JPH0864675A - 複合半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

複合半導体基板及びその製造方法

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JPH0864675A
JPH0864675A JP19527394A JP19527394A JPH0864675A JP H0864675 A JPH0864675 A JP H0864675A JP 19527394 A JP19527394 A JP 19527394A JP 19527394 A JP19527394 A JP 19527394A JP H0864675 A JPH0864675 A JP H0864675A
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semiconductor
substrate
layer
single crystal
insulating film
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JP19527394A
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English (en)
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Michimasa Shimizu
道正 清水
Shozo Katsuki
省三 勝木
Yoshiaki Watanabe
義明 渡辺
Hisaaki Itoyama
寿明 糸山
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体複合基板の反りを低減若しくは解消す
る。 【構成】 1または相互に分離された複数個の半導体単
結晶領域11と、これを支持する支持基板15とが、ガ
ラス物質13によって接着された複合半導体基板におい
て、半導体単結晶領域とガラス物質の間に、絶縁膜1
2、半導体多結晶若しくはアモルファス半導体層14が
設けられ、さらに支持基板15の少なくとも一方の面に
応力緩和層16が設けられた複合半導体基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板及びその製
造方法に係り、特に高機能あるいは高性能な半導体デバ
イスを作り込むのに適した誘電体分離方式に係る基板及
び誘電体分離技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体単結晶領域を相互に分離する方法
として知られている誘電体分離技術は、標準的な接合分
離技術に比べてデバイス間の絶縁分離が極めて良好であ
り、適用回路の制限が少ないことから、高耐圧や大電流
のパワ−ICに適している。典型的な誘電体分離方式と
してEPIC(Epitaxial Passivated Integrated Cir
cuit)方式が知られているが、大口径ウェハへの対応
や、製造コスト等に問題があり、種々の他の方法が検討
されている。複数の半導体基板を張り合わせて基板を製
造するSOI(Silicon On Insulator)技術もその一つ
である。基板の張り合わせ方法としては、例えば、特開
昭61−242033号公報、特開昭62−17793
8号公報に開示された方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の、この種の張り
合わせ方法によって製造された複数個の半導体単結晶領
域を有する基板は、図1に示すように、通常はSiO2
等の絶縁膜12で覆われた半導体単結晶島11がガラス
物質層13によって支持基板15に接着されている。し
かし、ガラス層、絶縁膜、支持基板及びそれらの界面等
に内部応力が残っており、大きな反りを生ずる場合があ
る。この様な現象は、基板、ガラス層の材質、製造条件
によって異なる。その結果、半導体基板に各種デバイス
を作り込む生産ラインにおいて搬送が困難になったり、
微細なフォトリソグラフィ精度を高めることが難かしく
なる場合があり、特に基板サイズが大きい場合に問題と
なる。
【0004】また、さらに特公昭58−45182号公
報には、絶縁膜とガラス層の間に半導体多結晶層を設
け、ガラス層からの不純物が半導体単結晶島に拡散する
のを妨ぐ効果を有する誘電体分離基板についての記載が
あるが、半導体多結晶層の存在によりかえって反りが大
きくなったり、または逆に反ったりする場合がある。こ
のような場合においても、反りをコントロールする手段
が求められていた。
【0005】本発明の目的は、上記の従来の複合半導体
基板及び複合半導体基板の製造方法における欠点を解消
し、反りの改善された複合半導体基板、半導体単結晶領
域相互の微小なずれを解消した基板、およびそれらの製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、1または相互
に分離された複数個の半導体単結晶領域と、これを支持
する支持基板とが、ガラス物質によって接着された複合
半導体基板において、(1)当該半導体単結晶領域の底
面及び側面が絶縁膜によって覆われ、(2)当該絶縁膜
に接して、半導体多結晶又はアモルファス半導体からな
る層が設けられ、(3)支持基板の少なくとも一方の面
に接して応力緩和層が設けられている〔該応力緩和層
は、高融点を有する金属、金属化合物、半導体及び半導
体化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの物質
からなる。〕ことを特徴とする。
【0007】さらに本発明は、1または相互に分離され
た複数個の半導体単結晶領域と、これを支持する支持基
板とが、ガラス物質によって接着された複合半導体基板
の製造方法において、(1)当該半導体単結晶領域の底
面及び側面を絶縁膜によって覆い、(2)当該絶縁膜に
接して、半導体多結晶又はアモルファス半導体からなる
層を設け、(3)支持基板の少なくとも一方の面に接し
て応力緩和層を設ける〔該応力緩和層は、高融点を有す
る金属、金属化合物、半導体及び半導体化合物からなる
群より選ばれる少なくとも1つの物質からなる。〕こと
を特徴とする。
【0008】本発明の特長は、半導体多結晶又はアモル
ファス半導体層を有した半導体複合基板においても、基
板の反りを有効に矯正できる点にある。半導体多結晶又
はアモルファス半導体層を有した半導体複合基板におけ
る基板の反りの大きさは、通常、多結晶又はアモルファ
ス半導体層の厚さによっても変化する。しかし、本発明
においては、応力を緩和する層によって反りを矯正する
ことができるため、半導体多結晶又はアモルファス半導
体層の厚さを自由に設計できるという利点を有する。
【0009】本発明の複合半導体基板を図3を参照しな
がら構成について説明する。複数個の半導体単結晶領域
11は図3のように相互に分離されており、互いに電気
的に絶縁されている。周囲は絶縁膜12によって覆われ
ている。半導体多結晶又はアモルファス半導体からなる
層14が絶縁膜に接して複数の半導体単結晶領域11を
相互に連結するように覆っている。該層14は、ガラス
物質層13及び応力緩和層16を介して支持基板15に
よって支持されている。さらに本発明の別の態様は、図
2に示すように、応力緩和層16が支持基板15の、ガ
ラス物質層の反対側に設けられているものである。即
ち、応力緩和層の性質により、支持基板のガラス層側、
又はガラス層に対して反対側に設けることができる。ま
た、基板の両面に設けることも可能である。この場合に
おいて、ガラス側に設ける応力緩和層と反対側に設ける
層とは異種物質であっても、同一の物質であってもよ
い。
【0010】半導体単結晶領域の材質としてはシリコン
が代表的であるが、GaAs、GaAlAs、InP、
SiC等の各種化合物半導体やGe等の単元素半導体で
あっても良い。
【0011】絶縁膜としては特に制限は無いが、SiO
2 膜が好適に使われる。絶縁膜の厚さとしては、通常
0.5〜2.0μmである。また、本発明に用いられる
多結晶半導体としては、シリコン、Ge等の単元素半導
体の多結晶体、或いは、GaAs、GaAlAs、In
P、SiC等の各種化合物半導体の多結晶体が挙げられ
る。また、アモルファス半導体としては、アモルファス
シリコン、シリコンゲルマニウム等が挙げられる。当該
多結晶又はアモルファス半導体層の厚さは通常0.1〜
100μm、好ましくは1〜50μmである。多結晶又
はアモルファス半導体層を設けることによって生ずる基
板の反りの方向及び大きさは、当該層に用いる物質の
層、厚さ及び製造方法によって変化する。しかし、本発
明においては、応力緩和層によって、反りを矯正するこ
とができるので、厚さを自由に設計できるという利点を
有する。
【0012】本発明における応力緩和層は、基板の反り
を低減または解消する働きをする。このような応力緩和
層として用いられるためには、少なくともプロセスに必
要な温度において耐熱性を有し、かつガラス物質層及び
支持基板と充分な接着性を有するものであって、基板の
反りを打ち消すような応力を生じることが好ましい。こ
のような層を形成する物質としては、高融点を有する金
属、金属化合物、半導体及び半導体化合物からなる群よ
り選ばれる少なくとも1つの物質が使用できる。
【0013】応力緩和層として用いる高融点を有する金
属としては、デバイスプロセスに必要な温度との関連に
より選ぶことができるが、絶縁膜であるSiO2 膜を熱
酸化によって製造するプロセスを用いる場合は通常11
00℃以上の融点を有する金属単体及び合金が良く、例
として白金、パラジウム、タングステン、モリブデン、
チタン、タンタル等の金属単体、及び合金を挙げること
ができる。この中でも、特に白金、パラジウム、タング
ステン、モリブデン、が好ましい。また、絶縁膜を上記
より低い温度で製造できる場合は、上に例示した金属よ
り融点の低いもの、例えば金等も用いることができる。
【0014】応力緩和層として用いる金属化合物は、酸
化物系、非酸化物系の金属化合物に大別され、このう
ち、酸化物系の金属化合物としては、酸化チタン、酸化
モリブデン等の重金属の酸化物、Al2 3 、MgO等
の軽金属の酸化物が挙げられる。また、非酸化物系の金
属化合物としては、AlN,BN等の金属窒化物、Ti
C,WC等の金属炭化物等を挙げることができる。
【0015】応力緩和層として用いる半導体としては、
前記の、島状半導体単結晶領域を覆っている多結晶半導
体またはアモルファス半導体として使用できるものを使
用することができる。この中でも、多結晶シリコン、ア
モルファスシリコン等を挙げることが好ましい。
【0016】応力緩和層として用いる半導体化合物とし
ては、酸化物系の半導体化合物、非酸化物系の半導体化
合物に大別され、半導体酸化物としてはシリコン酸化
物、ゲルマニウム酸化物等を挙げることができる。非酸
化物の半導体化合物としては、シリコン窒化物等の半導
体窒化物、シリコン炭化物等の半導体炭化物等を挙げる
ことができる。この中でも、形成が容易な点からシリコ
ン酸化物、シリコン窒化物が好ましい。
【0017】さらにこれらの物質の複合化合物も応力緩
和層として用いることができる。例えば、シリコン、ア
ルミニウム、酸素及び窒素からなるセラミックス等を例
として挙げることができる。
【0018】以上の物質のなかでも、形成が容易である
点からとくに好ましいものとしては、金、白金、パラジ
ウム、タングステン、モリブデン、多結晶シリコン、ア
モルファスシリコン、シリコン酸化物、シリコン窒化物
である。実用上さらに好ましいものは、多結晶シリコ
ン、アモルファスシリコン、シリコン酸化物、シリコン
窒化物である。
【0019】これらの例示したもののうち、熱伝導率の
良好であるものは、デバイス動作時の放熱を良くすると
いう副次的効果も有する。このような効果を有するもの
を応力緩和層として用いた複合半導体基板は、パワ−デ
バイスと制御用デバイスを同一基板に集積したICの製
作に適している。このようなものの例としては、高融点
金属、AlN,BeO等を挙げることができる。
【0020】さらに他の応力緩和層と組み合わせた2層
構造等の多層構造とすることで反りを低減することがで
きる。
【0021】応力緩和の効果の大きいものであって、放
熱の効果が充分でない場合に、放熱を良くする効果を保
有させるためには、放熱効果の優れたものによる層を追
加し、多層構造とすることで解決することができる。支
持基板の表面に放熱効果の優れた膜を形成することでも
解決が図られる。
【0022】応力緩和層の厚さは、半導体多結晶又はア
モルファス半導体層の厚さに応じて、また使用する物質
の種類により、また、支持基板及び島状の半導体単結晶
領域の厚さを考慮して適宜選択することができる。しか
し、薄すぎると効果が小さく、また厚すぎると工程に要
する時間、コストが大きくなり製造上不利である。そこ
で一般的には0.01μm〜300μm程度が通常用い
られる。好ましくは、0.05μm〜100μmであ
る。
【0023】ガラス物質層は通常SiO2 を主成分とし
これにB2 3 、P2 5 等を含む。特にB2 3 を含
むことが好ましい。この場合、SiとBの原子比Si/
Bが、100〜0.5の範囲であることが好ましく、さ
らに10〜1の範囲が特に好ましい。また、ガラス物質
層の厚さは薄すぎると表面の凹凸を十分に充填しない場
合があるので通常0.5μm〜500μm、好ましくは
0.5μm〜100μmである。
【0024】支持基板として用いる物質は、半導体単結
晶領域と熱膨張係数の近い材料から選ばれる。通常は半
導体単結晶領域と同じ物質が特に好ましい。
【0025】以上の説明における半導体単結晶領域の大
きさ又は層の厚さは、半導体単結晶領域相互間で互いに
異なっていてもよい。また、一部の半導体単結晶領域が
支持基板と直接接着されていたり、支持基板の一部分が
デバイス表面に現れた構造であってもよい。
【0026】上記の説明では半導体単結晶領域は相互に
分離されているが、図4に示すように、該半導体単結晶
領域11が1個であって、絶縁層12、半導体多結晶又
はアモルファス半導体層14、ガラス物質層13、応力
緩和層16及び支持基板15が層状に重なりあっている
態様であってもよい。また、この場合、図5に示すよう
に、応力緩和層16が、支持基板15に対し、ガラス物
質層13と反対側に形成された構造であってもよい。ま
た、図2〜図5において、部分的に絶縁膜12がガラス
物質13と接触していても良い。また、応力緩和層を多
層にすることも任意である。
【0027】次に本発明の製造方法を説明する。 [支持基板側の加工]図6に示すように支持基板15の
一方の表面に応力緩和層16を形成する。応力緩和層の
形成方法は物質により異なるので、それぞれの物質に適
した方法が用いられるが、一般的には、蒸着、スパッタ
リングまたはCVD等が用いられる。応力緩和層がSi
2 であって、支持基板がシリコンである場合は、熱酸
化によって形成することもできる。
【0028】[分離溝付基板側の加工]以下、[半導体
単結晶領域の分離]の説明まで、図7に基づいて説明す
る。まず、半導体基板10の表面に分離溝を形成する。
図ではV字溝となっているが、トレンチ等の形状でも良
く、目的とするデバイスや製造コストを考慮して選ぶこ
とができる。製造方法としては、KOHを用いた湿式の
異方性エッチングやSF6 ガスを用いたドライエッチン
グ等の通常普通に用いられている方法によって製造する
ことができる。溝の深さは、半導体単結晶領域の厚さよ
り少し深い程度にするのが良く、通常0.1μm〜30
0μm程度である。
【0029】ここで半導体基板10は、工程を経て最終
的に半導体単結晶領域11となるので、材料としては、
半導体単結晶領域と同一の半導体である。
【0030】次に半導体基板10の表面に絶縁膜12を
形成する。絶縁膜としてはSiO2膜が好適に使われ
る。SiO2 膜はCVD法等によって形成されるが、半
導体基板10がシリコンである場合は表面を熱酸化して
得られるSiO2 が好適に用いられる。
【0031】次いで絶縁膜12の上に半導体多結晶又は
アモルファス半導体層14を形成する。製造方法は特に
制限は無いが、例えば多結晶シリコンの場合はCVD
(chemical vapour deposition)法等によって、製造す
ることができる。
【0032】[基板の貼合]分離溝付基板の溝を有する
側にガラス物質層13を形成する。、先に加工しておい
た支持基板15を重ね合わせ、次いで加熱処理すること
により半導体基板10と支持基板15とを貼り合わせ
る。ガラス物質層は通常SiO2 を主成分としこれにB
2 3 、P2 5 等を含む。ガラス物質層はス−ト堆積
法、CVD、スピンコ−ト法等によって製造する。中で
もス−ト堆積法は溝のすみずみまでガラス物質で充填さ
れるので特に好ましい。
【0033】ス−ト堆積法は、特開昭61−24203
3に記載されているように、SiCl4 を主成分とする
原料を、酸水素炎中で燃焼させることで得られるSiO
2 を主成分とするすす状物質を、前述のごとく形成され
た応力緩和層又は熱緩衝層の表面に堆積させ、支持基板
15と重ね合わせたあと加熱処理し焼結することによっ
て半導体基板10と支持基板15とを貼り合わせる。
【0034】[半導体単結晶領域の分離]最後に半導体
基板10の一部を貼り合わせ面と反対側より研磨加工す
ることにより、半導体領域が島状となって相互に分離さ
れるまで半導体を研磨除去し、絶縁分離された半導体単
結晶領域11を作成する。
【0035】以上の説明における半導体単結晶領域の大
きさ又は層の厚さは、半導体単結晶領域相互間で互いに
異なっていてもよい。また、一部の半導体単結晶領域が
支持基板と直接接着されていたり、支持基板の一部分が
デバイス表面に現れた構造であってもよい。
【0036】半導体単結晶領域が図4または図5のよう
に、1個であるときは、上記の説明においててV溝等を
形成すること無く同様に処理することによって製造する
ことができる。
【0037】
【作用】本発明における応力緩和層は、逆方向の反りを
生じるように働くことにより、従来生じていた反りを逆
方向に矯正するように働く。従って半導体多結晶又はア
モルファス半導体層の厚さを自由に設計することができ
る。
【0038】本発明における副次的効果として、応力緩
和層がガラス物質層に比べ、熱伝導率が高い性質を有し
ている場合においては、放熱効果に優れ、そのためデバ
イスを高出力で駆動したときに生じる熱を、部分的に集
中することなく拡散するように働く。この為、比較的熱
に弱い制御用デバイスをもパワ−デバイスと一緒に集積
化し、ICとして作用させることが可能である。
【0039】
【実施例】
[第1の実施例]第1の実施例においては図2に示す型
の複合半導体基板を作製した。先ず支持基板として、図
8に示すように、面方位(001)面を有する4インチ
(直径100mm)、厚さ450μmのシリコン基板1
5を用意して、その表面を約1050℃で熱酸化して1
μmの熱酸化膜(SiO2 )16を形成した。この時は
全体に熱酸化膜が形成されているので反りはほとんど生
じない。
【0040】次に該基板の一方の面(熱酸化膜上)にス
ピンコート等でフォトレジスト17を塗布し、フォトレ
ジストで覆われなかった部分の熱酸化膜をHF液等で除
去し、さらに不要になったフォトレジスト17を除去し
た。
【0041】一方、V字状に加工した凹部を有する基板
は次のようにして製作した。図7に示すように、面方位
(001)面を有する4インチ、厚さ525μmのシリ
コン基板10の表面に、フォトリソグラフィ及び異方性
エッチングにより50μmの深さにV溝を形成した。V
溝の形成は、フォトエッチングにより、SiO2 のマス
クを作製し、Siが露出した領域を、KOHの20%水
溶液90重量部、イソプロピルアルコール5重量部及び
n−ブチルアルコール5重量部を加えた、いわゆる異方
性エッチング液で温度80℃でエッチングすることによ
り作製した。
【0042】引き続き熱酸化によってV溝の表面にSi
2 を形成した。次いでV溝が形成してある面に、CV
Dにより多結晶シリコンを20μmの厚さで形成した。
【0043】ガス状のSiCl4 (供給量175ml/
min)及びガス状のBCl3 (供給量125ml/m
in)を水素と酸素の燃焼炎中に供給し分解して得られ
るス−ト微粒子を、V溝の表面に堆積させた。先に加工
しておいた支持基板であるシリコン基板を、SiO2
が形成していない面が張り合わせ面となるように重ね合
わせ、炉に入れてアニ−ルたところ、ス−ト微粒子が厚
さ20μmまで体積収縮すると同時にガラス化し、二枚
のシリコン基板同士が均一に貼り合わされた。
【0044】次にシリコン基板10の貼り合わせの反対
面から研磨加工により、多結晶シリコン層が表面に現れ
るまで不要部分を除去し、半導体領域を島状に相互に分
離した。このときの反りは、半導体単結晶領域を上にし
て平面上に載置したときに、周囲より中央部が50μm
だけ上に対して凸状である程度であった。このため、搬
送時のトラブルもなく、フォトリソグラフィ工程におけ
る歩留りもよかった。
【0045】[第1の比較例]面方位(001)面を有
する4インチのシリコン基板10の表面に、フォトリソ
グラフィ及び異方性エッチングにより50μmの深さに
V溝を形成し、引き続き熱酸化によって表面にSiO2
を形成した。次いでV溝が形成してある方の表面に、C
VDにより多結晶シリコンを20μm形成した。この
後、この表面にSiO2 を形成すること無く、第1の実
施例と同様にして複合半導体基板を作製した。このとき
の反りは、半導体単結晶領域を上にして平面上に載置し
たときに、周囲より中央部が100μmだけ上に凸状で
あった。この為、素子形成時の搬送が困難で、またフォ
トリソグラフィが難しく歩留りが低かった。
【0046】[第2の実施例]第2の実施例においては
図3に示す型の複合半導体基板を作製した。先ず支持基
板として、面方位(001)面を有する4インチ(直径
100mm)、厚さ450μmのシリコン基板15を用
意して、その表面にLPCVD(減圧気相成長)法を用
いて0.1μmの窒化シリコン膜を形成後、CF4 −O
2 ガス雰囲気でプラズマエッチングにより片面の窒化シ
リコン膜を除去することにより、支持基板を処理した。
【0047】一方、実施例1と同様にV溝を有する基板
を準備した。その後、支持基板の窒化シリコンを形成し
てある側の面が貼り合うように、V溝を有する基板と重
ね合わせ、その後実施例1と同様に処理し複合半導体基
板を製作した。このときの反りは、半導体単結晶領域を
上にして平面上に載置したときに、周囲より中央部が5
5μmだけ凸状である程度に改善できた。このため、搬
送時のトラブルもなく、フォトリソグラフィ工程におけ
る歩留りもよかった。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の複
合基板及びその製造方法によれば、応力緩和層を設ける
ことにより、基板の反りを低減することができる。この
結果、厳密な規格を要求するデバイス製造ラインに投入
可能となり、また、フォトリソグラフィの精度を上げ、
歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の誘電体分離技術によって製造された半導
体複合基板を示す図である。
【図2】本発明の1つの実施態様を示す図である。
【図3】本発明の1つの実施態様を示す図である。
【図4】本発明の1つの実施態様を示す図である。
【図5】本発明の1つの実施態様を示す図である。
【図6】本発明の支持基板側の製造工程を示す図であ
る。
【図7】本発明の製造工程を示す図である。
【図8】本発明の支持基板側の製造工程を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 半導体基板 11 半導体単結晶領域 12 絶縁膜 13 ガラス物質層 14 半導体多結晶又はアモルファス半導体層 15 支持基板 16 応力緩和層 17 フォトレジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 糸山 寿明 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1または相互に分離された複数個の半導
    体単結晶領域と、これを支持する支持基板とが、ガラス
    物質によって接着された複合半導体基板において、
    (1)当該半導体単結晶領域の底面及び側面が絶縁膜に
    よって覆われ、(2)当該絶縁膜に接して、半導体多結
    晶又はアモルファス半導体からなる層が設けられ、
    (3)支持基板の少なくとも一方の面に接して応力緩和
    層が設けられている〔該応力緩和層は、高融点を有する
    金属、金属化合物、半導体及び半導体化合物からなる群
    より選ばれる少なくとも1つの物質からなる。〕ことを
    特徴とする複合半導体基板。
  2. 【請求項2】 前記ガラス物質が、SiCl4 を主成分
    とする原料を酸水素炎中で燃焼させることで得られるS
    iO2 を主成分とする、すす状物質を焼結することによ
    って得られる請求項1記載の複合半導体基板。
  3. 【請求項3】 1または相互に分離された複数個の半導
    体単結晶領域と、これを支持する支持基板とが、ガラス
    物質によって接着された複合半導体基板の製造方法にお
    いて、(1)当該半導体単結晶領域の底面及び側面を絶
    縁膜によって覆い、(2)当該絶縁膜に接して、半導体
    多結晶又はアモルファス半導体からなる層を設け、
    (3)支持基板の少なくとも一方の面に接して応力緩和
    層を設ける〔該応力緩和層は、高融点を有する金属、金
    属化合物、半導体及び半導体化合物からなる群より選ば
    れる少なくとも1つの物質からなる。〕ことを特徴とす
    る複合半導体基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラス物質が、SiCl4 を主成分
    とする原料を酸水素炎中で燃焼させることで得られるS
    iO2 を主成分とする、すす状物質を焼結することによ
    って得られる請求項3記載の複合半導体基板の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11251104A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Hokuriku Electric Ind Co Ltd 発熱型薄膜素子センサとその製造方法
JP2011211250A (ja) * 2011-07-29 2011-10-20 Toppan Printing Co Ltd ステンシルマスクブランク、ステンシルマスク、及びその製造方法、並びにパターン露光方法
JP2014013801A (ja) * 2012-07-03 2014-01-23 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 積層体

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