JPH0862140A - 誘導結合プラズマ発光分析方法及びその装置 - Google Patents

誘導結合プラズマ発光分析方法及びその装置

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JPH0862140A
JPH0862140A JP19878694A JP19878694A JPH0862140A JP H0862140 A JPH0862140 A JP H0862140A JP 19878694 A JP19878694 A JP 19878694A JP 19878694 A JP19878694 A JP 19878694A JP H0862140 A JPH0862140 A JP H0862140A
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JP
Japan
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plasma
light
spectroscope
sample
spectrometer
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JP19878694A
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Yoichi Harada
洋一 原田
Tetsumasa Itou
哲雅 伊藤
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 分光器を、複数備え、一つ以上の分光器にプ
ラズマの発生方向からの光を入射させ、残る一つ以上の
分光器にプラズマの発生方向と直交する方向からの光を
入射させ分析する 【効果】 感度が高いプラズマの発生方向から光を取り
入れる方法により分析と、正確度に優れるプラズマの発
生方向と直交する方向から光を分光器に取り入れる方法
の、二つの方法を、試料や被分析元素のの濃度・正常・
求められる感度や正確度に依って選択できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】誘導結合プラズマ発光分析方法及
び装置(以下、ICP−AESと言う)に関し、特に、
分光器への光の取入れの方法および構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のICP−AESの概略断面図を図
3および図4に示す。図3において、試料導入口11
a、ネブライザ11、プラズマトーチ12及びワークコ
イルよりなる試料導入する部品1に、試料を導入する。
試料を導入する部品1の上端部のワークコイル4の高周
波電力により試料はプラズマ化し、そのプラズマ2は試
料に応じた波長の光を発生する。なお、本例の場合は、
プラズマトーチ12は垂直に設けられている。分光器3
の分光するための光を導入する検出口31は、水平方向
にプラズマ2に向けられている。つまり、分光器3は、
プラズマ2の発生方向に対して直交する方向(水平方
向)から光を受け、プラズマ2の光を分光分析する。
【0003】また、図4において、プラズマトーチ12
は、その軸が水平方向になるように配置されている。そ
して、プラズマ2は、プラズマトーチ12の開放先端か
ら水平方向に発生する。分光器3の分光するための光を
導入する検出口31は、水平方向にそしてプラズマトー
チ12の軸と同軸にプラズマ2に向けられている。つま
り、分光器3は、プラズマ2の発生方向(水平方向)か
ら光を受け、プラズマ2の光を分光分析する。
【0004】つまり、プラズマ2の発生方向と直交する
方向から光を分光器3に取り入れるか、プラズマ2の発
生方向から光を分光器3に取り入れていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】まず、最初に、プラズ
マの発生方向から光を取り入れる方法の利点について述
べる。プラズマの発生方向に向けてアルゴンや、窒素、
ヘリウムなどのプラズマとなるガスが流され、発生方向
を中心軸とする円周上に巻かれたワークコイルに印加さ
れた高周波と、ガス中の電荷が電磁誘導結合して、誘導
結合プラズマ発光分光分析に用いられるプラズマが発生
する。このプラズマは、いわゆるドーナツ構造をしてお
り、プラズマの発生方向の中心軸の近傍では温度が低
く、周囲に向けて温度が高くなってから温度が低くな
る。この構造のために、プラズマ中心軸の近傍に導入さ
れた試料は、温度の低い中心軸の近傍に効率よく導入さ
れ、効率よく発光する。試料はプラズマの発生方向の中
心軸近傍により多く存在するので、主に中心軸の近傍で
分析に用いられる光が発光する。中心軸の周囲の温度の
高い部分からは、プラズマガスからの発光があり、分析
時のバックグラウンドになる。
【0006】プラズマの発生方向と直交する方向から光
を分光器に取り入れる方法では、中心軸の近傍のある部
分についてしか、分析に用いる光を取り入れることが出
来ないが、プラズマの発生方向から光を取り入れる場合
には、中心軸の近傍の分析に用いる光をより多く分光器
に取り入れることができる。
【0007】また、プラズマの発生方向と直交する方向
から光を分光器に取り入れる方法では、分析に用いる光
とともに、プラズマからの光も分光器に取り入れられて
しまうが、プラズマの発生方向から光を取り入れる場合
には、中心軸の周囲のプラズマガスからの発光が分光器
に取り入れられる量が少なくる。
【0008】以上の二つの効果により、プラズマの発生
方向と直交する方向から光を分光器に取り入れる方法よ
りも、プラズマの発生方向から光を取り入れる方法の方
が、感度がよい。このため、感度向上のためには、プラ
ズマの発生方向から光を分光器に取り入れる方法が望ま
しい。
【0009】次に、プラズマの発生方向と直交する方向
から光を分光器に取り入れる方法の利点について述べ
る。プラズマ中では試料中の様々な元素や成分が発光す
る。このため、プラズマの発生方向から光を分光器に取
り入れる方法では、プラズマの発生方向と直交する方向
から光を分光器に取り入れる場合に比べ、試料中の共存
物質からの、光がより多く分光器に取入れられることに
なる。
【0010】また、プラズマの中心軸を発生方向に向か
ってガスが流れるにつれて、温度が冷えるとともに、元
素や、成分の冷却が起こり再結合が生じる。この様な温
度が低い場所では、元素や成分を励起するのに適した波
長の吸収が起こり易くなり、分析に用いる光がこの領域
で吸収されるようになる。この現象を自己吸収現象と呼
ぶ。プラズマの発生方向から光を分光器に取り入れる方
法では、分析に用いる光を、この自己吸収現象が生じる
領域を通して分光器に取り入れるため、プラズマの発生
方向と直交する方向から光を分光器に取り入れる場合に
比べ、自己吸収現象の影響を受け易い。
【0011】以上の二つの効果により、プラズマの発生
方向から光を分光器に取り入れる方法は、プラズマの発
生方向と直交する方向から光を分光器に取り入れる場合
に比べ、試料中の共存物質による分析値への影響を受け
易く、正確さに劣る。このため、正確さを求める場合
は、プラズマの発生方向と直交する方向から光を分光器
に取り入れる方法が望ましい。
【0012】以上述べたように、二つの方法には、それ
ぞれの利点・欠点が存在する。実際の分析時には、次の
二つの場合が混在する。試料中の濃度が低い場合には、
感度が高いことが必要になるが、共存物質の影響は無視
できる。試料中の濃度が高い場合には、感度は不要にな
るが、正確さが求められる傾向にある。
【0013】このため、前述の二つの方法は、試料や被
分析元素の濃度・性状・求められる感度や正確度に依っ
て選択できることが望ましい。
【0014】
【課題を解決するための手段】分光器を複数備えるとと
もに、その内のいくつかの分光器は、プラズマの発生方
向と直交する方向から光を分光器に取り入れ、その内の
他のいくつかの分光器は、プラズマの発生方向から光を
取り入れるように構成する。分光器としては、モノクロ
メーター、ポリクロメーター、エシェル回折格子を用い
た分光器、二次元検出器を用いた分光器、等が望まし
い。
【0015】
【作用】両方法を一つの装置の中に備えることにより、
二台の装置を用意することなしに、また、煩雑な切り換
えなしに、両方法を適宜実施できる。
【0016】
【実施例】以下実施例に基づき、詳細に説明する。図1
は、本発明の一実施例である。試料は試料導入口11a
より試料をエアロゾル化するネブライザ11に導入され
る。ネブライザ11によりエアロゾル化した試料は、ネ
ブライザ11の霧化室11bからその上方に連なるプラ
ズマトーチ12に導入される。プラズマトーチ12の上
方は開口部になっており、そしてその上端部にはワーク
コイル4が配置され、図示しない高周波電力供給部か
ら、図示しないインピーダンス整合部を介して、ワーク
コイル4に高周波電力が供給される。そして、プラズマ
トーチ12の上方の開口部からブラズマ2が生成され
る。
【0017】図示しない被分析試料は、ネブライザ11
およびプラズマトーチ12よりなる試料を導入する部品
1を介してプラズマ2中に導入され、励起され発光す
る。プラズマからの光は、光軸6に沿って第1と第2の
分光器3a,3bに取り入れられ、分析が実施される。
第1の分光器3aの分光するための光を導入する検出口
31aは、水平方向にそしてプラズマトーチ12の軸と
同軸にプラズマ2に向けられている。つまり、第1の分
光器3aは、プラズマ2の発生方向(水平方向)から光
を受け、プラズマ2の光を分光分析する。
【0018】また、プラズマ2の発生方向(プラズマト
ーチ12の軸と同軸)と垂直な方向のプラズマ2の光を
受け、その受けたプラズマ2の光を直角にプラズマ2の
発生方向と平行な方向に反射するための折り返し鏡5が
設けられている。そして、第2の分光器3bの分光する
ための光を導入する検出口31bは、水平方向にそして
プラズマトーチ12の軸と平行な方向で折り返し鏡5に
向けられている。
【0019】つまり、第1の分光器3aは、プラズマ2
の発生方向(水平方向)から光を受け、プラズマ2の光
を分光分析する。そして、第2の分光器3bは、プラズ
マ2の発生方向と直交する方向から光を受け、プラズマ
2の光を分光分析する。なお、折り返し鏡5は、第1と
第2の分光器3a、3bの光を導入する方向を同一に
し、且つそれらの分光器3a、3bを隣接して設けられ
るようにするものである。つまり、もし折り返し鏡5を
設けないと、第1と第2の分光器3a、3bは離れ離れ
になり、装置の組み立てが複雑になり、装置全体も大き
くなる。
【0020】図1は、プラズマ2の発生方向を水平方向
とした実施例でり、プラズマ2の発生方向を鉛直方向と
した実施例が、図2である。第1の分光器3aは、折り
返し鏡5を介してプラズマ発生方向からのプラズマ2の
光を分光するように配置されている。つまり、折り返し
鏡5は、プラズマ2の発生方向(プラズマトーチ12の
軸方向)のプラズマ2の光を受け、その受けたプラズマ
2の光を直角にプラズマ2の発生方向と直角な方向に反
射するために設けられている。
【0021】また、図1と、図2の実施例では、いずれ
も、第1と第2の分光器3a,3bを同じ場所に置い
て、折返し鏡5を用いているが、分光器3a,3bを別
の場所に置いて、折返し鏡5を省略することも可能であ
る。分光器3としては、単色光を逐次検出するモノクロ
メーターや、複数の波長の光を同時に検出するポリクロ
メーターや、エシェル回折格子を用いた分光器や、二次
元検出器を用いた分光器等を組み合わせて用いることが
できる。
【0022】また、図1、図2では二つの分光器3a,
3bを用いているが、分光器3a,3bのかわりに、そ
れぞれ複数の分光器3を組み合わせた分光器群3’とす
ることに依って、分析の自由度を向上させることができ
る。
【0023】
【発明の効果】試料中の濃度が低く、感度が高いことが
必要で、共存物質の影響が無視し得る場合には、感度が
高いプラズマの発生方向から光を取り入れる方法により
分析を実施し、試料中の濃度が高く、感度は不要で、正
確さが求められる場合には、プラズマの発生方向と直交
する方向から光を分光器に取り入れる方法により分析を
実施するように、二つの方法を、試料や被分析元素のの
濃度・正常・求められる感度や正確度に依って選択でき
る。
【0024】また、両方法を一つの装置で実施できるた
め、両方法を選択するために、二つの装置を用意する必
要もなく、また、切り換え時に、プラズマを消して、分
光器に光を取り入れる光軸の調整や、プラズマに試料を
導入する部品の交換・調整や、プラズマに高周波電力を
供給する高周波電力発生部とプラズマとのインピーダン
スの整合の調整を実施する必要がある等の実用上の多く
の問題も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の概略断面図である。
【図2】本発明の別の実施例の概略断面図である。
【図3】従来の実施例の概略断面図である。
【図4】従来の実施例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 試料を導入する部品 2 プラズマ 3 分光器 4 ワークコイル 5 折返し鏡 6 光軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を励起し、発光させるプラズマと、
    前記プラズマからの光を分光し、前記分光した光を検出
    する分光器からなる誘導結合プラズマ発光分光分析装置
    に於て、 前記分光器を、少なくとも2つ備えるとともに、一方分
    光器である第1の分光器は、実質的に前記プラズマの発
    生方向からの光を入射させる位置に配置するとともに、
    他方分光器である第2の分光器は、前記プラズマの発生
    方向と実質的に直交する方向からの光を入射させる位置
    に配置したことを特徴とする誘導結合プラズマ発光分析
    装置。
  2. 【請求項2】 前記分光器のうち一方の分光器は、前記
    プラズマからの光を光を反射する折り返し鏡により実質
    的に直角に反射して分光する請求項1記載の誘導結合プ
    ラズマ発光分析装置。
  3. 【請求項3】 折り返し鏡を介して光を分光する前記分
    光器の分光する光を受ける方向と、他の分光器の分光す
    る光を受ける方向とが平行になるように設けられた請求
    項1記載の誘導結合プラズマ発光分析装置。
  4. 【請求項4】 試料をプラズマトーチの先端のプラズマ
    により励起し、前記プラズマの光を前記プラズマトーチ
    の軸方向から第1の分光器により分光し、更に前記プラ
    ズマの光を前記プラズマトーチの軸方向に対して実質的
    に垂直な方向から第2の分光器により分光する誘導結合
    プラズマ発光分析方法。
JP19878694A 1994-08-23 1994-08-23 誘導結合プラズマ発光分析方法及びその装置 Pending JPH0862140A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108037076A (zh) * 2017-12-30 2018-05-15 杭州谱育科技发展有限公司 电感耦合等离子体光谱仪前光路系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108037076A (zh) * 2017-12-30 2018-05-15 杭州谱育科技发展有限公司 电感耦合等离子体光谱仪前光路系统

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