JPH0861517A - 軸受装置 - Google Patents
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- JPH0861517A JPH0861517A JP22100094A JP22100094A JPH0861517A JP H0861517 A JPH0861517 A JP H0861517A JP 22100094 A JP22100094 A JP 22100094A JP 22100094 A JP22100094 A JP 22100094A JP H0861517 A JPH0861517 A JP H0861517A
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Landscapes
- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 軸受流体吸収量の低下及び吸収能力のばらつ
きがなく、しかも軸受流体吸収材を厚く且つ/またはそ
の面積を大きくする必要がなく軸受装置を小型化、偏平
化でき、その上軸受流体吸収材の脱落の畏れを低減して
信頼性を向上すると共に、生産性も向上し、さらに軸受
流体吸収材が取り付けられる装置部材の材質選定の自由
度を広げることができる。 【構成】 固定部材または回転部材の何れか一方に固定
され該回転部材を回転自在に支承するラジアル軸受と、
このラジアル軸受の摺動部に充填された軸受流体と、を
備えた軸受装置において、軸受流体吸収材43aを地板
43cに接合し、この地板43cを、軸受部と外部とを
連通する通路におけるラジアル軸受より開放側で、且つ
軸受流体に通常接しない位置に接合してなるもの。
きがなく、しかも軸受流体吸収材を厚く且つ/またはそ
の面積を大きくする必要がなく軸受装置を小型化、偏平
化でき、その上軸受流体吸収材の脱落の畏れを低減して
信頼性を向上すると共に、生産性も向上し、さらに軸受
流体吸収材が取り付けられる装置部材の材質選定の自由
度を広げることができる。 【構成】 固定部材または回転部材の何れか一方に固定
され該回転部材を回転自在に支承するラジアル軸受と、
このラジアル軸受の摺動部に充填された軸受流体と、を
備えた軸受装置において、軸受流体吸収材43aを地板
43cに接合し、この地板43cを、軸受部と外部とを
連通する通路におけるラジアル軸受より開放側で、且つ
軸受流体に通常接しない位置に接合してなるもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばHDD用のスピンドルモー
タ、レーザビームプリンタ(以下単にLBPと記す)の
ポリゴンミラー用モータ、MO用モータ等にあっては、
当該モータに用いられる軸受装置の軸受流体(磁性流体
を含む潤滑油)が軸受部から外部に漏出すると、外部の
汚染及びダストの発生並びにアウトガスが増加するとい
った問題が生じる。そこで、例えば実開平2−9501
2号公報記載の装置にあっては、油吸収材を設け、軸受
部から漏出してきた潤滑油を当該油吸収材により吸収さ
せ、外部に潤滑油を漏出させないようしている。
タ、レーザビームプリンタ(以下単にLBPと記す)の
ポリゴンミラー用モータ、MO用モータ等にあっては、
当該モータに用いられる軸受装置の軸受流体(磁性流体
を含む潤滑油)が軸受部から外部に漏出すると、外部の
汚染及びダストの発生並びにアウトガスが増加するとい
った問題が生じる。そこで、例えば実開平2−9501
2号公報記載の装置にあっては、油吸収材を設け、軸受
部から漏出してきた潤滑油を当該油吸収材により吸収さ
せ、外部に潤滑油を漏出させないようしている。
【0003】このような軸受流体吸収材(油吸収材を含
む)としては、薄板状で例えばフェルト地等の不織布よ
りなるものが知られており、このような軸受流体吸収材
を装着する方法としては、接着剤によるものが一般的で
ある。
む)としては、薄板状で例えばフェルト地等の不織布よ
りなるものが知られており、このような軸受流体吸収材
を装着する方法としては、接着剤によるものが一般的で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記軸
受流体吸収材を有する軸受装置にあっては、以下の問題
点がある。すなわち、接着剤が軸受流体吸収材へ染み込
んでしまうので、軸受流体吸収材の軸受流体吸収量が低
下すると共に吸収能力がばらつくといった問題がある。
ここで、この問題を解決するには、該軸受流体吸収材を
厚く且つ/またはその面積を大きくしなければならない
が、このようにすると、軸受装置を小型化、偏平化でき
ないので好ましくない。
受流体吸収材を有する軸受装置にあっては、以下の問題
点がある。すなわち、接着剤が軸受流体吸収材へ染み込
んでしまうので、軸受流体吸収材の軸受流体吸収量が低
下すると共に吸収能力がばらつくといった問題がある。
ここで、この問題を解決するには、該軸受流体吸収材を
厚く且つ/またはその面積を大きくしなければならない
が、このようにすると、軸受装置を小型化、偏平化でき
ないので好ましくない。
【0005】また、上記問題点の解決策として、軸受流
体吸収材に熱接着機能を付加し、例えばハブやフレーム
等の装置部材を所定温度(熱接着し得る温度)まで昇温
して該軸受流体吸収材を装置部材に接着することが考え
られるが、このようなハブやフレーム等の装置部材は熱
容量が大きく、しかも複雑な形状をしているので、当該
装置部材内の温度分布が不均一となり、接着強度がばら
ついて、該軸受流体吸収材が剥がれ脱落する畏れがあ
る。すなわち、信頼性が低下するといった問題がある。
また、上述のような熱容量が大きい装置部材を所定温度
まで昇温するには時間がかかるので、生産性が低下して
しまうといった問題がある。また、軸受流体吸収材が装
着される部材を、その融点が熱接着温度より高くなるよ
うに、材質選定しなければならないので、部材の材質選
定が限定されてしまい、例えば軽量化が妨げられたり、
耐腐食性が低下するといった問題もある。
体吸収材に熱接着機能を付加し、例えばハブやフレーム
等の装置部材を所定温度(熱接着し得る温度)まで昇温
して該軸受流体吸収材を装置部材に接着することが考え
られるが、このようなハブやフレーム等の装置部材は熱
容量が大きく、しかも複雑な形状をしているので、当該
装置部材内の温度分布が不均一となり、接着強度がばら
ついて、該軸受流体吸収材が剥がれ脱落する畏れがあ
る。すなわち、信頼性が低下するといった問題がある。
また、上述のような熱容量が大きい装置部材を所定温度
まで昇温するには時間がかかるので、生産性が低下して
しまうといった問題がある。また、軸受流体吸収材が装
着される部材を、その融点が熱接着温度より高くなるよ
うに、材質選定しなければならないので、部材の材質選
定が限定されてしまい、例えば軽量化が妨げられたり、
耐腐食性が低下するといった問題もある。
【0006】そこで本発明は、軸受流体吸収量の低下及
び吸収能力のばらつきがなく、しかも軸受流体吸収材を
厚く且つ/またはその面積を大きくする必要がなく軸受
装置の小型化、偏平化が図れ、その上軸受流体吸収材の
脱落の畏れが低減されて信頼性が向上されると共に、生
産性が向上され、さらに軸受流体吸収材が取り付けられ
る装置部材の材質選定の自由度が広げられる軸受装置を
提供することを目的とする。
び吸収能力のばらつきがなく、しかも軸受流体吸収材を
厚く且つ/またはその面積を大きくする必要がなく軸受
装置の小型化、偏平化が図れ、その上軸受流体吸収材の
脱落の畏れが低減されて信頼性が向上されると共に、生
産性が向上され、さらに軸受流体吸収材が取り付けられ
る装置部材の材質選定の自由度が広げられる軸受装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1手段の軸受装置は上
記目的を達成するために、固定部材または回転部材の何
れか一方に固定され該回転部材を回転自在に支承するラ
ジアル軸受と、このラジアル軸受の摺動部に充填された
軸受流体と、を備えた軸受装置において、軸受流体吸収
材を地板に接合し、この地板を、軸受部と外部とを連通
する通路における前記ラジアル軸受より開放側で、且つ
前記軸受流体に通常接しない位置に接合してなる。
記目的を達成するために、固定部材または回転部材の何
れか一方に固定され該回転部材を回転自在に支承するラ
ジアル軸受と、このラジアル軸受の摺動部に充填された
軸受流体と、を備えた軸受装置において、軸受流体吸収
材を地板に接合し、この地板を、軸受部と外部とを連通
する通路における前記ラジアル軸受より開放側で、且つ
前記軸受流体に通常接しない位置に接合してなる。
【0008】第2手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、上記第1手段に加えて、軸受流体吸収材の地板
側の面に接着層を設け、該軸受流体吸収材と地板との接
合を、熱圧着により行うことを特徴としている。
ために、上記第1手段に加えて、軸受流体吸収材の地板
側の面に接着層を設け、該軸受流体吸収材と地板との接
合を、熱圧着により行うことを特徴としている。
【0009】第3手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、上記第1手段に加えて、該軸受流体吸収材と地
板との接合を、粘着材により行うことを特徴としてい
る。
ために、上記第1手段に加えて、該軸受流体吸収材と地
板との接合を、粘着材により行うことを特徴としてい
る。
【0010】第4手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、上記第2手段に加えて、地板の熱容量を、該地
板が接合される部材の熱容量より小さくしたことを特徴
としている。
ために、上記第2手段に加えて、地板の熱容量を、該地
板が接合される部材の熱容量より小さくしたことを特徴
としている。
【0011】
【作用】このような第1乃至第4手段における軸受装置
によれば、軸受流体吸収材と地板とが接合されるが、こ
の接合は、例えば熱圧着や粘着材によりなされ、接着剤
が用いられていないので、接着剤が軸受流体吸収材に染
み込むというようなことはない。ここで、たとえ地板の
装置部材に対する接合に接着剤が用いられても、地板が
軸受流体吸収材と該接着剤との間に介在しているので、
該接着剤が軸受流体吸収材へ染み込むことはない。従っ
て、軸受流体吸収材を厚く且つ/またはその面積を大き
くする必要がなくなる。また、地板が装置部材に接合さ
れることから、例えばカシメ、螺子固定等の接合手段が
採用され、地板の装置部材に対する接合が強固にされ得
る。また、地板の装置部材に対する接合を熱接着にする
必要がないことから、装置部材の融点に関する材質限定
をする必要がなくなる。
によれば、軸受流体吸収材と地板とが接合されるが、こ
の接合は、例えば熱圧着や粘着材によりなされ、接着剤
が用いられていないので、接着剤が軸受流体吸収材に染
み込むというようなことはない。ここで、たとえ地板の
装置部材に対する接合に接着剤が用いられても、地板が
軸受流体吸収材と該接着剤との間に介在しているので、
該接着剤が軸受流体吸収材へ染み込むことはない。従っ
て、軸受流体吸収材を厚く且つ/またはその面積を大き
くする必要がなくなる。また、地板が装置部材に接合さ
れることから、例えばカシメ、螺子固定等の接合手段が
採用され、地板の装置部材に対する接合が強固にされ得
る。また、地板の装置部材に対する接合を熱接着にする
必要がないことから、装置部材の融点に関する材質限定
をする必要がなくなる。
【0012】特に、第4手段にあっては、地板の熱容量
が装置部材の熱容量より小さくされていることから、所
定温度まで昇温された地板内の温度分布が均一にされ、
軸受流体吸収材と地板との接着強度が均一化されると共
に、所定温度までの昇温時間が低減される。
が装置部材の熱容量より小さくされていることから、所
定温度まで昇温された地板内の温度分布が均一にされ、
軸受流体吸収材と地板との接着強度が均一化されると共
に、所定温度までの昇温時間が低減される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。先ず、本発明の軸受装置が適用される中心軸回転
型のHDD用モータについて、図6を参照しながら説明
する。
する。先ず、本発明の軸受装置が適用される中心軸回転
型のHDD用モータについて、図6を参照しながら説明
する。
【0014】同図において、符号1は固定部材たるモー
タハウジングとしてのフレームを示しており、このフレ
ーム1には筒状の軸受ホルダー部1aが立設するように
して一体成形されている。すなわち、軸受ホルダー部1
aを含むフレーム1は、一端が閉塞され他方が開放され
た凹形状をなしている。該軸受ホルダー部1aの外周面
にはステ−タコア6が固定されており、このステ−タコ
ア6にはコイル5が巻回されている。
タハウジングとしてのフレームを示しており、このフレ
ーム1には筒状の軸受ホルダー部1aが立設するように
して一体成形されている。すなわち、軸受ホルダー部1
aを含むフレーム1は、一端が閉塞され他方が開放され
た凹形状をなしている。該軸受ホルダー部1aの外周面
にはステ−タコア6が固定されており、このステ−タコ
ア6にはコイル5が巻回されている。
【0015】上記軸受ホルダー部1aの内周にはラジア
ル滑り軸受2,2がそれぞれ嵌合固定されており、これ
らラジアル滑り軸受2,2の内周には回転軸としての中
心軸3が挿入配置されている。該中心軸3の外周面及び
ラジアル滑り軸受2,2の内周面の少なくとも一方に
は、例えばへリングボーン状等の動圧発生溝が形成され
ており、摺動部(中心軸3とラジアル滑り軸受2,2と
の間の空隙)には軸受流体としての潤滑油14が充填さ
れている。すなわち、中心軸3は、ラジアル滑り軸受
2,2の内周面との間に発生するラジアル動圧力により
ラジアル方向の振れが抑えられて、ラジアル滑り軸受
2,2内を回転するようになっている。
ル滑り軸受2,2がそれぞれ嵌合固定されており、これ
らラジアル滑り軸受2,2の内周には回転軸としての中
心軸3が挿入配置されている。該中心軸3の外周面及び
ラジアル滑り軸受2,2の内周面の少なくとも一方に
は、例えばへリングボーン状等の動圧発生溝が形成され
ており、摺動部(中心軸3とラジアル滑り軸受2,2と
の間の空隙)には軸受流体としての潤滑油14が充填さ
れている。すなわち、中心軸3は、ラジアル滑り軸受
2,2の内周面との間に発生するラジアル動圧力により
ラジアル方向の振れが抑えられて、ラジアル滑り軸受
2,2内を回転するようになっている。
【0016】中心軸3のフレーム閉塞側(図における下
方)の端面3aに対向する位置には、フレーム1の凹所
底部を形成するスラスト板1bが設けられている。この
スラスト板1b及び中心軸3のフレーム閉塞側端面3a
の少なくとも一方には、動圧発生溝が形成されており、
摺動部(中心軸3のフレーム閉塞側端面3aとこれに対
向するスラスト板1bの図における上端面との間の空
隙)には潤滑油14が充填されている。すなわち、中心
軸3のフレーム閉塞側端面3aとスラスト板1bの上端
面との間に、中心軸3に対してフレーム開放側に向うス
ラスト動圧力が発生するようになっている。
方)の端面3aに対向する位置には、フレーム1の凹所
底部を形成するスラスト板1bが設けられている。この
スラスト板1b及び中心軸3のフレーム閉塞側端面3a
の少なくとも一方には、動圧発生溝が形成されており、
摺動部(中心軸3のフレーム閉塞側端面3aとこれに対
向するスラスト板1bの図における上端面との間の空
隙)には潤滑油14が充填されている。すなわち、中心
軸3のフレーム閉塞側端面3aとスラスト板1bの上端
面との間に、中心軸3に対してフレーム開放側に向うス
ラスト動圧力が発生するようになっている。
【0017】また、中心軸3には、ステ−タコア6と駆
動マグネット7の磁気中心をずらす公知の手法等によ
り、中心軸3に対してフレーム閉塞側に向う磁気吸引力
が発生するようになっている。従って、この磁気吸引力
と上記スラスト動圧力とにより、スラスト方向のバラン
ス及び振れが抑えられて、スラスト板1b上を回転する
ようになっている。
動マグネット7の磁気中心をずらす公知の手法等によ
り、中心軸3に対してフレーム閉塞側に向う磁気吸引力
が発生するようになっている。従って、この磁気吸引力
と上記スラスト動圧力とにより、スラスト方向のバラン
ス及び振れが抑えられて、スラスト板1b上を回転する
ようになっている。
【0018】中心軸3のフレーム開放側(図における上
方)の端部には、上記コア6、コイル5等を覆うような
形状のハブ4が嵌合固定されている。このハブ4の外周
面には図示されないディスクが装着されており、ハブ4
内周の上記コア6に対向する位置には駆動マグネット7
が固定されている。
方)の端部には、上記コア6、コイル5等を覆うような
形状のハブ4が嵌合固定されている。このハブ4の外周
面には図示されないディスクが装着されており、ハブ4
内周の上記コア6に対向する位置には駆動マグネット7
が固定されている。
【0019】そして、図示されないモータ外部の電源供
給手段からフレキシブル基板12を介してコイル5に所
定の駆動電圧が印加されると、ディスクを装着したハブ
4が回転するようになっている。なお、符号11は滑り
軸受2,2間に当接して配置される軸受カラーを、13
は中心軸3の抜け止めをそれぞれ示している。
給手段からフレキシブル基板12を介してコイル5に所
定の駆動電圧が印加されると、ディスクを装着したハブ
4が回転するようになっている。なお、符号11は滑り
軸受2,2間に当接して配置される軸受カラーを、13
は中心軸3の抜け止めをそれぞれ示している。
【0020】ここで、この実施例のモータにあっては、
フレーム開放側のラジアル滑り軸受2のさらに開放側
に、スペーサ41を介して潤滑油漏れ防止板(油切り)
42が設けられており、この潤滑油漏れ防止板42によ
り、ホルダー部1a内部に満たされている潤滑油14
(摺動部に充填されている潤滑油を含む)の軸受部から
外方への漏れの防止が図られている。
フレーム開放側のラジアル滑り軸受2のさらに開放側
に、スペーサ41を介して潤滑油漏れ防止板(油切り)
42が設けられており、この潤滑油漏れ防止板42によ
り、ホルダー部1a内部に満たされている潤滑油14
(摺動部に充填されている潤滑油を含む)の軸受部から
外方への漏れの防止が図られている。
【0021】しかしながら、この潤滑油漏れ防止板42
では、外部への潤滑油の漏れ防止効果が不充分であり、
しかも例えば振動・衝撃・遠心力が加わったり、姿勢が
変化すると、潤滑油14が外部に漏れ出す畏れが大とな
る。
では、外部への潤滑油の漏れ防止効果が不充分であり、
しかも例えば振動・衝撃・遠心力が加わったり、姿勢が
変化すると、潤滑油14が外部に漏れ出す畏れが大とな
る。
【0022】従って、第1実施例においては、この潤滑
油漏れ防止板42のさらに開放側に、図1に示されるよ
うな、軸受流体吸収装置43が接合されており、該潤滑
油漏れ防止板42を越えて漏出してきた潤滑油を表面の
軸受流体吸収層43aにて吸収し、外部への漏出を防止
することができるようになっている。
油漏れ防止板42のさらに開放側に、図1に示されるよ
うな、軸受流体吸収装置43が接合されており、該潤滑
油漏れ防止板42を越えて漏出してきた潤滑油を表面の
軸受流体吸収層43aにて吸収し、外部への漏出を防止
することができるようになっている。
【0023】この本発明の特徴をなす軸受流体吸収装置
43は、図1に示されるように、薄板状をなしており、
全体が例えばフェルト地等の不織布よりなり、軸受流体
吸収層43aと、この軸受流体吸収層43aより融点が
低い接着層43bと、を備えている。
43は、図1に示されるように、薄板状をなしており、
全体が例えばフェルト地等の不織布よりなり、軸受流体
吸収層43aと、この軸受流体吸収層43aより融点が
低い接着層43bと、を備えている。
【0024】軸受流体吸収層43aは、例えばポリプロ
ピレン、ポリエチレンより構成され、接着層43bは、
例えばアクリル樹脂より構成される。
ピレン、ポリエチレンより構成され、接着層43bは、
例えばアクリル樹脂より構成される。
【0025】該軸受流体吸収層43aと接着層43bと
からなる2層構造は、接着層43bにより地板43cに
接合されている。すなわち、地板43cを所定温度(接
着層43bが融解する温度)まで昇温し、上記2層構造
を地板43cに圧着して接着層43bを融解することに
より、該2層構造が地板43cに接合された状態となっ
ている。
からなる2層構造は、接着層43bにより地板43cに
接合されている。すなわち、地板43cを所定温度(接
着層43bが融解する温度)まで昇温し、上記2層構造
を地板43cに圧着して接着層43bを融解することに
より、該2層構造が地板43cに接合された状態となっ
ている。
【0026】上記地板43cは、例えばSUS材、リン
青銅等の金属材や、アルミナ等の酸化物、SiNx等の
窒化物、SiC等の炭化物よりなるセラミックや、サフ
ァイヤ、石英等の結晶からなるガラスや、接着層43b
の熱接着温度以上の融点を有する例えば液晶ポリマー等
の高分子材料等より構成される。この場合、表面に、N
i等のメッキやエポキシ樹脂等の被膜処理が施されてい
ても良い。
青銅等の金属材や、アルミナ等の酸化物、SiNx等の
窒化物、SiC等の炭化物よりなるセラミックや、サフ
ァイヤ、石英等の結晶からなるガラスや、接着層43b
の熱接着温度以上の融点を有する例えば液晶ポリマー等
の高分子材料等より構成される。この場合、表面に、N
i等のメッキやエポキシ樹脂等の被膜処理が施されてい
ても良い。
【0027】上記地板43cは、その熱容量が装置部材
としての例えばハブ4、潤滑油漏れ防止板42の熱容量
より小さくなっている。そして、該地板43cは、例え
ば接着剤43dにより装置部材4,42に接着されてい
る。
としての例えばハブ4、潤滑油漏れ防止板42の熱容量
より小さくなっている。そして、該地板43cは、例え
ば接着剤43dにより装置部材4,42に接着されてい
る。
【0028】このように、第1実施例においては、軸受
流体吸収層43aと地板43cとを接合し、この接合を
熱圧着により行って、接着剤を用いないようにしている
ので、接着剤が軸受流体吸収層43aに染み込むという
ようなことはなくなっており、もって軸受流体吸収層4
3aの軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力がばらつ
くことはなくなっている。ここで、地板43cの装置部
材4,42に対する接合に接着剤43dを用いている
が、地板43cが軸受流体吸収層43aと該接着剤43
dとの間に介在しているので、該接着剤43dが軸受流
体吸収層43aへ染み込むことはなく、従って軸受流体
吸収層43aの軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力
がばらつくことはなくなっている。このようなことか
ら、軸受流体吸収層43aを必要以上に厚く且つ/また
はその面積を大きくする必要がなくなっており、当該軸
受装置を小型化、偏平化することが可能となっている。
流体吸収層43aと地板43cとを接合し、この接合を
熱圧着により行って、接着剤を用いないようにしている
ので、接着剤が軸受流体吸収層43aに染み込むという
ようなことはなくなっており、もって軸受流体吸収層4
3aの軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力がばらつ
くことはなくなっている。ここで、地板43cの装置部
材4,42に対する接合に接着剤43dを用いている
が、地板43cが軸受流体吸収層43aと該接着剤43
dとの間に介在しているので、該接着剤43dが軸受流
体吸収層43aへ染み込むことはなく、従って軸受流体
吸収層43aの軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力
がばらつくことはなくなっている。このようなことか
ら、軸受流体吸収層43aを必要以上に厚く且つ/また
はその面積を大きくする必要がなくなっており、当該軸
受装置を小型化、偏平化することが可能となっている。
【0029】また、地板43cの装置部材4,42に対
する接合を、熱接着ではなく接着剤43dにより行って
いるので、装置部材4,42の融点に関する材質限定を
する必要がなくなっており、装置部材4,42の材質選
定の自由度を広げることが可能となっている。
する接合を、熱接着ではなく接着剤43dにより行って
いるので、装置部材4,42の融点に関する材質限定を
する必要がなくなっており、装置部材4,42の材質選
定の自由度を広げることが可能となっている。
【0030】また、上述のように、地板43cの熱容量
を装置部材4,42の熱容量より小さくしているので、
所定温度まで昇温した地板43c内の温度分布が均一に
なり、軸受流体吸収層43aと地板43cとの接着強度
を均一化できるようになっている。従って、軸受流体吸
収層43aの剥がれ脱落の畏れがなくなっており、信頼
性を向上することが可能となっている。また、所定温度
までの昇温時間を従来技術で説明したより低減できるの
で、生産性を向上することが可能となっている。
を装置部材4,42の熱容量より小さくしているので、
所定温度まで昇温した地板43c内の温度分布が均一に
なり、軸受流体吸収層43aと地板43cとの接着強度
を均一化できるようになっている。従って、軸受流体吸
収層43aの剥がれ脱落の畏れがなくなっており、信頼
性を向上することが可能となっている。また、所定温度
までの昇温時間を従来技術で説明したより低減できるの
で、生産性を向上することが可能となっている。
【0031】図2は本発明の第2実施例を示す軸受装置
の要部の横断面図である。この第2実施例の軸受流体吸
収装置53が第1実施例のそれと違う点は、軸受流体吸
収層53aと地板53cとの接合を、粘着材としての例
えば両面テープ53eにより行っている点である。そし
て、地板53cは、第1実施例と同様に、接着剤53d
により装置部材4,42に接着されている。
の要部の横断面図である。この第2実施例の軸受流体吸
収装置53が第1実施例のそれと違う点は、軸受流体吸
収層53aと地板53cとの接合を、粘着材としての例
えば両面テープ53eにより行っている点である。そし
て、地板53cは、第1実施例と同様に、接着剤53d
により装置部材4,42に接着されている。
【0032】このように、第2実施例においては、軸受
流体吸収層53aと地板53cとを接合し、この接合を
粘着材としての例えば両面テープ53eにより行って、
接着剤を用いないようにしているので、第1実施例と同
様な効果を得ることができる。
流体吸収層53aと地板53cとを接合し、この接合を
粘着材としての例えば両面テープ53eにより行って、
接着剤を用いないようにしているので、第1実施例と同
様な効果を得ることができる。
【0033】図3は本発明の第3実施例を示す軸受装置
の要部の横断面図である。この第3実施例の軸受流体吸
収装置63が第1実施例のそれと違う点は、地板63c
と装置部材4,42との接合を、例えば螺子70により
行うようにした点である。そして、軸受流体吸収層63
aと接着層63bとからなる2層構造の地板63cへの
接合は、第1実施例と同様に、熱圧着によりなされるよ
うになっている。
の要部の横断面図である。この第3実施例の軸受流体吸
収装置63が第1実施例のそれと違う点は、地板63c
と装置部材4,42との接合を、例えば螺子70により
行うようにした点である。そして、軸受流体吸収層63
aと接着層63bとからなる2層構造の地板63cへの
接合は、第1実施例と同様に、熱圧着によりなされるよ
うになっている。
【0034】このように構成しても第1実施例と同様な
効果を得ることができるというのはいうまでもなく、し
かも地板63cの装置部材4,42への接合を、螺子7
0により行うようにしているので、地板63cの装置部
材4,42に対する接合を強固にできるようになってい
る。従って、軸受流体吸収装置63の脱落の畏れがな
く、信頼性の向上を先の第1実施例よりさらに図ること
が可能となっている。
効果を得ることができるというのはいうまでもなく、し
かも地板63cの装置部材4,42への接合を、螺子7
0により行うようにしているので、地板63cの装置部
材4,42に対する接合を強固にできるようになってい
る。従って、軸受流体吸収装置63の脱落の畏れがな
く、信頼性の向上を先の第1実施例よりさらに図ること
が可能となっている。
【0035】なお、螺子70に代えて、例えばカシメ等
の接合手段を用いて、地板63cの装置部材4,42へ
の接合を行うようにしても、同様な効果を得ることがで
きるというのはいうまでもない。また、この第3実施例
の構成と第2実施例の構成を組み合わせることも可能で
ある。
の接合手段を用いて、地板63cの装置部材4,42へ
の接合を行うようにしても、同様な効果を得ることがで
きるというのはいうまでもない。また、この第3実施例
の構成と第2実施例の構成を組み合わせることも可能で
ある。
【0036】図4は本発明の第4実施例を示す軸受装置
の要部の横断面図である。この第4実施例の軸受流体吸
収装置73が第1実施例のそれと違う点は、漏れ出てき
た潤滑油を速やかに固化すべく、表面の軸受流体吸収層
73aとこの裏面の接着層73bとの間に、例えばポリ
長鎖ポリアクリレート、N−ベンジロキシロカルボニル
−L−バリル−L−バリンオクタデシルアミド及びこれ
らの関連化合物、各種環状ジペプチド誘導化物、N−ラ
ウロイルグルタミン酸ジブチルアミド、ゲル化剤等から
なる固化層73fを設けた点である。
の要部の横断面図である。この第4実施例の軸受流体吸
収装置73が第1実施例のそれと違う点は、漏れ出てき
た潤滑油を速やかに固化すべく、表面の軸受流体吸収層
73aとこの裏面の接着層73bとの間に、例えばポリ
長鎖ポリアクリレート、N−ベンジロキシロカルボニル
−L−バリル−L−バリンオクタデシルアミド及びこれ
らの関連化合物、各種環状ジペプチド誘導化物、N−ラ
ウロイルグルタミン酸ジブチルアミド、ゲル化剤等から
なる固化層73fを設けた点である。
【0037】そして、軸受流体吸収層73aと固化層7
3fと接着層73bとからなる3層構造の地板73cへ
の接合は、第1実施例と同様に、熱圧着によりなされる
ようになっており、該地板73cと装置部材4,42と
の接合は、第1実施例と同様に、接着剤73dによりな
されるようになっている。
3fと接着層73bとからなる3層構造の地板73cへ
の接合は、第1実施例と同様に、熱圧着によりなされる
ようになっており、該地板73cと装置部材4,42と
の接合は、第1実施例と同様に、接着剤73dによりな
されるようになっている。
【0038】図5は本発明の第5実施例を示す軸受装置
の要部の横断面図である。この第5実施例の軸受流体吸
収装置83が第1実施例のそれと違う点は、軸受流体吸
収層83aに上記と同様な固化材83fを含有させた点
である。
の要部の横断面図である。この第5実施例の軸受流体吸
収装置83が第1実施例のそれと違う点は、軸受流体吸
収層83aに上記と同様な固化材83fを含有させた点
である。
【0039】そして、固化材83fを含有した軸受流体
吸収層83aと接着層83bとからなる2層構造の地板
83cへの接合は、第1実施例と同様に、熱圧着により
なされるようになっており、該地板83cと装置部材
4,42との接合は、第1実施例と同様に、接着剤83
dによりなされるようになっている。
吸収層83aと接着層83bとからなる2層構造の地板
83cへの接合は、第1実施例と同様に、熱圧着により
なされるようになっており、該地板83cと装置部材
4,42との接合は、第1実施例と同様に、接着剤83
dによりなされるようになっている。
【0040】このように第4、第5実施例のように構成
しても、第1実施例と同様な効果を得ることができると
いうのはいうまでもなく、しかも軸受流体吸収層73
a,83aに吸収された軸受流体を、固化層73f、固
化材83fにより、速やかに固化できるという利点があ
る。
しても、第1実施例と同様な効果を得ることができると
いうのはいうまでもなく、しかも軸受流体吸収層73
a,83aに吸収された軸受流体を、固化層73f、固
化材83fにより、速やかに固化できるという利点があ
る。
【0041】なお、第4、第5実施例の構成を第2、第
3実施例と組み合わせることも勿論可能である。
3実施例と組み合わせることも勿論可能である。
【0042】図7は上記各実施例で説明した軸受流体吸
収装置を、図6に示した中心軸回転型のHDD用モータ
に代えて、ラミネート型の磁性流体シールを有する中心
軸回転型のHDD用モータに適用した例を表したもので
ある。
収装置を、図6に示した中心軸回転型のHDD用モータ
に代えて、ラミネート型の磁性流体シールを有する中心
軸回転型のHDD用モータに適用した例を表したもので
ある。
【0043】図7に示されるラミネート型の磁性流体シ
ール8は、磁石8bと、この磁石8bを軸線方向に挟む
ようにして設けられ磁路を形成するポールピース8a,
8aとから構成されており、このポールピース8a,8
a内周面と中心軸3の外周面との間に磁性流体9,9が
保持され得るようになっている。従って、この磁性流体
シール8により、潤滑油としての磁性流体14の外部へ
の漏れ出しの防止が図られており、さらに該磁性流体シ
ール8の近傍に、上記各実施例で説明した軸受流体吸収
装置43(53,63,73,83)を設けることによ
り、磁性流体14の外部への漏れ出し防止の効果をさら
に高め得るようになっている。
ール8は、磁石8bと、この磁石8bを軸線方向に挟む
ようにして設けられ磁路を形成するポールピース8a,
8aとから構成されており、このポールピース8a,8
a内周面と中心軸3の外周面との間に磁性流体9,9が
保持され得るようになっている。従って、この磁性流体
シール8により、潤滑油としての磁性流体14の外部へ
の漏れ出しの防止が図られており、さらに該磁性流体シ
ール8の近傍に、上記各実施例で説明した軸受流体吸収
装置43(53,63,73,83)を設けることによ
り、磁性流体14の外部への漏れ出し防止の効果をさら
に高め得るようになっている。
【0044】このようなラミネート型の磁性流体シール
8を有する中心軸回転型のHDD用モータに、上記構成
の軸受流体吸収装置43(53,63,73,83)を
設けても、第1乃至第5実施例で説明したと同様な効果
を得ることができるというのはいうまでもない。
8を有する中心軸回転型のHDD用モータに、上記構成
の軸受流体吸収装置43(53,63,73,83)を
設けても、第1乃至第5実施例で説明したと同様な効果
を得ることができるというのはいうまでもない。
【0045】図8は上記各実施例で説明した軸受流体吸
収装置を、図6に示した中心軸回転型のHDD用モータ
に代えて、一方向磁束密度勾配型の磁性流体シールを有
する中心軸回転型のHDD用モータに適用した例を表し
たものである。
収装置を、図6に示した中心軸回転型のHDD用モータ
に代えて、一方向磁束密度勾配型の磁性流体シールを有
する中心軸回転型のHDD用モータに適用した例を表し
たものである。
【0046】この一方向磁束密度勾配型の磁性流体シー
ル60は、本出願人が先に出願した特願平6−1269
84号明細書に記載されているもので、ラジアル滑り軸
受2より開放側における軸受ホルダー部1aに、例えば
中心軸3に対する対向面(内周面)30aが中心軸3の
外周面に対して開放側の逆方向(図における下方)に向
かって接近するような傾斜面となっているマグネット3
0を設け、このマグネット30のラジアル方向に対向す
る中心軸3を磁性体とし、この磁性体3及びマグネット
30によって形成される磁気回路により、該磁性体3と
マグネット30との間のスペースの軸方向の磁束密度勾
配を、開放側の逆方向に向かって増大する一方向磁束密
度勾配としたもので、例えば気圧・温度変化による磁性
流体14の体積変化や、部品寸法・注入する磁性流体1
4の量のばらつき等により、磁性流体14の液面位置が
変化しても、開放側の逆方向に向かって増大する一方向
磁束密度勾配(急勾配なる一方向磁束密度勾配)による
磁気力により、磁性流体14は良好に保持されるように
なっている。また、例えば振動・衝撃・遠心力が加わっ
たり、姿勢が変化し、磁性流体14が漏れる方向に移動
した場合でも、該一方向磁束密度勾配(緩やかなる一方
向磁束密度勾配)による磁気力により、マグネット30
より離れた位置でも比較的大きな一方向の磁束密度勾配
が継続するために、漏れようとする磁性流体は引き戻さ
れるようになっている。なお、符号40はフレーム開放
側のラジアル滑り軸受2及びマグネット30の外周に固
定配置された磁性材よりなる保持部材を示している。従
って、この磁性流体シール60により、潤滑油としての
磁性流体14の外部への漏れ出しの防止が図られてお
り、さらに該磁性流体シール60の近傍に、上記各実施
例で説明した軸受流体吸収装置43(53,63,7
3,83)を設けることにより、磁性流体14の外部へ
の漏れ出し防止の効果をさらに高め得るようになってい
る。
ル60は、本出願人が先に出願した特願平6−1269
84号明細書に記載されているもので、ラジアル滑り軸
受2より開放側における軸受ホルダー部1aに、例えば
中心軸3に対する対向面(内周面)30aが中心軸3の
外周面に対して開放側の逆方向(図における下方)に向
かって接近するような傾斜面となっているマグネット3
0を設け、このマグネット30のラジアル方向に対向す
る中心軸3を磁性体とし、この磁性体3及びマグネット
30によって形成される磁気回路により、該磁性体3と
マグネット30との間のスペースの軸方向の磁束密度勾
配を、開放側の逆方向に向かって増大する一方向磁束密
度勾配としたもので、例えば気圧・温度変化による磁性
流体14の体積変化や、部品寸法・注入する磁性流体1
4の量のばらつき等により、磁性流体14の液面位置が
変化しても、開放側の逆方向に向かって増大する一方向
磁束密度勾配(急勾配なる一方向磁束密度勾配)による
磁気力により、磁性流体14は良好に保持されるように
なっている。また、例えば振動・衝撃・遠心力が加わっ
たり、姿勢が変化し、磁性流体14が漏れる方向に移動
した場合でも、該一方向磁束密度勾配(緩やかなる一方
向磁束密度勾配)による磁気力により、マグネット30
より離れた位置でも比較的大きな一方向の磁束密度勾配
が継続するために、漏れようとする磁性流体は引き戻さ
れるようになっている。なお、符号40はフレーム開放
側のラジアル滑り軸受2及びマグネット30の外周に固
定配置された磁性材よりなる保持部材を示している。従
って、この磁性流体シール60により、潤滑油としての
磁性流体14の外部への漏れ出しの防止が図られてお
り、さらに該磁性流体シール60の近傍に、上記各実施
例で説明した軸受流体吸収装置43(53,63,7
3,83)を設けることにより、磁性流体14の外部へ
の漏れ出し防止の効果をさらに高め得るようになってい
る。
【0047】このような一方向磁束密度勾配型の磁性流
体シール60を有する中心軸回転型のHDD用モータ
に、上記構成の軸受流体吸収装置43(53,63,7
3,83)を設けても、第1乃至第5実施例で説明した
のと同様な効果を得ることができるというのはいうまで
もない。
体シール60を有する中心軸回転型のHDD用モータ
に、上記構成の軸受流体吸収装置43(53,63,7
3,83)を設けても、第1乃至第5実施例で説明した
のと同様な効果を得ることができるというのはいうまで
もない。
【0048】なお、図7、図8においては、代表例とし
て軸受流体吸収装置43が描かれている。
て軸受流体吸収装置43が描かれている。
【0049】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例え
ば、装置部材をハブ4、磁性流体漏れ防止板42等と
し、これらに軸受流体吸収装置を接合するようにしてい
るが、装置部材を、例えば中心軸3、ラジアル滑り軸受
2、軸受ホルダー1aとし、これらに軸受流体吸収装置
を接合するようにしても良い。
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例え
ば、装置部材をハブ4、磁性流体漏れ防止板42等と
し、これらに軸受流体吸収装置を接合するようにしてい
るが、装置部材を、例えば中心軸3、ラジアル滑り軸受
2、軸受ホルダー1aとし、これらに軸受流体吸収装置
を接合するようにしても良い。
【0050】また、上記実施例においては、中心軸回転
型のHDD用モータに対する適用例が述べられている
が、両端が開放された形状の中心軸固定型のHDD用モ
ータに対しても適用可能である。
型のHDD用モータに対する適用例が述べられている
が、両端が開放された形状の中心軸固定型のHDD用モ
ータに対しても適用可能である。
【0051】また、上記実施例においては、動圧軸受を
有するHDD用モータに対する適用例が述べられている
が、他の軸受を有するHDD用モータに対しても同様に
適用できる。
有するHDD用モータに対する適用例が述べられている
が、他の軸受を有するHDD用モータに対しても同様に
適用できる。
【0052】また、HDD用モータ以外の他のモータと
して、例えばLBPのポリゴンミラー用モータ、MO用
モータ等に対しても適用可能である。
して、例えばLBPのポリゴンミラー用モータ、MO用
モータ等に対しても適用可能である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、第1乃至第4発明の
軸受装置によれば、軸受流体吸収材と地板とを接合し、
この接合を、例えば熱圧着や粘着材により行って、接着
剤を用いないようにしているので、接着剤が軸受流体吸
収材に染み込むというようなことはなく、もって軸受流
体吸収材の軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力がば
らつくことはない。ここで、たとえ地板の装置部材に対
する接合に接着剤を用いたとしても、地板が軸受流体吸
収材と該接着剤との間に介在しているので、該接着剤が
軸受流体吸収材へ染み込むことはなく、軸受流体吸収材
の軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力がばらつくこ
とはない。このようなことから、軸受流体吸収材を厚く
且つ/またはその面積を大きくする必要がなく、軸受装
置を小型化、偏平化することが可能となる。また、地板
を装置部材に接合することから、例えばカシメ、螺子固
定等の接合手段を採用でき、地板の装置部材に対する接
合が強固になる。従って、軸受流体吸収材の脱落の畏れ
がなくなり、信頼性を向上することが可能となる。ま
た、地板の装置部材に対する接合を熱接着にする必要が
ないことから、装置部材の融点に関する材質限定をする
必要がなくなり、装置部材の材質選定の自由度を広げる
ことが可能となる。
軸受装置によれば、軸受流体吸収材と地板とを接合し、
この接合を、例えば熱圧着や粘着材により行って、接着
剤を用いないようにしているので、接着剤が軸受流体吸
収材に染み込むというようなことはなく、もって軸受流
体吸収材の軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力がば
らつくことはない。ここで、たとえ地板の装置部材に対
する接合に接着剤を用いたとしても、地板が軸受流体吸
収材と該接着剤との間に介在しているので、該接着剤が
軸受流体吸収材へ染み込むことはなく、軸受流体吸収材
の軸受流体吸収量が低下したり、吸収能力がばらつくこ
とはない。このようなことから、軸受流体吸収材を厚く
且つ/またはその面積を大きくする必要がなく、軸受装
置を小型化、偏平化することが可能となる。また、地板
を装置部材に接合することから、例えばカシメ、螺子固
定等の接合手段を採用でき、地板の装置部材に対する接
合が強固になる。従って、軸受流体吸収材の脱落の畏れ
がなくなり、信頼性を向上することが可能となる。ま
た、地板の装置部材に対する接合を熱接着にする必要が
ないことから、装置部材の融点に関する材質限定をする
必要がなくなり、装置部材の材質選定の自由度を広げる
ことが可能となる。
【0054】特に、第4発明によれば、地板の熱容量を
装置部材の熱容量より小さくしたので、所定温度まで昇
温した地板内の温度分布が均一になり、軸受流体吸収材
と地板との接着強度を均一化できる。従って、軸受流体
吸収材の剥がれ脱落の畏れがなくなり、信頼性を向上す
ることが可能となる。また、所定温度までの昇温時間を
低減できるので、生産性を向上することが可能となる。
装置部材の熱容量より小さくしたので、所定温度まで昇
温した地板内の温度分布が均一になり、軸受流体吸収材
と地板との接着強度を均一化できる。従って、軸受流体
吸収材の剥がれ脱落の畏れがなくなり、信頼性を向上す
ることが可能となる。また、所定温度までの昇温時間を
低減できるので、生産性を向上することが可能となる。
【図1】本発明の第1実施例を示す軸受装置の要部の横
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す軸受装置の要部の横
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す軸受装置の要部の横
断面図である。
断面図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す軸受装置の要部の横
断面図である。
断面図である。
【図5】本発明の第5実施例を示す軸受装置の要部の横
断面図である。
断面図である。
【図6】同上各実施例の軸受装置を適用した中心軸回転
型のHDD用モータの横断面図である。
型のHDD用モータの横断面図である。
【図7】同上各実施例に示される軸受装置を適用したラ
ミネート型の磁性流体シールを有する中心軸回転型のH
DD用モータの横断面図である。
ミネート型の磁性流体シールを有する中心軸回転型のH
DD用モータの横断面図である。
【図8】同上各実施例に示される軸受装置を適用した一
方向磁束密度勾配型の磁性流体シールを有する中心軸回
転型のHDD用モータの横断面図である。
方向磁束密度勾配型の磁性流体シールを有する中心軸回
転型のHDD用モータの横断面図である。
1a,2,3,4,8a,42 装置部材 10 軸受部と外部とを連通する通路 14 軸受流体 43,53,63,73,83 軸受流体吸収装置 43a,53a,63a,73a,83a 軸受流体吸
収材 43b,63b,73b,83b 接着層 43c,53c,63c,73c,83c 地板 53e 粘着材
収材 43b,63b,73b,83b 接着層 43c,53c,63c,73c,83c 地板 53e 粘着材
Claims (4)
- 【請求項1】 固定部材または回転部材の何れか一方に
固定され該回転部材を回転自在に支承するラジアル軸受
と、このラジアル軸受の摺動部に充填された軸受流体
と、を備えた軸受装置において、 軸受流体吸収材を地板に接合し、 この地板を、軸受部と外部とを連通する通路における前
記ラジアル軸受より開放側で、且つ前記軸受流体に通常
接しない位置に接合してなる軸受装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の軸受装置において、 軸受流体吸収材の地板側の面に接着層を設け、 該軸受流体吸収材と地板との接合を、熱圧着により行う
ことを特徴とする軸受装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の軸受装置において、 該軸受流体吸収材と地板との接合を、粘着材により行う
ことを特徴とする軸受装置。 - 【請求項4】 請求項2記載の軸受装置において、 地板の熱容量を、該地板が接合される装置部材の熱容量
より小さくしたことを特徴とする軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22100094A JPH0861517A (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | 軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22100094A JPH0861517A (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | 軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0861517A true JPH0861517A (ja) | 1996-03-08 |
Family
ID=16759906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22100094A Pending JPH0861517A (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | 軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0861517A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6302586B1 (en) | 1997-01-14 | 2001-10-16 | Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. | Fluid sealing device for use with a motor for rotating a disc drive |
JP2011148076A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
JP2011148075A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
JP2011148074A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
JP2011148077A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
-
1994
- 1994-08-23 JP JP22100094A patent/JPH0861517A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6302586B1 (en) | 1997-01-14 | 2001-10-16 | Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. | Fluid sealing device for use with a motor for rotating a disc drive |
JP2011148076A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
JP2011148075A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
JP2011148074A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
JP2011148077A (ja) * | 2009-12-25 | 2011-08-04 | Denso Wave Inc | 産業機器の関節部構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040519 |