JPH0860819A - 軒樋の排水構造 - Google Patents

軒樋の排水構造

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JPH0860819A
JPH0860819A JP19657894A JP19657894A JPH0860819A JP H0860819 A JPH0860819 A JP H0860819A JP 19657894 A JP19657894 A JP 19657894A JP 19657894 A JP19657894 A JP 19657894A JP H0860819 A JPH0860819 A JP H0860819A
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JP
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bottom plate
drainage
side wall
eaves
tubular portion
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JP19657894A
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Inventor
Teizo Jin
貞三 神
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 軒樋の隅部にリブが設けられた軒樋の排水口
に、排水筒が取り付けられた軒樋の排水構造であって、
排水筒の筒状部に4個の通孔が設けられ、通孔の2個は
屋内側壁と底板とリブとで囲まれる中空部と通じ、残り
の2個は屋外側壁と底板とリブとで囲まれる中空部と通
じていることを特徴とする軒樋の排水構造。 【効果】 本発明の軒樋の排水構造は、軒樋の中空部に
浸入した水が排水され易くなっているので、中空部に残
留した水が凍結して体積が膨張し、これによって生じる
軒樋の変形や亀裂等の問題を解決することができると共
に、残留した水が施工時に接着不良を生じさせる問題も
解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軒樋の排水口に排水筒
が取り付けられている軒樋の排水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】軒樋には、補強を目的として、軒樋の側
壁と底板とで形成される隅部に軸方向に連続するリブが
形成されているものがある。ところが、このような軒樋
は、軒樋同士の接続部位から、側壁と底板とリブとで囲
まれる中空部に雨水が浸入し、そのまま中空部に停滞す
る恐れがある。そして、中空部に浸入した雨水が凍結す
る冬季においては、凍結により雨水の体積が膨張し、中
空部の内圧が上昇して、軒樋が変形や亀裂等により破損
する恐れがあった。
【0003】このような問題を解決するものとしては、
例えば、水抜き穴が形成された排水筒が実開平3−12
5121号公報に記載されて知られている。上記公報記
載の排水筒は、筒状部とフランジ部とよりなり、排水筒
の筒状部を前記排水口に挿通すると共に、前記筒状部の
上端に形成されているフランジ部を前記リブに接着して
装着される。そして、この排水筒に形成されている水抜
き穴は、樋本体とリブとの間の中空部に通じるようにな
っていて、中空部に浸入した雨水は水抜き穴を通って排
水筒の内部に排水され、この排水筒には竪樋が接続され
ているので、この竪樋を経て排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、軒樋を施工す
るとき、水勾配を意識的に設ける場合と、水勾配をゼロ
で施工する場合がある。しかし、水勾配をゼロというこ
とで施工しても、実際には水勾配がついてしまうのが実
態であるので、軒樋には水勾配がついているのが普通で
あると見なさなければならない。このため上記公報に記
載の方法では、水抜き穴が片側に1か所しか設けられて
いないので、軒樋の中空部に浸入した水は水抜き孔の下
流側では排水されないで残留する場合が生じる。この
際、中空部に残留した水は、排水筒を通って竪樋から排
出されずに、軒樋の他の接続部位から垂れ落ち、施工上
のクレームとなり問題であった。
【0005】この他、中空部に水が残留していると、施
工時や補修時に接着剤を使用するので、残留した水が接
着強度に悪影響を及ぼして、施工不良が生じ問題であっ
た。また、前記公報記載の方法では、軒樋の側壁と底板
とリブとで囲まれる中空部に通じるように形成されてい
る水抜き穴の下縁は、軒樋の底面と揃う高さが好ましい
とされている。しかしながら、屋根から落下してくる雨
水には泥が含まれているため、この泥が水抜き穴の周辺
に堆積して水抜き穴を塞ぎ易いため、水抜き穴の排水性
能を損なうという問題があった。
【0006】本発明の目的は、軒樋の施工時に水勾配が
ついても、軒樋の中空部に浸入した水が排水され易い、
排水性に優れた軒樋の排水構造を提供することである。
本発明の他の目的は、軒樋の中空部に浸入した泥水が排
水され易い、排水性に優れた軒樋の排水構造を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、請求項1の発明
は、屋内側壁と、屋外側壁と、底板とからなる軒樋の屋
内側壁と底板とで形成される隅部、及び屋外側壁と底板
とで形成される隅部に、軸方向に連続して側壁と底板と
に差し渡されてリブが設けられた軒樋であって、この軒
樋の底板とリブとを貫通して排水口が形成され、この排
水口に排水筒が取り付けられている軒樋の排水構造であ
って、前記排水筒は、筒状部と、この筒状部の上端に形
成されているフランジ部と、筒状部の周壁に設けられて
いる4個の通孔と、よりなり、この排水筒の筒状部を前
記排水口に挿通すると共に、前記フランジ部をリブに装
着させ、この筒状部の周壁に設けられている通孔の2個
は、屋内側壁と底板とリブとで囲まれる中空部と通じさ
せ、残りの2個は屋外側壁と底板とリブとで囲まれる中
空部と通じさせ、それぞれ2個の通孔の位置は軒樋の中
心軸に近い所に別れて配置され、通孔の下縁は底板近傍
に位置させて設けられていることを特徴とする軒樋の排
水構造である。
【0008】請求項2の発明は、屋内側壁と、屋外側壁
と、底板とからなる軒樋の屋内側壁と底板とで形成され
る隅部、及び屋外側壁と底板とで形成される隅部に、軸
方向に連続して側壁と底板とに差し渡されてリブが設け
られた軒樋であって、この軒樋の底板とリブとを貫通し
て排水口が形成され、この排水口に排水筒が取り付けら
れている軒樋の排水構造であって、前記排水筒は、筒状
部と、この筒状部の上端に形成されているフランジ部
と、筒状部の周壁に設けられている2個の長孔と、より
なり、この排水筒の筒状部を前記排水口に挿通すると共
に、前記フランジ部をリブに装着させ、この筒状部の周
壁に設けられている長孔の1個は、屋内側壁と底板とリ
ブとで囲まれる中空部と通じさせ、残りの長孔の1個
は、屋外側壁と底板とリブとで囲まれる中空部と通じさ
せ、上記それぞれの長孔は排水筒の中心軸Aに近い一端
からもう一端にわたって設けられ、長孔の下縁は底板近
傍に位置させて設けられていることを特徴とする軒樋の
排水構造である。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の軒樋の排水構造であって、通孔または長孔の下縁は
樋本体の底板より下に位置させて設けられていることを
特徴とする軒樋の排水構造である。
【0010】
【作用】請求項1の発明は、排水口に排水筒が取り付け
られている軒樋の排水構造であって、この排水筒の筒状
部の周壁には4個の通孔が設けられていて、この通孔の
2個は屋内側壁と底板とリブとで囲まれる中空部と通じ
させ、残りの2個は屋外側壁と底板とリブとで囲まれる
中空部と通じさせ、それぞれ2個の通孔の位置は軒樋の
中心軸に近い所に別れて配置され、通孔の下縁は底板近
傍に位置させて設けられている。従って、軒樋を施工す
るとき水勾配がついても、上記2個の通孔のうち一つは
勾配の下流側に位置しているので、軒樋の中空部に浸入
した水は残留することなく全て排水される。
【0011】請求項2の発明は、排水口に排水筒が取り
付けられている軒樋の排水構造であって、この排水筒は
筒状部の周壁には2個の長孔が設けられていて、この長
孔の1個は、屋内側壁と底板とリブとで囲まれる中空部
と通じさせ、残りの長孔は屋外側壁と底板とリブとで囲
まれる中空部と通じさせ、上記それぞれの長孔は軒樋の
中心軸に近い一端からもう一端にわたって設けられ、長
孔の下縁は底板近傍に位置させて設けられている。従っ
て、軒樋を施工するとき水勾配がついても、長孔は排水
筒の上流側から下流側にわたっているので、軒樋の中空
部に浸入した水は残留することなく全て排水される。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の軒樋の排水構造であって、通孔または長孔の下縁は
樋本体の底面より下に位置させて設けられているので、
樋本体の底板と通孔または長孔の下縁との間に落差がつ
き、軒樋の中空部に泥水などが浸入しても、水抜き孔ま
たは切欠き部の下縁が泥で塞がれ難くなっていて、泥水
が排水されやすくなっている。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1〜図4は、本発明の一実施例であって、
図1は軒樋の排水構造を示す断面図である。図2の
(イ)は図1の軒樋の隅部拡大断面図であり、(ロ)は
(イ)図のX−X線における切欠きのある矢視図であ
る。図3は排水筒の斜視図である。図4の(イ)は図3
のY−Y線における側面図であり、(ロ)と(ハ)は別
の通孔が設けられた排水筒の側面図である。
【0014】図5と図6は本発明の他の実施例であっ
て、図5は排水筒の側面図であり、図6は図5のY−Y
線における側面図である。また、図7は本発明の別の実
施例であって、軒樋の排水構造を示す断面図である。図
8は比較例であって、排水筒の側面図である。
【0015】先ず、図1〜図4に基づいて、本発明の軒
樋の排水構造の一実施例を説明する。図1の1は軒樋で
あって、この軒樋1には排水筒2と、丸樋用ジョイナー
3が取り付けられている。上記軒樋1は屋内側壁11と
屋外側壁12と底板13とからなっている。この軒樋1
の屋内側壁11と底板13とで形成される隅部に、軸方
向に連続して側壁11と底板13とに差し渡されてリブ
14が設けられている。そして、同じくこの軒樋1の屋
外側壁12と底板13とで形成される隅部に、軸方向に
連続して側壁12と底板13とに差し渡されてリブ15
が設けられている。
【0016】図2の(イ)と(ロ)に示すように、上記
軒樋1の底板13とリブ14及び15とを貫通して排水
口16が形成されていて、この排水口16に図3に示す
排水筒2が取り付けられている。この排水筒2は、筒状
部20と、この筒状部20の上端に形成されているフラ
ンジ部21と、筒状部20の周壁に設けられている4個
の通孔と、よりなっている。
【0017】図1に示すように、この排水筒2の筒状部
20を前記排水口16に挿通すると共に、前記フランジ
部21をリブ14とリブ15に接着剤にて接着して装着
させる。筒状部20の周壁に設けられている通孔22と
23の2個は、屋内側壁11と底板13とリブ14とで
囲まれる中空部17と通じさせる。そして、残りの通孔
24と25は、屋外側壁12と底板13とリブ15とで
囲まれる中空部18と通じさせる。図3に示すように、
2個の通孔22と23の位置は軒樋1の中心軸に近い
所、つまり水上側と水下側の2箇所に別れて配置され、
もう2個の通孔24と25の位置も同様に軒樋1の中心
軸に近い所、つまり水上側と水下側の2箇所に別れて配
置される。そして、通孔22、23、24、25の下縁
は底板13の近傍に位置させて設けられている。
【0018】図4の(イ)は図3の排水筒2のY−Y線
における側面図で、通孔24と25は円形であるが、通
孔は図4の(ロ)の24aと25aに示すように上部が
半円形であって、下部が角形の形状であってもよい。ま
た、図4の(ハ)に示すように、通孔24bと25bは
中空部18と一杯に通じるように設けてもよい。このよ
うに、通孔の形状は特に制限されるものではないが、孔
明け加工の容易性から円形が好ましく、泥等を含む雨水
の排水性からは(ロ)もしくは(ハ)のような異形の形
状が好ましい。
【0019】また、排水筒2の筒状部20の外面には、
螺旋状のネジが設けられていて、丸樋用ジョイナー3
は、このネジを利用して筒状部20に螺合固定されてい
る。そして、丸樋用ジョイナー3の外周は、丸型の竪樋
(図示省略)が嵌合可能になっている。
【0020】次に、本実施例の軒樋1の施工方法と排水
方法を説明する。本実施例の隅部にリブ14と15が設
けられた軒樋1を、通常複数本ジョイントによって接続
して屋根の軒先に取り付け、この軒樋1に設けられてい
る排水口16に排水筒2を取り付ける。この際、排水筒
2の中心軸を軒樋1の軸方向に合わせて位置決めし、筒
状部20の周壁に設けられている通孔22〜25が中空
部17と18とに通じていることを確認して、フランジ
部21をリブ14と15に接着して装着する。この後、
排水筒2の筒状部20の外面のネジに丸樋用ジョイナー
3を螺合固定し、丸樋用ジョイナー3の外周に丸型の竪
樋を嵌着する。
【0021】屋根の軒先から落下した雨水は、上記のよ
うに施工された軒樋1に集められ、排水筒2から落下し
て、丸樋用ジョイナー3に接続されている竪樋を伝わっ
て排出される。しかしながら、軒樋1どうしを接続して
いるジョイント部の接着不良が原因で、同部分で稀に水
漏れを生じることがある。この時、ジョイント部で漏れ
た水は中空部17と18に溜まるが、この溜まった水は
排水筒2の筒状部20の周壁に設けられた通孔22〜2
5を通って排水筒2の内部に排水され、排水筒2に接続
されている竪樋を経て排出される。
【0022】次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例の軒樋1の排水構造は、排水口16に排水筒2
が取り付けられ、この排水筒2の筒状部20の周壁には
4個の通孔22〜25が設けられている。この通孔22
と23の2個は中空部17と通じさせ、残りの通孔24
と25の2個は中空部18と通じさせ、それぞれ2個の
通孔22と23、及び24と25の位置は、軒樋1の中
心軸に近い所に別れて配置され、通孔22〜25の下縁
は底板13近傍に設けられている。
【0023】従って、軒樋1を施工するとき水勾配がつ
いても、上記2個の通孔22と23、あるいは24と2
5のうち一つは勾配の下流側に位置しているので、軒樋
1の中空部17と18に浸入した水は残留することなく
全て排水される。
【0024】このため、軒樋1の中空部17と18とに
水が残留して、この残留した水が凍結して体積が膨張
し、これによって生じる軒樋の変形や亀裂等の問題を解
決することができると共に、この残留した水が軒樋を接
続しているジョイント部から垂れ落ちて施工上のクレー
ムとなる問題を解決することができる。また、施工時や
補修時に接着剤を使用する際、残留した水が接着強度に
悪影響を及ぼして、施工不良が生じる問題も解決でき
る。
【0025】次に、本発明の他の実施例を図5と図6に
よって説明する。本実施例の軒樋は、前記の実施例に示
した図1の軒樋と同様であって、異なる所は排水筒2の
筒状部20の周壁に長孔26、27が設けられているこ
とである。図5の排水筒2は、筒状部20と、この筒状
部20の上端に形成されているフランジ部21とよりな
っている。この排水筒2の筒上部21を前記の実施例と
同様、軒樋1の排水口16に挿通すると共に、フランジ
部21をリブ14と15とに接着して装着させる。
【0026】本実施例の排水筒2には、筒状部20の周
壁に屋内側側壁11と底板13とリブ14とで囲まれる
中空部17と通じる長孔26と、屋外側側壁12と底板
13とリブ15とで囲まれる中空部18と通じる長孔2
7とが設けられている。そして、上記長孔26と27
は、図5及び図6に示すように、軒樋1の中心軸に近い
一端からもう一端にわたって設けられ、長孔26と27
の下縁は底板13の近傍に位置して設けられている。
【0027】本実施例の軒樋の施工方法と排水方法は、
前記の実施例と同様であるので省略する。次に、本実施
例の作用について説明する。筒状部20の周壁に、中空
部17と通じる長孔26と、中空部18と通じる長孔2
7とを設け、この長孔26と27とは排水筒2の中心軸
に近い一端からもう一端にわたって設けられ、長孔26
と27の下縁は底板13近傍に設けられているので、軒
樋を施工するとき水勾配がついても、軒樋の中空部17
と18とに浸入した水はさらに排水され易くなってい
て、残留することなく全て排水される。
【0028】従って、軒樋の中空部に水が残留して、こ
の残留した水が凍結して体積が膨張し、これによって生
じる軒樋の変形や亀裂等の問題を解決することができる
と共に、この残留した水が軒樋を接続しているジョイン
ト部から垂れ落ちる問題を解決することができる。ま
た、施工時や補修時に接着剤を使用する際、残留した水
が接着強度に悪影響を及ぼして、施工不良が生じる問題
も解決できる。
【0029】次に、本発明の別の実施例を図7によって
説明する。本実施例の軒樋は、最初の実施例に示した図
1の軒樋と同様であって、異なる所は通孔22〜25の
下縁は軒樋の底面より下に位置させて設けられているこ
とである。図7の排水筒2は、筒状部20と、この筒状
部20の上端に形成されているフランジ部21とよりな
っている。この排水筒2の筒上部20を前記の実施例と
同様、軒樋1の排水口16に挿通すると共に、フランジ
部21をリブ14と15とに接着して装着させる。
【0030】上記筒状部20の周壁に、通孔22、2
3、24、25が図3と同じように4個設けられ、この
通孔22と23とを屋内側側壁11と底板13とリブ1
4とで囲まれる中空部17と、通孔24と25とを屋外
側側壁12と底板13とリブ15とで囲まれる中空部1
8とに通じさせ、通孔22と23の位置及び通孔24と
25の位置は軒樋1の中心軸に近い所に別れて配置さ
れ、通孔22〜25の下縁は軒樋1の底面13より下に
位置させて設けられている。
【0031】本実施例の軒樋の施工方法と排水方法は、
最初の実施例と同様であるので省略する。本実施例の作
用について説明する。通孔22〜25の下縁が軒樋1の
底板13より下に位置させて設けられているので、底板
13と通孔22〜25の下縁との間に落差がつき、軒樋
の中空部17及び18に泥水などが浸入しても、通孔2
2〜25が泥で塞がれ難くなっている。従って、軒樋1
の中空部17及び18に泥水が残留して、この残留した
泥水の水が凍結して体積が膨張し、これによって生じる
軒樋1の変形や亀裂等の問題を解決することができると
共に、この残留した水が軒樋1を接続しているジョイン
ト部から垂れ落ちる問題を解決することができる。ま
た、施工時や補修時に接着剤を使用する際、残留した水
が接着強度に悪影響を及ぼして、施工不良が生じる問題
も解決できる。
【0032】上記実施例においては、排水筒2の排水口
16への取り付けは、排水筒2のフランジ部21の下面
を、リブ14、15に接着剤を用いて接着したが、接着
剤の代わりに、シート状パッキングを用いて行うことも
できる。
【0033】
【発明の効果】請求項1の本発明の軒樋の排水構造は、
排水口に排水筒が取り付けられている軒樋の排水構造で
あって、この排水筒の筒状部の周壁に4個の通孔が設け
られ、この通孔の2個は屋内側壁と底板とリブとで囲ま
れる中空部と通じさせ、残りの2個は屋外側壁と底板と
リブとで囲まれる中空部と通じさせ、それぞれ2個の通
孔の位置は軒樋の中心軸に近い所に別れて配置され、通
孔の下縁は底板近傍に位置させて設けられている。
【0034】従って、軒樋を施工するとき水勾配がつい
ても、上記2個の通孔のうち一つは勾配の下流側に位置
しているので、軒樋の中空部に浸入した水は残留するこ
となく全て排水される。このため、軒樋の中空部に水が
残留して、この残留した水が凍結して体積が膨張し、こ
れによって生じる軒樋の変形や亀裂等の問題を解決する
ことができると共に、この残留した水が軒樋を接続して
いるジョイント部から垂れ落ちて、施工上のクレームと
なる問題を解決することができる。また、施工時や補修
時に接着剤を使用する際、残留した水が接着強度に悪影
響を及ぼして、施工不良が生じる問題も解決できる。
【0035】請求項2の本発明の軒樋の排水構造は、排
水口に排水筒が取り付けられている軒樋の排水構造であ
って、この排水筒の筒状部の周壁に2個の長孔が設けら
れ、この長孔の一個は、屋内側壁と底板とリブとで囲ま
れる中空部と通じさせ、残りの長孔は屋外側壁と底板と
リブとで囲まれる中空部と通じさせ、上記それぞれの長
孔は軒樋の中心軸に近い一端からもう一端にわたって設
けられ、長孔の下縁は底板近傍に位置させて設けられて
いる。
【0036】従って、軒樋を施工するとき水勾配がつい
ても、軒樋の中空部に浸入した水はさらに排水され易く
なっていて、残留することなく全て排水される。このた
め、軒樋の中空部に水が残留して、この残留した水が凍
結して体積が膨張し、これによって生じる軒樋の変形や
亀裂等の問題を解決することができると共に、この残留
した水が軒樋を接続しているジョイント部から垂れ落ち
る問題を解決することができる。また、施工時や補修時
に接着剤を使用する際、残留した水が接着強度に悪影響
を及ぼして、施工不良が生じる問題も解決できる。
【0037】請求項3の本発明の軒樋の排水構造は、請
求項1または2に記載の軒樋の排水構造であって、通孔
または長孔の下縁が樋本体の底面より下に位置されて設
けられているので、樋本体の底板と水抜き孔または切欠
き部の下縁との間に落差がつき、軒樋の中空部に泥水な
どが浸入しても、水抜き孔または切欠き部が泥で塞がれ
難くなっている。
【0038】従って、軒樋の中空部に泥水が残留して、
この残留した泥水の水が凍結して体積が膨張し、これに
よって生じる軒樋の変形や亀裂等の問題を解決すること
ができると共に、この残留した水が軒樋を接続している
ジョイント部から垂れ落ちる問題を解決することができ
る。また、施工時や補修時に接着剤を使用する際、残留
した水が接着強度に悪影響を及ぼして、施工不良が生じ
る問題も解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軒樋の排水構造を示した断面図である。
【図2】(イ)は図1の軒樋の隅部拡大断面図であり、
(ロ)は(イ)図のX−X線における切欠きのある矢視
図である。
【図3】排水筒の斜視図である。
【図4】(イ)は図3のY−Y線における側面図であ
り、(ロ)と(ハ)は別の通孔が設けられた排水筒の側
面図である。
【図5】排水筒の斜視図である。
【図6】図5のY−Y線における側面図である。
【図7】軒樋の排水構造を示した断面図である。
【図8】比較例であって、排水筒の側面図である。
【符号の説明】 1 軒樋 11 屋内側壁 12 屋外側壁 13 底板 14、15 リブ 16 排水口 17、18 中空部 2 排水筒 20 筒状部 21 フランジ部 22〜25、24a、25a、24b、24b 通孔 26、27 長孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋内側壁と、屋外側壁と、底板とからな
    る軒樋の屋内側壁と底板とで形成される隅部、及び屋外
    側壁と底板とで形成される隅部に、軸方向に連続して側
    壁と底板とに差し渡されてリブが設けられた軒樋であっ
    て、この軒樋の底板とリブとを貫通して排水口が形成さ
    れ、この排水口に排水筒が取り付けられている軒樋の排
    水構造であって、前記排水筒は、筒状部と、この筒状部
    の上端に形成されているフランジ部と、筒状部の周壁に
    設けられている4個の通孔と、よりなり、この排水筒の
    筒状部を前記排水口に挿通すると共に、前記フランジ部
    をリブに装着させ、この筒状部の周壁に設けられている
    通孔の2個は、屋内側壁と底板とリブとで囲まれる中空
    部と通じさせ、残りの2個は屋外側壁と底板とリブとで
    囲まれる中空部と通じさせ、それぞれ2個の通孔の位置
    は軒樋の中心軸に近い所に別れて配置され、通孔の下縁
    は底板近傍に位置させて設けられていることを特徴とす
    る軒樋の排水構造。
  2. 【請求項2】 屋内側壁と、屋外側壁と、底板とからな
    る軒樋の屋内側壁と底板とで形成される隅部、及び屋外
    側壁と底板とで形成される隅部に、軸方向に連続して側
    壁と底板とに差し渡されてリブが設けられた軒樋であっ
    て、この軒樋の底板とリブとを貫通して排水口が形成さ
    れ、この排水口に排水筒が取り付けられている軒樋の排
    水構造であって、前記排水筒は、筒状部と、この筒状部
    の上端に形成されているフランジ部と、筒状部の周壁に
    設けられている2個の長孔と、よりなり、この排水筒の
    筒状部を前記排水口に挿通すると共に、前記フランジ部
    をリブに装着させ、この筒状部の周壁に設けられている
    長孔の1個は、屋内側壁と底板とリブとで囲まれる中空
    部と通じさせ、残りの長孔の1個は、屋外側壁と底板と
    リブとで囲まれる中空部と通じさせ、上記それぞれの長
    孔は排水筒の中心軸に近い一端からもう一端にわたって
    設けられ、長孔の下縁は底板近傍に位置させて設けられ
    ていることを特徴とする軒樋の排水構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の軒樋の排水構
    造であって、通孔または長孔の下縁は樋本体の底板より
    下に位置させて設けられていることを特徴とする軒樋の
    排水構造。
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