JPH0868547A - 大空間領域の空調方法、及び空調用吹出し口 - Google Patents

大空間領域の空調方法、及び空調用吹出し口

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JPH0868547A
JPH0868547A JP6206397A JP20639794A JPH0868547A JP H0868547 A JPH0868547 A JP H0868547A JP 6206397 A JP6206397 A JP 6206397A JP 20639794 A JP20639794 A JP 20639794A JP H0868547 A JPH0868547 A JP H0868547A
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隆 市橋
Isao Kasahara
勲 笠原
Takeo Koike
武雄 小池
Yuichiro Sagawa
祐一郎 佐川
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  • Central Air Conditioning (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大空間領域に、使用状況に応じた最適な気流分
布を形成可能とすることを目的としている。 【構成】空調の対象は、ドームによって構成される大空
間領域であって、中央の空間が開催空間1を構成し、そ
の開催空間1を囲むようしてドーナツ状に客席設置空間
2が構成される。客席設置空間2は、同心円状に配置さ
れた一階客席空間2aと二階客席空間2bとから構成さ
れている。その各客席空間には、それぞれ観覧席等のス
タンドが、各客席設置空間2に沿って配設されている。
そのスタンドとその後方に位置するコンコースとの間の
外周域に沿って、複数の吹出し口4が配列している。吹
出し口4は、それぞれ、独立柱式の吹出し口4であっ
て、吹出し方向が首振り可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】劇場やドーム等が構成する大空間
領域を空調する方法に係り、特に、空調空気の供給方法
に特徴を有する空調方法、及びその空調方法に使用され
る空調用吹出し口に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、劇場やドーム等によって構成され
る大空間領域の空調にあっては、一般に、室内の天井面
や壁面上部に対して複数の吹出し口を配設すると共に、
床面若しくは床面に近い平面にガラリ等からなる吸込み
口を設けて、対象とする大空間領域に所定の空調空気を
供給すると共に換気を実施している。
【0003】上記大空間領域の空調に使用される吹出し
口は、到達距離を稼ぐために、ノズル型吹出し口やスリ
ット型吹出し口が使用され、その吹出し方向を、例え
ば、大空間領域の中央方向に向けるために開口面に対し
て垂直方向に設定され、吹出し方向を調整した後は、一
般に固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような空調では各吹出し口からの吹出し方向が固定さ
れ、各設定された方向を中心として放射状にのみ空調空
気が吹出しているため、気流がうまく拡散することな
く、室内気流分布にむらが出来やすい。このために、温
度分布を均一にすることが困難である。
【0005】特に、大空間領域を構成するドームや劇場
等では、実施するイベント(スポーツ観戦やクラッシッ
ク鑑賞等)等、使用する状況によって要求される気流分
布や温度分布等が相違するが、上記のような空調構成で
は、使用状況や使用中の変化に応じた気流分布を形成す
ることが困難である。本発明は、上記のような問題点に
着目してなされたもので、大空間領域に、使用状況に応
じた最適な気流分布を形成可能とすることを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の空調方法は、請求項1に記載されているよ
うに、吹出し方向を可変制御可能な空調用吹出し口を、
大空間領域における客席設置空間や多数の人間が集合す
る空間の外周域に沿って複数,配設し、上記空間に形成
したい気流分布に応じて、各吹出し口からの空調空気の
吹出し方向を変更することを特徴としている。
【0007】例えば、請求項2に記載されているよう
に、上記各吹出し口の吹出し方向を、それぞれ隣の吹出
し口側に傾けたことを特徴とする。または、請求項3に
記載されているように、上記各吹出し口における吹出し
方向を、それぞれ周期的に水平方向に首振り運動させる
ことを特徴とする。また、上記請求項1から請求項3の
いずれかに対して、請求項4に記載されているように、
上記各吹出し口における吹出し方向を上下方向に首振り
可能とすると共に吹出し風量を調整可能としたことを特
徴とする。
【0008】また、上記大空間領域の空調方法に使用さ
れる空調用吹出し口は、例えば、請求項5に記載されて
いるように、上下方向に延びる柱部材と、その柱部材の
側面に開口した開口部と、該開口部に連通し柱部材内に
設けられたチャンバーと、上記柱部材内を上方又は下方
から上下に延びて給気ダクトと上記チャンバーとを連通
するダクト部と、上記チャンバー内に配置され、柱部材
に対して水平方向及び垂直方向へ首振り可能に支持され
ている送風機と、から構成され、上記送風機の送風口
は、絞られていると共に上記開口部側に向いていること
を特徴とする。
【0009】このとき、請求項6に記載されているよう
に、上記送風機は、空調空気と共に室内空気を吸入する
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】各吹出し口の吹出し方向を可変としたので、大
空間領域内に形成したい気流分布に応じて吹出し口の向
きを随時,変更し、各吹出し方向を最適な方向に調整す
る。そして、外周域に沿って吹出し口が設定されている
ので、大空間領域における、少なくとも外周域に沿った
空間に対して最適な気流分布を設定することができる。
【0011】上記外周域は、客席や客溜まり等、人が多
く存在するであろう空間に沿って設定されて、大空間領
域における客の存在する空間が最適に空調される。例え
ば、請求項2に記載したように設定することで、各吹出
し口からの空調空気は、それぞれ隣合う吹出し口方向に
吹き出す。このとき、吹出し口は外周域に沿って配置さ
れているので、各吹出し口から吹き出す空調空気は該外
周域に沿って流れ、略外周域に沿った流れ、即ち旋回気
流が、客席設置空間や多数の人間が集合する空間に形成
される。
【0012】これによって、外周域に沿った空調空気の
循環が生じることで、客席等にいる人間に,この気流を
感じさせることにより、爽快感を与えて快適性が向上す
ると共に、体感温度が下がることで、空調のためのエネ
ルギー消費が低く抑えられる。このように、大空間領域
のうち、少なくとも空調が必要とする空間を重点的に、
最適な状態に空調される。
【0013】また、請求項3に記載されているように制
御することで、空調空気による変動風が、該外周域に近
い空間に発生して、その空間にいる人間に対して自然な
揺らぎを持った気流を感じさせることで、爽快感を与え
て快適性を向上させると共に、気流によって体感温度が
下がるので空調のためのエネルギー消費が低く抑えられ
る。
【0014】これによって、大空間領域のうち、少なく
とも空調が必要とする空間が重点的に最適な状態に空調
される。また、請求項4に記載されているように調整す
る、即ち、吹出し方向の上下方向への傾きと吹出し風量
を調整することで、空調空気の吹出し温度による気流到
達距離の変化が吸収されて、常に、一定の気流到達距離
を設定可能となる。これによって、吹出し口の前に設定
されている客席空間等の最前列の空間位置まで確実に空
調空気を供給可能となる。
【0015】上記空調方法に使用される空調用吹出し口
としては、例えば、請求項5に記載されたような独立柱
式の吹出し口が考えられる。この吹出し口では、床又は
天井部に支持された柱部材内のダクト部に、給気ダクト
から空調空気が供給され、その空調給気が送風機によっ
て開口部から強制的に室内へ吹出し可能となっている。
【0016】このとき、該送風機の吹出し口が絞られて
いるので、ノズル型吹出し口と同等の気流到達距離が確
保されると共に、該送風機が水平方向若しくは垂直方向
に首振り可能に支持されているので、吹出し方向が水平
方向及び垂直方向に傾けることが可能となる。このと
き、請求項6に記載された構成とするとよい。送風機で
空調空気を吸引する際に室内空気を誘引することで、該
送風機への空調空気の供給量を変化させることなく、送
風機からの吹出し量を変更調整可能となり、室内空気と
空調空気が混合給気される。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例における空調の対象は、図1及び図2に示すよ
うなドームによって構成される大空間領域であって、中
央の空間が競技場等を開催する開催空間1を構成し、そ
の開催空間1を囲むようしてドーナツ状に客席設置空間
2が構成されている。
【0018】客席設置空間2は、同心円状に配置された
一階客席空間2aと二階客席空間2bとから構成されて
いる。その各客席空間には、それぞれ観覧席等のスタン
ドが、各客席設置空間2に沿って配設されている。その
スタンドとその後方に位置するコンコース3との間の外
周域に沿って、図3及び図4に示すように、複数の吹出
し口4が配列している。
【0019】この吹出し口4は、それぞれ、独立柱式の
吹出し口4であって、図示しない空調機に接続している
給気ダクト5からの空調空気を吹き出す。その構成は、
図5に示すように、床面から独立柱6が立設し、その独
立柱6内に上記給気ダクト5の一部を構成するダクト部
6aが床面から上方に延びている。また、上記独立柱6
内の上部位置にはチャンバー7が形成されていて該チャ
ンバー7に上記ダクト部6aの上端部が連通している。
なお、一階客席空間2a側に配設される上記吹出し口4
における独立柱6は、図4に示すように、その上端部が
二階の客席設置空間2に設けられる床に接合されてい
る。
【0020】上記チャンバー7は、独立柱6の側部にお
ける、スタンド側及びその反対側(コンコース3側)に
それぞれ開口している。その両開口部6b,6cには、
それぞれ上下方向に配列された複数の羽根板によって構
成されるガラリ8が設けられて、独立柱6の外からチャ
ンバー7内を保護すると共に、外観を意匠的に良好とし
ている。
【0021】そのチャンバー7内に送風機9が配置され
ている。送風機9は、吹出し口4をスタンド側の開口部
6bに向けると共に、ダクト部6aから供給される空調
空気を吸引しつつ他方の開口部6cから室内空間を誘引
可能となっている。なお、上記送風機9の吹出し口4は
絞られてノズル状に形成されている。また、上記送風機
9は、独立柱6の上端部を貫通すると共にチャンバー7
の天井面から下方に延び、下端部が二股状となっている
シャフト10に支持されている。シャフト10は、独立
柱6に対して軸受を介して軸回転可能に支持されてい
る。また、上記シャフト10における二股状の送風機取
付け部には、その一方に小型の電動モータが取り付けら
れると共に他方に軸受が介装されて、両取付け部によっ
て形成される水平方向に延びる軸線を中心に、該送風機
9を上下方向へ回動、即ち首振り可能としている。
【0022】これによって、上記シャフト10を介して
送風機9が水平方向に首振り可能となっている共に上下
方向に首振り可能となっている。上記シャフト10の上
端部は、ステップモータ等からなる駆動装置11に連結
し、該駆動装置11が駆動されることでシャフト10が
回動可能となっている。各吹出し口4に設けられた駆動
装置11は、それぞれ制御室等に設置されたコントロー
ラ12に接続され、該コントローラ12からの駆動指令
に応じて駆動制御可能となっている。
【0023】次に、上記構成の空調を使用した空調方法
について説明する。対象とする客席設置空間2に旋回気
流を形成したい場合には、駆動装置11及びシャフト1
0を介して、各吹出し口4における独立柱6内の送風機
9を、図2に示すように、それぞれ右側の吹出し口4に
向けて所定角度だけ回動、即ち外周域に沿って傾けて固
定する。
【0024】この状態では、空調機から送られてきた空
調空気は、給気ダクト5を介して各独立柱6のダクト部
6aに供給され、該ダクト部6aを介して各チャンバー
7に供給される。各チャンバー7に供給された空調空気
は、誘引された室内空気と混合し、続いて、送風機9の
吹出し口4よりスタンド側に強制的に吹き出される。こ
のとき、各吹出し口4からの吹出し方向は、右隣の吹出
し口4側に傾いた方向に吹き出すため、一階客席空間2
a及び二階客席空間2bに、それぞれ、図7に示すよう
な、右回りの旋回気流が発生する。
【0025】これによって、客席に存在する人間は、上
記旋回気流による気流に触れて爽快感を感じる。また、
上記気流によって客席空間2a,2bにおける体感温度
が低くなるので、冷房運転時における空調エネルギーの
消費量が低減可能となり省エネに繋がる。また、上記の
ように、空調空気による気流は各客席空間2a,2bに
沿った旋回気流となるので、各客席空間2a,2bの温
度分布が均一となる。
【0026】このとき、空調空気の吹出し温度によって
気流到達距離が変動するが、送風機9による吹出し風量
や上下方向の吹出し方向を変化させることで上記変動を
吸収し、確実に、各客席空間2a,2bにおける最前列
のスタンド位置まで気流が到達するようにする。このと
き、室内空気と空調空気を混合給気しているので、給気
ダクト5によって供給される空調空気量を変更すること
なく、吹出し量を可変とすることができる。
【0027】また、各客席空間2a,2bに変動風を発
生したい場合には、駆動装置11及びシャフト10を介
して、各吹出し口4における送風機9を、それぞれ、図
6に示すように、左右方向に向けて所定回転角度だけ周
期的に回動、即ち首振り運動をさせて、該送風機9によ
る吹出し方向を周期的に変化させる。これによって、客
席空間2a,2bに形成される気流分布が経時的に変動
し、該客席空間2a,2bに自然な揺らぎをもった気流
を発生可能となる。これによって、各客席空間2a,2
bにいる人間に対して自然な気流を感じさせ、爽快感を
付与することで快適性を向上させる。同時に、気流によ
って体感温度が下がるので、冷房運転時における空調エ
ネルギーの消費量が低減可能となり省エネに繋がる。
【0028】また、大空間領域を展示場や見本市等とし
て使用する場合には、大空間領域の中央部に人が集まる
ので、図8に示すように、大領域空間全域を空調するよ
うに、従来と同様に、各吹出し口4による吹出し方向
を、それぞれ大領域空間の中央方向に向くように各吹出
し口4の送風機9の傾きを調整する。そして、各吹出し
口4から大空間領域に向けて空調空気を吹き出させるこ
とで、大空間領域に固定風を形成する。
【0029】このとき、2階客席空間2bに配置した吹
出し口4からの吹出しを停止し、1階客席空間2a外周
域に配設した吹出し口4からの吹出しだけで行う。勿
論、2階客席空間2bに配置した吹出し口4からの吹出
しを併用してもよい。なお、上記実施例では、開催空間
1を囲むように客席設置空間2が構成された場合で説明
しているが、劇場やクラッシックコンサート等のよう
に、開催空間1と客席空間2a,2bとが対置する構成
で大空間領域を使用する場合には、図9及び図10に示
すように、使用する客席空間2a,2bの円弧状の外周
域に沿って設置された吹出し口4のみを使用して、従来
と同様に、上記固定風で、且つ低風速吹出しにて空調空
間を供給する。若しくは、低風速にて上記変動風を客席
空間2a,2bに供給するようにする。
【0030】このとき、舞台等の開催空間1の空調は、
別の空調系統にて実施する。なお、低速風とするのは、
空調騒音を抑える等のためである。また、上記実施例で
は、客席空間2a,2bに設置されたスタンドとコンコ
ース3との間に空調用吹出し口4を設置しているが、コ
ンコース3外周域を構成する壁部に沿って、別途、吹出
し方向が可変の空調用吹出し口4を配列して、コンコー
ス3に対しても、上記旋回気流や変動風状の気流を発生
させて、コンコース3の気流分布も最適に調整可能とし
てもよい。
【0031】また、上記吹出し口4を構成する独立柱6
は、床面から上方に延びるように説明しているが、天井
面から下方に延びるように設定してもよい。この場合に
は、独立柱6内に形成されるダクト部6aは天井側から
下方に延び、送風機9を独立柱6の下部側に支持させる
ようにすればよい。また、上記空調用吹出し口4では、
首振り可能な送風機9を備えて吹出し方向を変更可能と
しているが、図11に示すように、ダクト部6aや給気
ダクト5自体に連通するボックス状の閉塞したチャンバ
ー7からスタンド側に向けて3本の吹出しノズル21,
22,23を分岐させ、独立柱の側壁に開口させる。3
本の吹出しノズル21,22,23は中央に向いている
中央ノズル22と、左右に傾いて延びる左右のノズル2
1,23とから構成される。また、チャンバー7内に
は、各吹出しノズル21,22,23への風量を調整可
能な絞り機構を備えた3組のダンパー24が設けられ、
図示しないコントローラ12からの指令によって、絞り
が調整可能となっている。
【0032】そして、上記旋回気流を発生する際には、
例えば、図13に示すように、右側の吹出しノズル21
のダンパー24を図12(b)の如く全開とすると共
に、中央と左側の吹出しノズル22,23用のダンパー
24を図12(a)の如く絞って閉じる。これによっ
て、各吹出し口4から右隣側の吹出口側に傾いた方向に
だけ空調空気が吹出して上記のような旋回気流が発生す
る。
【0033】また、上記変動風を発生したい場合には、
図14に示すように、開口する吹出しノズル21,22
を、右→中央→左→右→中央・・・の如く周期的に変更
することで、図15のような周期的な気流変化を発生さ
せる。なお、上記サイクルは、右→中央→左→中央→右
→中央・・・の順番であってもよい。また、上記固定風
を発生したい場合には、中央の吹出しノズル22だけを
又はノズル21,22,23を同時に開いて実施する。
【0034】また、この空調用吹出し口4では、各吹出
しノズル21,22用のダンパー24の絞り具合によっ
て風量を調整して、吹出し温度による気流到達距離の変
化を吸収する。また、上記空調用吹出し口4では、ダン
パー24として絞り機構を有するダンパー24を使用し
たもので説明しているが、これに限定されるものではな
く、例えば、図12に示すように、羽根板式のダンパー
30によって実施してもよい。
【0035】この羽根板式のダンパー30の主要部は、
2つの可動羽根板30a,30bから構成されていて、
チャンバー7内における3つの吹出しノズル21,2
2,23の分岐孔における中央と右側との間、及び中央
と左側との間に、それぞれ軸支され、一方の羽根板30
aで中央の分岐孔又は右側の分岐孔のいずれか一方を閉
じることができ、他方の羽根板30bで中央の分岐孔又
は左側の分岐孔のいずれか一方を閉じることが可能とな
る。
【0036】そして、図17に示すように、2枚の羽根
板30a,30bで中央の分岐孔と左側の分岐孔を閉じ
ることで右側の吹出しノズル21だけから吹出し可能と
なり、また、図18に示すように、2枚の羽根板30
a,30bで左側の分岐孔と右側の分岐孔を閉じること
で中央の吹出しノズル22だけから吹出し可能となり、
図19に示すように、2枚の羽根板30a,30bで右
側の分岐孔と中央の分岐孔を閉じることで左側の吹出し
ノズル23だけから吹出し可能となる。
【0037】そして、この2枚の羽根板30a,30b
による閉じる分岐孔を適当に選択することで、上記のよ
うに、選択された一つの吹出しノズル21,22,23
から空調空気が吹き出されて、目的とした気流分布を制
御可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の大空
間領域の空調方法では、各吹出し口の吹出し方向を可変
としたので、使用状況に応じた適切な気流分布を、大空
間領域における客席等、人が集合する空間に形成可能と
なり、使用状況に応じて、大空間領域を最適に空調する
ことが可能となるという効果がある。
【0039】例えば、請求項2に記載したように設定す
ることで、外周域に沿った客席設定空間等の空間に空調
空気の旋回気流が生じ、該空間に位置する人間に上記旋
回気流を感じさせることにより快適性が向上すると共
に、気流が触れることで体感温度が下がり、もって空調
のためのエネルギー消費が低く抑えられることが可能と
なる。このように、大空間領域のうち、少なくとも空調
が必要とする空間を重点的に、最適な状態に空調される
という効果がある。
【0040】また、請求項3に記載されているように制
御することで、空調空気による変動風が、該外周域に近
い客席設定空間等の空間に発生して、その空間内にいる
人間に対して自然な揺らぎを持った気流を感じさせるこ
とで快適性を向上させると共に、気流によって体感温度
が下がるため空調のためのエネルギー消費が低く抑えら
れることが可能となる。このように、大空間領域のう
ち、少なくとも空調が必要とする空間が重点的に最適な
状態に空調されるという効果がある。
【0041】また、請求項4に記載されているように構
成することで、常に、一定の気流到達距離を設定可能と
なり、対象とする空間の最全部にも確実に空調空気を供
給可能となるという効果がある。上記空調方法に使用さ
れる空調用吹出し口として、請求項5に記載された構成
とすることで、空調給気が送風機によって開口部から強
制的に室内へ吹出し可能となり、また、送風機の吹出し
口が絞られているので、ノズル型吹出し口と同等の気流
到達距離が確保されると共に、該送風機が水平方向若し
くは垂直方向に首振り可能に支持されているので、吹出
し方向が水平方向及び垂直方向に変更可能となる。
【0042】このとき、請求項6に記載された構成とす
ると、送風機に供給される給気ダクトからの空調空気の
量を変更することなく、吹出し口からの送風量を任意に
調整可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の大空間領域を構成するド
ーム及び吹出し口からの吹出しを示す側面図である。
【図2】本発明に係る実施例の大空間領域を構成するド
ーム及び吹出し口の配列状態を示す平面図である。
【図3】図2におけるA部分の拡大図である。
【図4】図1におけうB部分の拡大図である。
【図5】本発明に係る実施例に使用される吹出し口を示
す側面断面図である。
【図6】本発明に係る実施例の送風機の水平方向の首振
り状態を示す図である。
【図7】本発明に係る実施例の旋回気流の発生状態を示
す図である。
【図8】本発明に係る実施例の固定風を発生した場合の
大空間領域の状態を示す図である。
【図9】本発明に係る実施例の別の構成の大空間領域及
び吹出し口からの吹出しを示す側面図である。
【図10】本発明に係る実施例の別の構成の大空間領域
及び吹出し口からの吹出しを示す平面図である。
【図11】本発明に係る実施例の第2の空調用吹出し口
を示す概略平面図である。
【図12】本発明に係る実施例の第2の空調用吹出し口
におけるダンパーの絞り状態を示す図であり、(a)が
絞って閉じた状態を、(b)が絞りを緩めて開いた状態
をそれぞれ示している。
【図13】本発明に係る実施例の第2の空調用吹出し口
で右側に吹き出す状態を示す図である。
【図14】本発明に係る実施例の第2の空調用吹出し口
で変動風を発生させるときのサイクルを示す図である。
【図15】気流吹出しの周期的変化を示す図である。
【図16】本発明に係る実施例における別のダンパーを
有する第2の空調用吹出し口を示す図である。
【図17】別のダンパーを使用した右側に吹き出す状態
を示す図である。
【図18】別のダンパーを使用した中央に吹き出す状態
を示す図である。
【図19】別のダンパーを使用した左央に吹き出す状態
を示す図である。
【符号の説明】
1 開催空間 2 客席設置空間 2a 一階客席空間 2b 二階客席空間 3 コンコース 4 吹出し口 5 給気ダクト 6 独立柱(柱部材) 6a ダクト部 7 チャンバー 9 送風機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24F 13/15 E (72)発明者 佐川 祐一郎 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吹出し方向を可変制御可能な空調用吹出
    し口を、大空間領域における客席設置空間や多数の人間
    が集合する空間の外周域に沿って複数,配設し、上記空
    間に形成したい気流分布に応じて、各吹出し口からの空
    調空気の吹出し方向を変更することを特徴とする大空間
    領域の空調方法。
  2. 【請求項2】 上記各吹出し口の吹出し方向を、それぞ
    れ隣の吹出し口側に傾けたことを特徴とする請求項1に
    記載された大空間領域の空調方法。
  3. 【請求項3】 上記各吹出し口における吹出し方向を、
    それぞれ周期的に水平方向に首振り運動させることを特
    徴とする請求項1に記載された大空間領域の空調方法。
  4. 【請求項4】 上記各吹出し口における吹出し方向を上
    下方向に首振り可能とすると共に吹出し風量を調整可能
    としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれ
    かに記載された大空間領域の空調方法。
  5. 【請求項5】 上下方向に延びる柱部材と、その柱部材
    の側面に開口した開口部と、該開口部に連通し柱部材内
    に設けられたチャンバーと、上記柱部材内を上方又は下
    方から上下に延びて給気ダクトと上記チャンバーとを連
    通するダクト部と、上記チャンバー内に配置され、柱部
    材に対して水平方向及び垂直方向へ首振り可能に支持さ
    れている送風機と、から構成され、上記送風機の送風口
    は、絞られていると共に上記開口部側に向いていること
    を特徴とする空調用吹出し口。
  6. 【請求項6】 上記送風機は、空調空気と共に室内空気
    を吸入することを特徴とする請求項5に記載された空調
    用吹出し口。
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