JPH0861337A - クリップ - Google Patents

クリップ

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JPH0861337A
JPH0861337A JP19545794A JP19545794A JPH0861337A JP H0861337 A JPH0861337 A JP H0861337A JP 19545794 A JP19545794 A JP 19545794A JP 19545794 A JP19545794 A JP 19545794A JP H0861337 A JPH0861337 A JP H0861337A
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真介 秋元
Naoyuki Kobayashi
直之 小林
Yasuhiko Ito
靖彦 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具を用いて脚片を撓ませることで、被取り
付け部材に係着した脚部を破損させないで再使用可能に
抜去する。 【構成】 部品(40)に取り付け可能な取り付け基部
10と、被取り付け部材(30)の取り付け孔31に係
着可能な脚部20とからなる。脚部20は、取り付け基
部10に連設する支柱21と、その支柱21に連設部2
2を介して連設された脚片23と、その脚片23に形成
されかつ取り付け孔31の口縁と係合する係合突起24
とを備える。脚片23には、被取り付け部材(30)へ
の係着状態において工具(50)と当接可能な操作部2
5が連設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばエアスポイラ
ー、プロテクションモール、ウインドモール等の部品を
車両のボディパネル等の被取り付け部材に装着する際に
使用するクリップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来例について説明する。従来のクリッ
プの斜視図が図7(a)に示され、その脚部の横断面図
が同図(b)に示されている。またそのクリップの組付
前の状態の側面図が図8(a)に示され、その組付完了
状態の側面図が同図(b)に示されている。本クリップ
100は、例えば部品であるリヤスポイラー40を、被
取り付け部材に相当するラゲージコンパートメントドア
等のボディパネル30に装着する際に使用するものであ
る。
【0003】クリップ100は合成樹脂製のもので、リ
ヤスポイラー40に取り付け可能なほぼ平板形状の取り
付け基部110と、ボディパネル30に設けた取り付け
孔31に挿入されかつ弾性を利用して抜け止め状態に係
着可能なほぼ逆円すい形状の脚部120とからなる。な
お取り付け基部110と脚部120との間には吸盤部1
19が設けられている。前記脚部120は、前記取り付
け基部110の下面に突出する支柱121と、その支柱
121を間にして横断面ほぼS字状に延びる左右の係止
爪122とからなる。両係止爪122の外周部には段付
状係合部123が設けられている。
【0004】前記クリップ100の使用例について述べ
る。まず図8(a)に示されるように、クリップ100
がその取り付け基部110をリヤスポイラー40にイン
サート成形することによって先付けされる。次に、リヤ
スポイラー40をボディパネル30に押しつけることに
よって、クリップ100の脚部120がボディパネル3
0の取り付け孔31に差し込まれる。すると、その取り
付け孔31に脚部120の両係止爪122がつぼむよう
に縮径変形されながら挿入されかつ挿入後に図8(b)
に示されるように両係止爪122がその弾性復元力で拡
開することにより、係合部123が取り付け孔31の口
縁に係合し、クリップ100が抜け止め状態に係着さ
れ、これによってリヤスポイラー40がボディパネル3
0に装着される。なお吸盤部119はその弾性をもって
ボディパネル30に密着する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでボディパネル
30の補修等に際しては、リヤスポイラー40をボディ
パネル30から取り外す必要がある。このような場合に
は、リヤスポイラー40を図示上方へ引っ上げることに
よりボディパネル30からクリップ100の脚部120
を抜去させることになる。しかしながら、従来では脚部
120の係止爪122の係合部123が取り付け孔31
に係合したまま無理に抜去させるので、係止爪122が
拡径方向へ折れ曲がるといった破損をきたし、クリップ
100の再使用が不可能となっている。
【0006】そこで本発明は、前記した問題点を解決す
るためになされたものであり、その目的は工具を用いて
脚片を撓ませることで、被取り付け部材の取り付け孔に
係着した脚部を破損させないで再使用可能に抜去するこ
とのできるクリップを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、車両のボディパネル等の被取り
付け部材に装着するエアスポイラー、プロテクションモ
ール等の部品に取り付け可能な取り付け基部と、前記被
取り付け部材に設けられた取り付け孔に挿入されかつ弾
性を利用して抜け止め状態に係着可能な脚部とからな
り、前記脚部は、前記取り付け基部に連設する支柱と、
その支柱の先端に連設部を介して折り返し状にかつ撓み
変形可能に連設された脚片と、その脚片に形成されかつ
前記取り付け孔の口縁と係合して脚部を抜け止めする係
合突起とを備え、前記脚片には、被取り付け部材への係
着状態においてその被取り付け部材と取り付け基部との
間の隙間に差し込まれる工具と当接可能な操作部が連設
されているクリップである。
【0008】請求項2の発明は、前記操作部が取り付け
基部と連設されている請求項1記載のクリップである。
請求項3の発明は、前記操作部に切り欠き部が形成され
ている請求項2記載のクリップである。請求項4の発明
は、前記操作部が取り付け基部と分断されている請求項
1記載のクリップである。請求項5の発明は、前記操作
部が脚片の両側方にそれぞれ設けられている請求項1記
載のクリップである。
【0009】
【作用】請求項1の発明において、取り付け基部を部品
に取り付け、脚部を被取り付け部材の取り付け孔に差し
込むと、その取り付け孔に脚部の脚片が撓み変形しつつ
挿入されかつ挿入後に脚片が弾性復元することにより、
係合突起が取り付け孔の口縁に係合し、クリップが抜け
止め状態に係着され、これによって部品が被取り付け部
材に装着される。前記クリップの抜去時には、工具例え
ばワイヤ、帯板材等を被取り付け部材と取り付け基部と
の間の隙間に差し込んで操作部に当接させ、その工具で
操作部を押すことにより、係合突起の係合を解除させる
方向へ脚片を撓ませた状態で脚部を取り付け孔から抜去
させる。
【0010】請求項2の発明によると、被取り付け部材
の取り付け孔に係着した脚部の抜去方向への外力に対す
る抵抗力が増大し、高い抜去荷重が得られる。請求項3
の発明によると、請求項2記載のクリップの操作部にお
ける剛性が低下する。請求項4の発明によると、請求項
2記載のクリップに比べて脚片が撓みやすくなる。請求
項5の発明によると、抜去時に工具が少なくともどちら
かの操作部に当接すれば、係合突起の係合を解除させる
方向に脚片を撓ませることができる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例1〜4について順に説明す
る。 〔実施例1〕実施例1のクリップが図2(a)に上方か
ら見た斜視図で示され、同(b)に下方から見た斜視図
で示されている。また図3(a)に正面図、同(b)に
側面図、同(c)に平面図、同(d)に(a)のB−B
線断面図が示されている。クリップ1は、合成樹脂製
で、ほぼ平板形状をした取り付け基部10と、その取り
付け基部10の下側に連設されたほぼU字形状の脚部2
0とからなる。
【0012】取り付け基部10は、ほぼ四角形板状をな
す上中下の三層形状をなし、下層部13はほぼ四角形状
をなしかつその前縁中央部に半円形状の突部14を有し
ている。中層部12は下層部13よりも大きいほぼ四角
形状に形成され、上層部11は中層部12よりも大きい
ほぼ四角形状に形成されている。
【0013】前記脚部20は、前記取り付け基部10の
下層部13に垂下状に連設された帯板状支柱21と、そ
の支柱21の先端に連設部22を介して折り返し状にか
つ撓み変形可能に連設された脚片23と、その脚片23
の前面に突出された係合突起24とを備えている。前記
係合突起24は、その前面が連設部22に連続する斜面
24aに形成されかつ上面が段付面24bとなってい
る。なお脚片23は、支柱21の厚さaよりも薄い厚さ
bとなっている。また前記連設部22は、下端に向かっ
て先細状をなす角すい形状に形成されている。さらに前
記脚片23には図示上方へ延出した操作部25が連設さ
れている。この操作部25は、その図示上端が前記取り
付け基部10の下層部13に連設されている。操作部2
5は、その左右に切り欠き部26が形成されている。ま
た操作部25は、脚片23の厚さbと同じ厚さcとなっ
ている。
【0014】次に、図1の説明図を参照しなから、前記
クリップ1を使用して例えば部品であるリヤスポイラー
40を被取り付け部材に相当するラゲージコンパートメ
ントドア等のボディパネル30に装着する場合について
説明する。なお図1中、(a)は組付前の状態を示す側
面図、同(b)はその組付完了状態を示す側面図、同
(c)はその取り外しの準備状態を示す側面図、同
(d)はその取り外し操作状態を示す側面図である。ま
たボディパネル30には、ほぼ四角形状の取り付け孔3
1が形成されている。
【0015】まず図1(a)に示されるように、クリッ
プ1は、リヤスポイラー40の取り付け面40aにその
取り付け基部10の上層部11および中層部12をイン
サート成形することによって先付けされる。なお下層部
13の突部14は、インサート成形金型の当該凹部と嵌
合し、クリップ1の位置決めの役割を果たす。
【0016】次に、リヤスポイラー40をボディパネル
30に押しつけることによって、クリップ1の脚部20
がボディパネル30の取り付け孔31に差し込まれる。
すると、その取り付け孔31に脚部20の脚片23が撓
み変形しつつ挿入されかつ図1(b)に示されるように
挿入後に脚片23が弾性復元することにより、係合突起
24が取り付け孔31の口縁に係合し、クリップ1が抜
け止め状態に係着され、これによってリヤスポイラー4
0がボディパネル30に装着される。
【0017】ところで、ボディパネル30の補修等に際
してのクリップ1の抜去時には、図1(c)に示すよう
にリヤスポイラー40とボディパネル30との間の隙間
を通して工具例えばワイヤー50を入れて操作部25を
支柱21方へ押しやることにより、図1(d)に示すよ
うに係合突起24の取り付け孔31に対する係合を解除
させる方向へ脚片23を撓ませた状態で、リヤスポイラ
ー40と共にクリップ1を図示上方へ抜去する。なおワ
イヤー50は、帯板材等に代えることもできる。これに
より、ワイヤ−50を用いて脚片23を撓ませること
で、ボディパネル30の取り付け孔31に係着した脚部
20を破損させないで抜去させることが可能で、その抜
去したクリップ1を再使用することができる。
【0018】また、操作部25が取り付け基部10と連
設されているので、ボディパネル30の取り付け孔31
に係着した脚部20の抜去方向への外力に対する抵抗力
が増大し、高い抜去荷重が得られ、よってボディパネル
30にリヤスポイラー40を堅固に装着することができ
る。
【0019】また、操作部25に切り欠き部26が形成
されているので、操作部25における剛性が低下し、こ
れによって取り付け基部10に連設された操作部25が
撓みやすく、脚部20の挿入および抜去の操作がしやす
くなる。なお、操作部25の厚さcを脚片23の厚さb
よりも薄くしても、操作部25が撓みやすくなり、脚部
20の挿入および抜去の操作をしやすくできる。
【0020】〔実施例2〕実施例2についてその部分斜
視図を示した図4(a)およびその側面図を示した同図
(b)を参照して説明する。なお実施例2〜4は、実施
例1の一部を変更したものであるからその変更部分につ
いて詳述し、実施例1と同一もしくは均等構成と考えら
れる部分には同一符号を付して重複する説明は省略す
る。本クリップ1の操作部25は、脚片23の厚さbよ
りも薄い厚さcとなっている。また操作部25の上端部
が実施例1と異なり取り付け基部10と連設されていな
い、つまり分断されている。また取り付け基部10の下
面には、操作部25の支柱21側の面に対向するストッ
パー15が設けられている。なおストッパー15と操作
部25は脚片23の自由状態において当接あるいは近接
している。
【0021】本例のクリップ1によると、操作部25が
脚片23の厚さbよりも薄い厚さcとなっているので、
実施例1のものと比べて脚片23が撓みやすく、取り付
け孔31に対する脚部20の挿入および抜去の操作がし
やすいといえる。
【0022】〔実施例3〕実施例3についてその部分斜
視図を示した図5(a)およびその側面図を示した同図
(b)を参照して説明する。本クリップ1は、実施例2
に変更を加えたもので、ストッパー15と操作部25と
の間に、脚片23の自由状態において所定の隙間27を
設定したものである。本例のクリップ1によると、取り
付け孔31に対する脚部20の挿入および抜去時に、実
施例1,2と異なり操作片25を撓ませる必要がないの
で、その脚部20の挿入および抜去の操作がしやすくな
る。なお操作部25は、実施例1,2のように撓む必要
がないので、その厚さcは厚くても差し支えない。ま
た、ストッパー15に操作部25が当接することで、抜
去時のワイヤー50等の工具による脚片23の過剰な撓
みが防止される。
【0023】〔実施例4〕実施例4についてその部分斜
視図を示した図6(a)およびその横断面図を示した同
図(b)を参照して説明する。本クリップ1は、実施例
1の脚片23の両側方に側板28が平行状に延出され、
その側板28の先端部に操作部25が設けられている。
両操作部25は、前記支柱21の両側方に位置されてい
る。また図示のものは、操作部25の上端部が取り付け
基部10と分断されているが、その取り付け基部10と
連設される場合もある。
【0024】本例のクリップ1によると、抜去時にワイ
ヤー50等の工具が少なくともどちらかの操作部25に
当接すれば、係合突起24の係合を解除させる方向に脚
片23を撓ませることができるので、その操作性が向上
する。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、工具を用いて
脚片を撓ませることで、被取り付け部材の取り付け孔に
係着した脚部を破損させないで抜去させることが可能
で、その抜去したクリップを再使用することができる。
請求項2の発明によれば、高い抜去荷重が得られるの
で、被取り付け部材に部品を堅固に装着することができ
る。請求項3の発明によれば、取り付け基部に連設され
た操作部が撓みやすく、取り付け孔に対する脚部の挿入
および抜去の操作がしやすくなる。請求項4の発明によ
れば、脚片が撓みやすく、脚部の挿入および抜去の操作
がしやすくなる。請求項5の発明によれば、抜去時に工
具を当接しやすい方の操作部に当接させることができる
ので、その操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す使用説明図である。
【図2】クリップの斜視図である。
【図3】クリップの説明図である。
【図4】実施例2を示す説明図である。
【図5】実施例3を示す説明図である。
【図6】実施例4を示す説明図である。
【図7】従来例を示す説明図である。
【図8】同使用説明図である。
【符号の説明】
1 クリップ 10 取り付け基部 20 脚部 21 支柱 22 連設部 23 脚片 24 係合突起 25 操作部 26 切り欠き部 30 ボディパネル(被取り付け部材) 31 取り付け孔 40 リヤスポイラー(部品)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のボディパネル等の被取り付け部材
    に装着するエアスポイラー、プロテクションモール等の
    部品に取り付け可能な取り付け基部と、前記被取り付け
    部材に設けられた取り付け孔に挿入されかつ弾性を利用
    して抜け止め状態に係着可能な脚部とからなり、 前記脚部は、前記取り付け基部に連設する支柱と、その
    支柱の先端に連設部を介して折り返し状にかつ撓み変形
    可能に連設された脚片と、その脚片に形成されかつ前記
    取り付け孔の口縁と係合して脚部を抜け止めする係合突
    起とを備え、 前記脚片には、被取り付け部材への係着状態においてそ
    の被取り付け部材と取り付け基部との間の隙間に差し込
    まれる工具と当接可能な操作部が連設されているクリッ
    プ。
  2. 【請求項2】 前記操作部が取り付け基部と連設されて
    いる請求項1記載のクリップ。
  3. 【請求項3】 前記操作部に切り欠き部が形成されてい
    る請求項2記載のクリップ。
  4. 【請求項4】 前記操作部が取り付け基部と分断されて
    いる請求項1記載のクリップ。
  5. 【請求項5】 前記操作部が脚片の両側方にそれぞれ設
    けられている請求項1記載のクリップ。
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