JPH0860261A - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents
焼結鉱の製造方法Info
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- JPH0860261A JPH0860261A JP21816894A JP21816894A JPH0860261A JP H0860261 A JPH0860261 A JP H0860261A JP 21816894 A JP21816894 A JP 21816894A JP 21816894 A JP21816894 A JP 21816894A JP H0860261 A JPH0860261 A JP H0860261A
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- sintered ore
- contg
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼結鉱のコークス原単位、機械的強度を向上
させるとともに、高炉のスラグ成分の調整に必要なMg
O源を確保して、簡単な装置で高炉操業を円滑に維持す
ることのできる焼結鉱の製造方法を提供する。 【構成】 MgO含有鉱物を含有した焼結鉱原料を、篩
部14を有するシュートを介して焼結機のパレット16
上に装入するに際して、前記MgO含有鉱物の粒度を調
整して、前記パレット16上の表面から60%以内の層
厚における焼結鉱中のMgO平均濃度を1Wt%以下にす
る。
させるとともに、高炉のスラグ成分の調整に必要なMg
O源を確保して、簡単な装置で高炉操業を円滑に維持す
ることのできる焼結鉱の製造方法を提供する。 【構成】 MgO含有鉱物を含有した焼結鉱原料を、篩
部14を有するシュートを介して焼結機のパレット16
上に装入するに際して、前記MgO含有鉱物の粒度を調
整して、前記パレット16上の表面から60%以内の層
厚における焼結鉱中のMgO平均濃度を1Wt%以下にす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼業において、高炉
に装入される焼結鉱の製造方法に関し、更に詳しくは焼
結鉱の成品強度、成品歩留、生産効率、及びコークス原
単位の改善を目的とする焼結鉱の製造方法に関する。
に装入される焼結鉱の製造方法に関し、更に詳しくは焼
結鉱の成品強度、成品歩留、生産効率、及びコークス原
単位の改善を目的とする焼結鉱の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉操業においては高炉スラグの塩基度
を調整すること、及びスラグの流動性を確保すること
が、高炉の操業を円滑に行う上で極めて重要である。焼
結鉱は、高炉において適正な融点と粘性とを有するスラ
グを生成し、かつ炉下部まである程度の原型を保ちなが
ら炉下部で溶融するような高温性状を要求されること等
から、一般にMgO含有鉱物を含有した焼結鉱原料が使
用されている。
を調整すること、及びスラグの流動性を確保すること
が、高炉の操業を円滑に行う上で極めて重要である。焼
結鉱は、高炉において適正な融点と粘性とを有するスラ
グを生成し、かつ炉下部まである程度の原型を保ちなが
ら炉下部で溶融するような高温性状を要求されること等
から、一般にMgO含有鉱物を含有した焼結鉱原料が使
用されている。
【0003】従来、これら焼結鉱用のMgO含有鉱物と
して、蛇紋岩、ニッケル滓、かんらん岩、ドロマイト等
が使用されているが、MgOは元来が焼結性に乏しいた
め、そのまま、焼結させた場合には、スラグの融点が高
くなり、焼結過程での融液生成量が減少して、焼結鉱粒
子間の結合が形成され難く、結果として、焼結鉱の冷間
強度と歩留の低下、さらには生産性の低下、コークス原
単位等の低下を招来する。
して、蛇紋岩、ニッケル滓、かんらん岩、ドロマイト等
が使用されているが、MgOは元来が焼結性に乏しいた
め、そのまま、焼結させた場合には、スラグの融点が高
くなり、焼結過程での融液生成量が減少して、焼結鉱粒
子間の結合が形成され難く、結果として、焼結鉱の冷間
強度と歩留の低下、さらには生産性の低下、コークス原
単位等の低下を招来する。
【0004】また、焼結機のパレット上へ焼結鉱原料を
装入して、焼結処理をする際には、焼結鉱層の上層部分
は冷風吸引により冷やされて高温保持時間が短く、焼結
反応が不十分となるため、焼結鉱の強度が低下するが、
下層部分は逆に蓄熱量が多く過剰焼結となる傾向にあ
る。このような状態において、Al2 O3 、MgO成分
を多量含有する焼結原料とAl2 O3 、MgO成分を少
量含有する焼結原料に区分し、この高Al2 O3 、Mg
O成分の多量含有原料を焼結パレット上原料の表層部に
装入し、低Al2 O3 、MgO原料を下層部に装入して
焼結する方法が提案されている。(特開平1−2406
27号公報)
装入して、焼結処理をする際には、焼結鉱層の上層部分
は冷風吸引により冷やされて高温保持時間が短く、焼結
反応が不十分となるため、焼結鉱の強度が低下するが、
下層部分は逆に蓄熱量が多く過剰焼結となる傾向にあ
る。このような状態において、Al2 O3 、MgO成分
を多量含有する焼結原料とAl2 O3 、MgO成分を少
量含有する焼結原料に区分し、この高Al2 O3 、Mg
O成分の多量含有原料を焼結パレット上原料の表層部に
装入し、低Al2 O3 、MgO原料を下層部に装入して
焼結する方法が提案されている。(特開平1−2406
27号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、高温保持時間
が短かく、蓄熱量の小さい上層部にMgO含有鉱物が多
く存在することにより、上層部の強度が十分発現せず、
焼結鉱が崩壊しやすいために焼結鉱の生産歩留が悪化す
る。これは、MgO含有鉱物が反応することにより、融
液の融点が上昇し、融液量が減少するためである。これ
を回避するためには、コークス配合割合を増加させる必
要があるが、このコ─クス配合の増加によりコークス原
単位が上昇してしまう。また、上層部と下層部に装入す
る焼結原料中のMgO成分を調整するためには、予めM
gO成分の異なる2種類の焼結鉱原料を準備しなければ
ならず、原料ホッパーを複数設置しなければならない等
の問題があった。
が短かく、蓄熱量の小さい上層部にMgO含有鉱物が多
く存在することにより、上層部の強度が十分発現せず、
焼結鉱が崩壊しやすいために焼結鉱の生産歩留が悪化す
る。これは、MgO含有鉱物が反応することにより、融
液の融点が上昇し、融液量が減少するためである。これ
を回避するためには、コークス配合割合を増加させる必
要があるが、このコ─クス配合の増加によりコークス原
単位が上昇してしまう。また、上層部と下層部に装入す
る焼結原料中のMgO成分を調整するためには、予めM
gO成分の異なる2種類の焼結鉱原料を準備しなければ
ならず、原料ホッパーを複数設置しなければならない等
の問題があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、焼結鉱のコークス原単位を悪化させることな
く冷間強度を向上し、高炉のスラグ成分の調整に必要な
MgO源を確保して、簡単な装置で高炉操業を円滑に維
持することのできる焼結鉱の製造方法を提供することを
目的とする。
たもので、焼結鉱のコークス原単位を悪化させることな
く冷間強度を向上し、高炉のスラグ成分の調整に必要な
MgO源を確保して、簡単な装置で高炉操業を円滑に維
持することのできる焼結鉱の製造方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の焼結鉱の製造方法は、MgO含有鉱物を含有した
焼結鉱の製造方法において、前記焼結鉱の原料を、篩部
を有するシュートを介して焼結機のパレット上に装入す
るに際して、前記MgO含有鉱物の粒度を調整して、前
記パレット上の表面から60%以内の層厚における焼結
鉱中のMgO平均濃度を1Wt%以下にするように構成さ
れている。ここで篩部は装入原料をパレット上に落下さ
せる際、装入原料の自由落下を抑制して、下層部分に粒
度の大きい粒子を、また上層部分には粒度の細かい粒子
を偏析させる働きをする。
記載の焼結鉱の製造方法は、MgO含有鉱物を含有した
焼結鉱の製造方法において、前記焼結鉱の原料を、篩部
を有するシュートを介して焼結機のパレット上に装入す
るに際して、前記MgO含有鉱物の粒度を調整して、前
記パレット上の表面から60%以内の層厚における焼結
鉱中のMgO平均濃度を1Wt%以下にするように構成さ
れている。ここで篩部は装入原料をパレット上に落下さ
せる際、装入原料の自由落下を抑制して、下層部分に粒
度の大きい粒子を、また上層部分には粒度の細かい粒子
を偏析させる働きをする。
【0008】また、MgO含有鉱物の粒度調整として
は、MgO含有鉱物を予め粉砕機にかけて粉砕処理した
ものの内、粒度の大きいものを篩い分けして用いる。こ
の場合、粒径3mm以上のMgO含有鉱物が全MgO含
有粒子中で30Wt%以上あることが好ましい。パレット
上の焼結鉱の層厚は通常500〜600mmである。上
表面から全層の60%以内にあたる部分から測定用サン
プルを4〜10数個程度抜き出して、各々について焼結
鉱のMgO成分量を測定して、その平均のMgO成分量
をもって、本発明の平均MgO濃度とする。ここで測定
用サンプルを上表面から60%以内にある部分から採取
する理由は、図2に示す実験例等から上表面から60%
で、ほぼ上層部と下層部とに区別して評価できること等
により定めたものである。以下、上層部とはパレット上
の焼結鉱の表面から60%以内を、下層部とは60%以
上をいう。本発明では前記平均MgO濃度が1Wt%以下
となるように、前記MgO含有鉱物の粒度調整をしたも
のを焼結機に装入して用いる。この粒度調整にあたって
は、粒子径分布の異なるMgO含有鉱物を準備し、実験
を繰り返して、焼結鉱層厚の上部から60%(上層部)
にあたる部分の平均MgO濃度が1Wt%以下になるよう
な粒度分布を求める。
は、MgO含有鉱物を予め粉砕機にかけて粉砕処理した
ものの内、粒度の大きいものを篩い分けして用いる。こ
の場合、粒径3mm以上のMgO含有鉱物が全MgO含
有粒子中で30Wt%以上あることが好ましい。パレット
上の焼結鉱の層厚は通常500〜600mmである。上
表面から全層の60%以内にあたる部分から測定用サン
プルを4〜10数個程度抜き出して、各々について焼結
鉱のMgO成分量を測定して、その平均のMgO成分量
をもって、本発明の平均MgO濃度とする。ここで測定
用サンプルを上表面から60%以内にある部分から採取
する理由は、図2に示す実験例等から上表面から60%
で、ほぼ上層部と下層部とに区別して評価できること等
により定めたものである。以下、上層部とはパレット上
の焼結鉱の表面から60%以内を、下層部とは60%以
上をいう。本発明では前記平均MgO濃度が1Wt%以下
となるように、前記MgO含有鉱物の粒度調整をしたも
のを焼結機に装入して用いる。この粒度調整にあたって
は、粒子径分布の異なるMgO含有鉱物を準備し、実験
を繰り返して、焼結鉱層厚の上部から60%(上層部)
にあたる部分の平均MgO濃度が1Wt%以下になるよう
な粒度分布を求める。
【0009】
【作用】本発明者等は、焼結原料中のMgO含有鉱物の
配合割合を低減することなく焼結鉱の品質向上(冷間強
度)を図る方法について種々実験検討を行った結果、図
1の曲線Zに示すように焼結パレット上層部で焼成され
た焼結鉱中のMgO成分が1Wt%を越えると、その焼結
鉱の冷間強度が急激に低下するのに対し、下層部におい
ては焼結鉱中のMgO成分が増加しても、その部分で焼
成された焼結鉱の冷間強度は曲線Pに示すように多少低
減する程度で略同等であることを明らかにした。
配合割合を低減することなく焼結鉱の品質向上(冷間強
度)を図る方法について種々実験検討を行った結果、図
1の曲線Zに示すように焼結パレット上層部で焼成され
た焼結鉱中のMgO成分が1Wt%を越えると、その焼結
鉱の冷間強度が急激に低下するのに対し、下層部におい
ては焼結鉱中のMgO成分が増加しても、その部分で焼
成された焼結鉱の冷間強度は曲線Pに示すように多少低
減する程度で略同等であることを明らかにした。
【0010】更に、複数の原料ホッパーを設置すること
なく、焼結原料中のMgO成分を上記のように焼結パレ
ット上の上層部と下層部で異なるように偏析装入するた
めに種々検討を行った。そして、例えば、図3に示すよ
うに篩機能を有するスローピングシュートを設置した装
入装置においては、焼結鉱原料を原料ホッパーから焼結
パレット上へ装入する際、粒度の大きい原料粒子が下層
部に、粒度の小さい原料粒子が上層部に偏る傾向がある
ことに着目し、MgO含有焼結鉱原料の粒度を調整する
ことにより、前記パレット上に堆積される焼結原料中の
MgOの分布状態を制御可能と考えて、実験を行った結
果、図2に示す様に装入するMgO含有鉱物の粒度によ
り焼結パレット上の層厚方向におけるMgO成分の調整
が可能となることが判った。尚、この図2における曲線
Xは表3に示すMgO含有鉱物としての従来の蛇紋岩の
通常粒を使用した場合の焼結鉱中のMgOであり、曲線
Yは表3の粗粒蛇紋岩を使用した場合である。またこの
際のスローピングシュートの篩目は50mmであった。
この様に、焼結機に所定の篩目を有するスローピングシ
ュートを設け、更に、MgO含有鉱物の粒度を調整し
て、その他の焼結原料と共に焼結パレット上に装入する
ことにより焼結パレット上層部の焼結鉱のMgO平均濃
度を1Wt%以下にする事が可能となった。
なく、焼結原料中のMgO成分を上記のように焼結パレ
ット上の上層部と下層部で異なるように偏析装入するた
めに種々検討を行った。そして、例えば、図3に示すよ
うに篩機能を有するスローピングシュートを設置した装
入装置においては、焼結鉱原料を原料ホッパーから焼結
パレット上へ装入する際、粒度の大きい原料粒子が下層
部に、粒度の小さい原料粒子が上層部に偏る傾向がある
ことに着目し、MgO含有焼結鉱原料の粒度を調整する
ことにより、前記パレット上に堆積される焼結原料中の
MgOの分布状態を制御可能と考えて、実験を行った結
果、図2に示す様に装入するMgO含有鉱物の粒度によ
り焼結パレット上の層厚方向におけるMgO成分の調整
が可能となることが判った。尚、この図2における曲線
Xは表3に示すMgO含有鉱物としての従来の蛇紋岩の
通常粒を使用した場合の焼結鉱中のMgOであり、曲線
Yは表3の粗粒蛇紋岩を使用した場合である。またこの
際のスローピングシュートの篩目は50mmであった。
この様に、焼結機に所定の篩目を有するスローピングシ
ュートを設け、更に、MgO含有鉱物の粒度を調整し
て、その他の焼結原料と共に焼結パレット上に装入する
ことにより焼結パレット上層部の焼結鉱のMgO平均濃
度を1Wt%以下にする事が可能となった。
【0011】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した一実施例につき説明し、本発明の理解に供
する。ここで、図1は焼結パレット上における上層部と
下層部の焼結鉱の冷間強度(SI)とMgO量との関係
を示す図、図3は本発明の一実施例に係る焼結鉱の製造
方法を適用した篩機能を有する装入装置の概略側面図で
ある。
を具体化した一実施例につき説明し、本発明の理解に供
する。ここで、図1は焼結パレット上における上層部と
下層部の焼結鉱の冷間強度(SI)とMgO量との関係
を示す図、図3は本発明の一実施例に係る焼結鉱の製造
方法を適用した篩機能を有する装入装置の概略側面図で
ある。
【0012】代表的なMgO含有鉱物である蛇紋岩とニ
ッケル滓とを焼結鉱原料とした、それぞれの場合につい
て、各焼結鉱原料の配合割合を表1に示し、前記蛇紋岩
と前記ニッケル滓鉱物原料中の各成分の含有量を表2に
示した。本実施例においては表2に示した蛇紋岩とニッ
ケル滓とを表3に示す粒度分布に調整したものを焼結鉱
原料として用い、それぞれの配合割合は表1の記載に従
った。尚、表1中のAは蛇紋岩を配合した焼結原料で、
Bはニッケル滓を配合した焼結原料である。
ッケル滓とを焼結鉱原料とした、それぞれの場合につい
て、各焼結鉱原料の配合割合を表1に示し、前記蛇紋岩
と前記ニッケル滓鉱物原料中の各成分の含有量を表2に
示した。本実施例においては表2に示した蛇紋岩とニッ
ケル滓とを表3に示す粒度分布に調整したものを焼結鉱
原料として用い、それぞれの配合割合は表1の記載に従
った。尚、表1中のAは蛇紋岩を配合した焼結原料で、
Bはニッケル滓を配合した焼結原料である。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】前記にて粒度調整した蛇紋岩を含む焼結原
料11は図3に示すように1つの原料ホッパー10から
ドラムフィーダー12によって切り出され、主シュート
13及び副シュート15の2段で構成したスローピング
シュートSを介して焼結パレット16上に装入される。
この主シュート13の途中には焼結原料11の流れ方向
と直角に外径16mmのバー14を19本有し、そのバ
ー14の間隔、つまり篩目を50mmとした篩部を配置
している。この際、主シュート13の篩目は確率篩とし
て作用する。このため、主シュート13の篩目を通過し
た小径の蛇紋岩は副シュート15に沿って降下して焼結
パレット16の上層に装入される。一方、主シュート1
3の篩目を通過しなかった蛇紋岩は主シュート13の先
端から焼結パレット16の下層に装入される。これによ
り、焼結パレット16上にある焼結原料11の下層部に
いくほど粗粒が多く、また上層部ほど細粒の原料が装入
される。従って、装入される焼結原料11の粒度を表3
に示すように、従来の蛇紋岩粒度より粗くする事によっ
て表4のように前記焼結パレット16上の焼結鉱の上層
部のMgOを1Wt%以下にすることができる。尚、前記
主シュート13の篩目の間隔とその篩目を通過する蛇紋
岩粒度の関係は予め実験により求めておくことが必要で
ある。また、図3の篩機能を有するスローピングシュー
トSによらないで、例えば特開昭61−223136号
公報、特開昭61−73841号公報で提案のスローピ
ングシュートを使用してもよい。
料11は図3に示すように1つの原料ホッパー10から
ドラムフィーダー12によって切り出され、主シュート
13及び副シュート15の2段で構成したスローピング
シュートSを介して焼結パレット16上に装入される。
この主シュート13の途中には焼結原料11の流れ方向
と直角に外径16mmのバー14を19本有し、そのバ
ー14の間隔、つまり篩目を50mmとした篩部を配置
している。この際、主シュート13の篩目は確率篩とし
て作用する。このため、主シュート13の篩目を通過し
た小径の蛇紋岩は副シュート15に沿って降下して焼結
パレット16の上層に装入される。一方、主シュート1
3の篩目を通過しなかった蛇紋岩は主シュート13の先
端から焼結パレット16の下層に装入される。これによ
り、焼結パレット16上にある焼結原料11の下層部に
いくほど粗粒が多く、また上層部ほど細粒の原料が装入
される。従って、装入される焼結原料11の粒度を表3
に示すように、従来の蛇紋岩粒度より粗くする事によっ
て表4のように前記焼結パレット16上の焼結鉱の上層
部のMgOを1Wt%以下にすることができる。尚、前記
主シュート13の篩目の間隔とその篩目を通過する蛇紋
岩粒度の関係は予め実験により求めておくことが必要で
ある。また、図3の篩機能を有するスローピングシュー
トSによらないで、例えば特開昭61−223136号
公報、特開昭61−73841号公報で提案のスローピ
ングシュートを使用してもよい。
【0017】このようにして、焼結パレット16上に装
入された焼結原料11層の表面から360mm(60%
以内)位置までの焼結鉱のMgOの濃度分布は図1のZ
に示すようになる。この際の焼結パレット16の上層
部、下層部における焼結鉱のMgO平均濃度とその他の
成分濃度及び焼結結果を表4に示す。
入された焼結原料11層の表面から360mm(60%
以内)位置までの焼結鉱のMgOの濃度分布は図1のZ
に示すようになる。この際の焼結パレット16の上層
部、下層部における焼結鉱のMgO平均濃度とその他の
成分濃度及び焼結結果を表4に示す。
【0018】また、この表4では、本実施例と比較例と
について焼結鉱の冷間強度(SI)と焼結鉱の生産歩留
とを比較した。MgO含有鉱物として、蛇紋岩及びニッ
ケル滓のいずれに適用した場合も、粒度調整を行うこと
により、MgO成分を下層部に多く偏らせた本実施例に
おいて、冷間強度(SI)、成品歩留の点で顕著な効果
が得られることが分かる。また、上層部における平均M
gO濃度がゼロであっても、焼結鉱トータルでのMgO
の必要量は下層部で確保されているので、焼結鉱の成品
歩留、冷間強度を低下させることはない。
について焼結鉱の冷間強度(SI)と焼結鉱の生産歩留
とを比較した。MgO含有鉱物として、蛇紋岩及びニッ
ケル滓のいずれに適用した場合も、粒度調整を行うこと
により、MgO成分を下層部に多く偏らせた本実施例に
おいて、冷間強度(SI)、成品歩留の点で顕著な効果
が得られることが分かる。また、上層部における平均M
gO濃度がゼロであっても、焼結鉱トータルでのMgO
の必要量は下層部で確保されているので、焼結鉱の成品
歩留、冷間強度を低下させることはない。
【0019】
【表4】
【0020】
【発明の効果】請求項1記載の焼結鉱の製造方法におい
ては、焼結鉱原料をパレット上へ装入する際、MgO含
有焼結原料の粒度を調整することにより、MgO含有鉱
物原料を下層部に偏らせて、焼結時に生じる熱レベルの
差異を利用して、コークス原単位、焼結鉱の冷間強度を
向上させるとともに、高炉のスラグ成分の調整に必要な
MgO源を確保して、簡単な装置で高炉操業を円滑に維
持することのできる焼結鉱を製造することができる。
ては、焼結鉱原料をパレット上へ装入する際、MgO含
有焼結原料の粒度を調整することにより、MgO含有鉱
物原料を下層部に偏らせて、焼結時に生じる熱レベルの
差異を利用して、コークス原単位、焼結鉱の冷間強度を
向上させるとともに、高炉のスラグ成分の調整に必要な
MgO源を確保して、簡単な装置で高炉操業を円滑に維
持することのできる焼結鉱を製造することができる。
【図1】焼結パレット上における上層部と下層部の焼結
鉱の冷間強度(SI)とMgO量との関係を示す図であ
る。
鉱の冷間強度(SI)とMgO量との関係を示す図であ
る。
【図2】焼結ベッド内の焼結鉱中のMgO量の分布を示
す図である。
す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る焼結鉱の製造方法を適
用した篩機能を有する装入装置の概略側面図である。
用した篩機能を有する装入装置の概略側面図である。
10 原料ホッパー 11 焼結原料 12 ドラムフィーダー 13 主シュート(シュート) 14 バー(篩部) 15 副シュート(シュート) 16 焼結パレット(パレット)
フロントページの続き (72)発明者 出野 正 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 MgO含有鉱物を含有した焼結鉱の製造
方法において、前記焼結鉱の原料を、篩部を有するシュ
ートを介して焼結機のパレット上に装入するに際して、
前記MgO含有鉱物の粒度を調整して、前記パレット上
の表面から60%以内の層厚における前記焼結鉱中のM
gO平均濃度を1Wt%以下にすることを特徴とする焼結
鉱の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21816894A JPH0860261A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 焼結鉱の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21816894A JPH0860261A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 焼結鉱の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0860261A true JPH0860261A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16715698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21816894A Withdrawn JPH0860261A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 焼結鉱の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0860261A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012031450A (ja) * | 2010-07-29 | 2012-02-16 | Jfe Steel Corp | MgO塊を含む焼結鉱の製造方法 |
-
1994
- 1994-08-19 JP JP21816894A patent/JPH0860261A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012031450A (ja) * | 2010-07-29 | 2012-02-16 | Jfe Steel Corp | MgO塊を含む焼結鉱の製造方法 |
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