JPH086034B2 - 抗菌性成形物及びその製造方法 - Google Patents

抗菌性成形物及びその製造方法

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JPH086034B2
JPH086034B2 JP62266042A JP26604287A JPH086034B2 JP H086034 B2 JPH086034 B2 JP H086034B2 JP 62266042 A JP62266042 A JP 62266042A JP 26604287 A JP26604287 A JP 26604287A JP H086034 B2 JPH086034 B2 JP H086034B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抗菌性の合成成形物に関し、特に耐摩耗、耐
洗濯性に優れた抗菌力を有する抗菌性合成成形物に関す
る。
(従来技術) ポリエステル及び/又はポリアミド繊維は、ユニフオ
ーム、和製品、スポーツ衣料等の各種衣料、寝装製品、
インテリア製品などに広く使用されている。
一方、我々の生活環境中には、さまざまな細菌、かび
が存在しており、媒介物を経て人体や繊維に付着して繁
殖し、皮膚障害を与えたり、繊維の変質、劣化現象を起
こしたり、悪臭を放つて不快感を与えたりする。特に合
成繊維は汗を吸収することが少ないため、該繊維を身に
つける場合、汗の付着した皮膚、衣料等に微生物が繁殖
して腐敗現象を起し汗くさい臭いを生ずる。従つて、よ
り清潔で悪臭を漂よわす事なく、快適で安全なポリエス
テルあるいはポリアミド繊維製品の開発が望まれてい
た。
繊維に抗菌性を付与する方法として、繊維に有機錫、
有機水銀化合物を適用する方法が使用されていた時期が
あるが、これらの化合物の毒性が問題視され、現在では
それらのほとんど大部分が使用中止になつている。
後加工方法としては、従来より、特に安全性の高い抗
菌防カビ剤としてシリコーン第4級アンモニウム塩など
が用いられている。例えば、特開昭57-51874号には、オ
ルガノシリコーン第4級アンモニウム塩を吸着させたカ
ーペツト及びその製造方法が解除されている。しかしな
がら、シリコーン系第4級アンモニウム塩はセルロース
系繊維に対しては反応性を持ち、洗濯耐久性のある抗菌
効果を示すが、合成繊維に対しては一時的な抗菌効果を
示すものしか得られていない。
また、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン溶出させる
銀、銅、亜鉛等の化合物が抗菌性を有することは古くか
ら知られており、例えば硝酸銀の水溶液は消毒剤や殺菌
剤として広く利用されて来た。しかしながら、溶液状で
は取り扱いの点で不便であり、又用途の点でも限定され
る欠点がある。そこで銀、銅、亜鉛等のイオン又は塩を
高分子体に保持させるならば、かかる欠点が少なく広い
分野での利用を期待することができる。例えば、銀、
銅、亜鉛等の金属化合物を重合体中に混合し繊維とする
方法が特開昭54-147220号に提案されてるいる。また、
銀イオン、銅イオン交換したゼオライト系固体粒子を有
機高分子体に添加混合する方法が特開昭59-133235号に
提案されてるいる。これらの方法では、金属化合物が高
分子へ及ぼす影響が大きくて利用できる範囲が著しく限
定されたり、繊維化工程での工程性、特に紡糸時の単糸
切れ、パツクフイルター詰りによるパツク寿命が短かく
なつたり、あるいは延伸時の毛羽頻発などのトラブルが
多くなる問題が発生する。そうでない場合でも、金属イ
オンが高分子中に単に含有されているだけでは、繊維表
面への抗菌作用に効果のある金属イオンの徐放性が不十
分なため抗菌性の効果の絶対レベルが低く十分な効果が
期待できない。
又、銅、銀又は亜鉛の化合物とカゼインとの複合物を
水不溶化の状態で繊維表面に付着させる方法が特開昭56
-123474号に提案されてるいる。この繊維は複合物を水
不溶化されることにより、水洗等による複合物の脱落を
防ぐことができるが、カゼインを不溶化するためにはホ
ルマリンを用いなければならず、繊編物とした後使用中
にホルマリンの遊離を生じることが危惧される。
一方、ポリエステル及び/又はポリアミド繊維はその
優れた性能から、衣料素材として不可欠のものとなつて
いるが、使用用途によつては表面特性が十分でないため
品質改良が望まれていた。特にスポーツウエアー、靴下
等の場合は、激しい運動や摩耗にも十分に耐える性能を
備えた繊維でなければならず、従来の合成繊維は、スラ
イデイングなどの場合に過度の摩擦力が繊維に加えられ
た時、あるいは繰返しの摩耗が加えられた時、穴があい
てしまつたりする欠点が出やすかつた。これを改良する
手段としては、一般的には後加工法により布帛表面へシ
リコン系の加工剤を処理して摩擦抵抗を低下させ、摩耗
発熱を低くおさえる方法が行なわれていた。この方法で
は、初期の性能はまずまず発揮されるが、耐久性という
点で満足なレベルには至らないことがわかつている。特
に長時間着用していると繊維表面の後加工剤の脱落が進
み、最後には、通常未処理合成繊維並に低下してしまう
問題が発生していた。また洗濯回数が増えた場合も、同
様の好ましくない現象が発生する問題が起つた。このよ
うな状況から、耐久性のある耐摩耗合成繊維の開発が、
トレーニングウエア、靴下等の衣料分野から要求が強ま
つていた。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、ポリエステル及び/又はポリアミド
よりなる繊維等成形物本来の物性を損なうことなく、又
水洗、温水洗濯等の後でも抗菌、抗かび性の低下しない
とともに、摩擦、摩耗に対してもすぐれた耐摩耗を有す
る耐久性のある耐摩耗、耐洗濯性を保持した抗菌性の合
成成形物を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の合成成形物は、ポリエステル成形物及び/又
はポリアミド成形物中に、平均粒子径が5ミクロン以下
の金属銅微粒子と、室温で流動性を有し、25℃下での粘
度が1000センチストークス以上の有機ポリシロキサンと
の混合物を、金属銅微粒子で0.1〜10重量%、有機ポリ
シロキサンで0.1〜10重量%分散せしめたことを特徴と
する優れた耐摩耗、耐洗濯性を有する抗菌性の合成成形
物である。また本発明方法は、金属銅微粒子と有機ポリ
シロキサンとの混合物を、ポリエステルまたはポリアミ
ドの重合完了後、成形吐出直前の間で、該ポリエステル
またはポリアミド溶融流体中へ添加し、その後スタチツ
クミキサー等で混練した後、吐出孔より吐出し繊維化等
成形物とすることを特徴とするものである。
以下、本発明の成形物及びその製造法を詳細に説明す
る。
本発明において成形物とは、繊維で代表される線状
物、フイルム状物、テープ状物、パイプ状物、各種容器
並びにその他の任意の成形物を包含意味するものである
が、以下は、便宜上、又厳しい製造条件並びに使用条件
を必要とする繊維の場合を例にとつて説明する。
本発明に用いる金属銅微粉末は、平均粒子径が5ミク
ロン以下であることが好ましい。粒径が5ミクロンを超
えると溶融紡糸特にフイルター詰りや毛羽断糸を起し易
く使用困難である。特に各種衣料素材、寝装製品等への
応用を考えた場合は、単繊維デニールが1デニール前後
の細デニール糸も必要とされ、粒径が大きくなると延伸
時の糸切れが激しくなり好ましくない。従って本発明に
用いる金属銅微粉末は、平均粒径5ミクロン以下のもの
が、更に好ましくは1ミクロン以下のものが望ましい。
金属銅微粉末は、例えば三井金属鉱業(株)社製のMFP
パウダーのように、純度が高く、かつ球状粒子であり、
粒径分布もシヤープなものが繊維中へ練込み分散させる
には好都合である。
金属銅は、結晶構造より極微量の銅イオンを放出し、
この極微量の銅イオンが殺菌効果があることが知られて
いる。1893年植物学者のネーゲリーが1千万分の1(0.
1ppm)ほどの微量の銅イオンがアオミドロを死滅させる
ことを発見したことが初めと言われており(工業材料第
35巻第3号)、原理的には、銅イオンが細菌の細胞内部
の酵素の−SH基と化合することにより酵素活性を減退さ
せ、細胞の代謝作用を停止させ死滅させると言われてい
る(農技研報告(1960);豊田 栄)。しかも、極く微
量の銅イオンですぐれた殺菌効果が発揮されるにもかか
わらず、人体に対しては微量であるならばそれほど有害
でないと言われている。むしろ銅はミネラルの一種とし
て生体にとつて必要欠くことのできない金属の一つであ
り、体内の銅成分が不足すると貧血をおこしたり、骨が
もろくなつたりすることが報告されている。つまり、微
量の銅が体の中にないと、いくら鉄分があってもヘモグ
ロビンのできが悪く寿命の短い赤血球ができて貧血を起
すと言われている。このように銅金属は、微量の銅イオ
ン放出作用により人体にあまり有害とならず、すぐれた
殺菌効果が発揮されることから、本発明の目的には最適
の物質として選択された。
しかしながら意外なことに、金属銅を単にポリマー内
に分散させて繊維にしただけのものについては、十分な
抗菌性能が発揮されないことがわかつた。
抗菌性能を調べる手段としては、一般的には(1)シ
エークフラスコ法、(2)菌数測定性、(3)ハローテ
スト法があり、例えばシエークフラスコ法の場合、減菌
率が目安として70%以上であれば抗菌性能としては十分
に役目をはたすと言われている。減菌率が70%以下とな
ると抗菌性能としては不十分になつてくるため、微生物
が繁殖して腐敗現象を起し、汗くさい臭いが繊維に生
じ、防臭効果があまり認められなくなつてくる結果とな
り、抗菌繊維製品としては欠陥商品と言わざるを得な
い。
単に、金属銅をポリマー中に分散させて繊維にしたも
のは、減菌率が30〜40%という結果しか得られず、抗菌
性繊維としては不十分なレベルにしかいたらないことが
わかつた。この理由としては、繊維が抗菌効果を発揮さ
せるためには繊維表面に常に微量の銅イオンが存在して
いることが必要であると考えられ、単に金属銅を樹脂中
に分散させただけでは、金属銅より放出される銅イオン
がスムースに繊維表面へ放出されないためと思われる。
この推定を裏づけるモデルテストとして、ポリマー中の
添加量と同じ量の金属銅パウダーを繊維表面に単に付着
させたものについて抗菌性を調べた所、十分な性能が認
められたことから上記の推定が正しいと思われる。しか
し単に繊維表面へ付着させたものは、当然のことながら
使用中に脱落しやすく、本発明の洗濯耐久性を有する抗
菌性繊維にはなりえない。
一方、合成繊維の弱点である摩耗性については、従来
のシリコン系化合物による後加工法では、摩耗防融剤が
繊維表面のみに付着しているため耐久性が十分ではなか
つたことと、ポリエステル系繊維の場合は、加工剤に含
まれている乳化用活性剤の影響で分散染料が移行昇華し
やすくなるため、堅牢度に問題が発生するケースが多か
つた。
我々は、十分な洗濯耐久性を保持した抗菌性能と、十
分な洗濯耐久性を保持した耐摩耗性とを、ポリマー中に
金属銅を分散させた繊維で可能ならしめることが、いか
にしたらできるのか鋭意検討した結果、ある特定の物性
をもつ有機ポリシロキサンを金属銅と共にポリマー中に
共存させることにより、実現出来ることをはじめて見い
出した。
この有機ポリシロキサンは、室温で流動性を示す必要
があることが非常に重要なポイントであると同時に、25
℃下での粘度が1000センチストークス以上を有するもの
である必要がある。尚本願での室温とは、その下限が10
℃程度を意味する。該有機ポリシロキサンは、0.1重量
%以上10重量%以下、更に好ましくは1.0重量%以上10
重量%以下となるように繊維中へ含有される。その際該
有機ポリシロキサンの繊維中での分散が、後述する本願
方法によつて実現される分散状態であることが望ましい
ことがわかつた。即ち、該有機ポリシロキサンが、繊維
中で、見かけ上繊維の長さ方向に伸びた島状態の独立相
を形成しているが、島と島とが完全に分離した状態では
なく、繊維断面方向に島と島を結ぶ連絡路をランダムに
有する状態で分散していることが、本発明の効果に対し
て大きく寄与することがわかつた。該分散状態が形成さ
れていることにより、ポリマー中に内在している金属銅
から放出される銅イオンを、ポリマー中にとじこめてお
くことなく繊維表面へ運搬する役割をはたしていると推
定される。金属銅と、室温で流動性を示す有機ポリシロ
キサンが共存することによつてはじめて殺菌効果を発揮
する銅イオンが半永久的に繊維表面へ繊維中の有機ポリ
シロキサンの一種の通路を流れて徐放されるシステムが
できあがつたわけである。なおかつ、有機ポリシロキサ
ンは水に不溶であり耐水性が十分あることから、温水洗
濯後でも全く性能が低下することなく抗菌効果が維持さ
れることが大きな特徴であり、本発明の重要な効果の一
つである。また、金属銅は酸化が進む程銅イオンの放出
が増大することから、酸素透過性のすぐれている有機ポ
リシロキサンが繊維中に存在していることは、金属銅の
酸化を促進し、その結果、繊維表面への銅イオン放出が
多くなり、より抗菌性能を発揮させる結果となると推定
される。
一方有機ポリシロキサンは、繊維表面での摩擦抵抗を
低下させ摩擦発熱を低くおさえる効果が認められ、後加
工法で多くもちいられているが耐久性が不十分であつた
が、本発明では有機ポリシロキサンが繊維内部に含有し
ているため、耐摩耗性の効果の持続性が実質上永久的に
なると同時に、当然のこととして、効果の耐久性も十分
なものが見い出された。また染色堅牢性に悪影響を及ぼ
す乳化剤等の助剤を用いることなく本質的に繊維化する
段階で繊維中に有機ポリシロキサンを練込んでいるた
め、染色堅牢性の低下は全く発生しない。
耐摩耗性を発揮させる上でも、有機ポリシロキサンが
繊維中でみかけ上島状態の独立相を形成しつつも島と島
が完全に分離した状態ではなく、ある一定の繊維長さ当
り一定の割合で断面方向に島と島とを結ぶ連絡路をラン
ダムに有する構造が非常に有効である。この断面方向の
連絡路は、繊維内層へ蓄積されている有機ポリシロキサ
ンの一種の繊維内有機ポリシロキサン充填タンク中か
ら、繊維表層へ繊維が強い摩耗を受けた時に、にじみ出
してくる通路の役割をはたすためと考えられ、耐久性の
ある耐摩耗性の機能も発揮する重要な点であると考えら
れる。有機ポリシロキサンの繊維中の含有量があまり少
なすぎると断面方向の連絡路は非常に少なくなり、有効
な性能が発現しにくくなり、好ましくは1重量%以上が
望ましい。
このように、金属銅微粉末と有機ポリシロキサンの混
合物を繊維中へ分散させることにより、洗濯耐久性のあ
る抗菌性能と、洗濯耐久性のある耐摩耗性が繊維へ保持
させることが初めて可能となつた。
本発明で言う有機シポリシロキサンは抗菌作用を全く
有しない物質である各種の有機シリコン化合物を用いる
ことが可能であるが、ポリエステル及び/又はポリアミ
ドの紡糸温度において揮発しにくいものが好適である。
特に150℃で24時間加熱処理した際の減量率が1%以下
のものが好ましい。具体例としては、ジメチルポリシロ
キサン、ジフエニルポリシロキサン、メチルフエニルポ
リシロキサンなどを単独または混合使用することができ
る。
有機ポリシロキサンの粘度は、25℃で1,000センチス
トークス以上、好ましくは3,000センチストークス以
上、更に好ましくは5,000センチストークス以上のもの
が良い。1,000センチストークス未満になつてくると温
水洗濯後の抗菌性レベルがやや低下してくる傾向が認め
られた。この理由は現時点では不明であるが、おそらく
有機ポリシロキサンの粘度があまり低くなつてくると、
有機ポリシロキサン自身の移行性が発生しやすくなり、
温水洗濯時に繊維中より抜け出やすくなり、繊維中の特
に表面積での存在量が減少してくるためではないかと推
定される。また有機ポリシロキサン粘度が低くなると、
ポリマーとの相分離が一層進行し、紡糸性、延伸性が著
しく低下するのみならずポリマー中へ含有した有機ポリ
シロキサンが繊維製品を製造する工程での熱履歴を受け
る過程で繊維表面への移行が進み、繊維製品風合上から
も好ましくない。
繊維中への添加量としては、金属銅微粒子と有機ポリ
シロキサンとの重量比が5:95〜70:30にある混合物を添
加し繊維に対して、金属銅微粒子として0.1〜10重量
%、有機ポリシロキサンとして0.1〜10重量%分散して
いることが望ましい。
金属銅添加量が少ない場合には、繊維表面への銅イオ
ンの徐放性を活発にするため有機ポリシロキサンの添加
量を多くし、逆に金属銅添加量が多い場合には、有機ポ
リシロキサンの添加量が少な目でも良い。抗菌性能とし
ては、添加量が多い程、当然のことながら性能が向上す
るが、逆に繊維化工程での毛羽、断糸率が大きくなり、
所定デニールに応じて上記範囲内で金属銅微粒子と有機
ポリシロキサンの混合比及び繊維に対する添加量を調節
することが必要である。また、有機ポリシロキサンの添
加量が少なすぎるとポリマー中で島状態に分散している
有機ポリシロキサンを、断面方向に島と島を結ぶ連絡路
が極端に少なくなり銅イオンの表面への徐放性の通路と
しての役割と、耐摩耗性を発現させる繊維内部の有機ポ
リシロキサンタンクから繊維表面への摩擦熱の発生を抑
える有機ポリシロキサンのにじみ出すための通路として
の役割の本発明の効果は著しく減少する結果となる。連
絡路の形態状態を判断する具体的な方法としては、例え
ばポリエステル繊維の場合、繊維を10分の1規定アルカ
リ溶液中に浸漬し、98℃下で処理することにより繊維表
面を所定量ピールオフし、その後繊維表面を走査型電子
顕微鏡で観察することにより判定することができる。
本発明において、上述の金属銅微粒子の他に、抗菌性
を有する化合物として公知の銀イオン、亜鉛イオンを溶
出させる銀、亜鉛等の化合物を添加させることもでき
る。
本発明に言うポリエステルとは、ポリエチレンテレフ
タレート又はポリブチレンテレフタレートを主成分とす
るポリエステルであり、テレフタール酸、イソフタール
酸、ナフタリン2,6ジカルボン酸、フタール酸、α,β
−(4−カルボキシフエノキシ)エタン、4,4′−ジカ
ルボキシジフエニル、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸などの芳香族ジカルボン酸もしくはアジピン酸、セバ
シン酸などの脂肪族ジカルボン酸、またはこれらのエス
テル類とエチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シク
ロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコールなどのジオール化
合物とから合成される繊維形成性ポリエステルであり、
その構成単位の80モル%以上が、特には90モル%以上が
ポリエチレンテレフタレート単位又はポリブチレンテレ
フタレート単位であるポリエステルが好ましく、なおか
つ融点が200℃以上であることが望ましい。融点が低く
なると耐熱性不十分等の理由により衣料用等の繊維素材
としての用途がやや限定されてくるため好ましくない。
またポリエステル中には、少量の添加剤、たとえば酸化
チタンなどの艶消し剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、安定
剤あるいは紫外線吸収剤などを含んでいても良い。
また、ポリアミドは、ナイロン6、ナイロン66、又は
メタキシレンジアミンナイロンを主成分とするポリアミ
ドであり、少量の第3成分を含む共重合ポリアミドでも
良いが、融点は200℃以上を維持することが好ましい。
本発明は、仮撚捲縮加工等の高次加工により5角、6
角に類似した形状になつたり、紡糸時の異形断面ノズル
により3葉形、T形、4葉形、5葉形、6葉形、7葉
形、8葉形等多葉形や各種の断面形状をとることがで
き、その効果は十分に発現される。またさらに、いわゆ
る芯鞘構造や、背腹構造の複合繊維とすることもでき、
この場合でも金属銅と有機ポリシロキサンの混合物が添
加されているポリマー部分が、繊維断面占有面積で20%
以上であり、なおかつ望ましくは、該ポリマー部分が一
部繊維表層に存在しているならば本発明の効果は十分に
発現される。
次に、本発明の抗菌性繊維の製造例について説明す
る。金属銅微粉末と有機ポリシロキサンの混合物をポリ
エステルポリマーの重合完了後、紡糸直前までに添加
し、その後混練した後、ノズル孔より押出し繊維化する
方法が、ポリマーの粘度低下、副反応、可塑剤の分解等
の問題を発生させないことから好ましい。重合完了後、
一旦、ペレツトの形状に成形する工程を経る場合は、重
合完了後重合釜中へ金属銅と有機ポリシロキサンの混合
物を添加し、混練撹拌後ペレツト化しても良いが、好ま
しくは紡糸時にポリマー溶融流体流れ中に、該混合物を
所定量供給し、その後、スタチツクミキサーにより混練
した後紡糸ノズル孔より押出し、繊維化する方が望まし
い。なぜならば、重合釜へ該混合物を添加しその後混練
撹拌してペレツト化する場合には、ポリマー粘度低下が
発生したり、該混合物の均一分散が難しかつたり、更に
は重合釜のコンタミネーシヨンの問題等が生ずるからで
ある。重合前に、モノマーと共に該混合物を添加するの
は副反応等の問題が発生し好ましくない。
重合完了後ペツレト化する工程を経ず連続的に溶融ポ
リマーを紡糸ノズルへ供給して吐出させるような連続プ
ロセスにおいては、紡糸直前までの段階で溶融ポリマー
流中へ金属銅と有機ポリシロキサンの混合物を定量供給
し、その後スタチツクミキサーで混練した後防止ノズル
孔より吐出させるとよい。
スタチツクミキサーを用いて混練する場合に大切なこ
とは、ある一定エレメント数以上のスタチツクミキサー
を用いて混練する必要があることである。現在実用化さ
れている静止型混合器は数種類あるが、例えば、ケーニ
クス(Kenics)社の180°左右にねじつた羽根を90°ず
らして配列したnエレメント通過させると2n層分割す
るタイプのスタチツクミキサーを用いた場合は、エレメ
ント数が最低15エレメント以上のものを用いる必要があ
る。15エレメントより少なくなると、添加物とポリマー
との均一混練が十分でないため、紡糸時の断糸、毛羽捲
付の発生が多くなると同時に延伸性も低下し、工程性上
好ましくない。工程性を向上させる点からもエレメント
数は15エレメント以上、すなわち215層分割以上は最低
実施するのが好ましく、更に好ましくは20エレメント以
上、すなわち220層分割以上することが好ましい。
ケーニクス社以外の静止型混合器を用いる場合も、2
15層分割以上に相当するエレメント数に設定した混合器
を使用する必要がある。東レ(株)製ハイミキサーやチ
ヤールスアンドロス(Charless & Ross)社製ロスISG
ミキサーなどは、nエレメント通過する時の層分割数は
n層分割であるので、エレメント数は8エレメント以
上、更に好ましくは10エレメント以上必要である。
本発明における『重合完了』とは、通常、成形物等の
加工に供され得るポリマーの極限粘度または溶融粘度に
まで達成した時点を示すものである。
本発明の製造工程の一例を第1図に示す。溶融押出機
1により押出されポリマー溶融流は、計量機2により所
定量計量される、一方、金属銅と有機ポリシロキサンの
混合物は、添加剤供給機4により供給され、計量機3に
より所定量計量された後、計量機2により計量されたポ
リマー溶融ライン中へ添加される。その後、所定エレン
ト数を設置したスタチツクミキサー中で、該混合物とポ
リマーが混練され、紡糸口金パツク6より吐出されて繊
維化される。スタチツクミキサーは、ポリマー流ライン
中に設置しても良いし、あるいは紡糸口金パツク内に設
置してもよい。あるいはポリマー流ライン中と紡糸口金
パツク中に分割して設置してもさしつかえはない。
第2図は本発明による抗菌繊維を1/10規定アルカリ溶
液に浸漬し、98℃下に保持して30%アルカリ減量処理を
施したもののの繊維表面の電子顕微鏡写真(×5000)の
一部を示す。ポリマーとしてはポリエチレテレフタレー
トを用い、有機ポリシロキサンとしてはポリジメチルシ
ロキサンを用いたものである。繊維表面上に筋状の凹凸
が見られるが、これはポリジメチルシロキサンが集合体
として存在していた部分である。また、筋状の凹部分に
所々黒色の穴が認められるが、これが本発明で説明して
いる繊維断面方向への連絡路である。この連絡路は繊維
内層に貯蔵されているポリジメチルシロキサンのタンク
とつながつていると推定される。
(発明の効果) 本発明の成形物は、金属銅微粉末と有機ポリシロキサ
ンの混合物を成形物中に分散させることにより、金属銅
より放出される殺菌効果を有する微量の銅イオンを有効
に徐放し、優れた抗菌性と、耐摩耗性を保持するもので
ある。
また本発明の成形物は、それが繊維の場合頻繁な洗濯
を行なつても抗菌、防かび性及び耐摩耗性が低下せず、
例えば耐洗濯性を高度に要求されるソツクス等の衣料分
野に用いても十分に菌の繁殖を抑えかつ防臭効果を発揮
させることと共に耐摩耗性を保持させることが可能であ
る。
(実施例) 以下実施例をあげて本発明を具体的に説明する。実施
例中の殺菌効果の評価及び洗濯条件及び耐摩耗性の評価
は以下の試験方法によつて行なつた。
〈菌の減菌率の測定〉 シエークフラスコ法により実施。使用菌種は黄色ブド
ウ状球菌(Stapylocaccus aureus FDA 209P)を用い、
三角形フラスコ中に試験菌液を所定量加え、さらに測定
試料片1.5gを加え、8字振とう、80rpm×1hr、25℃で振
とうを実施した後、フラスコ中の生菌数を培養計測した
後、減菌率をを算出した。
A;振とう後の三角フラスコ内1ml当りの菌数 B;振とう前の三角フラスコ内1ml当りの菌数 〈洗濯試験法〉 JIS L0217-103法によって実施。液温40℃の水1に2
gの割合で衣料用合成洗剤を添加溶解し洗濯液とする。
この洗濯液に浴比が1対30になるように試料および必要
に応じて負荷布を投入して運転を開始する。5分間処理
した後運転を止め、試料及び負荷布を脱水機で脱水し、
次に洗濯液を常温の新しい水に替えて同一の浴比で2分
間すすぎ洗いをした後脱水し、再び2分間すすぎ洗いを
行い風乾させる。以上の操作を10回くりかえし10HL後の
測定サンプルとした。
〈摩耗性評価〉 75デニール36フイラメントの延伸糸をつくり、それを
目付100g/m2の生糸タフタ織物を作成した後、東洋精機
(株)社製Table Type Abrasion Testerを用い、摩耗輪
CS-10、70rpmの条件で1000回行ない、織物の減量率を測
定した。
[実施例1] [η]=0.65dl/g(フエノールとテトラクロルエタンの
等温混合溶媒を用い30℃恒温槽中でウーベローデ型粘度
計を用い測定した極限粘度)で、TiO20.45重量%添加し
たポリエチレンテレフタレート30φ押出機にて押出し、
該ポリマーの溶融ポリマーラインに、平均粒径0.3ミク
ロンの金属銅微粉末と25℃下での粘度が5000センチスト
ークスのジメチルポリシロキサンを重量比30:70に混合
したものを、120℃であらかじめ絶乾及び脱胞した後、
ポリマー流に対して該混合物が5重量%、ちまり金属銅
微粒末が1.5重量%、ジメチルポリシロキサンが3.5重量
%になるように注入し、その後ケーニクス社製の42エレ
メントスタチツクミキサーで混練し、丸孔ノズルより吐
出し紡糸した。該紡糸原糸をローラープレート方式で通
常の条件により延伸し、75デニール36フイラメントのマ
ルチフイラメントを得た。編地を作成し、洗濯前と洗濯
10回後の抗菌性を測定したところ、減菌率が洗濯前95.1
%、洗濯後99%以上といずれもすばらしい抗菌性が認め
られた。
また織物を作成しテーパ形摩耗試験機で摩耗性を調べ
たところ、通常のポリエステル織物に比較して、はるか
に耐摩耗性は向上していた。
更に織物を以下の処法で染色処理した後染色堅牢度を
調べたところ、耐光堅牢度、洗濯堅牢度、摩擦堅牢度い
ずれも5級で全く問題がないことがわかつた。
耐光堅牢度;JIS L-0842に準じカーボンアーク燈による
試料の変退色を評価。
洗濯堅牢度;JIS L-0844に準じ添付布としてエステルお
よび綿布を用い汚染度と変退色を評価。
マツサ堅牢度;JIS L-0849に準じ学振型摩擦堅牢試験機
にて荷重200gで100回摩擦後の綿布の汚染度を評価。
[比較例1] [η]=0.65dl/gのTiO20.45重量%添加したポリエチ
レンテレフタレートを30φ押出機にて押出し紡糸した。
該紡糸原糸を通常の条件により延伸し75デニール36フイ
ラメントのマルチフイラメント糸を得た。抗菌性能を調
べたところ初期性能減菌率が2.5%、洗濯後減菌率が−
5.8%と全く抗菌性能は認められなかつた。
また織物での耐摩耗性をしらべたところ、重量減少率
が18.5%であつた。
[比較例2] 実施例1と同様の方法によりポリエチレンテレフタレ
ートへ金属銅微粉末を0.03重量%、ジメチルポリシロキ
サンを0.07重量%含有せしめた75デニール36フイラメン
トの延伸糸を得た。抗菌性能を調べたところ、初期性能
減菌率28.5%、洗濯後減菌率33.0%と、抗菌性能として
は不十分なレベルであつた。また、耐摩耗性をしらべた
ところ、重量減少率が通常ポリエチレンテレフタレート
繊維と近い重量減少率であつた。
[実施例2〜3] 実施例1と同様の方法により、金属銅微粉末とジメチ
ルポリシロキサンとを含有したポリエステル繊維を得
た。実施例2では金属銅微粉末と10,000センチストーク
スのジメチルポリシロキサンの重量比50:50に混合した
ものをポリエステル中へ2.0重量%、つまり金属銅微粉
末が1.0重量%、ジメチルポリシロキサンが1.0重量%に
なるように添加した。実施例3では重量比70:30に混合
したものをポリエステル中へ2.0重量%、つまり金属銅
微粉末が1.4重量%、ジメチルポリシロキサンが0.6重量
%になるように添加した。いずれも抗菌性能としては満
足のいくものであつた。
[実施例4] [η]0.65のポリエチレンテレフタレートを押出機に
して押出し、該ポリマーの溶融ポリマーラインに平均粒
径0.3ミクロンの金属銅微粉末と10,000センチストーク
スのジメチルポリシロキサンを重量比50:50に混合した
ものをポリマーに対して2重量%になるように注入し、
その後ケーニクス社製の35エレメントスタチツクミキサ
ーで混練したポリマーを鞘成分とし、別の押出機より押
出した[η]=0.65のポリエチレンテレフタレートを芯
成分とし、芯/鞘=50/50重量比でI/D=2.0の丸孔ノズ
ルより芯鞘複合紡糸を行つた。通常の方法により延伸し
75デニール36フイラメントのマルチフイラメント延伸糸
を作成した。抗菌性能としては十分なレベルを維持して
いることが確認された。
[実施例5] 宇部興産(社)製、ナイロン6(銘柄1013B)ポリマ
ーを用い押出機にて溶融押出し、該ポリマーの溶融ポリ
マーラインに平均粒径0.3ミクロンの金属銅微粉末と、2
5℃下で10,000センチストークスのジメチルポリシロキ
サンを重量比1:1に混合したものを120℃であらかじめ絶
乾した後ポリマー流に対して該混合物が2重量%、つま
り金属銅微粉末が1重量%、ジメチルポリシロキサンが
1重量%によるように注入し、その後ケーニクス社の35
エレメントスタチツクミキサーで混練し、丸孔ノズルよ
り吐出し紡糸し、ひきつづき連続して延伸した後捲取つ
た。得られた75デニール36フイラメントのマルチフイラ
メントの抗菌性能は良好や結果であつた。
[実施例6] 三菱化成(社)製ポリブチレンテレフタレート(銘柄
ノバドール5008)ポリマーを用い、実施例2と同様の方
法により繊維化した。抗菌性能は良好であつた。
[比較例3] 25℃での粘度が500センチストークスのジメチルポリ
シロキサンを用い実施例2と同様の方法により繊維化し
た。洗濯後の抗菌性能の低下が激しかつた。また紡糸時
延伸時での単糸切れが頻発した。
[比較例4] ポリエチレンテレフタレト50デニール36フイラメント
延伸糸を用いタフタの織物を作製した。金属銅微粉末と
ウレタン樹脂とを混合し混合したものをタフタ織物に金
属銅が1重量%となるようにコーテイング処理した。織
物の風合としては、やや硬くなり風合が悪いものとなつ
た。抗菌性能を測定した結果初期性能は減菌率95.0%と
十分にあつたが、洗濯10回後はコーテイングした金属銅
の脱落が激しく減菌率が50%と性能が低下した。
[比較例5] ポリエチレンテレフタレト50デニール36フイラメント
延伸糸を用いタフタの織物を作製した。一般に市販の抗
菌加工繊維処理剤 の50%メタノール溶液を用い、該加工剤を1g/lの水溶液
に希釈した後ポリエステル織物を100℃×30分間浸漬処
理した。ポリエステル織物表面への抗菌加工剤は純分で
1%owfとなるようにした。抗菌性能を測定した結果、
初期性能は減菌率83.0%と十分にあつたが、洗濯後減菌
率5.0%と性能がほとんどなくなることが認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の製造工程の一例図。1;溶融押出機、
2,3;計量機、4;添加剤供給機、5;スタチツクミキサー、
6;紡糸口金パツク。 第2図は本発明のポリエステル繊維をアルカリ減量した
後の走査型電子顕微鏡写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−115136(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が5ミクロン以下の金属銅微粒
    子と、室温で流動性を示し、25℃下での粘度が1000セン
    チストークス以上の有機ポリシロキサンとの混合物が、
    融点200℃以上のポリエステルまたはポリアミドからな
    る成形物中に分散しており、有機ポリシロキサンの該成
    形物中での分散状態が、成形物中でみかけ上島状態の独
    立相を形成しつつ、かつ各島と島とを結ぶ連絡路がある
    分散状態であることを特徴とする抗菌性成形物。
  2. 【請求項2】成形物中に金属銅微粒子が0.1〜10重量
    %、有機ポリシロキサンが0.1〜10重量%分散している
    特許請求の範囲第1項記載の抗菌性成形物。
  3. 【請求項3】ポリエステルがポリエチレンテレフタレー
    ト、ポリブチレンテレフタレートまたはこれらを主成分
    とするポリエステルである特許請求の範囲第1項記載の
    抗菌性成形物。
  4. 【請求項4】ポリアミドがナイロン6、ナイロン66、メ
    タキシレンジアミンナイロンまたはこれらを主成分とす
    るポリアミドである特許請求の範囲第1項記載の抗菌性
    成形物。
  5. 【請求項5】有機ポリシロキサンがジメチルポリシロキ
    サン、ジフェニルポリシロキサンまたは、フェニルメチ
    ルポリシロキサンである特許請求の範囲第1項ないし第
    4項のいずれか記載の抗菌性成形物。
  6. 【請求項6】平均粒子径が5ミクロン以下の金属銅微粒
    子と、室温で流動性を示し、25℃以下での粘度が1000セ
    ンチストークス以上の有機ポリシロキサンとの混合物
    を、ポリエステルまたはポリアミドの重合完了後、成形
    吐出直前の間で該ポリエステルまたはポリアミド溶融流
    体中へ添加し、混練した後吐出孔より吐出し、成形物と
    することを特徴とする抗菌性成形物の製造方法。
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