JPH0866313A - コーヒーポット及びコーヒーポット加熱調節用架台 - Google Patents
コーヒーポット及びコーヒーポット加熱調節用架台Info
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- JPH0866313A JPH0866313A JP6207213A JP20721394A JPH0866313A JP H0866313 A JPH0866313 A JP H0866313A JP 6207213 A JP6207213 A JP 6207213A JP 20721394 A JP20721394 A JP 20721394A JP H0866313 A JPH0866313 A JP H0866313A
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- coffee pot
- pot
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Abstract
(57)【要約】
【目的】部分的過熱を避け、液の濃縮を抑え、味及び香
りがよく、おいしいコーヒーを与えることのできるコー
ヒーポットを提供すること。 【構成】コーヒーポット側面外部に遠赤外線放射層を最
内層とし、遠赤外線反射層及び断熱材層を順次設けてな
るコーヒーポット、並びに、コーヒーポットの底面とヒ
ーターとの間に介在させ、昇温により平板の架台が変形
してポットを持ち上げることのできるコーヒーポット加
熱調節用架台。
りがよく、おいしいコーヒーを与えることのできるコー
ヒーポットを提供すること。 【構成】コーヒーポット側面外部に遠赤外線放射層を最
内層とし、遠赤外線反射層及び断熱材層を順次設けてな
るコーヒーポット、並びに、コーヒーポットの底面とヒ
ーターとの間に介在させ、昇温により平板の架台が変形
してポットを持ち上げることのできるコーヒーポット加
熱調節用架台。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なコーヒーポット
及び該ポットとヒーター間に介在させる加熱調節用架台
に関する。さらに詳しくは、コーヒーポット外面からの
放熱冷却、それを補うためのコーヒーポット底面からの
高温加熱、長時間加熱に伴うコーヒーの濃縮化その他コ
ーヒーの味低下の原因となる操作、現象を可及的に避け
ることができ、味及び香りが良く、おいしいコーヒーを
与えることのできるコーヒーポット及びその加熱時に使
用する架台に関するものである。
及び該ポットとヒーター間に介在させる加熱調節用架台
に関する。さらに詳しくは、コーヒーポット外面からの
放熱冷却、それを補うためのコーヒーポット底面からの
高温加熱、長時間加熱に伴うコーヒーの濃縮化その他コ
ーヒーの味低下の原因となる操作、現象を可及的に避け
ることができ、味及び香りが良く、おいしいコーヒーを
与えることのできるコーヒーポット及びその加熱時に使
用する架台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コーヒーは、アカネソウ科ココア属の植
物から採ったコーヒー豆(核の皮を除去した種子)の実
を乾燥し、煎って粉末にしたものを、90℃前後の湯と
接触させて味及び香り成分を抽出した嗜好飲料であっ
て、多くの人々に賞用されている。このコーヒーは習慣
性の嗜好飲料であるから、常に変わらない味に煮たてる
ことが大切である。おいしいコーヒーは香りが高く、で
きたものに濁りがなく、まろやかな風味とこくがあり、
あと味がさらりとしているものといわれている。このよ
うなおいしいコーヒーを煮たてるには、コーヒー豆とし
て煎りたて及びひきたてのものを用い、水は硬水を避
け、必ず沸騰した湯を用い、コーヒー成分と接触する湯
の温度は90℃前後がよいとされている。コーヒーは過
度に煮たてると、こくや香りが悪くなり、所望の可溶成
分以外の物質まで溶解してしまい、苦味が強くなる。従
って、おいしいコーヒーを煮たてるには、この煮たて過
ぎは好ましくなく、適度の加熱による抽出−ろ過法が好
適である。
物から採ったコーヒー豆(核の皮を除去した種子)の実
を乾燥し、煎って粉末にしたものを、90℃前後の湯と
接触させて味及び香り成分を抽出した嗜好飲料であっ
て、多くの人々に賞用されている。このコーヒーは習慣
性の嗜好飲料であるから、常に変わらない味に煮たてる
ことが大切である。おいしいコーヒーは香りが高く、で
きたものに濁りがなく、まろやかな風味とこくがあり、
あと味がさらりとしているものといわれている。このよ
うなおいしいコーヒーを煮たてるには、コーヒー豆とし
て煎りたて及びひきたてのものを用い、水は硬水を避
け、必ず沸騰した湯を用い、コーヒー成分と接触する湯
の温度は90℃前後がよいとされている。コーヒーは過
度に煮たてると、こくや香りが悪くなり、所望の可溶成
分以外の物質まで溶解してしまい、苦味が強くなる。従
って、おいしいコーヒーを煮たてるには、この煮たて過
ぎは好ましくなく、適度の加熱による抽出−ろ過法が好
適である。
【0003】コーヒーを煮たてる器具としては、例え
ば、(1)ハンドグリップ式、(2)サイフォン式、
(3)パーコレータ式などがあるが、これらの中の
(1)のハンドグリップ式のものは、コーヒーの味をも
っともよく抽出でき、特に、ろ紙のフィルターが装着で
きる器具は操作が簡単であるので、多くの家庭において
用いられている。コーヒーの嗜好適温は通常、(体温+
35℃)前後といわれ、従って70℃前後である。しか
し、コップへのポットからの給液時、又はミルク等の添
加により約10〜15℃は低下するので、供卓温度とし
ては80℃前後がよいとされており、従って、上記の
(1)のハンドグリップ式の器具を用いた場合、フィル
ターを通過したポット内の供卓用コーヒーを80℃前後
の温度に保持しようとして、通常コーヒーポット底部か
ら加熱される。
ば、(1)ハンドグリップ式、(2)サイフォン式、
(3)パーコレータ式などがあるが、これらの中の
(1)のハンドグリップ式のものは、コーヒーの味をも
っともよく抽出でき、特に、ろ紙のフィルターが装着で
きる器具は操作が簡単であるので、多くの家庭において
用いられている。コーヒーの嗜好適温は通常、(体温+
35℃)前後といわれ、従って70℃前後である。しか
し、コップへのポットからの給液時、又はミルク等の添
加により約10〜15℃は低下するので、供卓温度とし
ては80℃前後がよいとされており、従って、上記の
(1)のハンドグリップ式の器具を用いた場合、フィル
ターを通過したポット内の供卓用コーヒーを80℃前後
の温度に保持しようとして、通常コーヒーポット底部か
ら加熱される。
【0004】しかしながら、従来のコーヒーポットにお
いては、その側面からの放熱冷却が激しく、ポット内の
温度分布が広くなり易いため、全体の平均温度を適温に
保持するためには止むを得ず、ヒーターとの接触部(下
部)の液温を上記好適なコーヒー加熱温度以上に過熱せ
ざるを得なかった。また、通常使用されるニクロム線式
加熱用ヒーターは、その発熱量のコントロールは困難で
あるため加熱最高温度と最低温度の巾は広くなり、高温
過熱状態も発生し易いのが現状である。このポット内コ
ーヒーの部分的過熱は、コーヒーの抽出成分の酸化劣化
を招き、更にはコーヒーの液の濃縮化に伴う該成分の変
質をもたらし、コーヒーの味及び香りの低下が免れない
という欠点があった。
いては、その側面からの放熱冷却が激しく、ポット内の
温度分布が広くなり易いため、全体の平均温度を適温に
保持するためには止むを得ず、ヒーターとの接触部(下
部)の液温を上記好適なコーヒー加熱温度以上に過熱せ
ざるを得なかった。また、通常使用されるニクロム線式
加熱用ヒーターは、その発熱量のコントロールは困難で
あるため加熱最高温度と最低温度の巾は広くなり、高温
過熱状態も発生し易いのが現状である。このポット内コ
ーヒーの部分的過熱は、コーヒーの抽出成分の酸化劣化
を招き、更にはコーヒーの液の濃縮化に伴う該成分の変
質をもたらし、コーヒーの味及び香りの低下が免れない
という欠点があった。
【0005】ところで、近年、遠赤外線放射材料を用い
た加熱システムや保温システムが注目され、多くの分野
において実用化されている。赤外線は可視光線やマイク
ロ波と同様に電磁波であり、波長によって近赤外線,中
赤外線,遠赤外線の3種に区分され、その中で遠赤外線
は3〜1,000μmの領域を指す。この遠赤外線は空間
を通って被加熱物に吸収され、分子振動や格子振動など
を励起し、ただちに熱となり、該被加熱物の温度の上昇
をもたらす。特に、樹脂,ゴム,繊維,食品などの加熱
や乾燥に利用する場合には、3〜30μmの波長域にそ
れぞれ吸収波長をもつものが多く、この波長領域におけ
る放射率の高い放射体が加熱や乾燥効率を高めるのに有
効である。このような遠赤外線放射材料としては、例え
ば、アルミナ,グラファイト,ジルコニアなどの各種セ
ラミック材料などが知られており、また、最近では表面
に陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム合金からなる
ものが提案されている(特開平4−110493号公
報)。
た加熱システムや保温システムが注目され、多くの分野
において実用化されている。赤外線は可視光線やマイク
ロ波と同様に電磁波であり、波長によって近赤外線,中
赤外線,遠赤外線の3種に区分され、その中で遠赤外線
は3〜1,000μmの領域を指す。この遠赤外線は空間
を通って被加熱物に吸収され、分子振動や格子振動など
を励起し、ただちに熱となり、該被加熱物の温度の上昇
をもたらす。特に、樹脂,ゴム,繊維,食品などの加熱
や乾燥に利用する場合には、3〜30μmの波長域にそ
れぞれ吸収波長をもつものが多く、この波長領域におけ
る放射率の高い放射体が加熱や乾燥効率を高めるのに有
効である。このような遠赤外線放射材料としては、例え
ば、アルミナ,グラファイト,ジルコニアなどの各種セ
ラミック材料などが知られており、また、最近では表面
に陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム合金からなる
ものが提案されている(特開平4−110493号公
報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コーヒーポ
ットに収容されたコーヒーのその外面(側面、蓋部及び
底面)からの放熱を可及的に抑え、且つコーヒー全体の
適温維持に必要なコーヒーポット底部からの過熱を抑え
ることにより、従来見られたコーヒーポット底部からの
過熱によるコーヒーの局部的な高温酸化又は蒸発濃縮に
よる品質劣化を抑制し、味及び香りが良く、おいしいコ
ーヒーを与えることのできる新規なコーヒーポット及び
その加熱用調節用器具を提供することを目的としてなさ
れたものである。
ットに収容されたコーヒーのその外面(側面、蓋部及び
底面)からの放熱を可及的に抑え、且つコーヒー全体の
適温維持に必要なコーヒーポット底部からの過熱を抑え
ることにより、従来見られたコーヒーポット底部からの
過熱によるコーヒーの局部的な高温酸化又は蒸発濃縮に
よる品質劣化を抑制し、味及び香りが良く、おいしいコ
ーヒーを与えることのできる新規なコーヒーポット及び
その加熱用調節用器具を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の好ま
しい機能を有するコーヒーポットを開発すべく鋭意研究
を重ねた結果、遠赤外線による加熱方法に着目し、コー
ヒーポットの側面外部に、遠赤外線放射体層を最内層と
し,遠赤外線反射層及び断熱材層を順次設けることによ
り、底面からの加熱を可及的に少なくし、側面からの遠
赤外線の放射を受けて、ポット内に収容されたコーヒー
の適温維持、部分的過熱防止が可能となることを見出し
た。更に、コーヒーポット底面と該底面側ヒーターとの
間に、熱膨張率の異なる二種の金属板を積層してなるバ
イメタルプレート部分を有する金属板を介在させ、所望
の温度になると該バイメタルプレートが変形してコーヒ
ーポットを持ち上げ、ヒーターとコーヒーポット間に空
気層を形成することにより、コーヒーの過熱が抑えられ
て液の濃縮が殆どなく、味及び香りが良いコーヒーが得
られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づい
て完成したものである。
しい機能を有するコーヒーポットを開発すべく鋭意研究
を重ねた結果、遠赤外線による加熱方法に着目し、コー
ヒーポットの側面外部に、遠赤外線放射体層を最内層と
し,遠赤外線反射層及び断熱材層を順次設けることによ
り、底面からの加熱を可及的に少なくし、側面からの遠
赤外線の放射を受けて、ポット内に収容されたコーヒー
の適温維持、部分的過熱防止が可能となることを見出し
た。更に、コーヒーポット底面と該底面側ヒーターとの
間に、熱膨張率の異なる二種の金属板を積層してなるバ
イメタルプレート部分を有する金属板を介在させ、所望
の温度になると該バイメタルプレートが変形してコーヒ
ーポットを持ち上げ、ヒーターとコーヒーポット間に空
気層を形成することにより、コーヒーの過熱が抑えられ
て液の濃縮が殆どなく、味及び香りが良いコーヒーが得
られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づい
て完成したものである。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、 (第1)側面外部に、遠赤外線放射体層を内層とし,遠
赤外線反射層及び断熱材層を順次設けた外装部を有する
コーヒーポット。 (第2)側面外部に、遠赤外線放射体層を内層とし,遠
赤外線反射層及び断熱材層を順次設けた外装部を有し、
遠赤外線放射体層は底面外部全体に延在するコーヒーポ
ット。 (第3)遠赤外線放射体層に、少なくともその内表面に
陽極酸化皮膜を有するアルミニウム合金からなる遠赤外
線放射材料を用いた上記第1又は第2記載のコーヒーポ
ット。 (第4)遠赤外線反射層にアルミニウム箔を用いた上記
第1又は第2記載のコーヒーポット。 (第5)蓋内面に遠赤外線反射層を設けた上記第1又は
第2に記載のコーヒーポット。 (第6)遠赤外線放射体層,遠赤外線反射層及び断熱材
層からなる外装部の一部に、ポット内の液面を確認する
ための切込みを設けた上記第1又は第2記載のコーヒー
ポット。 (第7)上記第1ないし第6のいずれかに記載のコーヒ
ーポットとそれを載置する加熱器との間に介在させる架
台が、均一な熱膨張率を有する金属製円板と、その外周
に形成された環状断熱材を介して一体化してなる、熱膨
張率の異なる二種の金属の積層板からなるバイメタルプ
レートから形成された環状板とから構成されている板状
体であるコーヒーポット加熱調節用架台。
赤外線反射層及び断熱材層を順次設けた外装部を有する
コーヒーポット。 (第2)側面外部に、遠赤外線放射体層を内層とし,遠
赤外線反射層及び断熱材層を順次設けた外装部を有し、
遠赤外線放射体層は底面外部全体に延在するコーヒーポ
ット。 (第3)遠赤外線放射体層に、少なくともその内表面に
陽極酸化皮膜を有するアルミニウム合金からなる遠赤外
線放射材料を用いた上記第1又は第2記載のコーヒーポ
ット。 (第4)遠赤外線反射層にアルミニウム箔を用いた上記
第1又は第2記載のコーヒーポット。 (第5)蓋内面に遠赤外線反射層を設けた上記第1又は
第2に記載のコーヒーポット。 (第6)遠赤外線放射体層,遠赤外線反射層及び断熱材
層からなる外装部の一部に、ポット内の液面を確認する
ための切込みを設けた上記第1又は第2記載のコーヒー
ポット。 (第7)上記第1ないし第6のいずれかに記載のコーヒ
ーポットとそれを載置する加熱器との間に介在させる架
台が、均一な熱膨張率を有する金属製円板と、その外周
に形成された環状断熱材を介して一体化してなる、熱膨
張率の異なる二種の金属の積層板からなるバイメタルプ
レートから形成された環状板とから構成されている板状
体であるコーヒーポット加熱調節用架台。
【0009】以下、本発明の内容を詳細に説明する。本
発明に係るコーヒーポットは、その側面外部に遠赤外線
放射体層を最内層とし、外方向に遠赤外線反射層及び断
熱材層を順次設けた外装部を有するものであり、又、上
記外装部に加え、該外装部の遠赤外線放射体層がポット
底面全体を覆うように延在する加熱層を有するものであ
る。ここで、遠赤外線放射体層に用いられる遠赤外線放
射材料については、特に制限はなく、従来公知のもの、
例えば、アルミナ,グラファイト,ジルコニアなどのセ
ラミック材料、金属基材の表面にセラミックを溶射した
材料、少なくとも内側表面に陽極酸化皮膜を有するアル
ミニウムやアルミニウム合金などを使用することができ
る。これらの中では、加工性,耐熱性,遠赤外線の放射
特性、耐久性及び軽量性などの点がら、特開平4−11
0493号公報記載の表面に陽極酸化皮膜を有するアル
ミニウム合金が特に好適である。
発明に係るコーヒーポットは、その側面外部に遠赤外線
放射体層を最内層とし、外方向に遠赤外線反射層及び断
熱材層を順次設けた外装部を有するものであり、又、上
記外装部に加え、該外装部の遠赤外線放射体層がポット
底面全体を覆うように延在する加熱層を有するものであ
る。ここで、遠赤外線放射体層に用いられる遠赤外線放
射材料については、特に制限はなく、従来公知のもの、
例えば、アルミナ,グラファイト,ジルコニアなどのセ
ラミック材料、金属基材の表面にセラミックを溶射した
材料、少なくとも内側表面に陽極酸化皮膜を有するアル
ミニウムやアルミニウム合金などを使用することができ
る。これらの中では、加工性,耐熱性,遠赤外線の放射
特性、耐久性及び軽量性などの点がら、特開平4−11
0493号公報記載の表面に陽極酸化皮膜を有するアル
ミニウム合金が特に好適である。
【0010】このアルミニウム合金は、Mn:0.3〜4.
3重量%含有し、残部がAl及び不可避的不純物からな
る合金である。この不純物元素としては、Fe:0.5重
量%未満,Si:0.5重量%未満、Cr:0.3重量%未
満、Zr:0.3重量%未満,V:0.3重量%未満,N
i:1重量%未満、Cu:1重量%未満,Zn:1重量
%未満,Ti:0.2重量%未満,Bi:0.05重量%未
満,Be:0.05重量%未満の一種又は二種以上を含有
していてもよい。
3重量%含有し、残部がAl及び不可避的不純物からな
る合金である。この不純物元素としては、Fe:0.5重
量%未満,Si:0.5重量%未満、Cr:0.3重量%未
満、Zr:0.3重量%未満,V:0.3重量%未満,N
i:1重量%未満、Cu:1重量%未満,Zn:1重量
%未満,Ti:0.2重量%未満,Bi:0.05重量%未
満,Be:0.05重量%未満の一種又は二種以上を含有
していてもよい。
【0011】本発明に使用される遠赤外線放射材料は、
前記組成のアルミニウム合金を鋳造した後、又は必要に
応じて施される熱間加工の後、あるいは必要に応じて施
される冷間加工の中途若しくは後に、300〜600℃
で熱処理し、AlとMnからなる組成の金属間化合物の
粒子を分散析出させたもの、またはそれを基材とし、そ
の基材の表面に膜厚10μm以上の黒色の陽極酸化皮膜
を形成させたものである。
前記組成のアルミニウム合金を鋳造した後、又は必要に
応じて施される熱間加工の後、あるいは必要に応じて施
される冷間加工の中途若しくは後に、300〜600℃
で熱処理し、AlとMnからなる組成の金属間化合物の
粒子を分散析出させたもの、またはそれを基材とし、そ
の基材の表面に膜厚10μm以上の黒色の陽極酸化皮膜
を形成させたものである。
【0012】このような遠赤外線放射材料は、熱を受け
ると高い放射率で遠赤外線を放射し、被放射物体の温度
上昇をもたらす。したがって、ポット側面に、この遠赤
外線放射材料からなる層を設けておけば、ポット底面か
らのヒーター加熱により直接的又は間接的に該遠赤外線
放射材料層が加熱されて遠赤外線を放射し、ポットの側
面からの放熱を防止する加熱がされる。しかも、該加熱
の程度はヒーター加熱のような強度の過熱ではない。
ると高い放射率で遠赤外線を放射し、被放射物体の温度
上昇をもたらす。したがって、ポット側面に、この遠赤
外線放射材料からなる層を設けておけば、ポット底面か
らのヒーター加熱により直接的又は間接的に該遠赤外線
放射材料層が加熱されて遠赤外線を放射し、ポットの側
面からの放熱を防止する加熱がされる。しかも、該加熱
の程度はヒーター加熱のような強度の過熱ではない。
【0013】又、本発明が開示する他のコーヒーポット
は、前記外装部の最内面を構成する遠赤外線放射材料層
をポット底部外面全体に延在させるものであり、底面か
らヒーター加熱されている場合はその効用はないが、後
述するごとく、コーヒーポットとヒーターとの間にバイ
メタルプレートを使用した架台を介在させて加熱した場
合、所定の温度になってバイメタルが機能して架台がコ
ーヒーポットを安定して持ち上げた場合に効果的であ
る。即ち、コーヒーポットの底部はヒーターから離れ、
放熱冷却に向かうが、架台使用の本来の目的は過熱を防
止することであり、ポットを冷却することにはない。本
発明に係る上記ポット底部被覆の遠赤外線放射材料はこ
の放熱冷却を防止するための緩やかな加熱機能を発揮す
る。この作用により、ポットの底部からの過熱も放熱冷
却も防止され、コーヒーを所定の温度範囲に保つことが
できる。なお、この層はアルミニウム合金からなるもの
であり、その存在はヒーターによるポットの加熱にはな
んら障害にはならない。
は、前記外装部の最内面を構成する遠赤外線放射材料層
をポット底部外面全体に延在させるものであり、底面か
らヒーター加熱されている場合はその効用はないが、後
述するごとく、コーヒーポットとヒーターとの間にバイ
メタルプレートを使用した架台を介在させて加熱した場
合、所定の温度になってバイメタルが機能して架台がコ
ーヒーポットを安定して持ち上げた場合に効果的であ
る。即ち、コーヒーポットの底部はヒーターから離れ、
放熱冷却に向かうが、架台使用の本来の目的は過熱を防
止することであり、ポットを冷却することにはない。本
発明に係る上記ポット底部被覆の遠赤外線放射材料はこ
の放熱冷却を防止するための緩やかな加熱機能を発揮す
る。この作用により、ポットの底部からの過熱も放熱冷
却も防止され、コーヒーを所定の温度範囲に保つことが
できる。なお、この層はアルミニウム合金からなるもの
であり、その存在はヒーターによるポットの加熱にはな
んら障害にはならない。
【0014】本発明に係るコーヒーポット側面の遠赤外
線放射体層から放射される遠赤外線を効率よくコーヒー
ポット側に照射させ、利用するために、該遠赤外線放射
体層の外面に遠赤外線反射層が設けられる。この反射層
に用いられる材料については、特に制限はないが、遠赤
外線反射率が高く、軽量で薄いこと、また当然のことな
がら安価であることなどの要望から、アルミニウム箔が
好適に使用される。
線放射体層から放射される遠赤外線を効率よくコーヒー
ポット側に照射させ、利用するために、該遠赤外線放射
体層の外面に遠赤外線反射層が設けられる。この反射層
に用いられる材料については、特に制限はないが、遠赤
外線反射率が高く、軽量で薄いこと、また当然のことな
がら安価であることなどの要望から、アルミニウム箔が
好適に使用される。
【0015】本発明においては、上記遠赤外線反射層の
更に外面に断熱材層が設けられる。この目的は、遠赤外
線放射に基づく発熱の飛散を抑えるためである。この断
熱材層に用いられる材料については、特に制限はなく、
従来公知のもの、例えばポリエチレン,塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体,ポリウレタン,フェノール樹脂など
のプラスチックの発泡体などのほか、不燃材料のガラス
繊維等も使用することができる。なお、この断熱材層の
外面には、通常プラスチックとか金属からなる化粧カバ
ーが好ましく設けられる。
更に外面に断熱材層が設けられる。この目的は、遠赤外
線放射に基づく発熱の飛散を抑えるためである。この断
熱材層に用いられる材料については、特に制限はなく、
従来公知のもの、例えばポリエチレン,塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体,ポリウレタン,フェノール樹脂など
のプラスチックの発泡体などのほか、不燃材料のガラス
繊維等も使用することができる。なお、この断熱材層の
外面には、通常プラスチックとか金属からなる化粧カバ
ーが好ましく設けられる。
【0016】本発明のコーヒーポットにおける上記遠赤
外線放射体層(側面及び底面),遠赤外線反射層及び断
熱材層の各厚さは通常、それぞれ0.15〜2.0mm、0.
01〜0.1mm及び0.5〜5.0mm程度の範囲に形成さ
れる。
外線放射体層(側面及び底面),遠赤外線反射層及び断
熱材層の各厚さは通常、それぞれ0.15〜2.0mm、0.
01〜0.1mm及び0.5〜5.0mm程度の範囲に形成さ
れる。
【0017】コーヒーポットの蓋は、通常耐熱性があ
り、熱伝導率の低い合成樹脂でつくられ、放熱冷却を可
及的に防止しようとしているが、自ずと限度があり、ポ
ットの蓋側からの放熱はコーヒー温度の維持を困難にし
ている。本発明においては、この蓋体の裏側、即ちコー
ヒー側に遠赤外線反射層を設け、ポット側面又は底面の
遠赤外線放射体層から放射される遠赤外線を逃さず、ポ
ット内に反射させてコーヒーの緩やかな加熱をする機能
を発揮させている。
り、熱伝導率の低い合成樹脂でつくられ、放熱冷却を可
及的に防止しようとしているが、自ずと限度があり、ポ
ットの蓋側からの放熱はコーヒー温度の維持を困難にし
ている。本発明においては、この蓋体の裏側、即ちコー
ヒー側に遠赤外線反射層を設け、ポット側面又は底面の
遠赤外線放射体層から放射される遠赤外線を逃さず、ポ
ット内に反射させてコーヒーの緩やかな加熱をする機能
を発揮させている。
【0018】本発明は、更に上記コーヒーポットとヒー
ターとの間に介在させる架台であって、ヒーター温度が
所定の温度に達すると、バイメタルの機能が働き、ポッ
トを持ち上げ、ヒーター上面から離隔させてコーヒー温
度の過熱を防止する架台を提供する。この架台は中央の
金属製円板と、その周縁に、環状断熱材を介して形成さ
れた金属製環状板からなり、中央の金属製円板の金属は
特に限定されるものではないが、熱伝導性がよく、加熱
による反りがない材質のものが好ましく、通常はアルミ
ニウム、銅、鉄、ステンレス等均一な熱膨張率を有する
ものが使用される。
ターとの間に介在させる架台であって、ヒーター温度が
所定の温度に達すると、バイメタルの機能が働き、ポッ
トを持ち上げ、ヒーター上面から離隔させてコーヒー温
度の過熱を防止する架台を提供する。この架台は中央の
金属製円板と、その周縁に、環状断熱材を介して形成さ
れた金属製環状板からなり、中央の金属製円板の金属は
特に限定されるものではないが、熱伝導性がよく、加熱
による反りがない材質のものが好ましく、通常はアルミ
ニウム、銅、鉄、ステンレス等均一な熱膨張率を有する
ものが使用される。
【0019】周縁の金属製環状板は熱膨張率の異なる2
枚の金属板からなる積層板から構成され、所定の温度に
達すると2枚の金属板間の熱膨張率の差から、外周が持
ち上がるか、または内周が持ち上がるかの変形を起こ
す。この機能により、ポットは持ち上げられ、ヒーター
から離される。バイメタルを構成する金属としては通常
使用される、熱膨張率の異なる2種類の金属板であれば
特に制限されるものではないが、銅合金/アンバー(ニ
ッケル鋼)の組合せが一般的である。
枚の金属板からなる積層板から構成され、所定の温度に
達すると2枚の金属板間の熱膨張率の差から、外周が持
ち上がるか、または内周が持ち上がるかの変形を起こ
す。この機能により、ポットは持ち上げられ、ヒーター
から離される。バイメタルを構成する金属としては通常
使用される、熱膨張率の異なる2種類の金属板であれば
特に制限されるものではないが、銅合金/アンバー(ニ
ッケル鋼)の組合せが一般的である。
【0020】中央の金属製円板と周縁の金属製環状板の
間には、環状断熱材による断熱部が形成され、両者間の
伝熱の遮断が図られている。この遮断の目的は、上記中
央の金属製円板又は周縁の金属製環状板が持ち上がった
場合において、持ち上がらずにヒーターに接触している
部分の受ける加熱の影響が、前記持ち上がった部分に及
び、加熱するようなことがあってはポットも加熱するこ
とになり、架台の機能の意味がなくなるからである。こ
の環状断熱部に使用される材料としては、特に限定され
るものではないが、断熱性、耐熱性が要求されることは
当然であり、無機繊維、含泡セラミック等が好適であ
る。
間には、環状断熱材による断熱部が形成され、両者間の
伝熱の遮断が図られている。この遮断の目的は、上記中
央の金属製円板又は周縁の金属製環状板が持ち上がった
場合において、持ち上がらずにヒーターに接触している
部分の受ける加熱の影響が、前記持ち上がった部分に及
び、加熱するようなことがあってはポットも加熱するこ
とになり、架台の機能の意味がなくなるからである。こ
の環状断熱部に使用される材料としては、特に限定され
るものではないが、断熱性、耐熱性が要求されることは
当然であり、無機繊維、含泡セラミック等が好適であ
る。
【0021】以下、図面を用いて本発明を説明する。図
1は、本発明のコーヒーポット1をヒータ11の上に載
置した状態の一例の縦切断端面図を示す。コーヒーポッ
ト1の側面の外表面には遠赤外線放射体層2の一部2a
が当接されており、その外側には遠赤外線反射層3、断
熱材層4が順次設けられており、さらに断熱材層4の外
面に化粧カバー5が設けられて外装部6を構成してい
る。コーヒーポット1の底部外面には、上記遠赤外線放
射体層2の一部2bが前記2aから延在して全面を覆っ
ている。上記遠赤外線放射体層2bが前記ヒーター11
と全面的に接触している。コーヒーポット上部には口部
7を有し、該口部には空気抜き孔8aを有する蓋体8が
置かれているが、蓋体の背面(ポット内部側)には遠赤
外線反射層9が積層されている。該遠赤外線反射層9に
は蓋体に合わせて空気抜き孔9aが形成されている。な
お、コーヒーポット側面には把手10を有する。
1は、本発明のコーヒーポット1をヒータ11の上に載
置した状態の一例の縦切断端面図を示す。コーヒーポッ
ト1の側面の外表面には遠赤外線放射体層2の一部2a
が当接されており、その外側には遠赤外線反射層3、断
熱材層4が順次設けられており、さらに断熱材層4の外
面に化粧カバー5が設けられて外装部6を構成してい
る。コーヒーポット1の底部外面には、上記遠赤外線放
射体層2の一部2bが前記2aから延在して全面を覆っ
ている。上記遠赤外線放射体層2bが前記ヒーター11
と全面的に接触している。コーヒーポット上部には口部
7を有し、該口部には空気抜き孔8aを有する蓋体8が
置かれているが、蓋体の背面(ポット内部側)には遠赤
外線反射層9が積層されている。該遠赤外線反射層9に
は蓋体に合わせて空気抜き孔9aが形成されている。な
お、コーヒーポット側面には把手10を有する。
【0022】図2は本発明に係る架台12の一例の平面
図であり、中央の金属製円板部B、周縁の金属製環状板
部A及びその間に介在する環状断熱部Cから構成される
ものであり、周縁の金属製環状板部Aは熱膨張率の異な
る二種の金属積層板からなっている。図3は図2の中心
軸に沿って切断した場合の端面図あり、ヒーター11上
に載置された場合を示す。中央に金属製円板部B、周縁
に金属製環状板部A、その間に環状断熱部Cが介在す
る。なお、周縁に金属製環状板部Aは上下2種の金属の
積層体であるバイメタル構造を有している。
図であり、中央の金属製円板部B、周縁の金属製環状板
部A及びその間に介在する環状断熱部Cから構成される
ものであり、周縁の金属製環状板部Aは熱膨張率の異な
る二種の金属積層板からなっている。図3は図2の中心
軸に沿って切断した場合の端面図あり、ヒーター11上
に載置された場合を示す。中央に金属製円板部B、周縁
に金属製環状板部A、その間に環状断熱部Cが介在す
る。なお、周縁に金属製環状板部Aは上下2種の金属の
積層体であるバイメタル構造を有している。
【0023】図4及び図5はヒーターの温度を上げた場
合にバイメタル構造部分が変形し、前者は中央のBの部
分が、後者は周囲のAの部分が持ち上がった状態を示
す。図4の場合周囲のAの一部が、又、図5においては
中央のBの部分がヒーターに接触しているが、環状断熱
部Cにより、ヒーターの熱はコーヒーポットを支えてい
る中央のBの部分(図4)又は周囲のAの部分(図5)
にはほとんど伝わらないメリットがある。
合にバイメタル構造部分が変形し、前者は中央のBの部
分が、後者は周囲のAの部分が持ち上がった状態を示
す。図4の場合周囲のAの一部が、又、図5においては
中央のBの部分がヒーターに接触しているが、環状断熱
部Cにより、ヒーターの熱はコーヒーポットを支えてい
る中央のBの部分(図4)又は周囲のAの部分(図5)
にはほとんど伝わらないメリットがある。
【0024】図6は本発明のコーヒーポット1において
遠赤外線放射体層,遠赤外線反射層及び断熱材層からな
る外装部6の一部に、ポット内の液面位置を確認するた
めの切込み13を設けた状態を示すものである。この切
込みの大きさについては、液面が確認できればよく、特
に制限はない。口部7には蓋体が載置されるが、図6で
は図示されていない。なお、本発明のコーヒーポット1
本体の材質としては、通常透明な耐熱ガラスが用いられ
る。
遠赤外線放射体層,遠赤外線反射層及び断熱材層からな
る外装部6の一部に、ポット内の液面位置を確認するた
めの切込み13を設けた状態を示すものである。この切
込みの大きさについては、液面が確認できればよく、特
に制限はない。口部7には蓋体が載置されるが、図6で
は図示されていない。なお、本発明のコーヒーポット1
本体の材質としては、通常透明な耐熱ガラスが用いられ
る。
【0025】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1〜7、比較例1〜3 胴部直径109mm,内容積1,000ミリリットルの耐
熱ガラス製コーヒーポットの側面外部に、厚さ0.8mm
のスーパーレイ〔スカイアルミニウム(株)製,商品
名〕からなる遠赤外線放射体層を内層とし、厚さ0.03
mmのアルミニウム箔及び厚さ4mmの発泡ポリウレタ
ンからなる断熱材層を順次重ねて構成された外装部を設
け、コーヒーポット底部外面には上記外装部の遠赤外線
放射体層を全面にわたり延在させ、被覆せしめた。この
ポットに所定の液温(実測値は第1表に示した)のコー
ヒーを入れ、ポットを載置するヒーター表面は110℃
(低温)、140℃(中温)及び160℃(高温)に調
節して所定の時間(時間は第1表に示した)載置した。
このよな条件下で液温の変化及び液量の減少状態を測定
し、味の変化及び香りの変化については官能テストを行
った。なお、ポット用蓋体はすべてにわたり使用した
が、その背面に遠赤外線反射板のアルミニウム箔を積層
した場合としない場合についての影響についても調べ
た。一方、比較例として、本発明に係る外装部を有しな
いポットについて実施例同様の測定及び官能テスト行っ
た。結果は第1表に示した。
明する。 実施例1〜7、比較例1〜3 胴部直径109mm,内容積1,000ミリリットルの耐
熱ガラス製コーヒーポットの側面外部に、厚さ0.8mm
のスーパーレイ〔スカイアルミニウム(株)製,商品
名〕からなる遠赤外線放射体層を内層とし、厚さ0.03
mmのアルミニウム箔及び厚さ4mmの発泡ポリウレタ
ンからなる断熱材層を順次重ねて構成された外装部を設
け、コーヒーポット底部外面には上記外装部の遠赤外線
放射体層を全面にわたり延在させ、被覆せしめた。この
ポットに所定の液温(実測値は第1表に示した)のコー
ヒーを入れ、ポットを載置するヒーター表面は110℃
(低温)、140℃(中温)及び160℃(高温)に調
節して所定の時間(時間は第1表に示した)載置した。
このよな条件下で液温の変化及び液量の減少状態を測定
し、味の変化及び香りの変化については官能テストを行
った。なお、ポット用蓋体はすべてにわたり使用した
が、その背面に遠赤外線反射板のアルミニウム箔を積層
した場合としない場合についての影響についても調べ
た。一方、比較例として、本発明に係る外装部を有しな
いポットについて実施例同様の測定及び官能テスト行っ
た。結果は第1表に示した。
【0026】
【表1】
【0027】第1表から分かるように、本発明に係る外
装部及び底部に遠赤外線放射体層を設けたものは、何も
設けない従来のものに比べ、設定温度付近での液温度の
変化は極度に少なく、液量の減少は殆ど見られず、又コ
ーヒー味及び香りの変化が非常に少なかった。又、蓋体
にアルムニウム箔を積層した場合は、コーヒーの温度変
化が非常に遅い。上記液量の減少が殆ど見られない理由
については定かではなく、遠赤外線による加熱機構と関
係するものでないかと考える。第1表の測定及び官能テ
ストの結果を総合的に見て、本発明に係るコーヒーポッ
ト及び加熱調節用架台を使用した場合は、従来のコーヒ
ーポットを通常のヒーターで加熱する場合に比べ、種々
の点において優れた効果を発揮していることがわかる。
装部及び底部に遠赤外線放射体層を設けたものは、何も
設けない従来のものに比べ、設定温度付近での液温度の
変化は極度に少なく、液量の減少は殆ど見られず、又コ
ーヒー味及び香りの変化が非常に少なかった。又、蓋体
にアルムニウム箔を積層した場合は、コーヒーの温度変
化が非常に遅い。上記液量の減少が殆ど見られない理由
については定かではなく、遠赤外線による加熱機構と関
係するものでないかと考える。第1表の測定及び官能テ
ストの結果を総合的に見て、本発明に係るコーヒーポッ
ト及び加熱調節用架台を使用した場合は、従来のコーヒ
ーポットを通常のヒーターで加熱する場合に比べ、種々
の点において優れた効果を発揮していることがわかる。
【0028】
【発明の効果】本発明のコーヒーポットは、その側面外
部に遠赤外線放射体層を最内層とし、遠赤外線反射層及
び断熱材層を順次設けたものであって、側面からの遠赤
外線の放射を受けることにより、ポット内に収容された
コーヒーの所望温度維持のためのポット底面からの過熱
を避けることが可能となった。又、上記構造に更にポッ
ト底部外面に上記遠赤外線放射体層を延在せしめ、完全
に被覆せしめたものは、架台によりポットを持ち上げた
場合の放熱冷却を防ぎ、上記効果を更に向上させること
ができた。更に、ポット用蓋体の背面に遠赤外線反射層
を設けることにより、保温効果が向上した。これらの効
果に基づき、コーヒー温度の可及的恒温維持、水分蒸発
による液量減少の防止、コーヒーの味、香りの変化防止
に成功した。
部に遠赤外線放射体層を最内層とし、遠赤外線反射層及
び断熱材層を順次設けたものであって、側面からの遠赤
外線の放射を受けることにより、ポット内に収容された
コーヒーの所望温度維持のためのポット底面からの過熱
を避けることが可能となった。又、上記構造に更にポッ
ト底部外面に上記遠赤外線放射体層を延在せしめ、完全
に被覆せしめたものは、架台によりポットを持ち上げた
場合の放熱冷却を防ぎ、上記効果を更に向上させること
ができた。更に、ポット用蓋体の背面に遠赤外線反射層
を設けることにより、保温効果が向上した。これらの効
果に基づき、コーヒー温度の可及的恒温維持、水分蒸発
による液量減少の防止、コーヒーの味、香りの変化防止
に成功した。
【図1】本発明のコーヒーポットの一例の縦切断端面図
である。
である。
【図2】本発明の加熱調節用架台の一例の平面図であ
る。
る。
【図3】図2の中心軸に沿った切断端面図で示された架
台をヒーター上に載置した場合を示す。
台をヒーター上に載置した場合を示す。
【図4】ヒーター温度上昇時にバイメタル構造部分が変
形した状態を示す。
形した状態を示す。
【図5】ヒーター温度上昇時にバイメタル構造部分が変
形した状態を示す。
形した状態を示す。
【図6】本発明の外装部に切込みを設けた一例を示す斜
視図である。
視図である。
1 :コーヒーポット 2 :遠赤外線放射体層 2a:コーヒーポットの側面にある、遠赤外線放射体層
の一部 2b:コーヒーポットの底面にある、遠赤外線放射体層
の一部 3 :遠赤外線反射層 4 :断熱材層 5 :化粧カバー 6 :外装部 7 :口部 8 :蓋体 8a:空気抜き孔 9 :遠赤外線反射層 9a:空気抜き孔 10:把手 11:ヒーター 12:架台 13:切込み A :金属製環状板 B :金属製円板 C :環状断熱材
の一部 2b:コーヒーポットの底面にある、遠赤外線放射体層
の一部 3 :遠赤外線反射層 4 :断熱材層 5 :化粧カバー 6 :外装部 7 :口部 8 :蓋体 8a:空気抜き孔 9 :遠赤外線反射層 9a:空気抜き孔 10:把手 11:ヒーター 12:架台 13:切込み A :金属製環状板 B :金属製円板 C :環状断熱材
Claims (7)
- 【請求項1】側面外部に、遠赤外線放射体層を内層と
し,遠赤外線反射層及び断熱材層を順次設けた外装部を
有することを特徴とするコーヒーポット。 - 【請求項2】側面外部に、遠赤外線放射体層を内層と
し,遠赤外線反射層及び断熱材層を順次設けた外装部を
有し、遠赤外線放射体層は底面外部全体に延在すること
を特徴とするコーヒーポット。 - 【請求項3】遠赤外線放射体層に、少なくともその内表
面に陽極酸化皮膜を有するアルミニウム合金からなる遠
赤外線放射材料を用いた請求項1又は2記載のコーヒー
ポット。 - 【請求項4】遠赤外線反射層にアルミニウム箔を用いた
請求項1又は2に記載のコーヒーポット。 - 【請求項5】蓋内面に遠赤外線反射層を設けた請求項1
又は2に記載のコーヒーポット。 - 【請求項6】遠赤外線放射体層,遠赤外線反射層及び断
熱材層からなる外装部の一部に、ポット内の液面を確認
するための切込みを設けた請求項1又は2記載のコーヒ
ーポット。 - 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載のコー
ヒーポットとそれを載置するヒーターとの間に介在させ
る架台が、均一な熱膨張率を有する金属製円板と、その
外周に形成された環状断熱材を介して一体化してなる、
熱膨張率の異なる二種の金属の積層板からなるバイメタ
ルプレートから形成された環状板とから構成されている
板状体であることを特徴とするコーヒーポット加熱調節
用架台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6207213A JPH0866313A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | コーヒーポット及びコーヒーポット加熱調節用架台 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6207213A JPH0866313A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | コーヒーポット及びコーヒーポット加熱調節用架台 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0866313A true JPH0866313A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=16536118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6207213A Pending JPH0866313A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | コーヒーポット及びコーヒーポット加熱調節用架台 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0866313A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009285303A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Combi Corp | 飲料用容器の保温器 |
KR101441287B1 (ko) * | 2014-03-28 | 2014-09-23 | 주식회사 엔유씨전자 | 조리용포트의 제어장치 |
KR102201442B1 (ko) * | 2019-07-30 | 2021-01-13 | 손광우 | 꽃잎개화 차뚜껑 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP6207213A patent/JPH0866313A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009285303A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Combi Corp | 飲料用容器の保温器 |
KR101441287B1 (ko) * | 2014-03-28 | 2014-09-23 | 주식회사 엔유씨전자 | 조리용포트의 제어장치 |
KR102201442B1 (ko) * | 2019-07-30 | 2021-01-13 | 손광우 | 꽃잎개화 차뚜껑 |
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