JPH0866830A - 銅及び銅合金製リードフレームの電解研磨方法 - Google Patents

銅及び銅合金製リードフレームの電解研磨方法

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JPH0866830A
JPH0866830A JP20393694A JP20393694A JPH0866830A JP H0866830 A JPH0866830 A JP H0866830A JP 20393694 A JP20393694 A JP 20393694A JP 20393694 A JP20393694 A JP 20393694A JP H0866830 A JPH0866830 A JP H0866830A
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tanks
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良麿 手塚
Yasushi Kozuki
靖 神月
Tadashi Nakano
正 中野
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武 横山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 銅または銅合金製のリードフレームを、
その表面に直接銀めっきができるように電解研磨する方
法の提供を目的とする。 【構成】 銅または銅合金製のリードフレームを、
無接点式電解研磨装置と温度が40〜50℃で硫酸を2
0〜40g/リットル、塩化アンモニウムを40〜80
g/リットル、ノニオン系界面活性剤を0.08〜0.
25g/リットルの割合で含む電解研磨液と、周波数が
40〜120Hzのリップルを持つ直流電流とを用いて
電解研磨する。この際に、陽極側と陰極側交互に、リー
ドフレームが陽極として作用する時間を陰極として作用
する時間の3.3倍以上とし、電流密度を1.0〜3.
0A/dm2として電解研磨を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリードフレームに銀めっ
きを施す方法に関し、特に銅ストライクめっきを不要と
するリードフレームの銀めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品材料であるリードフレームは、
一般に圧延材料を加工して製造されている。例えば、圧
延材料を型抜きして基材を得、この基材を化学研磨や電
解研磨して基材表面に付着している有機物などの汚れ、
酸化被膜そして凸状突起物、ヒゲ状突起物といった異形
物の除去などを行い、その後リード部等の必要部に銅ス
トライクめっきを施し、その上に銀めっきを施して製造
している。
【0003】リードフレームに銀めっきをする具体的な
方法を示すと以下のようになる。
【0004】まず、リードフレームを脱脂液に浸漬し
(溶剤浸漬工程)て表面の油脂を除去する。次に電解研
磨液中でアノード溶解(電解研磨工程)し、リードフレ
ーム表面の凹凸部を研磨し、凹部に含まれていた油脂を
除去する。次に、電解研磨後のリードフレーム表面に存
在する酸化膜を硫酸を用いて溶解除去(酸処理工程)
し、中和処理(中和工程)し、銅ストライクめっき(銅
ストライクめっき工程)をする。そして、えられた銅層
の上に銀めっき(銀めっき工程)を施し、後処理を行
う。
【0005】従来の電解研磨工程ではリードフレーム表
面の凹凸の除去は不完全であり、このような表面に直接
銀めっきを施すと良好な銀めっきは得られない。このた
め上記銅ストライクめっき工程は不可欠なものとなって
いる。しかし、この銅ストライクめっき工程には以下の
ような問題点がある。
【0006】(1) 液の持ち出しや液加熱により生産中
に浴組成変動を来し易い。
【0007】(2) 浴組成変動によりストライクめっき
層の厚さが変動し易い。
【0008】(3) めっき前処理工程の影響を完全に抑
えることができず、フクレ、ムラを完 全になくす
ことができず、銀めっき不良をなくすことはできない。
【0009】よって、銅ストライクめっき工程を省略で
きれば、これら問題点の解消ができるばかりでなく、大
幅なコストダウンが達成できるため、種々の検討が試み
られている。この一つに無接点式電解研磨装置を用いた
電解研磨方法がある。この方法は、電解液中を通過する
リードフレーム自身が無接触式で電極となる。この無接
点式電解研磨装置では、リードフレームが非接触で電解
研磨されるため、リードフレームが変形することなく、
かつ結果的に良好な研磨面が得られるとされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上記無接点式
電解研磨装置を用いると、研磨後のリードフレームの表
面は従来と比較にならないほど改善される。しかし、こ
のようなリードフレームですら銅ストライクめっきを省
略することはできない。
【0011】本発明は上記状況に鑑みてなされたもので
あり、銅ストライクめっきを必要とせず、直接リードフ
レーム表面に銀めっきを施すことが可能となるリードフ
レームの電解研磨方法の提供を課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の方法は、銅及び銅合金製リードフレームの電解研磨
法において、単位電解研磨槽がリードフレームの導入方
向より、素材供給ロール部、電解研磨部、素材排出ロー
ル部の順に配置された装置であり、上記電解研磨部に
は、リードフレームの導入方向より第1電極配置槽、第
1処理液排出槽、第2電極配置槽、第2処理液排出槽、
第3電極配置槽、第3処理液排出槽、第4電極配置槽の
順に配置され、さらに、上記の各層は電解研磨処理に供
されるリードフレームを通過させるための開口部を有す
る隔壁によって仕切られ、また、第1及び第4の電極配
置層には、開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もし
くはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に
浸された位置に、電源の陰極または陽極に連なる電極板
が配置され、さらに、第2および第3の電極配置槽には
開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしくはその上
下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸された位
置に、電源の陽極または陰極に連なる電極板が配置さ
れ、また、第1および第4の電極配置槽並びに第2およ
び第3の電極配置槽の底部にはそれぞれに電解研磨液の
注入口が設けられてあり、そのうえ、素材供給ロール
部、第1ないし第3の処理液排出槽、素材排出ロール部
の底部にはそれぞれに研磨処理に供された電解研磨液の
排出口がもうけられてあり、さらに、上記注入口から第
1および第4の電極配置槽または第2および第3の電極
配置槽に向けて個別に注入された電解研磨液は、それぞ
れの第1および第4の電極配置槽、または第2および第
3の電極配置槽に隣接する素材供給ロール部、第1ない
し第3の処理液排出槽、素材排出ロール部の底部に設け
られた排出口より電解研磨液電解研磨液循環部に向けて
排出されるように構成された無接点式電解研磨装置を用
い、以下に示す電解研磨液を用い、以下に示す条件で電
解研磨を行うものである。
【0013】 ・電解研磨液 硫酸 20〜40 g/リットル 塩化アンモニウム 40〜80 g/リットル ノニオン系界面活性剤 0.08〜0.25 g/リットル 浴温度 45〜50 ℃ ・電解条件 電流パターン 周波数が40〜120Hzのリップルを持つ直流 電流を陽極側と陰極側交互に、リードフレームが 陽極として作用する時間を陰極として作用する時 間の3.3倍以上とする。
【0014】 電流密度 1.0〜3.0 A/dm2
【0015】
【作用】本発明の特徴は、無接点式電解研磨装置を用
い、特定の電解研磨液を用い、特徴ある波形を持った電
流を印加する点である。
【0016】まず、本発明に使用するのに好適な無接点
式電解研磨装置について図1を用いて説明する。
【0017】図1の装置はリードフレームの導入方向よ
り、素材供給ロール部1、電解研磨部2、素材排出ロー
ル部3の順に配置された装置である。上記電解研磨部2
には、リードフレームの導入方向より第1陰極配置槽
4、第1処理液排出槽5、第1陽極配置槽6、第2処理
液排出槽7、第2陽極配置槽8、第3処理液排出槽9、
第2陰極配置槽10がこの順に配置されている。
【0018】さらに、上記の各層は電解研磨処理に供さ
れるリードフレームを通過させるための開口部11を有
する隔壁12によって仕切られている。
【0019】また、第1及び第2の陰極配置層4,10
には、開口部11を結ぶ平面を境にして、その上下もし
くはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に
浸された位置に、電源の陰極に連なる陰極板13が配置
され、さらに、第1および第2の陽極配置槽6,8には
開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしくはその上
下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸された位
置に、電源の陽極に連なる陽極板14が配置されてい。
【0020】また、第1および第2の陰極配置槽4,1
0並びに第1および第2の陽極配置槽6,8の底部には
それぞれに電解研磨液の注入口15が設けられてあり、
そのうえ、素材供給ロール部1、第1ないし第3の処理
液排出槽5,7,8、素材排出ロール部3の底部には祖
それぞれに研磨処理に供された電解研磨液の排出口16
がもうけられてある。
【0021】さらに、上記注入口15から第1および第
2の陰極配置槽4,10または第1および第2の陽極配
置槽6,8に向けて個別に注入された電解研磨液は、、
それぞれの第1および第2の陰極配置槽4,10、また
は第1および第2の陽極配置槽6,8に隣接する第1な
いし第3のいずれかの処理液排出槽5,7,9の底部に
設けられた排出口16より電解研磨液循環部に向けて排
出される。
【0022】そして、電解研磨液循環部にて一体にして
回収された電解研磨液は電解研磨液循環部にて電解研磨
液の性状を調整した後、上記電解研磨液循環部よりそれ
ぞれの第1および第2の陰極配置槽4,10または第1
および第2の陽極配置槽6,8に循環して供給されるも
のである。
【0023】次に本発明で用いる電解研磨液について説
明する。
【0024】従来よりもっとも多用される電解研磨液は
ピロリン酸カリウム50g/リットル、クエン酸ナトリ
ウム30g/リットルのようなリン酸系電解研磨液を用
いている。この電解研磨液はリードフレームとして用い
られ鉄系部材の電解研磨液として長い実績があり、かつ
安価である。しかし、この電解研磨液を本発明の方法の
ように用いた場合には、表面が確実に平坦となるように
電解研磨を行えなかった。
【0025】本発明で用いる電解研磨液の基本組成を硫
酸浴としたのは以下の理由による。
【0026】アルカリ浴を用いると、比較的良好な研磨
面は得られるものの、泡立ちが多い等の問題があり、排
水処理にかなりな負担をかけることになる。中性浴では
十分な電解研磨は得られない。塩酸浴では良好な研磨面
は得られるものの、臭気や腐食などの問題があり、経済
性を損なう。リン酸は排水処理に負担がかかる。これら
に対し、硫酸浴は、硫酸単味では塩酸浴ほど良好な研磨
面は得られないものの、添加剤を併用することにより塩
酸浴とより優れた平滑性を持つ研磨面が得られる。ま
た、硫酸浴であれば安価であり、かつ取扱いも容易であ
る。
【0027】本発明で用いる添加剤の一つは塩化アンモ
ニウムである。塩化アンモニウムの役割は銅及び銅合金
製性リードフレーム表面を腐食させることが主となって
いると思われる。
【0028】また、他の添加剤としてノニオン系海面活
性剤を用いるが、これは銅及び銅合金製性リードフレー
ム表面の油脂類を浴中に容易に溶解させる目的と、リー
ドフレーム表面に気泡が付着しにくくする目的からであ
る。用いることのできるノニオン系界面活性材として
は、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、脂肪酸モノグリセリドなどがある。
【0029】界面活性材の濃度が低すぎると電極面への
発生ガスの付着を防止できず、高すぎると界面活性剤自
体が十分に溶解しないばかりでなく、電解液の粘度が多
角なりすぎ、同様に電極面へのガスの付着を防止できな
くなる。このため、ノニオン系界面活性剤の濃度は0.
08〜0.25g/リットルとすることが必要である。
【0030】本発明の電解液の組成は幾多の試験の結果
求めたものであり、この範囲をはずれると銅ストライク
めっきが不要になるほど良好な電解研磨面は得られな
い。
【0031】次に、電解研磨に用いる電流波形について
説明する。
【0032】図2は陽極側または陰極側に印加する、電
流発生装置(図示せず)によって発生される電流の基本
波形を示すグラフであり、図3は、電流発生装置によっ
て発生した電流を切り替えて陽極側および陰極側に交互
に印加する態様を示すグラフである。
【0033】図2から明らかなように、印加する電流
は、直流電流にリップル(脈動部)を重畳した電流であ
り(以下「リップルを有する直流電流」と呼ぶ)、この
ような波形の電流は交流を整流し、平滑装置により平滑
にすることにより得ることができる。なお、このような
電流波形を得る装置は本発明の部分を構成しないので、
詳細な説明は省略する。
【0034】図3は、図2で示す電流波形を発生する装
置(図示せず)を用いて電解研磨を行う際の電流を印加
する態様を示す例であり、図示した例では陽極側に5個
のリップル(リップルの幅:10ms)を有する直流電
流を印加し、その後陰極側に1個のリップルを有する直
流電流を印加し、これを1サイクルとし、以下同様に電
流を印加することを示している。
【0035】図3で示すようなリップルを有する直流電
流を用いることにより十分な電解研磨面が得られ、直接
リードフレームの表面に銀めっきを施すことができる。
また、電解研磨でこのようなリップルを有する直流電流
を用いる際、リップルの幅、言い替えるとリップルリッ
プルの周波数と、陽極側および陰極側への電流の印加時
間の割合とが平滑な電解研磨面を得るのに重要である。
具体的には、リップルの周波数を40〜120Hzの範
囲内に選び、リードフレームが陽極として機能する時間
が陰極として機能する時間の3.3倍以上となるように
する。
【0036】本発明の方法において、なぜ平滑な電解研
磨面が得られるのかの理論的解析は、現在のところ不明
である。無接点式電解研磨装置と、本発明の電解液とを
用い、リップルを有する直流電流を用いることにより、
直流電流に重畳されたリップル部分の電流の物理化学的
効果が従来より一層大きくなったためと本発明者らは思
っている。
【0037】なお、本発明の方法で得られたリードフレ
ームにX方向、Y方向を問わず直接ワイヤーボンディン
グすることが可能である。
【0038】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。
【0039】(実施例1)幅23cm、長さ45cm、
深さ15cmの2基の電極配置槽を陰極槽とし、幅23
cm、長さ15cm、深さ15cmmの2基の電極配置
槽を陽極槽とし、これらの電極配置槽と幅23cm、長
さ15cm、深さ15cmの4基の処理廃液槽と幅23
cm、長さ10cm、深さ15cmの1基の処理廃を組
み合わせて図1に示した無接点式電解研磨装置を組立以
下の電解研磨に使用した。なお、用いた陽極板は厚さ5
mm、幅10cm、長さ10cmの銅板であり、陰極板
は厚さ3mm、幅10cm、長さ40cmの硬鉛板であ
る。
【0040】銅材をプレス加工して得た、厚さ0.18
mm、幅10cmmの長尺のリードフレームを上村工業
株式会社製SK−7を50g/リットルの50℃の脱脂
液に20秒間浸漬し、次いで、上記無接点式電解研磨装
置と下記組成の電解液を用い、リードフレームの陽極側
への印加時間と陰極への印加時間とを変え電解研磨を行
った。
【0041】 <電解液> 硫酸 30g/リットル 塩化アンモニウム 60g/リットル AU−150(上村工業株式会社社製界面活性剤) 0.17g/リットル 液温度 45℃ なお、リードフレームの搬送速度は3m/分とし、平均
電流密度が2.0A/dm2となるようにし、リップル
を構成する1つの波のサイクルが10mS(ミリ秒)の
リップルを有する直流電流を図3に示すようなパターン
でリードフレームに印加し電解研磨を行った。なお、1
0mSのリップルの周波数は50Hzである。
【0042】電解研磨後、リードフレームを水洗し、表
面を目視観察した。その結果、素材表面全体の水塗れ性
は均一であり、水をはじいた部分は見あたらず、かつリ
ードフレームのパッド部分においても同様であった。ち
なみに、このリードフレームの表面の粗さを東京精密株
式会社社製の粗さ計サーフコム 554Aを用いて測定
したところ、処理前の凹部の平均値が0.55μm、凸
部の平均値が0.35μmで有ったものが、処理後には
凹部の平均値は0.2、凸部の平均値が0.07となっ
ており、極めて平滑になっていることがわかった。
【0043】次にリードフレームの表面を25g/リッ
トルのエンゲル置換防止材溶液に10秒間浸漬し、中和
処理を行い、60℃、銀濃度60g/リットルのエンゲ
ルS−910Agめっき液を20秒間吹き当て、電流密
度50A/dm2で銀めっきを行った。得られた銀めっ
き被膜の状態を観察し、その結果を表1に示した。表1
は図3のパターンに示される1サイクルの間に陽極とし
て作用する時間を縦軸に採り、陰極として作用する時間
を横軸に採ったものである。
【0044】 表1において○は良好なめっき被膜が得られたものであ
り、△は焼けが発生しているものであり、不良品であ
る。
【0045】(実施例2)硫酸濃度を20g/リット
ル、40g/リットルとした以外は実施例1と同様にし
て電解研磨を行い、引き続き銀めっきを施した。
【0046】得られた銀めっき被膜の状態を観察し、1
サイクルの間に陽極として作用する時間と、陰極として
作用する時間と銀めっき被膜の外観との関係を求めたと
ころ実施例1と同様であった。
【0047】(実施例3)塩化アンモニウム濃度を40
g/リットル、80g/リットルとした以外は実施例1
と同様にして電解研磨を行い、銀めっきを施した。
【0048】得られた銀めっき被膜の状態を観察し、1
サイクルの間に陽極として作用する時間と、陰極として
作用する時間と銀めっき被膜の外観との関係を求めたと
ころ実施例1と同様であった。
【0049】(実施例4)界面活性剤濃度を0.08g
/リットル、0.2g/リットルとした以外は実施例1
と同様にして電解研磨を行い、銀めっきを施した。
【0050】得られた銀めっき被膜の状態を観察し、1
サイクルの間に陽極として作用する時間と、陰極として
作用する時間と銀めっき被膜の外観との関係を求めたと
ころ実施例1と同様であった。
【0051】(比較例)電解液を温度50度、濃度50
g/リットルのEC−56(ディプソール株式会社製)
溶液を電解液とした以外は実施例1と同様にして電解研
磨を行い、銀めっきを施した。
【0052】得られた銀めっき被膜の状態を観察し、1
サイクルの間に陽極として作用する時間と、陰極として
作用する時間と銀めっき被膜の外観との関係を求めたと
ころ何れの条件でも良好なものは得られなかった。
【0053】そこで、電解研磨後、リードフレームを水
洗し、表面を目視観察したが、素材表面全体の水塗れ性
は均一であり、水をはじいた部分は見あたらず、かつリ
ードフレームのパッド部分においても同様であった。次
に、このリードフレームの表面粗さを用いて測定したと
ころ、処理後の凹部の平均値は0.5、凸部の平均値が
0.23となっており、本実施例ほと平滑でないことが
わかった。
【0054】また、電解研磨後のリードフレームを従来
法に従い銅ストライクめっきを施し、次いで銀めっきを
施したところ良好なめっき被膜が得られていることがわ
かった。
【0055】
【発明の効果】本発明の方法を用いれば、得られるリー
ドフレームの表面は極めて平滑であり、直接銀めっきを
施すことができる。このため、銅ストライクめっきが不
要となるので極めて経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用した無接点式電解研磨装
置を示したものである。
【図2】陽極側または陰極側に印加する電流の基本波形
を示すグラフである。
【図3】電流発生装置によって発生した電流を切り替え
て陽極側および陰極側に交互に印加する態様を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1−−−素材供給ロール部 2−−−電解研磨部 3−−−素材排出ロール部 4−−−第1陰極配
置槽 5−−−第1処理液排出槽 6−−−第1陽極配
置槽 7−−−第2処理液排出槽 8−−−第2陽極配
置槽 9−−−第3処理液排出槽 10−−−第2陰極配
置槽 11−−−開口部 12−−−隔壁 13−−−陰極板 14−−−陽極板 15−−−注入口 16−−−排出口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位電解研磨槽がリードフレームの導
    入方向より、素材供給ロール部、電解研磨部、素材排出
    ロール部の順に配置された装置であり、上記電解研磨部
    には、リードフレームの導入方向より第1電極配置槽、
    第1処理液排出槽、第2電極配置槽、第2処理液排出
    槽、第3電極配置槽、第3処理液排出槽、第4電極配置
    槽の順に配置され、さらに、上記の各層は電解研磨処理
    に供されるリードフレームを通過させるための開講部を
    有する隔壁によって仕切られ、また、第1及び第4の電
    極配置層には、開口部を結ぶ平面を境にして、その上下
    もしくはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨
    液に浸された位置に、電源の陰極または陽極に連なる電
    極板が配置され、さらに、第2および第3の電極配置槽
    には開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしくはそ
    の上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸され
    た位置に、電源の陽極または陰極に連なる電極板が配置
    され、また、第1および第4の電極配置槽並びに第2お
    よび第3の電極配置槽の底部にはそれぞれに電解研磨液
    の注入口が設けられてあり、そのうえ、素材供給ロール
    部、第1ないし第3の処理液排出槽、素材排出ロール部
    の底部にはそれぞれに研磨処理に供された電解研磨液の
    排出口がもうけられてあり、さらに、上記注入口から第
    1および第4の電極配置槽または第2および第3の電極
    配置槽に向けて個別に注入された電解研磨液は、それぞ
    れの第1および第4の電極配置槽、または第2および第
    3の電極配置槽に隣接する素材供給ロール部、第1ない
    し第3の処理液排出槽、素材排出ロール部の底部に設け
    られた排出口より電解研磨液電解研磨液循環部に向けて
    排出されるように構成された無接点式電解研磨装置を用
    い、以下に示す電解研磨液を用い、以下に示す条件で電
    解研磨を行うことを特徴とする銅及び銅合金製リードフ
    レームの電解研磨方法。 ・電解研磨液 硫酸 20〜40 g/リットル 塩化アンモニウム 40〜80 g/リットル ノニオン系界面活性剤 0.08〜0.25 g/リットル 浴温度 45〜50 ℃ ・電解条件 電流パターン 周波数が40〜120Hzのリップルを持つ直流 電流を陽極側と陰極側交互に、リードフレームが 陽極として作用する時間を陰極として作用する時 間の3.3倍以上とする。 電流密度 1.0〜3.0 A/dm2
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