JPH0861073A - エンジンの過給装置 - Google Patents

エンジンの過給装置

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JPH0861073A
JPH0861073A JP6201050A JP20105094A JPH0861073A JP H0861073 A JPH0861073 A JP H0861073A JP 6201050 A JP6201050 A JP 6201050A JP 20105094 A JP20105094 A JP 20105094A JP H0861073 A JPH0861073 A JP H0861073A
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JP
Japan
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engine
auxiliary drive
valve
compressor
bypass passage
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Application number
JP6201050A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Uesugi
達也 上杉
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH0861073A publication Critical patent/JPH0861073A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 加速時にターボ過給機を補助駆動して優れた
加速性能を維持しながら、急減速時でのサージング発生
を確実に回避し、かつ急減速後の良好な再加速性能も確
保する。 【構成】 エンジン加速時には、オイルポンプ50から
オイル供給ノズル62に作動油を供給してターボ過給機
24内のターボ回転軸を補助駆動する。サージングの発
生しやすい急減速時、すなわちスロットル弁15の急閉
弁時には、ABV(エアバイパス弁)13を開いてコン
プレッサハウジング30の上流側と下流側とをバイパス
し、吸気を還流させることにより、過給圧を下げ、かつ
コンプレッサ吸入空気流量を増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ターボ過給機の補助駆
動機能を備えたエンジンの過給装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の過給装置の中には、例えば特公昭
59−51649号公報に示されるように、コンプレッ
サホイールとタービンホイールとをつなぐターボ回転軸
に油圧タービンを装着し、この油圧タービンをターボ過
給機に形成されたタービン室内に収納するとともに、こ
のタービン室内にオイルポンプによって作動油を圧送し
て上記油圧タービンに噴射することにより、上記ターボ
回転軸を補助駆動してターボ過給機の出力を高めるもの
が知られている。この装置によれば、例えば低速高負荷
運転時のように排気エネルギーが十分に上がっていない
状態でも、上記補助駆動によって十分な過給圧を確保で
き、その後排気エネルギーが十分高まった状態で上記補
助駆動を停止し、通常のターボ過給機と同様に排気エネ
ルギーでターボ回転軸を回すことにより、燃費を節約で
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】過給装置、特に上記の
ように補助駆動機能を備えた過給装置では、サージング
の回避が大きな課題となる。図6において、81は等回
転数曲線、82はコンプレッサ回転数限界曲線、SLは
サージングラインであり、このサージングラインSLよ
りも左側の領域、すなわち図の斜線領域がサージング領
域である。上記補助駆動機能を備えた過給装置では、図
のB点からC点へ向かうような加速、すなわち、サージ
ングラインSLのすぐ右側を通る優れた加速を実現でき
るが、例えばC点で急減速操作される(すなわちスロッ
トル弁が急閉弁操作される)と、過給圧が低下しないう
ちに吸入空気流量のみが急減し、上記サージング領域に
飛び込んでサージングが生じるおそれがある。
【0004】このサージングを避ける手段として、上記
急減速時に補助駆動を停止し、過給圧を低下させること
が考えられる。しかし、このような過給圧低下だけでは
確実にサージングを回避できない場合がある。しかも、
上記補助駆動の停止により急減速操作終了後の再加速性
が低下するおそれもある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、ターボ
過給機を備えた過給装置、特に、加速時にターボ過給機
が補助駆動される過給装置において、優れた加速性能を
維持しながら、急減速時でのサージング発生を確実に回
避し、かつ急減速後の良好な再加速性能も確保すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、ターボ過給機においてコンプ
レッサとタービンとを連結するターボ回転軸を排気エネ
ルギー以外の駆動源で補助駆動する補助駆動手段と、エ
ンジン加速時に上記補助駆動手段を作動させる補助駆動
制御手段とを備えたエンジンの過給装置において、上記
コンプレッサを迂回してその上流側と下流側とを連通す
るエアバイパス通路と、このエアバイパス通路を開閉す
るエアバイパス弁と、エンジンの運転状態が予め設定さ
れた減速状態にあるか否かを検出する減速状態検出手段
と、この減速状態検出手段により上記減速状態が検出さ
れた時に直ちに上記エアバイパス弁を開かせるバイパス
制御手段とを備えたものである(請求項1)。
【0007】上記補助駆動制御手段は、上記減速状態の
検出によりエアバイパス通路が開かれてから所定期間内
は上記補助駆動手段による補助駆動を続行させるように
構成するのが、より好ましい(請求項2)。
【0008】また、上記タービンを迂回してその上流側
と下流側とを連通する排気バイパス通路と、この排気バ
イパス通路の途中に設けられ、過給圧が一定以上の場合
に開弁するウエストゲート弁とを備えるとともに、上記
補助駆動手段による補助駆動時には過給圧にかかわらず
上記ウエストゲート弁が強制的に閉弁されるように構成
すれば、後述のようなより優れた効果が得られる(請求
項3)。
【0009】この場合、上記補助駆動手段の駆動源を上
記ウエストゲート弁のアクチュエータに接続し、上記駆
動源からの駆動エネルギーを上記ウエストゲート弁の閉
弁方向に作動させるように構成したものが、好適である
(請求項4)。
【0010】
【作用】請求項1記載の装置によれば、加速時にターボ
回転軸が補助駆動されることにより、排気エネルギーが
低い運転状態でも高い加速性が得られる。一方、減速状
態が検出されると、すなわちスロットル弁が急閉弁され
ると、エアバイパス弁が開弁され、吸気の一部が吸気通
路とエアバイパス通路の中を還流することにより、コン
プレッサ回転数はほとんど下がらずに吸気の圧力比のみ
が下がり、ひいてはコンプレッサの回転負荷が低下す
る。このため、過給圧は下がるがコンプレッサの吸入空
気流量は増し、サージング領域への飛込みが確実に防が
れる。しかも、コンプレッサ回転数の降下がほとんどな
い分、急減速後、高い再加速性が得られる。
【0011】さらに、請求項2記載の装置では、上記減
速状態の検出によりエアバイパス通路が開かれてから所
定期間内は補助駆動も続行されるため、この補助駆動に
よるエンジン負荷の増大で、エンジンブレーキの効きが
良くなり、減速性能が向上する。また、上記補助駆動の
続行でコンプレッサ回転数の低下がより確実に防がれ、
急減速後の再加速性はより高くなる。
【0012】一般に、ターボ過給機を備えたエンジンで
は、上記タービンを迂回してその上流側と下流側とを連
通する排気バイパス通路にウエストゲート弁が設けら
れ、過給圧が一定以上の場合に上記ウエストゲート弁を
開弁することにより、過給圧の過度の上昇が防がれる
が、上記補助駆動手段による補助駆動時にウエストゲー
ト弁が開かれると、せっかく補助駆動を行っても加速性
向上効果は半減してしまう。しかし、請求項3記載のよ
うに、加速時で補助駆動を行う場合には一時的にウエス
トゲート弁を強制閉弁させるようにすれば、補助駆動に
よる高い加速性を維持できる。
【0013】ここで、請求項4記載の装置では、上記補
助駆動手段の駆動源からウエストゲート弁のアクチュエ
ータに駆動エネルギーが供給されることにより、ウエス
トゲート弁が強制閉弁されるので、補助駆動とウエスト
ゲートの閉弁動作とが確実に同期する。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0015】図1に示すエンジン本体10の各気筒に
は、吸気マニホールド12を介して共通吸気管14が接
続されている。共通吸気管14の途中には、上記吸気マ
ニホールド12に近い側から順に、スロットル弁15、
インタクーラー16、ターボ過給機24のコンプレッサ
ハウジング30、エアフローメータ17、エアクリーナ
ー18等が設けられている。上記各気筒には排気マニホ
ールド19を介して共通排気管20が接続され、その途
中に上記ターボ過給機24のタービンハウジング32が
設けられている。
【0016】上記共通吸気管14において、エアクリー
ナー18とコンプレッサハウジング30との間の部分
と、スロットル弁15とインタクーラー16との間の部
分とは、上記コンプレッサハウジング30を迂回するエ
アバイパス通路11を介して接続されており、このエア
バイパス通路11の途中にエアバイパス弁(以下、AB
Vと称する。)13が設けられている。このABV13
は、電磁弁からなり、制御信号を受けて開閉動作する。
【0017】上記共通排気管20において、上記タービ
ンハウジング32の上流側と下流側とは、このタービン
ハウジング32を迂回する排気バイパス通路21を介し
て接続され、この排気バイパス通路21の途中にウエス
トゲート弁22が設けられている。
【0018】図2は、上記ウエストゲート弁22のアク
チュエータ25を示したものである。このアクチュエー
タ25は、シリンダ43を備え、このシリンダ43内が
ピストン44によりヘッド側室43aとロッド側室43
bとに区画されている。ヘッド側室43a内は、過給圧
導入通路23(図1)を介して共通吸気管14のコンプ
レッサ下流側部分に接続され、ロッド側室43b内に
は、ピストン44をヘッド側に付勢する圧縮ばね45が
収納されている。上記ピストン44に固定されたロッド
46は、リンク機構47を介してウエストゲート弁22
の弁体(図示せず)に連結され、上記ロッド46が没入
側(図2左側)に作動するとウエストゲート22が閉弁
し、突出側(同図右側)に作動するとウエストゲート弁
22が開弁するように構成されている。
【0019】従って、原則的に、過給圧導入通路23か
ら導入される過給圧が圧縮ばね45の弾発力を下回る低
過給圧状態では、上記弾発力によりウエストゲート弁2
2が閉弁される一方、上記過給圧が圧縮ばね45の弾発
力を上回るまで上昇すると、ウエストゲート弁22が開
弁されてタービンハウジング32がバイパスされ、これ
により過給圧の過度上昇が防がれるようになっている。
【0020】次に、上記ターボ過給機24の内部構造を
図3に基づいて説明する。
【0021】このターボ過給機24は、通常のターボ過
給機と同様、コンプレッサ26及びタービン28を備
え、両者がターボ回転軸35によって連結されている。
コンプレッサ26は前記コンプレッサハウジング30に
収容され、タービン28は前記タービンハウジング32
に収容されている。両ハウジング30,32は略円筒状
の本体ハウジング34を介して連結され、この本体ハウ
ジング34により上記ターボ回転軸35が回転可能に支
えられている。
【0022】このターボ回転軸35の略中央部には、油
圧タービン38が設けられている。この油圧タービン3
8には羽根が形成され、その形状は、周方向成分をもつ
作動油流がコンプレッサ側(図1では右側)から吹き付
けられた時にそのエネルギをターボ回転軸35の回転エ
ネルギに変換するように設定されている。本体ハウジン
グ34には、その側壁を径方向に貫くオイル供給ノズル
62が固定され、このオイル供給ノズル62の噴射口4
0が本体ハウジング34内で上記油圧タービン38に向
けられている。
【0023】なお、図3において42は、ターボ過給機
24内のオイルを適宜機外へ導くためのオイル排出パイ
プである。
【0024】次に、上記作動油の供給系統を図1に基づ
いて説明する。
【0025】上記オイル供給ノズル62には、作動油供
給管53を介してオイルポンプ50の吐出口が接続さ
れ、このオイルポンプ50の吸入口がタンク52に接続
されている。オイルポンプ50は、エンジン本体10の
出力軸に駆動伝達機構を介して連結され、上記出力軸と
連動して駆動されるとともに、この駆動状態で上記タン
ク52内の作動油を上記オイル供給ノズル62に圧送す
るように構成されている。
【0026】上記作動油供給管53からは、作動油戻し
管56が分岐し、タンク52に接続されている。この作
動油戻し管56の途中には電磁リリーフ弁58が設けら
れ、この電磁リリーフ弁58は、制御信号を受けること
により、オイルポンプ50の吐出圧が一定以上の場合に
のみ開弁するオンロード状態と、無条件で開弁するアン
ロード状態とに切換えられるようになっている。
【0027】さらに、上記作動油供給管53からは油圧
導入管54が分岐し、前記図2のウエストゲート弁アク
チュエータ25のロッド側室43bに接続されている。
このロッド側室43bに導入される油圧は上記過給圧を
大幅に上回っており、従って、この油圧導入時には過給
圧に関係なくピストン44がヘッド側に押し戻され、ウ
エストゲート弁22が強制閉弁されるようになってい
る。
【0028】このエンジンには、スロットル弁15のス
ロットル開度を検出するスロットルセンサ64、エンジ
ン回転数を検出するエンジン回転数センサ66、吸気圧
を検出する吸気圧センサ68等を備え、これらのセンサ
類がECU(コントロールユニット)70に接続されて
いる。
【0029】このECU70は、図4に示すような急減
速判定手段72、バイパス制御手段74、及び補助駆動
制御手段76を備えている。
【0030】急減速判定手段72は、上記スロットルセ
ンサ64の検出信号に基づき、スロットル開度の時間減
少率が一定以上の場合に急減速状態と判定してバイパス
制御手段74及び補助駆動制御手段76に判定信号を出
力するものであり、上記スロットルセンサ64とともに
減速状態検出手段を構成している。
【0031】バイパス制御手段74は、上記急減速判定
手段72により急減速状態と判定された場合、直ちにA
BV13を開弁させ、次の加速操作がなされるまで(す
なわちスロットル開度が増大するまで)開弁状態を保持
するものである。
【0032】補助駆動制御手段76は、電磁リリーフ弁
58に信号を出力してこの電磁リリーフ弁58を上記オ
ンロード状態とアンロード状態とに切換えることによ
り、オイルポンプ50からオイル供給ノズル62及びウ
エストゲート弁アクチュエータ25に所定以上の油圧を
供給する状態と供給しない状態とに切換えるものであ
り、その切換制御の内容は次の通りである。
【0033】i)急減速判定手段72により急減速状態
と判定されていない場合:エンジン回転数が一定以下の
低回転領域での加速時に、電磁リリーフ弁58をオンロ
ード状態にし、エンジン回転数が一定値に到達した時点
で、上記電磁リリーフ弁58をアンロード状態に戻す。
【0034】ii)急減速判定手段72により急減速状態
と判定された場合:この判定時から予め設定された時間
が経過するまでは電磁リリーフ弁58を上記オンロード
状態に維持し、その後アンロード状態にする。
【0035】次に、この装置の作用を図5及び図6も参
照しながら説明する。
【0036】例えばアイドル運転中のB点でアクセルが
踏み込まれ、エンジンが加速される(すなわちスロット
ル開度が増大する)と、電磁リリーフ弁58がそれまで
のアンロード状態からオンロード状態に切換えられ、オ
イルポンプ50からの吐出油が十分な圧力でオイル供給
ノズル62に供給される。
【0037】この作動油は、図3の噴射口40から適当
な角度で油圧タービン38に噴射され、これによりター
ボ回転軸35が補助回転駆動される。従って、排気エネ
ルギーのみでターボ回転軸35が駆動される場合よりも
加速性は高められ、図6のサージングラインSLのすぐ
右側を通る理想的な加速が実現される。
【0038】しかも、上記作動油はウエストゲート弁ア
クチュエータ25のロッド側室43b内に導入され、ウ
エストゲート弁22を過給圧にかかわらず一時的に強制
閉弁するので、補助駆動による加速性向上効果が十分に
活かされる。ここで、仮にウエストゲート弁22が一定
の過給圧以上の状態で無条件に開弁するとすると、その
分排気エネルギーが低下するために十分な加速性が得ら
れず、例えば図6の破線で示すような鈍い加速特性とな
るが、この実施例では、上記ウエストゲート弁22を強
制閉弁するために、C点へ向かう鋭い加速特性が得られ
る。
【0039】こうしてC点に到達すると、電磁リリーフ
弁58がそれまでのオンロード状態からアンロード状態
に切換えられ、オイルポンプ50の吐出油は全面的に作
動油戻し管56を通じてタンク52に戻される。これに
より、補助駆動は停止され、ウエストゲート弁22への
十分な油圧供給もなくなってウエストゲート弁22が開
き、過給圧が一旦D点まで下がる。その後、排気エネル
ギーによるターボ駆動力の上昇に伴って過給圧もE点ま
で再上昇する。
【0040】ところで、上記B点からC点に向かう加速
中、急激にアクセルが離され、スロットル弁15が急閉
弁した場合(すなわち急減速操作された場合)、何らの
方策も施されないと、過給圧が下がらないままコンプレ
ッサ吸入空気流量が急減し、図6斜線のサージング領域
に飛び込むおそれがある。しかし、この実施例では、上
記急減速操作による急減速状態が検出されると、直ちに
ABV13が開かれるため、吸気はコンプレッサハウジ
ング30、インタクーラ16、及びエアバイパス通路1
1の順に還流し、コンプレッサ回転数はほとんど降下す
ることなくその回転負荷のみが急減する。このため、過
給圧が迅速に降下し、逆にコンプレッサ吸入空気流量は
増大することになり、例えばC点で減速操作があった場
合には図6一点鎖線に示すようにエンジンの運転状態が
C点からサージング領域と反対側のD´点に移行する。
これにより、減速時のサージング発生は確実に回避され
る。
【0041】さらに、この実施例では、上記ABV13
の開弁によるコンプレッサ回転数の落ち込みが少ないば
かりか、ABV開弁後にオイルポンプ50による補助駆
動がしばらく続行されるために上記コンプレッサ回転数
の低下はほぼ確実に防がれる。このため、上記急減速
後、再びアクセルが踏み込まれて加速操作される際、す
なわち、ABV13が再閉弁されて補助駆動が再開され
る際には、高い再加速性が保証される(図6のD´点→
C点)。また、上記補助駆動の続行でエンジン負荷が増
大する分、エンジンブレーキの効きがさらに良くなり、
減速性能も高まる。
【0042】なお、本発明はこの実施例に限定されるも
のではなく、例として次のような態様をとることも可能
である。
【0043】(1) 上記実施例では、スロットル弁15の
閉弁速度に基づいて減速状態を判定しているが、この減
速状態の定義は自由に設定すれば良く、スロットル弁1
5が閉弁方向に作動しかつスロットル開度が所定値以下
である場合に、減速状態と判定するようにしてもよい。
この場合、スロットル開度が上記所定値以上復帰した時
点でABV13を再閉弁するようにしてもよい。また、
スロットル開度とABV開度とをアナログ的に連動さ
せ、スロットル開度が小さいほどABV開度を大きくさ
せるようにしてもよい。
【0044】同様に、補助駆動開始タイミングの基準で
ある「エンジンの加速状態」の判定も自由に設定すれば
良く、スロットル開度やアクセル開度の時間増加率が一
定以上に達した場合や、これらの開度が増大しながら一
定値以上に達した場合等に加速状態と判定してもよい。
【0045】(2) 本発明において、減速状態の検出はス
ロットル開度に基づくものに限らず、例えばアクセル開
度やコンプレッサ下流側圧力から減速状態を判定するよ
うにしてもよい。
【0046】(3) 本発明では、上記ターボ回転軸35が
一体のものに限らず、このターボ回転軸35がコンプレ
ッサ側軸とタービン側軸とに分割され、補助駆動時には
両軸が切り離されてコンプレッサ側のみが補助駆動され
るものにも適用が可能である。
【0047】(3) 上記実施例では、オイルポンプ50を
常時駆動し、電磁リリーフ弁58の切換で補助駆動をオ
ンオフするようにしているが、オイルポンプ50をクラ
ッチを介してエンジン出力軸に連結し、このクラッチの
オンオフで補助駆動を制御してもよいし、オイルポンプ
50として可変容量型のものを用い、その吐出流量をア
ナログ的に調整するようにしてもよい。ABV開弁後に
補助駆動を停止させるタイミングについても適宜設定す
れば良く、例えば上記ABV開弁後にエンジン回転数が
一定以下まで下がった時点で補助駆動を停止させるよう
にしてもよいし、上記減速操作に伴って燃料カットした
後、燃料噴射を再開させてから所定時間後に補助駆動を
停止させるようにしてもよい。また、補助駆動手段停止
後、エンジン水温や油温から推定されるオイルポンプ抵
抗状態にあわせて燃料量減少制御やアイドル回転数制御
を同時に実行し、運転者に違和感を与えないようにする
ことも可能である。
【0048】(4) 上記ウエストゲート弁22のアクチュ
エータは、ソレノイドバルブなどの電気的手段によるも
のでも良く、同様に、補助駆動手段として電動機を用い
ることも可能である。この場合も、補助駆動時に電気信
号でウエストゲート弁22を強制閉弁することにより、
補助駆動による加速性向上効果を十分高く維持できる。
この場合、補助駆動時であっても、エンジン回転数やエ
ンジン温度から現在ノッキングが発生しやすい状態であ
ると判定した場合にはウエストゲート弁22の開弁を許
容し、ノッキングを未然に防ぐといった制御を行うこと
も可能である。また、前記図1に示した過給圧導入通路
23の途中に開閉弁を設けてこの開閉弁を補助駆動時に
閉じたり、上記過給圧導入通路23やアクチュエータ2
5のヘッド側室43aと外気とを連通する連通口に開閉
弁を設けてこの開閉弁を補助駆動時に開いたりしても、
強制的にウエストゲート弁22を閉弁させることが可能
である。
【0049】ただし、前記実施例のように油圧等で補助
駆動する場合、その補助駆動のためのエネルギーをウエ
ストゲート弁22のアクチュエータに分配して強制閉弁
の駆動源として利用すれば、簡素な構造で、補助駆動手
段とウエストゲート弁22の作動を確実に同期させるこ
とができる利点がある。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明は、加速時にターボ
回転軸が補助駆動されることにより十分な加速性が得ら
れる過給装置において、減速状態が検出された時に直ち
にエアバイパス弁を開き、コンプレッサ上流側と下流側
とを連通するようにしたものであるので、この減速状態
で過給圧を下げかつコンプレッサ吸入空気流量を増大さ
せることができ、サージング発生を確実に回避できる効
果がある。しかも、上記エアバイパス弁の開弁に伴うコ
ンプレッサ回転数の落ち込みはほとんどないので、急減
速後の再加速性も十分高く維持できる。
【0051】さらに、請求項2記載の装置では、上記減
速状態の検出によりエアバイパス通路が開かれてから所
定期間内は補助駆動も続行するので、この補助駆動によ
るエンジン負荷の増大で、エンジンブレーキの効きを高
め、減速性能を向上させるとともに、補助駆動続行によ
るコンプレッサ回転数の維持で急減速後の再加速性をさ
らに向上させることができる効果がある。
【0052】また、請求項3記載の装置では、原則的に
過給圧が一定以上の状態でウエストゲート弁を開弁する
ことにより、定常的な、またはそれに近い状態での過給
圧の過度の上昇を防ぐ一方、上記補助駆動手段による補
助駆動時には一時的にウエストゲート弁を強制的に閉弁
させることにより、補助駆動による加速性向上効果を十
分に維持できる。
【0053】ここで、請求項4記載の装置では、上記補
助駆動手段の駆動源からウエストゲート弁のアクチュエ
ータへの駆動エネルギーの供給によりウエストゲート弁
を強制閉弁させているので、簡素な構造で、補助駆動と
ウエストゲートの閉弁動作とを確実に同期させることが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるエンジンの全体構成
図である。
【図2】上記実施例におけるウエストゲート弁のアクチ
ュエータを示す断面図である。
【図3】上記実施例におけるターボ過給機の断面図であ
る。
【図4】上記実施例におけるECUの機能構成を示すブ
ロック図である。
【図5】上記実施例における過給圧の時間変化を示すグ
ラフである。
【図6】上記実施例におけるコンプレッサ吸入空気流量
と過給圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 エンジン本体 11 エアバイパス通路 13 ABV(エアバイパス弁) 22 ウエストゲート弁 24 ターボ過給機 25 ウエストゲート弁のアクチュエータ 26 コンプレッサ 28 タービン 50 オイルポンプ(補助駆動手段) 64 スロットルセンサ(減速状態検出手段) 70 ECU 72 急減速判定手段(減速状態検出手段) 74 バイパス制御手段 76 補助駆動制御手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターボ過給機においてコンプレッサとタ
    ービンとを連結するターボ回転軸を排気エネルギー以外
    の駆動源で補助駆動する補助駆動手段と、エンジン加速
    時に上記補助駆動手段を作動させる補助駆動制御手段と
    を備えたエンジンの過給装置において、上記コンプレッ
    サを迂回してその上流側と下流側とを連通するエアバイ
    パス通路と、このエアバイパス通路を開閉するエアバイ
    パス弁と、エンジンの運転状態が予め設定された減速状
    態にあるか否かを検出する減速状態検出手段と、この減
    速状態検出手段により上記減速状態が検出された時に直
    ちに上記エアバイパス弁を開かせるバイパス制御手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの過給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンの過給装置にお
    いて、上記減速状態の検出によりエアバイパス通路が開
    かれてから所定期間内は上記補助駆動手段による補助駆
    動を続行させるように上記補助駆動制御手段を構成した
    ことを特徴とするエンジンの過給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のエンジンの過給
    装置において、上記タービンを迂回してその上流側と下
    流側とを連通する排気バイパス通路と、この排気バイパ
    ス通路の途中に設けられ、過給圧が一定以上の場合に開
    弁するウエストゲート弁とを備えるとともに、上記補助
    駆動手段による補助駆動時には過給圧にかかわらず上記
    ウエストゲート弁が強制的に閉弁されるように構成した
    ことを特徴とするエンジンの過給装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のエンジンの過給装置にお
    いて、上記補助駆動手段の駆動源を上記ウエストゲート
    弁のアクチュエータに接続し、上記駆動源からの駆動エ
    ネルギーを上記ウエストゲート弁の閉弁方向に作動させ
    るように構成したことを特徴とするエンジンの過給装
    置。
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