JPH086483A - パートタスク運転の可能なフルスケール運転訓練シミュレータ - Google Patents

パートタスク運転の可能なフルスケール運転訓練シミュレータ

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JPH086483A
JPH086483A JP13878194A JP13878194A JPH086483A JP H086483 A JPH086483 A JP H086483A JP 13878194 A JP13878194 A JP 13878194A JP 13878194 A JP13878194 A JP 13878194A JP H086483 A JPH086483 A JP H086483A
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JP
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simulator
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control
simulation
full
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JP13878194A
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Inventor
Hirotaka Tagi
裕孝 多儀
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1台だけで、フルスケールシミュレータとし使
用できる他、複数台のパートタスクシミュレータとし
て、同時に且つ独立に使用できようにする。 【構成】フルスケール運転時、各パートの入力切替部1
0-iにより、シミュレータ制御部4-iへの制御指令eと
してシミュレータ主制御部2からの一括指令cが選択さ
れ、その指令cに基づき各パートのシミュレーション部
5-iが制御される。その際、シミュレーション部5-i
は、他パートからの境界条件入力11-iに基づきシミュ
レーションを行なう。パートタスク運転時には、シミュ
レータ主制御部2からのパートタスク運転指令bによ
り、各パートのシミュレータ制御部4-iへの制御指令e
を、シミュレータ操作部3-iからの制御指令dに切替え
る。その際、シミュレーション部5-iへの境界条件入力
jが、自パートの境界条件操作部8-i及び境界条件発生
部9-iからの境界条件入力に切替えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力プラントなどの運
転訓練に用いて好適なパートタスク運転の可能なフルス
ケール運転訓練シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子力プラントなどの運転訓練
に用いられる運転訓練シミュレータには、訓練範囲の全
てをカバーする大規模なフルスケール模擬制御盤を有す
るレプリカなシミュレータ(以下、フルスケールシミュ
レータと称する)と、訓練範囲のうち、特定の役割を持
つ運転員の運転範囲を部分的にカバーする部分訓練用シ
ミュレータ(以下、パートタスクシミュレータと称す
る)がある。
【0003】上記フルスケールシミュレータは、原子力
プラントの運転訓練シミュレータを例にとると、主機運
転員、補機運転員の連携で行なう総合訓練(これをフル
スケール訓練と呼ぶ)に用いられるものである。
【0004】一方、上記パートタスクシミュレータは、
原子力プラントの運転訓練シミュレータを例にとると、
原子炉運転員、タービン運転員等のそれぞれの役割に応
じて個別に役割部分のみに対して行なう訓練(これをパ
ートタスク訓練と呼ぶ)に用いられるものである。
【0005】従来は、これらのニーズに対処するため
に、フルスケール訓練用のフルスケールシミュレータを
用意する他に、役割に応じた個々のパートタスク訓練用
のパートタスクシミュレータを別個に用意していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、フルス
ケールシミュレータでパートタスク訓練をカバーするこ
とは不可能であり、したがってフルスケールシミュレー
タと、個々のパートタスク訓練を行なう複数台のパート
タスクシミュレータを別個に用意していた。
【0007】パートタスクシミュレータについては、運
転スキルを習得するためには、フルスケールシミュレー
タと同様、レプリカがあることが望ましいが、従来技術
では、上記のように、フルスケールシミュレータとパー
トタスクシミュレータを別個に用意しなければならない
ため、必要設備がかさむという問題があった。
【0008】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、1台だけで、フルスケールシミュレータ
とし使用できる他、複数台のパートタスクシミュレータ
として、同時に且つ独立に使用でき、1台で、パートタ
スク訓練からフルスケール訓練まで、より多目的な運転
訓練が行なえるフルスケール運転訓練シミュレータを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、フルスケー
ルシミュレータの制御盤を幾つかのパートにクルーピン
グして、パート単位の制御盤とし、このグルーピングに
対応して、シミュレーション手段もパート単位のものに
分割する。
【0010】また本発明では、分割したパート単位のシ
ミュレーション手段を、他のパートとは独立して、初期
状態設定、ゴー、フリーズ等のシミュレータ制御が可能
なように、各パート毎にシミュレータ制御手段を設け
る。
【0011】また本発明では、各パートのシミュレーシ
ョン手段に対して、オペレータによる設定操作を受けて
境界条件を入力する(例えばインストラクタが訓練の状
況に応じて操作した操作量を境界条件として入力する)
ための境界条件操作手段、及び自パートのシミュレーシ
ョン結果をもとに境界条件入力を発生する(例えば自パ
ートの閉ループシミュレーションを実現する上で必要と
なる境界条件入力を発生する)境界条件発生手段を各パ
ート毎に設ける。
【0012】また本発明では、パート単位でのシミュレ
ーション制御を行なうための、パート毎に独立して設け
られたシミュレータ制御手段、フルスケール運転または
パートタスク運転のいずれか一方を選択指定操作するた
めのシミュレータ主操作手段、及び当該シミュレータ主
操作手段からの選択指定操作入力に従い、フルスケール
運転とパートタスク運転の切替えを制御すると共に、フ
ルスケール運転時には各パートの上記シミュレータ制御
手段を統合して制御するシミュレータ主制御手段を設け
る。
【0013】また本発明では、シミュレータ主制御手段
の切替え制御により、フルスケール運転時とパートタス
ク運転時とで、自パートのシミュレータ制御手段に対す
る制御指令として、シミュレータ主制御手段からの共通
の制御指令と自パートのシミュレータ操作手段からの制
御指令(初期状態設定、ゴー、フリーズ等のシミュレー
ション操作指令)の切替えを行なうと共に、自パートの
シミュレーション手段に対する境界条件入力として、他
パートからの境界条件入力と自パートの境界条件操作手
段及び境界条件発生手段からの境界条件入力の切替えを
行なう入力切替手段を、各パート毎に設ける。
【0014】
【作用】上記の構成において、シミュレータ主制御手段
は、オペレータ操作に従うシミュレータ主操作手段から
の選択指定操作入力に従い、フルスケール運転とパート
タスク運転の切替え制御する。この切替え制御に例えば
パートタスク運転指令が用いられるものとすると、シミ
ュレータ主制御手段は、フルスケール運転が指定されて
いるならばパートタスク運転指令をOFFし、パートタ
スク運転が指定されているならばパートタスク運転指令
をONする。
【0015】ここで、シミュレータ主制御手段によりパ
ートタスク運転指令がOFFにされている場合、即ちフ
ルスケール運転が選択指定されている場合の作用を説明
する。
【0016】各パートの入力切替手段は、パートタスク
運転指令がOFFの場合、自パートのシミュレータ制御
手段に対する制御指令(シミュレーション操作指令)と
して、自パートのシミュレータ操作手段からの制御指令
ではなくて、各パートに共通のシミュレータ主制御手段
から与えられるフルスケール運転のための制御指令(一
括指令)を選択する。
【0017】すると、各パートのシミュレータ制御手段
は、自パートの入力切替手段により選択された一括指令
に基づいて動作し、自パートのシミュレーション手段を
制御する。
【0018】このように、フルスケール運転時には、各
パートのシミュレータ制御手段に対するシミュレータ操
作手段からのオペレータ操作に従う初期状態設定、ゴ
ー、フリーズ等のパート単位でのシミュレータ制御操作
は不可であり、各パートのシミュレータ制御手段は、シ
ミュレータ主制御部手段からの一括指令に基づき、自パ
ートのシミュレーション手段を制御する。
【0019】その際、各パートの入力切替手段は、他パ
ートからの境界条件入力を自パートのシミュレーション
手段への境界条件入力として選択する。各パートのシミ
ュレーション手段は、この入力切替手段によって選択さ
れた他パートからの境界条件入力に基づきシミュレーシ
ョンを行なって、他パートへの境界条件を出力する。こ
れにより、全パートが互いに連携した条件で、フルスケ
ール運転が実現される。
【0020】次に、シミュレータ主制御手段によりパー
トタスク運転指令がONにされている場合(有効なパー
トタスク運転指令が出力されている場合)、即ちパート
タスク運転が選択指定されている場合の作用を説明す
る。
【0021】各パートの入力切替手段は、シミュレータ
主制御手段から有効なパートタスク運転指令が出力され
ている場合、自パートのシミュレータ制御手段に対する
制御指令(シミュレーション操作指令)を、上位のシミ
ュレータ主制御手段からの一括指令より、自パートのシ
ミュレータ操作手段からの制御指令(シミュレーション
操作指令)に切替える。
【0022】このように、自パートのシミュレータ制御
手段に対する制御指令を、自パートのシミュレータ操作
手段からの制御指令に切替えることにより、例えば他の
パートがゴー中に、自パートの初期状態を設定するとい
ったパート毎のシミュレータ操作が可能となる。
【0023】また、各パートの入力切替手段は、シミュ
レータ主制御手段から有効なパートタスク運転指令が出
力されている場合、自パートのシミュレーション手段に
対する境界条件入力を、他パートからの境界条件入力よ
り、自パートの境界条件操作手段及び境界条件発生手段
からの境界条件入力に切替える。ここで、境界条件操作
手段からの境界条件入力は、例えばインストラクタが訓
練の状況に応じて操作した操作量が境界条件操作出力と
して出力されたものであり、境界条件発生手段からの境
界条件入力は、自パートの閉ループシミュレーションを
実現する上で必要となる境界条件制御出力であり、自パ
ートのシミュレーション結果をもとに発生されるもので
ある。
【0024】このように、自パートのシミュレーション
手段に対する境界条件入力を、自パートの境界条件操作
手段及び境界条件発生部からの境界条件入力に切替える
ことにより、自パートで閉じたシミュレーションを行な
うことか可能となる。
【0025】ここで、境界条件発生手段は、例えばPW
R原子力発電プラントのシミュレータのタービン回りの
パートタスクにおける、タービン操作に対する原子炉系
の追従のようなパート単位のシミュレーションにおい
て、目的とするパートタスク訓練の閉ループ動作を実現
する上で必要となる他パートからの境界条件入力(境界
条件制御出力)を、自パートのシミュレーション結果を
もとに発生させる。
【0026】また、境界条件操作手段は、例えばPWR
原子力発電プラントのシミュレータの原子炉回りのパー
トタスクにおける、タービン系の出力上昇操作のような
パート単位のシミュレーションにおいて、インストラク
タが、訓練の状況に応じて操作した操作量を、他パート
からの境界条件入力(境界条件操作出力)として出力す
る。
【0027】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るパートタスク
運転の可能なフルスケール運転訓練シミュレータの全体
構成を概略的に示すブロック図、図2は当該フルスケー
ル運転訓練シミュレータの詳細な構成を1つのパートに
ついて示すブロック図である。
【0028】本実施例のフルスケール運転訓練シミュレ
ータは、シミュレータ(システム)全体に共通なシミュ
レータ主操作部1及びシミュレータ主制御部2と、パー
ト毎に設けられる、パートiシミュレータ操作部3-i、
パートiシミュレータ制御部4-i、パートiシミュレー
ション部5-i、パートi制御盤6-i、パートi境界条件
操作部8-i、パートi境界条件発生部9-i及びパートi
入力切替部10-i(i=1〜N)とから構成される。
【0029】なお、図1では、パート毎に設けられる、
パートi境界条件操作部8-i、パートi境界条件発生部
9-i及びパートi入力切替部10-iが省略されている。
また、図2では、パート毎に設けられる要素について
は、パートiに対応するものだけが示されている。
【0030】シミュレータ主操作部1は、オペレータ操
作によりフルスケール運転/パートタスク運転を選択指
定する運転選択入力aをシミュレータ主制御部2に入力
するためのものである。
【0031】シミュレータ主制御部2は、シミュレータ
主操作部1からの運転選択入力aに従い、パートタスク
運転指令bによりフルスケール運転/パートタスク運転
の切替えを制御すると共に、フルスケール運転時には一
括指令cにより各パートのシミュレータ制御部4-i(パ
ート1シミュレータ制御部4-1〜パートNシミュレータ
制御部4-N)を統合して制御するためのものである。
【0032】パートiシミュレータ操作部3-iは、パー
ト単位での(パートiについての)シミュレーション制
御のための制御指令(シミュレーション操作指令)dを
操作入力するためのものである。
【0033】パートiシミュレータ制御部4-iは、初期
状態設定、ゴー、フリーズ等のシミュレーション制御を
行なうために各パート毎に独立に設けられ、初期状態設
定、ゴー、フリーズ等のシミュレーションモードに応じ
て初期状態データベースを設定したり、パートiシミュ
レーション部5-iを周期起動し運転員の操作に応じてリ
アルタイムにシミュレーションを行なわせるものであ
る。
【0034】パートiシミュレーション部5-iは、パー
トiシミュレータ制御部4-iにより起動され、自身に固
有のパート(自パート)のシミュレーション計算を行な
うものである。このパートiシミュレーション部5-iか
らは、パートi境界条件発生部9-iでの境界条件制御出
力gの発生に用いられるシミュレーション結果h、他パ
ートへの境界条件出力12-iとなるシミュレーション結
果l等が出力される。
【0035】パートi制御盤6-iは、フルスケールシミ
ュレータの制御盤(フルスケール制御盤)7をN個のパ
ートにグループ分けした各パート毎の制御盤に相当する
ものである。このパートi制御盤6-iは、パートタスク
運転時並びにフルスケール運転時いずれの場合も、対応
するパートiの図示せぬ入出力装置(デジタル入力装
置、デジタル出力装置、アナログ入力装置、アナログ出
力装置)と接続されている。パートiの入出力装置は、
パートタスク運転時並びにフルスケール運転時のいずれ
の場合も、パートi制御盤6-iでの操作内容を電気信号
からデジタル信号に変換して取込み、その取り込んだ信
号nをリアルタイムにパートiシミュレーション部5-i
に入力する他、パートiシミュレーション部5-iからの
シミュレーション結果mをデジタル信号から電気信号に
変換しリアルタイムにパートi制御盤6-iのランプや指
示計に出力する。
【0036】パートi境界条件操作部8-iは、パートタ
スク運転時に、インストラクタが訓練の状況に応じて操
作した操作量を境界条件操作出力(他パートからの境界
条件入力)fとして出力するものである。
【0037】パートi境界条件発生部9-iは、パートタ
スク運転時に、自身に固有のパート(パートi)の閉ル
ープシミュレーションを実現する上で必要となる境界条
件制御出力(他パートからの境界条件入力)gを、自パ
ートのシミュレーション結果hにより発生するためのも
のである。
【0038】パートi入力切替部10-iは、フルスケー
ル運転時とパートタスク運転時とで、パートiシミュレ
ータ制御部4-iに対する制御指令eとして、シミュレー
タ主制御部2からの共通の制御指令(一括指令)cとパ
ートiシミュレータ操作部3-iからの制御指令dの切替
えを行なうと共に、パートiシミュレーション部5-iに
対する境界条件入力jとして、他パートからの境界条件
入力11-i(k)とパートi境界条件操作部8-iからの
境界条件操作出力fの切替え、及び他パートからの境界
条件入力11-i(k)とパートi境界条件発生部9-iか
らの境界条件制御出力gの切替えを行なう。
【0039】次に、本発明の一実施例の動作を説明す
る。まず本実施例では、オペレータがシミュレータ主操
作部1を操作することにより、当該シミュレータ主操作
部1からシミュレータ主制御部2に対して、フルスケー
ル運転またはパートタスク運転を選択指定するための運
転選択入力aが与えられる。
【0040】シミュレータ主制御部2は、シミュレータ
主操作部1からの運転選択入力aを受取ると、それがフ
ルスケール運転或いはパートタスク運転いずれを選択指
定しているものか(即ちフルスケール運転選択入力或い
はパートタスク運転選択入力のいずれであるか)を判断
する。
【0041】以降の動作は、(1)フルスケール運転指
定の場合と、(2)パートタスク運転指定の場合とで異
なる。 (1)フルスケール運転指定の場合 まず、フルスケール運転が選択指定されている場合につ
いて説明する。
【0042】シミュレータ主制御部2は、シミュレータ
主操作部1からの運転選択入力aによりフルスケール運
転が指定されているものと判断した場合には、フルスケ
ール運転を選択するために、パートタスク運転指令bを
OFFする。このパートタスク運転指令bのOFF状態
は、フルスケール運転を選択中(パートタスク運転が選
択されるまで)継続される。またシミュレータ主制御部
2からは、フルスケール運転のための一括指令cが出力
される。
【0043】シミュレータ主制御部2からのパートタス
ク運転指令b及び一括指令cは、各パートの入力切替部
10-iに共通に送られる。各パートの入力切替部10-i
は、シミュレータ主制御部2からのパートタスク運転指
令bがOFFの場合、自パートに対応するシミュレータ
制御部4-iに対する制御指令(シミュレーション操作指
令)eとして、シミュレータ主制御部2からの一括指令
cを選択する。
【0044】各パートのシミュレータ制御部4-iは、対
応する入力切替部10-iによって選択された(シミュレ
ータ主制御部2からの)一括指令cを自身に対する制御
指令eとして、当該一括指令cに基づいて動作し、対応
するシミュレーション部5-iを制御する。
【0045】この際、各パートの入力切替部10-iは、
シミュレータ主制御部2からのパートタスク運転指令b
がOFFであることから(即ちフルスケール運転が選択
されていることから)、自パートに対応するシミュレー
ション部5-iに対する境界条件入力jとして、他パート
からの境界条件入力11-i(k)を選択する。
【0046】これを受けて各パートのシミュレーション
部5-iは、境界条件入力j、即ち他パートからの境界条
件入力11-i(k)に基づきシミュレーションを行な
い、他パートへの境界条件出力12-iとなるシミュレー
ション結果lを出力する。
【0047】以上により、全パートのシミュレーション
部5-i(即ちパターン1シミュレーション部5-1〜パー
トNシミュレーション部5-N)が連携し、フルスケール
運転が実現される。
【0048】このフルスケール運転時、パートi制御盤
6-iに接続された入出力装置(図示せず)は、当該制御
盤6-iからの操作内容を電気信号からデジタル信号に変
換して取込み、リアルタイムにパートiシミュレーショ
ン部5-iに入力する他、パートiシミュレーション部5
-iからのシミュレーション結果をデジタル信号から電気
信号に変換しリアルタイムに当該制御盤6-iのランプや
指示計に出力する。
【0049】(2)パートタスク運転指定の場合 次に、パートタスク運転が選択指定されている場合につ
いて説明する。シミュレータ主制御部2は、シミュレー
タ主操作部1からの運転選択入力aによりパートタスク
運転が指定されているものと判断した場合には、パート
タスク運転を選択するために、パートタスク運転指令b
をONする。このパートタスク運転指令bのON状態
は、パートタスク運転を選択中継続される。
【0050】各パートの入力切替部10-iは、シミュレ
ータ主制御部2からのパートタスク運転指令bがONの
場合、自パートに対応するシミュレータ制御部4-iに対
する制御指令(シミュレーション操作指令)eとして、
先に述べたシミュレータ主制御部2からの一括指令cで
はなくて、自パートに対応するシミュレータ操作部3-i
からオペレータ操作に従って独立して与えられる制御指
令(シミュレーション操作指令)dを選択する。これに
より、各パート毎に独立して、初期状態設定、ゴー、フ
リーズ等の操作が可能となる。
【0051】各パートのシミュレータ制御部4-iは、対
応する入力切替部10-iによって選択されたシミュレー
タ操作部3-iからの独立の制御指令(シミュレーション
操作指令)dを自身に対する制御指令eとして、当該独
立の制御指令dに基づいて動作し、対応するシミュレー
ション部5-iを制御する。
【0052】この際、各パートの入力切替部10-iは、
シミュレータ主制御部2からのパートタスク運転指令b
がONであることから(即ちパートタスク運転が選択さ
れていることから)、自パートに対応するシミュレーシ
ョン部5-iに対する境界条件入力jとして、先に述べた
他パートからの境界条件入力11-i(k)ではなくて、
自パートに対応する境界条件操作部8-iからの境界条件
操作出力f及び境界条件発生部9-iからの境界条件制御
出力gを選択する。
【0053】これを受けて、各パートのシミュレーショ
ン部5-iは、(フルスケール運転時と異なって)他パー
トのシミュレーション部と切り離され、自パートの境界
条件操作部8-iからの境界条件操作出力f及び境界条件
発生部9-iからの境界条件制御出力gに従い、自パート
にて閉じたシミュレーションを行なう。
【0054】ここで、境界条件操作部8-iは、パート単
位のシミュレーションにおいて、インストラクタが訓練
の状況に応じて操作した操作入力を受けて、その操作量
を、自パートからの境界条件操作出力fとして出力す
る。
【0055】また、境界条件発生部9-iは、パート単位
のシミュレーションにおいて、目的とするパートiの閉
ループシミュレーションを実現する上で必要となる境界
条件制御出力gを、自パートのシミュレーション部5-i
でのシミュレーション結果hをもとに発生して出力す
る。
【0056】これら、各パートの境界条件操作部8-iか
らの境界条件操作出力f及び境界条件発生部9-iからの
境界条件制御出力gは、パートタスク運転が選択されて
いる場合、上記したように自パートのシミュレーション
部5-iに対する境界条件入力jとして自パートの入力切
替部10-iにより選択される。
【0057】以上により、パートタスク運転が可能とな
る。このパートタスク運転時、パートi制御盤6-iに接
続された入出力装置は、前記フルスケール運転時と同様
に、当該制御盤6-iからの操作内容を電気信号からデジ
タル信号に変換して取込み、リアルタイムにパートiシ
ミュレーション部5-iに入力する他、パートiシミュレ
ーション部5-iからのシミュレーション結果をデジタル
信号から電気信号に変換しリアルタイムに当該制御盤6
-iのランプや指示計に出力する。
【0058】次に、以上に述べたようなパートタスク運
転の可能なフルスケール運転訓練シミュレータを原子力
プラントの運転訓練用に適用した適用例につき、図3を
参照して説明する。
【0059】まず、図3は、図2中のシミュレータ主操
作部1及びシミュレータ主制御部2からなる構成に相当
するシミュレータ主制御コンソール13と、図2中のパ
ートiシミュレータ操作部3-i及びパートi境界条件操
作部8-iからなる構成にそれぞれ相当する3台のパート
iシミュレータ制御コンソール(パート1シミュレータ
制御コンソール14-1、パート2シミュレータ制御コン
ソール14-2、パート3シミュレータ制御コンソール1
4-3の3台)にて、フルスケール制御盤7を、3つのパ
ートタスクシミュレータとして使用した例を示すもので
ある。
【0060】ここで、フルスケール制御盤7は、3個
(N=3)のパート(パート1〜パート3)にグループ
分けされ、例えばタービン制御盤としてのパート1制御
盤6−1、主制御盤としてのパート2制御盤6−2及び
原子炉補助盤としてのパート3制御盤6-3を構成してい
るものとする。
【0061】パート1制御盤6-1はパート1入出力装置
15-1を介し、パート2制御盤6-2はパート2入出力装
置15-2を介し、そしてパート3制御盤6-3はパート3
入出力装置15-3を介して、いずれもシミュレータ装置
16に接続されている。このシミュレータ装置16は、
図2中のシミュレータ主制御部2、パートiシミュレー
タ制御部4-i、パートiシミュレーション部5-i、パー
トi境界条件発生部9-i、パートi入力切替部10-i、
他パートからの境界条件入力11-i及び他パートへの境
界条件出力12-iからなる構成の3パート分に相当する
ものである。
【0062】図3の構成においては、図1及び図2の構
成での説明からも明らかなように、主制御員の操作する
主制御盤(パート2制御盤)6-2、原子炉運転員の操作
する原子炉補助盤(パート3制御盤)6-3及びタービン
運転員の操作するタービン発電盤(パート1制御盤)6
-1を備えたフルスケールシミュレータで、主制御員、原
子炉運転員及びタービン運転員の3人が、ばらばらに並
列してそれぞれの持ち場のパート訓練が行える(パート
タスク運転時)。また、フルスケール運転時は、パート
iのシミュレータ制御コンソール(シミュレータ制御コ
ンソール14-1〜14-3)にて、シミュレーション状態
の監視及び条件変更等の補助的なオペレーションが行な
える。即ちフルスケール運転時は、当直長(スーパーバ
イザー)を加えた総合的な事故対応の連携訓練を行うこ
とができる。
【0063】以上は、原子力プラントの運転訓練用に適
用した例であるが、例えば化学プラントのバッチプロセ
スで、工程1、工程2、工程3とあって、各バッチ工程
の訓練で、境界条件で3人がばらばらに並列して、それ
ぞれの持ち場の訓練を行ない(パートタスク運転時)、
フルスケール運転時は、全工程を通した訓練(スルー訓
練)を連携で行なう等も可能である。
【0064】なお、図3の構成は、本発明の一適用例で
あり、本発明は、パートの数、パート毎の分散処理/1
台のシミュレータ装置内でのマルチタスク処理等のシミ
ュレータ装置の構成、コンソールの機能分担及び台数に
無関係に適用可能である。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、1
台のフルスケールシミュレータを、フルスケールシミュ
レータとしてのみならず、複数台のパートタスクシミュ
レータとして使用することができ、複数のパートタスク
訓練を同時に独立に行なうことが可能となるため、より
多目的な訓練を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパートタスク運転の可
能なフルスケール運転訓練シミュレータの全体構成を概
略的に示すブロック図。
【図2】上記フルスケール運転訓練シミュレータの詳細
な構成を1つのパートについて示すブロック図。
【図3】上記パートタスク運転の可能なフルスケール運
転訓練シミュレータを原子力プラントの運転訓練用に適
用した適用例を示すブロック図。
【符号の説明】
1…シミュレータ主操作部、 2…シミュレータ
主制御部、3-1〜3-N,3-i…シミュレータ操作部、4
-1〜4-N,4-i…シミュレータ制御部、5-1〜5-N,5
-i…シミュレーション部、6-1〜6-N,6-i…制御盤、
7…フルスケール制御盤、8-i…境界条件操
作部、 9-i…境界条件発生部、10-i…
入力切替部、 11-i…他パートからの
境界条件入力、12-i…他パートへの境界条件出力、
13…シミュレータ主制御コンソール、14-1〜14-3
…シミュレータ制御コンソール、15-1〜15-3…入出
力装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各パート毎に独立して設けられ、パート
    単位でのシミュレーション制御を行なうシミュレータ制
    御手段と、 各パート毎に独立して設けられ、自パートの前記シミュ
    レータ制御手段により起動されて自パートのシミュレー
    ションを行なうシミュレーション手段と、 各パート毎に独立して設けられ、パート単位でのシミュ
    レーション制御のための制御指令を操作入力するための
    シミュレータ操作手段と、 フルスケール運転またはパートタスク運転のいずれか一
    方を選択指定操作するためのシミュレータ主操作手段
    と、 このシミュレータ主操作手段からの選択指定操作入力に
    従い、フルスケール運転とパートタスク運転の切替えを
    制御すると共に、フルスケール運転時には各パートの前
    記シミュレータ制御手段を統合して制御するシミュレー
    タ主制御手段と、 パート単位で設けられ、パートタスク運転時に、オペレ
    ータによる設定操作を受けて境界条件を入力するための
    境界条件操作手段と、 パート単位で設けられ、パートタスク運転時に、自パー
    トのシミュレーション結果をもとに境界条件入力を発生
    する境界条件発生手段と、 パート単位で設けられ、前記シミュレータ主制御手段の
    切替え制御により、フルスケール運転時とパートタスク
    運転時とで、自パートの前記シミュレータ制御手段に対
    する制御指令として、前記シミュレータ主制御手段から
    の共通の制御指令と自パートの前記シミュレータ操作手
    段からの制御指令の切替えを行なうと共に、自パートの
    前記シミュレーション手段に対する境界条件入力とし
    て、他パートからの境界条件入力と自パートの前記境界
    条件操作手段及び前記境界条件発生手段からの境界条件
    入力の切替えを行なう入力切替手段と、 パート単位で設けられた制御盤とを具備することを特徴
    とするパートタスク運転の可能なフルスケール運転訓練
    シミュレータ
JP13878194A 1994-06-21 1994-06-21 パートタスク運転の可能なフルスケール運転訓練シミュレータ Withdrawn JPH086483A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1039728A (ja) * 1996-07-19 1998-02-13 Mitsubishi Electric Corp プラントシミュレータ
JP2001117479A (ja) * 1999-10-18 2001-04-27 Railway Technical Res Inst ネットワークシミュレータ、ネットワークを利用したシミュレーション方法、および、その方法を記憶した記憶媒体
EP2587142A2 (en) 2011-10-26 2013-05-01 Mitsubishi Heavy Industries Auxiliary feedwater valve control apparatus of steam generator
JP2019015912A (ja) * 2017-07-10 2019-01-31 株式会社東芝 プラントシミュレータおよびプラントシミュレーション方法

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