JPH086657A - 車両用ペダル - Google Patents

車両用ペダル

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JPH086657A
JPH086657A JP14203794A JP14203794A JPH086657A JP H086657 A JPH086657 A JP H086657A JP 14203794 A JP14203794 A JP 14203794A JP 14203794 A JP14203794 A JP 14203794A JP H086657 A JPH086657 A JP H086657A
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Kenji Takahashi
鍵次 高橋
Takashi Sugiyama
敬史 杉山
Yasuo Onishi
靖雄 大西
Hideaki Sakurai
秀明 桜井
Kyoji Yamamoto
京司 山本
Keikichi Furukawa
桂吉 古川
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  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成を複雑化することなくペダル操作性を向
上させる。 【構成】 ブレーキペダル10のペダル本体14は、下
端部14Aから上端部14Bに向かうにつれて曲率半径
が連続的に増加する曲面形状に形成されている。従っ
て、ペダルストロークに拘わらずドライバの足裏に作用
する圧力をほぼ一定にすることができ、これによりペダ
ル操作性が向上される。また、ペダル本体14の形状に
起因して上記効果を得るので、構成の簡素化を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に設けられた支軸
回りに揺動可能に支持されたペダル支持部及びこのペダ
ル支持部の先端部に設けられ踏力が付与されるペダル本
体を含んで構成される車両用ペダルに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、自動車等に配設されているブレーキペダルやクラッ
チペダルのペダル操作性を向上させるべく、種々の構成
が案出されている。その一例が実開昭57−10905
8号公報に開示されており、以下この公報に開示された
構成について説明する。
【0003】図20には、所謂吊り下げ式のブレーキペ
ダル100を用いたペダル装置が示されている。ブレー
キペダル100は、車体のペダルブラケット102にピ
ン104で軸支されたレバー部100Aと、このレバー
部100Aの下端に設けられたペダルパット100B
と、から成る。この内、レバー部100Aは、リターン
スプリング106によって常時ペダルブラケット102
側へ引張付勢されている。
【0004】上述したブレーキペダル100のレバー部
100Aは図示しないブレーキブースタから突出するプ
ッシュロッド108と補助リンク110を介して連結さ
れており、この点に前記公報に開示された発明の特徴が
ある。補助リンク110の中間部には、一端がレバー部
100Aの中間部に係止された引張コイルスプリング1
12の他端が係止されている。従って、補助リンク11
0は、レバー部100Aとの連結点となっている連結ピ
ン114回りに反時計方向へ引張付勢されている。な
お、補助リンク110の回転軌跡上にはストッパ116
が配設されており、踏力が付与されていない状態ではこ
のストッパ116に補助リンク110が当接して保持さ
れている。
【0005】上記構成によれば、ペダルストロークが小
さいとき(踏み始め)には、ペダルパット100Bに付
与された踏力がレバー部100Aから補助リンク110
を介してプッシュロッド108に伝達される。この状態
から、ペダルストロークが所定量に達すると、補助リン
ク110とプッシュロッド108との連結点である連結
ピン118がレバー部100Aの点Aに当接する。その
後は、ドライバの踏力が、レバー部100Aからプッシ
ュロッド108に直接伝達されていく。つまり、上記公
報に開示された構造では、補助リンク110を設けるこ
とで、ブレーキペダル100の操作途中においてレバー
比をL1 /L2 (小)からL1 /L3 (大)に変更する
構成になっている。
【0006】この構成によれば、以下の効果が得られ
る。図21の実線グラフで示されるように、一般にペダ
ルストロークが増加するにつれて、プッシュロッド10
8からペダル本体100Bに伝達される負荷も増加す
る。従って、ドライバに要求される踏力(操作荷重)
も、ペダルストロークの増加に伴って一点鎖線グラフで
示す如く増加していく。しかし、ペダル操作途中におい
てレバー比が小から大に変更されることにより、ペダル
操作後半においてドライバに要求される踏力が二点鎖線
グラフで示されるように変更される。従って、ドライバ
に要求される踏力がΔ 1 だけ低減されたことになり、そ
の意味においてペダル操作性が向上されたといえる。
【0007】また、ドライバに要求される踏力が低減さ
れることにより、ドライバの足裏に作用する圧力(圧
感)も若干低減される。以下、この点について言及す
る。
【0008】ドライバの足裏に作用する圧力は、レバー
比が変更されるこの構成にあってはドライバが付与する
踏力をドライバの足裏とペダル本体100Bの操作面と
の接触面積で除した値で求められる。ここで、この構成
ではレバー本体100Bの操作面がフラットな面で構成
されているため、ドライバの足裏とペダル本体100B
の操作面との接触面積はペダルストロークに拘わらず一
定である。従って、レバー比が変わることによってΔ1
に相当する分だけドライバの足裏に作用する圧力も低減
される。
【0009】しかしながら、踏力の増加量が依然として
Δ2 だけ存在するので、これに相当する単位面積当たり
の圧力変動がドライバの足裏に作用する。従って、ドラ
イバの足裏に作用する圧力の観点においては、良好なペ
ダル操作性を得ることができない。しかも、圧力変動幅
が多少は小さくなるとしても、そのために補助リンク1
10等が必要になるので、構成が複雑化するという不具
合もある。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、ペダル形状を
所定形状に設定することにより、構成を複雑化すること
なくペダル操作性を向上させることができる車両用ペダ
ルを得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両に設けら
れた支軸回りに揺動可能に支持されたペダル支持部と、
このペダル支持部の先端部に設けられ、踏力が付与され
るペダル本体と、を含む車両用ペダルであって、前記ペ
ダル本体の操作面を、下端から上端に向かうにつれて曲
率半径が連続的に増加する曲面で構成した、ことを特徴
としている。
【0012】
【作用】上記構成によれば、ペダル本体の操作面が下端
から上端に向かうにつれて曲率半径が連続的に増加する
曲面で構成されているため、ペダルストロークが小さい
ペダル本体の踏み始めにおいては、ドライバの足裏がペ
ダル本体の操作面の下端側に接触する。この場合、ペダ
ル本体の操作面の下端側は曲率半径が小さいので、ドラ
イバの足裏とペダル本体の操作面との接触面積も小さく
なる。
【0013】この状態から、ペダル本体を徐々に踏み込
んでいきペダルストロークが増加していくと、これに伴
ってドライバの足裏とペダル本体の操作面との接触部位
もペダル本体の上端側へと移動していく。この場合、ペ
ダル本体の操作面の上端側は曲率半径が大きいので、ド
ライバの足裏とペダル本体の操作面との接触面積も大き
くなる。
【0014】すなわち、本発明によれば、ペダルストロ
ークが増加するにつれて、ドライバの足裏とペダル本体
の操作面との接触面積が徐々に増加していくことにな
る。
【0015】一方、ペダルストロークが増加していく
と、一般にペダル本体に作用する負荷も増加していくの
で、それに伴ってドライバに要求される踏力も増加して
いく。
【0016】両者の関係から、本発明によれば、ペダル
ストロークが増加するにつれて踏力も増加するが、これ
に追従するかたちでドライバの足裏とペダル本体の操作
面との接触面積もリニアに増加していくという関係が得
られる。
【0017】ここで、前記踏力を前記接触面積で除した
値がドライバの足裏に作用する単位面積当たりの圧力で
あることから、本発明によればペダルストロークの如何
に拘わらず、ほぼ一定の圧力がドライバの足裏に作用す
ることになる。従って、ドライバのペダル操作性が向上
される。
【0018】さらに、曲率半径の増加が連続的であるの
で、ドライバに要求される踏力も急変することはない。
このため、ドライバの足裏に作用する圧力についても急
変しないことになる。従って、この点においても、ドラ
イバのペダル操作性が向上される。
【0019】また、本発明によればペダル本体の操作面
の形状に起因して上記作用が得られるので、部品点数の
増加を招くこともなく簡素な構成といえる。
【0020】
【実施例】以下、図1〜図9を用いて、本発明の一実施
例について説明する。なお、図1及び図2に示される矢
印FRは車両前方側を示し、矢印UPは車両上方側を示
し、矢印INは車両室内側を示している。
【0021】図2には、本実施例に係るブレーキペダル
10の周辺概略構成が示されている。この図に示される
ように、ブレーキペダル10は、略「く」の字形に屈曲
されたペダル支持部12と、このペダル支持部12の下
端部に設けられ乗員の踏力が付与されるペダル本体(ペ
ダルパット)14と、を含んで構成されている。
【0022】ペダル支持部12の上端部は、取付ボルト
16(図1参照)によって車体に揺動自在に支持されて
いる。従って、ブレーキペダル10のペダル本体14に
踏力が付与された場合には、ブレーキペダル10は取付
ボルト16を回転中心として揺動することになる。な
お、ブレーキペダル10と車体との間には図示しないリ
ターンスプリングが張設されており、ブレーキペダル1
0を常時初期位置に復帰するよう付勢している。
【0023】上述したブレーキペダル10の周辺構成に
ついて簡単に説明すると、ブレーキペダル10の前方側
にはドライバの踏力を油圧に変換するマスタシリンダ1
8が配設されており、このマスタシリンダ18のピスト
ンを押圧するプッシュロッド20がクレビス22を介し
てブレーキペダル10のペダル支持部12に連結されて
いる。さらに、マスタシリンダ18とブレーキペダル1
0との間にはエンジンの負圧等を利用して乗員が付与し
た踏力を増強するブレーキブースタ24が配設されてい
る。上記により、ドライバの踏力が付与されると、ブレ
ーキブースタ24によって踏力が増強されてマスタシリ
ンダ18のピストンに伝達され、マスタシリンダ18か
ら押し出されたブレーキ液がブレーキパイプ26内のブ
レーキ液を順次押し出していく。この結果、各車輪に設
けられたホイールシリンダ内のピストンが押圧され、摩
擦材がディスクブレーキ28のディスクやドラムブレー
キ30のドラムに押し付けられブレーキ力が発生する。
【0024】次に、上述したブレーキペダル10のペダ
ル本体14の形状について詳細に説明する。
【0025】図1に示されるように、ブレーキペダル1
0のペダル本体14は、側面視で、下端側から上端側へ
向かうにつれて曲率半径が連続的に増加する所定の曲面
形状に形成されている。なお、このペダル本体14の車
両後方側の表面がドライバの足裏が接触する操作面であ
り、その面剛性は比較的高く設定されている。
【0026】より具体的に説明すると、ペダル本体14
の下端部14Aは比較的小さな曲率半径の曲面で構成さ
れており、又ペダル本体14の上端部14Bは比較的大
きな曲率半径の曲面で構成され、ペダル本体14の中間
部14Cは下端側と上端側との中間的な曲率半径の緩や
かな曲面で構成されている。さらに、前述した如く、下
端部14Aから中間部14Cを経て上端部14Bに至る
までの曲率半径は、連続して変化している。
【0027】この実施例では、上記のペダル本体14の
曲面形状を決定する曲線として、図3に示される高内ト
ロコイドAを用いており、この高内トロコイドAの所定
区間を用いてペダル本体14の曲面形状が定められてい
る。なお、この高内トロコイドAを用いた場合、図4に
示される如く、グラフR(横軸;ペダル上下位置、縦
軸;ペダル曲率半径)に沿ってペダル本体14の下端部
14Aからペダル本体14の上端部14Bに至るまで曲
率半径が連続して増加していく。
【0028】以下に、本実施例の作用を説明する。最初
に、図5を用いて、上述したブレーキペダル10を用い
た場合におけるドライバの足裏とペダル本体14の操作
面との接触部位の移動の仕方について説明する。
【0029】図5には、上記ブレーキペダル10を用い
た場合のドライバのペダル操作を示す模式図が示されて
いる。この図において、実線で示されるのがドライバの
ペダル操作初期位置X(ブレーキペダル10の踏み始
め)であり、一点鎖線で示されるのがドライバのペダル
操作途中位置Y(ブレーキペダル10の踏込み途中)で
あり、二点鎖線で示されるのがドライバのペダル操作終
期位置Y(ブレーキペダル10を一杯に踏み込んだと
き)である。
【0030】この図に示されるように、ドライバの足3
2がペダル操作初期位置Xにあるときは、ドライバの足
裏とペダル本体14の操作面とがペダル本体14の下端
部14AのX’部位にて接触している。また、ドライバ
の足32がペダル操作途中位置Yにあるときは、ドライ
バの足裏とペダル本体14の操作面とがペダル本体14
の中間部14CのY’部位にて接触している。さらに、
ドライバの足32がペダル操作終期位置Zにあるとき
は、ドライバの足裏とペダル本体14の操作面とがペダ
ル本体14の上端部14BのZ’部位にて接触してい
る。
【0031】このことから判るように、本実施例によれ
ばドライバがペダル本体14を踏み込むにつれて(ペダ
ルストロークが増加するにつれて)、ドライバの足裏と
ペダル本体14の操作面との接触部位がペダル本体14
の下端側から上端側へと移動していく。
【0032】さらに、ペダルストロークが増加して前記
接触部位がペダル本体14の下端側から上端側へと移動
していくにしたがって、前述した図4に示されるグラフ
Rに沿って曲率半径が増加していく。具体的には、X’
部位(曲率半径=小)、Y’部位(曲率半径=中)、
Z’部位(曲率半径=大)の順に曲率半径が増加してい
く。従って、ペダルストロークが増加するにつれて、ド
ライバの足裏とペダル本体14の操作面との接触面積が
増加していくことになる。この関係をストロークを横軸
に採ったグラフに表すと、図6のグラフSの如くとな
る。
【0033】一方、ペダルストロークが増加していく
と、これに伴ってペダル本体14に作用する負荷(プッ
シュロッド20から受ける反力等による負荷)も増加し
ていくので、これに応じてドライバに要求される踏力も
増加していく。その様子を前述した図6に重ねて表す
と、グラフFの如くとなる。
【0034】従って、グラフSとグラフFとの関係か
ら、本実施例による場合、ペダルストロークが増加する
につれて、ドライバに要求される踏力も増加するが、こ
れに追従するかたちでドライバの足裏とペダル本体14
の操作面との接触面積もリニアに増加していくという関
係が得られる。
【0035】ここで、前述した踏力(操作荷重)をドラ
イバの足裏とペダル本体14の操作面との接触面積で除
した値が、ドライバの足裏に作用する単位面積当たりの
圧力であり、この圧力がドライバの足裏に圧感として感
じられる。この点を踏まえて、図6に示されるグラフか
らドライバの足裏に作用する圧力(P)をまとめると、
下記表1の如くとなる。
【0036】
【表1】 上記表1より、ペダルストロークに拘わらず、ドライバ
の足裏に作用する圧力はほぼ一定になることが判る。さ
らに、曲率半径の増加が連続的であるので、ドライバの
足裏に作用する踏力が急変することもない。このため、
ドライバの足裏に作用する圧力についても急変しないこ
とになる。
【0037】このように本実施例では、ブレーキペダル
10のペダル本体14を下端部14Aから上端部14B
へ向かうにつれて曲率半径が連続的に増加する曲面形状
で構成したので、ペダルストロークに拘わらずドライバ
の足裏に作用する圧力をほぼ一定にすることができ、こ
れによりドライバによるブレーキペダル10のペダル操
作性を向上させることができる。
【0038】さらに、本実施例では、ペダル本体14の
曲面形状を決定する曲率半径の増加が連続的であるの
で、ドライバの足裏に作用する圧力が急変することもな
く、この点においてもドライバによるブレーキペダル1
0のペダル操作性向上を図ることができる。なお、これ
に対し、例えば二種類の曲率半径の曲面を接続すること
によりペダル本体の操作面を曲面状にした場合には、同
一曲率半径の部分においては接触部位の単位面積当たり
の圧力変動が生じる不具合があり、又曲面の接続部位に
おいては前記圧力が急変する不具合がある。
【0039】また、本実施例によれば、ブレーキペダル
10のペダル本体14の形状に起因してドライバの足裏
に作用する圧力をほぼ一定にする構成であるので、補助
リンク等を用いた従来の構造に比し、構成の簡素化を図
ることができる。従って、本実施例によれば、従来の構
造に比し、部品点数の削減及び組付工数の削減等を図る
ことができる。この結果、各部品の寸法精度や組付精度
等の影響を受けずに済むので信頼性を向上させることが
できると共に、コストダウンを図ることができる。さら
に、部品点数の増加を招かないことから広い設置スペー
スが必要になることもないので、スペース上有利であ
る。
【0040】さらに、本実施例によれば、以下に説明す
る理由から、ペダル操作時のスポンジ感、グニャツキ感
を無くすことができる。別の表現をすれば、ペダル操作
時に快適なフィット感、剛性感が得られる。
【0041】図7(A)〜(C)には、ペダル本体の操
作面及びドライバの足裏の接触状態をペダル本体モデル
34及び足裏モデル36を用いてモデル化した模式図が
示されている。図7(A)に示される例では、ペダル本
体モデル34の表面が曲率半径R1 に設定されており、
ペダル本体モデル34及び足裏モデル36共に剛性が高
く変形は一切しないと仮定すると、ペダル本体モデル3
4と足裏モデル36との接触部位は線接触になり接触面
積は微小面積になる。
【0042】しかし、現実には、ペダル本体モデル34
及び足裏モデル36共にいくらか変形する。従って、仮
に足裏モデル36のみが変形したと仮定すれば図7
(B)に示される如くとなり、接触角度θ1 でペダル本
体モデル34と足裏モデル36とが接触する。よって、
接触面積が増加する。逆に、仮にペダル本体モデル34
のみが変形すると仮定すれば図7(C)に示される如く
となり(変形後のペダル本体モデル34の曲率半径をR
2 とする)、接触角度θ2 でペダル本体モデル34と足
裏モデル36とが接触する。よって、この場合も接触面
積が増加する。
【0043】このことから、ペダル本体モデル34及び
足裏モデル36のいずれか又は双方の面剛性を低くすれ
ば、両者の接触面積を増加させることができるといえ
る。なお、足裏モデル36の面剛性はドライバ側の要素
なので除外すると、ペダル本体モデル34の面剛性を低
くすることで両者の接触面積を増加させるという構成も
成り立つという意味になる。従って、上述した表1に示
されるペダルストロークの増加に伴ってペダル本体14
の操作面とドライバの足裏との接触面積を増加させると
いう点のみに着目すれば、ペダル本体14の形状を曲率
半径が連続的に増加する所定の曲面形状にする構成を採
らずに、ペダル本体14の下端部14Aから上端部14
Bに向かうにつれてペダル本体14の操作面の面剛性を
低下させるという構成を採っても、ペダルストロークの
増加に伴ってペダル本体14とドライバの足裏との接触
面積を増加させることができる。
【0044】しかしながら、面剛性の変化によって接触
面積を増加させて圧力変動を抑えようとすると、図8に
示されるように、ペダル本体モデル34の面剛性が高い
部位での接触状態(図8(A)図示状態;接触角度
θ3 )からペダル本体34の面剛性が低い部位での接触
状態(図8(B)図示状態;接触角度θ4 )に移行した
ときに、接触角度の増加に伴って接触面積を増加させる
ことができる反面、足裏モデル36に変位量δ1 が発生
する。そして、この変位量δ1 が、ドライバにスポンジ
感、グニャツキ感を与えるという不具合が生じる。
【0045】ところが、本実施例の如く、ペダル本体1
4の操作面の面剛性は高く維持し、その曲率半径を下端
部14Aから上端部14Bに向かうにつれて徐々に大き
くするという構成を採ると、図9(A)、(B)に示さ
れる如く足裏モデル36の変位量を極僅かな変位量δ2
に抑えることができる。なお、この図9は曲率半径をR
3 からR4 に変化させることにより図8に示される接触
面積S1 、S2 を同一(接触角度はθ5 、θ6 )にした
モデルである。
【0046】上述したことから、本実施例によれば、ペ
ダルストロークの増加に伴って接触面積を増加させるこ
とができるのみならず、ペダル操作時のスポンジ感、グ
ニャツキ感を解消することができるという効果も得られ
る。
【0047】また、本実施例によれば、ペダルストロー
クの増加に伴ってドライバの足裏とペダル本体14との
接触面積を増加させていくことによりドライバの足裏に
作用する圧力を一定にする構成であるので、低速走行時
における所謂カックンブレーキや限界制動時におけるロ
ック発生といった不具合が生じないという効果もある。
すなわち、ドライバの踏力(操作荷重)を低減させるこ
とでドライバの足裏に作用する圧力変動を抑える構成を
採った場合には前述した不具合が起こり易くなるが、本
実施例ではドライバの踏力を抑え込んでドライバの足裏
に作用する圧力を一定にする訳ではないので、このよう
な不具合は生じない。従って、ドライバによるペダルコ
ントロール性能を良好に維持することができる。
【0048】以上を総括すると、本実施例によれば、ド
ライバの足裏に作用する圧力を一定にすることによるペ
ダル操作性の向上、ペダル操作時のスポンジ感、グニャ
ツキ感を解消することによるペダル操作フィーリングの
向上、並びに所謂カックンブレーキやロック発生を防止
することによる良好なペダルコントロール性能の維持の
すべてを、同時にかつ簡素な構成で成立させることがで
きる。
【0049】なお、上述した実施例では、高内トロコイ
ドAに基づく形状のペダル本体14を採用したが、これ
に限らず、ペダル本体の形状を図3に示される内サイク
ロイドBに基づいて決定してもよいし、同図に示される
低内トロコイドC基づいて決定してもよい。
【0050】さらにまた、図10〜図19に示される曲
線に基づいて、ペダル本体の形状を決定してもよい。以
下に、簡単に説明する。
【0051】図10には曲率半径が連続的に変化する
「普通サイクロイドD」が示されており、この曲線に基
づいてペダル本体の形状を決定することも可能である。
【0052】また、図11には曲率半径が連続的に変化
する「円の伸開線E」が示されており、この曲線に基づ
いてペダル本体の形状を決定することも可能である。
【0053】また、図12には曲率半径が連続的に変化
する「渦巻き線F」、図13には曲率半径が連続的に変
化する「対数渦巻き線G」がそれぞれ示されており、こ
れらの曲線に基づいてペダル本体の形状を決定すること
も可能である。
【0054】また、図14には曲率半径が連続的に変化
する「放物線H」、図15には曲率半径が連続的に変化
する「弦とその中点を通る直径を与えた放物線I」、図
16には曲率半径が連続的に変化する「二直線に接する
放物線J」がそれぞれ示されており、これらの曲線に基
づいてペダル本体の形状を決定することも可能である。
【0055】また、図17には曲率半径が連続的に変化
する「正弦曲線K」が示されており、この曲線に基づい
てペダル本体の形状を決定することも可能である。
【0056】さらに、図18には曲率半径が連続的に変
化する「高トロコイドL、普通サイクロイドD(図10
に同じ)、低トロコイドM」、図19には曲率半径が連
続的に変化する「高外トロコイドN、外サイクロイド
O、低外トロコイドP」が示されており、これらの曲線
に基づいてペダル本体の形状を決定することも可能であ
る。
【0057】以上の曲線は例示であり他の曲線によって
もペダル本体の形状を決定することが可能であるが、こ
のことから本実施例によれば、ペダル本体14の曲面形
状を決定する関数を自由に選択することができる。従っ
て、選択の自由度を向上させることができるという効果
を有する。
【0058】なお、上述した実施例では、車両用ペダル
としてブレーキペダル10を例にしたが、これに限ら
ず、クラッチペダルに本発明を適用してもよい。
【0059】また、上述した実施例では、ペダル本体1
4の形状そのものを曲率半径が下端側から上端側へ連続
的に増加する形状とした(平板状部材を曲率半径が連続
的に増加する形状に屈曲させた)が、少なくともペダル
本体の操作面の面形状が前記の形状となっていればよ
く、ペダル本体の操作面以外の部分の形状は任意であ
る。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る車両用
ペダルは、ペダル本体の操作面を下端から上端に向かう
につれて曲率半径が連続的に増加する曲面で構成したの
で、構成を複雑化することなくペダル操作性を向上させ
ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るブレーキペダルの側面図であ
る。
【図2】ブレーキペダルの周辺概略構成を示す斜視図で
ある。
【図3】図1のブレーキペダルのペダル本体の形状を決
定する線図である。
【図4】ペダル本体の曲率半径の変化を示すグラフであ
る。
【図5】ペダル操作に伴うドライバの足裏とペダル本体
との接触部位の移動の様子を示す説明図である。
【図6】ペダルストロークと接触面積及び踏力の関係を
示すグラフである。
【図7】本実施例の効果を説明するための説明図であ
る。
【図8】同じく本実施例の効果を説明するための説明図
である。
【図9】同じく本実施例の効果を説明するための説明図
である。
【図10】図3に示したペダル本体の形状決定用の他の
線図である。
【図11】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図12】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図13】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図14】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図15】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図16】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図17】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図18】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図19】同じくペダル本体の形状決定用の他の線図で
ある。
【図20】従来構造を示すブレーキペダルを含む周辺構
成の概略構成図である。
【図21】図20に示される従来構造の課題を説明する
ためのグラフである。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル(車両用ペダル) 12 ペダル支持部 14 ペダル本体 16 取付ボルト(支軸)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 秀明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山本 京司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 古川 桂吉 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられた支軸回りに揺動可能に
    支持されたペダル支持部と、 このペダル支持部の先端部に設けられ、踏力が付与され
    るペダル本体と、 を含む車両用ペダルであって、 前記ペダル本体の操作面を、下端から上端に向かうにつ
    れて曲率半径が連続的に増加する曲面で構成した、 ことを特徴とする車両用ペダル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011204193A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Mazda Motor Corp 車両用ペダル装置

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