JPH0869133A - 静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法

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JPH0869133A
JPH0869133A JP6203504A JP20350494A JPH0869133A JP H0869133 A JPH0869133 A JP H0869133A JP 6203504 A JP6203504 A JP 6203504A JP 20350494 A JP20350494 A JP 20350494A JP H0869133 A JPH0869133 A JP H0869133A
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JP
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latent image
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JP6203504A
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Eiji Ota
栄治 太田
Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Haruaki Ishizaki
晴朗 石崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着色剤粒子の分散性及び帯電特性の経時安定
性に優れた静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法を提供
する。 【構成】 常温で固体であり且つ融点を越える加熱によ
る溶融と冷却による固化を可逆的に繰り返す分散媒中に
着色剤粒子を分散させた現像剤溶液を作製する。そし
て、上記現像剤溶液を、分散媒の融点より10℃高い温
度から融点より10℃低い温度まで、0.3℃/秒以上
の冷却速度で冷却し固化させる。 【効果】 現像剤溶液を急速に冷却固化させることによ
り、分散媒の結晶成長が抑えられるため、着色剤粒子の
凝集が防止され、着色剤粒子の分散性及び帯電特性の経
時安定性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセス等に
おいて静電潜像を現像するための静電潜像現像用湿式現
像剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成技術の分野において、一様に帯
電させた光導帯電体上又は感光体上に画像信号に応じて
選択的に光照射を行い静電潜像を形成し、形成された静
電潜像を現像する方法は、一般に電子写真プロセスと呼
ばれている。この電子写真プロセスには、大別して乾式
現像法と湿式現像法がある。
【0003】乾式現像法は、原理的に静電潜像に単に着
色剤の粉末を散布し付着させるだけなので、取扱い性及
び現像トナー剤の保存性に優れるという長所を有してい
る。しかしながら、電子スチル写真を印画するプリンタ
等に見られる如く、近年高まりつつある高品位画像への
要望に対応するには、湿式現像法に一歩譲らざるを得な
いのが実情である。
【0004】これに対して湿式現像法は、着色剤として
染料或いは顔料を絶縁性の分散媒に分散させた液体現像
剤を使用する方法であり、この湿式現像法によれば、銀
塩写真に匹敵する解像度と階調を得ることが可能であ
る。特に着色剤として顔料を使用した場合には、非常に
優れた耐候性を有する画像を形成できる。そのため、こ
の湿式現像法は各方面で開発が進められている。
【0005】従来、このような湿式現像法に用いられる
現像剤としては、絶縁性の分散媒が、例えば飽和炭化水
素系のアイソパーG(エッソ社製)等に代表されるよう
な、常温で液体状の物質である湿式現像剤が知られてい
る。これに対して、特開平2−6966号公報にその記
載が見られるように、常温で固体であり加熱により液化
する電気絶縁性有機物から成る分散媒、例えばn−パラ
フィンに着色剤粒子等を分散させた固形化現像剤が提案
されている。この固形化現像剤は、保存時には固形であ
るため、取扱いが容易で組成変化が少ない等の利点を有
している。
【0006】そして、このような固形化現像剤を静電潜
像の現像に用いた画像形成方法として、例えば、特開平
2−81073号公報において、感光体等の基体上に、
固形化現像剤を加熱し溶融させて、着色剤粒子と分散媒
等を有して成る現像剤画像を形成し、この現像剤画像を
加熱し溶融させた状態で被転写体を接触させて転写する
方法、あるいは前記現像剤画像が冷却固化するときに被
転写体を圧接させて転写する方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記固
形化現像剤において、分散媒としてn−パラフィンのよ
うに、固化した後に比較的大きな結晶を生じるものを使
用した場合、固形化現像剤を作製した際に、あるいは保
存時に加熱溶融し再び冷却固化した際に、分散媒が結晶
化してしまう。そして、分散媒が結晶化すると、結晶の
外に着色剤粒子が押し出され、着色剤粒子が凝集して、
着色剤粒子の分散性や帯電特性等が劣化してしまう。
【0008】すなわち、静電潜像の現像に用いられる固
形化現像剤においては、着色剤粒子の分散性及び帯電特
性等の経時安定性が大きな課題となっており、その解決
が待たれるところである。
【0009】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、記録画像の階調性や解像度
を損なうことなく、着色剤粒子の分散性及び帯電特性等
の経時安定性に優れた静電潜像現像用湿式現像剤の製造
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、着色剤粒子の
分散性及び帯電特性等の経時安定性は、分散媒の結晶の
大きさに大きく依存しており、分散媒の結晶を小さくす
ることにより、着色剤粒子の分散性及び帯電特性等の経
時安定性に優れた静電潜像現像用湿式現像剤が得られる
ことを見いだした。
【0011】このような知見に基づいて完成された本発
明の静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法は、常温で固
体であり且つ融点を越える加熱による溶融と冷却による
固化を可逆的に繰り返す分散媒中に着色剤粒子を分散さ
せた現像剤溶液を、分散媒の融点より10℃高い温度か
ら融点より10℃低い温度まで、0.3℃/秒以上の冷
却速度で冷却し固化させることを特徴とする。
【0012】ここで、着色剤粒子を分散させた現像剤溶
液を冷却する方法としては、分散媒の融点より10℃高
い温度から融点より10℃低い温度まで、0.3℃/秒
以上、より好ましくは1℃/秒以上の冷却速度で冷却し
固化させるものであれば、特に限定されるものではな
い。具体的には、例えば、液体窒素(−196℃)中に
上記現像剤溶液を滴下させる方法、液体窒素等により冷
却された金属容器に上記現像剤溶液を滴下させる方法、
あるいはアルコール溶液にドライアイスを投入し、その
気化熱により冷却されたアルコール溶液(−70℃程度
にまで冷却可能)中に、上記現像剤溶液を滴下させる方
法等が挙げられる。ここで、上記アルコール溶液のよう
に冷却された溶液中に現像剤溶液を滴下させた場合は、
着色剤粒子を分散させた分散媒を冷却し固化させた後、
乾燥ガス等により不要な溶液を乾燥させて、静電潜像現
像用湿式現像剤とすればよい。
【0013】なお、本発明により製造される静電潜像現
像用湿式現像剤は、分散媒中に着色剤粒子を分散させて
成るものであるが、上記分散媒中には、樹脂、電荷供与
剤、電荷増強剤等が添加されていてもよい。
【0014】上記分散媒としては、常温で固体であり、
かつ融点を越える加熱による溶融と、融点を下回る冷却
による固化とを、可逆的に繰り返す電気絶縁性有機物で
あればよい。ただし、通常の使用環境や取扱い性等を考
慮すると、融点が30℃以上であることが好ましく、さ
らには40℃以上であることがより好ましい。また、融
点の上限は特に規定されるものではないが、実用的には
およそ100℃以下、より好ましくは80℃以下であ
る。この理由は、融点があまり高すぎても加熱に余分な
エネルギーを要すること、基体上に保持して使用する場
合に基体として一般に使用される材料の耐熱温度を越え
てはならないこと等による。これらの要求を満たす材料
としては、パラフィン類、ロウ類、及びこれらの混合物
が挙げられる。まず、パラフィン類としては、ノナデカ
ンからヘキサコンタンに至る炭素数19〜60の各種の
n−パラフィンがある。また、ロウ類としては、カルナ
ウバロウ、綿ロウ等の植物ロウ、ペトロラタム等の石油
ロウ等が挙げられる。これらの材料は誘電率が1.9〜
2.3程度の誘電体である。
【0015】また、上記着色剤粒子としては、従来公知
の無機顔料、有機顔料、染料及びこれらの混合物等が使
用できる。具体的には、例えば、無機顔料としては、ク
ロム系顔料、カドミウム系顔料、鉄系顔料、コバルト系
顔料、群青、紺青等が挙げられる。また、有機顔料や染
料としては、ハンザイエロー(C.I.11680)、
ベンジジンイエロー(C.I.21090)、ベンジジ
ンオレンジ(C.I.21110)ファーストレッド
(C.I.37085)、ブリリアントカーミン3B
(C.I.16015−Lake)、フタロシアニンブ
ルー(C.I.74160)ビクトリアブルー(C.
I.50415)、オイルブルー(C.I.7435
0)、アルカリブルー(C.I.42770A)、ファ
ーストスカーレット(C.I.12315)、ローダミ
ン6B(C.I.45160)、ローダミンレーキ
(C.I.45160−Lake)、ファーストスカイ
ブルー(C.I.74200−Lake)、ニグロシン
(C.I.50415)及びカーボンブラック等が挙げ
られる。これらは単独でも2種以上の混合物としても用
いることができ、所望の発色を有するものを選択して使
用すれば良い。
【0016】なお、このような着色剤粒子の配合比は、
分散媒1リットルに対して0.01〜100gであるこ
とが好ましく、さらには0.1から10gであることが
より好ましい。特に効率的な現像を行い廃トナーの量を
抑制するためには、分散媒に対する濃度(分散媒と着色
剤粒子との比率(希釈率))を2〜10重量%とするこ
とが好ましい。ここで、着色剤粒子の濃度範囲は、あく
までも現像工程における濃度であって、例えば保存時等
にはより高い濃度に濃縮されていてもよい。
【0017】また、上記樹脂は、着色剤粒子の分散性及
び帯電特性等を向上させるために添加されるものであ
り、従来公知の樹脂材料を適宜選択して使用することが
できる。具体的には、例えば、ブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム、環化ゴム、天然ゴム等のゴム類、
あるいは、スチレン系樹脂、ビニルトルエン系樹脂、ア
クリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等
の合成樹脂類、あるいは、ロジン系樹脂、水素添加ロジ
ン系樹脂、アマニ油変成アルキド樹脂等の変成アルキド
を含むアルキド樹脂類、ポリテルペン類等の天然樹脂類
等が挙げられる。その他、フェノール樹脂類、フェノー
ルホルマリン樹脂類、エステルガム樹脂類、植物油ポリ
アミド樹脂類等も有用であるし、ポリ塩化ビニル、塩素
化ポリプロピレン等の様なハロゲン化炭化水素重合体
類、ビニルトルエン−ブタジエン、ブタジエン−イソプ
レン等の合成ゴム類、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート等の
長鎖アルキル基を持つアクリル系モノマーの重合体もし
くはそれらと他の重合性モノマーとの共重合体(例え
ば、スチレン−ラウリルメタクリレート共重合体、アク
リル酸−ラウリルメタクリレート共重合体等)、ポリエ
チレン等のポリオレフィン類、ポリテルペン類等も使用
できる。なお、このような樹脂の着色剤粒子に対する重
量比は0.05以上、0.5以下であることが好まし
い。
【0018】また、上記電荷供与剤としては、例えば、
ナフテン酸、オクテン酸、オレイン酸、イソステアリン
酸又はラウリン酸等の脂肪族の金属塩、スルホコハク酸
エステル類の金属塩、油溶性スルホン酸エステル金属
塩、アビエチン酸等の金属塩、芳香族カルボン酸金属
塩、芳香族スルホン酸金属塩が挙げられる。また、着色
剤粒子の帯電電位を向上させるために、SiO2 、Al
23、TiO 2、ZnO、Ga23、In23、GeO
2 、SnO2 、PbO2 、MgO等の金属酸化物粒子や
これらの混合物を電荷供与剤として添加しても良い。な
お、このような電荷供与剤の添加量は、着色剤粒子と同
量以下程度の範囲が好ましく、通常は分散媒1リットル
に対して0.001〜10g、好ましくは0.01〜1
gの範囲で添加される。
【0019】また、上記電荷増強剤は、着色剤粒子の帯
電特性を向上させるために添加されるものであり、着色
剤粒子に対して重量比で2倍以下、好ましくは同量以下
の範囲で添加される。
【0020】
【作用】本発明の静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法
においては、分散媒中に着色剤粒子を分散させた現像剤
溶液を急速に冷却し固化させるので、分散媒が冷却し固
化する際に、大きな結晶を生ずる傾向が抑えられ、結晶
の大きさを小さくする傾向が増し、分散媒の結晶成長が
抑制される。なお、この結晶成長抑制の作用は、分散媒
が結晶性の高い溶媒、例えばn−パラフィンを含有する
場合に、特に顕著である。
【0021】そして、分散媒の結晶成長が抑制されるた
め、分散媒が冷却し固化しても、分散媒の結晶成長によ
る着色剤粒子の凝集化が少なくなる。すなわち、分散媒
に大きな結晶が生じると、結晶の外に着色剤粒子が押し
出されて、着色剤粒子が凝集してしまうが、本発明にお
いては、分散媒の結晶成長が抑制され、結晶が比較的小
さくなるため、分散媒の結晶成長による着色剤の凝集化
が低減する。
【0022】そして、着色剤粒子の凝集化が低減するた
め、着色剤粒子の分散性や帯電特性等が向上する。
【0023】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて説明する。なお、本発明がこの実施例に限定される
ものでないことは言うまでもない。
【0024】実施例1 まず、特開平5−61269号公報の実施例に記載され
るような、ステアリルアクリレートを主体とするアクリ
ル共重合体から成る樹脂を次にように合成した。すなわ
ち、ステアリルアクリレート(SA),メチルアクリレ
ート(MA),オキシエチレンを有するモノマーCH3
=C(CH3 )COO(CH2 CH2 O)4 CH3 (M
40G)を、仕込モル比でそれぞれ30%,69%,1
%となるように量り取り、モノマー重量の0.5%の反
応開始剤アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加
えた。そして、約5倍程度の溶媒(トルエン)を加えた
後、乾燥窒素ガスN2 によってバブリングし、その窒素
雰囲気下で封管し、約75℃で約24時間重合反応させ
た。その後、n−ヘキサンとメタノールによって2回精
製した。そして、溶媒を完全に取り除いた上で保存し
た。
【0025】そして、上述のように合成して得られた樹
脂、一次粒子径30nmのカーボンブラック(コロンビ
アン・カーボン社製、商品名:ラーベン760)、分散
媒となるn−パラフィン(融点42〜44℃、比重0.
75)、及び電荷供与剤となるオクチル酸Zrを、下記
の組成にて混合し、分散媒の融点以上である70℃に加
熱したボールミルにて48時間攪拌して現像剤溶液を得
た。
【0026】 カーボンブラック 1.00g n−パラフィン 40.00g 樹脂 0.50g オクチル酸Zr 20μl 次に、図1に示すように、約70℃に保持されていた銅
製の現像剤容器11に上記現像剤溶液12を移し、これ
を液体窒素13(−169℃)を満たした現像剤冷却用
容器14に浸して冷却した。そして、2分後に現像剤容
器11を現像剤冷却用容器14から取り出して、冷却固
化した静電潜像現像用湿式現像剤を得た。なお、現像剤
溶液12を冷却する際、冷却速度を測定するため、X−
Yレコーダー15に接続された熱電対16を上記現像剤
容器11の中央部に設置して、現像剤溶液12の温度変
化を記録した。
【0027】実施例2 実施例1の静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法におい
て、現像剤溶液の冷却を、液体窒素を満たした現像剤冷
却用容器に代えて、現像剤冷却用容器内に液体窒素を満
たさずに、外周から液体窒素にて約−110℃に冷却し
た現像剤冷却用容器を用いて行った。そして、これ以外
は実施例1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作
製した。
【0028】実施例3 実施例1の静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法におい
て、現像剤溶液の冷却を、液体窒素を満たした現像剤冷
却用容器に代えて、エタノールにドライアイスを投入し
て−65℃まで冷却した溶液を満たした現像剤冷却用容
器を用いて行った。そして、これ以外は実施例1と同様
にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0029】比較例1 実施例1の静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法におい
て、現像剤溶液の冷却を、液体窒素を満たした現像剤冷
却用容器を用いずに、現像剤溶液を室温に放置して行っ
た。そして、これ以外は実施例1と同様にして静電潜像
現像用湿式現像剤を作製した。
【0030】以上のように作製した実施例1〜3及び比
較例1の静電潜像現像用湿式現像剤について、着色剤粒
子の帯電特性及び平均粒子径を測定した。
【0031】着色剤粒子の帯電特性の測定は、電気泳動
を用いた方法で、次のように測定した。すなわち、作製
した静電潜像現像用湿式現像剤を70℃にて溶融して2
ml評量し、図2に示すように、この静電潜像現像用湿
式現像剤6を、電極5の間の距離が1mmの電荷測定用
セル1に入れ、電圧印加装置4にて500Vで50秒間
電圧を印加したときに流れた電流を電流計2で測定し、
この電流の積分値をX−Yレコーダー3で記録して電荷
量を求めた。
【0032】一方、着色剤粒子の平均粒子径の測定は、
作製した静電潜像現像用湿式現像剤を0.01g評量
し、50mlのアイソパーH(エッソ社製)にて希釈
後、超音波振動分散機にて約5分間分散させ、光散乱方
式光度計による粒度分布測定機にて行った。なお、着色
剤粒子の平均粒子径の値は、着色剤粒子の分散性が優れ
ている場合は小さな値となり、着色剤粒子の分散性が劣
化して凝集化すると大きな値となる。
【0033】そして、着色剤粒子の帯電特性及び分散性
の経時安定性を評価するために、これらの測定を静電潜
像現像用湿式現像剤の作製後、24時間経過後と336
時間(14日間)経過後に行った。なお、静電潜像現像
用湿式現像剤の保存時の環境は、温度25℃、湿度60
%とした。
【0034】以上の着色剤粒子の帯電特性及び平均粒子
径の測定結果と、現像剤溶液を冷却する際に熱電対にて
測定した、分散媒の融点より10℃高い温度から融点よ
り10℃低い温度まで現像剤溶液を冷却する際の冷却速
度と、336時間後の電荷量が24時間後の電荷量に対
して減少した割合である電荷量減少率とを、表1に示
す。また、表1に示す結果をもとに作成した、上記冷却
速度と上記電荷量減少率の関係を示す特性図を図3に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】表1及び図3から明らかなように、現像剤
溶液を、分散媒の融点より10℃高い温度から融点より
10℃低い温度まで、0.3℃/秒以上の冷却速度で冷
却し固化させた場合は、着色剤粒子の帯電特性及び分散
性が良好であることが分かる。また、図3から明らかな
ように、より急速に冷却した方が、具体的には1℃/秒
以上の冷却速度の方が、より好ましいことが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法によれば、分散
媒中に着色剤粒子を分散させた現像剤溶液を急速に冷却
固化させることにより、着色剤粒子の分散性及び帯電特
性の経時安定性に優れた、良好な現像特性を有する静電
潜像現像用湿式現像剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現像剤溶液の冷却の様子を示す断面図であ
る。
【図2】 電気泳動を用いた帯電特性の測定の様子を示
す模式図である。
【図3】 現像剤溶液の冷却速度と電荷量減少率の関係
を示す特性図である。
【符号の説明】
11 現像剤容器 12 現像剤溶液 13 液体窒素 14 現像剤冷却用容器 15 X−Yレコーダー 16 熱電対 1 電荷測定用セル 2 電流計 3 X−Yレコーダー 4 電圧印加装置 5 電極 6 静電潜像現像用湿式現像剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で固体であり且つ融点を越える加熱
    による溶融と冷却による固化を可逆的に繰り返す分散媒
    中に着色剤粒子を分散させた現像剤溶液を、上記分散媒
    の融点より10℃高い温度から融点より10℃低い温度
    まで、0.3℃/秒以上の冷却速度で冷却し固化させる
    ことを特徴とする静電潜像現像用湿式現像剤の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記分散媒がn−パラフィンを含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用湿式現
    像剤の製造方法。
JP6203504A 1994-08-29 1994-08-29 静電潜像現像用湿式現像剤の製造方法 Withdrawn JPH0869133A (ja)

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