JPH0867267A - 操舵反力制御装置 - Google Patents

操舵反力制御装置

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JPH0867267A
JPH0867267A JP1317395A JP1317395A JPH0867267A JP H0867267 A JPH0867267 A JP H0867267A JP 1317395 A JP1317395 A JP 1317395A JP 1317395 A JP1317395 A JP 1317395A JP H0867267 A JPH0867267 A JP H0867267A
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Yuji Hisaoka
雄二 久岡
Hiroaki Fujinami
宏明 藤波
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はパワーステアリング装置における操
舵反力制御装置に関し、車両の運動状態変化に対して所
定の時定数に基づく一次遅れの関係で反映される状態を
維持して違和感のない操舵特性を実現することを目的と
する。 【構成】 車両用パワーステアリング装置における目標
操舵反力を演算する目標操舵反力演算手段60を、定常
操舵反力算出ブロック62、及び目標操舵反力算出ブロ
ック64により構成する。定常操舵反力算出ブロックで
は、車両に作用する横加速度Gに基づいてT2 =τG
(τ:定数)なる演算により定常走行中に実現すべき操
舵反力を算出する。目標操舵反力算出ブロック64で
は、操舵操作を運動状態に反映させる際の目標時定数λ
を用いて、T1 =T2 (1+λs)なる演算によりT2
の一次進み値として目標操舵反力T1 を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、操舵反力制御装置に係
り、特にパワーアシスト機構を備える車両用操舵装置に
おいて適切な操舵反力を発生させる操舵反力制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両操舵装置として、操舵力
についてのパワーアシスト機構を備える装置(以下、パ
ワーステアリング装置と称す)が広く知られている。こ
のパワーステアリング装置は、油圧、電力(モータ)等
を動力源として運転者からステアリングホイルに加えら
れる操舵力に応じたアシスト力を発生し、ステアリング
ホイルに伝達される操舵反力の軽減を図る装置である。
【0003】この場合、運転者は、軽減された操舵反力
に抗い得る操舵力を発生すれば足りることとなり、例え
ば低速走行中等においても、軽快な操作性を得ることが
できるが、一方、操舵反力の特性が車両挙動と整合して
いないと操作性に違和感が生ずる。このため、パワース
テアリング装置においては、車両挙動に対応したアシス
ト力を発生させ、適切な操舵反力を発生させることが重
要である。
【0004】ところで、パワーアシスト機構を備えてい
ない通常のステアリング装置において操舵操作を行う場
合、操舵角θ及び車速Vが一定であれば、横加速度Gが
大きいほど大きな操舵力を必要とする。横加速度Gが大
きいほど大きな操舵力を必要とするのは、その値が大き
いほど操舵輪たる前輪に大きな荷重が作用するからであ
る。従って、パワーステアリング装置においては、車両
に作用する横加速度Gを検出し、操舵反力を横加速度G
の関数として設定することが有効である。
【0005】一方、図28は、通常の操舵装置を備える
車両において操舵操作を行った際に生ずる所定パラメー
タの位相差を表示したものであるが、同図に示すよう
に、操舵操作時には、先ず操舵力(同図中に破線で示す
曲線)が変化し、次いで操舵角θ(同図中に実線で示す
曲線)が変化し、その後横加速度G(同図中に一点鎖線
で示す曲線)に変化が生ずるのが過渡的に自然な状態で
あり、この場合、上記図29に示すように横加速度Gと
操舵力の特性曲線はヒステリシスを描く。
【0006】従って、操舵反力を単に横加速度Gの関数
として定める構成によっては、かかる過渡期において適
切な操舵反力を設定することができず、操舵操作初期に
おいて違和感が発生する。これに対して、特開昭3−1
4771号公報は、図30(図28中に円で囲む部位の
拡大図に相当)に示すように、操舵角θ(同図中、実線
で示す曲線)と横加速度G(同図中、一点鎖線で示す曲
線)との位相差ψを検出し、更にχ=ρψ(ρ;定数)
なる補正位相差χを演算し、横加速度Gの変化時には、
その変化に対してχだけ位相を速めて操舵反力を変化さ
せる装置を開示している。
【0007】この場合、図30(A),(B)に示すよ
うに、操舵操作時において操舵角θと横加速度Gとの間
に生ずる位相差ψが変化しても、操舵反力(同図中、破
線で示す曲線)は常に操舵角θに先んじて変化すること
になり、過渡期において通常の車両と同様な位相関係が
実現されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人間工
学的視点からすれば、操舵操作に対する車両挙動の変化
は、ある適当な時定数に相当する一次遅れを伴って現れ
るのが理想的であり、車速等が変化しても一次遅れの量
は常に一定であることが好ましい。
【0009】これに対して、上記従来の装置は、操舵角
θと横加速度Gとの位相差ψが増加するに従って操舵反
力に与えるべき進み位相χを増加させる構成である。従
って、上記従来の装置において設定される操舵反力と横
加速度Gとの関係は通常の車両と同様な特性となるが、
適切な時定数に対する一定値の一次進みの関係とはなら
ず、その意味で、上記公報記載の装置は、人間工学的視
点に基づいた理想的な位相関係を実現して車両挙動を的
確に表す操舵反力を発生させることができないという問
題を有するものであった。
【0010】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、車両の運動状態変化に対して、適当な時定数に
相当する一次進みの関係で操舵反力を発生させることに
より、上記の課題を解決する操舵反力制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1及び2
記載の発明に係る操舵反力制御装置の原理構成図を示
す。すなわち、上記の目的は、図1中に実線で示す如
く、走行中における操舵反力の算出の基礎となる所定の
運動状態を検出する運動状態検出手段M1と、ステアリ
ングホイルに加えた操舵力が車両の運動状態に反映され
る適切な時定数を指定する時定数指定手段M2と、前記
運動状態検出手段M1により検出された車両の運動状態
の、前記時定数に相当する一次進み値に対応した操舵反
力を演算する目標操舵反力演算手段M3と、 該目標操
舵反力演算手段M3の演算結果に基づいて、前記ステア
リングホイルに発生させる操舵反力を制御する操舵反力
制御手段M4とを備える操舵反力制御装置により達成さ
れる。
【0012】また、図1中に実線、及び破線で示す如
く、上記請求項1記載の操舵反力制御装置において、車
両の走行状態を代用表示する所定のパラメータを間接的
に推定する車両状態推定手段M5と、前記パラメータを
実測する車両状態実測手段M6とを備え、前記時定数指
定手段M2は、前記車両状態推定手段M5の推定結果と
前記車両状態実測手段M6の実測結果との差に基づいて
前記時定数を変更する操舵反力制御装置も有効である。
【0013】図2は、請求項3記載の操舵反力制御装置
の原理構成図を示す。すなわち、上記の目的は、図2に
示すように、ステアリングホイルの操舵角を検出する操
舵角検出手段M7と、車速を検出する車速検出手段M8
と、該車速検出手段M8の検出結果に基づいて、操舵角
の変化が車両の運動状態に反映される際の時定数を演算
する操舵角反映時定数演算手段M9と、ステアリングホ
イルに加えた操舵力が車両の運動状態に反映される時定
数として適切な値であるとして指定された指定時定数
と、前記操舵角反映時定数演算手段M9により演算され
た演算時定数とに基づいて、操舵力が操舵角に反映され
る適切な時定数を演算する操舵力反映時定数演算手段M
10と、前記操舵角検出手段M7に検出された操舵角
の、前記操舵力反映時定数演算手段M10により演算さ
れた時定数に相当する一次進み値に対応した操舵反力を
演算する目標操舵反力演算手段M11と、該目標操舵反
力演算手段M11の演算結果に基づいて、前記ステアリ
ングホイルに発生させる操舵反力を制御する操舵反力制
御手段M12とを備える操舵反力制御装置によっても達
成される。
【0014】図3は、請求項4記載の操舵反力制御装置
の原理構成図を示す。すなわち、上記の目的は、図3に
示す如く、上記請求項1記載の操舵反力制御装置におい
て、前記運動状態検出手段M1は、車両に作用する横加
速度を検出する横加速度検出手段M1-1と、車両のヨー
角速度を検出するヨー角速度検出手段M1-2と、操舵角
を検出する操舵角検出手段M1-3とを備え、前記時定数
指定手段2は、前記操舵角の変化が前記横加速度に反映
される時定数である横加速度時定数を検出する横加速度
時定数検出手段M2-1と、前記操舵角の変化が前記ヨー
角速度に反映される時定数であるヨー角速度時定数を検
出するヨー角速度時定数検出手段M2-2と、前記横加速
度時定数と前記ヨー角速度時定数とに基づいて、操舵反
力と操舵角との間に付与すべき適正な時定数である操舵
反力時定数を演算する操舵反力時定数演算手段M2-3
を備え、前記目標操舵反力演算手段M3は、前記操舵角
検出手段M1-3により検出された操舵角の、前記操舵反
力時定数に相当する一次進み値に対応した操舵反力を演
算する操舵反力制御装置によっても達成される。
【0015】図4は、請求項5記載の操舵反力制御装置
の原理構成図を示す。すなわち、図4に示す如く、上記
請求項1記載の操舵反力制御装置において、前記運動状
態検出手段M1が、操舵角を検出する操舵角検出手段M
-3と、車速を検出する車速検出手段M1-4とを備える
と共に、前記操舵角検出手段M1-3の検出結果に基づい
て、高周波操舵の行われる頻度を検出する高周波操舵検
出手段M13と、前記車速検出手段M1-4の検出結果に
基づいて、高周波操舵の頻度についての基準値を設定す
る基準頻度設定手段M14と、前記高周波操舵の行われ
る頻度と、前記基準値との偏差に基づいて、前記時定数
指定手段M2によって指定される時定数を補正する時定
数補正手段M15とを備える操舵反力制御装置は、運転
者の技量に応じた適切な操舵特性を実現するうえで有効
である。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明に係る操舵反力制御装置に
おいて、前記運動状態検出手段は、定常状態における操
舵反力を演算するために把握すべき車両の運動状態を検
出する。従って、定常状態において発生させるべき操舵
反力は、該運動状態検出手段M1の検出値に基づいて演
算することが可能である。
【0017】一方、前記時定数指定手段は、前記ステア
リングホイルに操舵力が加えられた場合に、その操舵操
作が車両の運動状態に反映されるにあたっての、適当な
時定数を指定する。従って、運転者から前記ステアリン
グホイルに対して適当な操舵力が与えられた場合、すな
わち前記ステアリングホイルから運転者に対して適当な
操舵反力が伝達された場合、前記時定数指定手段M2が
指定する時定数に対応した一次遅れの後に車両の運動状
態に変化が生ずれば、違和感のない適切な操舵感覚が実
現されることになる。
【0018】そして、前記目標操舵反力演算手段M3
は、前記運動状態検出手段M1で検出された車両の運動
状態の、前記時定数に相当する一次進み値に対応した操
舵反力を目標操舵反力として演算する。この場合、当該
目標操舵反力は、車両の運動状態変化に対して適当な一
次進みの位相差をもって変化することになる。
【0019】さらに、前記操舵反力制御手段M4は、前
記ステアリングホイルに伝達する操舵反力を前記目標操
舵反力に一致させるべく制御を行う。この場合、運転者
に伝わる操舵反力が変化すると、前記時定数に相当する
適当な遅れを伴って車両の運動状態に変化が現れること
となり、適切な操作感覚が実現されることになる。
【0020】請求項2記載の発明において、前記車両状
態推定手段M5、及び前記車両状態実測手段M6は、車
両の走行状態を代用表示するパラメータを、それぞれ間
接的に推定し、又は直接的に実測する。従って、車両が
安定した走行状態を保っていれば、前記車両状態推定手
段M5の推定結果と、前記車両状態実測手段M6の実測
結果とは、実質的に同等の値となり、一方、車両の走行
状態が安定状態から逸脱する方向に変化する場合は、両
結果の差は大きくなる。
【0021】これに対して、本発明における前記時定数
指定手段M2は、前記車両状態推定手段M5の推定結果
と、前記車両状態実測手段M6の実測結果との差に基づ
いて前記時定数を変更する。従って、車両状態が安定し
ている場合は、適切な時定数の下に良好な操舵感覚が実
現され、また車両が安定状態から逸脱する方向に変化す
ると、その変化が操舵感覚に反映され、運転者に車両状
況を的確に知らせると共に、常に安定状態となるように
制御することができる。
【0022】請求項3記載の発明において、前記操舵角
検出手段M7は、前記ステアリングホイルの操舵角を検
出する。ところで、ステアリングホイルの操舵角は、操
舵力(操舵反力)に対して所定の時定数の下に一次遅れ
系を構成する。また、車両の運動状態は操舵角の変化に
追従して変化するため、操舵角に対する車両の運転状態
変化は、やはり所定の一次遅れ系を構成する。
【0023】この場合において、操舵角の変化に対する
車両の運動状態の遅れは、操舵輪のコーナリングフォー
ス等の関数であり、常用される操舵速度の領域では、車
速の関数として近似することができ、前記操舵角反映時
定数演算手段M9は、前記車速検出手段M8の検出結果
に基づいて、操舵角が運転状態に反映される際の時定数
を近似演算する。
【0024】これに対して、前記操舵力反映時定数演算
手段M10は、操舵力と運動状態との間に形成すべき一
次遅れを実現する時定数として指定された指定値と、上
記の如く操舵角と運転状態との関係を近似すべく前記操
舵角反映時定数演算手段M9が演算した時定数とに基づ
いて、操舵力(操舵反力)と操舵角との間に形成すべき
一次遅れを実現する時定数を演算する。
【0025】そして、前記目標操舵反力M11は、該操
舵力反映時定数演算手段M10の演算値を時定数とし
て、前記操舵角検出手段M7の検出値の一次進み値に対
応する目標操舵反力を演算する。この場合、演算された
目標操舵反力は、前記ステアリングの操舵角に対して適
当な一次進み系を構成すると共に、車両の運動状態に対
して、前記指定値を時定数とする一次進み系を構成す
る。
【0026】従って、前記操舵反力制御手段M12によ
って所定の制御が実行された場合、操舵反力と車両の運
動状態との間には適当な時定数に基づいた一次遅れ系が
実現され、上述した運動状態検出手段M1を用いること
なく、請求項1記載の発明と同様に、良好な操舵感覚が
実現されることになる。
【0027】請求項4記載の発明において、前記時定数
指定手段M2は、前記運動状態検出手段M1の検出結果
に基づいて、操舵角の変化が横加速度に反映される時定
数(横加速度時定数)と、操舵角の変化がヨー角速度に
反映される時定数(ヨー角速度時定数)とを演算し、か
つ、それらを合わせ考慮して操舵反力と操舵角との間に
付与すべき操舵反力時定数を演算する。
【0028】そして、前記目標操舵反力演算手段M3
は、前記操舵反力時定数を基に、前記操舵角の一次進み
値として操舵反力を演算する。このため、操舵反力に
は、操舵操作が横加速度に反映されるのに要する時間遅
れ、及び操舵操作がヨー角速度に反映されるのに要する
時間遅れが、共に反映されることになる。
【0029】請求項5記載の発明において、前記高周波
操舵検出手段M13は、通常の走行において必要とされ
ない高周波操舵が、運転者毎に如何なる頻度で行われて
いるかを検出する。また、前記基準頻度設定手段M14
は、車両の走行状態を安定に維持する上で許容し得る高
周波操舵の頻度を車速に応じて演算し、その値を基準値
として設定する。
【0030】そして、前記時定数補正手段M15は、高
周波操舵が行われる頻度と前記基準値との偏差に応じ
て、高周波操舵が頻繁に行われるほど前記時定数を大き
く補正する。このため、高周波操舵が頻繁に行われるほ
ど、車両の運動状態変化に先立って操舵反力が立ち上が
り易く、すなわち、高周波操舵を行い難い操舵特性が実
現される。
【0031】
【実施例】図5は、本発明の一実施例である操舵反力制
御装置10の構成概念図を示す。同図においてステアリ
ングギヤボックス12は、車両の左右前輪に連結される
ロッド14に左右方向の変位を与える装置である。
【0032】すなわち、ステアリングギヤボックス12
には、ステアリングシャフト16、及びモータ18から
回転トルクの伝達を受ける作動軸20を備えており、伝
達された回転トルクを左右の推力に変換し、ロッド14
を介して左右前輪に操舵力を伝達する。
【0033】ステアリングシャフト16には、その端部
にステアリングホイル22が固定されていると共に、そ
の途中には、操舵力センサ24、及び操舵角センサ26
が配設されている。ここで、操舵力センサ24は、例え
ばステアリングシャフト16に生ずる歪みを捩じれトル
クの代用特性値として検出するセンサであり、ステアリ
ングホイル22に加えられた操舵力、すなわちステアリ
ングホイル22を介して運転者が感ずる操舵反力に対応
した信号を発生する。
【0034】また、操舵角センサ26は、例えば車体側
に固定される複数組のフォトカプラ、及びステアリング
シャフト16と共に回転する遮光プレート等からなるセ
ンサであり、回転角、及び回転方向の情報を内在したパ
ルス信号を発生する。本実施例の操舵反力制御装置10
は、上記センサに加え、車速を検出する車速センサ2
8、車両に作用する横加速度を検出する横加速度センサ
30、及び車両の旋回角速度を検出するヨー角速度セン
サ32を備えている。尚、上述した各種センサの出力
は、何れも電子制御ユニット(ECU)40に供給され
ている。
【0035】ECU40は、本実施例の要部であり、上
述の各種センサから供給されたセンサ出力に基づいてモ
ータ18が発生すべきパワーアシスト力を演算し、その
演算結果に基づいて、モータドライバ34に適当な指令
を発する。図6は、ECU40周辺の構成を表示したブ
ロック構成図を示す。同図に示すように、本実施例にお
けるECU40は、CPU42を中心として構成される
電子制御ユニットであり、CPU42,ROM44,R
AM46,入力ポート48,出力ポート50,及びこれ
らを相互通信可能に接続する共通バス52からなる構成
である。
【0036】ここで、本実施例の操舵反力制御装置10
は、車両の運動状態等に応じてモータ18によるアシス
ト力を適切に制御することにより適切な操舵反力を発生
せしめ、もって良好な操舵感覚を実現する点に特徴を有
する装置であり、CPU42が、ROM44に記憶され
ているプログラムに従い、入力ポート48から読み込ん
だ各種センサ出力に基づいて後述の処理を実行すること
でかかる機能が実現される。以下、ECU40により実
現される機能について説明する。
【0037】図7は、前記請求項1記載の目標操舵反力
演算手段M3の一実施例のブロック構成図を示す。同図
に示す目標操舵反力演算手段60は、上述のECU40
によって実現される手段である。尚、ECU40により
本手段60が実現された場合、操舵反力制御装置10に
よって前記請求項1記載の発明が実現されることにな
る。
【0038】目標操舵反力演算手段60は、横加速度セ
ンサ28から出力される横加速度G、及びROM44内
に記憶されている目標時定数λを入力パラメータとして
ステアリングホイル22に発生させるべき目標操舵反力
を演算する手段である。車両における操舵操作は、運転
者によるステアリング操作後、所定の時定数に相当する
一次遅れの関係で車両挙動に変化が生ずるのが操舵感覚
上理想的であることは前記した通りであるが、上述した
目標時定数λは、かかる一次遅れ系を実現すべく予め設
定されたものである。
【0039】また、車両に作用する横加速度Gは、運転
者が車両の運動状態を把握するうえで重要な因子であ
る。従って、横加速度Gに応じた操舵反力を発生させれ
ば、運転者は操舵感覚に基づいて車両の運動状態を把握
することができ、更に運転者からステアリングホイル2
2に伝達される操舵力、すなわちステアリングホイル2
2から運転者に伝達される操舵反力と、車両に作用する
横加速度Gとの関係を適切な一次遅れの関係に維持すれ
ば、違和感のない操舵特性を実現することができる。
【0040】これに対して、目標操舵反力演算手段60
においては、その構成要素である定常操舵反力算出ブロ
ック62において定常操舵反力T2 =τ・Gが算出され
(τ;係数)、更に目標操舵反力算出ブロック64にお
いて時定数λに相当するT2の一次進み値として、目標
操舵反力T1 =T2 (1+λs)が算出される(s;ラ
プラス演算子)。
【0041】この場合、T2 の一次進み値T1 =T
2 (1+λs)は、“T2 +λ( dT2/dt)”と等価
であり、例えばT2 が図8中に実線で示す如く決定され
た場合、ステアリング切り込み時には( dT2 /dt>
0)、T1 がT2 を上回った値となり、ステアリング切
り戻し時には( dT2 /dt<0)、T1 がT2 を下回っ
た値となり、いずれの場合も、横加速度Gの変化に対し
て一次進みの関係で目標操舵反力T1 が変化する。
【0042】従って、ECU40が目標操舵反力演算手
段60を実現する場合、運転者がステアリングホイル2
2から受ける操舵反力と、横加速度Gとの間には、常に
目標時定数λに相当する一次遅れの関係が成立し、違和
感のない操舵特性が実現されることになる。
【0043】尚、ECU40が上述した目標操舵反力演
算手段60を実現する場合においては、横加速度センサ
30が前記した運動状態検出手段M1に相当し、また目
標時定数λを記憶するROM44が前記した時定数指定
手段M2に相当し、演算されたT1 を実現するモータド
ライバ34及びモータ18が前記した操舵反力制御手段
M4に相当する。
【0044】この場合において、上述した目標操舵反力
演算手段60は、横加速度Gに基づいて先ず定常操舵反
力T2 を演算し、その後T2 の一次進み値としてT1
演算することとしているが、最終的に横加速度Gに対し
てT1 が一次進みの関係にあればよく、先ず横加速度G
の一次進み値を演算し、次いでその一次進み値に基づい
て目標操舵反力T1 を算出する構成としてもよい。
【0045】ところで、ステアリングホイル22に発生
する操舵反力は、操舵輪を操舵するために必要な総操舵
力からモータ18によるアシスト力を減じた値である。
従って、目標操舵反力T1 を実現するためには、操舵輪
を操舵するために必要な総操舵力との関係でアシスト力
を制御する必要がある。
【0046】このため、本実施例のECU40は、単に
目標操舵反力T1 を演算するのみでなく、具体的には図
9に示すルーチンを実行して所望の機能の実現を図って
いる。すなわち、図9に示すルーチンが起動すると、先
ずステップ200において、運動状態検出手段M1に相
当する横加速度センサ30、操舵角センサ26、車速セ
ンサ28、及び操舵力センサ24より、それぞれ横加速
度G,操舵角θ,車速V,操舵トルクTcを読み込む。
【0047】次いで、ステップ202では、自車の運動
状態をシミュレートする数学モデルに従い(以下、車両
モデルを称す)、車速V及び操舵角θに基づいて以下の
如く前輪のコーナリングフォースCF を求める。 CF =(M・LR ・G+Iz・φ″)/(2L) ・・・(1) 但し、M :車両モデルの車体質量 LR :車両モデルの後軸と重心との距離 G :横加速度 Iz:車両モデルのヨー慣性 L :車両モデルのホイルベース φ″:ヨー角加速度 ここで、横加速度G及びヨー角加速度φ″は、それぞれ
横加速度センサ28、ヨー角速度センサ32を用いて検
出することができるが、以下の如く車両モデルを用いて
推定することも可能である。
【0048】 G=(2cf−2cr)/M ・・・(2) φ″=(2LF ・cf−2LR ・cr)/Iz ・・・(3) 但し φ′=∫φ″dt Vy=∫Vy′dt βF =θ/N−(Vy+LF ・φ′)/V βR =−(Vy−LR ・φ′)/V cf=KF ・βF cr=KR ・βR Vy′=G−V・φ′ また φ′:車両モデルのヨー角速度 Vy:車両モデルの横方向速度 Vy′:車両モデルの横方向並進加速度 LF :車両モデルの前軸と重心との距離 βF :車両モデルの前輪横滑り角 βR :車両モデルの後輪横滑り角 cf:車両モデルの前輪コーナリングフォース cr:車両モデルの後輪コーナリングフォース KF :車両モデルの前輪等価コーナリングパワー KR :車両モデルの後輪コーナリングパワー N :車両モデルのステアリングギヤ比 である。
【0049】尚、上記の如く車両モデルを用いて横加速
度G、及び車両ヨー角加速度φ″を算出する場合には、
横加速度センサ30及びヨー角速度センサ32は不要で
あり、低コスト化を図ることができる。このようにして
前輪コーナリングフォースCF を求めたら、次にステッ
プ204において、上述の手法により目標操舵反力T1
を算出する。すなわち、本ルーチンにおいては、本ステ
ップ204が上記図7に示す目標操舵反力演算手段60
を実現している。
【0050】ステップ206では、目標操舵反力T1
推定した前輪コーナリングフォースCF とが実現された
場合に必要とされるアシスト力Tps1 を次式に従って
演算する。 Tps1 =(2ξ・CF )/N−T1 ・・・(4) 但し“2ξ・CF ”は、路面からステアリング系に入力
されるトルクであり、上記コーナリングフォースCF
車両の諸元とから求める値である。
【0051】また、ステップ208では、Tps1 とT
1 とに基づいてアシスト力比Kps=Tps1 /T1
求める。そして、ステップ210において、Kpsと実
測された操舵トルクTcとを乗算して実際の操舵トルク
Tcが作用した場合に必要とされるアシスト力Tps=
Kps・Tcを演算し、ステップ212においてその値
を出力して今回の処理を終了する。
【0052】この場合、目標操舵反力T1 の増減に従っ
て、アシスト力比Kpsが減増し、その結果、目標操舵
反力T1 が大きい場合にはステアリングホイル22を操
舵するために比較的大きな操舵力Tcが要求され、一方
目標操舵反力T1 が小さい場合には比較的小さな操舵力
Tcで操舵操作を行うことができ、所望の操舵反力制御
が実現されることになる。
【0053】ところで、上記図7に示す目標操舵反力演
算手段60が演算する目標操舵反力T1 は、上記図8に
示す如く定常操舵反力T2 にλ( dT2 /dt)を加えた
値と等価であることは前記した通りであるが、常用領域
において操舵周波数が一定であると近似すれば、λ( d
2 /dt)の大きさは、一定値δとして近似することが
できる。
【0054】従って、かかる近似を行った場合、目標操
舵反力T1 は、ステアリングホイル22の操舵方向に対
応して、T1 =T2 +δ(操舵角θ増加時)又はT1
2−δ(操舵角θ減少時)として求めることができ
る。図10は、かかる点に着目して簡易的に所望の機能
を実現すべくECU40が実現する、前記請求項1記載
の目標操舵反力演算手段M3の第2実施例のブロック構
成図を示す。
【0055】すなわち、図10に示す目標操舵反力演算
手段70においては、入力信号として横加速度センサ3
0のセンサ出力、及び操舵角センサセンサ26のセンサ
出力を読み込んでいる。そして、定常操舵反力算出プロ
ック72においてT2 =τ・Gなる演算を行い、操舵方
向検出ブロック74においてθの変化量Δθの符号に基
づいて係数kに“1”,“0”,“−1”の何れかを代
入し、目標操舵反力演算ブロック76においてT1 =T
2 +δ・kなる演算を行うことにより目標操舵反力T1
の演算を行っている。
【0056】この場合、通常の操舵操作においては、適
当な一次遅れ系として操舵操作が車両の運動状態に反映
されることになり、簡易な構成で、良好な操舵特性を実
現することができる。尚、本実施例においては、横加速
度センサ30及び操舵角センサ26が前記した運動状態
検出手段M1に相当しており、一定値δを記憶している
という意味で、ROM44が前記した時定数指定手段M
2に相当している。
【0057】図11は、請求項1記載の目標操舵反力演
算手段M3の第3実施例のブロック構成図を示す。本実
施例は、定常操舵力T2 を算出する基礎とする車両の運
動状態として、横加速度G,ヨー角速度YR,操舵角θ
の3因子を取り込んでいる点に特徴を有している。
【0058】すなわち、図11に示す目標操舵反力演算
手段80は、入力信号として横加速度センサ30のセン
サ出力、ヨー角速度センサ32のセンサ出力、及び操舵
角センサ26のセンサ出力を読み込んでいる。そして、
定常操舵反力算出プロック82において、T2 =τ(a
・G+b・YR)なる演算を行って定常操舵反力T2
求めている。ここで、a,bは、T2を算出するに当た
って横加速度Gとヨー角速度YRの重み付けを変えるた
めに導入した係数であり、図11中に示す如く操舵角θ
の関数として設定される。
【0059】すなわち、操舵角θが小さい領域は、主に
車両旋回ではなく走行中の車線変更等に用いられる領域
であり、一方操舵角θが大きい領域は、主に車両旋回時
に用いられる領域である。従って、運転者の意図と車両
挙動との整合性を考慮した場合、車両の運動状態として
は、操舵角θが小さい領域では主に横加速度Gに、操舵
角θが大きい領域では主にヨー角速度YRに着目するこ
とが実情に沿っていると考えられる。
【0060】そこで、本実施例においては、図11に示
す如く、横加速度Gに乗算する係数aはθの増加と共に
減少する特性に、またヨー角速度YRに乗算する係数b
についてはθの増加に伴って増加する特性にそれぞれ設
定している。このため、本実施例において算出される定
常操舵反力T2 には、操舵操作時における運転者の意図
が的確に反映されていることになる。
【0061】また、図11に示す係数a,bのマップ
は、オーバーラップ領域を有している。すなわち、ステ
アリングホイル22が中立位置にある状態から操舵角θ
が増加すると、当初は横加速度Gにのみ基づいてT2
算出され、その後G及びYRに基づいてT2 が算出さ
れ、更にθが増加するとYRにのみ基づいてT2 が算出
されることになる。
【0062】この場合、θの変化に対して、入力パラメ
ータ(G及びYR)が不当に切り替わることがなく、制
御上のハンチングを防止して連続性のよい操舵反力制御
を実現することができる。目標操舵反力算出ブロック8
4は、上記図7に示す目標操舵反力算出ブロック64と
同一の機能を持つブロックである。すなわち、上述の如
く算出された定常操舵反力T2 が提供されると、予め設
定されている目標時定数λに基づいて、そのT2 の一次
進み値として目標操舵反力T1 を算出して出力する。
【0063】この場合、運転者による操舵操作が、目標
時定数λについての一次遅れ系として車両の運動状態、
すなわち横加速度G及びヨー角速度YRに反映されると
共に、走行状態に応じた適切な操舵特性が実現されるこ
とになる。尚、本実施例においては、横加速度センサ3
0、ヨー角速度センサ32、及び操舵角センサ26が前
記した運動状態検出手段M1に相当しており、目標時定
数λを記憶しているという意味で、ROM44が前記し
た時定数指定手段M2に相当している。
【0064】図12は、請求項1記載の目標操舵反力演
算手段M3の第4実施例のブロック構成図を示す。ここ
で本実施例の目標操舵反力演算手段90は、定常操舵力
2を算出する基礎とする入力信号として横加速度セン
サ30、ヨー角速度センサ32、及び車速センサ28の
センサ出力を読み込み、これらのセンサ出力に基づいて
定常操舵反力T2 を演算している点に特徴を有してい
る。
【0065】ここで、本実施例の定常操舵反力算出プロ
ック92は、T2 =τ(a・G+b・YR)なる演算を
行って定常操舵反力T2 を求める点で上記図11に示す
実施例と共通しており、係数a,bを車速Vの関数とし
て設定している点で相違している。
【0066】すなわち、本実施例の定常操舵反力算出ブ
ロック92においては、T2 算出の基礎となるG及びY
Rに重み付けをするに当たり、図12に示す如く車速V
との関係で設定されたマップを参照して係数a,bを求
めている。つまり、操舵反力に運転者の意図を反映させ
るためには、車両の走行モードを推定し、車線変更時に
は主に横加速度Gを車両の運動状態として捕らえ、車両
旋回時には主にヨー角速度YRを車両の運動状態として
捕らえることが適切であることは前記した通りである
が、本実施例は、低速走行中に行われる操舵操作は主に
車両旋回を意図して、また高速走行中に行われる操舵操
作は主に車線変更を意図して行われることに着目したも
のである。
【0067】この場合、目標操舵反力算出ブロック94
で算出されるT1 には、上記図11に示す実施例の場合
と同様に、運転者の意図が的確に反映されることとな
り、良好な操舵特性が実現されることになる。ところ
で、本実施例において定常操舵反力T2 を算出するにあ
たって参照される係数マップのうち、ヨー角速度YRに
ついての係数bは、停止状態からの車速上昇初期におい
て、車速に追従して増加する傾向を示す。
【0068】このため、車速上昇初期では、同一のヨー
角速度YRに対しては、車速が高いほど大きな定常操舵
反力T2 が演算され、従って、ステアリングホイル22
には、車速Vが速いほど大きな操舵反力が発生する。つ
まり、本実施例の目標操舵反力演算手段90において
は、定常操舵反力T2を算出するに当たって、ヨー角速
度YRと横加速度Gとを重み付けを代えて参照すること
により運転者の意図を的確に反映することができると共
に、操舵反力に車速Vに対する特性をも反映させること
ができ、低速時には軽快なフィーリングを、高速時には
重厚で安定したフィーリングを実現することができる。
【0069】尚、本実施例においては、横加速度センサ
30、ヨー角速度センサ32、及び車速センサ26が前
記した運動状態検出手段M1に相当している。図13
は、請求項2記載の発明の一実施例の要部である目標操
舵反力演算手段100のブロック構成図を示す。この目
標操舵反力演算手段100は、前記請求項2記載の発明
における目標操舵反力演算手段M3に相当し、ECU4
0によって実現される。
【0070】図13に示すように、目標操舵反力演算手
段100は、基準横加速度G、実横加速度g、及び基準
時定数λ1 を入力パラメータとしている。基準横加速度
Gは、上述した車両モデルに基づく推定横加速度であ
り、具体的には車速V、及び操舵角θを車両モデルに代
入し、上記(2)式に従って求められる。
【0071】また、実横加速度gは、横加速度センサ3
0のセンサ出力に基づいて演算される横加速度の実測値
であり、基準時定数λ1 は、車両が通常の走行状態であ
ることを前提として設定された時定数であり、上記各実
施例における目標時定数λと等価である。
【0072】定常操舵反力算出ブロック102は、入力
された実横加速度gと係数τとを乗算することにより、
実横加速度gを反映した定常操舵反力を算出するブロッ
クである。また、目標操舵反力算出ブロック106は、
後述の如く目標時定数指定ブロック104により指定さ
れた目標時定数λを基に、定常操舵反力T2 の一次進み
値として目標操舵反力T1 を算出するブロックである。
【0073】これら定常操舵反力算出ブロック102、
及び目標操舵反力算出ブロック106における処理内容
は、実質的には上記図7に示す目標操舵反力演算手段6
0による処理と同様であり、本実施例は、目標時定数指
定ブロック104が、基準横加速度Gと実横加速度gと
の差に基づいて、目標時定数λを変更する点に特徴を有
するものである。
【0074】すなわち、目標時定数指定ブロック104
においては、基準時定数λ1 、基準横加速度G、及び実
横加速度gに基づいてλ=λ1 −ε(G−g)なる演算
を行うことで目標時定数λを求める。尚、εは予め設定
した定数である。この場合、車両の走行状態がモデル化
された状態に一致していれば、G=gが成立し、λ=λ
1 となる。そして、実横加速度gが基準横加速度Gを越
えている場合はその差が大きいほどλはλ1 に比べて大
きく、その逆の場合はGとgとの差が大きいほどλがλ
1 に比べて小さくなる。
【0075】λ1は、上述の如く運転者にとって最も違
和感のない操舵感覚を実現し得る値として設定された時
定数であり、その時定数が変化すれば、運転者は操舵感
覚に違和感を感ずる。つまり、本実施例においては、車
両が安定した走行状態を維持している場合には、操舵操
作と車両挙動との間に適切な一次遅れの関係を維持して
良好な操舵特性を実現することができると共に、車両の
走行状態が安定状態から逸脱する方向に変化した場合
は、その状態を操舵特性の変化によって速やかに運転者
に知らせ、常に安定状態となるように制御することがで
きる。
【0076】尚、本実施例においては、定常操舵反力T
2 を実横加速度gのみの関数として設定しているが、こ
れに限るものではなく、上記図11又は図12に示す実
施例と組み合わせ、ヨー角速度YRをも併せて考慮する
こととしてもよい。尚、本実施例においては、横加速度
センサ30が前記した運動状態検出手段M1、及び車両
状態実測手段M6に相当し、車両モデルを用いて基準横
加速度Gを推定する機構、及びその推定の基礎となる車
速V及び操舵角θを検出する車速センサ28及び操舵角
センサ26が前記した車両状態推定手段M5に相当す
る。
【0077】図14は、請求項2記載の発明の他の実施
例の要部である目標操舵反力演算手段110のブロック
構成図を示す。尚、同図において定常操舵反力算出ブロ
ック112、目標操舵反力算出ブロック116は、上記
図13に示す定常操舵反力算出ブロック102、目標操
舵反力算出ブロック106と同一であるため、その説明
を省略する。
【0078】この目標操舵反力演算手段110は、図1
4に示すように、横加速度G、基準ヨー角速度YR、実
ヨー角速度yr、及び基準時定数λ1 を入力パラメータ
として読み込んでいる。ここで、横加速度Gは、上述し
た車両モデルに基づく推定横加速度でも、横加速度セン
サ30のセンサ出力に基づいて演算される横加速度の実
測値でも適用することができる。
【0079】また、基準ヨー角速度YRは、車両モデル
に基づく推定ヨー角速度であり、実ヨー角速度yrは、
ヨー角速度センサ32のセンサ出力に基づいて演算され
るヨー角速度の実測値である。そして、目標時定数指定
ブロック114は、基準時定数λ1 、基準ヨー角速度Y
R、及び実ヨー角速度yrに基づいてλ=λ1 −ε(Y
R−yr)なる演算を行うことで目標時定数λを求め
る。
【0080】この場合、車両の走行状態がモデル化され
た状態に一致していれば、YR=yrが成立してλ=λ
1 となり、走行状態がモデル化された状態から外れるに
従ってλがλ1 から離れた値となる。従って、本実施例
においても、上記図13に示す実施例と同様に、車両の
走行状態が操舵特性に反映されることになる。
【0081】ところで、目標時定数λを算出する基準と
してヨー角速度を採用し、本実施例の如くλ=λ1 −ε
(YR−yr)なる演算により目標時定数λを求める構
成においては、実ヨー角速度yrが基準ヨー角速度YR
に比べて大きくなるに連れて、すなわち車両がオーバー
ステア傾向となるにつれて、目標時定数λの値が大きく
設定され、反対に車両がアンダーステア傾向となる場合
は、λに小さな値が設定される。
【0082】このため、オーバーステア傾向である場合
には、車両挙動の変化に対して比較的大きな進み位相で
操舵反力が発生し、切り込み初期から比較的その反力が
大きくなることから、以後の過剰操舵が抑制されること
になり、また、アンダーステア傾向である場合には、車
両挙動の変化に対して比較的小さな進み位相で操舵反力
が現れ、切り込み処理における反力が比較的小さくなる
ことから、以後の切り増しが容易な状況を形成すること
ができる。
【0083】この意味で、ECU40が本実施例の目標
操舵反力演算手段110を実現する場合には、違和感の
ない操舵特性を実現することのみならず、安定した車両
状態の維持に資する特性をも併せ持っているという利点
を有していることになる。また、上記図11又は図12
に示す実施例と組み合わせることが可能である点は、上
記図13に示す実施例の場合と同様である。
【0084】尚、本実施例においては、横加速度センサ
30が前記した運動状態検出手段M1に相当し、車両モ
デルを用いて基準ヨー角速度YRを推定する機構、及び
その推定の基礎となる車速V及び操舵角θを検出する車
速センサ28及び操舵角センサ26が前記した車両状態
推定手段M5に相当し、更にヨー角速度センサ32が前
記した車両状態実測手段M6に相当する。
【0085】ところで、車両において操舵操作がなされ
た場合、操舵角θと横加速度G等の運動状態との間に
は、車速V等に応じた時定数の下に一次遅れが生ずるこ
とは前記した通りである。図15は、その現象を、車速
1 ,V2 ,V3 (V1 <V2 <V3 )に対する操舵周
波数fとθ−G間位相差ψとの関係として表した特性図
であるが、同図に示すように、操舵周波数fが比較的小
さい領域では、fとψとは比例関係にあるとみなすこと
ができる。従って、この領域においては、θに対するG
の一次遅れの時定数を、操舵周波数によらない車速Vの
みの関数γとして捕らえることができる。
【0086】そして、車両用操舵装置においては、0.
5Hz以下の操舵周波数fであれば時定数γを車速Vのみ
の関数と近似できる。なお、一般に常用される操舵周波
数fは、0.5Hz以下である。従って、操舵周波数fが
0.5Hz以下であるとした場合の時定数γを車速Vとの
関係で図16の如くマップ化しておけば、車速Vのみを
測定することで容易にθ−G間の一次遅れ時定数γを検
出することが可能である。
【0087】ところで、良好な操舵特性を実現するため
には、操舵力、すなわち操舵反力と横加速度G等の運動
状態との間に、適当な時定数λに基づく一次遅れの関係
が維持されていることが望ましく、上述した各実施例
は、横加速度G等の運動状態を検出し、その検出結果に
対して時定数λに相当する一次進みの関係を実現すべく
操舵反力の制御を行う構成である。
【0088】すなわち、操舵反力、操舵角θ、横加速度
Gの位相差を図17に示す如く表した場合、上述した各
実施例は、横加速度Gの位相を基準として操舵反力の制
御を行う構成である。これに対して、本実施例では操舵
角θと横加速度Gとの間に形成される一次遅れに対する
γが求まれば、目標時定数として予め定まっているλか
らγを減じることにより、操舵反力と操舵角θとの間に
実現すべき一次遅れの時定数、すなわち図17中にλ2
で表す時定数を決定することが可能である。
【0089】そして、このようにしてλ2を定め、操舵
角θに対して時定数λ2に基づく一次進みの関係で操舵
反力を制御することとすれば、横加速度G等の運動状態
の検出が不要となり、比較的高価な横加速度センサ3
0、ヨー角速度センサ32等を用いることなく所望の機
能を実現することが可能である。
【0090】図18は、かかる点に着目して構成された
目標操舵反力演算手段120のブロック構成図を示す。
すなわち、本実施例の目標操舵反力演算手段120は、
操舵角θとの関係で操舵反力を制御するものであり、入
力パラメータとしては操舵角センサ24のセンサ出力、
及び車速センサ28のセンサ出力のみを取り込んでい
る。
【0091】ここで、定常操舵反力算出ブロック122
は、車両が定常走行中である場合に実現すべき操舵反力
を算出するブロックであり、本実施例においては、操舵
角θと、図19に示す如く車速Vの関数である係数βと
を乗算することで、その算出を行っている。従って、本
実施例において設定される定常操舵反力は、操舵角θが
大きいほど、また車速Vが高速であるほど大きな値とな
る。
【0092】また、目標操舵反力算出ブロック124
は、上記の如く算出された定常操舵反力T2 の一次進み
値として目標操舵反力T1 を算出する。この際、一次進
み値は、目標時定数算出ブロック126において算出さ
れる目標時定数λ2 である。従って、目標操舵反力T1
は、操舵角θに対して、時定数λ2 に基づく一次進み値
として演算されることになる。
【0093】目標時定数算出ブロック126では、操舵
操作を車両の運動状態に反映させるにあたり適切な時定
数である基準時定数λから、上記図16に示すマップを
参照して求めた時定数γを減じることにより目標時定数
λ2 を算出する。従って、操舵角θに対して時定数λ2
に基づく一次進み値として演算された目標操舵反力は、
結果的に横加速度Gに対する時定数λに基づく一次進み
値となり、良好な操舵特性を実現するために必要とされ
る位相関係が形成されることになる。
【0094】このように、ECU40が本実施例の目標
操舵反力演算手段120を構成する場合、入力として横
加速度G、及びヨー角速度YRを取り込むことなく所望
の機能を実現することができ、比較的高価な横加速度セ
ンサ30、ヨー角速度センサ32等が不要となることか
ら、これらを要する操舵反力制御装置に比べてコスト上
有利であるという利益を得ることができる。
【0095】尚、本実施例の目標操舵反力演算手段12
0は、前記した請求項3記載の発明における目標操舵反
力演算手段M11に相当している。また、この場合、操
舵角センサ26が前記操舵角検出手段M7に、車速セン
サ28が前記した車速検出手段M8に、目標時定数算出
ブロック126中時定数γを演算する部分が前記した操
舵角反映時定数演算手段M9に、また基準時定数λとγ
に基づいて目標時定数λ2 を演算する部分が前記した操
舵力反映時定数演算手段M10に、それぞれ相当してい
る。
【0096】ところで、本実施例の操舵反力制御装置1
0においては、操舵力が運動状態に反映される際の遅れ
特性を決める時定数λを比較的大きく設定すれば、重厚
な安定間のある操舵特性を実現することができ、一方、
時定数λを比較的小さな値に設定すれば、操舵特性とし
ては軽快な感覚が実現できる。
【0097】一方、上記各実施例は、この時定数λを予
め設定した手法で一義的に決定する構成としているが、
これに限るものではなく、例えば運転者が操作可能なス
イッチ、ボリューム等を用いてλを可変とする構成とす
ることも可能である。この場合、運転者の好みに応じて
安定感を優先した操舵装置、又は操作性に優れた操舵特
性等を任意に実現することができ、より多様な要求に応
えることが可能である。
【0098】また、上記図5に示す操舵反力制御装置1
0は、操舵力のアシスト力をモータ18の出力トルクで
確保する電動パワーステアリングの構成を採用している
が、本発明の適用は、かかる構成のパワーステアリング
に限るものではなく、公知の反力制御機構を備える油圧
式パワーステアリング装置に適用することも可能であ
る。
【0099】ところで、車両走行中において、運転者は
如何なる状況においてもヨー角速度YRと横加速度Gと
を共に感じている。ここで、図20は、操舵反力T、操
舵角θ、ヨー角速度YR、及び横加速度Gが適当な時間
遅れをもって変化する様子を合わしたものであるが、同
図に示す如く、操舵角θの変化がヨー角速度YRに反映
される際の時定数(以下、ヨー角速度時定数と称す)λ
YRと、操舵角θの変化が横加速度Gに反映される際の時
定数(以下、横加速度時定数と称す)λG は一般に同一
ではない。
【0100】これに対して、図21は、ヨー角速度時定
数λYRと、横加速度時定数λG とをパラメータとして、
運転者にとって良好な操舵反力が実現できる時定数(以
下、操舵反力時定数と称す)λS を表したマップである
が、同図に示す如く、ヨー角速度時定数λYRと横加速度
時定数λG とは、共に操舵反力時定数λS に対して大き
な寄与度を有している。
【0101】尚、図21中、操舵反力時定数λS は、図
中における線の太さがその値を示しており、その値は、
定数λS0,a,bを用いて、λS =λS0+a・λG +b
・λ YRと表すことができる。これに対して、ヨー角速度
時定数λYR、及び横加速度時定数λG は、車両に対して
常に一定の値を示すものではなく、例えば車速V、車両
の積載状況、路面μ等に応じてそれぞれ別個独立に変動
する。
【0102】図22は、車速Vとヨー角速度時定数λYR
との関係(同図中に破線で示す曲線)、及び車速Vと横
加速度時定数λG との関係(同図中に実線で示す曲線)
を例示したものであり、一般にλYR,λG は同図に示す
如くそれぞれ異なる傾向で変化する。
【0103】従って、常に運転者にとって理想的な操舵
反力を実現するためには、車両の運動状態に応じて変化
するヨー角速度時定数λYRと横加速度時定数λG の双方
を常に考慮して操舵反力を発生させることが必要であ
る。以下、常にヨー角速度YRの変化状況、及び横加速
度Gの変化状況の双方に着目して操舵反力を制御する手
法について説明する。
【0104】図23は、上記の機能を実現すべく構成さ
れた操舵反力制御装置のブロック構成図を示す。同図に
おいて、時定数演算部130は、横加速度G、ヨー角速
度YR、及び操舵角θに基づいてヨー角速度時定数
λYR、及び横加速度時定数λG を演算するブロックであ
る。
【0105】時定数演算部130は、例えばFFT等の
公知の装置で実現することができ、操舵角θに変化が生
じた後、その変化がヨー角速度YRに反映されるまでの
時間をヨー角速度時定数λYRとして、また、操舵角θに
変化が生じた後、その変化が横加速度Gに表れるまでの
時間を横加速度時定数λG としてそれぞれ演算する。
【0106】操舵反力時定数演算部132は、上記の如
く演算されたヨー角速度時定数λYR及び横加速度時定数
λG を用いて、操舵反力時定数λS を演算するブロック
である。本実施例においては、上記の如く操舵反力時定
数λS が、λS =λS0+a・λG +b・λYRと表せるこ
とから、かかる演算式に従ってλS を演算することとし
ている。
【0107】尚、λS を上記の如く取り扱っているの
は、フィーリングテスト等によって設定した操舵反力時
定数λS が上記図21に示す如くヨー角速度時定数
λYR、及び横加速度時定数λG の1次関数として把握で
きることに応答したものである。従って、操舵反力時定
数λS を表すためにより複雑な関数を必要とする場合に
は、その関数にヨー角速度時定数λYR及び横加速度時定
数λG を代入し、又は予め設定しておいたマップをヨー
角速度時定数λYR及び横加速度時定数λG で検索するこ
とにより、操舵反力時定数λS を演算することが必要で
ある。
【0108】目標操舵反力演算部134は、上記の如く
求めた操舵反力時定数λS を用いて、操舵角θの1次進
み値としての目標操舵反力T1を演算するブロックであ
る。すなわち、上述した操舵反力時定数λS は、図20
に示す如く操舵角θと操舵反力Tとの間に形成すべき時
定数であり、本実施例においては、T1=K(1+λ S
・s)θなる演算に従って、目標操舵反力T1を操舵角
θの1次進み値として演算する(s:ラプラス演算子、
K:制御ゲイン)。
【0109】この場合、以後目標操舵反力T1に従って
モータドライバ34(図5、図6参照)を駆動すれば、
ヨー角速度YR、及び横加速度Gとの関係で最も良好で
あるとして設定した最適な操舵反力が発生されることに
なる。従って、ECU40が図23に示す操舵反力制御
装置を構成する場合、車両の積載状態が変化し、車速V
が変化し、また、路面の摩擦係数μが変化した場合等に
おいても、常に運転者にとって最も好ましい操舵特性を
実現することができる。
【0110】尚、上記実施例においては、時定数演算部
130が前記した横加速度時定数検出手段M2-1、及び
ヨー角速度時定数検出手段M2-2に、操舵反力時定数演
算部132が前記した操舵反力時定数演算手段M2-3
それぞれ相当している。ところで、図23中K演算部1
36は、車両の走行状態等を考慮して上述した制御ゲイ
ンKを適当に演算するブロックである。すなわち、上述
した制御ゲインKは、演算式中のディメンジョンの整合
のために用いられる値であり、定数として設定すること
も可能であるが、その値を適当に変動させれば、目標操
舵反力T1に車両の走行状況等を反映させることが可能
である。
【0111】図24は、K演算部136の一例として、
車速Vに応じて制御ゲインKを演算する場合のブロック
構成図を示したものである(以下、本ブロックをK演算
部136aと称す)。この場合、制御ゲインKは、図2
4に示す如く車速Vが高速であるほど大きな値に設定さ
れる。
【0112】従って、ECU40の内部にK演算部13
6aが構成されている場合、車速Vが高まるに連れて操
舵反力が全体的に操舵反力Tが高まり、高速走行時には
安定した操舵特性が、一方、低速走行時には軽快な操舵
特性が、適切に実現されることになる。
【0113】また、図25は、K演算部136の他の例
として、操舵角θの変化量Δθが横加速度Gに反映され
るゲインGG 、又はΔθがヨー角速度YRに反映される
ゲインGYRを用いて制御ゲインKを演算する場合のブロ
ック構成図を示したものである(以下、本ブロックをK
演算部136bと称す)。
【0114】尚、ゲインGG ,GYRは、図25に示す如
くFFT装置等で構成される時定数演算部130におい
て、操舵角θの変化量、横加速度Gの変化量、及びヨー
角速度YRの変化量を相互に比較することで求めること
ができる。ここで、K演算部136bは、比例定数τを
用いて、K=τ・GG 又はK=τ・GYRなる演算を行
い、その値を制御ゲインKとして設定する。従って、僅
かな操舵角θ変化が比較的大きく横加速度G又はヨー角
速度YRに反映される状況下、すなわち車両挙動が操舵
角θに対して敏感である場合には、Kの値が比較的大き
く設定され、一方、操舵角θの変化が横加速度G又はヨ
ー角速度YRに反映され難い状況下、すなわち車両挙動
が操舵角θに対して鈍感である場合には、Kの値が比較
的小さく設定される。
【0115】このため、ECU40の内部にK演算部1
36bが構成されている場合、車両挙動が操舵角θに対
して敏感である場合には比較的大きな操舵反力が発生せ
られ、一方、車両挙動が操舵角θに対して鈍感である場
合には操舵反力が比較的小さく抑制され、それぞれ実情
に沿った適切な操舵特性が実現されることになる。
【0116】ところで、車両において安定した走行状態
を維持する意味では、操舵操作は緩やかに行うべきであ
り、高周波操舵はできるだけ行うべきではない。一方、
運転者の技量が低い場合には、比較的頻繁に高周波操舵
による操舵角の修正が行われる。
【0117】この場合、操舵角が高周波操舵によって頻
繁に修正されていれば、運転者の技量が低いと推定する
ことができ、かかる推定がなされた際に操舵反力を高め
ることとすれば、通常走行には不要な高周波操舵を抑制
し、緩やかな操舵操作、すなわち安定な走行状態を維持
する上で有効な操舵操作を促すことができる。
【0118】図26は、上記の機能を実現すべく構成さ
れた操舵反力制御装置のブロック構成図を示す。尚、同
図において上記図23中に示すブロックと同一部位に
は、同一の符号を付してその説明を省略する。図26に
おいて、時定数演算部140は、横加速度G、ヨー角速
度YR、及び操舵角θに基づいてヨー角速度時定数
λYR、及び横加速度時定数λG を演算すると共に、過去
所定時間に亘る操舵角θの周波数スペクトルを検出し、
その結果を補正時定数演算部142に供給する。
【0119】また、補正時定数演算部142には、しき
い値演算部144から所定のしきい値Pvが供給され
る。ここで、しきい値演算部144は、車両が安定状態
を維持し得るか否かの観点から、許容し得る高周波操舵
の実行頻度を車速Vに応じて演算し、その値をしきい値
として設定するブロックである。本実施例においてしき
い値演算部144は、図26中に示す如く車速Vが高ま
るに連れてその値が小さくなるように、しきい値Pvを
設定する。
【0120】補正時定数演算部142は、時定数演算部
140から供給される操舵角θの周波数スペクトル、及
びしきい値演算部144から供給されるしきい値Pvに
基づいて、操舵反力時定数λS の演算に用いる補正時定
数cを演算するブロックである。
【0121】すなわち、補正時定数演算部142は、時
定数演算部140から操舵角θの周波数スペクトルが供
給されると、図26中に示す如く、そのスペクトルを、
通常の操舵操作に伴って生ずる周波数帯(以下、通常領
域と称す)と、通常走行には必要でないと考えられる操
作に伴って生ずる周波数帯(以下、高周波入力帯と称
す)とに分離し、高周波入力帯内での強度の最大値を、
比較値Phとして検出する。
【0122】この場合、運転者が特定の高周波数を伴っ
て操舵操作を行う癖を有しているとすれば、高周波入力
帯中における強度の最大値はその特定の周波数について
検出されるはずであり、また、その操舵操作が頻繁に行
われていれば、その強度、すなわちPhは、大きな値と
して検出される。
【0123】つまり、上記の如く求めたPhは、運転者
によって頻繁に高周波操舵が行われていれば大きな値と
して、一方、さほど高周波操舵が行われていない場合に
は小さな値として検出される値である。この意味で、比
較値Phは、高周波操舵が実行される頻度として把握す
ることができる。
【0124】また、補正時定数演算部142は、上記の
如く検出した比較値Phとしきい値Pvとの偏差Ph−
Pvの大きさに基づいて、図26中に示す如く補正時定
数cを演算する。ここで、本実施例においては、Ph−
Pv≦0が成立する場合、すなわち、高周波操舵が、車
両の安定性を損なう程行われていないと判断できる場合
には、補正時定数cを“0”とし、Ph−Pv>0の領
域では、その値が増加するほど補正時定数cを大きな値
に設定している。
【0125】これに対して、操舵反力時定数演算部14
4は、a,b,λS0を定数として、操舵反力時定数λS
を、λS =λS0+a・λG +b・λYR+cとして求め
る。従って、高周波操舵がさほど行われていないと判断
される場合には、操舵反力時定数λS が比較的小さく、
一方、高周波操舵が頻繁に行われていないと判断される
場合には、操舵反力時定数λS が比較的大きな値に設定
される。
【0126】この場合、高周波操舵が行われる頻度が増
すほど、僅かな挙動変化に対して大きな操舵反力が立ち
上がり易い操舵特性が実現されることになり、高周波操
舵がさほど行われない場合には軽快な操舵特性が、一
方、高周波操舵が頻繁に行われる場合には操舵速度を抑
制する操舵特性が、それぞれ実現される。
【0127】従って、ECU40が上記図26に示す操
舵反力制御装置を構成する場合、個々の運転者の技量に
応じて、軽快な操舵特性から高周波操舵を抑制する操舵
特性まで、個々の運転者の特性に応じた適切な操舵特性
を実現することができる。尚、上記実施例においては、
補正時定数演算部142が前記した高周波操舵検出手段
M13、及び時定数補正手段M15に、しきい値演算部
144が前記した基準頻度設定手段M14にそれぞれ相
当している。
【0128】ところで、図27に示すフローチャート
は、上記図23、図26に示す操舵反力制御装置を実現
すべくECU40が実行する処理の流れを表したもので
ある。すなわち、上記図23、図26に示す操舵反力制
御装置は、上述した各ブロック毎に機能を分けて構成す
る他、図27に示すフローチャートに沿って処理を実行
するマイクロコンピュータによっても構成することがで
きる。
【0129】この場合、図27においては、ステップ3
02が上記時定数演算部130,140に、ステップ3
04が上記操舵反力時定数演算部132,144、及び
補正時定数演算部142に、ステップ306が上記K演
算部136に、また、ステップ308が上記目標操舵反
力演算部134にそれぞれ相当している。
【0130】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、ステアリングホイルに対して車両の運動状態の変化
に対して、適当な時定数に相当する一次進みの位相差を
もって変化する操舵反力を与えることにより、常に操舵
反力と運動状態との間に適当な一次遅れの関係を維持す
ることができる。
【0131】この場合、定常的には車両の運動状態に適
合した操舵反力が得られ、また過渡的には、人間工学的
に最も違和感のない、一次遅れ系の操舵感覚を実現する
ことができ、あらゆる操舵状況下で良好な操舵感覚を発
揮する操舵反力制御装置を実現することができる。
【0132】また、請求項2記載の発明によれば、車両
状態の安定性を操舵感覚に反映させることが可能であ
り、安定した車両状態が維持されている場合において良
好な操舵感覚を実現することができると共に、車両状態
が安定状態から逸脱する方向に変化した場合には、操舵
特性の変化によって、その状況を迅速、的確に運転者に
知らせることができ、また、常に車両が安定状態となる
ように制御することができる。
【0133】更に、請求項3記載の発明によれば、操舵
角と車両の運動状態との間に形成される一次遅れの関係
を車速に基づいて検出し、更に操舵力と運動状態との間
に形成すべき一次遅れの関係から上記の関係を排除する
ことで、良好な操舵特性を得るための条件を操舵角と操
舵力の関係として捕らえ、操舵角に対して適当な一次進
み値の操舵反力を発生させることで良好な操舵特性を実
現している。
【0134】従って、本発明によれば、比較的高価な運
動状態検出手段を採用することなく、操舵角検出手段、
及び車速検出手段を用いるのみで上述した請求項1記載
の発明と同等の効果を得ることができる。すなわち、本
発明に係る操舵反力制御装置は、優れた操舵特性を比較
的安価に実現し得るという特徴を有している。
【0135】そして、請求項4記載の発明によれば、操
舵反力には、操舵操作が横加速度に反映されるのに要す
る時間遅れ、及び操舵操作がヨー角速度に反映されるの
に要する時間遅れが共に反映される。このため、車両の
積載状態、車速、又は路面の摩擦係数等が変化し、操舵
操作と横加速度との関係、及び操舵操作とヨー角速度と
の関係が別個独立に変化した場合であっても、常に良好
なの操舵フィーリングを実現することができる。
【0136】また、請求項5記載の発明によれば、運転
者によって高周波操舵が頻繁に行われるほど、目標操舵
反力の演算の基礎となる時定数が大きくなり、車両の運
動状態変化に先立って操舵反力が立ち上がり易くなる。
この場合、操舵操作に伴って僅かに車両の運動状態に変
化が生ずるだけで操舵反力が大きく立ち上がり、高周波
操舵が有効に抑制されることになる。
【0137】このため、本発明に係る操舵反力制御装置
によれば、運転者の技量不足により頻繁に高周波操舵が
行われる場合にはその高周波操舵が抑制され、一方、さ
ほど頻繁に高周波操舵が行われない場合には、軽快な操
作フィーリングが維持され、運転者の技量に応じた適正
な操舵特性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び2記載の発明の原理構成図であ
る。
【図2】請求項3記載の発明の原理構成図である。
【図3】請求項4記載の発明の原理構成図である。
【図4】請求項5記載の発明の原理構成図である。
【図5】本発明の一実施例である操舵反力制御装置の全
体構成図である。
【図6】本実施例の操舵反力制御装置における電子制御
ユニット周辺の構成を表すブロック構成図である。
【図7】請求項1記載の発明の第1実施例の要部を表す
ブロック構成図である。
【図8】請求項1記載の発明の第1実施例の動作を説明
するための図である。
【図9】請求項1記載の発明の第1実施例において実行
されるルーチンのフローチャートの一例である。
【図10】請求項1記載の発明の第2実施例の要部を表
すブロック構成図である。
【図11】請求項1記載の発明の第3実施例の要部を表
すブロック構成図である。
【図12】請求項1記載の発明の第4実施例の要部を表
すブロック構成図である。
【図13】請求項2記載の発明の第1実施例の要部を表
すブロック構成図である。
【図14】請求項2記載の発明の第2実施例の要部を表
すブロック構成図である。
【図15】操舵角θと横加速度Gとの間に生ずる位相差
と、操舵周波数との関係を表す特性図である。
【図16】請求項3記載の発明の一実施例において使用
する時定数γのマップである。
【図17】請求項3記載の発明の一実施例の動作を説明
するための図である。
【図18】請求項3記載の発明の一実施例の要部を表す
ブロック構成図である。
【図19】請求項3記載の発明の一実施例において使用
する係数βのマップである。
【図20】操舵反力と操舵角とヨー角速度と横加速度と
の位相差を表す図である。
【図21】ヨー角速度時定数と横加速度時定数との関係
で操舵反力時定数を表した図である。
【図22】ヨー角速度時定数と横加速度時定数とを車速
との関係で表した図である。
【図23】請求項4記載の発明の一実施例の要部を表す
ブロック構成図である。
【図24】請求項4記載の発明の一実施例である操舵反
力制御装置に用いる制御ゲインK演算部の一例を表す図
である。
【図25】請求項4記載の発明の一実施例である操舵反
力制御装置に用いる制御ゲインK演算部の他の例を表す
図である。
【図26】請求項5記載の発明の一実施例の要部を表す
ブロック構成図である。
【図27】請求項4及び5記載の発明の一実施例をマイ
クロコンピュータを用いて構成する場合に実行すべきフ
ローチャートの一例である。
【図28】操舵操作時において、操舵力、操舵角、横加
速度間に生ずる位相のずれを説明するための図である。
【図29】操舵操作に要する操舵力と車両に作用する横
加速度との関係を表す特性図である。
【図30】従来の操舵反力制御装置の原理を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
M1 運動状態検出手段 M2 時定数指定手段 M3,M11,60,70,80,90,100,11
0,120 目標操舵反力演算手段 M4,M12 操舵反力制御手段 M5 車両状態推定手段 M6 車両状態実測手段 M7 操舵角検出手段 M8 車速検出手段 M9 操舵角反映時定数演算手段 M10 操舵力反映時定数演算手段 M11 目標操舵反力演算手段 M12 操舵反力制御手段 10 操舵反力制御装置 18 モータ 22 ステアリングホイル 24 操舵力センサ 26 操舵角センサ 28 車速センサ 30 横加速度センサ 32 ヨー角速度センサ 34 モータドライバ 40 電子制御ユニット(ECU) 42 CPU 44 ROM 46 RAM 62,72,82,92,102,112,122 定
常操舵反力算出ブロック 64,76,84,94,106,116,124 目
標操舵反力算出ブロック 74 操舵方向検出ブロック 104,114,126 目標時定数算出ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 119:00 137:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行中における操舵反力算出の基礎とな
    る車両の運動状態を検出する運動状態検出手段と、 ステアリングホイルに加えた操舵力が車両の運動状態に
    反映される適切な時定数を指定する時定数指定手段と、 前記運動状態検出手段により検出された車両の運動状態
    の、前記時定数に相当する一次進み値に対応した操舵反
    力を演算する目標操舵反力演算手段と、 該目標操舵反力演算手段の演算結果に基づいて、前記ス
    テアリングホイルに発生させる操舵反力を制御する操舵
    反力制御手段とを備えることを特徴とする操舵反力制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の操舵反力制御装置におい
    て、 車両の走行状態を代用表示する所定のパラメータを間接
    的に推定する車両状態推定手段と、 前記パラメータを実測する車両状態実測手段とを備え、 前記時定数指定手段は、前記車両状態推定手段の推定結
    果と前記車両状態実測手段の実測結果との差に基づいて
    前記時定数を変更することを特徴とする操舵反力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 ステアリングホイルの操舵角を検出する
    操舵角検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 該車速検出手段の検出結果に基づいて、操舵角の変化が
    車両の運動状態に反映される際の時定数を演算する操舵
    角反映時定数演算手段と、 ステアリングホイルに加えた操舵力が車両の運動状態に
    反映される時定数として適切な値であるとして指定され
    た指定時定数と、前記操舵角反映時定数演算手段により
    演算された演算時定数とに基づいて、操舵力が操舵角に
    反映される適切な時定数を演算する操舵力反映時定数演
    算手段と、 前記操舵角検出手段に検出された操舵角の、前記操舵力
    反映時定数演算手段により演算された時定数に相当する
    一次進み値に対応した操舵反力を演算する目標操舵反力
    演算手段と、 該目標操舵反力演算手段の演算結果に基づいて、前記ス
    テアリングホイルに発生させる操舵反力を制御する操舵
    反力制御手段とを備えることを特徴とする操舵反力制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の操舵反力制御装置におい
    て、 前記運動状態検出手段は、車両に作用する横加速度を検
    出する横加速度検出手段と、車両のヨー角速度を検出す
    るヨー角速度検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出
    手段とを備え、 前記時定数指定手段は、前記操舵角の変化が前記横加速
    度に反映される時定数である横加速度時定数を検出する
    横加速度時定数検出手段と、前記操舵角の変化が前記ヨ
    ー角速度に反映される時定数であるヨー角速度時定数を
    検出するヨー角速度時定数検出手段と、前記横加速度時
    定数と前記ヨー角速度時定数とに基づいて、操舵反力と
    操舵角との間に付与すべき適正な時定数である操舵反力
    時定数を演算する操舵反力時定数演算手段とを備え、 前記目標操舵反力演算手段は、前記操舵角検出手段によ
    り検出された操舵角の、前記操舵反力時定数に相当する
    一次進み値に対応した操舵反力を演算することを特徴と
    する操舵反力制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の操舵反力制御装置におい
    て、 前記運動状態検出手段が、操舵角を検出する操舵角検出
    手段と、車速を検出する車速検出手段とを備えると共
    に、 前記操舵角検出手段の検出結果に基づいて、高周波操舵
    の行われる頻度を検出する高周波操舵検出手段と、 前記車速検出手段の検出結果に基づいて、高周波操舵の
    頻度についての基準値を設定する基準頻度設定手段と、 前記高周波操舵の行われる頻度と、前記基準値との偏差
    に基づいて、前記時定数指定手段によって指定される時
    定数を補正する時定数補正手段とを備えることを特徴と
    する操舵反力制御装置。
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