22865594A JPH0869153A JP H0869153 A JPH0869153 A JP H0869153A JP 22865594 A JP22865594 A JP 22865594A JP 22865594 A JP22865594 A JP 22865594A JP H0869153 A JPH0869153 A JP H0869153A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】製造及び再利用が容易で、帯電音や干渉縞や被
帯電体汚染がなく、しかも、環境変動が少なくて長期に
わたって高品位な画像形成を行う。 【構成】アルミニウム基体20に、絶縁体23を介して
第2の抵抗層22を取付、さらにその下面に第1の抵抗
層21を取り付けて、非接触の帯電部材2を構成する。
抵抗層21の帯電面21aを感光ドラム1の被帯電面1
aに対向させる。抵抗層21に重畳電圧を、また抵抗層
22に交流電圧または直流電圧を印加する。これにより
抵抗層22が発熱して、抵抗層21を昇温する。雰囲気
中の相対湿度が下がり、抵抗層21の吸湿および抵抗層
21表面に付着した微粉トナーや紙粉の吸湿を防ぐ。抵
抗層21表面の抵抗ムラを解消して均一な帯電をあらゆ
る環境下で常時可能とする。
帯電体汚染がなく、しかも、環境変動が少なくて長期に
わたって高品位な画像形成を行う。 【構成】アルミニウム基体20に、絶縁体23を介して
第2の抵抗層22を取付、さらにその下面に第1の抵抗
層21を取り付けて、非接触の帯電部材2を構成する。
抵抗層21の帯電面21aを感光ドラム1の被帯電面1
aに対向させる。抵抗層21に重畳電圧を、また抵抗層
22に交流電圧または直流電圧を印加する。これにより
抵抗層22が発熱して、抵抗層21を昇温する。雰囲気
中の相対湿度が下がり、抵抗層21の吸湿および抵抗層
21表面に付着した微粉トナーや紙粉の吸湿を防ぐ。抵
抗層21表面の抵抗ムラを解消して均一な帯電をあらゆ
る環境下で常時可能とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザビーム
プリンタ等の画像形成装置において、電子写真感光体等
の被帯電体を帯電する帯電部材に関する。
プリンタ等の画像形成装置において、電子写真感光体等
の被帯電体を帯電する帯電部材に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機等の画像形成装置において、電子
写真感光体(以下単に「感光体」という。)等の被帯電
体を帯電するために装着される帯電装置は、従来、非接
触方式のコロナ帯電器が主流であったが、近時、これに
代わり、接触帯電方式の種々の帯電装置が提案され、ま
た実施されている。これらの帯電装置では、感光体を帯
電するために直接この感光体表面に接触させる帯電部材
として、例えば、帯電ローラ(特開昭63−7380号
公報)、帯電ブラシ(特開昭64−24264号公
報)、帯電ブレード(特開平1−93760号公報)が
利用されている。これらは、それぞれ次のような利点を
有する。
写真感光体(以下単に「感光体」という。)等の被帯電
体を帯電するために装着される帯電装置は、従来、非接
触方式のコロナ帯電器が主流であったが、近時、これに
代わり、接触帯電方式の種々の帯電装置が提案され、ま
た実施されている。これらの帯電装置では、感光体を帯
電するために直接この感光体表面に接触させる帯電部材
として、例えば、帯電ローラ(特開昭63−7380号
公報)、帯電ブラシ(特開昭64−24264号公
報)、帯電ブレード(特開平1−93760号公報)が
利用されている。これらは、それぞれ次のような利点を
有する。
【0003】まず、帯電ローラは、ローラ状の部材を感
光体表面に接触させて従動回転させるものであり、印加
電圧を低減し、オゾン発生量を抑制することができる。
光体表面に接触させて従動回転させるものであり、印加
電圧を低減し、オゾン発生量を抑制することができる。
【0004】次に、帯電ブラシは、導電性のブラシを感
光体表面に接触させるものであり、均一な帯電が可能
で、感光体の欠陥に対し帯電装置が損耗を起こさない。
光体表面に接触させるものであり、均一な帯電が可能
で、感光体の欠陥に対し帯電装置が損耗を起こさない。
【0005】最後に、帯電ブレードは、導電性を有する
弾性ブレード上に電極を配し、このブレードの先端を感
光体に押し当てる構成であり、その構成が極めて簡単で
ある。
弾性ブレード上に電極を配し、このブレードの先端を感
光体に押し当てる構成であり、その構成が極めて簡単で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
帯電ローラ、帯電ブラシ、及び帯電ブレードには、それ
ぞれ次のような問題点があった。
帯電ローラ、帯電ブラシ、及び帯電ブレードには、それ
ぞれ次のような問題点があった。
【0007】まず、帯電ローラは、感光体の移動に伴っ
て従動回転するために、現像剤の感光体への融着や感光
体の削れが発生するおそれがある。さらに、より高精細
な画像を求めようとすると、帯電ローラの狭い放電面積
を補うため、印加する交流成分の周波数を高くして、よ
り多く放電する機会を与えなくはならない。この場合も
帯電ローラが感光体に接触しているため、振動電界によ
る帯電ローラの振動が感光体に伝わり、印加周波数の2
倍の周期を持った騒音(帯電音)が発生する。また、ラ
イン走査で画像情報の書き込みをして画像形成を実行す
るため、走査線の間隔と印加周波数が近い場合、相互の
干渉によってモアレが発生するという欠点も存在する。
て従動回転するために、現像剤の感光体への融着や感光
体の削れが発生するおそれがある。さらに、より高精細
な画像を求めようとすると、帯電ローラの狭い放電面積
を補うため、印加する交流成分の周波数を高くして、よ
り多く放電する機会を与えなくはならない。この場合も
帯電ローラが感光体に接触しているため、振動電界によ
る帯電ローラの振動が感光体に伝わり、印加周波数の2
倍の周期を持った騒音(帯電音)が発生する。また、ラ
イン走査で画像情報の書き込みをして画像形成を実行す
るため、走査線の間隔と印加周波数が近い場合、相互の
干渉によってモアレが発生するという欠点も存在する。
【0008】上述の帯電ローラは、中心となる芯金に、
弾性層、抵抗層、保護層(表層)を順次に重ねることで
構成する。まず、弾性層には導電性顔料を分散させたゴ
ムを使用することで、感光体とのニップを十分得るよう
にしている。次の抵抗層は、帯電ローラの電気抵抗を半
導電性にするとともに、感光体にピンホールなどの欠陥
があった場合でも電流の集中を防ぐ目的で設ける。
弾性層、抵抗層、保護層(表層)を順次に重ねることで
構成する。まず、弾性層には導電性顔料を分散させたゴ
ムを使用することで、感光体とのニップを十分得るよう
にしている。次の抵抗層は、帯電ローラの電気抵抗を半
導電性にするとともに、感光体にピンホールなどの欠陥
があった場合でも電流の集中を防ぐ目的で設ける。
【0009】しかし、ゴムは吸水しやすい材料であるた
め環境の変化に伴う抵抗変動が大きい。さらに、ゴムは
その弾性を発揮させるためや劣化防止のため数種の可塑
剤や活性剤を必要としており、導電性顔料を分散させる
ためには分散助剤を用いることも少なくない。
め環境の変化に伴う抵抗変動が大きい。さらに、ゴムは
その弾性を発揮させるためや劣化防止のため数種の可塑
剤や活性剤を必要としており、導電性顔料を分散させる
ためには分散助剤を用いることも少なくない。
【0010】加えて、感光体の表面はポリカーボネート
やアクリルといった非晶性樹脂であるため、上述の可塑
剤や活性剤および分散助剤に対し非常に弱い。そこでこ
れらの漏洩を防止するため弾性層上に保護層を設けるこ
とが必要となる。
やアクリルといった非晶性樹脂であるため、上述の可塑
剤や活性剤および分散助剤に対し非常に弱い。そこでこ
れらの漏洩を防止するため弾性層上に保護層を設けるこ
とが必要となる。
【0011】このように、帯電ローラは、多層構成と
し、各層の機能をそれぞれ発揮させることによって、は
じめて目的とする性能を得ることが可能となる。したが
って、帯電ローラは、その製造工程が複雑となり、高価
なものとなりやすい。
し、各層の機能をそれぞれ発揮させることによって、は
じめて目的とする性能を得ることが可能となる。したが
って、帯電ローラは、その製造工程が複雑となり、高価
なものとなりやすい。
【0012】次に、帯電ブラシは、感光体表面に対する
ブラシの線材の当接圧が低いため、帯電領域に異物など
が入り込みやすい。また、局所的に線材が一定の方向に
揃うことがあり、帯電不良を起こしやすいことや被帯電
体との接触により線材が担持体から脱落しやすいことな
どが問題とされている。さらに、線材の表面は放電時に
発生する酸化物に汚染されやすいため、その寿命には限
界があり再生は困難である。
ブラシの線材の当接圧が低いため、帯電領域に異物など
が入り込みやすい。また、局所的に線材が一定の方向に
揃うことがあり、帯電不良を起こしやすいことや被帯電
体との接触により線材が担持体から脱落しやすいことな
どが問題とされている。さらに、線材の表面は放電時に
発生する酸化物に汚染されやすいため、その寿命には限
界があり再生は困難である。
【0013】最後に、弾性ブレード方式は、帯電ブラシ
と異なり線材の脱落などの問題は発生しないが、帯電領
域が狭いために異物の巻き込みの影響を受けやすいとい
う問題がある。また、放電時には交流成分の作り出す振
動電界の補集作用によって、クリーナーを擦り抜けた微
粉トナーや紙粉がその表面に付着するため、抵抗ムラが
発生して画像不良を起こしやすいという問題があった。
加えて、その先端は常に感光体と摺察し続けるため、摩
耗が激しくて再生利用はできない。
と異なり線材の脱落などの問題は発生しないが、帯電領
域が狭いために異物の巻き込みの影響を受けやすいとい
う問題がある。また、放電時には交流成分の作り出す振
動電界の補集作用によって、クリーナーを擦り抜けた微
粉トナーや紙粉がその表面に付着するため、抵抗ムラが
発生して画像不良を起こしやすいという問題があった。
加えて、その先端は常に感光体と摺察し続けるため、摩
耗が激しくて再生利用はできない。
【0014】そこで、本発明は、製造及び再利用が容易
で、帯電音や干渉縞や被帯電体汚染がなく、しかも、環
境変動が少なくて長期にわたって高品位な画像形成を行
うことを可能とした帯電部材を提供することを目的とす
るものである。
で、帯電音や干渉縞や被帯電体汚染がなく、しかも、環
境変動が少なくて長期にわたって高品位な画像形成を行
うことを可能とした帯電部材を提供することを目的とす
るものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、被帯電体の被帯電面に近接
配置されるとともに、帯電電圧が印加されて前記被帯電
面を均一に帯電する帯電部材において、微小間隙を介し
て前記被帯電面に対向する帯電面を有する単層または複
層の第1の抵抗層と、該第1の抵抗層の背面側に配置さ
れた加熱手段とを有することを特徴とする。
みてなされたものであって、被帯電体の被帯電面に近接
配置されるとともに、帯電電圧が印加されて前記被帯電
面を均一に帯電する帯電部材において、微小間隙を介し
て前記被帯電面に対向する帯電面を有する単層または複
層の第1の抵抗層と、該第1の抵抗層の背面側に配置さ
れた加熱手段とを有することを特徴とする。
【0016】この場合、前記加熱手段を、絶縁体で被覆
された第2の抵抗層とすることができる。
された第2の抵抗層とすることができる。
【0017】また、前記第1の抵抗層に、振動電圧と直
流電圧とを重畳した重畳電圧を印加するとともに、前記
第2の抵抗層に、振動電圧または直流電圧を印加するよ
うにしてもよい。
流電圧とを重畳した重畳電圧を印加するとともに、前記
第2の抵抗層に、振動電圧または直流電圧を印加するよ
うにしてもよい。
【0018】さらに、前記第1の抵抗層を背面側から支
持する支持部材を有し、該支持部材と前記第1の抵抗層
との間に前記第2の抵抗層を配置するようにしてもよ
い。
持する支持部材を有し、該支持部材と前記第1の抵抗層
との間に前記第2の抵抗層を配置するようにしてもよ
い。
【0019】次に、前記第1の抵抗層を背面側から支持
する支持部材を有し、該支持部材における前記第1の抵
抗層側と反対の裏面側に前記第2の抵抗層を配置するこ
ともできる。
する支持部材を有し、該支持部材における前記第1の抵
抗層側と反対の裏面側に前記第2の抵抗層を配置するこ
ともできる。
【0020】次に、前記第1の抵抗層の帯電面は、緩や
かに湾曲する凹状の曲面に構成されるとともに、該帯電
面と前記被帯電面との最近接位置を通り該被帯電面の移
動方向についての下流側に向けて引いた接線よりも、前
記被帯電面側に配置されるようにしてもよい。
かに湾曲する凹状の曲面に構成されるとともに、該帯電
面と前記被帯電面との最近接位置を通り該被帯電面の移
動方向についての下流側に向けて引いた接線よりも、前
記被帯電面側に配置されるようにしてもよい。
【0021】次に、前記第1の抵抗層の帯電面は、平面
状に形成されているものであってもよい。
状に形成されているものであってもよい。
【0022】
【作用】以上構成に基づき、第1の抵抗層と被帯電面と
が非接触であるので、現像剤の被帯電体への融着、被帯
電面の削れは発生することはなく、また、帯電部材に振
動電圧を印加した場合でも、振動電界による帯電部材の
振動が被帯電体の伝わらないため、騒音(帯電音)が発
生することがなく、さらに、被帯電体が汚染されること
もない。
が非接触であるので、現像剤の被帯電体への融着、被帯
電面の削れは発生することはなく、また、帯電部材に振
動電圧を印加した場合でも、振動電界による帯電部材の
振動が被帯電体の伝わらないため、騒音(帯電音)が発
生することがなく、さらに、被帯電体が汚染されること
もない。
【0023】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。 〈実施例1〉本実施例では、矢印R1方向に回転自在に
支持された被帯電体としてのドラム状の感光体(以下
「感光ドラム」という。)と帯電部材とは、微小間隙を
介して対向している。
て説明する。 〈実施例1〉本実施例では、矢印R1方向に回転自在に
支持された被帯電体としてのドラム状の感光体(以下
「感光ドラム」という。)と帯電部材とは、微小間隙を
介して対向している。
【0024】ここで、図1(a)、(b)、(c)を参
照して、微小間隙について説明する。なお、感光ドラム
1に対して、(a)は、帯電部材2としての帯電ローラ
を接触させたもの、(b)、(c)は、支持部材20と
第1の抵抗層21とを有する帯電部材2を近接させたも
のである。ただし、(b)と(c)とは、感光ドラム1
表面の被帯電面1aの形状が異なる。
照して、微小間隙について説明する。なお、感光ドラム
1に対して、(a)は、帯電部材2としての帯電ローラ
を接触させたもの、(b)、(c)は、支持部材20と
第1の抵抗層21とを有する帯電部材2を近接させたも
のである。ただし、(b)と(c)とは、感光ドラム1
表面の被帯電面1aの形状が異なる。
【0025】微小間隙は、いずれの場合も、放電領域R
に形成される。ここで、微小間隙(以下適宜「エアーギ
ャップ」という。)とは、パッシェンの法則より導かれ
た絶縁破壊電圧の近似式、 Vth=312+6.2d (ただし、dは、エアーギャップで8μm以上の場合)
により決まるものである。
に形成される。ここで、微小間隙(以下適宜「エアーギ
ャップ」という。)とは、パッシェンの法則より導かれ
た絶縁破壊電圧の近似式、 Vth=312+6.2d (ただし、dは、エアーギャップで8μm以上の場合)
により決まるものである。
【0026】すなわち、エアーギャップdを100μm
とする場合、Vthは932Vとなり均一帯電のために印
加される振動電界のピーク間電圧VPPは、Vth×2より
1864VPP以上が必要となる。同様にエアーギャップ
dを200μmとすれば、3104VPP以上が必要とな
るのである。エアーギャップdが大きくなるに従って印
加電圧は多くなり、そのための高圧トランスも大型化し
なくてはならずコストアップの要因となりかねない。し
たがって、本発明による帯電部材が感光ドラムとの間に
作りだすエアーギャップdは200μm以下が望まし
い。
とする場合、Vthは932Vとなり均一帯電のために印
加される振動電界のピーク間電圧VPPは、Vth×2より
1864VPP以上が必要となる。同様にエアーギャップ
dを200μmとすれば、3104VPP以上が必要とな
るのである。エアーギャップdが大きくなるに従って印
加電圧は多くなり、そのための高圧トランスも大型化し
なくてはならずコストアップの要因となりかねない。し
たがって、本発明による帯電部材が感光ドラムとの間に
作りだすエアーギャップdは200μm以下が望まし
い。
【0027】エアーギャップdの保持方法としては、帯
電部材を枠体に固定し、感光ドラムとの間に所定の隙間
を得るよう配置させたり、帯電部材と感光ドラムとの間
にスペーサを介装させたりすればよい。なお、スペーサ
部材としては摩擦係数の低いテフロン、高分子ポリエチ
レン等が望ましい。
電部材を枠体に固定し、感光ドラムとの間に所定の隙間
を得るよう配置させたり、帯電部材と感光ドラムとの間
にスペーサを介装させたりすればよい。なお、スペーサ
部材としては摩擦係数の低いテフロン、高分子ポリエチ
レン等が望ましい。
【0028】さらに、本発明の帯電部材2の帯電面21
aは、図1(b)に示すように、帯電面21aにおける
被帯電面1aとの最近接位置Pから被帯電面1aの移動
方向についての下流側に向けて引いた接線Sよりも被帯
電面1a側にあるか、または同図(c)に示すように、
平行平板であるため、放電面積が非常に広い。このた
め、より高精細な画像を求めようとする場合でも、印加
する交流成分の周波数は、大きくする必要がないばかり
か、帯電ローラを用いる場合に比べて半分以下の周波数
で十分均一な帯電が可能となる。
aは、図1(b)に示すように、帯電面21aにおける
被帯電面1aとの最近接位置Pから被帯電面1aの移動
方向についての下流側に向けて引いた接線Sよりも被帯
電面1a側にあるか、または同図(c)に示すように、
平行平板であるため、放電面積が非常に広い。このた
め、より高精細な画像を求めようとする場合でも、印加
する交流成分の周波数は、大きくする必要がないばかり
か、帯電ローラを用いる場合に比べて半分以下の周波数
で十分均一な帯電が可能となる。
【0029】特に、ライン走査で画像情報の書き込みを
して画像形成を実行する場合、走査線の間隔と印加周波
数が近い場合、お互いの干渉によりモアレが発生すると
いう欠点も存在するが本発明による帯電部材2ではこの
ような問題も起こらない。
して画像形成を実行する場合、走査線の間隔と印加周波
数が近い場合、お互いの干渉によりモアレが発生すると
いう欠点も存在するが本発明による帯電部材2ではこの
ような問題も起こらない。
【0030】さて、本発明に係る帯電部材の最大の特徴
は、図2(a)の縦断面図、(a)のX−X線矢視図
(同図(b))に示すように、単層または多層構成の第
1の抵抗層21を有し、さらに絶縁体23で覆われた第
2の抵抗層22を第1の抵抗層21の背面に有すること
である。そして、第1の抵抗層21には交流電圧(振動
電圧)に直流電圧を重畳した重畳電圧を印加し、第2の
抵抗層22には交流電圧と直流電圧とのいずれかの電圧
を印加する。
は、図2(a)の縦断面図、(a)のX−X線矢視図
(同図(b))に示すように、単層または多層構成の第
1の抵抗層21を有し、さらに絶縁体23で覆われた第
2の抵抗層22を第1の抵抗層21の背面に有すること
である。そして、第1の抵抗層21には交流電圧(振動
電圧)に直流電圧を重畳した重畳電圧を印加し、第2の
抵抗層22には交流電圧と直流電圧とのいずれかの電圧
を印加する。
【0031】第1の抵抗層21は、その体積抵抗率が1
×105 〜1×1010Ω・cmに調整されており、この第
1の抵抗層21に、交流電圧に直流電圧を重畳させた重
畳電圧を印加することにより、感光ドラム1の被帯電面
1aに対向する帯電面21aから均一な放電を行い、被
帯電面21aを帯電する。
×105 〜1×1010Ω・cmに調整されており、この第
1の抵抗層21に、交流電圧に直流電圧を重畳させた重
畳電圧を印加することにより、感光ドラム1の被帯電面
1aに対向する帯電面21aから均一な放電を行い、被
帯電面21aを帯電する。
【0032】一方、第2の抵抗層22は、その周り(表
裏)を絶縁体22で覆われており、この第2の抵抗層2
2に交流電圧または直流電圧のいずれかの電圧を印加す
ることで電流、つまり電子の移動が発生し、この電子が
第2の抵抗層22中に含有された導電性顔料の格子振動
と衝突する際に発生する摩擦熱によって、第1の抵抗層
21を昇温するものである。
裏)を絶縁体22で覆われており、この第2の抵抗層2
2に交流電圧または直流電圧のいずれかの電圧を印加す
ることで電流、つまり電子の移動が発生し、この電子が
第2の抵抗層22中に含有された導電性顔料の格子振動
と衝突する際に発生する摩擦熱によって、第1の抵抗層
21を昇温するものである。
【0033】すなわち、本発明に係る帯電部材2の目的
は、第1の抵抗層21の温度を雰囲気温度より高い温度
(例えば5℃以上高く)に保つことにより、雰囲気中の
相対湿度を下げて、第1の抵抗層21の吸湿および第1
の抵抗層21表面に付着した微粉トナーや紙粉の吸湿を
防ぎ、これにより、第1の抵抗層21表面の抵抗ムラを
解消して均一な帯電をあらゆる環境下で常時可能とする
ものである。
は、第1の抵抗層21の温度を雰囲気温度より高い温度
(例えば5℃以上高く)に保つことにより、雰囲気中の
相対湿度を下げて、第1の抵抗層21の吸湿および第1
の抵抗層21表面に付着した微粉トナーや紙粉の吸湿を
防ぎ、これにより、第1の抵抗層21表面の抵抗ムラを
解消して均一な帯電をあらゆる環境下で常時可能とする
ものである。
【0034】以下、図3を参照して、帯電部材2を構成
するそれぞれの抵抗層について述べる。
するそれぞれの抵抗層について述べる。
【0035】帯電部材2の第1の抵抗層21は、その体
積抵抗率が1×105 〜1×1010Ω・cmに調整されて
おり、交流電圧に直流電圧を重畳した重畳電圧が印加さ
れることで、感光ドラム1の被帯電面1aに対向する帯
電面21aから均一な放電を行い被帯電面1aを帯電す
る。体積抵抗率が1×105 Ω・cmより低い場合には、
印加電圧が第1の抵抗層21内に均一に分配されず、局
所的に放電になりやすく、したがって、均一な帯電が行
えない。また、感光ドラム1にピンホールが存在した場
合は、電荷の集中を防げないのでリークが発生する。一
方、体積抵抗率が1×1010Ω・cmを超えると第1の抵
抗層21内で電圧降下が生じ、帯電のための放電をする
ことができなくなる。
積抵抗率が1×105 〜1×1010Ω・cmに調整されて
おり、交流電圧に直流電圧を重畳した重畳電圧が印加さ
れることで、感光ドラム1の被帯電面1aに対向する帯
電面21aから均一な放電を行い被帯電面1aを帯電す
る。体積抵抗率が1×105 Ω・cmより低い場合には、
印加電圧が第1の抵抗層21内に均一に分配されず、局
所的に放電になりやすく、したがって、均一な帯電が行
えない。また、感光ドラム1にピンホールが存在した場
合は、電荷の集中を防げないのでリークが発生する。一
方、体積抵抗率が1×1010Ω・cmを超えると第1の抵
抗層21内で電圧降下が生じ、帯電のための放電をする
ことができなくなる。
【0036】第1の抵抗層21は、上述の抵抗範囲に収
まっていれば層構成および材料に関し手は、特に制約を
受けることはない。つまり、第1の抵抗層21の構成は
単層でも多層でも構わず、それらの材料は導電性顔料を
分散し抵抗調整を行ったものでもイオン導電性のもので
もさしつかえない。
まっていれば層構成および材料に関し手は、特に制約を
受けることはない。つまり、第1の抵抗層21の構成は
単層でも多層でも構わず、それらの材料は導電性顔料を
分散し抵抗調整を行ったものでもイオン導電性のもので
もさしつかえない。
【0037】ただし、本発明による帯電部材2は、第2
の抵抗層22の発熱によって第1の抵抗層21を昇温す
るものであるため、第1の抵抗層21は樹脂単独で形成
するよりも、熱伝導性に優れる導電性フィラーを分散し
た材料の方が望ましい。
の抵抗層22の発熱によって第1の抵抗層21を昇温す
るものであるため、第1の抵抗層21は樹脂単独で形成
するよりも、熱伝導性に優れる導電性フィラーを分散し
た材料の方が望ましい。
【0038】本発明において、帯電部材2の第1の抵抗
層21に用いる樹脂の種類としては、ポリオレフィン樹
脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができ、これ
らに所定量の導電性フィラー(例えば導電性カーボン、
酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、黒鉛、アルミニウム、
ニッケル等の粉体)を加えて用いることができる。
層21に用いる樹脂の種類としては、ポリオレフィン樹
脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができ、これ
らに所定量の導電性フィラー(例えば導電性カーボン、
酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、黒鉛、アルミニウム、
ニッケル等の粉体)を加えて用いることができる。
【0039】第1の抵抗層21を形成するには、射出成
形や押し出しによりシート化してもよく、多層構成の場
合は押出しラミネートまたはドライラミネートによる複
合シートを用いても構わない。
形や押し出しによりシート化してもよく、多層構成の場
合は押出しラミネートまたはドライラミネートによる複
合シートを用いても構わない。
【0040】また、帯電部材2は、感光ドラム1に対し
微少間隙を介して配設されており、この微小間隙とは2
00μm以下であるため、第1の抵抗層21の厚みの精
度を一定の範囲に収める必要があり、同時に、均一な放
電を行うためには表面粗さ(Ra )を1.0μm以下に
収める必要もある。これらの条件を満たすには第1の抵
抗層21を形成する樹脂自体が優れた寸法精度を備えて
いたり、2軸延伸により厚み精度を高めたり、ディッピ
ング法による精度の高いコーティングを行ったりするこ
とが望ましい。
微少間隙を介して配設されており、この微小間隙とは2
00μm以下であるため、第1の抵抗層21の厚みの精
度を一定の範囲に収める必要があり、同時に、均一な放
電を行うためには表面粗さ(Ra )を1.0μm以下に
収める必要もある。これらの条件を満たすには第1の抵
抗層21を形成する樹脂自体が優れた寸法精度を備えて
いたり、2軸延伸により厚み精度を高めたり、ディッピ
ング法による精度の高いコーティングを行ったりするこ
とが望ましい。
【0041】次いで、帯電部材2の第2の抵抗層22に
ついて述べる。
ついて述べる。
【0042】第2の抵抗層22の目的は、第1の抵抗層
21を昇温することである。
21を昇温することである。
【0043】詳しくは、本発明による帯電部材2のよう
に感光ドラム1の回転に対し非従動であり、しかも交流
電圧を印加する帯電部材2の場合、その放電時には、交
流成分の作り出す振動電荷の補集作用によりクリーナー
を擦り抜けた微粉トナーや紙粉がその表面に付着し、高
湿度環境下ではこれら付着物の吸水により局部的に抵抗
が下がり抵抗ムラを生じて画像不良となりやすい。しか
し、本発明による帯電部材2は、第1の抵抗層21表面
を雰囲気温度より5℃以上高く保ち雰囲気中の相対湿度
を下げることで付着物中の水分を放出し第1の抵抗層2
1表面の抵抗ムラをなくすものである。
に感光ドラム1の回転に対し非従動であり、しかも交流
電圧を印加する帯電部材2の場合、その放電時には、交
流成分の作り出す振動電荷の補集作用によりクリーナー
を擦り抜けた微粉トナーや紙粉がその表面に付着し、高
湿度環境下ではこれら付着物の吸水により局部的に抵抗
が下がり抵抗ムラを生じて画像不良となりやすい。しか
し、本発明による帯電部材2は、第1の抵抗層21表面
を雰囲気温度より5℃以上高く保ち雰囲気中の相対湿度
を下げることで付着物中の水分を放出し第1の抵抗層2
1表面の抵抗ムラをなくすものである。
【0044】第2の抵抗層22は、その周りを絶縁体2
3で覆われている。この第2の抵抗層22に、交流電圧
(振動電圧)または直流電圧のいずれかの電圧を印加す
ることで電流、つまり電子の移動が発生し、電子が第2
の抵抗層22中に含有された導電性顔料の格子振動と衝
突する際に発生する摩擦熱により第1の抵抗層21を昇
温するものである。周りが絶縁体23で覆われているの
は、電流が外部に逃げることを防いで効率よく発熱させ
るという実用面、また、第1の抵抗層21に印加される
バイアスとの短絡を防ぐという安全面を考慮しているた
めである。
3で覆われている。この第2の抵抗層22に、交流電圧
(振動電圧)または直流電圧のいずれかの電圧を印加す
ることで電流、つまり電子の移動が発生し、電子が第2
の抵抗層22中に含有された導電性顔料の格子振動と衝
突する際に発生する摩擦熱により第1の抵抗層21を昇
温するものである。周りが絶縁体23で覆われているの
は、電流が外部に逃げることを防いで効率よく発熱させ
るという実用面、また、第1の抵抗層21に印加される
バイアスとの短絡を防ぐという安全面を考慮しているた
めである。
【0045】上述の絶縁体23を構成する絶縁材料とし
ては、第1の抵抗層21に印加されるバイアスの実行値
の3倍以上の絶縁破壊電圧(JIS−C2318)を有
するものが必要である。本発明の帯電部材2では、絶縁
材料として厚さ50μmのポリエステルフィルム(PE
T#50)を用いている。なお、ポリエステルフィルム
の絶縁破壊電圧は、厚さが50μmの場合は10.2k
V、100μmの場合は16.6kVである。
ては、第1の抵抗層21に印加されるバイアスの実行値
の3倍以上の絶縁破壊電圧(JIS−C2318)を有
するものが必要である。本発明の帯電部材2では、絶縁
材料として厚さ50μmのポリエステルフィルム(PE
T#50)を用いている。なお、ポリエステルフィルム
の絶縁破壊電圧は、厚さが50μmの場合は10.2k
V、100μmの場合は16.6kVである。
【0046】さて、ここで問題となるのは第2の抵抗層
22の発熱量である。
22の発熱量である。
【0047】発熱量を決定するファクターは印加電圧と
抵抗値にあるが、印加電圧は世界各国の各安全規格に記
された危険電圧を考慮し、交流電圧の場合は42.4V
PP以下、直流電圧の場合は60V以下に抑えなくはなら
ない。
抵抗値にあるが、印加電圧は世界各国の各安全規格に記
された危険電圧を考慮し、交流電圧の場合は42.4V
PP以下、直流電圧の場合は60V以下に抑えなくはなら
ない。
【0048】そこで、このような低い電圧であっても少
ない時間で目的の温度への昇温を可能とするため、第2
の抵抗層22の抵抗値の範囲と抵抗層を形成する材料も
制約を受ける。すなわち、第2の抵抗層22は交流電圧
または直流電圧のいずれかの電圧を印加することで電
流、つまり電子の移動が発生し、この電子が第2の抵抗
層22中に含有された導電性顔料の格子振動と衝突する
際に発生する摩擦熱により第1の抵抗層21を昇温する
ものであり、低い電圧で多くの電流を流さなくては昇温
を早めることができない。したがって、第2の抵抗層2
2は低い抵抗値とすることが必要であり、かつ格子振動
が活発な材料でなくてはならない。第2の抵抗層22に
用いる導電性顔料としては、例えば、カーボン、グラフ
ァイト、アルミニウム粉末、銀粉末、銅粉末等を挙げる
ことができ、これらを分散する樹脂としては耐熱性を考
慮してフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂等から選ばれることが望ましい。
ない時間で目的の温度への昇温を可能とするため、第2
の抵抗層22の抵抗値の範囲と抵抗層を形成する材料も
制約を受ける。すなわち、第2の抵抗層22は交流電圧
または直流電圧のいずれかの電圧を印加することで電
流、つまり電子の移動が発生し、この電子が第2の抵抗
層22中に含有された導電性顔料の格子振動と衝突する
際に発生する摩擦熱により第1の抵抗層21を昇温する
ものであり、低い電圧で多くの電流を流さなくては昇温
を早めることができない。したがって、第2の抵抗層2
2は低い抵抗値とすることが必要であり、かつ格子振動
が活発な材料でなくてはならない。第2の抵抗層22に
用いる導電性顔料としては、例えば、カーボン、グラフ
ァイト、アルミニウム粉末、銀粉末、銅粉末等を挙げる
ことができ、これらを分散する樹脂としては耐熱性を考
慮してフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂等から選ばれることが望ましい。
【0049】本発明による帯電部材の第2の抵抗層22
の幅は、第1の抵抗層21より小さく設計され、なおか
つその厚みは100μm以下である。
の幅は、第1の抵抗層21より小さく設計され、なおか
つその厚みは100μm以下である。
【0050】第2の抵抗層22を幅広で厚くすれば多く
の電流を流すことが可能となるが、その分コスト高にな
り、印加電圧の制御回路に破損が生じた場合には発熱量
が多すぎて他の部材に損傷を与えるおそれもある。した
がって、図2に示すようにできる限り小面積での有効な
発熱を実現しなければならない。
の電流を流すことが可能となるが、その分コスト高にな
り、印加電圧の制御回路に破損が生じた場合には発熱量
が多すぎて他の部材に損傷を与えるおそれもある。した
がって、図2に示すようにできる限り小面積での有効な
発熱を実現しなければならない。
【0051】この形状における第2の抵抗層22の抵抗
値は長手方向の両端部間で測定された値が1000Ω以
下であることが望ましい。1000Ωを超える抵抗値で
は前述の危険電圧以下で第1の抵抗層21を昇温するだ
けの発熱量は得られない。
値は長手方向の両端部間で測定された値が1000Ω以
下であることが望ましい。1000Ωを超える抵抗値で
は前述の危険電圧以下で第1の抵抗層21を昇温するだ
けの発熱量は得られない。
【0052】次に、第2の抵抗層22の配置について述
べる。図3に示すように、第2の抵抗層22は、第1の
抵抗層21の背面(帯電面21と反対の面)21b側に
設置されるものである。この場合、第1の抵抗層21の
背面21bに絶縁体とともに直接的に貼り合わせてもよ
いが、図4に示すように、第1の抵抗層21を金属の基
材(支持部材)20の一方の面20aに配置し、その反
対側の面20bに第2の抵抗層22を配置してもよい。
べる。図3に示すように、第2の抵抗層22は、第1の
抵抗層21の背面(帯電面21と反対の面)21b側に
設置されるものである。この場合、第1の抵抗層21の
背面21bに絶縁体とともに直接的に貼り合わせてもよ
いが、図4に示すように、第1の抵抗層21を金属の基
材(支持部材)20の一方の面20aに配置し、その反
対側の面20bに第2の抵抗層22を配置してもよい。
【0053】ただし、第1の抵抗層21および第2の抵
抗層22にはそれぞれ独立したバイアスが印加されるの
でそれぞれの受電部は安全を考慮して10mm以上離す
必要がある。
抗層22にはそれぞれ独立したバイアスが印加されるの
でそれぞれの受電部は安全を考慮して10mm以上離す
必要がある。
【0054】以上のようにして、目的とする帯電部材2
を構成することができる。
を構成することができる。
【0055】以下、さらに具体的に説明する。
【0056】ポリオレフィン樹脂に導電性酸化チタン
(表面に酸化錫をドープ)を60wt%配合し、加圧ニ
ーダーにて混練分散し、半導電性材料を得た。この材料
を射出成形機により100mm角で厚さが50μmとな
る平板を15枚成形した。
(表面に酸化錫をドープ)を60wt%配合し、加圧ニ
ーダーにて混練分散し、半導電性材料を得た。この材料
を射出成形機により100mm角で厚さが50μmとな
る平板を15枚成形した。
【0057】得られた第1の抵抗層21を高温(32.
5℃)/高湿(85%)環境下、標準環境(23℃)/
(55%)、および低温(15℃)/低温(10%)の
各環境下(以下それぞれH/H、N/N、L/L」とい
う。)にそれぞれ5枚ずつ12時間放置した後、厚みと
体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。その結果を図6に示
す。
5℃)/高湿(85%)環境下、標準環境(23℃)/
(55%)、および低温(15℃)/低温(10%)の
各環境下(以下それぞれH/H、N/N、L/L」とい
う。)にそれぞれ5枚ずつ12時間放置した後、厚みと
体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。その結果を図6に示
す。
【0058】同図から、第1の抵抗層21の厚さおよび
抵抗が非常に安定していることがわかる。
抵抗が非常に安定していることがわかる。
【0059】次いで、PETフィルム(#50)上に、
フェノール樹脂中にAg粉末を65wt%分散した導電
性ペーストを幅5mm×長さ250mm、150℃×3
0分乾燥後の膜厚が10μmになるようにシルクスクリ
ーン印刷により形成した。
フェノール樹脂中にAg粉末を65wt%分散した導電
性ペーストを幅5mm×長さ250mm、150℃×3
0分乾燥後の膜厚が10μmになるようにシルクスクリ
ーン印刷により形成した。
【0060】一方、PETフィルム(#50)にウレタ
ン系接着剤を100℃×10分後の厚さが2μmとなる
ようにコーティングし、両者をラミネーターを用い12
0℃で3kg/cm2 の圧力で貼り合わせた。
ン系接着剤を100℃×10分後の厚さが2μmとなる
ようにコーティングし、両者をラミネーターを用い12
0℃で3kg/cm2 の圧力で貼り合わせた。
【0061】得られた積層体を、その中心に導電性ペー
ストが来るようにし、幅10mm×長さ260mmに切
断し第2の抵抗層22を作成した。
ストが来るようにし、幅10mm×長さ260mmに切
断し第2の抵抗層22を作成した。
【0062】なお、導電性ペーストの長手方向250m
m間の抵抗は10Ωであった。
m間の抵抗は10Ωであった。
【0063】さらに、所定の寸法に成形された第1の抵
抗層21を備えたアルミニウム性の基材20の裏面に第
2の抵抗層22を貼り合わせ、目的とする帯電部材2を
作成した。
抗層21を備えたアルミニウム性の基材20の裏面に第
2の抵抗層22を貼り合わせ、目的とする帯電部材2を
作成した。
【0064】ここで、第2の抵抗層22に正弦波の交流
電圧20VPPを、周波数10Hzで正弦波の0〜90°
の間だけ通電する位相制御により印加し、第1の抵抗層
21表面の昇温特性を各環境下で測定した。その結果を
図5に示す。
電圧20VPPを、周波数10Hzで正弦波の0〜90°
の間だけ通電する位相制御により印加し、第1の抵抗層
21表面の昇温特性を各環境下で測定した。その結果を
図5に示す。
【0065】同図から、いずれの環境下においても、1
0秒以内で雰囲気温度より5℃以上に昇温することが可
能であり、さらに、300秒前後で一定の温度に飽和さ
せることが可能であることがわかる。 〈実施例2〉上述の実施例1で得た帯電部材2を電子写
真装置の一次帯電位置に設置し、第1の抵抗層21に直
流電圧650vと正弦波の交流電圧2.0kVPPを重畳
印加し、第2の抵抗層22には実施例1と同じ正弦波の
交流電圧20VPPを、周波数10Hzで正弦波の0〜9
0°の間だけ通電する位相制御により印加し6000枚
画像の耐久試験を各環境下で実施した。
0秒以内で雰囲気温度より5℃以上に昇温することが可
能であり、さらに、300秒前後で一定の温度に飽和さ
せることが可能であることがわかる。 〈実施例2〉上述の実施例1で得た帯電部材2を電子写
真装置の一次帯電位置に設置し、第1の抵抗層21に直
流電圧650vと正弦波の交流電圧2.0kVPPを重畳
印加し、第2の抵抗層22には実施例1と同じ正弦波の
交流電圧20VPPを、周波数10Hzで正弦波の0〜9
0°の間だけ通電する位相制御により印加し6000枚
画像の耐久試験を各環境下で実施した。
【0066】特にH/H環境下では1日1000枚の耐
久とし、前日に第1の抵抗層21に十分付着物を着けた
状態で一晩放置し、付着物を十分吸湿させた状態で翌日
の耐久に供しこれを6日間繰り返した。
久とし、前日に第1の抵抗層21に十分付着物を着けた
状態で一晩放置し、付着物を十分吸湿させた状態で翌日
の耐久に供しこれを6日間繰り返した。
【0067】この結果、すべての環境下で良好な画像を
最後まで得ることができた。
最後まで得ることができた。
【0068】特にH/H下では5日間付着物が十分吸湿
した状態で画出ししたことになるが全く問題はなかっ
た。 〈実施例3〉導電性カーボン(10wt%)を分散した
ウレタンシート(400μm)に導電性接着剤(2μ
m)を塗布乾燥し、導電性酸化チタン(表面に酸化錫を
ドープ)を30wt%分散したナイロンフィルム(10
0μm)とドライラミネートした。
した状態で画出ししたことになるが全く問題はなかっ
た。 〈実施例3〉導電性カーボン(10wt%)を分散した
ウレタンシート(400μm)に導電性接着剤(2μ
m)を塗布乾燥し、導電性酸化チタン(表面に酸化錫を
ドープ)を30wt%分散したナイロンフィルム(10
0μm)とドライラミネートした。
【0069】得られた積層体を100mm角に15枚裁
断し各環境下にそれぞれ5枚ずつ12時間放置した後、
厚さと体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。
断し各環境下にそれぞれ5枚ずつ12時間放置した後、
厚さと体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。
【0070】その結果、体積抵抗率はすべての各環境下
で3×108 〜8×108 Ω・cmの範囲でありその厚さ
は500±5μmの範囲に収まっていた。
で3×108 〜8×108 Ω・cmの範囲でありその厚さ
は500±5μmの範囲に収まっていた。
【0071】さらに、上述の積層体のウレタン側の面
に、実施例1で作成したものと同じ第2の抵抗層22を
貼り合わせ第2の抵抗層22のPETフィルム(#5
0)面をアルミニウム性の基材20に接着し目的とする
帯電部材2を作成した。
に、実施例1で作成したものと同じ第2の抵抗層22を
貼り合わせ第2の抵抗層22のPETフィルム(#5
0)面をアルミニウム性の基材20に接着し目的とする
帯電部材2を作成した。
【0072】つづいて、実施例1同様、第2の抵抗層2
2に正弦波の交流電圧20VPPを、周波数10Hzで正
弦波の0〜90°の間だけ通電する位相制御により印加
し、第1の抵抗層21表面の昇温特性を各環境下で測定
した。その結果、10秒以内で雰囲気温度より5℃以上
に昇温することが可能であり、さらに、300秒前後で
一定の温度に飽和させることが可能であった。
2に正弦波の交流電圧20VPPを、周波数10Hzで正
弦波の0〜90°の間だけ通電する位相制御により印加
し、第1の抵抗層21表面の昇温特性を各環境下で測定
した。その結果、10秒以内で雰囲気温度より5℃以上
に昇温することが可能であり、さらに、300秒前後で
一定の温度に飽和させることが可能であった。
【0073】また、実施例2と同様、この帯電部材2を
電子写真装置の一次帯電位置に設置し、第1の抵抗層2
1に直流電圧−650vと正弦波の交流電圧2.0KV
PPを重畳印加し、第2の抵抗層22には実施例1と同じ
正弦波の交流電圧20VPPを、周波数10Hzで正弦波
の0〜90°の間だけ通電する位相制御により印加し6
000枚画像の耐久試験を各環境下で実施した。
電子写真装置の一次帯電位置に設置し、第1の抵抗層2
1に直流電圧−650vと正弦波の交流電圧2.0KV
PPを重畳印加し、第2の抵抗層22には実施例1と同じ
正弦波の交流電圧20VPPを、周波数10Hzで正弦波
の0〜90°の間だけ通電する位相制御により印加し6
000枚画像の耐久試験を各環境下で実施した。
【0074】特に、H/H環境下では1日1000枚の
耐久とし、前日に第1の抵抗層21に十分付着物を着け
た状態で一晩放置し、付着物を十分吸湿させた状態で翌
日の耐久に供しこれを6日間繰り返した。
耐久とし、前日に第1の抵抗層21に十分付着物を着け
た状態で一晩放置し、付着物を十分吸湿させた状態で翌
日の耐久に供しこれを6日間繰り返した。
【0075】この結果、すべての環境下で良好な画像を
最後まで得ることができた。
最後まで得ることができた。
【0076】特に、H/H下では5日間付着物が十分吸
湿した状態で画出したことになるが全く問題はなかっ
た。 〈比較例1〉実施例1で作成した帯電部材2の第2の抵
抗層22に通電をせず、6000枚画像の耐久試験を各
環境下で実施した。
湿した状態で画出したことになるが全く問題はなかっ
た。 〈比較例1〉実施例1で作成した帯電部材2の第2の抵
抗層22に通電をせず、6000枚画像の耐久試験を各
環境下で実施した。
【0077】その結果、N/N環境下およびL/L環境
下では何ら問題は発生しなかったが、H/H環境下では
1日1000枚の耐久後の翌日の初期画像で異常放電に
よる斑点画像が発生した。
下では何ら問題は発生しなかったが、H/H環境下では
1日1000枚の耐久後の翌日の初期画像で異常放電に
よる斑点画像が発生した。
【0078】このことは、前日に第1の抵抗層21に十
分付着物を着けた状態で一晩放置したため、付着物が吸
湿し局部的に抵抗層表面に抵抗ムラが生じたものと考え
られる。
分付着物を着けた状態で一晩放置したため、付着物が吸
湿し局部的に抵抗層表面に抵抗ムラが生じたものと考え
られる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、帯
電部材に加熱手段を設けることにより、製造及び再利用
が容易で、帯電音や干渉縞や被帯電体汚染がなく、しか
も、環境変動が少なくて長期にわたって高品位な画像形
成を行うことができる。
電部材に加熱手段を設けることにより、製造及び再利用
が容易で、帯電音や干渉縞や被帯電体汚染がなく、しか
も、環境変動が少なくて長期にわたって高品位な画像形
成を行うことができる。
【図1】(a)、(b)、(c)は、感光ドラムと帯電
部材との間に形成される放電領域を示す図。
部材との間に形成される放電領域を示す図。
【図2】(a)は帯電部材の縦断面図。(b)は(a)
のX−X線矢視図。
のX−X線矢視図。
【図3】基体と第1の抵抗層との間に第2の抵抗層を配
した帯電部材の縦断面図。
した帯電部材の縦断面図。
【図4】基体の上面に第2の抵抗層を配した帯電部材の
縦断面図。
縦断面図。
【図5】各環境下における第1の抵抗層表面の昇温特性
を示す図。
を示す図。
【図6】第1の抵抗層の厚さと、各環境下における体積
抵抗との関係を示す図。
抵抗との関係を示す図。
1 被帯電体(感光ドラム) 1a 被帯電面 2 帯電部材 20 支持部材(基体) 20a 一方の面 20b 他方の面 21 第1の抵抗層 21a 帯電面 21b 背面 22 第2の抵抗層 23 絶縁体 P 最近接位置 R 放電領域 S 接線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 和美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山崎 道仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木須 浩樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 被帯電体の被帯電面に近接配置されると
ともに、帯電電圧が印加されて前記被帯電面を均一に帯
電する帯電部材において、 微小間隙を介して前記被帯電面に対向する帯電面を有す
る単層または複層の第1の抵抗層と、 該第1の抵抗層の背面側に配置された加熱手段とを有す
る、 ことを特徴とする帯電部材。 - 【請求項2】 前記加熱手段は、絶縁体で被覆された第
2の抵抗層である、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電部材。 - 【請求項3】 前記第1の抵抗層に、振動電圧と直流電
圧とを重畳した重畳電圧を印加するとともに、 前記第2の抵抗層に、振動電圧または直流電圧を印加す
る、 ことを特徴とする請求項2記載の帯電部材。 - 【請求項4】 前記第1の抵抗層を背面側から支持する
支持部材を有し、 該支持部材と前記第1の抵抗層との間に前記第2の抵抗
層を配置する、 ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の帯電部
材。 - 【請求項5】 前記第1の抵抗層を背面側から支持する
支持部材を有し、 該支持部材における前記第1の抵抗層側と反対の裏面側
に前記第2の抵抗層を配置する、 ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の帯電部
材。 - 【請求項6】 前記第1の抵抗層の帯電面は、緩やかに
湾曲する凹状の曲面に構成されるとともに、該帯電面と
前記被帯電面との最近接位置を通り該被帯電面の移動方
向についての下流側に向けて引いた接線よりも、前記被
帯電面側に配置される、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか記
載の帯電部材。 - 【請求項7】 前記第1の抵抗層の帯電面は、平面状に
形成されている、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか記
載の帯電部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22865594A JPH0869153A (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 帯電部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22865594A JPH0869153A (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 帯電部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0869153A true JPH0869153A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=16879742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22865594A Pending JPH0869153A (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 帯電部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0869153A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100494991B1 (ko) * | 2002-09-19 | 2005-06-10 | 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 | 대전 부재의 재생 방법, 대전 부재, 및 대전 부재의 재생장치 |
-
1994
- 1994-08-29 JP JP22865594A patent/JPH0869153A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100494991B1 (ko) * | 2002-09-19 | 2005-06-10 | 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 | 대전 부재의 재생 방법, 대전 부재, 및 대전 부재의 재생장치 |
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