JPH086127B2 - 焼結複合体 - Google Patents

焼結複合体

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JPH086127B2
JPH086127B2 JP61283204A JP28320486A JPH086127B2 JP H086127 B2 JPH086127 B2 JP H086127B2 JP 61283204 A JP61283204 A JP 61283204A JP 28320486 A JP28320486 A JP 28320486A JP H086127 B2 JPH086127 B2 JP H086127B2
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JP
Japan
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sintered
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prevention layer
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JP61283204A
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JPS63137105A (ja
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正男 丸山
敦 関
嘉洋 湊
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、硬質合金を含む焼結複合体に関するもの
である。
[従来の技術] 従来から超硬合金やサーメットなどの焼結体は、切削
工具、耐摩耗工具などの用途に使用されている。このよ
うな用途において、焼結体の全体を同一組成あるいは同
一原料とするのではなく、部分的に異なる組成や、ある
いは同一組成であっても価額の異なる原料を用いたい場
合がある。たとえば、超硬合金を研摩チップとして用い
る場合について例示して説明すると、第3図に示すよう
な刃先部1は、硬さや耐摩耗性が要求されるが、その他
の中心部2は刃先部1ほど硬さや耐摩耗性などが要求さ
れない。したがって、焼結体を刃先部1と中央部2の領
域に分割して構成させ、刃先部1には硬度などの優れた
材質を用い、中央部2には靱性に優れた材質を用いると
か、あるいは低価格の材質を用いることによって、特性
面または価格面で優れたものが得られる可能性がある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、単に焼結前のものを互いに接触させて
成形し、これを焼結すると、焼結の際出現する液相の拡
散により、刃先部と中央部とが同一組成となり均一化し
てしまうという問題があった。
また、刃先部と中央部とをそれぞれ別に焼結してお
き、これを接触して組合せ再焼結する方法も考えられる
が、再焼結の工程が必要となるため、製造工程が複雑化
し、また液相拡散の改善も不十分なものであった。刃先
部および中央部の一方のみを焼結させて、これを他方の
ものも組合せ再焼結する方法も考えられるが、上記と同
様の理由から不十分なものであった。
この発明の目的は、上記従来の問題点を解消し、焼結
の際の液相の拡散を有効に防止することによって、従来
にない優れた特性を有する焼結複合体を提供することに
ある。
[課題を解決するための手段] この発明の焼結複合体は、Coを含有する硬質合金から
なる複数の領域に分割されて構成されており、その複数
の領域の間の境界部に拡散防止層が設けられ、この拡散
防止層と硬質合金との間に、拡散防止層と硬質合金との
反応により生じた反応層を有し、さらに、拡散防止層
が、WまたはMoを含む焼結体からなることを特徴とす
る。
[作用] この発明によれば、複数の領域間の境界部にぬれ性の
劣る拡散防止層が設けられ、拡散防止層と硬質合金との
間にそれらの反応により生じた反応層を有することによ
り、次のような特有の作用を有する。
拡散防止層と硬質合金との間の反応層は、拡散防止層
に含まれるWまたはMoと硬質合金に含まれるCoとの良好
な焼結性によって形成され緻密化された焼結体層を構成
する。この反応層によって、硬質合金から拡散防止層へ
のCoなどの移動が防止される。したがって、焼結工程に
おける結合相の移動が防止される。また、焼結の際に境
界部に出現する液相が領域間において拡散し合うことを
有効に防止することができる。
また本発明の焼結複合体においては、複数の領域がい
ずれも硬質合金からなっており、当該複数の領域のいず
れに対しても、拡散防止層のぬれ性はほぼ同程度に劣る
ことになる。したがって、拡散防止層を挟む硬質合金の
領域のうちの一方の領域と当該拡散防止層との境界と、
他方の硬質合金の領域と当該拡散防止層との境界とのぬ
れ性の相違に起因する、特に液圧下焼結において生じや
すい材料変形が防止される。
[実施例] 以下本発明の実施例について、図面に基づいて説明す
る。
第1図は、この発明の一実施例を示す平面図であり、
上述した研摩チップにこの発明を応用した状態を示した
ものである。第1図において、1は刃先部、2は中央部
は、3は拡散防止層を示している。このように、刃先部
1と中央部2との間に拡散防止層3を設けることによ
り、焼結時に、刃先部1と拡散防止層3との間および中
央部2と拡散防止層3との間において、刃先部1および
中央部2に含まれる硬質合金のCoと、拡散防止層3に含
まれるWまたはMoとの良好な焼結性に基づく極めて薄い
反応層(図示せず)が形成される。その結果、その反応
層の存在により、刃先部1および中央部2から拡散防止
層3へのCoの拡散、すなわち硬質合金の結合相の拡散が
防止される。
次に、この発明の実施例についてより具体的に例示し
説明する。第2図に示すような3層構造、すなわち下層
の成分をA、上層の成分をB、中間層の拡散防止層に相
当する成分をCとして、以下の実施例1〜3,比較例1〜
3に示すように組成を変化させて焼結複合体を形成し、
AおよびBにおける拡散層の厚みを測定した。なお、拡
散層の厚みは焼結複合体の断面を金属顕微鏡で組織観察
することにより測定した。測定結果を第1表に示す。
実施例1 AとしてWC−5重量%Co、BとしてWC−10重量%Co、
CとしてMo(粒径3μm)を用いて、第2図に示すよう
な3層構造に成形し、1400℃で焼結して焼結複合体を得
た。なお、WCの粒径はいずれも3μmのものを用いた。
比較例1 拡散防止層に相当するCの部分を設けずに、Aおよび
Bを直接接合させる以外は実施例1と同様にして焼結複
合体を形成した。
実施例2 AとしてWC−10重量%Co(WC粒径1μm)、Bとして
WC−10重量%Co(WC粒径3μm)、CとしてMo(3μ
m)を用いて、第2図に示す3層構造に成形し、焼結温
度1400℃で焼結して焼結複合体を形成した。
比較例2 拡散防止層に相当するCの部分を設けずに、Aおよび
Bを直接接合させる以外は実施例2と同様にして焼結複
合体を形成した。
実施例3 AとしてWC−10重量%TiC−10重量%TaC−10重量%C
o,BとしてWC−5重量%TiC−5重量%TaC−10重量%Co,
CとしてW−Ni(粒径10μm)を用いて、第2図に示す
ような3層構造に成形し、焼結温度1400℃で焼結して焼
結複合体を形成した。なお、WCとしてはAおよびBとも
に粒径2μmのものを用いた。
比較例3 拡散防止層としてのCを設けずに、Aとを直接に接合
する以外は、実施例3と同様にして焼結複合体を形成し
た。
第1表から明らかなように、拡散防止層を設けない従
来の焼結複合体では、拡散層が無限大に拡散し、Aおよ
びBがほぼ同一組成になっているのに対し、この発明に
よる実施例1〜3は、いずれも拡散層が数百μm程度で
あり、焼結の際に出現する液相の相互拡散が有効に防止
されていることが確認された。
上記実施例における拡散防止層を設けることによる作
用は、次のように説明される。
第2図に示す拡散防止層Cに含まれるWまたはMoと、
硬質合金AおよびBに結合相として含まれるCoとは、互
いに悪いぬれ性を示す。すなわちWまたはMoを含む拡散
防止層C内部への、硬質合金AおよびBに含まれるCoの
移動速度は、そのぬれ性の悪さに起因して、極めて遅く
なる。
一方、WまたはMoとCoとは、良好な焼結性を示すた
め、拡散防止層Cの表面、すなわち硬質金属AおよびB
のそれぞれとの接合面において焼結時に反応し、拡散防
止層Cと硬質金属AおよびBとの境界面に、WまたはMo
とCoとを含む反応層が形成される。これらの反応層の厚
さは、上述したぬれ性の悪さに起因するCoの低い移動速
度のために、大きく広がることなく反応を完了し、極め
て薄い焼結体層になる。この反応層は、WまたはMoとCo
との良好な焼結性により、焼結のための熱処理工程の初
期の段階で緻密化された焼結体層となり、その結果、こ
れらの反応層においては、その後の硬質金属AおよびB
から拡散防止層CへのCoの移動が防止されることにな
る。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明においては、焼結複合
体が硬質合金からなる複数の領域に分割されて構成され
ており、かつ各領域間の境界部に、焼結の際当該境界部
に出現する液相に対しぬれ性の劣る拡散防止層が設けら
れ、さらに拡散防止層と焼結合金との境界には、反応層
が形成されている。したがって、各領域の境界で液相が
相互拡散してほぼ均一化してしまうという現象が生じる
ことなく焼結を行なうことができる。
また、拡散防止層を表裏両面から挟むように、反応層
を介して接合する領域が、いずれも硬質合金からなるた
め、拡散防止層の表面側と裏面側とで、それぞれに接合
される領域とのぬれ性の相違が生じることがなく、その
結果、材料変形のない高品質の焼結複合体を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例である研摩チップを示す
平面図である。第2図は、この発明の他の実施例の断面
形状を示す断面図である。第3図は、従来の焼結複合体
を説明するための平面図である。 図において、1は分割部の一方としての刃先部、2は分
割部の他方としての中央部、3は拡散防止層を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湊 嘉洋 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭57−175776(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Coを含有する硬質合金からなる複数の領域
    に分割された焼結複合体であって、 前記複数の領域の間の境界部に拡散防止層が設けられ、 前記拡散防止層と前記硬質合金との間に、前記拡散防止
    層と前記硬質合金との反応により生じた反応層を有し、 前記拡散防止層は、WまたはMoを含む焼結体からなるこ
    とを特徴とする、焼結複合体。
JP61283204A 1986-11-27 1986-11-27 焼結複合体 Expired - Lifetime JPH086127B2 (ja)

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JP61283204A JPH086127B2 (ja) 1986-11-27 1986-11-27 焼結複合体

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JP61283204A JPH086127B2 (ja) 1986-11-27 1986-11-27 焼結複合体

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JPS63137105A JPS63137105A (ja) 1988-06-09
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JP5969363B2 (ja) * 2012-11-27 2016-08-17 住友電気工業株式会社 Wc基超硬合金及び切削工具
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