JPH07142570A - 複合半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

複合半導体基板及びその製造方法

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JPH07142570A
JPH07142570A JP28370693A JP28370693A JPH07142570A JP H07142570 A JPH07142570 A JP H07142570A JP 28370693 A JP28370693 A JP 28370693A JP 28370693 A JP28370693 A JP 28370693A JP H07142570 A JPH07142570 A JP H07142570A
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semiconductor
single crystal
substrate
semiconductor substrate
semiconductor single
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JP28370693A
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Michimasa Shimizu
道正 清水
Shozo Katsuki
省三 勝木
Yoshiaki Watanabe
義明 渡辺
Hisaaki Itoyama
寿明 糸山
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体単結晶領域の微少な位置ずれと、基板
の反りを解消する。 【構成】 1または相互に分離された複数個の半導体単
結晶領域11と、これを支持する支持基板15とが、ガ
ラス物質13によって接着された複合半導体基板におい
て、半導体単結晶領域とガラス物質の間に、高融点を有
する金属、金属化合物、アモルファス半導体、及び半導
体化合物等からなる応力緩和層14を介在させた複合半
導体基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板及びその製
造方法に係り、特に高機能あるいは高性能な半導体デバ
イスを作り込むのに適した誘電体分離方式に係る基板及
び誘電体分離技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体単結晶領域を相互に分離する方法
として知られている誘電体分離技術は、標準的な接合分
離技術に比べてデバイス間の絶縁分離が極めて良好であ
り、適用回路の制限が少ないことから、高耐圧や大電流
のパワ−ICに適している。典型的な誘電体分離方式と
してEPIC(Epitaxial Passivated Integrated Cir
cuit)方式が知られているが、大ウェハ径への対応や、
製造コスト等の問題から他の方法が種々検討されてい
る。複数の半導体基板を張り合わせて基板を製造するS
OI(Silicon On Insulator)技術もその一つである。
基板の張り合わせ方法としては、例えば、特開昭61−
242033号公報、特開昭62−177938号公報
に開示された方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の、この種の張り
合わせ方法によって製造された複数個の半導体単結晶領
域を有する基板は、図1に示すように、通常はSiO2
等の絶縁膜12で覆われた半導体単結晶島11がガラス
物質層13によって支持基板15に接着されている。し
かし、ガラス層、絶縁膜、支持基板及びそれらの界面等
に内部応力が残っており、大きな反りを生ずる場合や形
成された島状の半導体単結晶領域の位置関係に微小なず
れが生じる場合がある。この様な現象は、基板、ガラス
層の材質、製造条件によって異なる。その結果、半導体
基板に各種デバイスを作り込む生産ラインにおいて搬送
が困難になったり、微細なフォトリソグラフィ精度を高
めることが難かしくなる場合があり、特に基板サイズが
大きい場合に問題となる。
【0004】また、例えば、GTO(Gate-Turn-Off )
サイリスタ、IGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Trans
istor )等のパワ−デバイスと制御用デバイスとを集積
化させたデバイスを、従来の張り合わせ方法によって製
造された半導体基板を用いて製造した場合、接着層のガ
ラス物質の熱伝導率が悪いために、デバイスの動作時に
温度が上昇し制御用デバイスの動作可能範囲を容易に越
えてしまうという欠点もあった。
【0005】本発明の目的は、上記の従来の複合半導体
基板及び複合半導体基板の製造方法における欠点を解消
し、反りの改善された複合半導体基板、半導体単結晶領
域相互の微小なずれを解消した基板、およびそれらの製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、1または相互
に分離された複数個の半導体単結晶領域と、これを支持
する支持基板とがガラス物質によって接着された複合半
導体基板において、当該半導体単結晶領域とガラス物質
の間に、基板の反りを矯正するための応力緩和層をすく
なくとも一層以上介在させることを特徴とする。
【0007】さらに本発明は1または相互に分離された
複数個の半導体単結晶領域と、これを支持する支持基板
とがガラス物質によって接着された複合半導体基板にお
いて、当該半導体単結晶領域とガラス物質の間に、基板
の反りを矯正するための応力緩和層をすくなくとも一層
以上介在させることを特徴とする複合半導体基板の製造
方法に関する。
【0008】本発明の複合半導体基板を図2にを参照し
ながら構成について説明する。複数個の半導体単結晶領
域11は図2のように相互に分離されており、互いに電
気的に絶縁されている。周囲は通常絶縁膜12によって
覆われている。応力緩和層14は複数の半導体単結晶領
域11を相互に連結するように覆っている。この場合半
導体単結晶領域11の周囲の全部を覆っている必要は必
ずしもなく、部分的に絶縁膜12がガラス物質13と接
触していても良い。また、応力緩和層を多層にすること
も任意である。半導体単結晶領域及びこれらを連結した
応力緩和層は、ガラス物質層13を介して支持基板15
によって支持されている。
【0009】半導体単結晶領域の材質としてはシリコン
が代表的であるが、GaAs,GaAlAs,InP,
SiC等の各種化合物半導体やGe等の単元素半導体で
あっても良い。
【0010】絶縁膜としては特に制限は無いが、SiO
2 膜が好適に使われる。尚、この絶縁膜を形成すること
は必ずしも必須ではなく、次に形成される応力緩和層又
は熱緩衝層が高絶縁体であって、半導体単結晶島への不
純物の拡散が無視できるもの又は素子の特性上影響のな
いものである場合には省くことができる。絶縁膜の厚さ
としては、通常0.5〜2.0μmである。
【0011】応力緩和層として用いられるものは、少な
くともプロセスに必要な温度において耐熱性を有し、か
つガラス物質層及び半導体単結晶領域若しくは絶縁層と
充分な接着性を有するものであって、少なくともプロセ
スに必要な温度において剛性を有するか、又は基板の反
りを打ち消すような応力を生じるものである。このよう
なものとして、高融点を有する金属、金属化合物、アモ
ルファス半導体、半導体化合物、及びこれらの複合化合
物等が挙げられる。高融点を有する金属としては、プロ
セスに必要な温度との関連により選ぶことができるが、
絶縁膜であるSiO2 膜を熱酸化によって製造するプロ
セスを用いる場合は通常1100℃以上の融点を有する
金属単体及び合金が良く、例として白金、パラジウム、
タングステン、モリブデン、チタン、タンタル等の金属
単体、及び合金を挙げることができる。この中でも、特
に白金、パラジウム、タングステン、モリブデン、が好
ましい。また、絶縁膜を上記より低い温度で製造できる
場合は、上に例示した金属より融点の低いもの、例えば
金等も用いることができる。
【0012】金属化合物は、酸化物系、非酸化物系の金
属化合物に大別され、このうち、酸化物系の金属化合物
としては、酸化チタン、酸化モリブデン等の重金属の酸
化物、Al2 3 、MgO等の軽金属の酸化物が挙げら
れる。また、非酸化物系の金属化合物としては、Al
N,BN等の金属窒化物、TiC,WC等の金属炭化物
等を挙げることができる。
【0013】アモルファス半導体としては、アモルファ
ス半導体としてはアモルファスシリコン、シリコンゲル
マニウム等が挙げられる。
【0014】半導体化合物としては、酸化物系の半導体
化合物、非酸化物系の半導体化合物に大別され、半導体
酸化物としてはシリコン酸化物、ゲルマニウム酸化物等
を挙げることができる。非酸化物の半導体化合物として
は、シリコン窒化物等の半導体窒化物、シリコン炭化物
等の半導体炭化物等を挙げることができる。この中で
も、シリコン酸化物、シリコン窒化物が好ましい。
【0015】これらの物質の複合化合物として、シリコ
ン、アルミニウム、酸素及び窒素からなるセラミックス
等を例として挙げることができる。
【0016】以上の化合物のとくに好ましいものとして
は、金、白金、パラジウム、タングステン、モリブデ
ン、アモルファスシリコン、シリコン酸化物、シリコン
窒化物である。
【0017】これらの例示したもののうち、熱伝導率の
良好であるものは、デバイス動作時の放熱を良くすると
いう副次的効果も有する。このような効果を有するもの
を応力緩和層として用いた複合半導体基板は、パワ−デ
バイスと制御用デバイスを同一基板に集積したICの製
作に適している。このようなものの例としては、高融点
金属、AlN,BeO等を挙げることができる。
【0018】さらに、応力緩和層として例示したものの
うち、島状の半導体単結晶領域の相互間の微小なずれを
抑える働きは有するものであって、反りの低減効果の小
さいものについては、さらに他の応力緩和層と組み合わ
せた2層構造等の多層構造とすることで反りを低減する
ことができる。また、特願平5−78561に示されて
いる如く、支持基板の表面に反りを低減する膜を形成す
る方法を併用することで解決してもよい。
【0019】応力緩和の効果は大きいが、放熱の効果が
充分でない場合に、放熱を良くする効果を保有させるた
めには、放熱効果の優れたものによる層を追加し、多層
構造とすることで解決することができる。支持基板の表
面に放熱効果の優れた膜を形成することでも解決が図ら
れる。
【0020】応力緩和層の厚さは使用する物質の種類に
より、また、島状の半導体単結晶領域の厚さを考慮して
適宜選択することができる。しかし、薄すぎると効果が
小さく、また厚すぎると工程に要する時間、コストが大
きくなり製造上不利である。そこで一般的には0.01
μm〜300μm程度が通常用いられる。好ましくは、
0.05μm〜100μmである。
【0021】ガラス物質層は通常SiO2 を主成分とし
これにB2 3 、P2 5 等を含む。ガラス物質層の厚
さは薄すぎると応力緩和層の表面の凹凸を十分に充填し
ない場合があるので通常0.5μm〜500μm、好ま
しくは0.5μm〜100μmである。
【0022】支持基板として用いられるものは、ガラス
質との接着性がよく且つ半導体基板と熱膨張係数の近い
材料から選ばれる。通常は半導体基板10と同じ物が選
ばれる。
【0023】以上の説明における半導体単結晶領域の大
きさ又は層の厚さは、半導体単結晶領域相互間で互いに
異なっていてもよい。また、一部の半導体単結晶領域が
支持基板と直接接着されていたり、支持基板の一部分が
デバイス表面に現れた構造であってもよい。また、応力
緩和層が、金属等の導電性物質であってデバイス表面に
露出する場合に、異なる島状の半導体単結晶領域に形成
したデバイス間をアルミ等の配線材料により電気的に結
合したい場合は、表面に露出した部分の応力緩和層の表
面に絶縁物質を形成するのが好ましい。
【0024】上記の説明では半導体単結晶領域は相互に
分離されているが、図3に示すように、該半導体単結晶
領域11が1個であって、応力緩和層14が当該半導体
単結晶領域を覆っている態様であってもよい。また、部
分的に絶縁膜12がガラス物質13と接触していても良
い。また、応力緩和層を多層にすることも任意である。
半導体単結晶領域及びこれらを連結した応力緩和層は、
ガラス物質層13を介して支持基板15によって支持さ
れている。
【0025】次に本発明の製造方法を図4に従って説明
する。半導体単結晶領域となる半導体基板10の表面に
分離溝を形成する。図ではV字溝となっているが、トレ
ンチ等の形状でも良く、目的とするデバイスや製造コス
トを考慮して選ぶことができる。製造方法としては、K
OHを用いた湿式の異方性エッチングやSF6 ガスを用
いたドライエッチング等通常普通に用いられている方法
によって製造することができる。溝の深さは、半導体単
結晶領域の厚さより少し深い程度にするのが良く、通常
0.1μm〜300μm程度である。
【0026】ここで半導体基板10は最終的に半導体単
結晶領域11となるので、材料としては、半導体単結晶
領域と同種の半導体である。
【0027】次に半導体基板10の表面に絶縁膜12を
形成する。絶縁膜としてはSiO2膜が好適に使われ
る。SiO2 膜はCVD法等によって形成されるが、半
導体基板10がシリコンである場合は表面を熱酸化して
得られるSiO2 が好適に用いられる。
【0028】その後表面に応力緩和層14を形成する。
応力緩和層の形成方法は物質により異なるので、それぞ
れの物質に適した方法が用いられるが、一般的には、蒸
着、高周波スパッタリングまたはCVD(chemic
al vapour deposition)等が用い
られる。
【0029】次にガラス物質層13を形成した後、支持
基板15を重ね合わせて加熱処理することにより半導体
基板10と支持基板15とを貼り合わせる。ガラス物質
層は通常SiO2 を主成分としこれにB2 3 、P2
5 等を含む。ガラス物質層はス−ト堆積法、CVD、ス
ピンコ−ト法等によって製造する。中でもス−ト堆積法
は溝のすみずみまでガラス物質で充填されるので特に好
ましい。
【0030】ス−ト堆積法は、特開昭61−24203
3に記載されているように、SiCl4 を主成分とする
原料を、酸水素炎中で燃焼させることで得られるSiO
2 を主成分とするすす状物質を、前述のごとく形成され
た応力緩和層又は熱緩衝層の表面に堆積させ、支持基板
15と重ね合わせたあと加熱処理し焼結することによっ
て半導体基板10と支持基板15とを貼り合わせる。
【0031】最後に半導体基板10の一部を貼り合わせ
面と反対側より研磨加工することにより、半導体領域が
島状となって相互に分離されるまで半導体を研磨除去
し、絶縁分離された半導体単結晶領域を作成する。
【0032】以上の説明における半導体単結晶領域の大
きさ又は層の厚さは、半導体単結晶領域相互間で互いに
異なっていてもよい。また、一部の半導体単結晶領域が
支持基板と直接接着されていたり、支持基板の一部分が
デバイス表面に現れた構造であってもよい。
【0033】半導体単結晶領域が単一であるときは、上
記の説明においててV溝等を形成すること無く同様に処
理することによって製造することができる。
【0034】
【作用】本発明における応力緩和層はガラス物質層に比
べ、剛直な性質を有している。そこで、熱処理時に反り
に対して抵抗することにより、反りの少ない貼り合わせ
基板が得られる。そして、島状の半導体単結晶領域を連
結するように覆っているので、島状の半導体単結晶領域
相互の位置関係を固定するようにも働き、微小な位置ず
れを抑制する効果がある。また、本発明における応力緩
和層は、ガラス層との間に逆方向の反りを生じるように
働くことにより、従来生じていた反りを逆方向に矯正す
るように働くこともある。
【0035】本発明における副次的効果として、応力緩
和層がガラス物質層に比べ、熱伝導率が高い性質を有し
ている場合においては、放熱効果に優れ、そのためデバ
イスを高出力で駆動したときに生じる熱を、部分的に集
中することなく拡散するように働く。この為、比較的熱
に弱い制御用デバイスをもパワ−デバイスと一緒に集積
化し、ICとして作用させることが可能である。
【0036】
【実施例】[第1の実施例]面方位(001)面を有す
る4インチのシリコン基板10の表面に、フォトリソグ
ラフィ及び異方性エッチングによりV溝を形成し、引き
続き熱酸化によって表面にSiO2 を形成した。
【0037】次いでV溝が形成してある方の表面に、ス
パッタリングによりタングステンを0.3μm形成し
た。
【0038】SiCl4 及びBCl3 を水素と酸素の燃
焼炎中に供給し分解して得られるス−ト微粒子を、タン
グステン層の表面に堆積させた。別途加工しておいたシ
リコン基板15を重ね合わせ、炉に入れてアニ−ルたと
ころ、ス−ト微粒子が厚さ20μmまで体積収縮すると
同時にガラス化し、二枚のシリコン基板同士が均一に貼
り合わされた。
【0039】次にシリコン基板の貼り合わせの反対面か
ら研磨加工により、タングステン層が表面に現れるまで
不要部分を除去し、半導体領域を島状に相互に分離し
た。このときの反りは、半導体単結晶領域を上にして平
面上に載置したときに、周囲より中央部が5μmだけ上
に凸状である程度で非常に小さかった。また、1100
℃において2時間熱処理をおこなったが、島状の半導体
単結晶領域の位置ずれはほとんどなかった。このため、
搬送時のトラブルもなく、フォトリソグラフィ工程にお
ける歩留りもよかった。
【0040】さらに、得られた島状の半導体単結晶領域
に、制御用回路としてTTL(トランジスタ−トランジ
スタ ロジック)と、パワ−回路としてNチャネル形M
OSFETを形成し、パワ−回路を消費電力100Wで
駆動させたが、局部的な発熱が緩和され制御回路が損傷
されること無く実用とすることが出来た。
【0041】[第1の比較例]タングステンを形成しな
かった以外は第1の実施例と同様にして複合半導体基板
を作製した。このときの反りは、半導体単結晶領域を上
にして平面上に載置したときに、周囲より中央部が15
0μmだけ上に凸状であった。また、1100℃におい
て2時間熱処理をおこなったが、島状の半導体単結晶領
域のうち特にウェ−ハの周囲に近い部分において、0.
05μm微少なずれが見られた。この為、素子形成時の
搬送が困難で、またフォトリソグラフィが難しく歩留り
が低かった。次に、第2の実施例と同様に素子を形成し
消費電力500Wで駆動したが、局部的発熱が大きく、
制御回路の劣化が見られた。
【0042】[第2の実施例]第1の実施例においてタ
ングステンの代わりにモリブデンの層を0.3μm形成
した以外は第1の実施例と同様にして複合半導体基板を
製作した。このときの反りは、半導体単結晶領域を上に
して平面上に載置したときに、周囲より中央部が上に6
μmだけ上に凸状である程度で非常に小さかった。ま
た、島状の半導体単結晶領域の位置ずれもほとんどなか
った。このため、搬送時のトラブルもなく、フォトリソ
グラフィ工程における歩留りもよかった。
【0043】さらに、得られた島状の半導体単結晶領域
に、制御用回路としてTTL(トランジスタ−トランジ
スタ ロジック)と、パワ−回路としてNチャネル形M
OSFETを形成し、パワ−回路を消費電力100Wで
駆動させたが、局部的な発熱が緩和され制御回路が損傷
されること無く実用とすることが出来た。
【0044】[第3の実施例]第1の実施例においてタ
ングステンの代わりに、蒸着により金の層を0.5μm
形成した以外は第1の実施例と同様にして複合半導体基
板を製作した。このときの反りは、半導体単結晶領域を
上にして平面上に載置したときに、周囲より中央部が上
に24μmだけ上に凸状である程度で非常に小さかっ
た。また、900℃において2時間熱処理をおこなった
が、島状の半導体単結晶領域の位置ずれもほとんどなか
った。更に、第2の実施例と同様にして、得られた島状
半導体単結晶領域に、制御用回路としてTTL(トラン
ジスタ−トランジスタ ロジック)と、パワ−回路とし
てNチャネル形MOSFETを形成し、パワ−回路を消
費電力100Wで駆動させたが、局部的な発熱が緩和さ
れ制御回路が損傷されること無く実用とすることが出来
た。
【0045】[第4の実施例]第1の実施例においてタ
ングステンの代わりにアモルファスシリコンの層をCV
D法によって2μm形成した以外は第1の実施例と同様
にして複合半導体基板を製作した。このときの反りは、
半導体単結晶領域を上にして平面上に載置したときに、
周囲より中央部が15μmだけ上に凸状である程度で非
常に小さかった。また、島状の半導体単結晶領域の位置
ずれもほとんどなかった。このため、搬送時のトラブル
もなく、フォトリソグラフィ工程における歩留りもよか
った。
【0046】[第5の実施例]第4の実施例と同様にア
モルファスシリコンの層を2μm形成し、続いて金の層
を蒸着法によって0.5μmだけアモルファスシリコン
層の上に形成した。次いで金の層の表面に、第1の実施
例と同様にしてス−ト微粒子を堆積し、以後第1の実施
例を繰り返した。得られた複合半導体基板の反りは、半
導体単結晶領域を上にして平面上に載置したときに、周
囲より中央部が17μmだけ下に凸状である程度で非常
に小さかった。また、島状の半導体単結晶領域の位置ず
れもほとんどなかった。このため、搬送時のトラブルも
なく、フォトリソグラフィ工程における歩留りもよかっ
た。
【0047】更に、第2の実施例と同様にして、得られ
た島状半導体単結晶領域に、制御用回路としてTTL
(トランジスタ−トランジスタ ロジック)と、パワ−
回路としてNチャネル形MOSFETを形成し、パワ−
回路を消費電力100Wで駆動させたが、局部的な発熱
が緩和され制御回路が損傷されること無く実用とするこ
とが出来た。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の複
合基板及びその製造方法によれば、応力緩和層を設ける
ことにより、基板の反りを低減することができる。この
結果、厳密な規格を要求するデバイス製造ラインに投入
可能となり、また、フォトリソグラフィの精度を上げ、
歩留りを向上させることができる。
【0049】また、本発明の複合基板及びその製造方法
によれば、熱緩衝層として働くことにより、デバイスの
局部的発熱を低減することができる。この結果、制御回
路を組み込んだパワ−IC回路を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の誘電体分離技術によって製造された半導
体複合基板を示す図である。
【図2】本発明の1つの実施態様を示す図である。
【図3】本発明の1つの実施態様を示す図である。
【図4】本発明の製造方法を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体基板 11 半導体単結晶領域 12 絶縁膜 13 ガラス物質層 14 応力緩和層 15 支持基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 糸山 寿明 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1または相互に分離された複数個の半導
    体単結晶領域と、これを支持する支持基板とが、ガラス
    物質によって接着された複合半導体基板において、 当該半導体単結晶領域とガラス物質の間に、応力緩和層
    であって、 高融点を有する金属、金属化合物、アモルファス半導
    体、及び半導体化合物からなる群より選ばれる少なくと
    も1つの物質から成る層をすくなくとも一層以上介在さ
    せることを特徴とする複合半導体基板。
  2. 【請求項2】 前記ガラス物質が、SiCl4 を主成分
    とする原料を酸水素炎中で燃焼させることで得られるS
    iO2 を主成分とする、すす状物質を焼結することによ
    って得られる請求項1記載の複合半導体基板。
  3. 【請求項3】 1または相互に分離された複数個の半導
    体単結晶領域と、これを支持する支持基板とが、ガラス
    物質によって接着された複合半導体基板において、 当該半導体単結晶領域とガラス物質の間に、応力緩和層
    であって、 高融点を有する金属、金属化合物、アモルファス半導
    体、及び半導体化合物からなる群より選ばれる少なくと
    も1つの物質から成る層をすくなくとも一層以上介在さ
    せることを特徴とする複合半導体基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラス物質が、SiCl4 を主成分
    とする原料を酸水素炎中で燃焼させることで得られるS
    iO2 を主成分とする、すす状物質を焼結することによ
    って得られる請求項3記載の複合半導体基板の製造方
    法。
JP28370693A 1993-11-12 1993-11-12 複合半導体基板及びその製造方法 Pending JPH07142570A (ja)

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