JPH0860767A - ガラス間仕切り - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 前後のガラス間隔を大きく取ることによりブ
ラインド等の内蔵を可能とし、ガラスの交換も容易で、
各種施工方法にも容易に対応することができる二重ガラ
ス構造のガラス間仕切りを提供する。 【構成】 タッピングホール２１を有する形材２２をタ
ッピングネジ２３で結合してガラス枠２を四方組する。
ガラス枠２の背面に固着した枠取付けピース４を介して
ガラス枠２を支柱３に取付けるとともに、ガラス枠２の
前面側に係合するガラス固定枠２４との間に形成したガ
ラス装着溝１１にパッキン１２を介してガラス１を装着
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、二重構造のガラス間仕
切りに関し、特に、二重に設けたガラス間の間隔を大き
く取ることができ、支柱への取付けも容易なガラス間仕
切りの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
間仕切りのパネルにガラスを用いたガラス間仕切りにお
いては、支柱等にガラス枠を組み付ける時点でガラスの
嵌め込みを行っていた。このため、ガラス枠を施工した
後にガラスを嵌め込んだり、ガラスを交換することがで
きなかった。また、間仕切りの施工方法毎に異なる形状
のガラス枠を製作しており、例えば、目地の構造によっ
てガラス枠を使い分けなければならなかった。さらに、
両面にガラスを設けたものでは、ガラス間隔が小さく、
ガラス間にブラインドや掲示物等を内蔵することができ
なかった。

【０００３】そこで本発明は、ガラス間隔を大きく取れ
るとともに、ガラスの交換も容易で、各種施工方法にも
容易に対応することができるガラス間仕切りを提供する
ことを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明のガラス間仕切りは、支柱の前後にそれぞ
れガラスを装着したガラス枠を取付け、前後のガラス間
に所定の間隔を設けた二重構造のガラス間仕切りであっ
て、タッピング結合により四方組したガラス枠の両縦枠
背面に枠取付けピースを固着し、該枠取付けピースを介
して前記ガラス枠を支柱に取付けるとともに、ガラス枠
の前面側に係合するガラス固定枠との間に形成されるガ
ラス装着溝にパッキンを介してガラスを装着したことを
特徴としている。

【０００５】

【作 用】上記構成によれば、ガラス枠はタッピング結
合により容易に組み立てることができ、また、ガラス枠
の背面に施工方法に応じた枠取付けピースを取付けるこ
とにより、支柱等へのガラス枠の取付けを容易にかつ確
実に行うことができる。さらに、ガラス枠の前面側に係
合するガラス固定枠との間にガラスを装着するので、ガ
ラス間隔を大きく取ることができるとともに、ガラス固
定枠を取り外すことによりガラスの交換等も行うことが
できる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明を、図面に示す実施例に基づい
てさらに詳細に説明する。図１乃至図７は本発明の一実
施例を示すもので、図１は本発明のガラス間仕切りの支
柱部分を示す横断面図、図２は要部の分解斜視図、図３
乃至図６は枠支持金具により支柱にガラス枠を取付ける
手順を示す説明図、図７はガラス間仕切りの正面図、図
８及び図９はガラス枠の他の取付け構造を示す実施例で
あり、図８は横断面図、図９は要部の正面図である。

【０００７】まず、図１及び図２において、ガラス１を
保持するガラス枠２は、タッピングホール２１を有する
断面略Ｌ字状の形材２２をタッピングネジ２３で四方組
したものであって、各形材２２の前面側部材、即ち間仕
切りの外面側には、ガラス固定枠２４を係合するための
係合段部２５ａ，２５ｂが設けられている。

【０００８】上記ガラス固定枠２４は、上記係合段部２
５ａ，２５ｂにそれぞれ係合辺２６ａ，２６ｂを弾発係
合させて形材２２に取付けた際に、ガラス枠２の内周に
連続するガラス装着溝１１を形成するものであり、ガラ
ス１は、このガラス装着溝１１内にパッキン１２を介し
て嵌め込まれる。なお、パッキン１２の形状や厚さを適
宜選定することにより、厚さの異なるガラスを装着する
ことができる。

【０００９】また、形材２２の背面側には、ガラス枠２
を支柱（ジョイナー）３に取付ける際に使用する枠取付
けピース４を固着するための凹溝２７が形成されてお
り、該凹溝２７の底部に形成されたネジ受け溝２８に捩
じ込まれるネジ４１により枠取付けピース４が固着され
る。

【００１０】上記枠取付けピース４は、図３乃至図６に
示すようにして支柱３に設けられる枠支持金具５に係合
してガラス枠２を保持するものであって、凹溝２７の形
状に対応したコ字状断面の基板部には、上下にそれぞれ
前記ネジ４１を挿通するための絞り加工４２が施される
とともに、中央部には、枠支持金具５を挿入するための
縦長の通孔４３が形成されている。

【００１１】枠支持金具５は、下部に支柱３の板厚に応
じた幅の嵌合溝５１を、上部に支柱３の板厚と枠取付け
ピース４の板厚との和に対応した幅の嵌合溝５２を有す
る大略Ｈ字状の形状を有するものであって、図３乃至図
６に示す手順で支柱３に取付けられ、枠取付けピース４
を支柱３に係合固定する。

【００１２】まず、図３に示すように、支柱３に形成し
たスリット３１に対して斜め下方から内側上部の突片５
３を挿入し、さらに内側下部の突片５４を挿入して外側
下部の突片５５が支柱３の外面に当接した状態で枠支持
金具５を下方に移動させると、図４に示すように、下部
の嵌合溝５１内にスリット３１の下縁が嵌入し、支柱３
の周壁を内側下部の突片５４と外側下部の突片５５とで
挟着し、内側上部の突片５３が支柱３の内周面に当接し
て固定された状態となる。

【００１３】この状態で、図５に示すように、外側から
ガラス枠２を支柱３に近付け、枠取付けピース４の通孔
４３に枠支持金具５を挿入してガラス枠２を下方に移動
させると、図６に示すように、通孔４３の上縁が上部の
嵌合溝５２内に嵌入し、枠取付けピース４及び枠支持金
具５を介してガラス枠２が支柱３に取付けられた状態に
なる。

【００１４】このとき、枠取付けピース４の通孔４３の
形状を、図２に示すように、取付け時に枠支持金具５を
挿入する部分の幅を広く、枠支持金具５の上部の嵌合溝
５２に嵌入する部分を枠支持金具５の厚さと同じ程度に
しておくことにより、取付け作業が容易になるととも
に、取付け後のガラス枠２の保持を確実に行える。な
お、枠取付けピース４及び枠支持金具５は、必ずしもガ
ラス枠２の荷重を支える必要はなく、ガラス枠２の倒れ
を防止できる程度の強度を有していればよい。

【００１５】上記構成のガラス枠２を用いてガラス間仕
切りを設置する際には、まず、形材２２を所定長さに切
断するとともに、竪枠側形材上下のタッピング挿通孔等
の必要な加工を施した後、タッピングネジ２３で各形材
を結合して枠本体部を形成する。また、枠背面側の所定
位置に前記枠取付けピース４をネジ４１で固着する。

【００１６】次に、予め設けられている床レール、支柱
及び上レールにより形成され、支柱に前記枠支持金具５
を取付けた開口部に枠本体部を嵌め込み、枠取付けピー
ス４を枠支持金具５に係合させて枠本体部を固定する。
このとき、必要に応じて荷重を支えるためのブロックを
床レールと枠本体部下枠との間に介在させる。

【００１７】そして、パッキン１２を四周に装着したガ
ラス１を枠本体部の前面側から嵌め込み、ガラス固定枠
２４を各形材２２に係合固定する。なお、このときも、
枠本体部下枠とガラス１との間にガラス１の荷重を支え
るブロックを必要に応じて介在させる。

【００１８】上記作業を間仕切りの両面で行うことによ
り、図７に示すように、床レール３２、支柱３及び上レ
ール３３に、ガラス１を装着したガラス枠２を嵌め込ん
だ間仕切りを形成することができる。

【００１９】このように形成したガラス間仕切りは、ガ
ラス枠２の前面側（外面側）にガラス１を装着している
ので、両側のガラス１の間隔を大きく取ることができ、
両ガラス間にブラインドやロールスクリーン、各種掲示
物等を内蔵することができる。また、ガラス１の固定を
形材２２の外面に係合するガラス固定枠２４で行ってい
るので、ガラス枠本体部を支柱３等に固定した後にガラ
ス１を嵌め込むことができ、作業性も向上し、さらに、
ガラス固定枠２４を取外すことによりガラス１の交換あ
るいは内蔵物のメンテナンスや交換も容易に行うことが
できる。加えて、本実施例に示すように、枠取付けピー
ス４と枠支持金具５とを介してガラス枠２を支柱３に取
付けることにより、目地部分に取付け金具が露出するこ
とがなく、ガラス枠取付け後の仕上げを省略することが
できる。

【００２０】図８及び図９は、ガラス枠２を支柱３に取
付ける構造の他の実施例を示すものである。なお、ガラ
ス枠２は前記実施例と同じ構成を有しているので、主要
部分に同一符号を付して詳細な説明は省略する。

【００２１】本実施例に示す枠取付けピース４５は、前
述の枠取付けピース４と同様に、形材２２の背面側に形
成された凹溝２７内にネジ４１により取付けられるもの
であって、一辺がガラス枠２の目地部分に突出する断面
略Ｌ字状に形成されている。

【００２２】この枠取付けピース４５は、ガラス枠２の
側面から突出する突出辺４６の背面を支柱３の外面に当
接させた状態で、外側から略コ字状の押え金具４７とネ
ジ４８とにより固定され、これによってガラス枠２を支
柱３に固定するものである。このとき、突出辺４６の先
端部を外方に折曲しておくことにより、押え金具４７に
よる固定と同時に横方向の位置決めも行え、目地幅を揃
えることができる。

【００２３】本実施例に示す取付け構造によれば、支柱
３に施す加工を前述のスリットではなく単純な通孔にす
ることができるので、例えば現場での施工も容易に行う
ことができる。なお、この取付け構造の場合は、目地部
分に取付け金具が露出するので、必要に応じて目地仕上
げを行う。

【００２４】このように、ガラス枠２に取付ける枠取付
けピースを適宜選定することにより、各種取付け構造に
対応することが可能であり、場合によっては枠取付けピ
ースを直接支柱３にビス固定することもできる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のガラス間
仕切りは、タッピング結合により四方組したガラス枠を
枠取付けピースを介して支柱に取付けるとともに、ガラ
ス枠の前面側にガラス固定枠を取付けてガラスを装着す
るようにしたので、ガラス枠の組立てをタッピング結合
で容易に行うことができ、枠取付けピースの形状を適宜
選定することにより、間仕切りの各種施工方法にも簡単
に対応することができる。

【００２６】また、ガラスの装着をガラス枠の前面側に
取付けられるガラス固定枠を用いて行うので、ガラスを
ガラス枠の前面側に位置させることができ、前後のガラ
ス間の間隔を大きく取ることができ、ガラス間にブライ
ンド等を容易に内蔵することができる。しかも、ガラス
固定枠によりガラスを固定するので、ガラス枠本体部を
支柱に固定した後にガラスの嵌め込みを行うことがで
き、ガラスの交換や内蔵物の保守等も容易に行うことが
できる。また、パッキンを選択することにより、異なる
厚さのガラスを装着することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例を示すガラス間仕切りの横
断面図である。

【図２】 同じく要部の分解斜視図である。

【図３】 支柱にガラス枠を取付ける手順を示す説明図
である。

【図４】 支柱にガラス枠を取付ける手順を示す説明図
である。

【図５】 支柱にガラス枠を取付ける手順を示す説明図
である。

【図６】 支柱にガラス枠を取付ける手順を示す説明図
である。

【図７】 ガラス間仕切りの正面図である。

【図８】 ガラス枠の他の取付け構造を示す横断面図で
ある。

【図９】 同じく要部の正面図である。

【符号の説明】

１…ガラス、１１…ガラス装着溝、１２…パッキン ２…ガラス枠、２１…タッピングホール、２２…形材、
２３…タッピングネジ、２４…ガラス固定枠、２７…凹
溝、２８…ネジ受け溝 ３…支柱 ４，４５…枠取付けピース ５…枠支持金具、５１，５２…嵌合溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 支柱の前後にそれぞれガラスを装着した
   ガラス枠を取付け、前後のガラス間に所定の間隔を設け
   た二重構造のガラス間仕切りであって、タッピング結合
   により四方組したガラス枠の両縦枠背面に枠取付けピー
   スを固着し、該枠取付けピースを介して前記ガラス枠を
   支柱に取付けるとともに、ガラス枠の前面側に係合する
   ガラス固定枠との間に形成されるガラス装着溝にパッキ
   ンを介してガラスを装着したことを特徴とするガラス間
   仕切り。